JP2016050107A - 紙葉類供給装置および紙葉類処理装置 - Google Patents

Abstract

【課題】紙葉類を１つずつ取り出す取出部に複数の紙葉類を適正に供給することができる紙葉類供給装置および紙葉類処理装置を提供することである。【解決手段】実施形態の紙葉類供給装置は、搬送ベルトと、第１ローラと、第２ローラと、支持部と、取出部とを持つ。第１ローラは、搬送ベルトが巻き付けられ、第１搬送方向における搬送ベルトの搬送終端部を形成する。第２ローラは、第１ローラよりも第１搬送方向の上流側において搬送ベルトが巻き付けられる。第２ローラは、搬送終端部に向かって下り傾斜する搬送ベルトの傾斜部を形成する。支持部は、搬送終端部よりも鉛直方向下方において搬送終端部から落下する複数の紙葉類の各々を立位状態で支持する。搬送ベルト上において鉛直方向で重なり合う紙葉類のうち上方の紙葉類は、下方の紙葉類よりも相対的に第１搬送方向の下流側にずれて配置される。【選択図】図１

Description

本発明の実施形態は、紙葉類供給装置および紙葉類処理装置に関する。

従来、複数の重ねられた紙葉類から最先端の紙葉類を１つずつ取り出す取出部に向かって、立位状態で重ねられた複数の紙葉類を供給する紙葉類供給装置がある。この紙葉類供給装置では、紙葉類が薄い場合や柔軟な場合などにおいて、紙葉類を立位状態で取出部に供給することが困難になり、取出部が紙葉類を適正に取り出すことができない可能性があった。

特開２０１４−１３６２０７号公報

本発明が解決しようとする課題は、紙葉類を１つずつ取り出す取出部に複数の紙葉類を適正に供給することができる紙葉類供給装置および紙葉類処理装置を提供することである。

実施形態の紙葉類供給装置は、搬送ベルトと、第１ローラと、第２ローラと、支持部と、取出部とを持つ。搬送ベルトは、複数の紙葉類を第１搬送方向に搬送する。第１ローラは、搬送ベルトが巻き付けられ、第１搬送方向における搬送ベルトの搬送終端部を形成する。第２ローラは、第１ローラよりも第１搬送方向の上流側において搬送ベルトが巻き付けられる。第２ローラは、搬送終端部に向かって下り傾斜する搬送ベルトの傾斜部を形成する。支持部は、搬送終端部よりも鉛直方向下方において搬送終端部から落下する複数の紙葉類の各々を立位状態で支持する。取出部は、支持部に配置される複数の紙葉類から最先端の紙葉類を取り出して、第２搬送方向に搬送する。複数の紙葉類は、搬送ベルト上に重ねて載せ置かれる。搬送ベルト上において鉛直方向で重なり合う紙葉類のうち上方の紙葉類は、下方の紙葉類よりも相対的に第１搬送方向の下流側にずれて配置される。

実施形態の紙葉類供給装置を備える紙葉類処理装置の構成を示す斜視図。 実施形態の紙葉類供給装置の構成を模式的に示す斜視図。 実施形態の紙葉類供給装置の第１ローラの上下移動を模式的に示す側面図。 実施形態の第１の変形例に係る紙葉類供給装置の構成を模式的に示す側面図。 実施形態の第２の変形例に係る紙葉類供給装置の構成を模式的に示す斜視図。 実施形態の第３の変形例に係る紙葉類供給装置の構成を模式的に示す側面図。 実施形態の第４の変形例に係る紙葉類供給装置の構成を模式的に示す側面図。

以下、実施形態の紙葉類供給装置および紙葉類処理装置を、図面を参照して説明する。

実施形態の紙葉類処理装置１は、図１に示すように、制御装置１ａと、供給部２と、取出部３と、排除集積部４と、読取認識部５と、区分集積部６と、を備えている。

制御装置１ａは、紙葉類処理装置１の動作を統括的に制御する。
供給部２は、操作者によって収集される複数の紙葉類を所定の姿勢状態で積層配置して保持する。供給部２は、複数の紙葉類を第１搬送方向に移動させることによって第１搬送方向の先端側に存在する取出部３に供給する。紙葉類は、例えば、はがきなどの書状、および封筒などの平たい書類である。紙葉類は、第１面に対して書き込みまたは印刷される区分情報を有している。
取出部３は、供給部２によって供給される複数の紙葉類のうちから順次、第１搬送方向における最先端の紙葉類を１つずつ取り出し、第２搬送方向における搬送部（図示略）に向かって送り出す。

排除集積部４は、搬送部に設けられている。排除集積部４は、取出部３によって順次取り出される複数の紙葉類のうちから排除対象の紙葉類を集積する。排除集積部４は、規定厚さを超える厚さの紙葉類および異物が収容されている紙葉類を検出し、検出した紙葉類を集積回収する。排除集積部４は、搬送姿勢が規定姿勢からずれている紙葉類を検出し、検出した紙葉類を集積回収する。
読取認識部５は、紙葉類に付与されている区分情報を取得する。
区分集積部６は、紙葉類の区分情報に応じて紙葉類を区分集積する。

紙葉類供給装置１０は、供給部２と、取出部３と、を備えている。
供給部２は、図２に示すように、搬送ベルト２１と、第１ローラ２２と、第２ローラ２３と、支持部２４と、を備えている。

搬送ベルト２１は、可撓性を有する材料から形成される。搬送ベルト２１は、例えば平ベルトによって形成される筒状の無端ベルトである。搬送ベルト２１は、少なくとも第１ローラ２２および第２ローラ２３を含む複数のローラに架け渡されている。複数のローラのうち少なくとも何れか１つのローラは回転駆動力を発生する駆動ローラである。搬送ベルト２１は、駆動ローラが発生する駆動力によって回転し、他のローラを従動回転させる。搬送ベルト２１は、外面２１Ａのうち法線方向が鉛直方向上方（図２に示すＹ方向）または鉛直方向上方に対して所定鋭角に傾斜する傾斜方向である上面を、複数の紙葉類Ｐが重ねて載せ置かれる載置面Ａとする。載置面Ａは各紙葉類Ｐとの間に、重なり合う２つの紙葉類Ｐ間の摩擦力よりも大きな摩擦力を発生する。搬送ベルト２１は、載置面Ａ上の複数の紙葉類Ｐを搬送ベルト２１の長手方向である第１搬送方向Ｄ１に搬送する。載置面Ａ上において鉛直方向で重なり合う紙葉類Ｐのうち上方の紙葉類Ｐは、下方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の前方側（下流側）にずれて配置されている。

第１ローラ２２は、搬送ベルト２１が巻き付けられるとともに、第１搬送方向Ｄ１における搬送ベルト２１の搬送終端部３１を形成する。搬送終端部３１は、第１搬送方向Ｄ１における搬送ベルト２１の載置面Ａの端部である。搬送終端部３１は、載置面Ａ上の複数の紙葉類Ｐの各々を、後述する鉛直方向下方の支持部２４に向かって順次落下させる。以下において、搬送終端部３１の鉛直方向の位置を、例えば第１ローラ２２の中心軸の鉛直方向における位置ｙ１とする。第１ローラ２２は、中心軸を鉛直方向に変位させる変位機構（図示略）を備えている。
第２ローラ２３は、第１ローラ２２よりも第１搬送方向Ｄ１の上流側において、第１ローラ２２よりも鉛直方向上方に配置されている。つまり、第２ローラ２３の中心軸の鉛直方向における位置ｙ２は、第１ローラ２２の中心軸の鉛直方向における位置ｙ１よりも上方に設定されている。第２ローラ２３は、搬送ベルト２１が巻き付けられとともに、搬送終端部３１に向かって下り傾斜する搬送ベルト２１の傾斜部３２を形成する。

支持部２４は、搬送終端部３１よりも鉛直方向下方に配置されている。支持部２４は、搬送終端部３１から鉛直方向下方に落下する複数の紙葉類Ｐの各々を立位状態で支持する。支持部２４は、水平面を形成する底壁２４ａと、鉛直面を形成するガイド壁２４ｂと、を備えている。底壁２４ａの鉛直方向における位置ｙ０は、搬送終端部３１の鉛直方向の位置ｙ１よりも下方に設定されている。底壁２４ａは、立位状態の各紙葉類Ｐの下端を支持する。底壁２４ａの第１搬送方向Ｄ１の長さ、つまりガイド壁２４ｂと取出部３との間の間隔は、所定数（例えば、１〜数枚など）の紙葉類Ｐの自立的な立位状態を、維持あるいはガイド壁２４ｂまたは取出部３により補助することができる程度の間隔に形成されている。ガイド壁２４ｂは、底壁２４ａにおける第１搬送方向Ｄ１の後方側の端部からほぼ垂直に立ち上がるように形成されている。ガイド壁２４ｂは、底壁２４ａによって支持される複数の紙葉類Ｐのうち第１搬送方向Ｄ１の最後端の紙葉類Ｐに接触することによって、各紙葉類Ｐの自立を補助する。ガイド壁２４ｂは、搬送終端部３１から落下した各紙葉類Ｐが搬送ベルト２１によって第１搬送方向Ｄ１の後方側に巻き込まれることを防ぐ。

取出部３は、ガイド板４１と、吸着ベルト４２と、を備えている。
ガイド板４１は、底壁２４ａにおける第１搬送方向Ｄ１の後方側の端部からほぼ垂直に立ち上がるように配置されている。吸着ベルト４２は、複数の吸着孔４２ａが形成された無端状のベルトである。複数の吸着孔４２ａは、真空ポンプ（図示略）およびエアーチャンバ（図示略）などを備えるバルブ装置（図示略）によって、負圧または正圧（大気圧よりも高い圧力）が付与される。複数の吸着孔４２ａは、バルブ装置によって負圧が付与されている場合、支持部２４に配置される複数の紙葉類Ｐから第１搬送方向Ｄ１の最先端の紙葉類Ｐを吸着により取り出す。
吸着ベルト４２は、一部の部位をガイド板４１の表面上に露出させている。吸着ベルト４２は、駆動機構（図示略）が発生する駆動力によって回転する。駆動機構は、例えば吸着ベルト４２が架け渡される複数のプーリ（図示略）および複数のプーリの少なくとも何れかに連結される駆動モータ（図示略）を備えている。吸着ベルト４２は、駆動機構が発生する駆動力によって、ガイド板４１の表面上で露出する部位を、第１搬送方向Ｄ１に直交する第２搬送方向Ｄ２に駆動する。吸着ベルト４２は、複数の吸着孔４２ａに負圧が付与されている状態で駆動機構によって回転駆動されることで、支持部２４から１つずつ順次取り出した紙葉類Ｐを、第２搬送方向Ｄ２の搬送部に向かって搬送する。

以下、実施形態の紙葉類供給装置１０の動作について説明する。
先ず、制御装置１ａは、操作者が入力装置（図示略）から制御装置１ａに入力する指示に応じて、第１ローラ２２の鉛直方向の位置（つまり、第１ローラ２２の中心軸の鉛直方向における位置ｙ１）を設定する。制御装置１ａは、操作者の指示に基づき、搬送終端部３１の位置ｙ１と支持部２４の底壁２４ａの位置ｙ０との間の距離を、搬送される紙葉類Ｐの大きさに応じた所定の鉛直方向距離に設定する。紙葉類Ｐの大きさは、例えば、第１搬送方向Ｄ１における紙葉類Ｐの長さ、つまり支持部２４において立位状態となる紙葉類Ｐの鉛直方向の高さである。所定の鉛直方向距離は、例えば、紙葉類Ｐの大きさが増大することに伴って増大傾向に変化し、紙葉類Ｐの大きさが減少することに伴って減少傾向に変化する。第１ローラ２２は、制御装置１ａからの指令により、図３に示すように、載置面Ａ上の各紙葉類Ｐの大きさに応じて中心軸を鉛直方向の上下に移動させる。これにより第１ローラ２２は、搬送終端部３１から支持部２４に落下する各紙葉類Ｐの落下高さを、各紙葉類Ｐの大きさに応じて変更する。

そして、制御装置１ａは、搬送ベルト２１を回転駆動することによって、載置面Ａ上に重ねて載せ置かれた複数の紙葉類Ｐを第１搬送方向Ｄ１の搬送終端部３１に向かって搬送する。複数の紙葉類Ｐは、予め実行される操作者の収集作業によって、所定の姿勢状態で載置面Ａ上に積層配置される。載置面Ａ上において鉛直方向で重なり合う紙葉類Ｐのうち上方の紙葉類Ｐは、下方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の前方側（下流側）にずれて配置されている。搬送ベルト２１の載置面Ａは、第１搬送方向Ｄ１における第２ローラ２３の手前までは水平に配置され、第２ローラ２３から第１ローラ２２に亘る傾斜部３２においては下り傾斜に傾倒して配置される。搬送ベルト２１は、第２ローラ２３の手前から傾斜部３２に各紙葉類Ｐを搬送することによって、載置面Ａ上の各紙葉類Ｐの姿勢を水平状態から傾倒状態に変化させる。

搬送ベルト２１は、搬送終端部３１に各紙葉類Ｐを搬送することによって、載置面Ａ上で重なり合う複数の紙葉類Ｐのうち順次、最上端の紙葉類Ｐを１つずつ搬送終端部３１から鉛直方向下方の支持部２４に落下させる。より詳細には、重なり合う紙葉類Ｐのうち上方の紙葉類Ｐは、下方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の前方側にずれて配置されているので、一部が載置面Ａに直接に接触している状態では、載置面Ａとの間の摩擦力によって載置面Ａ上に保持される。上方の紙葉類Ｐは、搬送ベルト２１の駆動に伴って、下方の紙葉類Ｐよりも先に搬送終端部３１から外方に向かって徐々に突出するので、少なくとも載置面Ａと直接に接触する部位が無くなると載置面Ａとの間の摩擦力が消失して、載置面Ａ上から離脱する。上方の紙葉類Ｐが載置面Ａ上から離脱する際に下方の紙葉類Ｐは、未だ一部が載置面Ａに直接に接触しているので、載置面Ａとの間の摩擦力によって載置面Ａ上に保持される。
搬送ベルト２１は、姿勢が傾倒状態の各紙葉類Ｐを搬送終端部３１から落下させることにより、例えば姿勢が水平状態の各紙葉類Ｐを搬送終端部３１から落下させる場合に比べて、各紙葉類Ｐを支持部２４において容易に自立させる。

そして、制御装置１ａは、取出部３のバルブ装置および駆動機構を作動させて、吸着ベルト４２の複数の吸着孔４２ａに負圧を付与しながら、ガイド板４１の表面上で露出する吸着ベルト４２を第２搬送方向Ｄ２に駆動する。吸着ベルト４２は、支持部２４に配置される立位状態の複数の紙葉類Ｐから第１搬送方向Ｄ１の最先端の紙葉類Ｐを引き寄せて吸着し、第２搬送方向Ｄ２の搬送部に向かって搬送する。

以上説明した実施形態によれば、複数の紙葉類Ｐが重ねて載せ置かれる搬送ベルト２１を持つことにより、複数の紙葉類Ｐが薄い場合または柔軟な場合などであっても、複数の紙葉類Ｐを適正に搬送することができる。重なり合う紙葉類Ｐのうち上方の紙葉類Ｐが下方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の前方側（下流側）にずれて配置される搬送ベルト２１を持つので、複数の紙葉類Ｐを順次１つずつ搬送終端部３１から支持部２４に供給することができる。搬送終端部３１よりも鉛直方向下方に支持部２４を持つことにより、搬送終端部３１から落下する各紙葉類Ｐを支持部２４によって立位状態で支持することができる。搬送終端部３１に向かって下り傾斜する搬送ベルト２１の傾斜部３２を形成する第２ローラ２３を持つので、傾倒姿勢の各紙葉類Ｐを搬送終端部３１から落下させることができ、各紙葉類Ｐを支持部２４において容易に自立させることができる。

鉛直方向の上下に移動することによって搬送終端部３１の鉛直方向の位置を変化させる第１ローラ２２を持つことにより、搬送終端部３１から支持部２４に落下する各紙葉類Ｐの落下高さを、各紙葉類Ｐの大きさ（立位状態の高さ）に応じて変更することができる。

以下、第１の変形例について説明する。
上述した実施形態では、複数の紙葉類Ｐは、予め実行される操作者の収集作業によって、所定の姿勢状態で載置面Ａ上に積層配置されるとしたが、これに限定されない。
第１の変形例に係る紙葉類供給装置１０は、図４に示すように、載置面Ａ上に重ねて載せ置かれる複数の紙葉類Ｐを自動的に所定の姿勢状態にする第１の位置調整部５１を備えてもよい。
第１の位置調整部５１は、第１搬送方向Ｄ１における第２ローラ２３の手前において、搬送ベルト２１を第１搬送方向Ｄ１の前方側に向かって下り傾斜させるとともに、適宜のタイミングで搬送ベルト２１を振動させる。これにより第１の位置調整部５１は、載置面Ａ上において鉛直方向で重なり合う紙葉類Ｐのうち上方の紙葉類Ｐを、下方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の前方側（下流側）にずらす。

以下、第２の変形例について説明する。
上述した実施形態では、複数の紙葉類Ｐは、予め実行される操作者の収集作業によって、所定の姿勢状態で載置面Ａ上に積層配置されるとしたが、これに限定されない。
第２の変形例に係る紙葉類供給装置１０は、図５に示すように、載置面Ａ上に重ねて載せ置かれる複数の紙葉類Ｐを自動的に所定の姿勢状態にする第２の位置調整部５２を備えてもよい。
第２の変形例に係る紙葉類供給装置１０において、搬送ベルト２１は、幅方向に所定間隔を置いて分離された一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａを備えている。一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａの各々は、少なくとも第１ローラ２２および第２ローラ２３を含む複数のローラに架け渡され、複数の紙葉類Ｐを第１搬送方向Ｄ１に搬送する。少なくとも１つ以上（例えば、図５に示す３つなど）の第２の位置調整部５２は、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａの間の領域２１ｂに配置されている。第２の位置調整部５２は、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａの回転方向に対して逆方向に回転するローラまたはベルトなどである。第２の位置調整部５２は、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａの外面２１Ａによる載置面Ａよりも僅かに鉛直方向上方に突出している。第２の位置調整部５２は、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａによって第１搬送方向Ｄ１に搬送される複数の紙葉類Ｐのうち、第２の位置調整部５２に直接に接触する紙葉類Ｐに逆方向（つまり第１搬送方向Ｄ１の後方側）の駆動力を付与する。第２の位置調整部５２が各紙葉類Ｐに付与する駆動力は、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａが各紙葉類Ｐに付与する駆動力よりも弱い。これにより第２の位置調整部５２は、載置面Ａ上において鉛直方向で重なり合う紙葉類Ｐのうち第２の位置調整部５２に接触する下方の紙葉類Ｐを、上方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の後方側（上流側）にずらす。

以下、第３の変形例について説明する。
上述した実施形態の第２の変形例では、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａの間の領域２１ｂに第２の位置調整部５２を備えるとしたが、これに限定されず、第２の位置調整部５２の代わりに第３の位置調整部５３を備えてもよい。
第３の位置調整部５３は、図６に示すように、載置面Ａ上の紙葉類Ｐに空気を吹き出す吹出部５３ａと、空気の吸込みによって載置面Ａ上の紙葉類Ｐを吸着する吸込部５３ｂと、を備えている。吹出部５３ａおよび吸込部５３ｂは、例えば取出部３のバルブ装置（図示略）によって負圧および正圧（大気圧よりも高い圧力）の各々が付与される。吹出部５３ａは第１搬送方向Ｄ１の前方側に配置されている。吸込部５３ｂは第１搬送方向Ｄ１の後方側に配置されている。吸込部５３ｂが各紙葉類Ｐに付与する吸着力は、一対の分離搬送ベルト２１ａ，２１ａが各紙葉類Ｐに付与する駆動力よりも弱い。これにより第３の位置調整部５３は、載置面Ａ上において鉛直方向で重なり合う紙葉類Ｐのうち吸込部５３ｂによって吸着される下方の紙葉類Ｐを、上方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の後方側（上流側）にずらす。

以下、第４の変形例について説明する。
上述した実施形態では、第１ローラ２２は、中心軸を鉛直方向に変位させる変位機構（図示略）を備えているとしたが、これに限定されない。
第４の変形例に係る紙葉類供給装置１０は、図７に示すように、第１ローラ２２の変位機構の代わりに、または第１ローラ２２の変位機構に加えて、支持部２４の底壁２４ａを鉛直方向に変位させる支持部変位機構（図示略）を備えてもよい。支持部２４は、制御装置１ａからの指令により、図７に示すように、載置面Ａ上の各紙葉類Ｐの大きさに応じて底壁２４ａを鉛直方向の上下に移動させる。これにより支持部２４は、搬送終端部３１から支持部２４に落下する各紙葉類Ｐの落下高さを、各紙葉類Ｐの大きさに応じて変更する。

以下、他の変形例について説明する。
上述した実施形態では、支持部２４の底壁２４ａに配置されるとともに、底壁２４ａによって支持される複数の紙葉類Ｐを取出部３に向かい搬送する搬送部（図示略）を備えてもよい。この搬送部は、例えば底壁２４ａの表面上から鉛直方向上方に僅かに突出して、第１搬送方向Ｄ１の前方側に向かって駆動されるベルトなどである。

以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、複数の紙葉類Ｐが重ねて載せ置かれる搬送ベルト２１を持つことにより、複数の紙葉類Ｐが薄い場合または柔軟な場合などであっても、複数の紙葉類Ｐを適正に搬送することができる。重なり合う紙葉類Ｐのうち上方の紙葉類Ｐが下方の紙葉類Ｐよりも相対的に第１搬送方向Ｄ１の前方側（下流側）にずれて配置される搬送ベルト２１を持つので、複数の紙葉類Ｐを順次１つずつ搬送終端部３１から支持部２４に供給することができる。搬送終端部３１よりも鉛直方向下方に支持部２４を持つことにより、搬送終端部３１から落下する各紙葉類Ｐを支持部２４によって立位状態で支持することができる。搬送終端部３１に向かって下り傾斜する搬送ベルト２１の傾斜部３２を形成する第２ローラ２３を持つので、傾倒姿勢の各紙葉類Ｐを搬送終端部３１から落下させることができ、各紙葉類Ｐを支持部２４において容易に自立させることができる。

本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

１…紙葉類処理装置、１ａ…制御装置、２…供給部、３…取出部、４…排除集積部、５…読取認識部、６…区分集積部、１０…紙葉類供給装置、２１…搬送ベルト、２２…第１ローラ、２３…第２ローラ、２４…支持部、２４ａ…底壁、２４ｂ…ガイド壁、３１…搬送終端部、３２…傾斜部、４１…ガイド板、４２…吸着ベルト、５１…第１の位置調整部、５２…第２の位置調整部、５３…第３の位置調整部、５３ａ…吹出部、５３ｂ…吸込部

Claims (7)

1. 複数の紙葉類を第１搬送方向に搬送する搬送ベルトと、
   前記搬送ベルトが巻き付けられるとともに、前記第１搬送方向における前記搬送ベルトの搬送終端部を形成する第１ローラと、
   前記第１ローラよりも前記第１搬送方向の上流側において前記搬送ベルトが巻き付けられるとともに、前記搬送終端部に向かって下り傾斜する前記搬送ベルトの傾斜部を形成する第２ローラと、
   前記搬送終端部よりも鉛直方向下方において前記搬送終端部から落下する前記複数の紙葉類の各々を立位状態で支持する支持部と、
   前記支持部に配置される前記複数の紙葉類から最先端の紙葉類を取り出して、第２搬送方向に搬送する取出部と、
   を備え、
   前記複数の紙葉類は、前記搬送ベルト上に重ねて載せ置かれ、
   前記搬送ベルト上において鉛直方向で重なり合う紙葉類のうち上方の前記紙葉類は、下方の前記紙葉類よりも相対的に前記第１搬送方向の下流側にずれて配置されている、
   紙葉類供給装置。
2. 前記第１ローラは鉛直方向の位置を変更する、
   請求項１に記載の紙葉類供給装置。
3. 前記支持部は鉛直方向の位置を変更する、
   請求項１または請求項２に記載の紙葉類供給装置。
4. 前記搬送終端部および前記支持部は、前記紙葉類の大きさに応じた鉛直方向距離を有し、
   前記紙葉類の大きさが増大することに伴い、前記鉛直方向距離が増大傾向に変化し、
   前記紙葉類の大きさが減少することに伴い、前記鉛直方向距離が減少傾向に変化する、
   請求項１から請求項３の何れか１つに記載の紙葉類供給装置。
5. 前記搬送ベルト上において鉛直方向で重なり合う紙葉類のうち上方の前記紙葉類を、下方の前記紙葉類よりも相対的に前記第１搬送方向の下流側にずらして配置する位置調整部を備える、
   請求項１から請求項４の何れか１つに記載の紙葉類供給装置。
6. 前記支持部に配置される前記複数の紙葉類を前記取出部に向かい搬送する搬送部を備える、
   請求項１から請求項５の何れか１つに記載の紙葉類供給装置。
7. 請求項１に記載の紙葉類供給装置と、
   搬送機構により搬送される前記複数の紙葉類を区分処理する区分処理部と、
   を備える、
   ことを特徴とする紙葉類処理装置。

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