JP2016046979A - 廃熱発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】瞬停が生じても短時間で電源系統への送電を再開することが可能な廃熱発電装置を提供する。【解決手段】廃熱発電装置は、熱エネルギーを回収して作動媒体を蒸発させる蒸発器と、蒸発器からの作動媒体の供給により発電を行う膨張タービン発電機と、膨張タービン発電機から排出された作動媒体を凝縮する凝縮器と、凝縮器で凝縮された作動媒体を蒸発器に向けて送出するポンプと、膨張タービン発電機で発電された電力を直流電力に変換してから電源系統に適合した交流電力に変換する電力変換部と、膨張タービン発電機に対する電気負荷として機能する抵抗器と、電力変換部で変換される直流電力の電圧が予め規定された電圧範囲内に収まるよう抵抗器を電力変換部に接続するか否かを切り替える電圧検出スイッチと備える。【選択図】図1

Description

本発明は、廃熱発電装置に関する。
従来から、工場や焼却施設等においては、放出される廃熱の熱エネルギー(廃熱エネルギー)を回収して発電を行い、この発電によって得られた電気エネルギーを再利用することで省エネルギーが図られている。このような工場や施設では、発電機を駆動するための高圧の蒸気を生成しやすいということから約300℃以上(場合によっては1000℃近く)の廃熱が発電に用いられており、約300℃以下の低温廃熱はその多くが依然として大気中に放出されていた。このため、従来は殆ど回収されていなかった低温廃熱の廃熱エネルギーを回収して発電を行えば、更なる省エネルギーを実現することができると考えられる。
以下の特許文献1には、低沸点作動媒体を用いたランキンサイクルによって、300℃以下の低温廃熱の廃熱エネルギーを用いて発電を行う廃熱発電装置が開示されている。具体的に、この廃熱発電装置は、廃熱回収器、蒸気タービン、凝縮器、及び高圧ポンプを備えており、廃熱回収器で回収される低温の廃熱によって低沸点作動媒体の高圧蒸気を生成し、この高圧蒸気により蒸気タービンを駆動して発電を行っている。尚、蒸気タービンの排気は凝縮器により凝縮液化し、この液化した低沸点作動媒体を廃熱回収器に送り出して循環させるようにしている。
また、以下の特許文献2には、無負荷で運転されることによって損傷する不都合をより高い確率で抑制することができる廃熱発電装置が開示されている。具体的に、この廃熱発電装置は、商用電源の停電により廃熱発電装置から負荷給電線への送電が遮断された場合に、発電機で発電される電力をヒータで消費することにより発電機の回転速度の上昇を抑えるようにしている。
特開2000−110514号公報 特開2011−83161号公報
ところで、廃熱(低温廃熱を含む)は、多かれ少なかれ変動するため、上述した廃熱発電装置で発電される電力も、廃熱の変動に応じて変動し、発電量が多い場合には余剰電力が生ずる。このような余剰電力を有効活用すべく、廃熱発電装置は、余剰電力を電源系統へ送電(回生)するようにされているものが多い。但し、電源系統に接続される廃熱発電装置は、系統連系規程に準拠する必要がある。このため、廃熱発電装置は、電源系統に異常がないことを系統連系規程に則って監視しながら余剰電力を電源系統に送電し、電源系統の異常が生じたときには電源系統への送電を停止する必要がある。
ここで、電源系統の異常が停電であって、電源系統の復旧に時間を要する場合には、廃熱発電装置は、電源系統が復旧するまで停止した状態にされ、電源系統が復旧してから再起動される。尚、電源系統の停電が生じた場合には、前述の通り、発電機の回転速度の上昇が生じ得るが、このような回転速度の上昇は、上述した特許文献2に開示された技術を用いることで抑えることができると考えられる。
これに対し、電源系統の異常が瞬時停電(瞬停)である場合には、電源系統への送電を一時的に停止する必要はあるものの、短時間(例えば、数秒程度)で電源系統への送電を再開する必要がある。このため、上述の通り、廃熱発電装置を停止させてしまうと、再起動に時間を要するため、短時間で電源系統への送電を再開することができなくなるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、瞬停が生じても短時間で電源系統への送電を再開することが可能な廃熱発電装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の廃熱発電装置は、熱エネルギーを回収して作動媒体(Y)を蒸発させる蒸発器(11)と、該蒸発器からの前記作動媒体の供給により発電を行うタービン発電機(12)と、該タービン発電機から排出された前記作動媒体を凝縮する凝縮器(13)と、該凝縮器で凝縮された前記作動媒体を前記蒸発器に向けて送出するポンプ(15)とを備える廃熱発電装置(1)において、前記タービン発電機で発電された電力を直流電力に変換してから電源系統(PS)に適合した交流電力に変換する電力変換部(22、23)と、前記タービン発電機に対する電気負荷として機能する負荷部(28)と、前記電力変換部で変換される直流電力の電圧が予め規定された電圧範囲内に収まるよう前記負荷部を前記電力変換部に接続するか否かを切り替えるスイッチ部(27)とを備えることを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電装置は、前記スイッチ部が、少なくとも前記電源系統の異常が生じた時点(t1)から、前記電源系統の異常が瞬停であることを確認するために予め規定された確認期間(T)が経過するまでの間は、前記負荷部を前記電力変換部に接続するか否かを切り替えることを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電装置は、前記スイッチ部が、前記電力変換部で変換される直流電力の電圧が、前記電圧範囲の上限を規定する上限閾値(TH1)を超えて大きくなる場合には、前記負荷部を前記電力変換部に接続し、前記電圧範囲の下限を規定する下限閾値(TH2)を超えて小さくなる場合には、前記負荷部を前記電力変換部から切り離すことを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電装置は、前記電源系統の異常が生じた場合に、前記ポンプの回転数を予め規定された回転数まで下げる制御を行う制御装置(25)を備えることを特徴としている。
また、本発明の廃熱発電装置は、前記電力変換部が、出力端に前記スイッチ部が接続され、前記タービン発電機で発電された電力を直流電力に変換して前記出力端から出力する第1電力変換部(22)と、前記第1電力変換部の前記出力端から出力される直流電力を前記電源系統に適合した交流電力に変換し、系統連系規程に則って前記電源系統を監視しながら、変換した交流電力を前記電源系統に送電する第2電力変換部(23)とを備えることを特徴としている。
本発明によれば、タービン発電機に対する電気負荷として機能する負荷部と、負荷部を電力変換部に接続するか否かを切り替えるスイッチ部とを設け、電力変換部で変換される直流電力の電圧が予め規定された電圧範囲内に収まるようにしているため、瞬停が生じても短時間で電源系統への送電を再開することが可能であるという効果がある。
本発明の一実施形態による廃熱発電装置の全体構成を簡略化して示すブロック図である。 本発明の一実施形態による廃熱発電装置における各部の電圧波形の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態による廃熱発電装置について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による廃熱発電装置の全体構成を簡略化して示すブロック図である。図1に示す通り、廃熱発電装置1は、蒸発器11、膨張タービン発電機12(タービン発電機)、凝縮器13、リザーバタンク14、ポンプ15、遮断弁16、及びバイパス弁17を備えるランキンサイクルを利用した発電装置であり、工場や焼却施設等から放出される約300℃以下の廃熱媒体(本実施形態では「温水X」という)の廃熱エネルギーを回収して発電を行う。尚、廃熱媒体は、温水Xに限られるものではなく、工場や焼却施設等から放出されるガスを用いることもできる。
また、廃熱発電装置1は、電磁接触器21、AC/DC変換器22(電力変換部、第1電力変換部)、DC/AC変換器23(電力変換部、第2電力変換部)、及び電磁接触器24を備えており、膨張タービン発電機12で発電された電力を、電源系統PSの仕様に適合した三相交流電力に変換して電源系統PSに送電(回生)する。尚、電源系統PSは、例えば50/60Hz,200V級の三相交流電力が供給される電源系統である。図1に示す通り、この電源系統PSの電圧をV0とする。
また、廃熱発電装置1は、制御装置25及びインバータ26を備えており、膨張タービン発電機12の単位時間(例えば秒単位)当りの発電量、並びに膨張タービン発電機12に供給される作動媒体Yの温度及び圧力の計測結果に基づいて、温水Xの廃熱エネルギーから最も多くの発電が可能となるようにポンプ15の駆動を制御する。但し、電源系統PSに瞬停が生じた場合には、回転数が予め規定された回転数まで下がるようポンプ15の駆動を制御する。
加えて、廃熱発電装置1は、電圧検出スイッチ27(スイッチ部)及び抵抗器28(負荷部)を備えており、AC/DC変換器22の出力電圧が予め規定された電圧範囲に収まるようにする。これは、電源系統PSに瞬停が生じて電源系統PSへの送電が一時的に停止した場合に、膨張タービン発電機12の回転速度の上昇を抑えつつ、短時間で電源系統PSへの送電の再開を可能にするためである。
蒸発器11は、工場等から放出される温水Xとポンプ15から送出される作動媒体Yとが別経路にて供給され、内部にて熱交換を行うことで作動媒体Yの蒸気を生成する。つまり、蒸発器11は、温水Xの廃熱エネルギーを回収して作動媒体Yの蒸気を生成する。ここで、作動媒体Yは、沸点(大気圧条件下における沸点)が15℃程度の媒体であるのが望ましい。この作動媒体Yとしては、例えばハイドロフルオロエーテル(HFE)、フルオロカーボン、フルオロケトン、パーフルオロポリエーテル等を用いることができる。
膨張タービン発電機12は、タービン12a及び発電機12bを備えており、蒸発器11から供給された気化状態の作動媒体Yを用いて三相交流電力を発電する。タービン12aは、蒸発器11からの作動媒体Yの供給によってタービンインペラを回転させる回転機械である。発電機12bは、タービンインペラの軸と結合したロータ(回転子)と、ロータの外周を取り囲むように設けられたステータ(固定子)とを備えており、ロータがタービン12aによって回転駆動されることによって、三相交流電力を発電する。尚、発電機12bが出力する三相交流電力は、周波数及び出力電圧の少なくとも一方が商用電力の仕様とは異なっている。図1に示す通り、この膨張タービン発電機12の出力電圧をV1とする。
凝縮器13は、膨張タービン発電機12から排出された作動媒体Yと、冷却媒体(本実施形態では「冷却水Z」という)とが別経路にて供給され、内部にて熱交換を行うことで作動媒体Yを冷却して凝縮する。リザーバタンク14は、凝縮器13で凝縮された作動媒体Yを一時的に蓄えるタンクである。ポンプ15は、凝縮器13で凝縮されてリザーバタンク14に一時的に蓄えられた作動媒体Yを加圧して蒸発器11に向けて送出する。
遮断弁16は、緊急時等に膨張タービン発電機12への作動媒体Yの供給を停止する弁であり、膨張タービン発電機12の上流側の流路Q1(作動媒体Yの本来の流路)に設けられている。バイパス弁17は、バイパス流路Q2(遮断弁16によって作動媒体Yの本来の流路Q1が閉鎖された場合に、膨張タービン発電機12を回避させて作動媒体Yを凝縮器13に流すための流路)に設けられた弁である。このバイパス弁17は、遮断弁16が作動媒体Yの本来の流路Q1を開放している場合にはバイパス流路Q2を閉鎖し、遮断弁16が作動媒体Yの本来の流路Q1を閉鎖している場合にはバイパス流路Q2を開放する。
電磁接触器21は、膨張タービン発電機12とAC/DC変換器22との間に設けられており、制御装置25の制御の下で、膨張タービン発電機12とAC/DC変換器22とを電気的に接続し、或いは電気的に遮断する。AC/DC変換器22は、発電機12bから出力される三相交流電力を直流電力に変換してDC/AC変換器23に出力する。図1に示す通り、このAC/DC変換器22の出力電圧をV2とする。
DC/AC変換器23は、AC/DC変換器22から出力される直流電力を電源系統PSの仕様に適合した三相交流電力(例えば、50/60Hz,200V級の三相交流電力)に変換する。また、DC/AC変換器23は、系統連系機能を有しており、系統連系規程に則って電源系統PSを監視しながら、変換した交流電力を電源系統PSに送電する。尚、DC/AC変換器23は、電源系統PSの異常(例えば、停電や瞬停)を検出した場合には、その旨を示す信号を制御装置25に出力する。図1に示す通り、このDC/AC変換器23の出力電圧をV3とする。
電磁接触器24は、DC/AC変換器23と電源系統PSとの間に設けられており、制御装置25の制御の下で、DC/AC変換器23を電源系統PSに対して電気的に接続し、或いはDC/AC変換器23を電源系統PSから電気的に遮断する(切り離す)。尚、DC/AC変換器23は、電源系統PSに停電が生じた場合には電磁接触器24によって電源系統PSから電気的に切り離されるが、電源系統PSに瞬停が生じた場合には電源系統PSから電気的に切り離されない。
制御装置25は、廃熱発電装置1の動作を統括して制御する。例えば、制御装置25は、装置内部の作動媒体Yの温度及び圧力の計測結果に基づいて、温水Xの廃熱エネルギーから最も多くの発電が可能となるようにインバータ26を制御する。
但し、制御装置25は、電源系統PSの瞬停を検出した旨を示す信号がDC/AC変換器23から出力された場合には、ポンプ15の回転数が予め規定された回転数まで下がるようインバータ26を制御する。ここで、上記の予め規定された回転数は、廃熱発電装置1の動作を維持することが可能な回転数以上の回転数であって、瞬停により生ずる膨張タービン発電機12回転数の上昇を極力抑えることが可能な回転数に設定される。
インバータ26は、制御装置25の制御の下で、ポンプ15を駆動する周波数を出力する。インバータ26から出力される周波数によって、ポンプ15の回転数(作動媒体Yの循環量)が規定される。このため、例えば電源系統PSの瞬停が生じた場合には、インバータ26から出力される周波数を、予め規定された周波数(上記の予め規定された回転数に応じた周波数)に低下させる制御が制御装置25によって行われる。
電圧検出スイッチ27は、AC/DC変換器22の出力端(DC/AC変換器23の入力端)に接続されており、AC/DC変換器22の出力電圧V2を監視して、出力電圧V2が予め規定された電圧範囲に収まるように抵抗器28をAC/DC変換器22の出力端に接続するか否かを切り替える。この電圧検出スイッチ27は、例えばAC/DC変換器22の出力電圧V2を検出する検出回路と、検出回路の検出結果に応じてオン状態及びオフ状態が切り替えられる電子スイッチ(例えば、バイポーラトランジスタ、FET(Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)等)とによって実現することができる。
具体的に、電圧検出スイッチ27は、AC/DC変換器22の出力電圧V2が、上記電圧範囲の上限を規定する上限閾値TH1(図2参照)を超えて大きくなる場合には、オン状態となって抵抗器28をAC/DC変換器22の出力端に接続する。これに対し、AC/DC変換器22の出力電圧V2が、上記電圧範囲の下限を規定する下限閾値TH2(図2参照)を超えて小さくなる場合には、オフ状態となって抵抗器28をAC/DC変換器22の出力端から切り離す。ここで、上記の下限閾値TH2は、AC/DC変換器22の出力電圧V2が設定され、上記の上限閾値TH1は、下限閾値TH2よりも数%〜数十%程度高い値に設定される。
また、電圧検出スイッチ27は、少なくとも電源系統PSの異常が生じた時点から、電源系統PSの異常が瞬停であることを確認するために予め規定された確認期間T(例えば、5秒程度:図2参照)が経過するまでの間は、抵抗器28をAC/DC変換器22の出力端に接続するか否かを切り替える。これは、上記の確認期間Tの間は、DC/AC変換器23から電源系統PSへの送電が一時的に停止されるため、膨張タービン発電機12が無負荷状態となって回転速度が上昇し、これによってAC/DC変換器22の出力電圧V2も上昇するからである。
抵抗器28は、膨張タービン発電機12に対する電気負荷として機能するものであり、電圧検出スイッチ27によって、AC/DC変換器22の出力端に接続されるか否かが切り替えられる。この抵抗器28が、AC/DC変換器22の出力端に接続された場合には、膨張タービン発電機12で発電された電力(AC/DC変換器22で変換された直流電力)が抵抗器28によって消費される。
次に、上記構成における廃熱発電装置1の動作について説明する。以下では、まず電源系統PSに異常が生じていない正常時の動作(正常時動作)について簡単に説明し、次いで電源系統PSに異常(瞬停)が生じた場合の動作(瞬停時動作)について説明する。尚、廃熱発電装置1の動作中は、制御装置25の制御によって、電磁接触器21,24は共にオン状態にされているものとする。
〈正常時動作〉
本実施形態の廃熱発電装置1では、作動媒体Yが、蒸発器11→膨張タービン発電機12→凝縮器13→リザーバタンク14→ポンプ15→蒸発器11の順で循環しつつ、作動媒体Yが液体と気体に状態変化することによって膨張タービン発電機12における発電が行われる。
即ち、蒸発器11において温水Xの熱によって蒸発した作動媒体Yは、膨張タービン発電機12に供給された後に凝縮器13で冷却水Zによって凝縮されて、リザーバタンク14に一時に貯溜された後、再びポンプ15を介して蒸発器11に送出される。このような作動媒体Yの循環的な状態変化の過程において、作動媒体Yによって膨張タービン発電機12が駆動されて発電が行われる。そして、膨張タービン発電機12で発電された三相交流電力は、AC/DC変換器22によって直流電力に変換された後に、DC/AC変換器23によって電源系統PSの仕様に適合した三相交流電力に変換されて電源系統PSに送電される。
以上の動作が行われている間、装置内部の作動媒体Yの温度及び圧力が、不図示のセンサによってそれぞれ計測される。そして、不図示のセンサの計測結果に基づいてインバータ26から出力される周波数を可変する制御が制御装置25で行われる。
〈瞬停時動作〉
図2は、本発明の一実施形態による廃熱発電装置における各部の電圧波形の一例を示す図である。尚、電源系統PSの電圧V0、膨張タービン発電機12の出力電圧V1、及びDC/AC変換器23の出力電圧V3は、何れも三相交流電圧であるが、理解を容易にするために、図2ではこれらを簡略化して図示している。
図2に示す通り、時刻t1までは上述した正常時動作が行われており、時刻t1において電源系統PSの瞬停が生じたとする。尚、この瞬停によって、時刻t1から時間ΔTが経過するまで電源系統PSの電圧が0になるものとする。このような瞬停が生ずると、電源系統PSの異常(瞬停)がDC/AC変換器23で検出され、DC/AC変換器23は電源系統PSへの送電を一時的に停止させる。これにより、図2に示す通り、DC/AC変換器23の出力電圧V3は0になる。すると、膨張タービン発電機12で発電された電力が電源系統PSに送電されなくなるため、膨張タービン発電機12の回転速度が上昇し始める。
また、電源系統PSの異常(瞬停)が検出されると、その旨を示す信号がDC/AC変換器23から制御装置25に出力される。すると、ポンプ15の回転数を予め規定された回転数まで低下させる制御が制御装置25で行われる。具体的に、インバータ26から出力される周波数を、予め規定された周波数(上記の予め規定された回転数に応じた周波数)に低下させる制御が制御装置25によって行われる。
尚、DC/AC変換器23からの信号が瞬停の検出を示すものである場合には、制御装置25は、電磁接触器21,24の制御を行わない。つまり、電源系統PSで瞬停が生じた場合には、電源系統PSで停電が生じた場合とは異なり、膨張タービン発電機12とAC/DC変換器22とが電気的に接続され、DC/AC変換器23が電源系統PSに対して電気的に接続された状態が維持される。
また、以上の動作と並行して、AC/DC変換器22の出力電圧V2が上限閾値TH1を超えて大きくなったか否かが電圧検出スイッチ27で判断される。出力電圧V2が上限閾値TH1を超えたと判断した場合には、電圧検出スイッチ27がオン状態になる。すると、抵抗器28が電圧検出スイッチ27を介してAC/DC変換器22の出力端に接続され、膨張タービン発電機12で発電された電力(AC/DC変換器22で変換された直流電力)が抵抗器28によって消費される。これにより、膨張タービン発電機12には、電気負荷としての抵抗器28が接続された状態になるため、膨張タービン発電機12の回転速度の上昇が抑制される。
また、AC/DC変換器22の出力電圧V2が下限閾値TH2を超えて小さくなったか否かも電圧検出スイッチ27で判断される。出力電圧V2が下限閾値TH2を超えて小さくなったと判断した場合には、電圧検出スイッチ27がオフ状態になる。すると、電圧検出スイッチ27によって抵抗器28がAC/DC変換器22の出力端から切り離され、膨張タービン発電機12は無負荷状態となるため、膨張タービン発電機12の回転速度が再び上昇し始める。
以上の動作が行われている間、図2に示す確認期間T(電源系統PSの異常が瞬停であることを確認するために予め規定された期間)が経過したか否かがDC/AC変換器23で判断される。確認期間Tが経過していないと判断した場合には、上述したAC/DC変換器22の出力電圧V2が、上限閾値TH1を超えて大きくなったか否か、及び下限閾値TH2を超えて小さくなったか否かの判断が繰り返される。
これにより、図2に示す通り、電圧検出スイッチ27がオン状態となって抵抗器28がAC/DC変換器22の出力端に接続される動作と、電圧検出スイッチ27がオフ状態となって抵抗器28がAC/DC変換器22の出力端から切り離される動作とが繰り返される。その結果、AC/DC変換器22の出力電圧V2が予め規定された電圧範囲(上限閾値TH1と下限閾値TH2とによって規定される電圧範囲)内に収まるようになる。
上記の確認期間Tが経過した場合には、DC/AC変換器23は、電源系統PSへの送電が可能であるか否かを判断する。電源系統PSへの送電が可能であると判断した場合には、電源系統PSが正常である旨を示す信号がDC/AC変換器23から制御装置25に出力される。
すると、制御装置25は、ポンプ15の回転数を復帰する制御を行い、DC/AC変換器23は、電源系統PSへの送電を再開させる。これにより、図2に示す通り、確認期間Tの終了時点である時刻t2以後は、DC/AC変換器23の出力電圧V3が出力され、前述した正常時動作と同様の動作が行われる。
他方、電源系統PSへの送電が不可能であるとDC/AC変換器23が判断した場合には、一連の処理が終了する。尚、電源系統PSへの送電が不可能であると判断した場合には、例えば電源系統PSの停電が生じていると考えられることから、電磁接触器21,24をオフ状態にして廃熱発電装置1を電源系統PSから切り離して廃熱発電装置1を停止させるようにしても良い。
以上の通り、本実施形態では、膨張タービン発電機12に対する電気負荷として機能する抵抗器28と、抵抗器28をAC/DC変換器22の出力端に接続するか否かを切り替える電圧検出スイッチ27とを設け、AC/DC変換器22の出力電圧V2が予め規定された電圧範囲内に収まるようにしているため、電源系統PSで瞬停が生じても短時間で電源系統PSへの送電を再開することが可能である。
以上、本発明の一実施形態による廃熱発電装置について説明したが、本発明は上記実施形態に制限されず、本発明の範囲内で自由に変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、電源系統PSの瞬停が生じた場合に、膨張タービン発電機12の発電量を少なくするために、ポンプ15の回転数を予め規定された回転数まで低下させる制御を行う例について説明した。しかしながら、膨張タービン発電機12で発電された電力を抵抗器28で問題なく消費できるのであれば、上記の制御は省略することができる。
また、上記実施形態では、膨張タービン発電機12に対する電気負荷として抵抗器28を用いていたが、コンデンサやバッテリ等を用いることも可能である。また、上記実施形態では、電圧検出スイッチ27が、AC/DC変換器22の出力電圧V2を検出する検出回路と、検出回路の検出結果に応じてオン状態及びオフ状態が切り替えられる電子スイッチとを備える例について説明したが、検出回路と電子スイッチとを別々に設けても良い。例えば、検出回路をAC/DC変換器22に設け、電圧検出スイッチ27を電子スイッチのみにするといった具合である。
また、上記実施形態では、温水Xとなった廃熱エネルギーを電気エネルギーとして回収したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば熱源として廃ガスを用いてもよい。また、熱源は、廃ガスや廃温水などの廃熱に限定されない。また、上述した膨張タービン発電機12として、遠心式膨張タービン発電機、斜流式膨張タービン発電機等のラジアルタービン発電機を用いることも可能である。
1…廃熱発電装置、11…蒸発器、12…膨張タービン発電機、13…凝縮器、15…ポンプ、22…AC/DC変換器、23…DC/AC変換器、25…制御装置、27…電圧検出スイッチ、28…抵抗器、PS…電源系統、T…確認期間、TH1…上限閾値、TH2…下限閾値、Y…作動媒体

Claims (5)

  1. 熱エネルギーを回収して作動媒体を蒸発させる蒸発器と、該蒸発器からの前記作動媒体の供給により発電を行うタービン発電機と、該タービン発電機から排出された前記作動媒体を凝縮する凝縮器と、該凝縮器で凝縮された前記作動媒体を前記蒸発器に向けて送出するポンプとを備える廃熱発電装置において、
    前記タービン発電機で発電された電力を直流電力に変換してから電源系統に適合した交流電力に変換する電力変換部と、
    前記タービン発電機に対する電気負荷として機能する負荷部と、
    前記電力変換部で変換される直流電力の電圧が予め規定された電圧範囲内に収まるよう前記負荷部を前記電力変換部に接続するか否かを切り替えるスイッチ部と
    を備えることを特徴とする廃熱発電装置。
  2. 前記スイッチ部は、少なくとも前記電源系統の異常が生じた時点から、前記電源系統の異常が瞬停であることを確認するために予め規定された確認期間が経過するまでの間は、前記負荷部を前記電力変換部に接続するか否かを切り替えることを特徴とする請求項1記載の廃熱発電装置。
  3. 前記スイッチ部は、前記電力変換部で変換される直流電力の電圧が、前記電圧範囲の上限を規定する上限閾値を超えて大きくなる場合には、前記負荷部を前記電力変換部に接続し、前記電圧範囲の下限を規定する下限閾値を超えて小さくなる場合には、前記負荷部を前記電力変換部から切り離すことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の廃熱発電装置。
  4. 前記電源系統の異常が生じた場合に、前記ポンプの回転数を予め規定された回転数まで下げる制御を行う制御装置を備えることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の廃熱発電装置。
  5. 前記電力変換部は、出力端に前記スイッチ部が接続され、前記タービン発電機で発電された電力を直流電力に変換して前記出力端から出力する第1電力変換部と、
    前記第1電力変換部の前記出力端から出力される直流電力を前記電源系統に適合した交流電力に変換し、系統連系規程に則って前記電源系統を監視しながら、変換した交流電力を前記電源系統に送電する第2電力変換部と
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の廃熱発電装置。
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