JP2016050696A - 非鉄金属溶解炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】 構造が簡易で設備費も廉価であり、安全性と溶解熱効率に優れる非鉄金属溶解炉を提供する。
【解決手段】 非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉であり、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー10と、予熱タワー10の下流端に連設され、複数の溶解バーナー21を有する溶解室20と、溶解室20の下流端に連設され、保持バーナー31を有すると共に、下流端に開閉自在な開口部32を設けた保持室30とで構成する。そして、複数の溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置する。
【選択図】 図1

Description

本発明はアルミニウム合金、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属を対象としたタワー型の非鉄金属溶解炉に関するものである。
従来からアルミニウム合金などを溶解するタワー型の非鉄金属溶解炉が多く創案されている(例えば、特許文献1参照)。こうした従来の非鉄金属溶解炉70の一例を図6および図7に示す。この従来の非鉄金属溶解炉70は次のようにして使用される。
まず、溶解材料(非鉄金属)を、排気口付属のタワー蓋72を開いた状態でタワー71の上部から順次投入する。投入された溶解材料はタワー71を通過して溶解室73へ降下する。溶解室73へ降下した溶解材料は、溶解バーナー74の火炎(直火)によって溶解状態または半溶解状態となって保持室75へ流下する。保持室75へ流下した溶解材料は保持バーナー76によって昇温されて溶解状態(溶湯)となり、出湯口77を通過して炉外へ供給される。
なお、この非鉄金属溶解炉70は、溶解室73と保持室75の間部分にサイドバーナー78を設けており、当該サイドバーナー78によって溶解材料を昇温させて溶解状態とし、円滑に保持室75に流下させている。
こうした構成の非鉄金属溶解炉70は、定期的にその内部を掃除する必要がある。その際、溶解材料の投入を停止して溶解室73を空状態とし、保持室75の下流端部に設けた扉付開口部79からデレッキを挿入して人的に行うが、保持室75が大きいためデレッキが溶解室73の上流側まで届かない。
そのため、溶解室73に溶け落としバーナー80と扉付掃除口81を設け、溶け落としバーナー80を燃焼させることにより、溶解室73に付着している溶解材料を溶かして流下させ、また、掃除口81からデレッキを挿入して溶解材料をスケール、ノロ、カスなどと共に保持室75に送り込んだ後、それらを保持室75の開口部79から挿入したデレッキによって炉外に排出している。
特開2000−146447号公報
上記した従来の非鉄金属溶解炉70は、次のような解決すべき問題がある。
(甲)溶解室73と保持室75との間部分にサイドバーナー78を設けているので、溶解炉70の構造が複雑となり、設備費も嵩む。
(乙)溶解室73から保持室75へ至る炉床(湯路)に半溶解状態の溶解材料などが滞留してしまうため、サイドバーナー78の炉内側タイルを閉塞してしまう。そのため、サイドバーナー78の炉内側バーナータイルが異常に高温となり、当該サイドバーナー78の燃焼ガスが炉外へバックファイヤーしてしまう。
こうした事態を防止するために、定期的に(約4時間毎)にサイドバーナー78の本体を取り外して、バーナータイルと炉内の炉床(湯炉)を、デレッキ等を使用して人的に掃除する必要がある。この作業は高温下で行われるため極めて重労働である。
なお、この状態を放置すると、バックファイヤーによる火災が発生するなどの安全上の問題が生じる。また、溶解材料がアルミ合金の場合、炉を構成する耐火物が浸蝕されてコランダム化し膨張拡大し、炉を破壊してしまうという極めて重大な問題が発生する。
(丙)溶解室73に溶け落としバーナー80と掃除口81を設けているので、溶解炉70の構造が複雑となり設備費も嵩む。また、掃除口81という大きな開口部分が形成されるので、溶解熱効率が低下する。
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、構造が簡易で設備費も廉価であり、安全性と溶解熱効率に優れる非鉄金属溶解炉を提供することを課題とする。
図1乃至図5を参照して説明する。請求項1に記載の非鉄金属溶解炉1は、非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉であって、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー10と、前記予熱タワー10の下流端に連設され、複数の溶解バーナー21を有する溶解室20と、前記溶解室20の下流端に連設され、保持バーナー31を有すると共に、下流端に開閉自在な開口部32を設けた保持室30とを備える。そして、前記複数の溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置した。
請求項2に記載の非鉄金属溶解炉1は、非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉であって、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー10と、前記予熱タワー10の下流端に連設され、複数の溶解バーナー21を有する溶解室20と、前記溶解室20の下流端に連設され、保持バーナー31を有すると共に、下流端に開閉自在な開口部32を設けた保持室30とを備える。そして、前記複数の溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置した。
また、前記予熱タワー10を、その内径を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した縦断面末広がり形状とし、前記溶解室20を、その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した平面末広がり形状とした。
請求項3に記載の非鉄金属溶解炉1は、請求項1または2に記載の発明において、前記保持室30を、その上流端と前記下流端との距離D1が側端間の距離D2をよりも短い平面略楕円形状とした。
請求項1に記載の非鉄金属溶解炉1は、予熱タワー10と溶解室20と保持室30を備えるものにおいて、溶解室20に複数のバーナーをそれぞれ異なる角度で設置したので、火炎の噴射角度を自在に調整することによって溶解室20の溶解材料の全てを万遍なく均等に溶解することができる。これにより、全ての溶解材料を溶解室20に滞留させることなく保持室30へ流下させることができる。その結果、従来必要としていたサイドバーナーを不要とすることができ、設備の簡素化と低廉化を図ることができる。
また、サイドバーナーを不要とすることができるので、従来必要としていた当該サイドバーナーの定期的な清掃が不要となり、また、バックファイヤーが発生しないので安全性にも優れる。
さらに、溶け落としバーナーと掃除口を不要とするので、さらなる設備の簡素化と低廉化を図ることができる。またさらに、掃除口という開口部分を形成しないので溶解熱効率を高めることができる。
請求項2に記載の非鉄金属溶解炉1は、請求項1に記載の発明と同様に、設備の簡素化と低廉化を図ることができると共に、安全性と溶解熱効率に優れる。
また、予熱タワー10を、その内径を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した縦断面末広がり形状としたので、そこに投入された溶解材料を円滑に溶解室20に降下させることができる。さらに、溶解室20を、その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した平面末広がり形状としたので、従来必要としていたサイドバーナーを設けることなく溶解室20の溶解材料(溶湯)を円滑に保持室30に流下させることができる。
請求項3に記載の非鉄金属溶解炉1は、請求項1および2に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、保持室30を、その上流端と下流端との距離D1が側端間の距離D2をよりも短い平面略楕円形状としたので、下流端に設けた開口部32から溶解室20までの距離を、保持室30の容積を小さくすることなく短くすることができる。
これにより、開口部32からデレッキを挿入して溶解室20を容易に掃除することができるので、従来必要としていた溶け落としバーナーと溶解室20の掃除口を不要とすることができる。その結果、設備の簡素化と低廉化をさらに図ることができる。
本発明に係る非鉄金属溶解炉の実施形態を示す要部断面側面図である。 図1のX−X矢視図である。 図1に示す溶解炉の背面図である。 図1に示す溶解炉における複数の溶解バーナーの異なる傾斜を示す側面図である。 図1に示す溶解炉における溶解バーナーの旋回を示す側面図である。 従来例に係る非鉄金属溶解炉を示す側面図である。 図6に示す溶解炉の平面図である。
本発明に係る非鉄金属溶解炉1の一実施形態を、図1乃至図5に示す。この非鉄金属溶解炉1は、アルミニウム合金、銅合金、亜鉛、マグネシウム、ニッケル、鉛、スズなどの非鉄金属を溶解するタワー型の連続溶解炉であり、予熱タワー10、溶解室20および保持室30を備える。
予熱タワー10は垂直方向に配置された略筒状であり、その上端部に投入蓋11を備える。この投入蓋11を解放した状態で、その直上に設けた材料投入装置40から溶解材料が投入される。この予熱タワー10は、その内径を上流側(上端)から下流側(下端)に向けて徐々に拡大して縦断面末広がり形状に形成されている。従って、上流側の内径B1は下流側の内径B2より小さい(図1参照)。予熱タワー10の上端部には排気ダクト50が設けている。
溶解室20は、予熱タワー10の下流端(下端)に連設され、その上壁に複数(三つ)の溶解バーナー21を備える。この複数の溶解バーナー21は、それぞれが異なる角度で溶解室の溶解材料が流下する部分に向けて設置される。なお、異なる角度とは、上下方向に異なる角度(図4参照)の他に左右方向に異なる角度(図示せず)を含む。なお、複数の溶解バーナー21はそれぞれを旋回(回動)自在とすることもできる。この旋回は上下方向の旋回(図5参照)と左右方向の旋回(図示せず)を含む。
また、溶解室20は、少なくともその床面が下流側に向かって下降傾斜した状態で配置される。この溶解室20は、その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大して平面末広がり形状に設定されている。従って、上流端の側壁間の距離C1は、下流端の側壁間の距離C2よりも短い(図2参照)。
保持室30は、溶解室20の下流端に連設され、その上壁に保持バーナー31を備える。また、保持室30の下流端に位置する壁部には開口部32を設け、その開口部32を開閉扉33で開閉する。この開口部32はデレッキを挿入して掃除作業を行うことができる大きさに設定される。この保持室30は、その上流端と下流端との距離D1を側端間の距離D2をよりも短く設定した平面略楕円形状としている(図2参照)。
本実施形態に係る非鉄金属溶解炉1は、次のように稼働する。まず、アルミ合金などの溶解材料を、材料投入装置40から予熱タワー10へ、その投入蓋11を開けた状態で投入する。予熱タワー10に投入された溶解材料は、予熱タワー10の温度で予熱されながらその重力によって溶解室20に降下し、そこで複数(三つ)の溶解バーナー21から放射される火炎によって直ちに加熱されて溶解する。溶解バーナー21の燃焼ガスは、予熱タワー10を加温した後、排気ダクト50から炉外へ排気される。
複数の溶解バーナー21は、それぞれが異なる角度で設置されているので、その角度を自在に調節することにより、投入された溶解材料の全てを万遍なく均等に加熱して溶解することができる。なお、複数のバーナーを旋回自在とすることにより、投入された溶解材料をさらに万遍なく溶解することができる。
溶解室20で溶解された溶解材料(溶湯)は、その自重によって傾斜状態に配置されている溶解室20を流化して保持室30に達する。溶解材料(溶湯)は、この保持室30において保持バーナー31でさらに加熱されて昇温される。これにより、完全に溶解されていない溶解材料も溶けて溶湯状態となり、出湯口34を通過して隣接する前炉60に達する。ここでの保持バーナー31の排気ガスも予熱タワー10を加温し、排気ダクト50を通過して炉外へ排出される。
なお、出湯口34の近傍には湯温測定部35が設けられ、当該湯温測定部35によって溶解材料(溶湯)の温度が測定され、その温度によって保持バーナー31の火力が調節される。
本実施形態に係る非鉄金属溶解炉1は、次のような作用効果を発揮する。
(イ)溶解室20に三つの溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置したので、溶解材料の全てを万遍なく均等に溶解して円滑に保持室30へ流下させることができる。これにより、サイドバーナーを設ける必要がないので、設備の簡素化と低廉化を図ることができる。また、サイドバーナーによるバックファイヤーが発生しないので安全性に優れる。
なお、三つの溶解バーナー21のそれぞれを旋回自在とすることにより、溶解材料をさらに万遍なく均等に溶解することができる。
(ロ)予熱タワー10を縦断面末広がり形状としたので、投入された溶解材料を円滑に溶解室20に降下させることができる。
(ハ)溶解室20を平面末広がり形状としたので、サイドバーナーを設けることなく、溶解室20の溶解材料(溶湯)を円滑に保持室30に流下させることができる。
(ニ)サイドバーナーを不要とするので、従来必要としていた当該サイドバーナーの定期的な清掃が不要となり、また、バックファイヤーが発生しないので安全性に優れる。
(ホ)保持室30を平面略楕円形状としたので、下流端に設けた開口部32から溶解室20までの距離を、保持室30の容積を小さくすることなく、短くすることができる。これにより、開口部32からデレッキを挿入して溶解室20を容易に掃除することができるので、従来必要としていた溶け落としバーナーと溶解室20の掃除口を不要とすることができる。その結果、設備の簡素化と低廉化をさらに促進することができる。
(へ)溶解室20に掃除口を設けていないので、開口部分を少なくすることができる。これにより、溶解熱効率を高めることができる。
1 非鉄金属溶解炉
10 予熱タワー
11 投入蓋
20 溶解室
21 溶解バーナー
30 保持室
31 保持バーナー
32 開口部
33 開閉扉
34 出湯口
35 湯温測定部
40 材料投入装置
50 排気ダクト
60 前炉
70 非鉄金属溶解炉
71 タワー
72 タワー蓋
73 溶解室
74 溶解バーナー
75 保持室
76 保持バーナー
77 出湯口
78 サイドバーナー
79 開口部
80 溶け落としバーナー
81 掃除口
B1 上流側の内径
B2 下流側の内径
C1 上流端の側壁間の距離
C2 下流端の側壁間の距離
D1 上流端と下流端との距離
D2 側端間の距離
本発明はアルミニウム合金、亜鉛、マグネシウム等の非鉄金属を対象としたタワー型の非鉄金属溶解炉に関するものである。
従来からアルミニウム合金などを溶解するタワー型の非鉄金属溶解炉が多く創案されている(例えば、特許文献1参照)。こうした従来の非鉄金属溶解炉70の一例を図6および図7に示す。この従来の非鉄金属溶解炉70は次のようにして使用される。
まず、溶解材料(非鉄金属)を、排気口付属のタワー蓋72を開いた状態でタワー71の上部から順次投入する。投入された溶解材料はタワー71を通過して溶解室73へ降下する。溶解室73へ降下した溶解材料は、溶解バーナー74の火炎(直火)によって溶解状態または半溶解状態となって保持室75へ流下する。保持室75へ流下した溶解材料は保持バーナー76によって昇温されて溶解状態(溶湯)となり、出湯口77を通過して炉外へ供給される。
なお、この非鉄金属溶解炉70は、溶解室73と保持室75の間部分にサイドバーナー78を設けており、当該サイドバーナー78によって溶解材料を昇温させて溶解状態とし、円滑に保持室75に流下させている。
こうした構成の非鉄金属溶解炉70は、定期的にその内部を掃除する必要がある。その際、溶解材料の投入を停止して溶解室73を空状態とし、保持室75の下流端部に設けた扉付開口部79からデレッキを挿入して人的に行うが、保持室75が大きいためデレッキが溶解室73の上流側まで届かない。
そのため、溶解室73に溶け落としバーナー80と扉付掃除口81を設け、溶け落としバーナー80を燃焼させることにより、溶解室73に付着している溶解材料を溶かして流下させ、また、掃除口81からデレッキを挿入して溶解材料をスケール、ノロ、カスなどと共に保持室75に送り込んだ後、それらを保持室75の開口部79から挿入したデレッキによって炉外に排出している。
特開2000−146447号公報
上記した従来の非鉄金属溶解炉70は、次のような解決すべき問題がある。
(甲)溶解室73と保持室75との間部分にサイドバーナー78を設けているので、溶解炉70の構造が複雑となり、設備費も嵩む。
(乙)溶解室73から保持室75へ至る炉床(湯路)に半溶解状態の溶解材料などが滞留してしまうため、サイドバーナー78の炉内側タイルを閉塞してしまう。そのため、サイドバーナー78の炉内側バーナータイルが異常に高温となり、当該サイドバーナー78の燃焼ガスが炉外へバックファイヤーしてしまう。
こうした事態を防止するために、定期的に(約4時間毎)にサイドバーナー78の本体を取り外して、バーナータイルと炉内の炉床(湯炉)を、デレッキ等を使用して人的に掃除する必要がある。この作業は高温下で行われるため極めて重労働である。
なお、この状態を放置すると、バックファイヤーによる火災が発生するなどの安全上の問題が生じる。また、溶解材料がアルミ合金の場合、炉を構成する耐火物が浸蝕されてコランダム化し膨張拡大し、炉を破壊してしまうという極めて重大な問題が発生する。
(丙)溶解室73に溶け落としバーナー80と掃除口81を設けているので、溶解炉70の構造が複雑となり設備費も嵩む。また、掃除口81という大きな開口部分が形成されるので、溶解熱効率が低下する。
本発明はこうした問題に鑑み創案されたもので、構造が簡易で設備費も廉価であり、安全性と溶解熱効率に優れる非鉄金属溶解炉を提供することを課題とする。
図1乃至図5を参照して説明する。請求項1に記載の非鉄金属溶解炉1は、 非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉1であって、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー10と、前記予熱タワー10の下流端に連設され,複数の溶解バーナー21を上壁に有すると共に溶け落としバーナーが無く且つ掃除口も無い溶解室20と、前記溶解室20の下流側にサイドバーナーを設けることなく連設され,保持バーナー31を有すると共に,下流端に開閉自在な開口部32を設けた保持室30と,を備え、前記複数の溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置し、前記予熱タワー10を,その内径を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した縦断面末広がり形状とし、前記溶解室20を,その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した平面末広がり形状としたものである。
請求項2に記載の非鉄金属溶解炉1は、非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉1であって、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー10と、前記予熱タワー10の下流端に連設され,複数の溶解バーナー21を上壁に有すると共に溶け落としバーナーが無く且つ掃除口も無い溶解室20と、前記溶解室20の下流側にサイドバーナーを設けることなく連設され,保持バーナー31を有すると共に,下流端に開閉自在な開口部32を設けた保持室30と,を備え、前記複数の溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置し、前記予熱タワー10を,その内径を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した縦断面末広がり形状とし、前記溶解室20を,その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した平面末広がり形状とし、且つ前記保持室30を、その上流端と前記下流端との距離D1が側端間の距離D2よりも短い平面略楕円形状としたものである。
請求項1に記載の非鉄金属溶解炉1は、予熱タワー10と溶解室20と保持室30を備えるものにおいて、溶解室20に複数のバーナーをそれぞれ異なる角度で設置したので、火炎の噴射角度を自在に調整することによって溶解室20の溶解材料の全てを万遍なく均等に溶解することができる。これにより、全ての溶解材料を溶解室20に滞留させることなく保持室30へ流下させることができる。その結果、従来必要としていたサイドバーナーを不要とすることができ、設備の簡素化と低廉化を図ることができる。
また、サイドバーナーを不要とすることができるので、従来必要としていた当該サイドバーナーの定期的な清掃が不要となり、また、バックファイヤーが発生しないので安全性にも優れる。
さらに、溶け落としバーナーと掃除口を不要とするので、さらなる設備の簡素化と低廉化を図ることができる。またさらに、掃除口という開口部分を形成しないので溶解熱効率を高めることができる。
請求項に記載の非鉄金属溶解炉1は、上記したように、設備の簡素化と低廉化を図ることができると共に、安全性と溶解熱効率に優れるという特徴を有する
また、予熱タワー10を、その内径を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した縦断面末広がり形状としたので、そこに投入された溶解材料を円滑に溶解室20に降下させることができる。さらに、溶解室20を、その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した平面末広がり形状としたので、従来必要としていたサイドバーナーを設けることなく溶解室20の溶解材料(溶湯)を円滑に保持室30に流下させることができる。
請求項に記載の非鉄金属溶解炉1は、請求項1に記載の発明と同様の効果を発揮する。また、保持室30を、その上流端と下流端との距離D1が側端間の距離D2をよりも短い平面略楕円形状としたので、下流端に設けた開口部32から溶解室20までの距離を、保持室30の容積を小さくすることなく短くすることができる。
これにより、開口部32からデレッキを挿入して溶解室20を容易に掃除することができるので、従来必要としていた溶け落としバーナーと溶解室20の掃除口を不要とすることができる。その結果、設備の簡素化と低廉化をさらに図ることができる。
本発明に係る非鉄金属溶解炉の実施形態を示す要部断面側面図である。 図1のX−X矢視図である。 図1に示す溶解炉の背面図である。 図1に示す溶解炉における複数の溶解バーナーの異なる傾斜を示す側面図である。 図1に示す溶解炉における溶解バーナーの旋回を示す側面図である。 従来例に係る非鉄金属溶解炉を示す側面図である。 図6に示す溶解炉の平面図である。
本発明に係る非鉄金属溶解炉1の一実施形態を、図1乃至図5に示す。この非鉄金属溶解炉1は、アルミニウム合金、銅合金、亜鉛、マグネシウム、ニッケル、鉛、スズなどの非鉄金属を溶解するタワー型の連続溶解炉であり、予熱タワー10、溶解室20および保持室30を備える。
予熱タワー10は垂直方向に配置された略筒状であり、その上端部に投入蓋11を備える。この投入蓋11を解放した状態で、その直上に設けた材料投入装置40から溶解材料が投入される。この予熱タワー10は、その内径を上流側(上端)から下流側(下端)に向けて徐々に拡大して縦断面末広がり形状に形成されている。従って、上流側の内径B1は下流側の内径B2より小さい(図1参照)。予熱タワー10の上端部には排気ダクト50が設けている。
溶け落としバーナーが無く且つ掃除口も無い溶解室20は、予熱タワー10の下流端(下端)にサイドバーナーを設けることなく連設され、その上壁に複数(三つ)の溶解バーナー21を備える。この複数の溶解バーナー21は、それぞれが異なる角度で溶解室の溶解材料が流下する部分に向けて設置される。なお、異なる角度とは、上下方向に異なる角度(図4参照)の他に左右方向に異なる角度(図示せず)を含む。なお、複数の溶解バーナー21はそれぞれを旋回(回動)自在とすることもできる。この旋回は上下方向の旋回(図5参照)と左右方向の旋回(図示せず)を含む。
また、溶解室20は、少なくともその床面が下流側に向かって下降傾斜した状態で配置される。この溶解室20は、その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大して平面末広がり形状に設定されている。従って、上流端の側壁間の距離C1は、下流端の側壁間の距離C2よりも短い(図2参照)。
保持室30は、溶解室20の下流端に連設され、その上壁に保持バーナー31を備える。また、保持室30の下流端に位置する壁部には開口部32を設け、その開口部32を開閉扉33で開閉する。この開口部32はデレッキを挿入して掃除作業を行うことができる大きさに設定される。この保持室30は、その上流端と下流端との距離D1を側端間の距離D2をよりも短く設定した平面略楕円形状としている(図2参照)。
本実施形態に係る非鉄金属溶解炉1は、次のように稼働する。まず、アルミ合金などの溶解材料を、材料投入装置40から予熱タワー10へ、その投入蓋11を開けた状態で投入する。予熱タワー10に投入された溶解材料は、予熱タワー10の温度で予熱されながらその重力によって溶解室20に降下し、そこで複数(三つ)の溶解バーナー21から放射される火炎によって直ちに加熱されて溶解する。溶解バーナー21の燃焼ガスは、予熱タワー10を加温した後、排気ダクト50から炉外へ排気される。
複数の溶解バーナー21は、それぞれが異なる角度で設置されているので、その角度を自在に調節することにより、投入された溶解材料の全てを万遍なく均等に加熱して溶解することができる。なお、複数のバーナーを旋回自在とすることにより、投入された溶解材料をさらに万遍なく溶解することができる。
溶解室20で溶解された溶解材料(溶湯)は、その自重によって傾斜状態に配置されている溶解室20を流化して保持室30に達する。溶解材料(溶湯)は、この保持室30において保持バーナー31でさらに加熱されて昇温される。これにより、完全に溶解されていない溶解材料も溶けて溶湯状態となり、出湯口34を通過して隣接する前炉60に達する。ここでの保持バーナー31の排気ガスも予熱タワー10を加温し、排気ダクト50を通過して炉外へ排出される。
なお、出湯口34の近傍には湯温測定部35が設けられ、当該湯温測定部35によって溶解材料(溶湯)の温度が測定され、その温度によって保持バーナー31の火力が調節される。
本実施形態に係る非鉄金属溶解炉1は、次のような作用効果を発揮する。
(イ)溶解室20に三つの溶解バーナー21をそれぞれ異なる角度で設置したので、溶解材料の全てを万遍なく均等に溶解して円滑に保持室30へ流下させることができる。これにより、サイドバーナーを設ける必要がないので、設備の簡素化と低廉化を図ることができる。また、サイドバーナーによるバックファイヤーが発生しないので安全性に優れる。
なお、三つの溶解バーナー21のそれぞれを旋回自在とすることにより、溶解材料をさらに万遍なく均等に溶解することができる。
(ロ)予熱タワー10を縦断面末広がり形状としたので、投入された溶解材料を円滑に溶解室20に降下させることができる。
(ハ)溶解室20を平面末広がり形状としたので、サイドバーナーを設けることなく、溶解室20の溶解材料(溶湯)を円滑に保持室30に流下させることができる。
(ニ)サイドバーナーを不要とするので、従来必要としていた当該サイドバーナーの定期的な清掃が不要となり、また、バックファイヤーが発生しないので安全性に優れる。
(ホ)保持室30を平面略楕円形状としたので、下流端に設けた開口部32から溶解室20までの距離を、保持室30の容積を小さくすることなく、短くすることができる。これにより、開口部32からデレッキを挿入して溶解室20を容易に掃除することができるので、従来必要としていた溶け落としバーナーと溶解室20の掃除口を不要とすることができる。その結果、設備の簡素化と低廉化をさらに促進することができる。
(へ)溶解室20に掃除口を設けていないので、開口部分を少なくすることができる。これにより、溶解熱効率を高めることができる。
1 非鉄金属溶解炉
10 予熱タワー
11 投入蓋
20 溶解室
21 溶解バーナー
30 保持室
31 保持バーナー
32 開口部
33 開閉扉
34 出湯口
35 湯温測定部
40 材料投入装置
50 排気ダクト
60 前炉
70 非鉄金属溶解炉
71 タワー
72 タワー蓋
73 溶解室
74 溶解バーナー
75 保持室
76 保持バーナー
77 出湯口
78 サイドバーナー
79 開口部
80 溶け落としバーナー
81 掃除口
B1 上流側の内径
B2 下流側の内径
C1 上流端の側壁間の距離
C2 下流端の側壁間の距離
D1 上流端と下流端との距離
D2 側端間の距離

Claims (3)

  1. 非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉であって、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー(10)と、前記予熱タワーの下流端に連設され,複数の溶解バーナー(21)を有する溶解室(20)と、前記溶解室の下流端に連設され,保持バーナー(31)を有すると共に,下流端に開閉自在な開口部(32)を設けた保持室(30)と,を備え、前記複数の溶解バーナーをそれぞれ異なる角度で設置したことを特徴とする非鉄金属溶解炉。
  2. 非鉄金属を溶解するタワー型の溶解炉であって、溶解材料が投入される略筒状の予熱タワー(10)と、前記予熱タワーの下流端に連設され,複数の溶解バーナー(21)を有する溶解室(20)と、前記溶解室の下流端に連設され,保持バーナー(31)を有すると共に,下流端に開閉自在な開口部(32)を設けた保持室(30)と,を備え、前記複数の溶解バーナーをそれぞれ異なる角度で設置し、前記予熱タワーを,その内径を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した縦断面末広がり形状とし、前記溶解室を,その側壁を上流側から下流側に向けて徐々に拡大した平面末広がり形状としたことを特徴とする非鉄金属溶解炉。
  3. 前記保持室(30)を、その上流端と前記下流端との距離(D1)が側端間の距離(D2)よりも短い平面略楕円形状としたことを特徴とする請求項1または2に記載の非鉄金属溶解炉。
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