JP2013165464A - ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 - Google Patents
ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013165464A JP2013165464A JP2012028875A JP2012028875A JP2013165464A JP 2013165464 A JP2013165464 A JP 2013165464A JP 2012028875 A JP2012028875 A JP 2012028875A JP 2012028875 A JP2012028875 A JP 2012028875A JP 2013165464 A JP2013165464 A JP 2013165464A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- signal
- ppr
- procedure
- facsimile communication
- error
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Facsimile Transmission Control (AREA)
Abstract
【課題】 ファクシミリ装置において、画データの送信側がPPR信号を正常に受信できないことによる通信エラーの発生を抑制する。
【解決手段】 本発明のファクシミリ装置は、相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行するファクシミリ通信部を備えている。当該ファクシミリ通信部は、相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行し、誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する。
【選択図】 図4
【解決手段】 本発明のファクシミリ装置は、相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行するファクシミリ通信部を備えている。当該ファクシミリ通信部は、相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行し、誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する。
【選択図】 図4
Description
本発明は、ファクシミリ通信手順に基づいた通信を行うファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法に関する。
ECM(Error Correction Mode)通信手順により通信を行うファクシミリ装置が普及している。ECM通信手順では、画データが例えば256フレームで構成される1ブロック単位で送受信される。回線のノイズ及び瞬断等の回線障害の影響により画データにエラーが発生した場合には、画データの受信側端末は、CRC(Cyclic Redundancy Check)による検査によりエラーフレームを検出する。受信側端末は、検出後に、エラーフレームのフレーム番号を指定した部分ページ要求(PPR:Partial Page Request)信号を送信側端末に送信し、エラーフレームの再送を要求する。このようなECM通信手順により画データの品質が高められている(例えば、特許文献1を参照)。
特許文献1などに開示されるECM通信手順では、画データの送信側端末がPPR信号を正常に受信することが前提であり、回線のノイズ及び瞬断等の回線障害によって、画データの送信側端末がPPR信号を受信できない事態は想定されていない。しかし、実際には回線障害によって送信側端末がPPR信号を受信できず、それ故に通信エラーが発生して通信が終了してしまう事態が発生している。特にPPR信号は他の手順信号に比べてデータサイズが大きいため、データサイズが小さい手順信号よりも回線障害の影響を受け易く、送信側端末が正常に受信できない可能性が高い。例えば、IP電話網でのVoIP(Voice over Internet Protocol)によるファクシミリ通信においては、パケットロスによる瞬断が頻繁に発生し、それによってPPR信号を正常に受信できないことがある。
そこで、本発明は、ファクシミリ通信において、画データの送信側端末がPPR信号を正常に受信できないことによる通信エラーの発生を抑制することを目的とする。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合わせることができる。
本発明に一見地に係るファクシミリ装置は、相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行するファクシミリ通信部を備えている。当該ファクシミリ通信部は、相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行し、誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する。
本発明に一見地に係るファクシミリ装置は、相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行するファクシミリ通信部を備えている。当該ファクシミリ通信部は、相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行し、誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する。
これによれば、相手方装置からポストメッセージ応答の手順信号を受信した場合、当該手順信号についてCRC(Cyclic Redundancy Check)処理等の誤り検出処理が実行される。そして、誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理が実行される。
前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理において、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容と前記手順信号のデータサイズとに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行することが好ましい。
これによれば、誤りが検出された場合、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容と前記手順信号のデータサイズとに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理が実行される。
前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理において、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容がPPR信号であることを示す種類情報を含み、かつ、前記手順信号のデータサイズが所定値以上である場合、前記手順信号がPPR信号の一部であると判定することが好ましい。
これによれば、手順信号の先頭における所定サイズの内容がPPR信号であることを示す種類情報を含み、かつ、手順信号のデータサイズが例えば6バイト以上である場合、手順信号がPPR信号の一部であると判定される。
前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合、直前に送信した画データの全フレームを再送することが好ましい。
これによれば、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
前記ファクシミリ通信部は、前記誤り検出処理によって誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達するまで前記判定処理及び前記相手方装置に前記手順信号を再送させるためのリトライ処理を実行する。ファクシミリ通信部は、前記所定回数の受信を行っても前記手順信号を正常に受信できない場合において、前記所定回数の受信のうち少なくとも1回の前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定したとき、直前に送信した画データの全フレームを再送することが好ましい。
これによれば、相手方装置から受信した手順信号について誤りが検出された場合、前記判定処理及びリトライ処理が実行される。リトライ処理とは、相手方装置に手順信号を再送させるための処理である。手順信号の受信回数が所定回数に達している場合、誤りが検出されても、リトライ処理は実行されない。初回の受信から所定回数目の受信までの全てにおいて誤りが検出された場合において、初回の受信から所定回数目の受信までの複数回の受信後に実行した複数回の判定処理のうち、少なくとも1回の判定処理によってPPR信号の一部であると判定されたとき、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合、その旨を記憶する記憶部を備える。ファクシミリ通信部は、前記所定回数の前記判定処理を行った後、前記記憶部を参照することにより、前記所定回数の前記判定処理のうち少なくとも1回の前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定していた場合、直前に送信した画データの全フレームの画データを再送することが好ましい。
これによれば、初回の受信から所定回数目の受信までのいずれかにおいて、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合、その旨を記憶部に記憶させる。所定回数目の判定処理が完了すると、前記記憶部が参照されることにより、初回の受信から所定回数目までの複数回の受信において、判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合があったか否かが判定される。少なくとも1回の判定処理によってPPR信号であると判定されていれば、直前に送信した画データの全フレームの画データが再送される。
前記ファクシミリ通信部は、前記誤り検出処理によって誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達する前であっても、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定したときには、直前に送信した画データの全フレームを再送することが好ましい。
これによれば、例えば初回の受信であっても、誤りが検出され、かつ、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合には、リトライ処理を行うことなく、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
本発明に一見地に係るファクシミリ通信方法は、相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行する。当該ファクシミリ通信方法は、誤り検出ステップと判定ステップとを備える。誤り検出ステップは、相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行する。判定ステップは、前記誤り検出ステップにおいて誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する。
これによれば、相手方装置からポストメッセージ応答の手順信号が受信された場合、当該手順信号についてCRC処理等の誤り検出処理が実行される。誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理が実行される。
前記判定ステップでは、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容と前記手順信号のデータサイズとに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行することが好ましい。
これによれば、誤りが検出された場合、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容と前記手順信号のデータサイズとに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理が実行される。
前記判定ステップでは、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容がPPR信号であることを示す種類情報を含み、かつ、前記手順信号のデータサイズが所定値以上である場合、前記手順信号がPPR信号の一部であると判定することが好ましい。
これによれば、手順信号の先頭における所定サイズの内容がPPR信号であることを示す種類情報を含み、かつ、手順信号のデータサイズが例えば6バイト以上である場合、手順信号がPPR信号の一部であると判定される。
ファクシミリ通信方法は、前記判定ステップにおいてPPR信号の一部であると判定した場合、直前に送信した画データの全フレームを再送する再送ステップを備えることが好ましい。
これによれば、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
ファクシミリ通信方法は、前記誤り検出ステップにおいて誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達するまで前記判定処理及びリトライ処理を実行するリトライステップを備える。リトライ処理とは、前記相手方装置に前記手順信号を再送させるための処理である。前記再送ステップでは、前記所定回数の受信を行っても前記手順信号を正常に受信できない場合において、前記所定回数の受信のうち少なくとも1回の前記判定ステップにおいてPPR信号の一部であると判定したとき、直前に送信した画データの全フレームを再送することが好ましい。
これによれば、相手方装置から受信した手順信号について誤りが検出された場合、前記判定処理及びリトライ処理が実行される。リトライ処理とは、相手方装置に手順信号を再送させるための処理である。手順信号の受信回数が所定回数に達している場合、誤りが検出されても、リトライ処理は実行されない。初回の受信から所定回数目の受信までの全てにおいて誤りが検出された場合において、初回の受信から所定回数目の受信までの複数回の受信後に実行した複数回の判定処理のうち、少なくとも1回の判定処理によってPPR信号の一部であると判定されたとき、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
ファクシミリ通信方法は、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合、その旨を示す情報を記憶部に記憶する記憶ステップを備える。前記再送ステップでは、前記所定回数の前記判定処理を行った後、前記記憶部を参照することにより、前記所定回数の前記判定処理のうち少なくとも1回の前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定していた場合、直前に送信した画データの全フレームの画データを再送することが好ましい。
これによれば、初回の受信から所定回数目の受信までのいずれかにおいて、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合、その旨を記憶部に記憶させる。所定回数目の判定処理が完了すると、前記記憶部が参照されることにより、初回の受信から所定回数目までの複数回の受信において、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合があったか否かが判定される。少なくとも1回の判定処理によってPPR信号であると判定されていれば、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
前記再送ステップでは、前記誤り検出ステップにおいて誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達する前であっても、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定したときには、直前に送信した画データの全フレームを再送することが好ましい。
これによれば、例えば初回の受信であっても、誤りが検出され、かつ、判定処理によってPPR信号の一部であると判定された場合には、リトライ処理を行うことなく、直前に送信した画データの全フレームが再送される。
本発明によれば、画データの送信側がPPR信号を正常に受信できないことによる通信エラーの発生を抑制することができる。
以下に説明する実施形態では、回線のノイズ及び瞬断などの回線障害が発生する環境下において、手順信号が正常に送受信されないために通信エラーが発生することが多いことに新たに着目している。例えば、IP電話網でのVoIP(Voice over Internet Protocol)によるファクシミリ通信においては、パケットロスによる瞬断が頻繁に発生し、それによって手順信号を正常に受信できないことがある。複数種類の手順信号のうち、特にデータサイズが大きいPPR信号は、その他の手順信号と比較して回線障害の影響を受けやすい。よって、本発明では、以下に示す構成により、PPR信号を正常に受信できないことによる通信エラーの発生を抑制可能な仕組みを提供する。
以下、本発明に係るファクシミリ装置を例に挙げて説明する。以下の説明においては、ECM(Error Correction Mode)通信手順により実行される通信処理について説明する。
[第1実施形態](1)ファクシミリ装置のハードウェア構成 図1は、本実施形態のファクシミリ装置の要部構成を示すブロック図である。 ファクシミリ装置100は、CPU1、フラッシュROM(Read Only Memory)2、第1SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)3及びSRAM(Static Random Access Memory)4を備えている。ファクシミリ装置100は、さらに、モデム5、NCU(Network Control Unit)6、操作パネル7、RTC(Real Time Clock)8、統合チップセット9、第2SDRAM10、スキャナ11、プリンタ12及びネットワークボード13等を備える。
また、ファクシミリ装置100は、システムバス14、第1ローカルバス15、第2ローカルバス16及びシリアルバス17等のバスを備えており、ファクシミリ装置100内の各部はこれらのバスによって互いに接続されている。
CPU1は、フラッシュROM2等に格納される各種プログラムを読み出して実行し、ファクシミリ装置100の各部を制御する。また、CPU1は、ファクシミリの通信全体を制御する。例えばCPU1は、手順信号に関する各種処理を行う。この各種処理とは、手順信号の生成、手順信号の送受信及び受信した手順信号への応答などである。フラッシュROM2は、CPU1に読み込まれる各種プログラムを記憶している。第1SDRAM3は、予め登録された各種設定情報を記憶するCPU1の主メモリであり、各種プログラムを実行するワークエリアとして機能する。SRAM4は、短縮ダイヤル等の各種のユーザ設定及びエラー情報等を記憶可能である。
モデム5は、ディジタル信号とアナログ信号を相互変換する変復調装置であり、通常のファクシミリ通信用のファクシミリモデムの機能を有する。モデム5は、NCU6と直接接続されている。NCU6は、公衆交換電話網(PSTN:Public Subscriber Telephone Network)19に接続されており、電話回線を介して発呼及び着呼を含む通信を制御する。
操作パネル7は、タッチパネル及びハードキー等を備える。タッチパネルは、ディスプレイ及びタッチセンサを有する。RTC8は、時計回路であり、ファクシミリ装置100の電源が切られていても時刻を刻み続けることができる。ネットワークボード13は、LAN(Local Area Network)18を介してネットワークと接続され、TCP/IPプロトコルに従ってクライアントPC及び他の機器との通信機能を実行する。
スキャナ11は、CPU1の制御の下、原稿から画像を読み取るスキャナ機能を実現する。プリンタ12は、CPU1の制御の下、スキャナ11により原稿から読み取られた画データ及びファクシミリ通信機能によって受信された画データを用紙に印刷するプリント機能を実現する。
統合チップセット9は、画データに対して用紙に印刷するための画像処理を行う。第2SDRAM10は、統合チップセット9で処理された画データ等のデータを記憶する。第2SDRAM10は、例えば、送信される画データ及びプリンタ12により印刷される画データなどを記憶する。
(2)機能構成 次に、本実施形態の手順信号に関連する処理を行うファクシミリ通信部20の機能構成について説明する。以下の本実施形態では、ファクシミリ装置100において、画データを送信する側を送信機100aと言い、画データを受信する側を受信機100bと言う。
図2はファクシミリ通信部の機能構成を示すブロック図である。送信機100a及び受信機100bは同一の機能構成を有している。ファクシミリ通信部20は、CPU1、フラッシュROM2、第1SDRAM3、SRAM4、モデム5及びNCU6によって構成され、相手方装置との間でファクシミリ通信手順を実行する。ファクシミリ通信部20は、誤り検出部21、PPR判定部22、再送部23、リトライ部24、記憶部25及び応答部26を備えている。以下の説明では、送信機100aのファクシミリ通信部20の構成及び動作について説明する。
送信機100aの誤り検出部21は、相手方装置(受信機100b)からポストメッセージ応答の手順信号を受信したとき、受信した手順信号中のFCS(フレームチェックシーケンス)フィールドを用いて、受信した手順信号についてCRC(Cyclic Redundancy Check)処理等の誤り検出処理を実行する。ファクシミリ通信部20は、誤り検出部21による誤り検出処理の検出結果に応じて、手順信号が正常に受信されたか否かを判定する。すなわち、ファクシミリ通信部20は、CRCエラーなしの場合、手順信号が正常に受信されたと判定し、CRCエラーありの場合、手順信号が正常に受信されなかったと判定する。例えばこの受信エラーは、ノイズ又は瞬断等の回線障害に起因する。
送信機100aのPPR判定部22は、受信した手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する。すなわち、PPR判定部22は、誤り検出部21によってエラーあり(CRCエラーあり)と判定された場合に前記判定処理を実行する。PPR判定部22は、受信した手順信号の先頭における所定サイズ(3バイト)の内容と受信した手順信号のデータサイズ(受信データサイズ)とに基づいて、当該手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する。具体的には、PPR判定部22は、手順信号の先頭3バイトの内容が、PPR信号であることを示す種類情報(“FF13BC”)を含み、かつ、手順信号のデータサイズが6バイト以上である場合、受信した手順信号がPPR信号の一部であると判定する。尚、ここで「3バイト」はそれに限定されることはなく、より大きいサイズ又はより小さいサイズでもよい。また、「6バイト」もそれに限定されることなく、7バイト以上であってもよい。
ポストメッセージ応答の手順信号として、PPR信号の他には、MCF(Message Confirmation)、RNR(Receive Not Ready)、ERR(Response for End of Retransmission)、RTP(Retrain Positive)、PIP(Procedure Interrupt Positive)、PIN(Procedure Interrupt Negative)、DCN(Disconnect)等がある。PPR信号のデータサイズは37バイトであるが、ポストメッセージ応答の手順信号のうち、PPR信号以外の手順信号はいずれもデータサイズが5バイトである。上述した例では、PPR判定部22は、先頭3バイトの内容とデータサイズとの両方に基づいて判定処理を行っているが、先頭3バイトの内容を参照することなく、データサイズが6バイト以上であるか否かのみに基づいて判定処理を行ってもよい。すなわち、PPR判定部22は、受信した手順信号のデータサイズが6バイト以上あれば、その条件のみをもって、当該手順信号がPPR信号の一部であると判定するようにしてもよい。尚、判定処理において、先頭3バイトの内容も参照する場合、それを参照しない場合に比べて、判定処理の精度は向上する。
送信機100aの再送部23は、直前に送信した画データ(PIX:PIXel)の全フレームを相手方装置に再送する。すなわち、再送部23は、PPR判定部22によって、受信した手順信号がPPR信号の一部であると判定した場合、直前に送信したフレーム全体の画データを再送する。
送信機100aのリトライ部24は、相手方装置にポストメッセージ応答の手順信号を再送させるためのリトライ処理を実行する。すなわち、リトライ部24は、誤り検出部21によって誤り(CRCエラーあり)が検出された場合、手順信号の受信が所定回数に達するまでの間、相手方装置にポストメッセージ応答の手順信号を再送させるためのリトライ処理を実行する。具体的には、リトライ処理として、相手方装置にポストメッセージの手順信号(PPS.EOP)を送信する。尚、本明細書では、ポストメッセージの手順信号の一例として「PPS.EOP」を挙げているが、ポストメッセージはこれに限定されない。
送信機100aの記憶部25は、PPR判定部22によって、PPR信号の一部であると判定した場合、その旨、すなわち、PPR信号の一部を受信した旨を記憶する。例えば記憶部25は、第1SDRAM3によって構成される。
送信機100aの応答部26は、誤り検出部21によって、相手方装置からポストメッセージ応答の手順信号を正常に受信した(CRCエラーなし)と判定され、かつ、受信した手順信号がPPR信号であると判定した場合、当該PPR信号に対する応答データを生成する。具体的には、応答部26は、PPR信号に含まれるエラーフレーム情報に基づいて、エラーフレームに対応する画データを含む応答データを生成して受信機100bに送信する。すなわち、応答部26は、エラーフレームに対応するフレームの画データのみを相手方装置に送信する。
図3は手順信号のフレーム構成を示す説明図である。図3に示す通り、送信信号30は、プリアンブルフィールド31及びPPRフィールド33を含む。PPR33の前後には、それぞれフラグフィールド32,34がある。従って、送信信号30は、プリアンブルフィールド31、フラグフィールド32、PPRフィールド33及びフラグフィールド34より構成される。プリアンブルフィールド31は、送信信号30の先頭にある。フラグフィールド32は、PPRフィールド33の前にある。フラグフィールド34は、PPRフィールド33の後ろであって、送信信号の最後尾にある。
PPR33(手順信号)は、既に知られている一般的なPPRと同様の構成を有している。PPR33は、アドレスフィールド35、制御フィールド36、ファクシミリコントロールフィールド(FCF:Facsimile Control Field)37、ファクシミリインフォメーションフィールド(FIF:Facsimile Information Field)38及びFCS(フレームチェックシーケンス)フィールド39より構成される。アドレスフィールド35は、PPR33の先頭にある。制御フィールド36は、アドレスフィールド35の後ろであって、FCF37の前にある。制御フィールド36には、途中のフレームであるか最終のフレームであるかが記述される。図3の例の場合、最終のフレームであるので、すなわち、同一信号内で次に続く他のフレームは存在しないので、最終のフレームであることを示す内容(“13”)が記述される。
FCF37は、制御フィールド36の後ろであって、FIF38の前にある。FCF37には、信号の種類を識別するための種類情報が記述される。図3の例の場合、PPRであることを示す種類情報(“BC”)が記述される。
ファクシミリインフォメーションフィールドFIF38には、画データの送信機100aから受信した画データを構成するフレームのうち、どのフレームにエラーが発生しているかを示すエラーフレーム情報が記述される。すなわち、FIF38には、相手方装置から受信した1ブロック分の画データを構成する複数(例えば256個)のフレームのうち、どのフレームにエラーが発生しているかを示す情報が記述される。例えばFIF38は、256ビットで構成されており、1ブロックが256フレームで構成される画データの各フレームについて、エラーであれば“1”が記述さ
れ、正常であれば“0”が記述される。すなわち、エラーフレームに対応するビット位置に“1”が記述される。
れ、正常であれば“0”が記述される。すなわち、エラーフレームに対応するビット位置に“1”が記述される。
FCSフィールド39は、手順信号を受信した装置が、正常に手順信号を受信したか否かを判定するための情報が記述されている。すなわち、前記誤り検出部21は、受信した手順信号について、FCSフィールドに記述された情報を用いて、CRC処理を行うことにより、誤りがあるか否かを判定する。
(3)処理の概要 次に送信機100aの処理の概要について説明する。図4は、第1実施形態における送信機100aの処理の流れを示すフローチャートである。尚、以下に説明する処理は、送信機100aのファクシミリ通信部20によって実行される。
まず、送信機100aと受信機100bとの間で送信開始処理が行われた後(S101)、送信機100aは第2SDRAM10等の記憶部から画データを取得し、その画データ(PIX)を受信機100bに送信する(S102)。尚、送信開始処理を行った後、画データを送信するまでの処理は、既に知られている一般的なファクシミリ通信処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。
次に送信機100aは、ポストメッセージを受信機100bに送信する(S103)。すなわち、送信機100aは、最終の画データの送信が完了すると、ポストメッセージとして、PPS.EOP(Partial Page Signal. End Of Procedures)を受信機100bに送信する。
次に送信機100aは、受信機100bからポストメッセージ応答の手順信号を受信する(S104)。ポストメッセージ応答の手順信号としては、上述したように、PPRの他にも、MCF、RNR等の複数の種類がある。上述したように、手順信号の種類は、手順信号の内容を解析することによって判別できる。
次に送信機100aは、受信機100bから受信したポストメッセージ応答の手順信号が正常に受信されたか否かを判定する(S105)。ここでは、送信機100aは、誤り検出部21により、手順信号のFCSを用いて、CRC処理を行うことにより、手順信号に誤りがあるか否かを判定する。CRCエラーがあれば、誤りがあるとして、手順信号は正常に受信されなかったと判定する(S105 No)。CRCエラーがなければ、誤りはないとして、手順信号は正常に受信されたと判定する(S105 Yes)。
ポストメッセージ応答の手順信号が正常に受信された場合(S105 Yes)、FAX手順継続のステップ(S113)に移行し、受信した手順信号の内容(種類)に応じた処理を実行する。この場合の処理は、既に知られている一般的な処理と同様であるので、詳細な説明は省略する。S113のFAX手順継続ステップの後、本処理を終了する。
ポストメッセージ応答の手順信号が正常に受信されなかった場合(S105 No)、送信機100aは、受信した手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する(S106)。ここでは、送信機100aは、PPR判定部22により、受信した手順信号の先頭3バイトがPPR信号であることを示す種類情報であり、かつ、受信した手順信号のデータサイズが6バイト以上であるか否かを判定する。ここで手順信号とは、図3に示す送信信号30のうち、フラグ32とフラグ34との間の信号である。先頭3バイトがPPR信号であることを示す種類情報であるとともに、データサイズが6バイト以上である場合に限り、S106はYesとなる。すなわち、先頭3バイトがPPR信号であることを示す種類情報であっても、データサイズが6バイト未満であれば、S106はNoとなる。また、データサイズが6バイト以上であっても、先頭3バイトがPPR信号であることを示す種類情報でなければ、S106はNoとなる。
尚、S106のPPR判定処理は、上述したように、先頭3バイトに関する判定及び合計データサイズに関する判定の両方を行う例には限定されない。変形例として、S106における判定処理は、6バイト以上であるか否かの判定のみを行い、先頭3バイトに関する判定を行わないようにすることもできる。すなわち、PPR信号以外のポストメッセージ応答の手順信号は、いずれも6バイト未満であるため、6バイト以上である場合には、先頭3バイトを参照するまでもなく、PPR信号であると見なすこともできる。この変形例の判定処理であっても、実用に耐えうる一定の精度での判定は可能である。
受信した手順信号がPPR信号の一部であると判定した場合(S106 Yes)、送信機100aは、PPR信号の一部を受信したことを記憶部25(第1SDRAM3)に記憶する(S107)。ここでの記憶のやり方は、後に記憶部25を参照したとき、以前にPPR信号の一部を受信したことが分かるような形態であればよい。
S106において、PPR信号の一部であると判定しなかった場合(S106 No)、送信機100aは、今回のポストメッセージ応答の受信が3回目か否かを判定する(S108)。すなわち、送信機100aは、既に2回リトライ(ポストメッセージの再送)を行って、今回の受信が3回目の場合(S108 Yes)、S109の判定に移行する。送信機100aは、まだ一度もリトライを行っていない場合、又は、1回だけリトライを行った場合には、今回の受信はまだ1回目又は2回目であり、3回目ではないので、S103に戻る。すなわち、送信機100aは、今回の受信がまだ3回目に到達していない場合(1回目又は2回目の場合)(S108 No)、ポストメッセージの再送(S103)を行う。尚、ここでのリトライ回数は3回に限定されることはなく、2回又は4回以上でもよい。S107の記憶処理を行った後もS108に移行する。
送信機100aは、S108において既に3回目であると判定した場合(S108 Yes)、記憶部25を参照することにより、1〜3回目の受信のいずれかにおいて、PPR信号の一部を受信したか否かを判定する(S109)。すなわち、送信機100aは、記憶部25に、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶されている場合、1〜3回目の受信のいずれかにおいて、PPR信号の一部を受信したと判定する(S109 Yes)。尚、1〜3回目の受信の少なくとも1回において、PPR信号の一部を受信すれば、S109の判定の時点において記憶部25には、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶されている。記憶部25の内容、すなわち、PPR信号の一部を受信したことを示す情報は、S110の実行に伴ってクリアされる。
1〜3回目の受信のいずれかにおいて、PPR信号の一部を受信していた場合(S109 Yes)、送信機100aは、直前に受信機100bに送信した画データの全フレームを受信機100bに再送する(S110)。すなわち、送信機100aは、1〜3回目の受信のうち1回でもPPR信号の一部を受信していれば、直前に送信した画データブロックを構成する全てのフレームを受信機100bに再送する。画データブロック再送後は、S103に移行する。
送信機100aは、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶部25に記憶されていない場合、すなわち、記憶部25を参照した結果、1〜3回目の受信のいずれにおいても、PPR信号の一部を受信しなかったと判定した場合(S109 No)、DCNを送出した後(S111)、回線を切断する(S112)。このように送信機100aは、3回続けて正常に受信できず(S105 No)、3回続けてPPR信号の一部であると判定できなかった場合(S106 No)、その時点で通信エラーとして通信を終了する通信中止処理を実行する。
続いて、図5を用いて、送信機100aにおいて、1回目はポストメッセージ応答を正常に受信できず(S105 No)、PPR信号の一部であると判定し(S106 Yes)、2回目はポストメッセージ応答としてPPR信号を正常に受信できた場合(S105 Yes)の処理の流れを説明する。尚、以下の説明においては、図5の各ステップについて、適宜図4のステップと関連付けて説明する。
まず送信機100aから受信機100bに画データ(PIX)が送信された後(S1)(図4のS102)、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信される(S2)(図4のS103)。S2の後、受信機100bは、送信機100aから受信した画データについてエラーチェックを行い、画データを構成する複数のフレームのうちいずれかのフレームにエラーがある場合、当該エラーフレームの再送を要求するためのPPR信号を生成する。そして、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信される(S3)(図4のS104)。
続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行され(S4)(図4のS105)、CRCエラーありなので(図4のS105でNo)、判定処理が実行される(S5)(図4のS106)。S5において、PPR信号の一部であると判定されるので(図4のS106でYes)、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶部25に記憶される(S6)(図4のS107)。
S4において正常に受信できなかったので、すなわちCRCエラーありと判定されたので、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が再送される(S7)(図4のS103)。ここでの再送は、受信機100bにポストメッセージ応答の再送を要求するためのものである。続いて受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信(再送)される(S8)(図4のS104)。
続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行される(S9)(図4のS105)。S9においてCRCエラーなしなので(図4のS105でYes)、PPR信号の内容に基づいてエラーフレームを特定し、送信機100aから受信機100bにエラーフレームのみの画データが再送される(S10)(図4のS113)。続いて送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信された後(S11)、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてメッセージ確認信号であるMCFが送信される(S12)。最後に送信機100aから受信機100bに回線切断命令であるDCNが送信された後(S13)、回線が切断される。
続いて図6を用いて、3回続けてCRCエラーとなった場合の処理の流れを説明する。図6の例では、1回目及び3回目は、PPR信号の一部であると判定され(S106 Yes)、2回目はPPR信号の一部であるとは判定されなかった場合(S106 No)の処理の流れを説明する。図6の説明においても、適宜図4のステップと関連付けて説明する。
まず送信機100aから受信機100bに画データ(PIX)が送信された後(S21)(図4のS102)、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信される(S22)(図4のS103)。S22の後、受信機100bは、画データを構成する複数のフレームのうちいずれかのフレームにエラーがある場合、当該エラーフレームの再送を要求するためのPPR信号を生成する。そして、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信される(S23)(図4のS104)。
続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行され(S24)(図4のS105)、CRCエラーありなので(図4のS105でNo)、判定処理が実行される(S25)(図4のS106)。S25において、PPR信号の一部であると判定されるので(図4のS106でYes
)、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶部25に記憶される(S26)(図4のS107)。
)、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶部25に記憶される(S26)(図4のS107)。
S24において正常に受信できなかったので、すなわちCRCエラーありと判定されたので、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信(再送)される(S27)(図4のS103)。続いて受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信(再送)される(S28)(図4のS104)(2回目)。
続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行される(S29)(図4のS105)。S29においてCRCエラーありなので(図4のS105でNo)、判定処理が実行される(S30)(図4のS106)。S30の判定処理において、PPR信号の一部であるとは判定できないので(図4のS106でNo)、S26で行った記憶処理は行わず、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信(再送)される(S31)(図4のS103)。
続いて受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信(再送)される(S32)(図4のS104)(3回目)。続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行される(S33)(図4のS105)。S33においてCRCエラーありなので(図4のS105でNo)、判定処理が実行される(S34)(図4のS106)。S34の判定処理において、PPR信号の一部であると判定されるので(図4のS106でYes)、PPR信号の一部を受信したことを示す情報が記憶部25に記憶される(S35)(図4のS107)。尚、図6の例においては、1回目のポストメッセージ応答(PPR信号)の受信時に既に記憶処理が行われているので(S26)、3回目の受信時における記憶処理(S35)は省略することもできる。
続いて送信機100aから受信機100bに、直前に送信した画データを構成する全フレームが再送される(S36)(図4のS110)。このように送信機100aが全フレームを再送するのは、受信機100bからPPR信号を受信したことは認識できたが、PPR信号内に記述されたエラーフレームまでは特定できなかったためである。すなわち、どのフレームかは特定できなかったが、受信機100bがいずれかのフレームの画データを再送するよう要求していることは認識できたためである。
続いて送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信された後(S37)、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてMCFが送信される(S38)。最後に送信機100aから受信機100bにDCNが送信された後(S39)、回線が切断される。
第1実施形態では、1回目又は2回目でPPR信号の一部であると判定した場合であっても、3回目(受信上限回数)に達するまではリトライ処理を実行した。ここでリトライ処理とは、ポストメッセージの再送処理であって、受信機100bにポストメッセージ応答の再送を要求する処理である。すなわち、第1実施形態では、リトライ処理後において正常にPPR信号を受信できる可能性があるため、1回目又は2回目で全フレーム再送を行わないようにした。従って、第1実施形態によれば、送信するデータサイズが小さいエラーフレームのみの再送を推進し、送信するデータサイズが大きい全フレーム再送を抑制することができる。
[第2実施形態] 次に第2実施形態について説明する。ファクシミリ装置のハードウェア構成(図1)及び機能構成(図2)は第1実施形態とほぼ共通であるため、説明を省略する。第2実施形態では、受信上限回数(3回)に達する前において、PPR信号を正常に受信できなかった場合であっても、PPR信号の一部を受信できていれば、リトライ処理を行うことなく、全フレーム再送を実行する。
(1)処理の概要 次に送信機100aの処理の概要について説明する。図7は、第2実施形態における送信機100aの処理の流れを示すフローチャートである。尚、以下に説明する処理は、送信機100aのファクシミリ通信部20によって実行される。図7の各ステップにおける処理内容は、図4の対応するステップにおける処理内容と同様である。
まず、送信機100aと受信機100bとの間で送信開始処理が行われた後(S201)、送信機100aは画データ(PIX)を受信機100bに送信する(S202)。次に送信機100aは、ポストメッセージを受信機100bに送信する(S203)。すなわち、送信機100aは、最終の画データの送信が完了すると、ポストメッセージとして、PPS.EOPを受信機100bに送信する。
次に送信機100aは、受信機100bからポストメッセージ応答の手順信号を受信する(S204)。次に送信機100aは、受信機100bから受信したポストメッセージ応答の手順信号が正常に受信されたか否かを判定する(S205)。ポストメッセージ応答の手順信号が正常に受信された場合(S205 Yes)、FAX手順継続のステップ(S208)に移行し、受信した手順信号の内容(種類)に応じた処理を実行する。S208のFAX手順継続ステップの後、本処理を終了する。
ポストメッセージ応答の手順信号が正常に受信されなかった場合(S205 No)、送信機100aは、受信した手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する(S206)。受信した手順信号がPPR信号の一部であると判定した場合(S206 Yes)、直前に送信した画データブロックを構成する全てのフレームを受信機100bに再送する(S207)。
ここで第1実施形態では、1回目で直ちに全フレーム再送を行うことはなく、2回目以降にPPR信号を正常に受信するためにリトライ処理を実行した。しかしながら第2実施形態では、1回目であっても、PPR信号を正常に受信できず、かつ、PPR信号の一部を受信できたと認識した場合には、リトライ処理を行うことなく、その時点で全フレーム再送を実行する。従って、第2実施形態では、図2に示す複数の機能ブロックのうち、記憶部25は不要である。画データブロック再送後は、S203に移行する。
送信機100aは、S206において、受信した手順信号がPPR信号の一部であると判定できなかった場合(S206 No)、今回の受信が3回目か否かを判定し(S209)、1回目又は2回目であれば(S209 No)、S203に移行する。3回目であれば(S209 Yes)、DCNを送出した後(S210)、回線を切断する(S211)。すなわち、送信機100aは、3回続けて、ポストメッセージ応答を正常に受信できず(S205 No)、かつ、受信した手順信号がPPR信号の一部であると判定できなかった場合(S206 No)、その時点で通信エラーとして通信を終了する通信中止処理を実行する(S210、S211)。
続いて、図8を用いて、送信機100aにおいて、1回目でPPR信号の一部であると判定できた場合(S206 Yes)の処理の流れを説明する。尚、以下の説明においては、図8の各ステップについて、適宜図7のステップと関連付けて説明する。
まず送信機100aから受信機100bに画データ(PIX)が送信された後(S41)(図7のS202)、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信される(S42)(図7のS203)。S42の後、受信機100bは、画データを構成する複数のフレームのうちいずれかのフレームにエラーがある場合、当該エラーフレームの再送を要求するためのPPR信号を生成する。そして、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信される(S43)(図7のS204)。
続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行され(S44)(図7のS205)、CRCエラーありなので(図7のS205でNo)、判定処理が実行される(S45)(図7のS206)。S45において、PPR信号の一部であると判定されるので(図7のS206でYes)、送信機100aから受信機100bに、直前に送信した画データを構成する全フレームが再送される(S46)(図7のS207)。このように送信機100aが全フレームを再送するのは、受信機100bからPPR信号を受信したことは認識できたが、PPR信号内に記述されたエラーフレームまでは特定できなかったためである。
続いて送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信された後(S47)、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてMCFが送信される(S48)。最後に送信機100aから受信機100bにDCNが送信された後(S49)、回線が切断される。
続いて図9を用いて、1回目はPPR信号を正常に受信できず(S205 No)、かつ、PPR信号の一部であることも認識できず(S206 No)、2回目はPPR信号を正常に受信できなかったが(S205 No)、PPR信号の一部であると判定できた場合(S206 Yes)の処理の流れを説明する。図9の説明においても、適宜図7のステップと関連付けて説明する。
まず送信機100aから受信機100bに画データ(PIX)が送信された後(S51)(図7のS202)、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信される(S52)(図7のS203)。S52の後、受信機100bは、受信した画データを構成する複数のフレームのうちいずれかのフレームにエラーがある場合、当該エラーフレームの再送を要求するためのPPR信号を生成する。そして、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信される(S53)(図7のS204)。
続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行され(S54)(図7のS205)、CRCエラーありなので(図7のS205でNo)、判定処理が実行される(S55)(図7のS206)。S55において、PPR信号の一部であるとは判定できないので(図7のS206でNo)、送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信(再送)される(S56)(図7のS203)。
続いて受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてPPR信号が送信(再送)される(S57)(図7のS204)。続いて送信機100aにおいて、受信機100bから受信したPPR信号についてCRC処理が実行される(S58)(図7のS205)。S58においてCRCエラーありなので(図7のS205でNo)、判定処理が実行される(S59)(図7のS206)。S59の判定処理において、PPR信号の一部であると判定されるので(図7のS206でYes)、送信機100aから受信機100bに、直前に送信した画データを構成する全フレームが再送される(S60)(図7のS207)。このように送信機100aが全フレームを再送するのは、受信機100bからPPR信号を受信したことは認識できたが、PPR信号内に記述されたエラーフレームまでは特定できなかったためである。
続いて送信機100aから受信機100bにポストメッセージ(PPS.EOP)が送信された後(S61)、受信機100bから送信機100aにポストメッセージ応答としてMCFが送信される(S61)。最後に送信機100aから受信機100bにDCNが送信された後(S63)、回線が切断される。
第2実施形態では、ポストメッセージ応答の手順信号を正常に受信できなかった場合であっても、PPR信号の一部を受信したと判定できた場合には、受信
機100bにポストメッセージ応答の送信を要求するリトライ処理を実行せず、その時点で直ちに全フレーム再送を行う。すなわち、第2実施形態では、何度もリトライ処理を行った後に結局全フレーム再送を行うことになってしまうのを防止できる。従って、第2実施形態によれば、無駄なリトライ処理による時間の浪費を抑制することができる。
機100bにポストメッセージ応答の送信を要求するリトライ処理を実行せず、その時点で直ちに全フレーム再送を行う。すなわち、第2実施形態では、何度もリトライ処理を行った後に結局全フレーム再送を行うことになってしまうのを防止できる。従って、第2実施形態によれば、無駄なリトライ処理による時間の浪費を抑制することができる。
以上、本発明の第1及び第2実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に記載された複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
本発明は、ファクシミリ通信装置に適用可能である。
1 CPU2 フラッシュROM 3 第1SDRAM 4 SRAM 5 モデム6 NCU7 操作パネル 8 RTC9 統合チップセット10 第2SDRAM 11 スキャナ 12 プリンタ 13 ネットワークボード 14 システムバス 15 第1ローカルバス 16 第2ローカルバス 17 シリアルバス 18 LAN 19 公衆交換電話網20 ファクシミリ通信部21 誤り検出部 22 PPR判定部23 再送部24 リトライ部25 記憶部26 応答部100 ファクシミリ装置 100a 送信機 100b 受信機
Claims (14)
- 相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行するファクシミリ通信部を備え、
当該ファクシミリ通信部は、相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行し、誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行するファクシミリ装置。 - 前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理において、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容と前記手順信号のデータサイズとに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する請求項1に記載のファクシミリ装置。
- 前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理において、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容がPPR信号であることを示す種類情報を含み、かつ、前記手順信号のデータサイズが所定値以上である場合、前記手順信号がPPR信号の一部であると判定する請求項2に記載のファクシミリ装置。
- 前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項1〜3のいずれかに記載のファクシミリ装置。
- 前記ファクシミリ通信部は、前記誤り検出処理によって誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達するまで前記判定処理及び前記相手方装置に前記手順信号を再送させるためのリトライ処理を実行し、前記所定回数の受信を行っても前記手順信号を正常に受信できない場合において、前記所定回数の受信のうち少なくとも1回の前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定したとき、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項4に記載のファクシミリ装置。
- 前記ファクシミリ通信部は、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合、その旨を記憶する記憶部を備え、前記所定回数の前記判定処理を行った後、前記記憶部を参照することにより、前記所定回数の前記判定処理のうち少なくとも1回の前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定していた場合、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項5に記載のファクシミリ装置。
- 前記ファクシミリ通信部は、前記誤り検出処理によって誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達する前であっても、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定したときには、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項4に記載のファクシミリ装置。
- 相手方装置とのファクシミリ通信手順を実行するファクシミリ通信方法であって、
相手方装置から受信したポストメッセージ応答の手順信号について誤り検出処理を実行する誤り検出ステップと、
前記誤り検出ステップにおいて誤りが検出された場合、前記手順信号のデータサイズに基づいて、前記手順信号がPPR(Partial Page Request)信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する判定ステップとを備えるファクシミリ通信方法。 - 前記判定ステップでは、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容と前記手順信号のデータサイズとに基づいて、前記手順信号がPPR信号の一部であるか否かを判定する判定処理を実行する請求項1に記載のファクシミリ通信方法。
- 前記判定ステップでは、前記手順信号の先頭における所定サイズの内容がPPR信号であることを示す種類情報を含み、かつ、前記手順信号のデータサイズが所定値以上である場合、前記手順信号がPPR信号の一部であると判定する請求項9に記載のファクシミリ通信方法。
- 前記判定ステップにおいてPPR信号の一部であると判定した場合、直前に送信した画データの全フレームを再送する再送ステップを備える請求項8〜10のいずれかに記載のファクシミリ通信方法。
- 前記誤り検出ステップにおいて誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達するまで前記判定処理及び前記相手方装置に前記手順信号を再送させるためのリトライ処理を実行するリトライステップを備え、
前記再送ステップでは、前記所定回数の受信を行っても前記手順信号を正常に受信できない場合において、前記所定回数の受信のうち少なくとも1回の前記判定ステップにおいてPPR信号の一部であると判定したとき、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項11に記載のファクシミリ通信方法。 - 前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定した場合、その旨を示す情報を記憶部に記憶する記憶ステップを備え、
前記再送ステップでは、前記所定回数の前記判定処理を行った後、前記記憶部を参照することにより、前記所定回数の前記判定処理のうち少なくとも1回の前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定していた場合、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項12に記載のファクシミリ通信方法。 - 前記再送ステップでは、前記誤り検出ステップにおいて誤りが検出された場合、前記手順信号の受信が所定回数に達する前であっても、前記判定処理によってPPR信号の一部であると判定したときには、直前に送信した画データの全フレームを再送する請求項11に記載のファクシミリ通信方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012028875A JP2013165464A (ja) | 2012-02-13 | 2012-02-13 | ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012028875A JP2013165464A (ja) | 2012-02-13 | 2012-02-13 | ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013165464A true JP2013165464A (ja) | 2013-08-22 |
Family
ID=49176557
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012028875A Pending JP2013165464A (ja) | 2012-02-13 | 2012-02-13 | ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013165464A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9699350B2 (en) | 2015-09-02 | 2017-07-04 | Kyocera Document Solutions Inc. | Communication device suppressing occurrence of communication disturbance |
-
2012
- 2012-02-13 JP JP2012028875A patent/JP2013165464A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9699350B2 (en) | 2015-09-02 | 2017-07-04 | Kyocera Document Solutions Inc. | Communication device suppressing occurrence of communication disturbance |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004032039A (ja) | ネットワークファクシミリ装置およびファクシミリ送信システム | |
US9137396B2 (en) | Facsimile apparatus that connects via session initiation protocol and control method therefor, as well as storage medium | |
US8724143B2 (en) | Image communicating apparatus | |
US20070165269A1 (en) | Communication Terminal Device, Communication Method, and Communication System | |
JP2013165464A (ja) | ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 | |
CN101448060B (zh) | Ip传真中禁止纠错模式的方法与系统 | |
JP2011114839A (ja) | ファクシミリ中継装置、中継方法、及びプログラム | |
JP2006054539A (ja) | インターネットファクシミリ装置 | |
JP3187236B2 (ja) | 通信機器 | |
JP6307197B2 (ja) | ファクシミリ装置、その制御方法、及びプログラム | |
JP6130168B2 (ja) | ファクシミリ装置 | |
US10230868B2 (en) | Facsimile apparatus, control method thereof, and storage medium | |
JP2011049640A (ja) | ファクシミリ受信装置、ファクシミリ受信方法およびファクシミリ受信プログラム | |
JP2013110618A (ja) | ファクシミリ装置 | |
JP3910354B2 (ja) | ネットワークファクシミリ装置 | |
JP2005303914A (ja) | 通信装置及びプログラム | |
JP2003069797A (ja) | ファクシミリ装置 | |
JP2008236508A (ja) | 画像処理装置及び画像処理方法 | |
JPH10107987A (ja) | 通信端末装置 | |
JP2009017383A (ja) | ネットワークファクシミリ装置およびその通信方法 | |
JP2009225057A (ja) | ネットワークファクシミリ装置 | |
JP2001268114A (ja) | インターネットファクシミリ装置およびその制御方法およびインターネットファクシミリ送信装置およびインターネットファクシミリ受信装置 | |
JP2000261637A (ja) | ファクシミリ装置 | |
JP2003069798A (ja) | ファクシミリ装置及びファクシミリ通信方法 | |
JP2003110794A (ja) | ファクシミリゲートウェイ、ファクシミリゲートウェイの制御方法、およびファクシミリゲートウェイの制御プログラム |