JP2016046296A - コイルユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルに磁性体を近接配置した場合の交流抵抗の増大を抑制してコイルのQ値を大幅に向上させ、高効率、低損失なコイルユニットを提供する。【解決手段】コイルユニットは、棒状または板状の磁性体F1と、複数の絶縁被覆導体W1eを撚り合わせたリッツ線から構成され、磁性体F1の表面上に巻回された巻線を備える。巻線は、巻線の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体W1eの本数密度が高い密の部分W1hと本数密度の低い疎の部分W1lを有し、密の部分W1hは、疎の部分W1lよりも磁性体F1側に配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、非接触電力伝送装置に用いられるコイルユニットに関するものである。
非接触電力伝送技術は、相対させた1次(送電)コイルと2次(受電)コイルとの間の電界、磁界、電磁波等の結合を利用し、1次コイルに与えた交流電流のエネルギーを2次コイルに非接触にて伝送する技術である。伝送技術としていくつかの方式があるが、その中でも磁界の結合を利用し、送電コイルユニットと受電コイルユニットをLC共振回路として両コイルユニットの共振周波数を合わせた磁界共鳴方式は、近〜中距離における大電力の伝送を高効率に行うことができる方式として注目を集めている。
磁界共鳴方式の非接触電力伝送技術を電気自動車などの大電力伝送が必要な充電装置に適用した場合、損失による発熱が深刻な問題となるため、コイルユニット自身の低損失化、電力伝送の高効率化が求められている。
このような要求に対して、例えば、特許文献1では、コイルが渦巻き状に巻回されたフラット構造よりなると共に、該コイルが配設される磁心コアがフラットな平板状をなすフェライトコアである非接触給電装置が提案されている。この非接触給電装置では、該コイルと該磁心コアについて、全体の磁気抵抗を最小とすべく、相互間で面積を目安とした配置調整が実施されることにより、形成される磁束について、その妨げとなる磁気抵抗が最小化され、その分だけ電力損失が低減され、高出力が確保されるようになり、充電効率等の給電効率を向上している。
特開2010−119187号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、磁性体をコアとしてコイルに近接させて配置していることから、鏡像効果と呼ばれる現象によりコイルの損失が増大し、結果、コイルユニットの発熱が増大するという課題があった。ここで鏡像効果とは、交流電流の流れる導線に磁性体を近接させた際、磁性体表面を対称面とする鏡映対称な導線が存在して磁束を打ち消し合うかのようにコイルに逆起電力が誘起され、磁性体に近接する部分で導線内部の電流密度が低くなることにより、交流抵抗が増大する現象である。
また、特許文献1に開示される技術では、磁気抵抗を最小化することでコイル間のインダクタンスを向上できるものの、上述のように交流抵抗が増大することから、これらの値によって決定され、伝送効率に寄与するコイルのQ値はほとんど変化しない、あるいは場合によっては低下してしまう虞があり、コイルのQ値を大幅に向上させることは難しく、高効率化が不十分という課題があった。ここで、コイルのQ値とはQ=ωL/Rの式で表される量であり、電力伝送に用いる伝送周波数の角速度ωとコイルユニットのインダクタンスの積を、伝送周波数での交流抵抗で除した値である。
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、コイルに磁性体を近接配置した場合の交流抵抗の増大を抑制してコイルのQ値を大幅に向上させ、高効率、低損失なコイルユニットを得ることを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明者等が鋭意研究した結果、コイルの導線として、複数の絶縁被覆導体を撚り合わせて構成したリッツ線を断面視した場合の絶縁被覆導体の本数密度と磁性体との位置関係により、交流抵抗の増大を抑制し、さらには交流抵抗を低減することが可能であることが新たに見出されたため、本発明を完成するに至った。
本発明に係るコイルユニットは、巻線と、棒状または板状の磁性体とを備え、巻線は、複数の絶縁被覆導体を撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体の本数密度が高い密の部分と本数密度の低い疎の部分を有し、密の部分は、疎の部分よりも磁性体側に位置していることを特徴とする。
本発明によれば、巻線が、複数の絶縁被覆導体を撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体の本数密度が高い密の部分と本数密度の低い疎の部分を有し、密の部分は、疎の部分よりも磁性体側に位置している。そのため、磁性体からの距離に対して絶縁被覆導体の本数密度に密度差が生じることにより、磁性体の鏡像効果によって生じる逆起電力に起因する交流抵抗の増大を最も効率的に抑制することができ、コイルユニットの低損失化を実現できる。また、本発明に係るコイルユニットは、コイルのインダクタンスを低下させず交流抵抗のみを抑制することができるため、コイルのQ値を大幅に向上できる。その結果、伝送効率の高効率化を図ることができる。
好ましくは、巻線は密の部分から疎の部分に向かって、複数の絶縁被覆導体の本数密度が単調に減少しているとよい。この場合、鏡像効果による交流抵抗は磁性体からの距離が離れるにしたがって単調に減少するため、交流抵抗の増大を最小限にでき、効率的にQ値を向上させることができる。
好ましくは、巻線の断面の総面積の大きさは、複数の絶縁被覆導体の1本あたりの断面積の大きさに対して200倍以上であるとよい。この場合、複数の絶縁被覆導体の本数密度の疎密の差が十分に大きくなり、鏡像効果による交流抵抗の増大をより一層抑制することができ、コイルのQ値をより一層大幅に向上させることができる。
本発明によれば、コイルに磁性体を近接配置した場合の交流抵抗の増大を抑制してコイルのQ値を大幅に向上させ、高効率、低損失なコイルユニットを提供することができる。
本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットが適用される非接触電力伝送装置を負荷とともに示すシステム構成図である。 本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットの断面図である。 図2に示すコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。 図2に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットの断面図に相当する、本発明の第1実施形態の変形例に係るコイルユニットの断面図である。 図4に示すコイルユニットにおける領域A’を拡大して示す一部拡大図である。 図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、本発明の第2実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。 図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、本発明の第2実施形態の変形例に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。 図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、比較例1に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。 図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、比較例2に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。 実施例1と比較例1,2のインダクタンスLの測定結果である。 実施例1と比較例1,2の等価直列抵抗値Rsの測定結果である。 実施例1と比較例1,2のQ値の測定結果である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットが適用される非接触電力伝送装置S1の全体構成について説明する。図1は、本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットが適用される非接触電力伝送装置を負荷とともに示すシステム構成図である。なお、本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットは、非接触電力伝送装置における送電コイルユニットおよび受電コイルユニットのいずれにも適用可能である。
非接触電力伝送装置S1は、図1に示されるように、送電装置Utと、受電装置Urと、を有する。
送電装置Utは、電源PWと、インバータINVと、送電側共振部Rtuと、を有する。受電装置Urは、整流回路DBと、受電側共振部Rruと、を有する。
まず、送電装置Utの構成について説明する。電源PWは、直流電力を後述するインバータINVに供給する。電源PWとしては、直流電力を出力するものであれば特に制限されず、商用交流電源を整流・平滑した直流電源、二次電池、太陽光発電した直流電源、あるいはスイッチングコンバータ等のスイッチング電源装置などが挙げられる。
インバータINVは、電源PWから供給される入力直流電力を交流電力に変換する機能を有している。本実施形態では、インバータINVは、電源PWから供給される入力直流電力を交流電力に変換し、共振部である後述の送電コイルユニットLtu、送電側共振コンデンサユニットCtuに供給する。インバータINVとしては、複数のスイッチング素子がブリッジ接続されたスイッチング回路から構成される。このスイッチング回路を構成するスイッチング素子としては、例えばMOS−FET(Metal Oxide Semiconductor−Field Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの素子が挙げられる。
送電側共振部Rtuは、図1に示されるように、送電コイルユニットLtuと、送電側共振コンデンサユニットCtuと、を有する。具体的には、送電側共振部Rtuは、送電コイルユニットLtuと送電側共振コンデンサユニットCtuにより形成されるLC共振回路を構成している。したがって、この送電側共振部Rtuの共振周波数を後述する受電側共振部Rruの共振周波数とほぼ等しく構成することで、磁界共鳴方式の電力伝送を実現することが可能となる。
送電コイルユニットLtuは、インバータINVから供給された交流電力を後述する受電コイルユニットLruに送電する機能を有する。なお、本実施形態に係る非接触電力伝送装置S1を電気自動車などの車両への給電設備に適用した場合、送電コイルユニットLtuは、地中または地面近傍に配設されることとなる。
送電側共振コンデンサユニットCtuは、送電側共振部Rtuの共振周波数が後述する受電側共振部Rruの共振周波数とほぼ等しくなるように、共振周波数を調整する機能を有する。この送電側共振コンデンサユニットCtuは、送電コイルユニットLtuに直列接続されていてもよく、並列接続されていてもよく、あるいは直列接続と並列接続を組み合わせてもよい。
次に、受電装置Urの構成について説明する。受電側共振部Rruは、図1に示されるように、受電コイルユニットLruと、受電側共振コンデンサユニットCruと、を有する。具体的には、受電側共振部Rruは、受電コイルユニットLruと受電側共振コンデンサユニットCruにより形成されるLC共振回路を構成している。したがって、この受電側共振部Rruの共振周波数を送電側共振部Rtuの共振周波数とほぼ等しく構成することで、磁界共鳴方式の伝送を実現することが可能となる。
受電コイルユニットLruは、送電コイルユニットLtuから送電された交流電力を受電する機能を有する。なお、本実施形態に係る非接触電力伝送装置S1を電気自動車などの車両への給電設備に適用した場合、受電コイルユニットLruは、車両下部に搭載されることとなる。
受電側共振コンデンサユニットCruは、送電側共振部Rtuの共振周波数が受電側共振部Rruの共振周波数とほぼ等しくなるように、共振周波数を調整する機能を有する。この受電側共振コンデンサユニットCruは、受電コイルユニットLruに直列接続されていてもよく、並列接続されていてもよく、あるいは直列接続と並列接続を組み合わせてもよい。
整流回路DBは、受電コイルユニットLruが受電した交流電力を直流電力に整流する機能を有する。整流回路DBとしては、ダイオードブリッジを用いた全波整流機能と、コンデンサ及び三端子レギュレータを用いた電力平滑化機能を備えた変換回路などが挙げられる。この整流回路DBにより整流された直流電力は、負荷Rに出力される。ここで、負荷Rとしては、本実施形態に係る非接触電力伝送装置S1を電気自動車などの車両への給電設備に適用した場合、車両が有する二次電池や回転機が挙げられる。なお、負荷Rが交流回転機の場合、非接触受電装置Urの整流回路DBと負荷Rとの間にインバータ(図示しない)を付加して交流回転機に交流電力を供給するように構成する必要がある。
このような構成を備えることにより、送電コイルユニットLtuと受電コイルユニットLruが対向することで、非接触にて電力が伝送される非接触電力伝送装置S1が実現される。
続いて、上述した送電コイルユニットLtuあるいは受電コイルユニットLruに適用される本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットの構成について詳細に説明する。
(第1実施形態)
図2および図3を参照して、本発明の第1実施形態に係るコイルユニットLu1の構成について説明する。図2は、本発明の好適な実施形態に係るコイルユニットの断面図である。図3は、図2に示すコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。
コイルユニットLu1は、図2に示されるように、磁性体F1と、コイルC1と、を有する。磁性体F1は、棒状または板状の磁性体である。本実施形態では、磁性体F1は、外形形状が略直方体形状を呈しており、その外表面として、対向する略長方形状の第1および第2の主面F1a,F1bと、対向する第1および第2の側面(図示しない)と、対向する第1および第2の端面F1c,F1dと、を有する。第1および第2の側面は、第1および第2の主面F1a,F1b間を連結するように第1および第2の主面F1a,F1bの長辺方向(図示x方向)に伸びている。第1および第2の端面F1c,F1dは、第1および第2の主面F1a,F1b間を連結するように第1および第2の主面F1a,F1bの短辺方向(図示y方向)に伸びている。また、コイルユニットLu1を送電コイルユニットLtuあるいは受電コイルユニットLruに適用した場合、磁性体F1の第1および第2の主面F1a,F1bの長辺方向が送電コイルユニットLtuと受電コイルユニットLruの対向方向と直交する方向に一致するように配置されることとなる。またさらには、磁性体F1は、後述するコイルC1と離間して配置されており、磁性体F1と後述するコイルC1との間の離間距離は、これらの間に必要な絶縁距離や、磁性体Fが後述するコイルC1に及ぼす好ましい磁気抵抗の低減効果に基づいて適宜設定される。このような磁性体F1としては、比較的比透磁率の高い材料から構成されていると好ましく、例えばフェライトが挙げられる。
コイルC1は、略方形を呈した平面状のスパイラル構造のコイルであり、磁性体F1の表面上に巻線W1を巻回して形成されている。本実施形態では、コイルC1は、磁性体F1の第1の主面F1a上に巻線W1が巻回されている。すなわち、コイルC1の軸方向は、磁性体F1の第1および第2の主面F1a,F1bの長辺方向と直交する方向である送電コイルユニットLtuと受電コイルユニットLruの対向方向に対して平行となる。ここで、コイルユニットLu1を送電コイルユニットLtuに適用した場合、コイルC1は、送電コイルユニットLtuと受電コイルユニットLruの対向方向において、磁性体F1よりも受電コイルユニットLru側に近接配置される。一方、コイルユニットLu1を受電コイルユニットLruに適用した場合、コイルC1は、送電コイルユニットLtuと受電コイルユニットLruの対向方向において、磁性体F1よりも送電コイルユニットLtu側に近接配置される。言い換えれば、磁性体F1は、電力伝送の際のコイルC1の電力伝送面とは反対側に配置されることとなる。このような構成により、コイルC1の巻線W1を断面視した場合、巻線W1の外周面の一部が磁性体F1の第1主面F1aに近接し、巻線W1の外周面の一部(残部)が磁性体F1の第1主面F1aから遠ざかるように配置されることとなる。コイルC1の巻数は、電力伝送の際に対向することとなるコイルとの間の離間距離や、所望の電力伝送効率などに基づいて適宜設定される。
巻線W1は、複数の絶縁被覆導体W1eを撚り合わせたリッツ線から構成されている。具体的には、巻線W1は、銅またはアルミニウム等の導体素線をエナメル等の絶縁被覆部材で覆った絶縁被覆導体W1eを数百〜数千本撚り合わせて構成されている。巻線W1は、図3に示されるように、当該巻線W1の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの絶縁被覆導体W1eの本数密度が高い密の部分W1hと本数密度の低い疎の部分W1lを有している。このような本数密度の密の部分W1hや疎の部分W1lは、例えば、コイルC1のガイドとなるように細い溝が形成されたボビンに対して、巻線断面の略円形状における鉛直下半円のみリッツ線を押し込むことにより実現されるが、実現方法はこれに限定されるものではない。本実施形態では、巻線W1の当該巻線W1の延在方向に対して直交する方向の断面形状の輪郭は、略円状を呈している。なお、巻線W1の当該巻線W1の延在方向に対して直交する方向の断面形状の輪郭は、略円状に限られず、略二等辺三角形状や略台形状を呈していてもよい。また、図3において、隣り合う巻線W1同士の離間距離は、巻線W1同士の絶縁距離や巻線W1同士が互いに及ぼし合う近接効果による交流抵抗の増大、コイルC1のインダクタンス、機構的に所望される巻線幅の要求などに基づいて適宜設定される。
巻線W1の密の部分W1hは、巻線W1の疎の部分W1lよりも磁性体F1側に位置している。このような密の部分W1hと疎の部分W1lを構成する複数の絶縁被覆導体W1eの本数は、絶縁被覆導体W1eの1本あたりの断面積の大きさと、巻線W1に流す電流量の関係から適宜設定される。好ましくは、巻線W1の断面の総面積の大きさが、複数の絶縁被覆導体W1eの1本あたりの断面積の大きさに対して200倍以上となるような本数であることが望ましい。この場合、複数の絶縁被覆導体W1eの本数密度の疎密の差が十分に大きくなり、鏡像効果による交流抵抗の増大をより一層抑制することができ、コイルC1のQ値をより一層大幅に向上させることができる。
以上のように、本実施形態に係るコイルユニットLu1は、巻線W1が、複数の絶縁被覆導体W1eを撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線W1の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体W1eの本数密度が高い密の部分W1hと本数密度の低い疎の部分W1lを有し、密の部分W1hは、疎の部分W1lよりも磁性体F1側に位置している。そのため、磁性体F1からの距離に対して絶縁被覆導体W1eの本数密度に密度差が生じることにより、磁性体F1の鏡像効果によって生じる逆起電力に起因する交流抵抗の増大を最も効率的に抑制することができ、コイルユニットLu1の低損失化を実現できる。
また、本発明に係るコイルユニットLu1においては、コイルC1のインダクタンスを低下させず交流抵抗のみを抑制することができるため、コイルC1のQ値を大幅に向上できる。その結果、伝送効率の高効率化を図ることができる。
(第1実施形態の変形例)
続いて、図4および図5を参照して、本発明の第1実施形態に係るコイルユニットLu1の変形例であるコイルユニットLu2の構成について説明する。図4は、図2に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットの断面図に相当する、本発明の第1実施形態の変形例に係るコイルユニットの断面図である。図5は、図4に示すコイルユニットにおける領域A’を拡大して示す一部拡大図である。なお、本変形例に係るコイルユニットLu2は、非接触電力伝送装置S1における上述した送電コイルユニットLtuあるいは受電コイルユニットLruのいずれにも適用可能である。本変形例では、第1実施形態に係るコイルユニットLu1の磁性体F1、コイルC1に代えて、コイルユニットLu2が磁性体F2、コイルC2を備えている点において、第1実施形態に係るコイルユニットLu1と相違する。すなわち、第1実施形態に係るコイルユニットLu1と本変形例に係るコイルユニットLu2は、コイルのタイプが異なる。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
コイルユニットLu2は、図4に示されるように、磁性体F2、コイルC2と、を有する。本変形例では、磁性体F2は、外形形状が略直方体形状を呈しており、その外表面として、対向する略長方形状の第1および第2の主面F2a,F2bと、対向する第1および第2の側面(図示しない)と、対向する第1および第2の端面F2c,F2dと、を有する。第1および第2の側面は、第1および第2の主面F2a,F2b間を連結するように第1および第2の主面F2a,F2bの長辺(図示x方向)方向に伸びている。第1および第2の端面F2c,F2dは、第1および第2の主面F2a,F2b間を連結するように第1および第2の主面F2a,F2bの短辺方向(図示y方向)に伸びている。また、コイルユニットLu2を送電コイルユニットLtuあるいは受電コイルユニットLruに適用した場合、磁性体F2の第1および第2の主面F2a,F2bの長辺方向が送電コイルユニットLtuと受電コイルユニットLruの対向方向と直交する方向に一致するように配置されることとなる。このような磁性体F2としては、比較的比透磁率の高い材料から構成されていると好ましく、例えばフェライトが挙げられる。なお、本変形例では、磁性体F2は、外形形状が略直方体形状を呈しているが、円筒状を呈していてもよい。
コイルC2は、螺旋状のソレノイド構造のコイルであり、磁性体F2の表面上に巻線W2を巻回して形成されている。本変形例では、コイルC2は、磁性体F2の第1および第2の主面F2a,F2b上と第1および第2の側面上に巻線W2が巻回されている。具体的には、コイルC2は、磁性体F2の外表面を、第1の端面F2cと第2の端面F2dの対向方向を軸にして、螺旋状に周回するように巻回されている。つまり、磁性体F2は、コイルC2のコアとして機能することとなる。このような構成により、コイルC2の巻線W2を断面視した場合、磁性体F2の第1の主面F2a上に位置する巻線W2(図示上側)の外周面の一部が磁性体F2の第1の主面F2aに近接し、巻線W2(図示上側)の外周面の一部(残部)が磁性体F2の第1の主面F2aから遠ざかるように配置されることとなる。また、磁性体F2の第2の主面F2b上に位置する巻線W2(図示下側)の外周面の一部が磁性体F2の第2の主面F2bに近接し、巻線W2(図示下側)の外周面の一部(残部)が磁性体F2の第2の主面F2bから遠ざかるように配置されることとなる。
巻線W2は、複数の絶縁被覆導体W2eを撚り合わせたリッツ線から構成されている。巻線W2は、第1実施形態に係る巻線W2と同様、図5に示されるように、当該巻線W2の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの絶縁被覆導体W2eの本数密度が高い密の部分W2hと本数密度の低い疎の部分W2lを有している。巻線W2の当該巻線W2の延在方向に対して直交する方向の断面形状の輪郭は、略円状を呈している。本変形例では、磁性体F2の第1の主面F2a上に位置する巻線W2(図示上側)の密の部分W2hは、巻線W2の疎の部分W2lよりも磁性体F2の第1の主面F2a側に位置し、磁性体F2の第2の主面F2b上に位置する巻線W2(図示下側)の密の部分W2hは、巻線W2の疎の部分W2lよりも磁性体F2の第2の主面F2b側に位置している。すなわち、巻線W2の密の部分W2hは、巻線W2の疎の部分W2lよりも磁性体F2側に位置している。
以上のように、本変形例に係るコイルユニットLu2は、巻線W2が、複数の絶縁被覆導体W2eを撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線W2の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体W2eの本数密度が高い密の部分W2hと本数密度の低い疎の部分W2lを有し、密の部分W2hは、疎の部分W2lよりも磁性体F2側に位置している。そのため、磁性体F2からの距離に対して絶縁被覆導体W2eの本数密度に密度差が生じることにより、磁性体F2の鏡像効果によって生じる逆起電力に起因する交流抵抗の増大を最も効率的に抑制することができ、コイルユニットLu2の低損失化を実現できる。
また、本変形例に係るコイルユニットLu2においては、コイルC2のインダクタンスを低下させず交流抵抗のみを抑制することができるため、コイルC2のQ値を大幅に向上できる。その結果、伝送効率の高効率化を図ることができる。
(第2実施形態)
続いて、図6を参照して、第2実施形態に係るコイルユニットの構成について説明する。図6は、図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、本発明の第2実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。本実施形態では、第1実施形態に係るコイルユニットLu1のコイルC1における巻線W1に代えて、巻線W3を備えている点において、第1実施形態と相違する。なお、本実施形態に係るコイルユニットのコイルC1のタイプ、軸方向、巻数と磁性体F1の構成については、第1実施形態に係るコイルユニットLu1と同様である。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
巻線W3は、複数の絶縁被覆導体W3eを撚り合わせたリッツ線から構成されている。巻線W3は、第1実施形態に係る巻線W3と同様、図6に示されるように、当該巻線W3の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの絶縁被覆導体W3eの本数密度が高い密の部分W3hと本数密度の低い疎の部分W3lを有している。巻線W3の当該巻線W3の延在方向に対して直交する方向の断面形状の輪郭は、略円状を呈している。本実施形態では、巻線W3は、密の部分W3hから疎の部分W3lに向かって、複数の絶縁被覆導体W3eの本数密度が単調に減少している。言い換えれば、巻線W3は、密の部分W3hから疎の部分W3lに向かって、複数の絶縁被覆導体W3eの本数密度が途中で増加することなく、連続的に減少している。このように構成される巻線W3は、磁性体F1の第1の主面F1a上に位置する巻線W3(図示上側)の密の部分W3hが、巻線W3の疎の部分W3lよりも磁性体F1の第1の主面F1a側に位置している。すなわち、巻線W3の密の部分W3hは、巻線W3の疎の部分W3lよりも磁性体F1側に位置している。
以上のように、本実施形態に係るコイルユニットは、巻線W3が、複数の絶縁被覆導体W3eを撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線W3の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体W3eの本数密度の密の部分W3hと疎の部分W3lを有し、密の部分W3hは、疎の部分W3lよりも磁性体F1側に位置している。そのため、磁性体F1からの距離に対して絶縁被覆導体W3eの本数密度に密度差が生じることにより、磁性体F1の鏡像効果によって生じる逆起電力に起因する交流抵抗の増大を最も効率的に抑制することができ、コイルユニットの低損失化を実現できる。また、本実施形態に係るコイルユニットは、コイルC1のインダクタンスを低下させず交流抵抗のみを抑制することができるため、コイルC1のQ値を大幅に向上できる。その結果、伝送効率の高効率化を図ることができる。
さらに、本実施形態に係るコイルユニットは、巻線W3が密の部分W3hから疎の部分W3lに向かって、複数の絶縁被覆導体W3eの本数密度が単調に減少している。したがって、鏡像効果による交流抵抗は磁性体F1からの距離が離れるにしたがって単調に減少するため、交流抵抗の増大を最小限にでき、効率的にQ値を向上させることができる。
(第2実施形態の変形例)
続いて、図7を参照して、第2実施形態の変形例に係るコイルユニットの構成について説明する。図7は、図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、本発明の第2実施形態の変形例に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。本実施形態では、第2実施形態に係るコイルユニットのコイルC1における巻線W3に代えて、巻線W4を備えている点において、第2実施形態と相違する。以下、第2実施形態と異なる点を中心に説明する。
巻線W4は、複数の絶縁被覆導体W4eを撚り合わせたリッツ線から構成されている。巻線W4は、第2実施形態に係る巻線W3と同様、図7に示されるように、当該巻線W4の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの絶縁被覆導体W4eの本数密度が高い密の部分W4hと本数密度の低い疎の部分W4lを有している。巻線W4の当該巻線W4の延在方向に対して直交する方向の断面形状の輪郭は、略円状を呈している。本実施形態では、巻線W4は、密の部分W4hから疎の部分W4lに向かって、複数の絶縁被覆導体W4eの本数密度が単調に減少している。具体的には、巻線W4は、密の部分W4hと疎の部分W4lに加えて、絶縁被覆導体W4eの本数密度が密の部分W4hと疎の部分W4lとの中間の本数密度である中間の部分W4mを有している。この中間の部分W4mは、密の部分W4hと疎の部分W4lとの間に位置している。つまり、巻線W4の当該巻線W4の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、略円状の磁性体から最も遠方である上端部側から磁性体に最も近接する下端部側に向かって、疎の部分W4l、中間の部分W4m、密の部分W4hの順に位置することとなる。言い換えれば、巻線W4は、密の部分W4hから疎の部分W4lに向かって、複数の絶縁被覆導体W4eの本数密度が途中で増加することなく、段階的に減少している。なお、中間の部分W4mは、1つの部分から構成されていてもよく、中間の部分W4m1,W4m2,・・・,W4mn(但し、nは整数)のように複数の部分から構成されていてもよい。但し、中間の部分W4mが複数の部分から構成される場合においては、本数密度が高い部分がより磁性体F1側に位置するように構成する必要がある。このように構成される巻線W4は、磁性体F1の第1の主面F1a上に位置する巻線W4(図示上側)の密の部分W4hが、巻線W4の中間部分W4m及び巻線W4の疎の部分W4lよりも磁性体F1の第1の主面F1a側に位置している。すなわち、巻線W4の密の部分W4hは、巻線W4の中間部分W4m及び巻線W4の疎の部分W4lよりも磁性体F1側に位置している。
以上のように、本変形例に係るコイルユニットは、巻線W4が、複数の絶縁被覆導体W4eを撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線W4の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体W4eの本数密度の密の部分W4hと疎の部分W4lを有し、密の部分W4hは、疎の部分W4lよりも磁性体F1側に位置している。そのため、磁性体F4からの距離に対して絶縁被覆導体W4eの本数密度に密度差が生じることにより、磁性体F1の鏡像効果によって生じる逆起電力に起因する交流抵抗の増大を最も効率的に抑制することができ、コイルユニットの低損失化を実現できる。また、本変形例に係るコイルユニットは、コイルC1のインダクタンスを低下させず交流抵抗のみを抑制することができるため、コイルC1のQ値を大幅に向上できる。その結果、伝送効率の高効率化を図ることができる。
さらに、本変形例に係るコイルユニットは、巻線W4が密の部分W4hから疎の部分W4lに向かって、複数の絶縁被覆導体W4eの本数密度が単調に減少している。したがって、鏡像効果による交流抵抗は磁性体F1からの距離が離れるにしたがって単調に減少するため、交流抵抗の増大を最小限にでき、効率的にQ値を向上させることができる。
以下、上述の実施形態によって、コイルに磁性体を近接配置した場合の交流抵抗の増大を抑制してコイルのQ値を大幅に向上させることができることを実施例1と比較例1,2とによって具体的に示す。
実施例1として、上述した第1実施形態に係るコイルユニットLu1を用いた。比較例1として、実施例1と特性を比較するために、第1実施形態に係るコイルユニットLu1において、巻線W1の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合の単位面積あたりの絶縁被覆導体W1eの本数密度が均一であるコイルユニットLu10を用いた。また、比較例2として、実施例1と特性を比較するために、第1実施形態に係るコイルユニットLu1において、磁性体F1を取り除いたコイルユニットLu20を用いた。
まず、図8を参照して、比較例1のコイルユニットLu10の構成を説明する。図8は、図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、比較例1に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。コイルユニットLu10は、第1実施形態に係るコイルユニットLu1のコイルC1に代えて、コイルC10を備えている。コイルC10は、磁性体F10の表面上に巻線W10を巻回して形成されている。巻線W10は、複数の絶縁被覆導体W10eを撚り合わせたリッツ線から構成され、巻線W10の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの絶縁被覆導体W10eの本数密度が均一である。ここで、比較例1における巻線W10の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合の単位面積あたりの絶縁被覆導体W10eの本数密度は、第1実施形態における密の部分W1hの本数密度と疎の部分W1lの本数密度を平均した本数密度とした。
続いて、図9を参照して、比較例2のコイルユニットLu20の構成を説明する。図9は、図3に示した本発明の第1実施形態に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図に相当する、比較例2に係るコイルユニットにおける領域Aを拡大して示す一部拡大図である。コイルユニットLu20は、コイルC20のみを有し、第1実施形態に係るコイルユニットLu1から磁性体F1を取り除いたものである。すなわち、比較例2のコイルC20は、中央部に開口を有するように巻線W20を巻回した空芯コイルである。また、比較例2の巻線W20は、巻線W20の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの複数の絶縁被覆導体W20eの本数密度の密の部分W20hと疎の部分W20lを有する。
ここで、実施例1と比較例1,2における巻線W1,W10,W20には、ポリイミドで被覆した直径0.05mmの銅線を4000本程度撚り合わせた直径約6mmのリッツ線を用いた。また、実施例1と比較例1における磁性体F1,F10は、長さ320mm、幅320mm、厚さ6mmのフェライト(比透磁率3000程度)を用いた。さらに、実施例1と比較例1,2におけるコイルC1,C10,C20の巻数はいずれも13ターンとした。
続いて、実施例1と比較例1,2において、インピーダンスアナライザを用いてコイルユニットのインダクタンスLと等価直列抵抗値Rsを測定した。また、非接触電力伝送の伝送周波数を85kHzとし、測定したインダクタンスLと等価直列抵抗値RsからQ値を求めた。
インダクタンスLの測定結果を図10に示す。また、等価直列抵抗値Rsの測定結果を図11に示す。またさらには、Q値の測定結果を図12に示す。図10〜図12に示されるように、実施例1は、比較例1に比べて、インダクタンスLの値がほぼ同等である一方、等価直列抵抗値Rsの値が顕著に低く、その結果、Q値が著しく高い。また実施例1は、比較例2に比べて、磁性体F1を使用したことによりインダクタンスLの値が増加している一方、等価直列抵抗値Rsは低く、その結果、Q値が著しく高い。比較例1と比較例2から、巻線断面の絶縁被覆導体の本数密度が均一であるコイルに磁性体を近接させた場合、インダクタンスLの値が増加する一方、等価直列抵抗値Rsの値も同様に増大するため、結果としてQ値はあまり変化しないばかりか、場合によっては低下することが確認された。すなわち、実施例1では、コイルC1の交流抵抗の増大が抑制され、コイルC1のQ値が大幅に向上されていることが確認できた。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
本発明に係るコイルユニットは、電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)やプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV:Plug−in Hybrid Electric Vehicle)などの車両への非接触電力伝送システムにおけるコイルユニットに幅広く活用が可能である。
S1…非接触電力伝送装置、Ut…送電装置、PW…電源、INV…インバータ、Rtu…送電側共振部、Ltu…送電側コイルユニット、Ctu…送電側共振コンデンサユニット、Ur…受電装置、DB…整流回路、R…負荷、Rru…受電側共振部、Lru…受電側コイルユニット、Cru…受電側共振コンデンサユニット、Lu1,Lu2…コイルユニット、C1,C2,C10,C20…コイル、F1,F2,F10…磁性体、F1a,F2a…磁性体の第1の主面、F1b,F2b…磁性体の第2の主面、F1c,F2c…磁性体の第1の端面、F1d,F2d…磁性体の第2の端面、W1,W2,W3,W4,W10,W20…巻線、A…コイルユニットにおける一部領域、W1e,W2e,W3e,W4e,W10e,W20e…絶縁被覆導体、W1h,W2h,W3h,W4h,W20h…本数密度の高い密の部分、W1l,W2l,W3l,W4l,W20l…本数密度の低い疎の部分、W4m…中間の部分。

Claims (3)

  1. 棒状または板状の磁性体と、
    複数の絶縁被覆導体を撚り合わせたリッツ線から構成され、前記磁性体の表面上に巻回された巻線を備え、
    前記巻線は、当該巻線の延在方向に対して直交する方向に断面視した場合、単位面積あたりの前記複数の絶縁被覆導体の本数密度が高い密の部分と本数密度の低い疎の部分を有し、
    前記密の部分は、前記疎の部分よりも前記磁性体側に位置していることを特徴とするコイルユニット。
  2. 前記巻線は、前記密の部分から前記疎の部分に向かって、前記複数の絶縁被覆導体の本数密度が単調に減少していることを特徴とする請求項1に記載のコイルユニット。
  3. 前記巻線の断面の総面積の大きさは、前記複数の絶縁被覆導体の1本あたりの断面積の大きさに対して200倍以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のコイルユニット。
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