JP2016047803A - 赤米抽出物を含む酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物 - Google Patents

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【課題】本発明は、効果の高い酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物を提供することを目的とする。【解決手段】赤米の抽出物を有効成分として含有する酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、赤米抽出物を含む酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物に関する。
エタノールの作用による酒酔いは、飲酒によって摂取したエタノールの量に応じて脳の麻痺(抑制)が起こることが要因である。脳の麻痺はまず大脳の高位機能の麻痺から始まるため、最初に判断力、集中力、抑止力等が低下する。その結果、脳の低位機能(いわゆる本能的と呼ばれる機能)が表層化することにより、軽い興奮状態となり、気が大きくなったり、気分が良くなったりする、いわゆる酒酔い状態となる。さらに脳の麻痺が進行すると、運動神経へ影響したり、場合によっては急性アルコール中毒となる可能性もある。また、体内でエタノールを分解する際に生成されるアセトアルデヒドは後述するように有毒物質である。これが血中に蓄積されると心拍数の増加、嘔吐、皮膚の紅潮などの状態が引き起こされる。このアセトアルデヒドによる状態は、前者のエタノールによる酒酔いとは別の症状であり、それが過剰となるといわゆる悪酔いといわれる状態となる。
さらに、アセトアルデヒドは二日酔いの原因物質でもある。エタノールを摂取すると、体内でエタノールはアルコール脱水素酵素によりアセトアルデヒドに分解され、さらにアセトアルデヒドは、アセトアルデヒド脱水素酵素により酢酸へと分解され、最終的には水と二酸化炭素に分解されることにより体外へと排出される。エタノールの中間代謝物質であるこのアセトアルデヒドは毒性が非常に強く、その毒性により引き起こされる症状が飲酒後の翌日に現れるのが二日酔いである。急性アルコール中毒とは異なり、生命に直接の危険はないが、しばしば、吐き気や頭痛などの著しい不快感を伴う。二日酔いの原因はエタノールそのものではなく、その体内での中間代謝物質であるアセトアルデヒドの残留によって引き起こされると考えられている。
適度な飲酒は、食欲増進、ストレス解消などの効果があるが、過剰の飲酒は、顔面紅潮、頭痛、眠気、吐気などの悪酔い、二日酔いの症状が現れるばかりではなく、肝臓障害、膵臓炎などの弊害を引き起こす。これらの症状を抑える方法としていくつかの方法が提案されている。すなわち、血液中のアルコール(エタノール)濃度を低下させる物質(特許文献1〜3)、アセトアルデヒドの毒性を軽減する物質(特許文献4)などが開示されている。
赤米は、古代米の一種である。例えば種子島に伝わる赤米は熱帯ジャポニカ型と呼ばれ、紫黒米よりも高い抗酸化活性を示す。南種子町には宝満の池の赤米伝説が伝わっている。赤米は白米に混ぜて炊くと赤飯のようになる。赤飯のルーツともされている。
これまで赤米には抗酸化作用があることが知られていたが、上述するような飲酒に起因する症状に対する効果は報告されていない。
特開平5−170659号 特開平6−256201号 特開平11−228428号 特開平6−40901号
本発明は、赤米抽出物を含む酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、赤米由来の抽出物が高いアルコール分解酵素促進作用及び血中アルコール濃度を低下させる作用を有することを見出し、よってこれを含む組成物が酒酔い又は二日酔い防止・回復させるために有用であることを見出した。
本発明は以下の発明を包含する。
(1)赤米の抽出物を有効成分として含有する酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物。
(2)赤米の抽出物が、以下の工程:
(i)赤米に溶媒を加えて加熱し、溶媒を沸騰させる工程、
(ii)加熱停止後、溶媒の蒸気により赤米を蒸す工程、及び
(iii)水、親水性溶媒及びこれらの混合物から選択される溶媒を用いて抽出する工程
を含む方法により製造される、上記(1)に記載の組成物。
(3)工程(i)において、3〜7分間沸騰させる、上記(2)に記載の組成物。
(4)工程(ii)において、5〜15分間赤米を蒸す、上記(2)又は(3)に記載の組成物。
(5)アルデヒド分解促進物質をさらに含有する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
(6)飲酒前2時間〜飲酒後2時間の間に摂取される、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。
(7)医薬品である、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の組成物。
(8)食品に添加するための、上記(1)〜(6)のいずれかに記載の組成物。
本発明の組成物の摂取により、酒酔い若しくは二日酔いの防止及び/又は酒酔い若しくは二日酔いからの早期の回復が可能となる。
図1は、赤米の水による(a)洗浄前及び(b)洗浄後の写真、及び(c)洗浄後の水の写真である。 図2は、粉砕した赤米(a)及びこれに水を加えた(b)写真である。 図3は、蒸した後に粉砕した赤米(a)及びのこれに95%エタノール水溶液を加えた(b)写真である。 図4は、遠心分離した後の上清液(a)、冷凍乾燥機(b)及び得られた抽出物(c)の写真である。 図5は、赤米抽出物の飲酒後の睡眠時間に対する作用の結果を示すグラフである。 図6は、血中エタノール濃度の測定の結果を示すグラフである。 図7は、血中エタノール分解酵素活性の測定の結果を示すグラフである。
本発明の酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物(以下、本発明の組成物ともいう)は、赤米の抽出物を有効成分として含有する。本明細書において、抽出物には、その処理物も含めるものとする。処理物とは、抽出物に分離、精製、単離等の各種処理の少なくとも1つを施したものである。
本発明の組成物に用いる赤米としては、例えば、総社赤米、対馬赤米、種子島赤米、冷水、赤室・白むろ及びトウコン等の在来品種、ベニロマン、つくし赤もち、紅更紗・紅香、紅衣及びあかおにも等の改良品種が挙げられる。これらの中で種子島赤米はこれまでほとんど研究されておらず、種子島赤米を赤米として用いることが最も好ましい。赤米乾燥期間の赤米品質管理の理由から、夏に収穫した赤米を用いることが好ましい。
本発明の組成物に用いる赤米の抽出物は、水、親水性溶媒及びこれらの混合物から選択される溶媒を用いて抽出されたものであることが好ましい。酒酔い又は二日酔い防止・回復に有効な成分は水溶性であるために当該溶媒を用いて抽出を行うことにより効率よく抽出される。親水性溶媒としては第一級アルコール又は低級ケトンが好ましく、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール及びアセトンがより好ましい。親水性溶媒として最も好ましいのは、エタノールである。また、水単独を溶媒として使用することが特に好ましいが、水とこれらの親水性溶媒との混合溶媒で抽出することも好ましい。通常、水と親水性溶媒の配合比は、9:1〜3:7、好ましくは9:1〜5:5の範囲であるが、これに限定されない。抽出に際して、赤米は、そのまま用いることができ、また破砕又は粉砕して溶媒との接触を高めることもできる。
上記赤米の抽出物を一旦溶媒除去して乾燥物として本発明の組成物に用いる場合には、前述した任意の溶媒を単独で又は混合して用いることができる。一方、抽出物を溶媒に溶解した状態で本発明の組成物に用いる場合には、人体に対して有害な作用を示さない溶媒を用いる必要があり、この場合には、水、エタノール又はこれらの混合物を用いることが好ましい。
本発明の組成物に用いる赤米の抽出物は、以下の工程:
(i)赤米に溶媒を加えて加熱し、溶媒を沸騰させる工程、及び
(ii)加熱停止後、溶媒の蒸気により赤米を蒸す工程、及び場合により
(iii)水、親水性溶媒及びこれらの混合物から選択される溶媒を用いて抽出する工程
を含む方法により製造されるものであることが好ましい。本発明の組成物に用いる赤米の抽出物は、赤米を食するための一般的な工程、具体的には上記工程(i)及び(ii)を含む方法により得ることができる。
工程(i)において、赤米に加える溶媒の量は、赤米の状態によって異なるが、乾燥赤米に対して、重量比で3〜10倍の溶媒を用いることが好ましい。
工程(i)において、一般食の理由から、3〜7分間沸騰させることが好ましい。この時の温度は100〜107℃であることが好ましく、溶媒としては上述した溶媒を挙げることができるが、熱流循環現象が生じる点で、水を用いることが好ましい。工程(i)の間、溶媒は還流させてもよいし、そのまま大気中に逃してもよいが、赤米が炊き上がる理由から、密閉のほうがよい。
工程(ii)において、赤米の水分による膨張破裂を防止する理由から、5〜15分間赤米を蒸すことが好ましい。工程(ii)において、赤米の芯が残らない程度で、かつ割れない程度に蒸すことが好ましい。工程(ii)は、常圧下又は1〜1.5kg/cmの加圧下で行ってもよい。
本発明の組成物に用いる赤米の抽出物は、工程(ii)の後に、さらに、水、親水性溶媒及びこれらの混合物から選択される溶媒を用いて抽出する工程(iii)を含む方法により製造されるものであることが好ましい。工程(iii)を含むことにより、さらに有効成分の純度の高い抽出物が得られる。当該溶媒としては上述した溶媒を挙げることができ、これらの中で、水とアルコールの混合溶媒を用いることが好ましく、水とエタノールの混合溶媒を用いることが特に好ましい。具体的には、好ましくは30〜99%エタノール水溶液、さらに好ましくは50〜98%エタノール水溶液を用いる。抽出温度は、好ましくは室温ないし加圧下での沸点の範囲内であり、抽出時間は、抽出温度等により異なるが、赤米に含まれる澱粉がすべて溶け終わっている状態とすることが好ましく、具体的には1〜10分が好ましく、3〜7分が特に好ましい。
このようにして得られた抽出液は、必要に応じて、布、ステンレスフィルター、濾紙、濾過滅菌用フィルター等で濾過して不溶物、不純物等を除去してもよい。また、濾過後の抽出液に、スプレードライ処理、フリーズドライ処理、超臨界処理等の処理を施してもよい。
このようにして得られた抽出物又はその処理物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、吸着・逆相分配クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、透析等の各種精製手段により処理し、さらに活性を高めた処理物としてもよい。
本発明において、酒酔い又は二日酔い防止・回復効果の確認は、動物(マウス、ラットなど)を用いて、エタノール及び被検サンプルを与えて、(1)行動観察、(2)血中のエタノール濃度及びアセトアルデヒド濃度を測定する方法、(3)血中のエタノール分解酵素濃度及びアセトアルデヒド分解酵素濃度を測定する方法で可能である。また酒酔い又は二日酔いによる肝臓の代謝機能の低下により体力が低下し、これに伴い睡眠時間は増加する傾向にあるため、睡眠時間を測定することも酒酔い又は二日酔い防止・回復効果の確認の指標となる。サンプルの与え方は餌或いは飲料水中に混入させても良いし、またゾンデなどを用いて強制的に経口投与しても構わない。被験サンプルの投与タイミングを工夫することで酒酔い防止或いは二日酔い防止の効果を確認することができる。また、ボランティアによるヒトでの試験も可能である。
本発明の組成物は、エタノールに起因する酒酔いだけでなく、アセトアルデヒドの残留による二日酔いの症状も防止又は回復する優れた効果を有する。すなわち、本発明の組成物は、酒酔い又は二日酔いの防止・回復剤としても利用できる。
本発明の酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物を摂取する方法は特に限定されないが、飲酒前、飲酒中、又は飲酒後などの飲酒前数時間〜飲酒後数時間の間に摂取するのが効果的であり、さらに飲酒前0〜2時間の時期に摂取するのがより好ましく、0〜45分の時期に摂取するのが特に好ましい。飲酒後に摂取する場合には、飲酒後0〜2時間の時期に摂取するのがより好ましく、0〜45分の時期に摂取するのが特に好ましい。摂取経路も特に限定されないが、経口投与が簡便で好ましい。或いは、飲酒に関係なく、日常的に継続的に摂取することでも酒酔いや二日酔いの防止・回復効果を得ることができ、さらにはアルコール依存症や肝臓障害、膵臓炎等の予防にも役立つことが期待できる。
本発明の組成物は、医薬品であってもよく、食品に添加されてもよい。本発明の組成物の摂取量又は投与量は特に限定されないが、フリーズドライ処理した赤米の抽出物の量に換算して、一回の経口摂取量当たり、成人で10〜500mgの範囲の量が好ましく、50〜300mgの範囲の量がより好ましい。また、投与回数は、通常、経口投与では1日1〜3回である。ここで「一回の経口摂取量」とは、本発明の組成物が一度に経口摂取される量、或いは短い時間間隔(例えば10分以下、好ましくは5分以下の時間)をおいて連続的に複数回で経口摂取される総量を指し、本発明の組成物が液状組成物の形態である場合には例えば50〜500ml(典型的には50ml、100ml、150ml、200ml、250ml、300ml、350ml、400ml、450ml又は500ml)がその量であり、半固形状(ゼリー状等)、固形状等の他の形態である場合には例えば50〜500g(典型的には50g、100g、150g、200g、250g、300g、350g、400g、450g又は500g)がその量である。以下でも「一回の経口摂取量」をこの意味で用いる。
本発明の組成物は、公知の食品用担体又は医薬用担体を含み得る。投与形態としては、特に制限はなく、必要に応じ適宜選択されるが、一般には錠剤、カプセル剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤等の経口剤として使用される。また、本発明の組成物は、注射剤、点滴剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、経粘膜吸収剤、貼付剤、軟膏剤等の非経口剤として使用してもよい。また、本発明の組成物は、食品、チューインガム、飲料等に添加して、いわゆる特定保健用食品(例えば、酒酔い又は二日酔い予防食品)等とすることもできる。
経口剤は、例えばデンプン、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等の賦形剤を用いて常法に従って製造される。
この種の製剤には、適宜前記賦形剤の他に、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、流動性促進剤、矯味剤、着色剤、香料等を使用することができる。
結合剤の具体例としては、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、カルメロースナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、プルラン、ポリビニルピロリドン、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマー、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、アラビアゴム末、寒天、ゼラチン、白色セラック、トラガント、精製白糖、マクロゴールが挙げられる。
崩壊剤の具体例としては、結晶セルロース、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、トラガントが挙げられる。
界面活性剤の具体例としては、大豆レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ポリソルベート、モノステアリン酸グリセリン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴールが挙げられる。
滑沢剤の具体例としては、コムギデンプン、コメデンプン、トウモロコシデンプン、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、乾燥水酸化アルミニウムゲル、タルク、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ロウ類、水素添加植物油、ポリエチレングリコールが挙げられる。
流動性促進剤の具体例としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、乾燥水酸化アルミニウムゲル、合成ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムが挙げられる。
また、本発明の組成物は、液剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤として投与する場合には、矯味矯臭剤、着色剤を含有してもよい。
さらに、本発明の効果を奏する限り、本発明の組成物は、他の薬剤或いはその他の薬理成分或いはブドウ糖等の栄養成分を含むことも可能である。上述したように、本発明の組成物は赤米の抽出物を含むことにより、酒酔い又は二日酔い防止・回復効果を発揮する。本発明の組成物は、他のアルコール分解促進物質(例えば、酢酸及びサポニン)やアルデヒド分解促進物質(例えば、ビタミンCが豊富に含まれている物質)と併用することにより、相乗的な酒酔い又は二日酔い防止・回復効果が得られる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(1)赤米抽出物の製造
40gの赤米(西南赤134号)を水で洗浄した(図1(a)洗浄前、(b)洗浄後、(c)洗浄後の水)。洗浄前と洗浄後で、水の濁りに差がない状態になるまで洗浄した。ミキサー(製品名:象印 ミキサー グレー ZOJIRUSHI ヘルシーミックス [BMRE08HA])にて5分間粉砕後(図2a)、粉砕した赤米40gを容器中に入れ、これに水200mlを加えた(図2b)。容器を加熱し、蒸気を蒸発させながら5分間沸騰状態を維持した。その後加熱を止め、容器にアルミホイルで蓋をすることにより、赤米を10分間蒸した。
蒸した後の赤米全量を取り出し、これを再度同じミキサーにかけることによりさらに粉砕した(図3a)。粉砕した赤米全量に95%エタノール水溶液100mlを加えて混合し、5分間放置して澱粉が分解された状態とした(図3b)。この状態に純水100mlを加えて希釈した。10000rpm、4℃で3分間遠心分離した後、上清液を採取し(図4a)、これを−20℃で冷凍した後、冷凍乾燥機にて−40℃で96時間乾燥させた(図4b)。得られた抽出物は2.02gであった。抽出物は、水溶性で、淡いピンク色の棘状の結晶として得られた(図4c)。
(2)赤米抽出物の飲酒後の睡眠時間に対する作用
実験4時間前からマウスの絶食を開始した(午前10時より絶食、午後2時より実験)。マウスに以下:
0g 赤米抽出物/10ml 56%エタノール水溶液(コントロール群)
0.5g 赤米抽出物/10ml 56%エタノール水溶液(赤米投与群A)
1g 赤米抽出物/10ml 56%エタノール水溶液(赤米投与群B)
5g 赤米抽出物/10ml 56%エタノール水溶液(赤米投与群C)
を経口投与し、マウスの睡眠時間を記録した。上記赤米投与群において、赤米抽出物と56%エタノール水溶液は混合液として投与した。
結果を図5に示す。コントロール群に比較して赤米投与群は有意に睡眠時間が短くなった。
二日酔いの場合は、体力の回復のために睡眠時間が長くなる傾向がある。下記(3)及び(4)において示すように、赤米抽出物にはアルコール分解酵素の作用を活性化し、アルコールの分解を促進する効果があるため、これにより肝臓の代謝機能が向上し、その結果、体力の回復が早まり、睡眠時間が短くなったと考えられる。
(3)血中エタノール(アルコール)濃度の測定
上記(2)マウスに対し、Ethanol Colorimetric Assay Kit(K620)(BioVision製)を用いて血中エタノール濃度を測定した。具体的な測定方法は、キットの添付書に記載される方法により行った。
結果を図6に示す。赤米投与群の血中エタノール濃度は、コントロール群の血中エタノール濃度と比較して低くなった。また、投与した赤米投与量が増えるに従い、血中エタノール濃度は更に低くなった。
(4)血中エタノール(アルコール)分解酵素活性の測定
上記(2)マウスに対し、Dehydrogenase Activity Colorimetric Assay Kit (K787)(BioVision製)を用いて血中エタノール分解酵素(ADH)濃度を測定した。具体的な測定方法は、キットの添付書に記載される方法により行った。
結果を図7に示す。赤米投与群の血中エタノール分解酵素濃度は、コントロール群の血中エタノール分解酵素濃度と比較して高くなった。また、投与した赤米投与量が増えるに従い、血中エタノール分解酵素濃度は更に増加した。

Claims (8)

  1. 赤米の抽出物を有効成分として含有する酒酔い又は二日酔い防止・回復用組成物。
  2. 赤米の抽出物が、以下の工程:
    (i)赤米に溶媒を加えて加熱し、溶媒を沸騰させる工程、
    (ii)加熱停止後、溶媒の蒸気により赤米を蒸す工程、及び
    (iii)水、親水性溶媒及びこれらの混合物から選択される溶媒を用いて抽出する工程
    を含む方法により製造される、請求項1に記載の組成物。
  3. 工程(i)において、3〜7分間沸騰させる、請求項2に記載の組成物。
  4. 工程(ii)において、5〜15分間赤米を蒸す、請求項2又は3に記載の組成物。
  5. アルデヒド分解促進物質をさらに含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  6. 飲酒前2時間〜飲酒後2時間の間に摂取される、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。
  7. 医薬品である、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
  8. 食品に添加するための、請求項1〜6のいずれかに記載の組成物。
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食彩浪漫, vol. 11月号, JPN6018015428, 2008, pages 第40,42頁 *

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