JP2016049659A - 液体噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の画像を重ねて印刷する場合であっても、印刷速度の低下を抑制することができる液体噴射装置を提供する。
【解決手段】印刷装置は、媒体にUVインクを噴射する印刷ヘッド31と、媒体に紫外線を照射可能な第1照射部61及び第2照射部62と、を有するキャリッジ33と、キャリッジ33を主走査方向Xに移動させる第1駆動部と、キャリッジ33を副走査方向Yに移動させる第2駆動部と、第1照射位置及び第2照射位置と印刷ヘッド31との副走査方向Yにおける相対位置を変更可能な第3駆動部70と、を備える。第3駆動部70は、第1照射位置及び第2照射位置の一方の照射位置と印刷ヘッド31とを主走査方向Xにおいて重なるように配置させ、印刷ヘッド31を第1照射位置及び第2照射位置の他方の照射位置よりも移動方向に配置させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、インクジェット式プリンターなどの液体噴射装置に関する。
従来から、液体噴射装置の一例として、主走査方向への移動及び同方向と交差する副走査方向への移動を交互に繰り返すキャリッジに支持された液体噴射ヘッドから媒体に対してインクを噴射することで、同媒体に画像等を印刷するインクジェット式プリンターが知られている。
このようなプリンターの中には、インクとして紫外線硬化型インク(以下「UVインク」ともいう。)を用いるとともに、液体噴射ヘッドから媒体に対して噴射されたUVインクに紫外線を照射する照射部を備えるものがある。また、こうした照射部として、媒体に噴射されたUVインクを仮硬化させるために、液体噴射ヘッドの主走査方向に隣接するように設けられた仮硬化用の照射部と、仮硬化されたUVインクを本硬化させるために、仮硬化用の照射部よりも副走査方向における一方側に設けられた本硬化用の照射部とを備えるものがある(例えば、特許文献1)。
こうして、上記のようなプリンターでは、媒体に印刷を行う際に、今回のパスにおいて、液体噴射ヘッドと対向する媒体の領域でUVインクの噴射と同UVインクの仮硬化が行われる一方、同領域よりも副走査方向における一方側の領域で前回のパスで仮硬化されたUVインクの本硬化が行われることとなる。
特開2009−202418号公報
ところで、上記のようなプリンターでは、例えば、透明の媒体に対し白地の下地画像(1層目の画像)を印刷した上に任意の画像(2層目の画像)を印刷するなど、所望の印刷画像を得るために複数の画像を重ねて印刷する場合がある。すなわち、1層目の画像を印刷するために媒体に噴射されたUVインクが本硬化した後に、2層目の画像を印刷するためにその1層目の画像上にUVインクが噴射される場合がある。
ここで、上記のようなプリンターでは、主走査方向において液体噴射ヘッドに隣接して仮硬化用の照射部が設けられ、副走査方向において仮硬化用の照射部の一方側に本硬化用の照射部が設けられているため、キャリッジが副走査方向における他方側への往路移動時に、媒体に対して印刷が行われることとなる。このため、同プリンターにおいて、1層目の画像を印刷するために、キャリッジが副走査方向における他方側まで往路移動した場合、2層目の画像を印刷するためには、キャリッジを副走査方向において一方側に復路移動させた後に他方側まで往路移動させる必要がある。したがって、こうしたプリンターでは、媒体に複数の画像を重ねて印刷する場合に、印刷速度が低下するおそれがある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものである。その目的は、複数の画像を重ねて印刷する場合であっても、印刷速度の低下を抑制することができる液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体噴射装置は、媒体に光硬化型の液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記媒体に噴射された前記液体に光を照射する第1照射部及び第2照射部と、を有するキャリッジと、前記キャリッジを主走査方向に移動させる第1駆動部と、前記キャリッジを前記媒体に対して、前記主走査方向と交差する副走査方向に相対移動させる第2駆動部と、前記第1照射部の前記媒体に対する第1照射位置及び前記第2照射部の前記媒体に対する第2照射位置と、前記液体噴射ヘッドとの前記副走査方向における配置関係を変更可能な第3駆動部と、を備え、前記副走査方向において前記キャリッジが前記媒体に対して相対移動する方向を移動方向としたとき、前記第3駆動部は、前記第1照射位置及び前記第2照射位置の一方の照射位置と前記液体噴射ヘッドとを前記主走査方向において重なるように配置させ、前記液体噴射ヘッドを前記第1照射位置及び前記第2照射位置の他方の照射位置よりも前記移動方向に配置させる。
上記構成によれば、キャリッジが副走査方向における一方側に相対移動(以下「往路移動」ともいう。)する場合には、第1照射位置及び第2照射位置の一方の照射位置と液体噴射ヘッドとが主走査方向において重なるように配置され、液体噴射ヘッドが第1照射位置及び第2照射位置の他方の照射位置よりも移動方向に配置される。こうして、キャリッジが往路移動する場合には、記録ヘッドが媒体に向かって噴射した液体に一方の照射部が光を照射することで同液体を仮硬化させ、その仮硬化された液体に他方の照射部が光を照射することで同液体を本硬化させることができる。
また、キャリッジが副走査方向における他方側に相対移動(以下「復路移動」ともいう。)する場合にも、第1照射位置及び第2照射位置の一方の照射位置と液体噴射ヘッドとが主走査方向において重なるように配置され、液体噴射ヘッドが第1照射位置及び第2照射位置の他方の照射位置よりも移動方向に配置される。こうして、キャリッジが往路移動する場合にも、記録ヘッドが媒体に向かって噴射した液体に一方の照射部が光を照射することで同液体を仮硬化させ、その仮硬化された液体に他方の照射部が光を照射することで同液体を本硬化させることができる。
こうして、上記構成によれば、キャリッジが副走査方向における何れの方向に移動する場合であっても、媒体に噴射された液体を仮硬化及び本硬化させることができる。したがって、媒体に対して複数の画像を重ねて印刷する場合であっても、印刷速度の低下を抑制することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドは、前記キャリッジが前記主走査方向において往復移動する際に、前記液体を噴射することが望ましい。
上記構成によれば、キャリッジが主走査方向における何れの方向に移動する場合であっても、媒体に印刷を行うことができるため、キャリッジが主走査方向における一方側に移動する場合に限って液体噴射ヘッドが液体を噴射する場合に比較して、印刷速度を高めることができる。
上記液体噴射装置において、前記第3駆動部は、前記第1照射部及び前記第2照射部を前記液体噴射ヘッドに対して前記副走査方向に移動させることで、前記第1照射位置及び前記第2照射位置と前記液体噴射ヘッドとの相対位置を変更することが望ましい。
上記構成によれば、第1照射部及び第2照射部が副走査方向に移動するため、液体噴射ヘッドをキャリッジに対して固定配置することができる。このため、液体噴射ヘッドのキャリッジに対する位置決め精度を高め、印刷品質の低下を抑制することができる。
上記液体噴射装置において、前記第3駆動部は、前記液体噴射ヘッドを前記第1照射部及び前記第2照射部に対して前記副走査方向に移動させることで、前記第1照射位置及び前記第2照射位置と前記液体噴射ヘッドとの相対位置を変更することが望ましい。
上記構成によれば、液体噴射ヘッドが副走査方向に移動するため、第1照射部及び第2照射部をキャリッジに対して固定配置することができる。このため、媒体を仮硬化及び本硬化させるために副走査方向に並んで設けられる点で、同副走査方向における長さ寸法が液体噴射ヘッドよりも長くなりやすい第1照射部及び第2照射部を、同副走査方向に移動させる必要がなくなる。したがって、第1照射部及び第2照射部を副走査方向に移動させるためのスペースをキャリッジに設ける必要がなく、同キャリッジを小型化することができる。
上記液体噴射装置において、前記副走査方向では、前記キャリッジが往路移動する場合には前記媒体に対して下地画像を印刷する一方、同キャリッジが復路移動する場合には前記媒体に対して画像を印刷することが望ましい。
上記構成によれば、媒体が透明である場合や媒体の地色が濃色である場合などにおいて、画像が下地画像の上に印刷されるため、同画像を媒体に発色良く印刷することができる。また、キャリッジの副走査方向における移動方向(往路移動方方向及び復路移動方向)に応じて、印刷内容を予め決めておくことで、例えば、キャリッジの往路移動時よりも復路移動時のほうが印刷精度を高くなるようにするなど、印刷内容に応じた機器の設計を行うことも可能となる。
第1実施形態の印刷装置の概略構成を示す斜視図。 第1実施形態のキャリッジの一部構成を省略した模式図であって、(a)は上面図、(b)は下面図。 第1実施形態の印刷装置の電気的構成を示すブロック図。 第1実施形態における印刷ユニットの往路移動時の様子を示す模式図。 第1実施形態における印刷ユニットの復路移動時の様子を示す模式図。 第2実施形態のキャリッジの一部構成を省略した模式図であって、(a)は上面図、(b)は下面図。 変形例のキャリッジの模式図であって、(a)は印刷ユニットの往路移動時におけるキャリッジの側面図、(b)は印刷ユニットの復路移動時におけるキャリッジの側面図。
(第1実施形態)
以下、液体噴射装置を印刷装置に具体化した第1実施形態について図面を参照して説明する。なお、印刷装置は、用紙等の媒体に、光硬化型の液体の一例としての紫外線硬化型インク(以下「UVインク」ともいう。)を噴射することで、同媒体に文字や画像を印刷するインクジェット式プリンターである。
図1に示すように、印刷装置10は、媒体Mを支持する支持部20と、媒体MにUVインクを噴射する印刷ヘッド31を有する印刷ユニット30と、印刷ヘッド31を主走査方向X(+X,−X)に往復移動させる第1駆動部40と、印刷ユニット30を副走査方向Y(+Y,−Y)に往復移動させる第2駆動部50とを備えている。
支持部20は、床面に置かれる枠構造の支持架台21を含む基台22を備えている。基台22には、主走査方向Xと交差する側面に副走査方向Yに沿ってガイド溝23が形成されている。ガイド溝23には、印刷ユニット30の下端部が係合することで、同印刷ユニット30が副走査方向Yに移動可能となっている。
また、基台22の上面は、媒体Mが支持される支持面24となっており、この支持面24には複数の吸引孔25が開口している。また、複数の吸引孔25には、その支持面24側とは反対側において、吸引チューブ26を介して減圧ポンプ27が接続されている。こうして、減圧ポンプ27が駆動された場合には、基台22の支持面24に載置された媒体Mに対し、吸引孔25を介して吸引力が作用することで、媒体Mが支持面24に吸着される。
印刷ユニット30は、主走査方向Xを長手方向とするガイド軸32と、主走査方向Xに移動可能なキャリッジ33と、UVインクを収容するインクカートリッジ34と、インクカートリッジ34と印刷ヘッド31とをUVインクを流通可能に接続する供給チューブ35とを有している。キャリッジ33は、ガイド軸32に主走査方向Xに沿って摺接可能に支持されている。
第1駆動部40は、印刷ユニット30内において、回転自在に支持される駆動プーリー41及び従動プーリー42と、駆動プーリー41に駆動連結される第1モーター43と、駆動プーリー41及び従動プーリー42に掛装される無端状のタイミングベルト44とを有している。駆動プーリー41及び従動プーリー42は、ガイド軸32の長手方向における両端部と対応する位置に設けられている。タイミングベルト44は、駆動プーリー41及び従動プーリー42の間において、その一部がキャリッジ33と連結されている。
こうして、第1モーター43が駆動された場合には、駆動プーリー41が回転することで、タイミングベルト44に連結されたキャリッジ33が、第1モーター43の回転方向に応じた移動方向(主走査方向X)に移動する。
第2駆動部50は、副走査方向Yを長手方向とするねじ軸51と、印刷ユニット30内に設けられるナット部52と、ねじ軸51をその軸線回りに回転させる第2モーター53とを有している。ねじ軸51は、基台22の主走査方向+X側に、基台22の側面に沿って架設されている。また、ねじ軸51には、螺旋状のねじ溝が形成され、印刷ユニット30に対し回転不能に固定されたナット部52が螺合している。こうして、第2モーター53が駆動された場合には、ねじ軸51の回転に伴い、印刷ユニット30に設けられたナット部52がねじ軸51に沿って移動することにより、印刷ユニット30が第2モーター53の回転方向に応じた移動方向(副走査方向Y)に移動する。この点で、第2駆動部50は、いわゆるボールねじ機構である。
なお、以降の説明では、印刷ユニット30(キャリッジ33)が副走査方向−Yに移動することを「往路移動する」ともいい、印刷ユニット30(キャリッジ33)が副走査方向+Yに移動することを「復路移動する」ともいう。また、副走査方向−Yを「往路移動方向」ともいい、副走査方向+Yを「復路移動方向」ともいう。
次に、図2(a),(b)を参照して、キャリッジ33の構成について詳述する。
図2(a),(b)に示すように、キャリッジ33の下部は、鉛直方向Zと交差する方向に広がる板状をなすベース部36となっている。ベース部36には、平面視矩形状をなすスライド孔37が、ベース部36の厚さ方向に貫通形成されている。スライド孔37は、ベース部36の主走査方向Xにおける両側に副走査方向Yを長手方向として形成されている。
また、図2(a),(b)に示すように、キャリッジ33は、上述した印刷ヘッド31と、媒体Mに噴射されたUVインクに紫外線を照射する照射ユニット60と、照射ユニット60を印刷ヘッド31に対して副走査方向Yに移動させる第3駆動部70とを備えている。
印刷ヘッド31は、ベース部36の鉛直下側であって、同ベース部36の平面視略中央に保持されている。印刷ヘッド31の支持面24と対向可能な面には、UVインクを噴射する複数のノズル38が形成されている。また、印刷ヘッド31には供給チューブ35の下流端に接続されるヘッド内流路(図示略)が接続されている。そして、印刷ヘッド31は、不図示のアクチュエーターの駆動により、インクカートリッジ34から供給されたUVインクを噴射する。この点で、本実施形態では、印刷ヘッド31が「液体噴射ヘッド」の一例に相当する。
照射ユニット60(60R,60L)は、印刷ヘッド31の主走査方向Xにおける両側において、ベース部36のスライド孔37に係合した状態で、スライド孔37の形成方向(副走査方向Y)に移動可能とされている。照射ユニット60R,60Lは、配置箇所が異なる他は同一の構成とされている。主走査方向Xにおいて、照射ユニット60Rは主走査方向+X側の照射ユニット60であり、照射ユニット60Lは主走査方向−X側の照射ユニット60である。
また、照射ユニット60は、鉛直下側(鉛直方向−Z)に設けられる第1照射部61(61R,61L)及び第2照射部62(62R,62L)と、鉛直上側(鉛直方向+Z)に副走査方向Yに沿って設けられるラック63とを備えている。ここで、第1照射部61は、第2照射部62よりも副走査方向−Y側に設けられている。また、第1照射部61及び第2照射部62は、第1照射部61及び第2照射部62に流れる電流を変化させることで、媒体Mに対する紫外線の照射強度を変更可能である。一例として、第1照射部61及び第2照射部62は、複数の紫外線発光ダイオード(UVLED)を含んで構成することが望ましい。
第3駆動部70は、ベース部36の鉛直上側に設けられている。第3駆動部70は、ベース部36に取着された第3モーター71と、第3モーター71に駆動連結される駆動歯車72と、駆動歯車72と噛合する従動歯車73とを備えている。また、第3駆動部70は、従動歯車73と一体に回転する出力軸74と、出力軸74の両端に固定されたピニオン75とを備えている。ここで、駆動歯車72、従動歯車73、出力軸74及びピニオン75の回転軸方向は主走査方向Xとされている。また、出力軸74に固定されたピニオン75は、上述した照射ユニット60に形成されたラック63に噛合している。
こうして、第3モーター71が駆動された場合には、駆動歯車72、従動歯車73、出力軸74及びピニオン75の回転に伴い、照射ユニット60がラック63の長手方向に沿って移動することにより、照射ユニット60が第3モーター71の回転方向に応じた移動方向(副走査方向+Y,−Y)に移動する。この点で、第3駆動部70は、第1照射部61及び第2照射部62と、印刷ヘッド31との副走査方向Yにおける相対位置を変更可能であるということができる。
詳しくは、第3駆動部70は、照射ユニット60を副走査方向+Yに移動させることで、第1照射部61と印刷ヘッド31とを主走査方向Xにおいて重なるように配置させ、印刷ヘッド31を第2照射部62よりも副走査方向−Yに配置させることができる。また、第3駆動部70は、照射ユニット60を副走査方向−Yに移動させることで、印刷ヘッド31を第1照射部61よりも副走査方向+Yに配置させ、第2照射部62と印刷ヘッド31とを主走査方向Xにおいて重なるように配置させることができる。
なお、主走査方向Xにおける両側のピニオン75は、出力軸74を共有しているため、第3モーター71が駆動された場合、主走査方向Xにおける両側の照射ユニット60R,60Lは同様に移動することとなる。
次に、図3を参照して、印刷装置10の電気的構成について説明する。
図3に示すように、印刷装置10は、装置を統括制御する制御部80を備えている。そして、PC81からの印刷指示を受けた制御部80は、印刷ヘッド31、減圧ポンプ27、第1モーター43、第2モーター53、第3モーター71、第1照射部61及び第2照射部62を個別に制御することで、媒体Mに印刷を行う。
詳しくは、制御部80は、第1モーター43を駆動して、キャリッジ33を主走査方向Xに往復移動させる。また、キャリッジ33を主走査方向Xに移動させつつ、印刷ヘッド31からUVインクを媒体Mに向かって噴射させる。さらに、制御部80は、印刷ヘッド31に噴射させたUVインクに対し、第1照射部61及び第2照射部62に紫外線を照射させて硬化させる。そして、主走査方向Xにおける媒体Mに対する印刷(1パス分の印刷)が終わると、制御部80は、第2モーター53を駆動して、印刷ユニット30(キャリッジ33)を副走査方向Yに移動させる。
なお、本実施形態では、キャリッジ33が主走査方向+X,−Xに移動する度に、印刷ユニット30が副走査方向Yに移動するものとする。すなわち、印刷ヘッド31は、キャリッジ33が主走査方向+Xに移動する際にも、同キャリッジ33が主走査方向−Xに移動する際にも、媒体Mに対してUVインクを噴射することとなる。
ところで、本実施形態のように、UVインクに紫外線を照射させて硬化させる印刷装置10においては、媒体Mに噴射されたUVインクに照射する紫外線の照射強度や、UVインクを媒体Mに噴射してから同UVインクに紫外線を照射するまでの時間を調整することで、印刷の面質(画質)を調整することが可能である。
すなわち、紫外線の照射強度を強くする場合には、媒体Mに噴射されたUVインク滴が、紫外線の照射によって硬化されて媒体M表面で拡がりにくい。すなわち、媒体Mに噴射されたUVインクが媒体M表面で凹凸を有した状態で硬化されるため、媒体Mの印刷面に入射した光が異なる方向に反射しやすくなり、マット調の面質を得ることができる。
一方、紫外線の照射強度を弱くする場合には、媒体Mに噴射されたUVインク滴が、紫外線の照射によって硬化されにくく媒体M表面で拡がりやすい。すなわち、媒体Mに噴射されたUVインクが媒体M表面で平滑な状態で硬化されるため、媒体Mの印刷面に入射した光が一定の方向に反射しやすくなり、光沢調の面質を得ることができる。
また、紫外線の照射強度を弱くする場合においては、その後に照射強度の強い紫外線を照射するまでの期間を短くするほどマット調の画質を得ることができる一方、同期間を長くするほど光沢調の画質を得ることができる。
なお、以降の説明では、媒体Mに噴射されたUVインクに対する1回目の紫外線の照射による硬化を「仮硬化」ともいい、2回目の紫外線の照射による硬化を「本硬化」ともいう。そして、本実施形態では、仮硬化の照射強度と本硬化の照射強度を調整することで、所望の面質を得ることができる。なお、本実施形態では、第1照射部61及び第2照射部62のうち、一方の照射部が仮硬化を行い、他方の照射部が本硬化を行うこととなる。
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態の印刷装置10の作用について説明する。なお、図4及び図5では、説明理解の容易のために、印刷装置10の一部構成の図示を省略している。また、印刷装置10は、媒体Mに複数の画像(本実施形態では2層の画像)を重ねて印刷するものとする。ここで、1層目の画像は、2層目の画像を発色良く印刷するために印刷される下地画像であるとする。一例として、下地画像は、媒体Mの印刷面が黒色である場合には白色の画像とすることが望ましい。
さて、本実施形態の印刷装置10では、媒体Mに印刷を行う前は、印刷ユニット30が副走査方向+Yにおける端部(以下「印刷開始位置」ともいう。)に配置される。このため、印刷ユニット30の副走査方向−Yへの移動時(往路移動時)に1層目の画像が印刷され、印刷ユニット30の副走査方向+Yへの移動時(復路移動時)に2層目の画像が印刷される。なお、図4及び図5における白抜き矢印は、往路移動方向及び復路移動方向を示している。
そして、図4に示すように、1層目の画像の印刷を行う場合には、第3駆動部70により照射ユニット60が印刷ヘッド31に対して副走査方向+Yにスライド孔37に沿って移動される。すなわち、照射ユニット60は印刷ユニット30の往路移動方向とは反対方向に移動される。
このため、第1照射部61の媒体Mに対する紫外線の照射位置である第1照射位置P1と印刷ヘッド31とが、主走査方向Xにおいて重なるように配置され、印刷ヘッド31及び第1照射位置P1が第2照射部62の媒体Mに対する紫外線の照射位置である第2照射位置P2よりも往路移動方向(副走査方向−Y)に配置される。この点で、印刷ユニット30(キャリッジ33)が媒体Mに対して往路移動方向(副走査方向−Y)に相対移動する場合には、第1照射部61が仮硬化を行う一方、第2照射部62が本硬化を行うこととなる。
図4に示すように、往路移動時における第Nのパス(例えば第1のパス)では、キャリッジ33が主走査方向−Xに移動しつつ、領域A1に対してUVインクが噴射される。また、同領域A1に噴射されたUVインクが第1照射部61Rによって仮硬化される。そして、キャリッジ33が主走査方向−Xに移動することで、同キャリッジ33が媒体Mと対向しなくなると、印刷ユニット30が副走査方向−Yに移動される。これにより、印刷ヘッド31及び第1照射部61が領域A1と副走査方向−Yに隣接する領域A2と対向可能となる一方、第2照射部62が領域A1と対向可能となる。
続いて、第N+1のパス(例えば第2のパス)では、キャリッジ33が主走査方向+Xに移動しつつ、領域A2に対してUVインクが噴射される。また、領域A2に噴射されたUVインクが第1照射部61Lによって仮硬化され、先の第Nのパスにおいて領域A1で仮硬化されたUVインクが第2照射部62R,62Lによって本硬化される。そして、キャリッジ33が主走査方向+Xに移動することで、同キャリッジ33が媒体Mと対向しなくなると、印刷ユニット30が副走査方向−Yに移動される。これにより、印刷ヘッド31及び第1照射部61が領域A2と隣接する領域A3と対向可能となる一方、第2照射部62が領域A2と対向可能となる。
こうして、キャリッジ33の主走査方向+X,−Xにおける移動と、印刷ユニット30の副走査方向−Yにおける移動とを交互に繰り返しながら、媒体MにUVインクを噴射及び硬化させることで、同媒体Mに下地画像が印刷される。
そして、印刷ユニット30の副走査方向−Yへの往路移動に伴い、同印刷ユニット30が媒体Mに対向しなくなると、すなわち下地画像の印刷が完了すると、2層目の画像の印刷を行うために、図5に示すように、第3駆動部70により照射ユニット60が印刷ヘッド31に対して副走査方向−Yにスライド孔37に沿って移動される。すなわち、照射ユニット60は印刷ユニット30の復路移動方向とは反対方向に移動される。
このため、第2照射部62の第2照射位置P2と印刷ヘッド31とが、主走査方向Xにおいて重なるように配置され、印刷ヘッド31及び第2照射位置P2が第1照射部61の第1照射位置P1よりも復路移動方向(副走査方向+Y)に配置される。この点で、印刷ユニット30(キャリッジ33)が媒体Mに対して復路移動方向(副走査方向+Y)に相対移動する場合には、第2照射部62が仮硬化を行う一方、第1照射部61が本硬化を行うこととなる。
図5に示すように、復路移動時における第Mのパスでは、キャリッジ33が主走査方向−Xに移動しつつ、領域B1に対してUVインクが噴射される。また、同領域B1に噴射されたUVインクが第2照射部62Rによって仮硬化される。そして、キャリッジ33が主走査方向−Xに移動することで、同キャリッジ33が媒体Mと対向しなくなると、印刷ユニット30が副走査方向+Yに移動される。これにより、印刷ヘッド31及び第2照射部62が領域B1と副走査方向+Yに隣接する領域B2と対向可能となる一方、第1照射部61が領域B1と対向可能となる。
続いて、第M+1のパスで、キャリッジ33が主走査方向+Xに移動しつつ、領域B2に対してUVインクが噴射される。また、領域B2に噴射されたUVインクが第2照射部62Lによって仮硬化され、先の第Mのパスにおいて領域B1で仮硬化されたUVインクが第1照射部61R,61Lによって本硬化される。そして、キャリッジ33が主走査方向+Xに移動することで、同キャリッジ33が媒体Mと対向しなくなると、印刷ユニット30が副走査方向+Yに移動される。これにより、印刷ヘッド31及び第2照射部62が領域B2と副走査方向+Yに隣接する領域B3と対向可能となる一方、第1照射部61が領域B2と対向可能となる。
こうして、キャリッジ33の主走査方向+X,−Xにおける移動と、印刷ユニット30の副走査方向+Yにおける移動とを交互に繰り返しながら、媒体MにUVインクを噴射及び硬化させることで、下地画像の上に2層目の画像が印刷される。そして、印刷ユニット30の副走査方向+Yへの移動に伴い、同印刷ユニット30が往路移動時の印刷開始位置に戻ることで、媒体Mに対する2層目の画像の印刷が完了する。こうして、本実施形態によれば、印刷ユニット30が副走査方向Yにおいて1往復する過程で、媒体Mに対して、1層目の下地画像の上に2層目の画像が印刷される。
以上説明した実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)印刷ユニット30が往路移動方向(副走査方向−Y)に移動する場合には、第3駆動部70の駆動により、第1照射部61を仮硬化用の光源とする一方、第2照射部62を本硬化用の光源とすることができる。また、印刷ユニット30が復路移動方向(副走査方向+Y)に移動する場合には、第3駆動部70の駆動により、第2照射部62を仮硬化用の光源とする一方、第1照射部61を本硬化用の光源とすることができる。
こうして、印刷ユニット30が副走査方向Yにおける何れの方向に移動する場合であっても、第1照射部61及び第2照射部62の2つの照射部によって、媒体Mに噴射されたUVインクを仮硬化及び本硬化させることができる。したがって、媒体Mに対して複数の画像を重ねて印刷する場合において、照射部の数を増大させることなく、印刷速度の低下を抑制することができる。
(2)キャリッジ33が主走査方向Xに往復移動する際に印刷ヘッド31からUVインクを噴射させるようにしたことで、キャリッジ33が主走査方向Xにおける一方側に移動する場合に限って印刷ヘッド31からUVインクを噴射させる場合に比較して、印刷速度を高めることができる。
(3)第1照射部61及び第2照射部62を副走査方向Yに移動可能とする一方、印刷ヘッド31を副走査方向Yに移動不能とすることで、印刷ヘッド31のキャリッジ33に対する位置決め精度が高まり、印刷品質の低下を抑制することができる。
(4)印刷ユニット30が往路移動する際に媒体Mに下地画像を印刷し、印刷ユニット30が復路移動する際に媒体Mに画像を印刷するため、媒体Mが透明である場合や媒体Mの地色が濃色である場合でも画像を媒体Mに発色良く印刷することができる。また、印刷ユニット30の副走査方向Yにおける移動方向に応じて、印刷内容を予め決めておくことで、印刷ユニット30の往路移動時よりも復路移動時のほうが印刷精度を高くなるようにするなど、印刷内容に応じた印刷装置の設計を行うことも可能となる。
(第2実施形態)
次に、液体噴射装置を印刷装置に具体化した第2実施形態について説明する。第2実施形態における印刷装置100は、キャリッジ110において、印刷ヘッド31が副走査方向Yに移動可能とされる一方、照射ユニット60が副走査方向Yに移動不能とされる点が第1実施形態と異なる。したがって、以降の説明では、第1実施形態と共通の部材構成については、同一の符号を付すなどして、その説明を省略又は簡略化する。
図6(a),(b)に示すように、キャリッジ110の下部は、鉛直方向Zと交差する方向に広がる板状をなすベース部111となっている。ベース部111には、平面視矩形状をなすスライド孔112が、ベース部111の厚さ方向に貫通形成されている。スライド孔112は、ベース部111の主走査方向Xにおける略中央に副走査方向Yを長手方向として形成されている。
また、図6(a),(b)に示すように、キャリッジ110は、印刷ヘッド31と、照射ユニット60と、印刷ヘッド31を照射ユニット60に対して副走査方向Yに移動させる第3駆動部120とを備えている。
印刷ヘッド31は、キャリッジ110の主走査方向Xに略中央において、ベース部111のスライド孔112に係合し、スライド孔112の形成方向(副走査方向Y)に移動可能とされている。また、印刷ヘッド31には、その主走査方向Xにおける片側に、副走査方向Yに沿うラック113が設けられている。
照射ユニット60は、印刷ヘッド31の主走査方向Xにおける両側において、ベース部111に固定配置されている。照射ユニット60は、第1照射部61及び第2照射部62を有している。
第3駆動部120は、ベース部111の鉛直上側に設けられている。第3駆動部120は、ベース部111に取着された第3モーター121と、第3モーター121に駆動連結されるピニオン122とを備えている。ピニオン122は、印刷ヘッド31に形成されたラック113に噛合している。
こうして、第3モーター121が駆動された場合には、ピニオン122の回転に伴い、印刷ヘッド31がラック113の長手方向に沿って移動することにより、印刷ヘッド31が第3モーター121の回転方向に応じた移動方向(副走査方向+Y,−Y)に移動する。この点で、第3駆動部120は、第1照射部61及び第2照射部62と、印刷ヘッド31との副走査方向Yにおける相対位置を変更可能であるということができる。
次に、本実施形態の印刷装置100の作用について説明する。
さて、本実施形態の印刷装置100においても、印刷ユニット30の副走査方向−Yへの移動時(往路移動時)に1層目の画像が印刷され、印刷ユニット30の副走査方向+Yへの移動時(復路移動時)に2層目の画像が印刷される。
このため、印刷ユニット30の副走査方向−Yへの移動時(往路移動時)において、1層目の画像の印刷を行う場合には、第3駆動部120により印刷ヘッド31が照射ユニット60に対して副走査方向−Y側に移動される。すなわち、印刷ヘッド31は印刷ユニット30の往路移動方向と同方向に移動される。
このため、第1照射部61の第1照射位置P1と印刷ヘッド31とが、主走査方向Xにおいて重なるように配置され、印刷ヘッド31及び第1照射位置P1が第2照射部62の第2照射位置P2よりも往路移動方向(副走査方向−Y)に配置される。
また、1層目の画像の印刷が終了し、印刷ユニット30の副走査方向+Yへの復路移動時(復路移動時)において、2層目の画像の印刷を行う場合には、第3駆動部120により印刷ヘッド31が照射ユニット60に対して副走査方向+Y側に移動される。すなわち、印刷ヘッド31は印刷ユニット30の復路移動方向と同方向に移動される。
このため、第2照射部62の第2照射位置P2と印刷ヘッド31とが、主走査方向Xにおいて重なるように配置され、印刷ヘッド31及び第2照射位置P2が第1照射部61の第1照射位置P1よりも復路移動方向(副走査方向+Y)に配置される。
こうして、第2実施形態においても、印刷ユニット30(キャリッジ33)の往路移動時及び復路移動時において、媒体Mに印刷を行うことが可能となる。
以上説明した実施形態によれば、第1実施形態の効果(1),(2),(4)に加え、以下に示す効果を得ることができる。
(5)印刷ヘッド31を副走査方向Yに移動可能とする一方、第1照射部61及び第2照射部62を副走査方向Yに移動不能とすることとした。このため、媒体Mを仮硬化及び本硬化させるために副走査方向Yに並んで設けられる点で、同副走査方向Yにおける長さ寸法が印刷ヘッド31よりも長くなりやすい第1照射部61及び第2照射部62を、同副走査方向Yに移動させる必要がなくなる。したがって、第1照射部61及び第2照射部62を副走査方向Yに移動させるためのスペースをキャリッジ110に設ける必要がなく、同キャリッジ110を小型化することができる。
なお、上記実施形態は、以下に示すように変更してもよい。
・図7(a)に示すように、第1照射部131及び第2照射部132は、主走査方向Xと交差するキャリッジ140の側壁141に設けてもよい。この場合、第1照射部131及び第2照射部132は、主走査方向Xを軸方向とする回転軸133,134を中心に回転可能であることが望ましい。なお、図7(a),(b)では、紙面と直交する方向が主走査方向Xである。また、図7(a),(b)では、第1照射部131及び第2照射部132からの紫外線の拡がりを一点鎖線で示している。
そして、図7(a)に示すように、印刷ユニット30が副走査方向−Yに移動する往路移動時においては、第1照射部131及び第2照射部132を回転させて、第1照射部131の第1照射位置P1と印刷ヘッド31とが主走査方向Xにおいて重なるように配置させる。また、印刷ヘッド31及び第1照射位置P1を第2照射部132の第2照射位置P2よりも往路移動方向(副走査方向−Y)に配置させる。
一方、図7(b)に示すように、印刷ユニット30が副走査方向+Yに移動する復路移動時においては、第1照射部131及び第2照射部132を回転させて、第2照射部132の第2照射位置P2と印刷ヘッド31とが、主走査方向Xにおいて重なるように配置させる。また、印刷ヘッド31及び第2照射位置P2を第1照射部131の第1照射位置P1よりも復路移動方向(副走査方向+Y)に配置させる。すると、こうした構成によっても、第1実施形態の効果(1)〜(4)を得ることができる。なお、この場合、第1照射部131及び第2照射部132を回転させるための機構が第3駆動部に該当することとなる。
・照射ユニット60は、主走査方向Xにおける片側だけに設けてもよい。この場合、キャリッジ140が主走査方向Xにおける一方側に移動する場合に限り、媒体Mに対してUVインクの噴射及び硬化を行うこととなる。
・印刷装置10,100を3以上の画像を重ねて印刷する場合に用いてもよい。この場合、例えば、印刷ユニット30の副走査方向−Yへの移動時(往路移動時)に奇数層の画像が印刷され、印刷ユニット30の副走査方向+Yへの移動時(復路移動時)に偶数層の画像が印刷されることとなる。
・1層目の画像は、下地画像でなくてもよい。すなわち、1層目の画像と2層目の画像とを媒体Mに印刷したときに1つの画像が印刷されるようにしてもよい。
・印刷ユニット30が副走査方向Yに移動する際に、印刷ヘッド31から噴射されるUVインクの色種を1種類に限定してもよい。例えば、カラー画像を媒体Mに印刷する際に、印刷ユニット30が初めに往路移動する場合にシアンインクのみを用いた印刷を行い、次に印刷ユニット30が復路移動する場合にマゼンタインクのみを用いた印刷を行ってもよい。続いて、印刷ユニット30が往路移動する場合にイエローインクのみを用いた印刷を行い、次に印刷ユニット30が復路移動する場合にブラックインクのみを用いた印刷を行ってもよい。これによれば、異なる色種のUVインクが混色することが抑制され、カラー画像を高い印刷品質で印刷することが可能となる。
・複数の画層(レイヤー)を含む画像を印刷する場合に、印刷ユニット30が副走査方向Yに移動をする毎に1画層(レイヤー)の印刷を行うようにしてもよい。
・第1実施形態において、第1照射部61を主走査方向Xにおいて印刷ヘッド31と重なるように固定配置してもよい。すなわち、第1照射位置P1と印刷ヘッド31との相対位置を変更不能としてもよい。この場合、第3駆動部70は、第2照射部62を移動させることで、印刷ユニット30が往路移動する場合には印刷ヘッド31を第2照射部62の第2照射位置P2よりも往路移動方向に配置させる一方、印刷ユニット30が復路移動する場合には印刷ヘッド31を第2照射部62の第2照射位置P2よりも復路移動方向に配置させることが望ましい。
この構成によれば、第3駆動部70は、第1照射部61及び第2照射部62の一方を移動させるだけでよいため、装置の構成を簡略化することができる。また、この構成によれば、第1照射部61が常に仮硬化用の照射部となる一方、第2照射部62が常に本硬化用の照射部となるため、第1照射部61と第2照射部62とを同一構成の照射部とする必要がなくなる。なお、図7に示す変形例についても同様の構成を採用してもよい。
・第3駆動部70,120は、印刷ヘッド31に対して照射ユニット60を副走査方向Yに相対移動させることができるのであれば他の構成であってもよい。例えば、ボールねじ機構を採用してもよいし、往復スライダクランク機構を採用してもよい。
・第3駆動部70,120は、印刷ヘッド31及び照射ユニット60の双方を副走査方向Yに移動可能としてもよい。
・第3駆動部70,120によって、照射ユニット60R,60Lを独立して移動させるようにしてもよい。
・印刷ユニット30の往路移動時に媒体Mに画像を印刷する一方、印刷ユニット30の復路移動時に媒体Mに印刷された画像の上にコーティング剤(クリアインク)を噴射してもよい。この場合、印刷ヘッド31は、UVインクとともにコーティング剤を噴射できることが望ましい。
・媒体Mの材質は、紙でなくてもよい。例えば、金属であってもよいし、樹脂であってもよいし、木材であってもよいし、布であってもよい。また、媒体Mの地色は、濃色(例えば、黒色)であってもよいし、淡色であってもよい(例えば、白色)。
・印刷ユニット30を副走査方向Yに移動不能に固定してもよい。この場合、印刷装置10,100は、媒体Mを副走査方向Yに搬送可能な搬送機構を備えることが望ましい。なお、この構成において、印刷ユニット30に対して媒体Mが副走査方向+Yに搬送される場合には、媒体Mに対して印刷ユニット30が副走査方向−Yに相対移動することとなる。また、印刷ユニット30に対して媒体Mが副走査方向−Yに搬送される場合には、媒体Mに対して印刷ユニット30が副走査方向+Yに相対移動することとなる。
・UVインクは、紫外線よりも波長の短い光で硬化するインクであってもよいし、紫外線よりも波長の長い光で硬化するインクであってもよい。
・印刷ヘッド31から噴射される液体は、UVインク以外の液体であってもよい。例えば、紫外線を照射することで硬化するコーティング剤であってもよい。
・第1照射部61及び第2照射部62はUVLED以外の紫外線照射部であってもよい。例えば、第1照射部61及び第2照射部62はメタルハライドランプや水銀ランプなどであってもよい。
・印刷装置10,100は、プリンター以外の液体噴射装置であってもよい。
10,100…印刷装置(液体噴射装置の一例)、30…印刷ユニット、31…印刷ヘッド(液体噴射ヘッドの一例)、33,110,140…キャリッジ、40…第1駆動部、50…第2駆動部、60(60R,60L)…照射ユニット、61(61R,61L),131…第1照射部、62(62R,62L),132…第2照射部、70,120…第3駆動部、M…媒体、P1…第1照射位置、P2…第2照射位置、X(+X,−X)…主走査方向、Y(+Y,−Y)…副走査方向、Z(+Z,−Z)…鉛直方向。

Claims (5)

  1. 媒体に光硬化型の液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記媒体に噴射された前記液体に光を照射する第1照射部及び第2照射部と、を有するキャリッジと、
    前記キャリッジを主走査方向に移動させる第1駆動部と、
    前記キャリッジを前記媒体に対して、前記主走査方向と交差する副走査方向に相対移動させる第2駆動部と、
    前記第1照射部の前記媒体に対する第1照射位置及び前記第2照射部の前記媒体に対する第2照射位置と、前記液体噴射ヘッドとの前記副走査方向における相対位置を変更可能な第3駆動部と、を備え、
    前記副走査方向において前記キャリッジが前記媒体に対して相対移動する方向を移動方向としたとき、
    前記第3駆動部は、前記第1照射位置及び前記第2照射位置の一方の照射位置と前記液体噴射ヘッドとを前記主走査方向において重なるように配置させ、前記液体噴射ヘッドを前記第1照射位置及び前記第2照射位置の他方の照射位置よりも前記移動方向に配置させる液体噴射装置。
  2. 前記液体噴射ヘッドは、前記キャリッジが前記主走査方向において往復移動する際に、前記液体を噴射する
    請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記第3駆動部は、前記第1照射部及び前記第2照射部を前記液体噴射ヘッドに対して前記副走査方向に移動させることで、前記第1照射位置及び前記第2照射位置と前記液体噴射ヘッドとの相対位置を変更する
    請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記第3駆動部は、前記液体噴射ヘッドを前記第1照射部及び前記第2照射部に対して前記副走査方向に移動させることで、前記第1照射位置及び前記第2照射位置と前記液体噴射ヘッドとの相対位置を変更する
    請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
  5. 前記副走査方向において、前記キャリッジが往路移動する場合には前記媒体に対して下地画像を印刷する一方、同キャリッジが復路移動する場合には前記媒体に対して画像を印刷する
    請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017206005A (ja) * 2016-05-11 2017-11-24 株式会社リコー 液体吐出装置、処理方法、及び液体吐出装置の制御プログラム

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