JP2016046664A - ファクシミリ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】デジタル回線特有の通信障害が発生した場合においても、通信を継続し、良好に受信を行う制御をおこなうために、デジタル回線特有の障害(パケットロスなど)の有無を検出し、その程度を自動的に判定するファクシミリ装置を提供する。【解決手段】複合機(100)は、前記デジタル回線の通信障害を検出して対応をとるファクシミリ装置として機能する。受信した信号から通信品質を示すEQM値を求めるモデム(21)と、EQM値の時間的変動によってデジタル回線の通信障害を判定する判定基準を記憶する記憶部(15)と、前記EQM検出部によって検出したEQMの時間的変動と前記判定基準とによってデジタル回線の通信障害を判定し、通信障害がある場合には、通信障害を抑える通信条件に変更する主制御部(11)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、画像データを送受信するファクシミリ装置に関する。
従来のファクシミリ通信技術は、メタル伝送のアナログ回線による公衆電話回線(PSTN:Public Switched Telephone Network)などを経由することを企図している。PSTNには、メタル線に特有の障害要因(周波数特性を持つ減衰、周波数特性を持つ遅延、外来ノイズなど)がある。ファクシミリ装置は、それらの障害を検知・計測する手段を持ち、それらの程度に応じて自動的に最適な通信手段と通信速度を選択して通信を行う。
特許文献1では、「画像データのEQM(Eye Quality Monitor)値の平均値及びバラツキ並びに画像データのエラーライン数を測定して、予め記憶しておいた基準となる画像データのEQM(Eye Quality Monitor)値の平均値及びバラツキ並びに画像データのエラーライン数と比較し、受信時点での回線状況によって通信速度を変更する」ことが開示されている。
特開2007−221576号公報
しかし、特許文献1は、メタル伝送のアナログ回線による公衆電話回線(PSTN)などを経由することを企図したもので、デジタル回線を経由したVoIP(Voice over Internet Protocol)への対応は考慮されていない。それは回線状態の悪さを数値化したEQMの平均値とバラツキ(最大値と最小値の差分)から、回線状態を検出するものであるが、デジタル回線に特有の突発的な障害(ノイズ)を十分に検出はできない。たとえば、パケットロスなどのデジタル回線特有の通信障害は、突発的に発生しては元に戻る場合が多いが、EMQの最小値と最大値の間で突発的(短時間)に発生するものなどは、平均値とバラツキだけでは十分に検出できない。
この障害がファクシミリ装置に及ぼす影響は、PSTNとは異なったものになる。VoIPは、音声情報をパケットに分割し、デジタル回線を経由して伝送し、その音声情報を連結して、音声帯域のアナログ音声を再現するもの(みなし音声)である。パケットロスがこのみなし音声に及ぼす影響として、失われたパケット分の音声が途絶える場合があげられる。パケットの構成にもよるが、1パケットの喪失により、10ms〜50ms程度の音声の切断が発生する。
また、デジタル回線の受信側機器(T/A:Terminal Adapter など)によっては、その音声の切断が会話において不快感を与えることを避けるため、補間機能を備えたものもある。すなわち、音声の切断部分を、デジタル回線機器が生成した音声で埋めることで、音声会話において違和感の少ない通話にするものである。しかしながら、この機能は、ファクシミリ通信においては、偽りのファクシミリ信号を挿入されることになり、通信の大きな妨げになる。
従って、上記のような補間機能は、できるだけ起きないように、通信速度のなどの通信条件を設定する必要があるが、デジタル回線特有の通信障害を十分に検出できない現状では対応が難しい。
本発明は、デジタル回線特有の通信障害が発生した場合においても、通信を継続し、良好に受信を行う制御をおこなうために、デジタル回線特有の障害(パケットロスなど)の有無を検出し、その程度を自動的に判定するファクシミリ装置を提供することを目的とする。
本発明は、デジタル回線の通信障害を検出して対応をとるファクシミリ装置であって、受信した信号から通信品質を示すEQM値を求めるEQM検出部と、EQM値の時間的変動によってデジタル回線の通信障害を判定する判定基準を記憶する記憶部と、前記EQM検出部によって検出したEQMの時間的変動と前記判定基準とによってデジタル回線の通信障害を判定し、通信障害がある場合には、通信障害を抑える通信条件に変更する制御部と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記記憶部は、デジタル回線の通信障害がないときの時間毎のEQM標準値と、検出したEQM値と前記EQM標準値の差分においてデジタル回線の通信障害とする基準差分値とを記憶し、前記制御部は、時間毎の検出したEQM値と、前記EQM標準値との差分が前記基準差分値以上の場合に、デジタル回線の通信障害と判定してもよい。
また、前記記憶部は、検出したEQM値の時間的変動においてデジタル回線の通信障害とする基準傾きを記憶し、前記制御部は、検出したEQM値の時間的変動の傾きが基準傾き以上の場合に、デジタル回線の通信障害と判定してもよい。
また、前記記憶部は、EQM値の第1の基準値と、デジタル回線の通信障害とする第1の基準値以上の部分の時間幅を示す第2の基準値とを記憶し、前記制御部は、第1の基準値を越える検出したEQM値の時間幅が、第2の基準値以下の場合に、デジタル回線の通信障害と判定してもよい。
また、本発明は、デジタル回線の通信障害を検出して対応をとるファクシミリ装置であって、受信した信号から規則性のある信号を検出する検出部と、検出した規則性のある信号の乱れによるデジタル回線の通信障害を判定する判定基準を記憶する記憶部と、検出した信号の乱れと前記判定基準を比較してデジタル回線の通信障害を判定し、通信障害がある場合には、通信障害を抑える通信条件に変更する制御部と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記規則性のある信号は、フラグ信号やトレーニング信号である。
本発明によれば、EMQ値の時間変動や規則的な信号の乱れを検出するので、パケットロスのようなデジタル回線の突発的障害を比較的容易に検出でき、検知結果に基づいて突発的障害に影響されにくい通信条件に変更できる。
本発明が適用されるファクシミリ装置の一例として、ファクシミリ機能付き複合機の構成を示すブロック図である。 ファクシミリ装置の発呼側装置と被呼側装置との間におけるファクシミリ通信手順を示すシーケンス図である。 第1の実施形態における複合機がEQM値による突発的障害を回避して受信を行う処理を示すフローチャートである。 ファクシミリ装置のモデムが生成したEQM値の時間経過の例を示したグラフである。 パケットロスのような突発的な障害が発生した場合のEQM値の時間経過の例を示したグラフである。 第1実施形態における突発的障害の判定を示す説明図である。 第2実施形態における突発的障害の判定を示す説明図である。 第3実施形態における突発的障害の判定を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明が適用されるファクシミリ装置の一例として、ファクシミリ機能付き複合機の構成を示すブロック図である。同図において、複合機100は、主制御部11、原稿読取部12、印字部13、操作表示部14、記憶部15、符号/復号部17、時計部18及び通信部19等を備えて構成されている。これらの各部は、バス16を介して接続されている。また、通信部19は通信回線を介して外部とデータの送受信を行う。
原稿読取部12は、CCD(Charge Coupled Device)などの光学センサを有しており、主制御部11の制御に従って光学センサにて所定の解像度で原稿画像の読み取りを行い、送信用の画像データを取得する。原稿読取部12で読み取って取得した画像データは、記憶部15に記憶される。
印字部13は、半導体レーザやLED(Light Emitting Diode)等の光源、トナーを付着させるための感光ドラム、並びにトナーを熱及び圧力で印刷用紙へ転写して定着させる定着器等を有しており、通信回線を介したファクシミリ通信にて他のファクシミリ装置から受信した画像を印刷用紙などの媒体に画像形成(印刷)する。ファクシミリ通信にて受信した画像のデータは記憶部15に記憶され、印字部13は記憶部15から読みだされた画像データにより、画像の印刷を行う。
操作表示部14は、スタートスイッチ、テンキー及び各種のファンクションスイッチ等のユーザの操作を受け付ける種々のスイッチを備えている。複合機100を使用するユーザは、操作表示部14のスイッチを操作することによって、送信先の入力、原稿を読み取る解像度の設定及び通信結果の確認等の種々の操作を行うことができる。操作表示部14は、ユーザによるスイッチ操作を受け付けた場合に主制御部11へ操作内容を表す信号を送り、これにより主制御部11はユーザの操作に応じた処理を行う。
また、操作表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)又はEL(Electroluminescence)パネル等の表示部を有しており、主制御部11の制御に応じて文字及び画像等を表示する。操作表示部14は、例えば複合機100を操作するための設定項目及びメニュー、複合機100の動作状態、並びに各種の警告メッセージ等を表示する。更に、操作表示部14の表示部がタッチパネルによって覆われている機種もある。
記憶部15は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等のデータ書き換え可能な大容量のメモリ素子で構成されており、原稿読取部12が読み取った画像又はファクシミリ通信により受信した画像等のデータを一時的に記憶する。また、記憶部15がフラッシュメモリなどの不揮発性のメモリ素子で構成されている場合、又は記憶部15がマスクROM(Read Only Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性メモリを更に有している場合には、記憶部15は主制御部11が実行する各種のプログラム及びテーブルなどのデータを予め記憶している。
符号/復号部17は、原稿読取部12が読み取って取得した画像データに対して予め定められた形式の符号化を行うことによって、ファクシミリ通信により送信すべき画像データのデータ量を低減する。また、ファクシミリ通信により他のファクシミリ装置から符号化された画像データを受信し、これを復号して元の形式に戻す処理(画像形成に係る処理)を行う。すなわち、符号/復号部17は、主制御部11の制御に応じて、原稿読取部12が読み取った送信用の画像データを符号化して記憶部15へ記憶し、また受信した画像データを復号して印字部13へ与える。
時計部18は、時間を計測して主制御部11へ通知する。時計部18は、主制御部11の制御により、計時の開始及び停止、並びに計時した時間のリセット等が制御される。
通信部19は、前記通信回線を介して他のファクシミリ装置との間でデータの送受信を行うものであり、網制御部(NCU:Network Control Unit)20及びモデム21を有している。NCU20は、アナログの公衆電話回線網などの通信回線の閉結及び開放の回線制御を行うものであり、主制御部11の制御に応じてモデム21を通信回線に接続する。またNCU20は、予め定められたファクシミリ通信のプロトコルに従って、画像データ及び制御信号等の送受信を行うと共に、ファクシミリ通信の自動発呼処理及び自動着呼処理を行う。
モデム21は、ファクシミリ通信の規格に基づいて、送信用の画像データを通信回線での伝達に適した形式のアナログ信号に変調すると共に、他のファクシミリ装置からのアナログ信号を復調して画像データを取得する。また、受信信号から通信品質を示すEQM値を検出したり、通信障害を判定できる信号を検出したりする。
これらにより複合機100は、原稿読取部12にて原稿を読み取って送信用の画像データを取得し、この画像データを符号/復号部17にて符号化することでデータ量を低減し、通信部19にて通信回線を介して他のファクシミリ装置へ送信することができる。また、通信回線を介して他のファクシミリ装置からのデータを受信した場合、複合機100は、通信部19にて受信データを復調して画像データを取得し、この画像データを符号/復号部17にて復号し、印字部13にて印刷用紙に画像を印刷することができる。
図2は、ファクシミリ装置の発呼側装置と被呼側装置との間におけるファクシミリ通信手順を示すシーケンス図である。
発呼側ファクシミリ装置はCNG(Calling)信号を送出し、呼び出された被呼側相手機は、被呼局識別信号CED(Called Station Identification signal)を送出する。続いて、自装置の製造メーカ情報を含む非標準機能信号NSF(Non-Standard Facilities signal)と、自装置の電話番号を含む被呼装置識別信号CSI(Called Subscriber Identification signal)と、伝送速度や最大受信幅などの自装置の性能情報を含むデジタル識別信号DIS(Digital Identification Signal)とを送出することによって、自装置の機能を発呼側装置へ知らせる。
すると、これらの信号に応答して、発呼側装置が、自装置の電話番号を含む送信装置識別信号TSI(Transmitting Subscriber Identification signal)と、自装置の製造メーカ情報を含む非標準手順信号NSS(Non-Standard facilities Set-up)と、伝送速度や最大受信幅などの自装置の性能情報を含むデジタル命令信号DCS(Digital Command Signal)とを送出することによって、自装置の機能を被呼側装置へ知らせる。(上記手順の中で、NSF・CSI・TSI・NSS信号は、送出されない場合もある。)
続いて、発呼側装置から送信されたトレーニングチェック信号TCF(Training Check signal)を被呼側装置が受信すると、受信準備確認信号CFR(Confirmation to Receive signal)が被呼側装置から発呼側装置に返信される。
発呼側装置は、被呼側装置から受信準備確認信号CFRを受信後、被呼側装置に対して、画像データ(PIX)を1ページ分ずつ送信する。
規定単位量の画像データの送信のたびに、部分ページ信号PPS(Partial page signal)が発呼側装置から送信されて被呼側装置に受信され、被呼側で受信した画像データに欠損があれば、部分ページ要求PPR(Partial page request)が被呼側装置から発呼側装置に返信されて、画像データの欠損のあった箇所の情報が伝えられ、発呼側装置は、画像データの欠損のあった部分を被呼側装置に再び送信する。
部分ページ信号PPSは、
PPS−EOM(Partial page signal-End of message)
PPS−EOP(Partial page signal-End of procedure)
PPS−MPS(Partial page signal-Multipage signal)
PPS−NULL(Partial page signal-null)
などがある。
発呼側装置が送信しようとしている画像データの残量が、規定単位量を超えている場合は、PPS−EOM、PPS−MPS、PPS−NULLなどが用いられるが、画像データの残量が、規定単位量以内の場合、最後の画像であるということを示すPPS−EOPが用いられる。
被呼側装置で受信した画像データの欠損が埋められ、規定単位量の画像データが揃ったならば、メッセージ確認信号MCF(Message Confirmation signal)が被呼側装置から発呼側装置に返信されて、次の規定単位量の画像データが発呼側装置から送信されて被呼側装置に受信される。
全ページ分のデータの送信終了後、手順終了信号PPS−EOP(End of Procedures signal)が発呼側装置から送信されて被呼側装置に受信されることによって、全ページ分の画像のデータを受信したことを被呼側装置が確認すれば、メッセージ確認信号MCFが被呼側装置から発呼側装置に返信される。
最後に、切断命令信号DCN(Disconnect signal)が発呼側装置から送信されて被呼側装置で受信されると、ファクシミリ通信が終了する。
この様な各信号およびデータを送受するための制御は、発呼側および被呼側のファクシミリ装置のいずれにおいても主制御部11によって行われる。
以上がファクシミリ通信の標準的な手順であるが、以上のような手順において、パケットロスのような突発的な障害を任意に検知または継続的に監視するため、EQM値を用いる。
そこで、トレーニングチェック信号TCFおよび画像データPIXの受信時におけるEQM(Eye Quality Monitor)について、以下、さらに詳細に説明する。
EQM(Eye Quality Monitor)とは、回線状態の悪さを数値化したものである。トレーニングチェック信号TCFや画像データPIXなどを受信中に、受信側モデムは、EQM値を算出して、それに応じたプロトコルの進行を行う。
たとえば、トレーニングチェック信号TCFを受信中のモデムが算出するEQM値は、そのモデムが信号の受信を開始後、受信信号のサンプルを十分累積したところでもっとも大きくなり、そして、受信側モデムがトレーニングチェック信号TCFに対して同期の精度を徐々に上げていくに従い小さくなっていく。そして、十分な時間が経過後は、ある一定の値に収束していく。
ファクシミリのプロトコルにおいては、あらかじめ設計者によって定められた時点で取得されたEQM値を、あらかじめ定めた基準値と比較し、仮に定めた通信条件(通信速度、変調方式など)での画像データの受信にとって、回線の状態の良さが十分かどうかを判断する。そして、回線の良さが不十分であれば、より悪い状態の回線でも通信可能なことが期待できる通信条件に変更した上で、再びトレーニングチェック信号TCFによる試行を行う。上記の手順は、既知の技術として知られているものである。
[第1実施形態]
ところで、モデム21のインターフェースの構成にもよるが、EQMはリアルタイムに継続的に観測できる。また、前述のように、EQM値はトレーニングチェック信号TCF受信中だけでなく、画像データPIXの受信中にも生成される。本発明の第1の実施形態は、所定時間内のEQM値の時間的変動を判定基準と比較し、突発的な障害(ノイズ)が生じているかを判定するものである。突発的障害(突発的ノイズ)が発生していれば、画像データの受信中にも発生する可能性が高いので、予め通信条件(通信速度や変調方式)を変えて、突発的障害が起こりにくい状態にして受信するものである。
図3は、第1の実施形態における複合機100がEQM値による突発的障害を回避して受信を行う処理を示すフローチャートである。
まず、被呼側装置の主制御部11は、予め初期値として設定されている通信条件(通信速度、変調方式)を記憶部15から読み出して設定する(ステップS11)。発呼側装置が送信したトレーニングチェック信号TCFや画像データPIXなどを受信中に、受信側モデム21は、EQM値を算出する(ステップS12)。このEQM値を時間経過と共に記憶部15に蓄積する(ステップS13)。主制御部11は、一定時間経過後にEQM値の時間的変動を、予め記憶部15に記憶しておいた判定基準と比較する(ステップS14)。そして、主制御部11は、突発的障害(ノイズ)があるかを判定する(ステップS15)。
図4は、ファクシミリ装置のモデムが生成したEQM値の時間経過の例を示したグラフである。
トレーニングチェック信号TCFや画像データPIXの受信中、EQM値は、このグラフのような時間経過をする。EQMが収束するまでに時間がかかるのは、受信側ファクシミリ装置のモデム21が、送信側ファクシミリ装置のモデムの周波数に調歩(同期)を行ったり、回線の状態に合わせるための自己設定を行うためである。
図4の状態は、通信障害を起こしていない場合であり、各時間毎のEQM値を標準値として記憶部15に記憶しておく。
EQMがある値以下(たとえば5000以下)になると、良好に画像受信ができるようになる。この状態を、「EQMが収束する」と表現することもある。EQMが収束しない場合、画像データは良好に受信できない。これをEQM発散などと呼び、しばしば回線状態が悪い場合に起こる。このEQM発散は、あらかじめ通信速度を低く設定しておくなどの方法により、低減する可能性があることが知られている。
ところで、パケットロスのような突発的障害により、このEQMのなだらかな収束は妨げられることがある。よって、EQM値の時間的変動を連続的に観測することで、パケットロスのような突発的障害の存在を検知することができる。
図5は、パケットロスのような突発的な障害が発生した場合のEQM値の時間経過の例を示したグラフである。
このように、パケットロスのような突発的な障害が発生した場合、一時的にEQMが悪化する。このように特徴的な突発的な障害が発生した時、これをデジタル回線によるものと推定する。
さて、具体的にどのように突発的障害を判定するかは以下に説明する。図6は、第1実施形態における突発的障害の判定を示す説明図である。
EQMの一定時間における時間毎のEQM値が、図4に示す、あらかじめ決めておいた期待曲線からの乖離量(差分値)が大きいとき、パケットロスのような突発的障害と判断する。たとえば、図5に示すように、記憶部15に記憶しておいたEQM値の標準値からなる期待曲線(破線)と、測定したEQM値との間に10000以上の差異があるときに、突発的障害とする。記憶部15には、突発的障害と判断する基準差分値を記憶しておく。
主制御部11は、時間毎の検出したEQM値と標準値の差分値を算出して、これが基準差分値以上の場合に、突発的障害が発生したと判断する。
主制御部11は、突発的障害がある場合は、突発的障害を押えるように、通信条件を変更する(ステップS16)。通信条件は、上述するように、通信速度や変調方式である。差分値に応じた適正な通信条件は、記憶部15に予めテーブルとして記憶されており、主制御部11は、そのテーブルに従って通信条件を変更する。そして再びステップS12に戻り、モデム21にEQM値を算出させる。
突発的障害がなければ、画像データの受信を行う(ステップS17)。
[第2実施形態]
第2実施形態は、他の突発的障害の判定の仕方を行うものである。他の点については図3の処理と変わらない。図7は、第2実施形態における突発的障害の判定を示す説明図である。
主制御部11は、EQMが収束し始めてからの再上昇が、あらかじめ決めておいた傾きα(EQM値/時間)より大きいとき、パケットロスのような突発的障害が生じたと判断する。たとえば、その基準傾きを80/msとして、記憶部15に記憶しておき、それと測定したEQM値の時間変動による再上昇部分の傾きとを比較し、上昇部分が基準傾き以上の場合に突発的障害が生じたと判断する。
[第3実施形態]
第3実施形態は、さらに他の突発的障害の判定の仕方を行うものである。他の点については図3の処理と変わらない。図8は、第3実施形態における突発的障害の検出を示す説明図である。
EQMが収束し始めてから再上昇して下降する山部分において、第1の基準値を越えている部分の幅が、あらかじめ決めておいた第2の基準値である幅より小さいとき、主制御部11はパケットロスのような突発的障害が生じたと判断する。たとえば、図8に示すように、EQMが12000以上の山の幅が500ms以内であれば、パケットロスのような突発的障害とみなす。これらの基準値は、記憶部15に記憶しておくものとする。
[第4実施形態]
第1〜第3実施形態については、EQM値により突発的障害を判定したが、第4実施形態では別の信号に基づいて判定を行う。これは、フラグ信号やトレーニング信号の規則性を用いるものである。
フラグ信号やトレーニング信号は、規則性のある信号の連続であり、受信側装置のモデム21で検出したフラグ信号やトレーニング信号の規則性の乱れにより、突発的障害の検知することができる。
フラグ信号は、「0111 1110」の連続繰り返しであり、トレーニング信号は「0」の繰り返しである。回線にノイズなどの外的障害がある場合、受信された信号はこの規則性が乱れていることがある。通常のアナログ回線においては、ノイズなどの外的障害は、時間的に分散していることが多い。
一方、デジタル回線の突発的な障害においては、その障害の影響は、ある時間に集中している。よって、たとえば、あらかじめ決めておいた時間(たとえば100ms)以上その規則性があり、その後、あらかじめ決めておいた時間(たとえば50ms以上100ms以内)の規則性が乱れる期間があれば、それを突発的な障害と判定する。
ここで言うところの「規則性が乱れる期間」とは、あらかじめ決めておいた時間(たとえば10ms)以上、規則性が乱れていない状態が現れない期間、などとすればよい。
しかしながら、この方法は、フラグ信号やトレーニング信号を受信していることが、受信側ファクシミリ装置で確信できるタイミングでしか使用できないので、EQMの変化を用いる方法よりも検知能力では劣るかもしれない。
以上のようにして、EMQ値の時間変動や規則的な信号の乱れを検出するので、パケットロスのようなデジタル回線の突発的障害を比較的容易に検出できる。そして、検出した結果に基づいて、突発的障害に影響されにくい通信条件(通信速度や変調方式)に変更でき、受信する画像データの品質を一定に保つことができる。
本発明によるファクシミリ装置で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。また、各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等された発明も含まれる。
11 :主制御部
12 :原稿読取部
13 :印字部
14 :操作表示部
15 :記憶部
16 :バス
17 :符号/復号部
18 :時計部
19 :通信部
20 :網制御部(NCU)
21 :モデム
100 :複合機

Claims (6)

  1. デジタル回線の通信障害を検出して対応をとるファクシミリ装置であって、
    受信した信号から通信品質を示すEQM値を求めるEQM検出部と、
    EQM値の時間的変動によってデジタル回線の通信障害を判定する判定基準を記憶する記憶部と、
    前記EQM検出部によって検出したEQMの時間的変動と前記判定基準とによってデジタル回線の通信障害を判定し、通信障害がある場合には、通信障害を抑える通信条件に変更する制御部と、
    を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  2. 前記記憶部は、デジタル回線の通信障害がないときの時間毎のEQM標準値と、検出したEQM値と前記EQM標準値の差分においてデジタル回線の通信障害とする基準差分値とを記憶し、
    前記制御部は、時間毎の検出したEQM値と、前記EQM標準値との差分が前記基準差分値以上の場合に、デジタル回線の通信障害と判定することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  3. 前記記憶部は、検出したEQM値の時間的変動においてデジタル回線の通信障害とする基準傾きを記憶し、
    前記制御部は、検出したEQM値の時間的変動の傾きが基準傾き以上の場合に、デジタル回線の通信障害と判定することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  4. 前記記憶部は、EQM値の第1の基準値と、デジタル回線の通信障害とする第1の基準値以上の部分の時間幅を示す第2の基準値とを記憶し、
    前記制御部は、第1の基準値を越える検出したEQM値の時間幅が、第2の基準値以下の場合に、デジタル回線の通信障害と判定することを特徴とする請求項1に記載のファクシミリ装置。
  5. デジタル回線の通信障害を検出して対応をとるファクシミリ装置であって、
    受信した信号から規則性のある信号を検出する検出部と、
    検出した規則性のある信号の乱れによるデジタル回線の通信障害を判定する判定基準を記憶する記憶部と、
    検出した信号の乱れと前記判定基準を比較してデジタル回線の通信障害を判定し、通信障害がある場合には、通信障害を抑える通信条件に変更する制御部と、
    を備えることを特徴とするファクシミリ装置。
  6. 前記規則性のある信号は、フラグ信号やトレーニング信号であることを特徴とする請求項5に記載のファクシミリ装置。
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