JP2016046266A - 波長変換デバイス、照明ユニット、液晶モジュール及び照明方法 - Google Patents

波長変換デバイス、照明ユニット、液晶モジュール及び照明方法 Download PDF

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【課題】光の利用効率に優れ、液晶ディスプレイの照明光に適した光を生成することが可能な波長変換デバイス、照明ユニット、液晶モジュール及び照明方法を提供すること。【解決手段】本発明に係る波長変換デバイスは、波長変換層と、出射側反射層とを具備する。波長変換層は、光入射面と光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、第2の光を第2の光に再変換し、第3の光を第3の光に再変換する。出射側反射層は、光出射面に積層され、第1の光を透過し、第2の光のうち、第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、第3の光のうち、第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する。【選択図】図1

Description

本発明は、液晶ディスプレイの照明光の生成に利用することが可能な波長変換デバイス、当該波長変換デバイスを備える照明ユニット、当該照明ユニットを備える液晶モジュール及び照明方法に関する。
液晶ディスプレイの光源として、蛍光体ランプや白熱灯に代わり、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)やレーザーダイオード等の次世代の光源が注目されている。このような光源を利用した液晶照明デバイスの構成として、光源から放出された光に対して波長変換を施し、照明光を生成するものがある。光源から放出された光は、蛍光体等の発光体に入射し、他の波長帯域の波長を有する光に変換される。光源から放出された光の一部と、発光体から放出された光は照明光として液晶パネルに入射する。
液晶パネルには、赤色、緑色あるいは青色等の各色のカラーフィルタを備える多数の画素が設けられており、液晶パネルに入射した照明光は、いずれかのカラーフィルタを透過することによって、各画素の出射光となる。このため、輝度や色域といった液晶ディスプレイの性能は、照明光による影響が大きく、性能向上のために各種の照明デバイスの構成が提案されている。
例えば、特許文献1には、発光体(光源)の近傍に設けられた蛍光体を用いて波長変換を行うバックライト装置が開示されている。発光体の周囲には発光体の放出光を蛍光体へ導く反射体が設けられ、放出光の利用効率を向上させている。また、バックライト装置と液晶パネルの間には拡散シートが設けられ、放出光の一部を再帰させて蛍光体による光吸収量を増加させ、蛍光体による変換光量を増加させる構成となっている。
また、特許文献2には、蛍光体を含む蛍光反射フィルムを供える表示装置が開示されている。光源から放出された光は導光体によって蛍光反射フィルムに導入され、蛍光反射フィルムの放出光は当該導体を介して液晶パネルに導入される。蛍光反射フィルムの導光体とは反対側には反射フィルムが設けられ、蛍光反射フィルムの放出光を液晶パネルに向けて反射する構成となっている。
また、特許文献3には、光源放出光の波長を変換し、又は特定の波長を吸収する調光層を備える照明装置が開示されている。調光層と液晶パネルの間には光を拡散させる拡散シートが設けられ、調光層から放出された光を拡散シートで再帰させ、調光層での吸収効率を向上させる構成となっている。導光板の調光層とは反対側には反射シートが設けられている。
さらに、特許文献4には、入射光を異なる色の光に変換する色変換層とカラーフィルタが組み合わされた構造と、光反射性を有する遮光層が交互に配置された色変換フィルターが開示されている。色変換層から放出された光は遮光層によって隣接する色変換層への進入が防止され、カラーフィルタを透過して放出される構成となっている。
特開2008−123969号公報 特開2008−108523号公報 特開2012−155999号公報 特開2002−318543号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、光再帰機能を拡散シートが担うため、波長変換された光も一部が再帰されて蛍光体に再入射する。このため、波長変換された光の利用効率が小さい。また、反射体と蛍光体の間に発光体が位置するため、反射体の反射光が発光体によって阻害され、この点でも光の利用効率が小さい。
また、特許文献2の構成では、蛍光体からの放出光を蛍光体に再帰する機能がなく、また、蛍光体の存在領域が限られるため、蛍光体の吸収効率が低く、変換効率が低い。そのため光源には白色LEDを利用する必要があり、波長変換機能は波長の微調整にとどまっている。
また、特許文献3の構成では、特許文献1の構成と同様に、光再帰機能を拡散シートが担うため、波長変換された光も一部が再帰されて蛍光体に再入射する。このため、波長変換された光の利用効率が小さい。また、調光層から放出され、導光板側に進行した光は反射シートによって調子光層側に反射する構成であるが、導光板による拡散等によって、反射光の損失が発生する。
さらに、特許文献4の構成では、色変換層からの放出光がカラーフィルタを透過するため、放出光の一部がカラーフィルタによって除去され、非効率である。また、特許文献4の構成は有機EL(Electro Luminescence)用であり、液晶ディスプレイの照明光源として利用することはできない。液晶ディスプレイではカラーフィルタは対向する2枚の偏光板の間に配置される必要があるが、特許文献4の構成では入射した偏光が色変換層で解消されてしまうためである。
このように、光源から放出された光に蛍光体等を利用して波長変換を施し、液晶ディスプレイの照明光として利用する構成においては、光の利用効率という観点では不十分であった。特に、蛍光体等から放出される光はその波長帯域が広く、カラーフィルタの透過波長帯域に含まれない波長の光はカラーフィルタによって除去されてしまう。一方でカラーフィルタの透過波長帯域を大きくすれば、光の利用効率は高くなるものの、カラーフィルタの透過光に幅広い波長帯域の光が含まれてしまい、液晶ディスプレイの色再現性が低下するという問題がある。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、光の利用効率に優れ、液晶ディスプレイの照明光に適した光を生成することが可能な波長変換デバイス、照明ユニット、液晶モジュール及び照明方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る波長変換デバイスは、波長変換層と、出射側反射層とを具備する。
上記波長変換層は、光入射面と、上記光入射面と反対側の光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、上記第2の光を上記第2の光に再変換し、上記第3の光を上記第3の光に再変換する。
上記出射側反射層は、上記光出射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第2の光のうち、上記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、上記第3の光のうち、上記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する。
この構成によれば、波長変換層に第1の光が入射すると、波長変換層から第2の光と第3の光が放出される。出射側反射層は、第2の光のうち、第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する。その反射光は、再び波長変換層に入射し、波長変換層において第2の光に再変換される。再変換により放出された第2の光のうち、第4の波長帯域の波長を有する光は出射側反射層を透過し、第4の波長帯域に含まれない波長を有する光は出射側反射層により反射される。これにより、波長変換層からは、波長変換層において放出される第2の光の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光が出射する。一方、第2の光のうち出射側反射層によって反射された光は無駄になるわけではなく、第2の光の再変換に利用される。このため、波長変換デバイスからは、第2の光より波長帯域が狭く、強度が大きい光が出射される。第3の光についても同様に、出射側反射層は、第3の光のうち、第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する。その反射光は、再び波長変換層に入射し、波長変換層において第3の光に再変換される。再変換により放出された第3の光のうち、第5の波長帯域の波長を有する光は出射側反射層を透過し、第5の波長帯域に含まれない波長を有する光は出射側反射層により反射される。これにより、波長変換層からは、波長変換層において放出される第3の光の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光が出射する。一方、第3の光のうち出射側反射層によって反射された光は無駄になるわけではなく、第3の光の再変換に利用される。このため、波長変換デバイスからは、第3の光より波長帯域が狭く、強度が大きい光が出射される。また、第1の光のうち、第2の光及び第3の光に変換されなかった光も波長変換デバイスから出射されるが、第1の光は波長変換デバイスに入射する光であり、光源の放出光とすることができるため、比較的狭い波長帯域を有している。このように、上記構成を有する波長変換デバイスからは、波長帯域が狭く、強度の高い光が放出されるため、液晶パネルの輝度を向上させ、かつ液晶パネルの色域を改善することが可能である。
上記波長変換デバイスは、上記光入射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層をさらに具備していてもよい。
この構成によれば、波長変換デバイスに入射した第1の光は入射側反射層を透過して波長変換層に到達する。上記のように波長変換層において放出された第2の光と第3の光のうち、出射側反射層とは反対方向、即ち、入射側反射層に向けて進行する光は入射側反射層によって反射され、波長変換層に再導入される。これにより、波長変換層において放出される第2の光と第3の光が入射側反射層側から放出されてしまうことを防止し、光の利用効率を向上させることが可能である。
上記出射側反射層は、500nm以上700nm以下の波長帯域において、90%以上の光透過率である波長帯域が64nm以下であってもよい。
上記第4の波長帯域及び第5の波長帯域が狭いと出射側反射層から出射される光の波長帯域が狭くなり、液晶パネルの色域が向上する。具体的には、500nm以上700nm以下の波長帯域において、90%以上の光透過率である波長帯域が64nm以下である場合、液晶パネルの色域を向上させることが可能である。
上記波長変換層は、上記第1の光及び上記第2の光を吸収して上記第2の光を放出する第1の発光材料と、上記第1の光及び上記第3の光を吸収して上記第3の光を放出する第2の発光材料とを含んでもよい。
この構成によれば波長変換層に入射した第1の光が第1の発光材料に吸収されると、第1の発光材料から第2の光が放出され、波長変換層に入射した第1の光が第2の発光材料に吸収されると、第2の発光材料から第3の光が放出される。また、出射側反射層で反射された第2の光が第1の発光材料に吸収されると、第1の発光材料から第2の光が放出され、出射側反射層で反射された第3の光が第2の発光材料に吸収されると、第2の発光材料から第3の光が放出される。出射側反射層で反射された第2の光及び第3の光が、新たな第2の光及び第3の光の生成に利用されるため、光の利用効率を向上させることが可能である。
上記第1の波長帯域は、青色波長帯域であり、
上記第2の波長帯域は、緑色波長帯域であり、
上記第3の波長帯域は、赤色波長帯域であってもよい。
この構成によれば、出射側反射層からは、青色波長帯域の光である第1の光と、緑色波長帯域である第4の波長帯域(第2の波長帯域より狭い波長帯域)の波長を有する光と、赤色波長帯域である第5の波長帯域(第3の波長帯域より狭い波長帯域)の波長を有する光が出射される。このため、この波長変換デバイスは、赤色、緑色及び青色の各色のカラーフィルタを備える液晶パネルの照明光の生成に利用することが可能である。
上記出射側反射層は、多層反射膜であってもよい。
低屈折率層と高屈折率層が交互に積層された多層反射膜は、材料、層厚、積層数等によって反射波長と透過波長を調整することが可能である。このため、多層反射膜を出射側反射層として利用することができる。また、多層反射膜は光の吸収を生じず、出射側反射層による光の損失を防止することが可能である。
上記入射側反射層は、多層反射膜であってもよい。
上記のように多層反射膜は、反射波長と透過波長を調整することが可能である。このため、多層反射膜を入射側反射層として利用することができる。また、入射側反射層による光の損失を防止することが可能である。
上記目的を達成するため、本発明の別の形態に係る波長変換デバイスは、波長変換層と、出射側反射層とを具備する。
上記波長変換層は、光入射面と、上記光入射面と反対側の光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光に変換し、上記第2の光を上記第2の光に再変換する。
上記出射側反射層は、上記光出射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第2の光のうち、上記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する。
この構成によれば、波長変換層に第1の光が入射すると、波長変換層から第2の光が放出される。出射側反射層は、第2の光のうち、第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する。その反射光は、再び波長変換層に入射し、波長変換層において第2の光に再変換される。再変換により放出された第2の光のうち、第4の波長帯域の波長を有する光は出射側反射層を透過し、第4の波長帯域に含まれない波長を有する光は出射側反射層により反射される。これにより、波長変換層からは、波長変換層において放出される第2の光の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光が出射する。一方、第2の光のうち出射側反射層によって反射された光は無駄になるわけではなく、第2の光の再変換に利用される。このため、波長変換デバイスからは、第2の光より波長帯域が狭く、強度が大きい光が出射される。また、第1の光のうち、第2の光に変換されなかった光も波長変換デバイスから出射されるが、第1の光は波長変換デバイスに入射する光であり、光源の放出光とすることができるため、比較的狭い波長帯域を有している。このように、上記構成を有する波長変換デバイスからは、波長帯域が狭く、強度の高い光が放出されるため、液晶パネルの輝度を向上させ、かつ液晶パネルの色域を改善することが可能である。
上記波長変換デバイスは、上記光入射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層をさらに具備していてもよい。
この構成によれば、波長変換デバイスに入射した第1の光は入射側反射層を透過して波長変換層に到達する。上記のように波長変換層において放出された第2の光のうち、出射側反射層とは反対方向、即ち、入射側反射層に向けて進行する光は入射側反射層によって反射され、波長変換層に再導入される。これにより、波長変換層において放出される第2の光が入射側反射層側から放出されてしまうことを防止し、光の利用効率を向上させることが可能である。
上記目的を達成するため、本発明の別の形態に係る照明ユニットは、光源と、波長変換デバイスとを具備する。
上記光源は、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を放出する。
上記波長変換デバイスは、光入射面と、上記光入射面と反対側の光出射面を有し、上記第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、上記第2の光を上記第2の光に再変換し、上記第3の光を上記第3の光に再変換する波長変換層と、上記光出射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第2の光のうち、上記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、上記第3の光のうち、上記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層とを備える。
この構成によれば、光源から放出された第1の光は、波長変換デバイスに入射し、波長変換デバイスからは、上記のように波長帯域が狭く、強度の高い光が放出される。これにより、上記照明ユニットを液晶パネルの照明に利用することで、液晶パネルの輝度を向上させ、かつ液晶パネルの色域を改善することが可能である。
上記波長変換デバイスは、さらに、上記光入射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層を備えていてもよい。
この構成によれば、波長変換層において放出される第2の光と第3の光が入射側反射層側から放出されてしまうことを防止し、光の利用効率を向上させることが可能である。
上記光源から放出された上記第1の光が入射したときに上記波長変換デバイスから出射される光のスペクトルは、短波長側から第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークを有し、上記第1のピーク、上記第2のピーク及び上記第3のピークのピーク値の平均値は、上記光源から放出された上記第1の光のピーク強度を1として0.023以上0.33以下であってもよい。
波長変換デバイスから出射される光のスペクトルにおける第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークはそれぞれ、第1の光、第4の波長帯域の波長を有する光と、第5の波長帯域の波長を有する光に由来するピークである。したがって、第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークをそれぞれ透過波長帯域とするカラーフィルタを備える液晶パネルに、波長変換デバイスから出射される光が入射すると、第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークのピーク値が大きい程、液晶パネルの輝度が向上する。具体的には、第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークのピーク値の平均値が0.023以上0.33以下である場合、液晶パネルの輝度を向上させることが可能である。
上記光源から放出された上記第1の光が入射したときに上記波長変換デバイスから出射される光のスペクトルは、短波長側から第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークを有し、上記第2のピークと上記第3のピークの間のバレーの最小値の、上記第2のピークのピーク値と上記第3のピークのピーク値の平均値に対する比率は、0以上0.4以下であってもよい。
上記比率は第2のピークと第3のピークの間のバレーの陥没度合いを示す。この陥没度合いが大きいと、第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークをそれぞれ透過波長帯域とするカラーフィルタを備える液晶パネルに波長変換デバイスから出射される光が入射した場合、カラーフィルタの透過光の波長帯域が狭くなり、液晶パネルの色域が改善する。具体的には、上記比率が0以上0.4以下である場合、液晶パネルの色域を改善させることが可能である。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る液晶モジュールは、光源と、波長変換デバイスと、液晶パネルとを具備する。
上記光源は、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を放出する。
上記波長変換デバイスは、光入射面と、上記光入射面と反対側の光出射面を有し、上記第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、上記第2の光を上記第2の光に再変換し、上記第3の光を上記第3の光に再変換する波長変換層と、上記光出射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第2の光のうち、上記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、上記第3の光のうち、上記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層とを備える。
上記液晶パネルは、上記第1の波長帯域を透過波長帯域とする第1のカラーフィルタと、上記第4の波長帯域を透過波長帯域とする第3のカラーフィルタと、上記第5の波長帯域を透過波長帯域とする第3のカラーフィルタとを備える。
上記のように、光源から放出された光が波長変換デバイスに入射すると、波長変換デバイスからは、第1の光、第4の波長帯域の波長を有する光及び第5の波長帯域の波長を有する光が出射する。これらの光はいずれも波長帯域が狭く、強度が高い光である。したがって、第1の波長帯域、第4の波長帯域及び第5の波長大域をそれぞれ透過波長帯域とするカラーフィルタを備える液晶パネルに波長変換デバイスの出射光が入射すると、液晶パネルの輝度を向上させ、色域を改善することが可能である。
上記波長変換デバイスは、さらに、上記光入射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層を備える
液晶モジュール。
この構成によれば、波長変換層において放出される第2の光と第3の光が入射側反射層側から放出されてしまうことを防止し、光の利用効率を向上させることが可能である。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る照明方法は、光入射面と、上記光入射面と反対側の光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、上記第2の光を上記第2の光に再変換し、上記第3の光を上記第3の光に再変換する波長変換層と、上記光出射面に積層され、上記第1の光を透過し、上記第2の光のうち、上記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、上記第3の光のうち、上記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、上記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層とを備える波長変換デバイスの上記光入射面に、上記第1の光を入射させる。
この方法によれば、上記構成を有する波長変換デバイスからは、波長帯域が狭く、強度の高い光が放出されるため、液晶パネルの輝度を向上させ、かつ液晶パネルの色域を改善することが可能である。
以上のように本発明によれば、光の利用効率に優れ、液晶ディスプレイの照明光に適した光を生成することが可能な波長変換デバイス、照明ユニット、液晶モジュール及び照明方法を提供することが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る液晶モジュールの模式図である。 同液晶モジュールの各構成における入射光及び出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの光源から放出される光のスペクトルの例である。 同液晶モジュールの波長変換デバイスを示す模式図である。 同液晶モジュールの入射側反射層の透過/反射スペクトルの例である。 同液晶モジュールの入射側反射層の構造の模式図である。 同液晶モジュールの入射側反射層の構造の模式図である。 同液晶モジュールの入射側反射層への入射光及び入射側反射層からの出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの波長変換層の構造の模式図である。 同液晶モジュールの波長変換層における波長変換を示す模式図である。 同液晶モジュールにおける第1の光、第2の光及び第3の光の発光スペクトルの例である。 同液晶モジュールの波長変換層における第1発光材料及び第2発光材料の吸収スペクトルである。 同液晶モジュールの波長変換層への入射光及び波長変換層からの出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの出射側反射層の透過/反射スペクトルの例である。 同液晶モジュールの出射側反射層への入射光及び出射側反射層からの出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの動作を示す模式図である。 同液晶モジュールの波長変換層における波長変換を示す模式図である。 同液晶モジュールの波長変換層における波長変換を示す模式図である。 同液晶モジュールの波長変換デバイスから出射される照明光の発光スペクトルである。 同液晶モジュールの液晶パネルが備えるカラーフィルタの透過スペクトルの例である。 同液晶モジュールの液晶パネルの第1カラーフィルタの透過光のスペクトルである。 同液晶モジュールの液晶パネルの第2カラーフィルタの透過光のスペクトルである。 同液晶モジュールの液晶パネルの第3カラーフィルタの透過光のスペクトルである。 同液晶モジュールの液晶パネルの全画素点灯時のスペクトルである。 本発明の第2の実施形態に係る液晶モジュールの模式図である。 同液晶モジュールの各構成における入射光及び出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの波長変換デバイスを示す模式図である。 同液晶モジュールの波長変換層への入射光及び波長変換層からの出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの出射側反射層への入射光及び出射側反射層からの出射光を示す模式図である。 同液晶モジュールの動作を示す模式図である。 本発明の実施例に係る液晶モジュールにおいて光源から放出される光のスペクトルの例である。 同液晶モジュールにおける波長変換層の発光材料の波長及び半値幅を示す表である。 同液晶モジュールにおける波長変換層(材料A)に含まれる発光材料の発光スペクトルである。 同液晶モジュールにおける波長変換層(材料B)に含まれる発光材料の発光スペクトルである。 同液晶モジュールにおける入射側反射層の構造を示す模式図である。 同液晶モジュールにおける入射側反射層(In-1)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける入射側反射層(In-2)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける入射側反射層(In-3)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける入射側反射層(In-4)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける出射側反射層の構造を示す模式図である。 同液晶モジュールにおける出射側反射層(Out-1)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける出射側反射層(Out-2)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける出射側反射層(Out-3)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける出射側反射層(Out-4)の透過/反射スペクトルである。 同液晶モジュールにおける波長変換デバイスの構造を示す表である。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1)が備えるカラーフィルタの透過スペクトルである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル2)が備えるカラーフィルタの透過スペクトルである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル3)が備えるカラーフィルタの透過スペクトルである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1−3)が備えるカラーフィルタ(赤)の透過スペクトルである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1−3)が備えるカラーフィルタ(緑)の透過スペクトルである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1−3)が備えるカラーフィルタ(青)の透過スペクトルである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル出射光の色度図である。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1)についての計算結果である。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1、材料A)についてのピーク強度と輝度の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1、材料B)についてのピーク強度と輝度の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1、材料A)についてのバレー陥没度合いと色域の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル1、材料B)についてのバレー陥没度合いと色域の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル2)についての計算結果である。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル2、材料A)についてのピーク強度と輝度の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル2、材料B)についてのピーク強度と輝度の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル2、材料A)についてのバレー陥没度合いと色域の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル2、材料B)についてのバレー陥没度合いと色域の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル3)についての計算結果である。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル3、材料A)についてのピーク強度と輝度の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル3、材料B)についてのピーク強度と輝度の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル3、材料A)についてのバレー陥没度合いと色域の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける液晶パネル(パネル3、材料B)についてのバレー陥没度合いと色域の関係を示すグラフである。 同液晶モジュールにおける出射側反射層の高透過率領域と液晶パネルの色域の関係を示す表である。 同液晶モジュールにおける出射側反射層の高透過率領域と液晶パネルの色域の関係を示すグラフである。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る液晶モジュールについて説明する。
[液晶モジュールの構成]
図1は、本実施形態に係る液晶モジュール100の構成を示す模式図である。同図に示すように、液晶モジュール100は、光源110、波長変換デバイス120及び液晶パネル130を備える。図2は、液晶モジュール100における各構成への入射光及び各構成からの出射光を示す模式図である。
光源110は光を放出する。以下、光源110から放出される光を光源放出光L1とする。光源110は、光源放出光L1が波長変換デバイス120に入射するように配置され、例えば図1に示すように、波長変換デバイス120に対向して配置されるものとすることができる。また、光源110は導光板等を介して光源放出光L1が波長変換デバイス120に入射するように構成されていてもよい。
光源110は、比較的狭い波長帯域の光(単色光)を放出するものとすることができ、例えば、LED(Light Emitting Diodeやレーザーダイオードであるものとすることができる。なお、光源110の数は一つでも複数でもよい。
図3は、光源放出光L1の発光スペクトルの例である。同図に示すように、光源110は、例えば中心波長460nm、半値幅(ピーク値の半値の幅)30nmの青色光を放出するものとすることができる。光源放出光は青色光に限られず、他の波長帯域(色)の光であってもよい。
以下、光源放出光L1の波長帯域を第1波長帯域とする。図3に第1波長帯域T1を示す。第1波長帯域T1は、光源放出光の発光スペクトルの全部又は一部が含まれる波長帯域とすることができ、例えば光源放出光の発光スペクトルのうち、発光強度が0.1(10%)以上となる波長帯域を第1波長帯域T1とすることができる。
波長変換デバイス120は、光源110と液晶パネル130の間に配置され、光源放出光L1の一部を他の波長帯域の光に変換して放出する。図2に示すように、光源放出光L1が波長変換デバイス120に入射すると、波長変換デバイス120からは照明光L2が出射される。
波長変換デバイス120の詳細については後述するが、波長変換デバイス120は、光源放出光L1が入射すると、光源放出光を別の二色の光に変換するものとすることができる。また、波長変換デバイス120は、光源放出光を一色又は三色以上の光に変換するものであってもよい。また、波長変換デバイス120は、光源放出光L1の一部を波長変換することなく透過するものとすることができる。
液晶パネル130は、照明光L2が入射すると、パネル出射光L3を出射する。液晶パネル130は、偏光板、透明電極アレイ、液晶材料層等が積層されて構成され、複数の画素を備える。各画素には、各色(例えば、青色、赤色及び緑色)のカラーフィルタが設けられ、各画素は設けられたカラーフィルタの色の画素として機能する。パネル出射光L3は、各画素に設けられたカラーフィルタを透過した光であり、各画素の輝度に応じて画像を構成する。
[波長変換デバイスの構成]
図4は波長変換デバイス120の構成を示す模式図である。同図に示すように、波長変換デバイス120は、入射側反射層121、波長変換層122及び出射側反射層123を備える。入射側反射層121、波長変換層122及び出射側反射層123はこの順で積層され、入射側反射層121が光源110側となるように配置される。以下、波長変換層122の光源110側の面を光入射面122aとし、その反対側の面を光出射面122bとする。
入射側反射層121は、光入射面122aに積層され、特定の波長帯域に含まれる波長を有する光を透過し、それ以外の波長帯域に含まれる波長を有する光を反射する。図5は入射側反射層121の透過/反射スペクトルの例である。同図に示すように入射側反射層121は、光源放出光L1の波長帯域である第1波長帯域T1の波長を有する光を高い透過率(例えば50%以上)で透過し、第1波長帯域T1以外の波長帯域の波長を有する光を高い反射率(例えば50%以上)で反射する。
このような透過/反射特性を有する入射側反射層121は、屈折率が異なる複数の層を積層した多層反射膜であるものとすることができる。図6及び図7は、入射側反射層121を構成する多層反射膜の構造の例である。図6に示す多層反射膜は二酸化チタン(TiO)及び二酸化ケイ素(SiO)を交互に複数層積層したものである。図7に示す多層反射膜は窒化ケイ素(SiN)及び二酸化ケイ素(SiO)を交互に複数層積層したものである。
このような多層反射膜では、入射光が層境界で反射し、反射光が干渉することにより、特定の波長帯域の波長を有する光の透過率を大きくし、他の波長帯域の波長を有する光の透過率を小さくすることができる。入射光は多層構造に吸収されないため、多層構造を透過しない光は全量が反射する。各層の材料(屈折率)、各層の厚み、積層数等によって、透過波長帯域と反射波長帯域を調整することが可能である。なお、入射側反射層121は、上記のような透過/反射特性を有するものであればよく、必ずしも多層反射膜でなくてもよい。
入射側反射層121は以上のような構成を有する。図8は、入射側反射層121への入射光及び入射側反射層121からの出射光を示す模式図である。同図に示すように、入射側反射層121に光源放出光L1が入射する。入射側反射層121は光源放出光L1の波長帯域である第1波長帯域T1に対して高い光透過率を有する(図6参照)ため、光源放出光L1をそのまま透過し、光源放出光L1は波長変換層122に入射する。以下、入射側反射層121を透過し、波長変換層122に入射する光を第1の光A1とする。なお、入射側反射層121による光の反射については後述する。
波長変換層122は、入射側反射層121から入射した第1の光A1の一部を他の波長帯域の光に変換する。図9は、波長変換層122の構造を示す模式図である。同図に示すように、波長変換層122は、バインダー1221中に、第1発光材料1222及び第2発光材料1223が分散された構造とすることができる。
バインダー1221は、光透過性を有する樹脂等からなる。第1発光材料1222及び第2発光材料1223は、蛍光体、量子ドット又は色素等の、光を吸収して発光する材料からなり、第1発光材料1222と第2発光材料1223は、発光の波長帯域が異なる。
図10は、波長変換層122への入射光及び発光材料による発光の態様を示す模式図である。同図に示すように、波長変換層122に第1の光A1が入射すると、第1の光A1の一部はバインダー1221中を透過してそのまま出射する。第1発光材料1222に第1の光A1が入射すると、第1の光A1は第1発光材料1222に吸収され、第1発光材料から光が放出される。以下、第1発光材料1222から放出される光を第2の光A2とする。また、第2発光材料1223に第1の光A1が入射すると、第1の光A1は第2発光材料1223に吸収され、第2発光材料1223から光が放出される。以下、第2発光材料1223から放出される光を第3の光A3とする。
図11は、第1の光A1、第2の光A2及び第3の光A3の発光スペクトルの例である。第1の光A1は入射側反射層121を透過した光源放出光であるので、第1の光A1の発光スペクトルは光源放出光L1の発光スペクトル(図2参照)と同一である。
第2の光A2の発光スペクトル(第1発光材料1222の発光スペクトル)は、例えば中心波長530nm、半値幅70nmの緑色波長帯域に含まれるものとすることができる。以下、第2の光A2の波長帯域を第2波長帯域T2とする。第2波長帯域T2は、第2の光A2の発光スペクトルの全部又は一部が含まれる波長帯域とすることができ、例えば第2の光A2の発光スペクトルのうち、発光強度が0.1(10%)以上となる波長帯域を第2波長帯域T2とすることができる。なお、第2波長帯域T2は、第1波長帯域T1と部分的に重複していてもよく、第1波長帯域T1とは離間していてもよい。
第3の光A3の発光スペクトル(第2発光材料1223の発光スペクトル)は、例えば中心波長630nm、半値幅90nmの赤色波長帯域に含まれるものとすることができる。以下、第3の光A3の波長帯域を第3波長帯域T3とする。第3波長帯域T3は、第3の光A3の発光スペクトルの全部又は一部が含まれる波長帯域とすることができ、例えば第3の光A3の発光スペクトルのうち、発光強度が0.1(10%)以上となる波長帯域を第3波長帯域T3とすることができる。なお、第3波長帯域T3は、第1波長帯域T1又は第2波長帯域T3と部分的に重複していてもよく、第1波長帯域T1及び第2波長帯域T2とは離間していてもよい。
図12は、第1発光材料1222及び第2発光材料1223の吸収スペクトルの例である。
同図に示すように第1発光材料1222の吸収スペクトルは、第1波長帯域T1、第2波長帯域T2及び第3波長帯域T3を含む幅広い波長帯域において高い吸収率を有するものとすることができる。即ち、第1発光材料1222は、第1波長帯域T1及び第2波長帯域T2及び第3波長帯域T3の波長を有する光を吸収し、第2の光A2を放出するものとすることができる。なお、第1発光材料1222は、少なくとも第1波長帯域T1及び第2波長帯域T2の波長を有する光を吸収し、第2の光A2を放出するものであればよい。
また、同図に示すように第2発光材料1223の吸収スペクトルは、第1波長帯域T1、第2波長帯域T2及び第3波長帯域T3を含む幅広い波長帯域において高い吸収率を有するものとすることができる。即ち、第2発光材料1223は、第1波長帯域T1、第2波長帯域T2及び第3波長帯域T3の波長を有する光を吸収し、第3の光A3を放出するものとすることができる。なお、第2発光材料1223は、少なくとも第1波長帯域T1及び第3波長帯域T3の波長を有する光を吸収し、第3の光A3を放出するものであればよい。
波長変換層122は以上のような構成を有する。図13は、波長変換層122への入射光及び波長変換層122からの出射光を示す模式図である。同図に示すように、入射側反射層121から第1の光A1が入射すると、波長変換層122からは波長変換層122を透過した第1の光A1、波長変換層122において放出された第2の光A2及び第3の光A3が出射される。波長変換層122を透過した第1の光A1は、一部が第2の光A2及び第3の光A3に変換されているため、波長変換層122に入射した第1の光A1より光量が小さい。なお、波長変換層122による、第2の光A2及び第3の光A3の再変換については後述する。
出射側反射層123は、光出射面122bに積層され、特定の波長帯域に含まれる波長を有する光を透過し、それ以外の波長帯域に含まれる波長を有する光を反射する。
図14は出射側反射層123の透過/反射スペクトルの例である。
同図に示すように出射側反射層123は、第1波長帯域T1の波長を有する光を所定の透過率で透過させる。これにより、出射側反射層123に入射した第1の光A1の一部は出射側反射層123を透過する。なお、出射側反射層123は、出射側反射層123に入射した第1の光A1の全部を透過させてもよい。
また、出射側反射層123は、第4波長帯域T4の波長を有する光を高い透過率で透過させる。第4波長帯域T4は、第2波長帯域T2より狭い波長帯域であり、出射側反射層123の透過/反射スペクトルのうち、第2波長帯域T2において透過率が一定値(例えば0.7(70%))以上である波長帯域とすることができる。これにより、出射側反射層123に入射した第2の光A2のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光は高い光透過率で出射側反射層123を透過し、第4波長帯域T4以外の波長帯域の波長を有する光は高い反射率で出射側反射層123に反射される。
さらに、出射側反射層123は、第5波長帯域T5の波長を有する光を高い光透過率で透過させる。第5波長帯域T5は、第3波長帯域T3より狭い波長帯域であり、出射側反射層123の透過/反射スペクトルのうち、第3波長帯域T3において光透過率が一定値(例えば0.7(70%))以上である波長帯域とすることができる。これにより、出射側反射層123に入射した第3の光A3のうち、第5波長帯域T5の波長を有する光は高い光透過率で出射側反射層123を透過し、第5波長帯域T5以外の波長帯域の波長を有する光は高い反射率で出射側反射層123に反射される。
このような透過/反射特性を有する出射側反射層123は、入射側反射層121と同様に、屈折率が異なる複数の層を積層した多層反射膜であるものとすることができる。例えば出射側反射層123は、図6に示すような(TiO)及び二酸化ケイ素(SiO)を交互に複数層積層した構造、あるいは図7に示す多層構造は窒化ケイ素(SiN)及び二酸化ケイ素(SiO)を交互に複数層積層した構造とすることができる。なお、出射側反射層123は、上記のような透過/反射特性を有するものであればよく、必ずしも多層反射膜でなくてもよい。
出射側反射層123は以上のような構成を有する。図15は、出射側反射層123への入射光及び出射側反射層123からの出射光を示す模式図である。同図に示すように、出射側反射層123に波長変換層122から第1の光A1が入射すると、第1の光A1の一部は出射側反射層123を透過し、その他の部分は出射側反射層123によって反射される。以下、第1の光A1のうち、出射側反射層123を透過した光を第1透過光A1aとし、出射側反射層123によって反射された光を第1反射光A1bとする。
また、出射側反射層123に波長変換層122から第2の光A2が入射すると、第2の光A2の一部は出射側反射層123を透過し、その他の部分は出射側反射層123によって反射される。以下、第2の光A2のうち、出射側反射層123を透過した光を第2透過光A2aとし、出射側反射層123によって反射された光を第2反射光A2bとする。上記のように、第2透過光A2aは第4波長帯域T4に含まれる波長を有する光であり、第2反射光A2bは第2第4波長帯域T4に含まれない波長を有する光である。
さらに、波長変換層122から第3の光A3が入射すると、第3の光A3の一部は出射側反射層123を透過し、その他の部分は出射側反射層123によって反射される。以下、第3の光A3のうち、出射側反射層123を透過した光を第3透過光A3aとし、出射側反射層123によって反射された光を第3反射光A3bとする。上記のように、第3透過光A3aは第5波長帯域T5に含まれる波長を有する光であり、第3反射光A3bは第5波長帯域T5に含まれない波長を有する光である。
波長変換デバイス120は以上のような構成を有する。
[波長変換デバイスの動作]
波長変換デバイス120の動作について説明する。図16は、波長変換デバイス120の動作を示す模式図である。図16に示すように、波長変換デバイス120に、光源110から放出された光源放出光L1が入射する。
光源放出光L1は入射側反射層121を透過する。上記のように入射側反射層121は、光源放出光L1の波長帯域である第1波長帯域T1の波長を有する光を高い透過率で透過する(図5参照)ため、光源放出光L1はほぼ全量が入射側反射層121を透過する。入射側反射層121を透過した光源放出光L1は、第1の光A1として波長変換層122に入射する。
波長変換層122に入射した第1の光A1の一部は波長変換層122に含まれる第1発光材料1222に吸収され、第1発光材料1222からは第2の光A2が放出される。また、第1の光A1の一部は波長変換層122に含まれる第2発光材料1223に吸収され、第2発光材料からは第3の光A3が放出される。
また、第1発光材料1222から放出された第2の光A2はさらに他の発光材料を発光させてもよい。図17は、第2の光A2による発光材料の発光を示す模式図である。同図に示すように、第1発光材料1222から放出された第2の光A2の一部はそのまま波長変換層122から出射する。
また、第1発光材料1222から放出された第2の光A2の一部は、他の第1発光材料1222に吸収され、その第1発光材料1222からは新たに第2の光A2が放出される。さらに、第1発光材料1222から放出された第2の光A2の一部は、第2発光材料1223に吸収され、その第2発光材料1223からは第3の光A3が放出される。上記のように第1発光材料1222及び第2発光材料1223の吸収スペクトルは第2波長帯域T2を含むため、第1発光材料1222及び第2発光材料1223は、第2の光A2を吸収し、発光することが可能である。
同様に、第2発光材料1223から放出された第3の光A3はさらに他の発光材料を発光させてもよい。図18は、第3の光A3による発光材料の発光を示す模式図である。同図に示すように、第2発光材料1223から放出された第3の光A3の一部はそのまま波長変換層122から出射する。
また、第2発光材料1223から放出された第3の光A3の一部は、他の第2発光材料1223に吸収され、その第2発光材料1223からは新たに第3の光A3が放出される。さらに、第2発光材料1223から放出された第3の光A3の一部は、第1発光材料1222に吸収され、その第1発光材料1222からは第2の光A2が放出される。上記のように第1発光材料1222及び第2発光材料1223の吸収スペクトルは第3波長帯域T2を含むため、第1発光材料1222及び第2発光材料1223は、第3の光A3を吸収し、発光することが可能である。
このように、波長変換層122に第1の光A1が入射すると、波長変換層122において第2の光A2及び第3の光が発生する。第1の光A1は、波長変換層122において第1発光材料1222及び第2発光材料1223に吸収されて光量を減じつつ、出射側反射層123に到達する。
出射側反射層123は、上記のように第1波長帯域T1の波長を有する光を所定の透過率で透過するため、出射側反射層123に入射した第1の光A1の一部は出射側反射層123を透過し、第1透過光A1a(図15参照)として出射側反射層123から出射される。また、第1の光A1の一部は出射側反射層123において反射され、第1反射光A1b(図15参照)として波長変換層122に再度入射する。
第1反射光A1bは、波長変換層122においてさらに、第1発光材料1222及び第2発光材料1223に吸収され、第2の光A2及び第3の光A3を発生させながら、光量を減じる。第1反射光A1bは入射側反射層121に到達するまでに、全量が吸収されることが好適である。入射側反射層121は第1の光A1を透過させる(図5参照)ため、入射側反射層121に第1反射光A1bが到達すると、照明光L2(図3参照)に利用されないからである。
波長変換層122において放出された第2の光A2及び第3の光A3は、波長変換層122を進行し、入射側反射層121及び出射側反射層123に到達する。この際、第2の光A2及び第3の光A3は、上述のようにさらに第1発光材料1222又は第2発光材料1223に吸収され、第2の光A2又は第3の光A3を発生させてもよい。
入射側反射層121に到達した第2の光A2及び第3の光A3は、入射側反射層121によって反射され、波長変換層122に再度入射する。入射側反射層121は、上述のように、第1波長帯域T1の波長の光を高い透過率で透過し、第1波長帯域T1以外の波長帯域の波長の光を高い反射率で反射する(図5参照)ため、第2の光A2及び第3の光A3はほぼ全量が入射側反射層121によって反射される。
出射側反射層123に到達した第2の光及び第3の光A3は、一部が出射側反射層123を透過し、一部が出射側反射層123によって反射される。上述のように、出射側反射層123は、第1波長帯域T1、第4波長帯域T4及び第5波長帯域T5の波長帯域の波長を有する光を高い透過率で透過し、それ以外の波長帯域の波長を有する光を高い反射率で反射する(図14参照)。
このため、出射側反射層123に到達した第2の光A2のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光は多くが出射側反射層123を透過し、第2透過光A2a(図15参照)として出射側反射層123から出射する。一方、出射側反射層123に到達した第2の光A2のうち第4波長帯域T4以外の波長を有する光は、出射側反射層123によって反射され、第2反射光A2b(図16参照)として波長変換層122に再度入射する。
第2反射光A2bは、波長変換層122において第1発光材料1222又は第2発光材料1223に吸収され、第1発光材料1222及び第2発光材料1223からは第2の光A2及び第3の光A3が放出される。この第2の光A2は、第1発光材料1222による新たな発光であるため、第4波長帯域T4の波長を有する光を含んでいる。このため、再度出射側反射層123によって第4波長帯域T4の波長を有する光が透過され、それ以外の波長帯域を有する光は反射される。以降この繰り返しによって、出射側反射層123からは第4波長帯域T4の波長を有する光が出射され、第4波長帯域T4以外の波長帯域を有する光は出射されない。
第3の光A3についても同様に、出射側反射層123に到達した第3の光A3のうち、第5波長帯域T5の波長を有する光は多くが出射側反射層123を透過し、第3透過光A3a(図15参照)として出射側反射層123から出射する。一方、出射側反射層123に到達した第3の光A3のうち第5波長帯域T5以外の波長を有する光は、出射側反射層123によって反射され、第3反射光A3b(図15参照)として波長変換層122に再度入射する。
第3反射光A3bは、波長変換層122において第1発光材料1222又は第2発光材料1223に吸収され、第1発光材料1222及び第2発光材料1223からは第2の光A2及び第3の光A3が放出される。この第3の光A3は、第2発光材料1223による新たな発光であるため、第5波長帯域T5の波長を有する光を含んでいる。このため、再度出射側反射層123によって第5波長帯域T5の波長を有する光が透過され、それ以外の波長帯域を有する光は反射される。以降この繰り返しによって、出射側反射層123からは第5波長帯域T5の波長を有する光が出射され、第5波長帯域T5の波長帯域以外の波長帯域を有する光は出射されない。
以上のように、入射側反射層121に光源放出光L1が入射すると、出射側反射層123からは、第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aが出射される。上述のように、第1透過光A1aは光源放出光L1の一部であり、第2透過光A2aは、第1発光材料1222の放出光のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光である。第3透過光A3aは第2発光材料1223の放出光のうち、第5波長帯域T5の波長を有する光である。
光源放出光L1は、光源110の放出光であり、波長帯域が比較的狭い(図11参照)ため、第1透過光A1aは狭い波長帯域の波長を有する光である。一方、第1発光材料1222から放出される第2の光A2は、波長帯域が比較的広く、種々の波長の光を含んでいる。しかしながら、第2透過光A2aは、第2の光A2のうち第2波長帯域T2より狭い第4波長帯域T4(図15参照)の波長を有する光であり、狭い波長帯域の波長を有する光となっている。また、第2発光材料1223から放出される第3の光A3も、波長帯域が比較的広く、種々の波長の光を含んでいる。しかしながら、第3透過光A3aは、第3の光A3のうち第3波長帯域T3より狭い第5波長帯域T5(図15参照)の波長を有する光であり、狭い波長帯域の波長を有する光となっている。
したがって、第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aのいずれも、比較的狭い波長帯域の波長を有する光である。また、第2の光A2のうち出射側反射層123を透過しない、第4波長帯域T4以外の波長帯域の波長を有する光は無駄になるわけではなく、波長変換層122において第1発光材料1222及び第2発光材料1223を再度発光させるために利用される。同様に、第3の光A3のうち出射側反射層123を透過しない、第5波長帯域T5以外の波長帯域の波長を有する光も無駄になるわけではなく、波長変換層122において第1発光材料1222及び第2発光材料1223を再度発光させるために利用される。
したがって、光源放出光L1のほとんどが第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aのいずれかとなって出射側反射層123から出射され、光源放出光L1の利用効率が高い。換言すれば、第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aは高い強度の光である。
以上のように、波長変換デバイス120は、光源放出光L1が入射すると、第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aを出射する。第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aを合わせた光が照明光L2(図2参照)である。
図19は、照明光L2のスペクトルの例である。同図に示すように、照明光L2のスペクトルは、p1、p2及びp3の3つのピークを有する。ピークp1は第1波長帯域T1に位置するピークであり、第1透過光A1aに由来する。ピークp2は第4波長帯域T4を中心とするピークであり、第2透過光A2aに由来する。ピークp3は第5波長帯域T5を中心とするピークであり、第3透過光A3aに由来する。
上記のように、第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aはいずれも波長帯域が狭いため、各ピークの幅は狭くなり、かつピーク値が大きくなる。また、ピークp1とピークp2の間のバレーv2と、ピークp2とピークp3の間のバレーv3はその深さが深くなる。
仮に、第2の光A2及び第3の光A3がそのまま波長変換デバイス120から出射されるとすると、第2波長帯域T2及び第3波長帯域T3は比較的広いため、照明光L2のスペクトルはなだらかとなり、各ピークのピーク値が小さく、各バレーの深さは小さくなる。これに対し、本実施形態に係る波長変換デバイス120では図19に示すように、各ピークのピーク値が大きく、各バレーの深さを深くすることが可能である。
[液晶モジュールの動作]
上述のように、光源110から光源放出光L1が波長変換デバイス120に入射すると、波長変換デバイス120からは照明光L2が出射し(図2参照)、液晶パネル130に入射する。液晶パネル130の各画素には各色のカラーフィルタが設けられており、照明光L2は各画素のカラーフィルタを透過する。
カラーフィルタは、第1カラーフィルタ、第2カラーフィルタ及び第3カラーフィルタの3種類であるものとすることができる。図20は、液晶パネル130に設けられた各カラーフィルタの透過率の例である。同図に示すように、第1カラーフィルタは少なくとも第1波長帯域T1を透過波長帯域とし、第2カラーフィルタは少なくとも第4波長帯域T4を透過波長帯域とし、第3カラーフィルタは少なくとも第5波長帯域T5を透過波長帯域とする。
各画素に入射した照明光L2は、カラーフィルタを透過することによって、カラーフィルタの透過率が低い成分が除去され、その画素の出射光となる。照明光L2に含まれるカラーフィルタの透過波長帯域の波長を有する光が少なければ、照明光L2の多くがカラーフィルタを透過せず、無駄となる。一方で、カラーフィルタの透過波長帯域を大きくすれば、照明光L2の多くがカラーフィルタを透過し、画素の輝度が大きくなるものの、カラーフィルタを透過する照明光の波長帯域が広くなり、液晶パネル130の色域が劣化する。したがって、波長変換デバイス120から出射される照明光L2は、カラーフィルタの透過波長帯域の波長を有する光が多く含まれ、それ以外の波長を有する光が少ないものが好適である。
波長変換デバイス120からは、上記のように、波長帯域が狭く、強度が大きい第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aからなる照明光L2が出射される。このため、照明光L2にはカラーフィルタの透過波長帯域の波長を有する光が多く含まれ、それ以外の波長帯域の波長を有する光が少ない。これにより、照明光L2の多くが液晶パネル130のカラーフィルタを透過することが可能である。
照明光L2が液晶パネル130に入射すると、液晶パネル130からはパネル出射光L3が(図2参照)が出射される。図21は、第1カラーフィルタを透過したパネル出射光のスペクトルであり、照明光のスペクトル(図21参照)に、第1カラーフィルタの透過率(図20参照)を掛けたものである。このスペクトルは、液晶パネルにおいて第1カラーフィルタが設けられた画素のみを点灯させた場合のパネル出射光のスペクトルである。
図22は、第2カラーフィルタを透過したパネル出射光のスペクトルであり、照明光のスペクトル(図19参照)に、第2カラーフィルタの透過率(図21参照)を掛けたものである。このスペクトルは、液晶パネルにおいて第2カラーフィルタが設けられた画素のみを点灯させた場合のパネル出射光のスペクトルである。
図23は、第3カラーフィルタを透過したパネル出射光のスペクトルであり、照明光のスペクトル(図19参照)に、第3カラーフィルタの透過率(図21参照)を掛けたものである。このスペクトルは、液晶パネルにおいて第3カラーフィルタが設けられた画素のみを点灯させた場合のパネル出射光のスペクトルである。
図24は、液晶パネルにおいて全ての画素を点灯させた場合のパネル出射光のスペクトルであり、図21乃至図23に示す各色のカラーフィルタを透過したパネル出射光のスペクトルを加算したものに相当する。
上記のように、照明光L2にはカラーフィルタの透過波長帯域の成分が多く含まれているため、各色のスペクトルのピーク強度が大きくなる。これにより、液晶パネル130において各画素の輝度を大きくし、かつ液晶パネルの色域を向上させることが可能である。
なお、本実施形態においては、波長変換層122は第1の光A1を第2の光A2と第3の光A3に変換するものとしたがこれに限られない。波長変換層122は、第1の光A1を第2の光A2にのみ変換するものとすることも可能である。この場合、出射側反射層123は、第1の光A1を透過し、第2の光A2のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光を透過し、第4波長帯域T4に含まれない波長を有する光を反射するものとすることができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る液晶モジュールについて説明する。
[液晶モジュールの構成]
図25は、本実施形態に係る液晶モジュール200の構成を示す模式図である。同図に示すように、液晶モジュール200は、光源210、波長変換デバイス220及び液晶パネル230を備える。光源210及び液晶パネル230の構成は、第1の実施形態に係る光源110及び液晶パネル130の構成とそれぞれ同一であるので説明を省略する。
図26は、液晶モジュール200における各構成への入射光及び各構成からの出射光を示す模式図である。第1の実施形態と同様に、光源210から放出された光源放出光L1が波長変換デバイス220へ入射すると、波長変換デバイス220から照明光L2が出射される。波長変換デバイス220から出射された照明光L2が液晶パネル230に入射すると、液晶パネル230からパネル出射光L3が出射される。
[波長変換デバイスの構成]
図27は波長変換デバイス220の構成を示す模式図である。同図に示すように、波長変換デバイス220は、波長変換層222及び出射側反射層223を備える。波長変換層222及び出射側反射層223は、波長変換層222が光源210側となるように配置される。以下、波長変換層222の光源210側の面を光入射面222aとし、その反対側の面を光出射面222bとする。
波長変換層222には、光源210から放出された光源放出光L1が入射する。以下、波長変換層222に入射する光源放出光L1を第1の光A1とする。第1の光A1は光源放出光L1と同一であり、第1波長帯域T1の波長を有する光である。図28は、波長変換層222に入射する光及び波長変換層222から出射する光を示す模式図である。
波長変換層222は、第1の実施形態にかかる波長変換層122と同一の構成を有する。即ち、波長変換層222は、第1の光A1が入射すると、第1の光A1の一部を透過し、第1の光A1の一部を第2の光A2に変換し、第1の光の一部を第3の光A3に変換する。第2の光A2は第2波長帯域T2の波長を有する光であり、第3の光A3は第3波長帯域T3の波長を有する光である(図11参照)。
出射側反射層223は、第1の実施形態に係る出射側反射層123と同一の構成を有する。即ち、光出射面222bに積層され、第1の光A1を透過し、第2の光A2のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光を透過し、それ以外の波長帯域の波長を有する光を反射する。また、第3の光A3のうち、第5波長帯域T5の波長を有する光を透過し、それ以外の波長帯域の波長を有する光を反射する。図29は、出射側反射層223への入射光及び出射側反射層223からの出射光を示す模式図である。
同図に示すように、出射側反射層223に波長変換層222から第1の光A1が入射すると、第1の光A1の一部は第1透過光A1aとして出射側反射層223を透過し、第1の光A1の一部は、第1反射光A1bとして出射側反射層223によって反射される。
また、出射側反射層223に波長変換層222から第2の光A2が入射すると、第2の光A2うち、第4波長帯域T4に含まれる波長を有する光は第2透過光A2aとして出射側反射層223を透過する。第2の光A2うち、第4波長帯域T4に含まれない波長を有する光は第2反射光A2bとして出射側反射層223によって反射される。
また、出射側反射層223に波長変換層222から第3の光A3が入射すると、第3の光A3うち、第5波長帯域T5に含まれる波長を有する光は第3透過光A3aとして出射側反射層223を透過する。第3の光A3うち、第5波長帯域T5に含まれない波長を有する光は第3反射光A3bとして出射側反射層223によって反射される。
波長変換デバイス220は以上のような構成を有する。
[波長変換デバイスの動作]
波長変換デバイス220の動作について説明する。図30は、波長変換デバイス220の動作を示す模式図である。同図に示すように、波長変換デバイス220に、光源210から放出された光源放出光L1が入射する。
光源放出光L1は第1の光A1として波長変換層222に入射する。以降、第1の実施形態と同様に、波長変換層222において、第1の光A1の一部が第2の光A2及び第3の光A3に変換される。波長変換層222を透過した第1の光A1は一部が第1透過光A1aとして出射側反射層223から出射され、一部が第1反射光A1bとして波長変換層222に反射される。
波長変換層222において放出された第2の光A2のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光は第2透過光A2aとして出射側反射層223から出射され、第4波長帯域T4以外の波長帯域の波長を有する光は第2反射光A2bとして波長変換層222に反射される。
また、波長変換層222において放出された第3の光A3のうち、第5波長帯域T5の波長を有する光は第3透過光A3aとして出射側反射層223から出射され、第5波長帯域T5以外の波長帯域の波長を有する光は第3反射光32bとして波長変換層222に反射される。
本実施形態においては、第1の実施形態とは異なり、入射側反射層が設けられないが、波長変換層222の厚みを大きくする、あるいは第1発光材料及び第2発光材料の濃度を大きくする等により、光入射面222aから出射され、照明光L2として利用されない第2の光A2及び第3の光A3の量を減少させることが可能である。
以上のように、波長変換層222に光源放出光L1が入射すると、出射側反射層223からは、第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aが出射される。第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aは狭い波長帯域の波長を有し、高い強度の光である。
[液晶モジュールの動作]
上述のように、光源210から光源放出光L1が波長変換デバイス220に入射すると、波長変換デバイス220からは照明光L2が出射する。照明光L2は液晶パネル230に入射し、パネル出射光L3として出射する。本実施形態においても波長変換デバイス220から出射される照明光L2は波長帯域が狭く、強度が高い第1透過光A1a、第2透過光A2a及び第3透過光A3aからなるため、液晶パネル130の画素の輝度を向上させ、かつ色域を向上させることが可能である。
なお、本実施形態においては、波長変換層222は第1の光A1を第2の光A2と第3の光A3に変換するものとしたがこれに限られない。波長変換層222は、第1の光A1を第2の光A2にのみ変換するものとすることも可能である。この場合、出射側反射層223は、第1の光A1を透過し、第2の光A2のうち、第4波長帯域T4の波長を有する光を透過し、第4波長帯域T4に含まれない波長を有する光を反射するものとすることができる。
本発明の実施例について説明する。
各種構成を有する液晶モジュールを設定し、その効果をシミュレーションにより確認した。液晶モジュールは上記実施形態において説明したように、光源、波長変換デバイス及び液晶パネルから構成されている。
[光源の設定]
光源について設定した。図31は、光源から放出される光源放出光の発光スペクトルを示す。光源の発光スペクトルは、横軸をエネルギーとするガウシアン形状を有し、中心波長460nm、半値幅30nmの青色波長帯域であるものとした。図31において、光源放出光の発光スペクトルのうち、発光強度が0.1(10%)以上となる波長帯域を第1波長帯域T1として示す。
[波長変換デバイスの設定]
各種構成を有する波長変換デバイスを設定した。波長変換デバイスは、波長変換層と、入射側反射層及び波長変換層のうちいずれか一方または両方とが積層されて構成されている。
波長変換層は、上記実施形態において説明したように、バインダー中に第1発光材料及び第2発光材料が分散された構成を有する。第1発光材料は緑色光を放出する緑色発光材料であり、第2発光材料は赤色光を放出する赤色発光材料であるものとした。本実施例においては、材料Aからなる波長変換層と材料Bからなる波長変換層の2種類の波長変換層を設定した。材料Aと材料Bではそれぞれに含まれる緑色発光材料と赤色発光材料の吸収/発光特性が異なる。図32は、材料A及び材料Bに含まれる緑色発光材料及び赤色発光材料の発光スペクトルの中心波長及び半値幅と光源放出光の発光スペクトルの中心波長及び半値幅を示す表である。
図33は材料Aに含まれる緑色発光材料及び赤色発光材料の吸収/発光スペクトル及び光源放出光の発光スペクトルを示し、図34は、材料Bに含まれる緑色発光材料及び赤色発光材料の吸収/発光スペクトル及び光源放出光の発光スペクトルを示す。緑色発光材料及び赤色発光材料の発光スペクトルは、横軸をエネルギーとするガウシアン形状を有するとした。
また、緑色発光材料及び赤色発光材料の吸収スペクトルは、発光スペクトルのピーク波長において最大吸収率の1/2であり、同ピーク波長から長波長側は発光スペクトルと同じ半値幅のガウシアン形状(エネルギー軸)で減衰する形状とした。同ピーク波長から短波長側は最大吸収を維持する形状とした。
図33及び図34において、緑色発光材料の発光スペクトルのうち、発光強度が0.1(10%)以上の波長帯域を第2波長帯域T2として示し、赤色発光材料の発光スペクトルのうち、発光強度が0.1(10%)以上の波長帯域を第3波長帯域T3として示す。波長変換層における緑色発光材料及び赤色発光材料の濃度は、後述するパネル出射光の色度に基づいて調整した。
入射側反射層は、4種の多層反射膜を設定した。図35は、入射側反射層として用いた4種の多層反射膜の模式図であり、各層の材料と厚み(単位:nm)を示す。図35(a)の構造を「In-1」、図35(b)の構造を「In-2」、図35(c)の構造を「In-3」、図35(d)の構造を「In-4」とする。
各種の入射側反射層の透過/反射スペクトルを図36乃至図39に示す。図36は「In-1」の透過/反射スペクトルであり、図37は「In-2」の、図38は「In-3」の、図39は「In-4」の透過/反射スペクトルである。また、図36乃至図39において第1波長帯域T1を示す。
出射側反射層は、4種の多層反射膜を設定した。図40(a)〜(d)は、出射側反射層として用いた4種の多層反射膜の模式図であり、各層の材料と厚み(単位:nm)を示す。図40(a)の構造を「Out-1」、図40(b)の構造を「Out-2」、図40(c)の構造を「Out-3」、図40(d)の構造を「Out-4」とする。
各種の出射側反射層の透過/反射スペクトルを図41乃至図44に示す。図41は「Out-1」の透過/反射スペクトルであり、図42は「Out-2」の、図43は「Out-3」の、図44は「Out-4」の透過/反射スペクトルである。また、図41乃至図44において第4波長帯域T4及び第5波長帯域T5を示す。
上記入射側反射層、波長変換層及び出射側反射層を組み合わせて、各種構成を有する波長変換デバイスを設定した。図45は、波長変換デバイスの構成を示す表である。波長変換デバイス1と波長変換デバイス14は、比較のためのものであり、波長変換層のみから構成されている。他の波長変換デバイスは波長変換層に、入射側反射層及び出射側反射層のいずれか一方または両方が積層されている。
[液晶パネルの設定]
液晶パネルは各画素に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の各色のカラーフィルタが設けられているものとして設定した。各色のカラーフィルタの透過スペクトルが異なる3種類の液晶パネルを設定した。以下、3種類の液晶パネルを「パネル1」、「パネル2」及び「パネル3」とする。図46はパネル1が備えるカラーフィルタの透過スペクトル、図47はパネル2が備えるカラーフィルタの透過スペクトル、図48はパネル3が備えるカラーフィルタの透過スペクトルである。
図49乃至図51は各液晶パネルのカラーフィルタの透過スペクトルを比較したものであり、図49は赤色カラーフィルタ、図50は緑色カラーフィルタ、図51は青色カラーフィルタの透過スペクトルである。これらの図に示すように、パネル1に対してパネル2の透過スペクトルは幅広に、パネル1に対してパネル3の透過スペクトルは幅狭に設定した。
[照明光の算出]
上記実施形態において説明したように光源から放出された光源放出光が波長変換デバイスに入射すると、光源放出光からは照明光が出射する。この照明光のスペクトルを算出した。
入射側反射層と出射側反射層の反射透過特性については、反射/透過率計算の一般的な手法によって算出した。波長変換層における光強度(スペクトル)変化についてはランバートベール則に発光材料(緑色発光材料及び赤色発光材料)の発光による影響を加え、発光材料による吸収、発光、再吸収、再発光及び再々吸収まで計算した。実施形態において説明したように、発光材料による吸収には、光源放出光のみならず、他の発光材料の発光も考慮した。これらを全て取り込んだ空間微分方程式を作成し、その数値解を求めることによって、照明光のスペクトル(図19参照)を算出した。
また、照明光のスペクトルにおいて、「ピーク強度(average(p1,p2,p3))」を算出した。ピーク強度は、ピークp1、ピークp2及びピークp3(図19参照)のピーク値の平均であり、次の式を用いて算出することができる。
average(p1,p2,p3)=(p1+p2+p3)/3
また、照明光のスペクトルにおいて、「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3))」を算出した。バレー陥没度合は、バレーv2(図19参照)のピークp2及びピークp3に対する陥没の度合を表し、次の式を用いて算出することができる。なお、「バレー陥没度合」の値は、バレーv2の陥没が大きいほど小さくなる。
v2/average(p2,p3)=2*v2/(p2+p3)
[パネル出射光の算出]
上記実施形態において説明したように波長変換デバイスから出射された出射光が液晶パネルに入射すると、液晶パネルからはパネル出射光が出射する。このパネル出射光のスペクトルを算出した。
パネル出射光のスペクトルは、照明光のスペクトルに対して波長毎にカラーフィルタの透過率を掛けることによって算出することができる。パネル1〜3の各液晶パネルについて、照明光のスペクトル(図19参照)に赤色カラーフィルタの透過率、緑色カラーフィルタの透過率及び青色カラーフィルタの透過率をそれぞれ掛け、各色のカラーフィルタを透過したパネル出射光のスペクトルを算出した(図21乃至図23参照)。これらのスペクトルを加算し、全ての画素を点灯させた場合のパネル出射光のスペクトル(図24参照)を算出した。
[輝度及び色域の算出]
上記のようにして算出したパネル出射光のスペクトルから、輝度及び色域を算出した。輝度及び色域は、錐体細胞(視細胞の一種)がパネル出射から受ける刺激値を算出することにより、算出することが可能である。
具体的には、パネル出射光の赤色成分のスペクトル(図23参照)と、L錐体、M錐体及びS錐体のそれぞれの視感度の積を波長積分することにより、赤色のカラーフィルタが設けられた画素のみが点灯された場合に、各錐体細胞が受ける刺激値を算出し、色度座標を算出した。
同様に、パネル出射光の緑色成分のスペクトル(図22参照)と、L錐体、M錐体及びS錐体のそれぞれの視感度の積を波長積分することにより、緑色のカラーフィルタが設けられた画素のみが点灯された場合に、各錐体細胞が受ける刺激値を算出し、色度座標を算出した。
また、パネル出射光の青色成分のスペクトル(図21参照)と、L錐体、M錐体及びS錐体のそれぞれの視感度の積を波長積分することにより、青色のカラーフィルタが設けられた画素のみが点灯された場合に、各錐体細胞が受ける刺激値を算出し、色度座標を算出した。
さらに、パネル出射光のスペクトル(図24参照)と、L錐体、M錐体及びS錐体のそれぞれの視感度の積を波長積分することにより、全ての画素が点灯された場合に、各錐体細胞が受ける刺激値を算出し、色度座標を算出した。また、その際に算出されたM錐体が受ける刺激値は輝度に比例するので輝度の指標となり、ここではこれを輝度とした。
図52は算出された各色度座標の例である。同図において「R」は赤色成分の色度座標、「G」は緑色成分の色度座標、「B」は青色成分の色度座標である。また、「W」は全ての画素を点灯させた場合のパネル出射光の色度座標である。「R」、「G」、「B」の三点で囲まれた領域がパネル出射光の色域である。以上のようにしてパネル出射光の輝度及び色域を算出した。
[発光材料の濃度の決定]
波長変換層に含まれる緑色発光材料及び赤色発光材料の濃度は、全ての画素を点灯させた場合のパネル出射光の色度座標(上記「W」)に基づいて決定した。具体的には、全ての画素を点灯させた場合のパネル出射光の色度座標が(x,y)=(0.288,0.297)となるように緑色発光材料及び赤色発光材料の濃度を調整した。
[算出結果]
図53は、パネル1について算出した「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」、「色域」、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」、「輝度」、「緑色発光材料濃度」及び「赤色発光材料濃度」を示す表である。
同図において、「○」は比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)に対して改善したことを示し、「×」は同比較対象に対して悪化したことを示す。「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」については比較対象との差分が−0.01未満の場合、「色域」については同差分が2%より大きい場合、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」については同差分が0より大きい場合、「輝度」については同差分が0より大きい場合をそれぞれ改善と判定した。また、「色域」と「輝度」がいずれも改善した波長変換デバイスに「○」を付し、いずれかが悪化した波長変換デバイスに「×」を付した。
図54及び図55は、上記図53における「輝度」を「ピーク強度」に対してプロットしたグラフであり、図54は材料Aについて、図55は材料Bについてのグラフである。両図において、比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)の値を基準として示した。
図56及び図57は、上記図53における「色域」を「バレー陥没度合」に対してプロットしたグラフであり、図56は材料Aについて、図57は材料Bについてのグラフである。両図において、比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)の値を基準として示した。
図53乃至図57に示すように、「バレー陥没度合」が小さい(陥没が大きい)と「色域」が広くなり、「ピーク強度」が大きいと「輝度」が大きくなることがわかる。また、いずれの場合も「緑色発光材料濃度」及び「赤色発光材料濃度」が比較対象に比べて小さくてよいことがわかる。
図58は、パネル2について算出した「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」、「色域」、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」、「輝度」、「緑色発光材料濃度」及び「赤色発光材料濃度」を示す表である。
同図において、「○」は比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)に対して改善したことを示し、「×」は同比較対象に対して悪化したことを示す。「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」については比較対象との差分が−0.01未満の場合、「色域」については同差分が2%より大きい場合、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」については同差分が0より大きい場合、「輝度」については同差分が0より大きい場合をそれぞれ改善と判定した。また、「色域」と「輝度」がいずれも改善した波長変換デバイスに「○」を付し、いずれかが悪化した波長変換デバイスに「×」を付した。
図59及び図60は、上記図58における「輝度」を「ピーク強度」に対してプロットしたグラフであり、図59は材料Aについて、図60は材料Bについてのグラフである。両図において、比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)の値を基準として示した。
図61及び図62は、上記図58における「色域」を「バレー陥没度合」に対してプロットしたグラフであり、図61は材料Aについて、図62は材料Bについてのグラフである。両図において、比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)の値を基準として示した。
図58乃至図62に示すように、「バレー陥没度合」が小さい(陥没が大きい)と「色域」が広くなり、「ピーク強度」が大きいと「輝度」が大きくなることがわかる。また、いずれの場合も「緑色発光材料濃度」及び「赤色発光材料濃度」が比較対象に比べて小さくてよいことがわかる。
図63は、パネル3について算出した「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」、「色域」、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」、「輝度」、「緑色発光材料濃度」及び「赤色発光材料濃度」を示す表である。
同図において、「○」は比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)に対して改善したことを示し、「×」は同比較対象に対して悪化したことを示す。「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」については比較対象との差分が−0.01未満の場合、「色域」については同差分が2%より大きい場合、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」については同差分が0より大きい場合、「輝度」については同差分が0より大きい場合をそれぞれ改善と判定した。また、「色域」と「輝度」がいずれも改善した波長変換デバイスに「○」を付し、いずれかが悪化した波長変換デバイスに「×」を付した。
図64及び図65は、上記図63における「輝度」を「ピーク強度」に対してプロットしたグラフであり、図64は材料Aについて、図65は材料Bについてのグラフである。両図において、比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)の値を基準として示した。
図66及び図67は、上記図63における「色域」を「バレー陥没度合」に対してプロットしたグラフであり、図66は材料Aについて、図67は材料Bについてのグラフである。両図において、比較対象(波長変換層のみの波長変換デバイス)の値を基準として示した。
図63乃至図67に示すように、「バレー陥没度合」が小さい(陥没が大きい)と「色域」が広くなり、「ピーク強度」が大きいと「輝度」が大きくなることがわかる。また、いずれの場合も「緑色発光材料濃度」及び「赤色発光材料濃度」が比較対象に比べて小さくてよいことがわかる。
以上のように、パネル1乃至3のいずれの場合であっても、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」が大きいと「輝度」が大きくなる。一方で、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」が大きすぎると、「色域」が狭くなる。このため、「ピーク強度(average(p1,p2,p3)」は0.023以上0.33以下が好適である(図53、図58、図63参照)。
また、パネル1乃至3のいずれの場合であっても「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」が小さい(陥没が大きい)と「色域」が広くなる。一方で、「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」が大きすぎると、「輝度」が小さくなる。このため、「バレー陥没度合(v2/average(p2,p3)」は0以上0.4以下が好適である(図53、図58、図63参照)。
図68は、出射側反射層の透過特性と色域の関係を示す表であり、図69はそのグラフである。出射側反射層の透過スペクトル(図41乃至図44)において、波長500nm以上700nm以下の波長範囲で透過率が90%以上となる波長領域(以下、高透過率領域)を抽出した。高透過率領域を、図41乃至図44において領域Rとして示す。
図68及び図69は、波長変換層のみからなる波長変換デバイス(比較対象)と波長変換層及び出射側反射層が設けられた波長変換デバイスについての色域を示す。これらの図に示すように、出射側反射層の透過スペクトルにおいて高透過率領域が狭いと色域が向上する。具体的には、高透過領域が156nmでは比較対象より色域が悪化しているものの、64nmでは色域が若干改善しており、38nmでは顕著に改善している。
これは、出射側反射層による透過波長の選択によって、第1発光材料及び第2発光材料の発光のうち所望の波長帯域(カラーフィルタの透過波長帯域)の波長を有する光のみが照明光に利用され、パネル出射光の色域が向上することを示す。
100、200…液晶モジュール
110、210…光源
120、220…波長変換デバイス
121…入射側反射層
122、222…波長変換層
123、223…出射側反射層
130、230…液晶パネル

Claims (16)

  1. 光入射面と、前記光入射面と反対側の光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、前記第2の光を前記第2の光に再変換し、前記第3の光を前記第3の光に再変換する波長変換層と、
    前記光出射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第2の光のうち、前記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、前記第3の光のうち、前記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層と
    を具備する波長変換デバイス。
  2. 請求項1に記載の波長変換デバイスであって、
    前記光入射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層
    をさらに具備する波長変換デバイス。
  3. 請求項1に記載の波長変換デバイスであって、
    前記出射側反射層は、500nm以上700nm以下の波長帯域において、90%以上の光透過率である波長帯域が64nm以下である
    波長変換デバイス。
  4. 請求項1に記載の波長変換デバイスであって、
    前記波長変換層は、前記第1の光及び前記第2の光を吸収して前記第2の光を放出する第1の発光材料と、前記第1の光及び前記第3の光を吸収して前記第3の光を放出する第2の発光材料とを含む
    波長変換デバイス。
  5. 請求項1に記載の波長変換デバイスであって、
    前記第1の波長帯域は、青色波長帯域であり、
    前記第2の波長帯域は、緑色波長帯域であり、
    前記第3の波長帯域は、赤色波長帯域である
    波長変換デバイス。
  6. 請求項1に記載の波長変換デバイスであって、
    前記出射側反射層は、多層反射膜である
    波長変換デバイス。
  7. 請求項2に記載の波長変換デバイスであって、
    前記入射側反射層は、多層反射膜である
    波長変換デバイス。
  8. 光入射面と、前記光入射面と反対側の光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光に変換し、前記第2の光を前記第2の光に再変換する波長変換層と、
    前記光出射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第2の光のうち、前記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層と
    を具備する波長変換デバイス。
  9. 請求項8に記載の波長変換デバイスであって、
    前記光入射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層
    をさらに具備する波長変換デバイス
  10. 第1の波長帯域の波長を有する第1の光を放出する光源と、
    光入射面と、前記光入射面と反対側の光出射面を有し、前記第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、前記第2の光を前記第2の光に再変換し、前記第3の光を前記第3の光に再変換する波長変換層と、前記光出射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第2の光のうち、前記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、前記第3の光のうち、前記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層とを備える波長変換デバイスと
    を具備する照明ユニット。
  11. 請求項10に記載の照明ユニットであって、
    前記波長変換デバイスは、さらに、前記光入射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層を備える
    照明ユニット。
  12. 請求項10又は11に記載の照明ユニットであって、
    前記光源から放出された前記第1の光が入射したときに前記波長変換デバイスから出射される光のスペクトルは、短波長側から第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークを有し、前記第1のピーク、前記第2のピーク及び前記第3のピークのピーク値の平均値は、前記光源から放出された前記第1の光のピーク強度を1として0.023以上0.33以下である。
    照明ユニット。
  13. 請求項10又は11に記載の照明ユニットであって、
    前記光源から放出された前記第1の光が入射したときに前記波長変換デバイスから出射される光のスペクトルは、短波長側から第1のピーク、第2のピーク及び第3のピークを有し、前記第2のピークと前記第3のピークの間のバレーの最小値の、前記第2のピークのピーク値と前記第3のピークのピーク値の平均値に対する比率は、0以上0.4以下である
    照明ユニット。
  14. 第1の波長帯域の波長を有する第1の光を放出する光源と、
    光入射面と、前記光入射面と反対側の光出射面を有し、前記第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、前記第2の光を前記第2の光に再変換し、前記第3の光を前記第3の光に再変換する波長変換層と、前記光出射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第2の光のうち、前記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、前記第3の光のうち、前記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層とを備える波長変換デバイスと、
    前記第1の波長帯域を透過波長帯域とする第1のカラーフィルタと、前記第4の波長帯域を透過波長帯域とする第3のカラーフィルタと、前記第5の波長帯域を透過波長帯域とする第3のカラーフィルタとを備える液晶パネルと
    を具備する液晶モジュール。
  15. 請求項14に記載の液晶モジュールであって、
    前記波長変換デバイスは、さらに、前記光入射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第1の波長帯域以外の波長を有する光を反射する入射側反射層を備える
    液晶モジュール。
  16. 光入射面と、前記光入射面と反対側の光出射面を有し、第1の波長帯域の波長を有する第1の光を第2の波長帯域の波長を有する第2の光と第3の波長帯域の波長を有する第3の光に変換し、前記第2の光を前記第2の光に再変換し、前記第3の光を前記第3の光に再変換する波長変換層と、前記光出射面に積層され、前記第1の光を透過し、前記第2の光のうち、前記第2の波長帯域より狭い第4の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第4の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射し、前記第3の光のうち、前記第3の波長帯域より狭い第5の波長帯域の波長を有する光を透過し、前記第5の波長帯域に含まれない波長を有する光を反射する出射側反射層とを備える波長変換デバイスの前記光入射面に、前記第1の光を入射させる
    照明方法。
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