JP2016050627A - フライホイール - Google Patents

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大輔 尾▲崎▼
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Abstract

【課題】フライホイールの回転時に内部に発生する、径方向の応力の低減を図ることができ、これにより、より高速な回転を実現可能なフライホイールを提供すること。【解決手段】フライホイール1は、ホイールリング3と、ホイールリング3に内嵌されたハブリング4とを含む。フライホイール1の回転時において、ハブリング4のハブリング本体5がホイールリング3の内周に圧接する。ホイールリング3の内周へのハブリング4の圧接により、ホイールリング3に付与された径方向rの圧縮応力が、ホイールリング3内の径方向rの引っ張り応力の一部を打ち消し、その結果、ホイールリング3内の径方向rの応力が低下する。【選択図】図1

Description

本発明は、フライホイールバッテリー装置等に搭載され、回転して慣性エネルギーを蓄えるためのフライホイールに関する。
従来から、電気エネルギーをフライホイールの回転慣性エネルギーに変換し、貯蔵するフライホイールバッテリー装置が知られている。
フライホイールバッテリー装置に搭載されるフライホイールの材質は、その高速回転時に生じる遠心力に耐用できるように、比強度(材料強度を密度で割った値)の高い材料が求められる。また、高い重量エネルギー密度を実現するためには、フライホイールのうちエネルギーに対する寄与度の小さい部分を除去することが望ましい。
そのため、従来から、中空円筒体をなし、かつ炭素繊維強化プラスチック(carbon-fiber-reinforced plastic:CFRP)等の繊維強化プラスチックを用いて形成されたフライホイールが提案されている(下記特許文献1参照)。特許文献1に記載のフライホイールは、一体部材として構成されており、また、繊維強化プラスチックの補強繊維が周方向(すなわち、フライホイールの回転方向)に配向している。
特開平9−267402号公報
フライホイールバッテリー装置の重量エネルギー密度は、フライホイールの最外周速度に依存している。そのため、フライホイールのエネルギー密度を高めるためには、フライホイールを可能な限り高速で回転させることが望ましい。
しかしながら、フライホイールの回転速度を大きくすると、フライホイールの回転による遠心力を受けてフライホイールが径方向の外方に向けて膨張し、これに伴って、フライホイールの内部に大きな歪が発生するおそれがある。その結果、フライホイールの内部に大きな応力が発生するおそれがある。
本願発明者らは、フライホイールの高速化(たとえば、フライホイールの最外周速度を、現状の約800(m/sec)から1500(m/sec)以上に高速化)を検討している。しかしながら、特許文献1に記載のような、補強繊維が周方向に配向しているフライホイールは径方向の強度が低く、このようなフライホイールを、このような高速で回転させると、フライホイール内に発生する径方向の応力(応力の径方向成分)の大きさが材料強度を超過するおそれが高い。そのため、このような高速化を実現できないという問題がある。したがって、本願発明者らは、フライホイールの構造を工夫することにより、フライホイールの回転時に内部に発生する、径方向の応力の低減を図ることを検討している。
そこで、本発明の目的は、フライホイールの回転時に内部に発生する、径方向の応力の低減を図ることができ、これにより、より高速な回転を実現可能なフライホイールを提供することである。
前記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、所定の回転軸線(2)を中心に回転して慣性エネルギーを蓄えるためのフライホイール(1;41;51)であって、リング部材(3)と、前記リング部材に内嵌されたハブリング(4;24;34;44;54)とを含み、少なくとも前記フライホイールの回転時において、前記ハブリングが前記リング部材の内周に圧接する、フライホイールを提供する。
請求項2に記載の発明は、前記ハブリングの周方向(θ)の剛性は、前記リング部材の周方向(θ)の剛性よりも低く設定されており、前記ハブリングの径方向(r)の剛性は、前記リング部材の径方向(r)の剛性よりも高く設定されている、請求項1に記載のフライホイールである。
請求項3に記載の発明は、前記ハブリングは、周方向(θ)に垂直な分割面(7A;27A;37A)で周方向に分割した、複数の分割体(7;27;37)により構成されている、請求項1または2に記載のフライホイールである。
請求項4に記載の発明は、前記ハブリングは、円筒状のハブリング本体(5)と、ハブリング本体から径方向の外方に張り出した円盤状のフランジ(6;56)とを一体に有し、前記フランジは、前記リング部材を支持すべく、当該リング部材に下方から当接する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフライホイールである。
請求項5に記載の発明は、前記リング部材は、繊維強化プラスチックを用いて形成されており、当該繊維強化プラスチックの強化繊維の配向方向は、当該リング部材の周方向(θ)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフライホイールである。
なお、この明細書において、「径方向の応力」とは「応力の径方向成分」を指し、「周方向の応力」とは「応力の周方向成分」を指す。
また、前記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
請求項1の構成によれば、フライホイールを、リング部材とハブリングとを組み立てた組立品により構成している。
フライホイールの回転時には、フライホイールの回転に伴う遠心力を受けて、リング部材の内部に引っ張り応力が発生する。一方、フライホイールの少なくとも回転時には、ハブリングがリング部材の内周に圧接する。リング部材の内周へのハブリングの圧接により、リング部材に径方向の圧縮応力が付与される。こうして付与された径方向の圧縮応力が、リング部材内の径方向の引っ張り応力の一部を打ち消し、その結果、リング部材内の径方向の応力が低下する。したがって、フライホイールを一体部材で設ける場合と比較して、フライホイールの回転時に内部に発生する、径方向の応力の低減を図ることができる。これにより、より高速な回転を実現可能なフライホイールを提供できる。
請求項2の構成によれば、ハブリングの周方向の剛性が、リング部材の周方向の剛性よりも低く設定されている。そのため、フライホイールの回転時に生じる遠心力を受けると、ハブリングの方がリング部材よりも、径方向の外方に膨張し易い。したがって、フライホイールの回転時には、より大きく径方向の外方に膨張するハブリングが、リング部材の内周を圧接するようになる。
さらに、径方向の剛性の高いハブリングが、リング部材の内周に対し径方向に圧接するので、径方向の圧縮応力をリング部材に効率良く付与できる。
請求項3の構成によれば、ハブリングが、複数の分割体によって構成されている。ハブリングを周方向に分割することにより、ハブリング全体の周方向の剛性の低減を図ることができる。これにより、フライホイールの回転時において、内部に発生する径方向の応力だけでなく、内部に発生する周方向の応力の低減も図ることができる。また、周方向の剛性が低減されたハブリングを、比較的簡単な構成で実現できる。
請求項4の構成によれば、径方向に延びる円盤状のフランジの外径を変更することにより、ハブリング自身に作用する遠心力の大きさを調整できる。また、リング部材が、ハブリングのフランジによって下方から支持されている。これにより、ハブリングからのリング部材の脱落を防止できる。
請求項5の構成によれば、リング部材の強化繊維の配向方向がフライホイールの周方向であるので、リング部材の周方向の剛性および強度が高い。したがって、フライホイール全体の周方向の剛性および強度を高く維持することができる。
本発明の第1の実施形態に係るフライホイールの構成を示す斜視図である。 前記フライホイールの断面図である。 前記フライホイールに含まれる分割体の構成を示す斜視図である。 前記分割体に含まれる炭素繊維プリプレグの構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るハブリングに含まれる分割体の構成を示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に係るハブリングに含まれる分割体の構成を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に係るフライホイールの構成を示す斜視図である。 本発明の第5の実施形態に係るフライホイールの断面図である。 実施例に係る内部応力試験の結果を示すグラフである。 比較例に係る内部応力試験の結果を示すグラフである。
以下では、本発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るフライホイール1の構成を示す斜視図である。図2は、フライホイール1の断面図である。図3は、フライホイール1に含まれる分割体7の構成を示す斜視図である。図4は、分割体7に含まれる炭素繊維プリプレグ8の構成を示す図である。
フライホイール1は、中空の略円筒状をなしており、フライホイールバッテリー装置(図示しない)に搭載されている。フライホイールバッテリー装置において、フライホイール1は、水平姿勢で、たとえば鉛直な回転軸線2まわりに回転可能に設けられている。フライホイール1の中空部分には、回転軸線2に沿って延びる回転軸(図示しない)や、電装部品等の部品が収容されている。フライホイール1の中空部分に部品が収容されているので、フライホイールバッテリー装置のコンパクト化が図られている。
フライホイール1は、ホイールリング(リング部材)3と、ホイールリング3に内嵌されたハブリング4との組立品により構成されている。ホイールリング3およびハブリング4は、回転軸線2を中心とする同軸状に設けられている。
以降の説明において、回転軸線2の軸方向を、軸方向zとする。また、フライホイール1の径方向を、径方向rとする。径方向rは、フライホイール1の回転半径方向と一致する。さらに、フライホイール1(ホイールリング3およびハブリング4)の周方向を、周方向θとする。周方向θは、フライホイール1の、回転軸線2まわりの回転方向と一致する。
ホイールリング3は、円筒状をなしている。ホイールリング3の外径は約450(mm)に設定されている。ホイールリング3は、繊維強化プラスチックの一例であるCFRPを用いて形成されている。ホイールリング3の炭素繊維の配向方向は、主として周方向θである。すなわち、ホイールリング3の炭素繊維は、軸方向zや径方向rにはほとんど配向していない。そのため、ホイールリング3は、周方向θに高剛性および高強度を有し、径方向rに低剛性および低強度を有している。ホイールリング3は、樹脂を含浸させたトウ(多数のフィラメントから構成される長繊維束で撚りのないもの)を、円筒や圧力容器の型に巻きつけた後硬化させる、いわゆるフィラメントワインディング法を用いて形成されている。
ハブリング4は、回転軸線2に対し垂直な姿勢(水平姿勢)に保持された円筒状のハブリング本体5と、ハブリング本体5の軸方向zの両端部近傍から、径方向rの外方に張り出した一対の円盤状のフランジ6とを一体に有している。
ハブリング本体5の、軸方向zの両端部を除く部分の外周面10と、一対のフランジ6の各内側の主面(上側のフランジ6の下面および下側のフランジ6の上面)とによって、ホイールリング3を収容するための収容空間11が区画されている。ハブリング4をホイールリング3に内嵌した状態では、ハブリング本体5の外周面10が、ホイールリング3の内周面9に当接するか、あるいは内周面9と微小間隔を隔てて対向している。
一対の円盤状のフランジ6の軸方向zの間隔は、ホイールリング3の軸方向zの長さと同等に設定されている。また、一対のフランジ6の外周端は、ホイールリング3の外周面12よりも径方向rの内方に位置している。すなわち、フランジ6の外径は、ホイールリング3の外径よりも小さく、たとえば約300(mm)に設定されている。
ハブリング本体5の外径は、ホイールリング3の内径と同等に設定されており、たとえば約240(mm)に設定されている。
ハブリング4は、CFRPを用いて形成されている。ハブリング4の炭素繊維の配向方向は、主として径方向rである。すなわち、ハブリング4の炭素繊維は、軸方向zや周方向θには配向していない。そのため、ハブリング4は、径方向rに高剛性および高強度を有し、周方向θに低剛性および低強度を有している。
ハブリング4は、周方向θに複数等分(図1では、たとえば24等分)に分割されている。換言すると、ハブリング4は、周方向θに垂直な分割面7A(図3参照)によって周方向θに分割され、その結果、複数(図1では、たとえば24つ)の分割体7によって構成されている。ハブリング4を周方向θに分割することにより、ハブリング4全体の周方向θの剛性の低減をより一層図ることができる。これにより、周方向θの剛性が低減されたハブリング4を、比較的簡単な構成で実現できる。
図3および図4に示すように、各分割体7は、プリプレグ法を用いて形成されている。具体的には、分割体7は、炭素繊維プリプレグ8を周方向θに積層することにより形成されている。各炭素繊維プリプレグ8は、炭素繊維にマトリックス樹脂(たとえば、エポキシ樹脂)が含浸されたシート状のものであり、分割体7の径方向rに沿う断面形状に整合する形状を有している。各炭素繊維プリプレグ8の炭素繊維の配向方向は、図4に示すように、炭素繊維プリプレグ8の幅方向(長手方向に直交する方向)のみである。炭素繊維プリプレグ8を周方向θに一方向積層した後、マトリックス樹脂(たとえば、エポキシ樹脂)で硬化することにより、図3に示す分割体7が得られる。これにより、炭素繊維が径方向rのみに配向するCFRPからなる分割体7を、比較的簡単な構成で得ることができる。
フライホイール1の作製時において、ホイールリング3に分割体7をたとえば1つずつ内嵌めしていき、最終的に全ての分割体7を周方向θに並べることにより、リング体からなるハブリング4を形成する。これにより、ハブリング4のホイールリング3への内嵌を実現できる。この状態で、ハブリング本体5の外周面10が、ホイールリング3の内周面9に当接するか、あるいは内周面9と微小間隔を隔てて対向している。また、この状態で、下側のフランジ6が、ホイールリング3に下方から面接触してホイールリング3を支持している。これにより、ホイールリング3のハブリング4からの脱落を防止できる。
フライホイールバッテリー装置(図示しない)では、フライホイール1を回転軸線2まわりに極めて高速(たとえば、フライホイール1の最外周速度が1200(m/sec)以上(たとえば約1500(m/sec)))で回転させる。このときのフライホイール1の重量エネルギー密度は、約200(Wh/kg)である。フライホイール1の高速回転時には、フライホイール1の回転に伴う遠心力を受けて、フライホイール1が径方向rの外方に向けて膨張する。その結果、フライホイール1の内部に歪が発生し、ホイールリング3の内部に引っ張り応力が発生する。ハブリング4の周方向θの剛性がホイールリング3の周方向θの剛性よりも低く設定されているので、フライホイール1の回転時に生じる遠心力を受けると、ハブリング本体5の方がホイールリング3よりも径方向rの外方に膨張し易い。したがって、フライホイール1の回転時には、より大きく径方向rの外方に膨張するハブリング本体5が、ホイールリング3の内周を圧接するようになる。
ホイールリング3の内周へのハブリング4の圧接により、ホイールリング3に径方向rの圧縮応力が付与される。径方向rの剛性の高いハブリング4が、ホイールリング3の内周面9に対し径方向rに圧接するので、径方向rの圧縮応力をホイールリング3に効率良く付与できる。こうして付与された径方向rの圧縮応力が、ホイールリング3内の径方向rの引っ張り応力の一部を打ち消し、その結果、ホイールリング3内の径方向rの応力が低下する。したがって、フライホイール1を一体部材で設ける場合と比較して、フライホイール1の回転時に内部に発生する径方向rの応力の低減を図ることができる。
また、フライホイール1を構成するハブリング4の周方向θの剛性が低いので、フライホイール1の回転時に内部に発生する周方向θの応力の低減を図ることができる。さらに、ハブリング4が、周方向θに分割された複数の分割体7によって構成されているので、ハブリング4全体の周方向θの剛性の低減を図ることができる。これにより、フライホイール1の回転時に、内部に発生する周方向θの応力の低減を、より一層図ることができる。
以上により、フライホイール1の回転時に、フライホイール1の内部に発生する応力(径方向rの応力および周方向θの応力の双方)の低減を図ることができ、これにより、より高速な回転を実現可能なフライホイール1を提供できる。
加えて、ハブリング4に含まれるフランジ6の外径を小さくしたので、ハブリング4に作用する遠心力を抑制でき、これにより、ハブリング4のフランジ6に起因して、フライホイール1の内部に発生する応力が増大するのを防止できる。そして、フランジ6の外径を変更することで、ハブリング4に作用する遠心力を適宜調整することも可能となる。
また、ホイールリング3の炭素繊維の配向方向がフライホイール1の周方向θであるので、ホイールリング3の周方向θの剛性および強度が高い。したがって、フライホイール1を構成するハブリング4の周方向θの剛性を低く設ける場合であっても、フライホイール1全体の周方向θの剛性および強度を高く維持することができる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係るハブリング24に含まれる分割体27の構成を示す斜視図である。
ハブリング24は、周方向θに複数等分(たとえば24等分)に分割されている。換言すると、ハブリング24は、周方向θに垂直な分割面27Aによって周方向θに分割され、その結果、複数(たとえば24つ)の分割体27によって構成されている。
第2の実施形態に係る分割体27が、第1の実施形態に係る分割体7(図1等参照)と相違する点は、プリプレグ法により分割体が形成されているのではなく、他の手法を用いて分割体が形成されている点である。
分割体27は、三次元炭素繊維織物より構成されている。分割体27は、炭素繊維を収束加工(カバリング加工)し、その糸で製織した炭素繊維織物を複数枚積層し、画像処理縫合方法により面内糸により縫合した後、精練加工することにより得られる。
三次元炭素繊維織物により形成された分割体27は、分割体7と同様、炭素繊維の配向方向が径方向rになるように設けられている。分割体27は、炭素繊維を収束加工(カバリング加工)し、その糸で製織した炭素繊維織物を複数枚積層し、画像処理縫合方法により面内糸により縫合した後、精練加工することにより得られる。
第2の実施形態によれば、第1の実施形態に関連して記載した作用効果と同等の作用効果を奏する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係るハブリング34に含まれる分割体37の構成を示す斜視図である。
ハブリング34は、周方向θに複数等分(たとえば24等分)に分割されている。換言すると、ハブリング34は、周方向θに垂直な分割面37Aによって周方向θに分割され、その結果、複数(たとえば24つ)の分割体37によって構成されている。
第3の実施形態に係る分割体37が、第1および第2の実施形態に係る分割体7,27(図1および図5参照)と相違する点は、分割体37が、CFRPではなく、鋼材によって形成されている点である。この鋼材の具体例として、たとえば高張力鋼を挙げることができる。
第3の実施形態によれば、第1の実施形態に関連して記載した作用効果と同等の作用効果を奏する。
なお、分割体37の材質を、鋼材以外の金属材料、たとえば高強度アルミニウムとすることもできる。
また、第1〜3の実施形態において、分割体7,27,37が、リング体を周方向θに24等分した構成を例に挙げたが、等分の数は「24」に限られず、たとえば「2」、「3」、「4」、「6」、「12」等の他の数であってもよい。また、等分するものでなく、リング体を不等分に分割することにより、分割体が形成されてもよい。
図7は、本発明の第4の実施形態に係るフライホイール41の構成を示す斜視図である。第4の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には図1の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
第4の実施形態に係るフライホイール41が、第1および第2の実施形態に係るフライホイール1と相違する点は、ハブリング4,24(図1および図5等参照)に代えて、ハブリング44を備えた点である。ハブリング44は、複数の分割体により構成されてはおらず、一体部材により構成されている。ハブリング44は、ハブリング4,24と同様、炭素繊維の配向方向が径方向rになるように設けられている。ハブリング44は、ハブリング24に含まれる分割体27と同様、三次元炭素繊維織物により構成されている。ハブリング44は、炭素繊維を収束加工(カバリング加工)し、その糸で製織した炭素繊維織物を複数枚積層し、画像処理縫合方法により面内糸により縫合した後、精練加工することにより得られる。
第4の実施形態によれば、分割体7に関連する作用効果を除き、第1の実施形態に関連して記載した作用効果と同等の作用効果を奏する。
なお、ハブリングの材質として鋼材等の金属材料を用いる場合に、ハブリングを第4の実施形態のような一体部材とすることは好ましくない。すなわち、ハブリングの材質として鋼材を用いる場合には、ハブリングを分割構造とすることが好ましい。鋼材からなるハブリングは周方向θの剛性が高く、一体部材で設けると、フライホイールの回転時に内部に発生する周方向θの応力を、十分に低減できないからである。
図8は、本発明の第5の実施形態に係るフライホイール51の断面図である。第5の実施形態において、第1の実施形態と共通する部分には図1の場合と同一の参照符号を付し説明を省略する。
第5の実施形態に係るフライホイール51が、第1の実施形態に係るフライホイール1(図1等参照)と相違する点は、外周端がホイールリング3の外周面12よりも径方向rの外方に張り出す一対のフランジ56を有するハブリング54を、ハブリング4(図1等参照)に代えて設けた点である。
フランジ(フランジ6,56)の外径を変更することにより、ハブリング(ハブリング4,54)に作用する遠心力の大きさを調整できる。すなわち、フランジの外径が小さいと、ハブリングに作用する遠心力が小さく、フランジの外径が大きいと、ハブリングに作用する遠心力が大きくなる。第5の実施形態に係るフランジ56の外径を、第1の実施形態に係るフランジ6(図2等参照)の外径よりも大きく設けたので、第5の実施形態に係るハブリング54に作用する遠心力が、第1の実施形態に係るハブリング4に作用する遠心力よりも高い。この場合、フライホイール51の回転時にハブリング54に発生する周方向θの応力が、ハブリング4の場合と比較して増大する。
第5の実施形態によれば、ハブリング4のフランジ6の外径を小さくすることに関連する作用効果を除き、第1の実施形態に関連して記載した作用効果と同等の作用効果を奏する。
なお、第5の実施形態を、第2〜第4の実施形態と組み合わせることもできる。
次に、内部応力試験について説明する。
以下の実施例および比較例に対し、高速回転時における、フライホイールの内部に発生する応力を、有限要素法(FEM)による解析にて求めた。各フライホイールの回転速度を60000(rpm)(この場合の最外周速度は、1400(m/sec))に設定した。
実施例:第5の実施形態に係るフライホイール51を計測対象とした。ハブリング本体5の内径寸法を220(mm)とし、フランジ56の外径寸法を260(mm)とし、フランジ56の軸方向zの厚みを10(mm)とした。ホイールリング3の内径寸法を240(mm)とし、ホイールリング3の外径寸法を500(mm)とし、ホイールリング3の軸方向zの寸法を200(mm)とした。
比較例:中空円筒状をなし、一体部材からなるCFRP製のフライホイールを計測対象とした。フライホイールの内径寸法を240(mm)とし、その外径寸法を450(mm)とし、軸方向zの寸法を200(mm)とした。
以上の条件で、ホイールリング(フライホイール)内の軸方向zの中央位置付近における、径方向rの応力の面内分布を演算により求めた。実施例の径方向rの応力の面内分布を図9に示し、比較例の径方向rの応力の面内分布を図10に示す。図9および図10では、径方向位置の基準(すなわち「零」)を、回転軸線2としている。
図9に示す結果から、実施例では、全ての径方向位置において、径方向rの応力が強度上限値を下回ることがわかった。
一方、図10に示す結果から、比較例では、フライホイールの径方向rの中央部分において、径方向rの応力が強度限界値を上回ることがわかった。
以上、この発明の5つの実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、繊維強化プラスチックとして、CFRPが好適である。しかし、炭素繊維以外の繊維、たとえばガラス繊維、ボロン繊維、アラミド繊維等を強化繊維として含む繊維強化プラスチックを、本願のホイールリング3および/またはハブリング4,24,34,44,54の母材として用いてもよい。
また、繊維強化プラスチックのマトリックス樹脂として、エポキシ樹脂を例に挙げたが、その他、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、フラン樹脂、マレイミド樹脂、アクリル樹脂等を、マトリックス樹脂として用いることができる。
その他、特許請求の範囲内で種々の変更を加えることが可能である。
1…フライホイール、2…回転軸線、3…ホイールリング(リング部材)、4…ハブリング、5…ハブリング本体、6…フランジ、7…分割体、7A…分割面、24…ハブリング、27…分割体、27A…分割面、34…ハブリング、37…分割体、37A…分割面44…ハブリング、41…フライホイール、51…フライホイール、54…ハブリング、56…フランジ、θ…周方向、r…径方向

Claims (5)

  1. 所定の回転軸線を中心に回転して慣性エネルギーを蓄えるためのフライホイールであって、
    リング部材と、
    前記リング部材に内嵌されたハブリングとを含み、
    少なくとも前記フライホイールの回転時において、前記ハブリングが前記リング部材の内周に圧接する、フライホイール。
  2. 前記ハブリングの周方向の剛性は、前記リング部材の周方向の剛性よりも低く設定されており、
    前記ハブリングの径方向の剛性は、前記リング部材の径方向の剛性よりも高く設定されている、請求項1に記載のフライホイール。
  3. 前記ハブリングは、周方向に垂直な分割面で周方向に分割した、複数の分割体により構成されている、請求項1または2に記載のフライホイール。
  4. 前記ハブリングは、円筒状のハブリング本体と、前記ハブリング本体から径方向の外方に張り出した円盤状のフランジとを一体に有し、前記フランジは、前記リング部材を支持すべく、当該リング部材に下方から当接する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフライホイール。
  5. 前記リング部材は、繊維強化プラスチックを用いて形成されており、当該繊維強化プラスチックの強化繊維の配向方向は、当該リング部材の周方向である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフライホイール。
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