JP2016045443A - 変調信号発生装置および変調信号発生方法 - Google Patents

変調信号発生装置および変調信号発生方法 Download PDF

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茂 桑野
純 寺田
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純 寺田
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Naoto Yoshimoto
直人 吉本
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Tadao Nagatsuma
忠夫 永妻
信太郎 久武
Shintaro Hisatake
信太郎 久武
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Abstract

【課題】本発明は、より安定に高周波信号を発生させることを目的とする。
【解決手段】本願発明の変調信号発生装置は、位相揺らぎを抑圧するために、光分岐回路38,31、光合波器32、第2の光検波器33、BPF34、LPF43、低周波信号発振器37、LPF45、LPF25、制御回路26及び位相変調器23を備える。BPF34、乗算器42及びLPF43は、第2の光検波器33の出力信号を用いて光合波器13で合波された光波の差周波成分を有する低周波信号を濾波する。低周波信号発振器37、乗算器44、LPF45、乗算器35及びLPF35は、低周波信号を用いて光合波器13で合波された光波同士の位相差を検出する。制御回路26は、検出した位相差を補正する位相制御信号を位相変調器23へ出力する。
【選択図】図4

Description

本発明は、光周波数コムを用いた変調信号発生回路において安定な変調信号を生成する技術に関する。
100GHz以上の周波数の搬送波を用いるテラヘルツ通信では、従来の無線通信より高い周波数を用いるため、既存システムとの干渉がない点や同じ比帯域でも非常に広帯域な通信が可能であるため、将来の伝送システムとしての検討が広く進められている(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、このような高周波の信号を電気回路で直接生成することは現状の半導体デバイスの性能では難しく、光技術を併用したシステムが多く検討されている。
図1に光技術を用いたテラヘルツ通信用送信回路の構成例を示す。図1に示すテラヘルツ通信用送信回路は、光周波数コム生成部11と、光分波器12と、光データ変調器22と、光合波器13と、光検波器14を備える。光周波数コム生成部11は、周波数Δfの無線(RF)信号をもとに、Δf間隔の光周波数コムを生成する。光分波器12は、nΔfだけ離れた2つの光波を抽出する。光データ変調器22は、光分波器12の抽出したうちの1つの光波を変調する。光合波器13は、光変調後の2波を合波する。光検波器14は、光ヘテロダイン検波によりそれらの差周波nΔfの信号を生成する。このようにすることで、図1に示すテラヘルツ通信用送信回路は、電気的には生成の難しい高周波の信号を生成することが可能となる。
図1に示すテラヘルツ通信用送信回路で生成される信号の品質は、もとのRF信号の品質と同等であり、高品質の信号が生成可能である。しかし、光ヘテロダイン検波に用いる2つの光波の光路長は温度や振動によって変動し、変動はそれぞれの光路に対して同一ではないため、概ね1kHz以下の低周波の位相揺らぎが生じる。位相同期ループ(PLL)を受信側に置くことによりこの位相揺らぎの影響を受けずに受信することは可能であるが、位相揺らぎそのものは伝達されてしまうため、無線信号の搬送波が揺らぐこととなり、無線端末側で受信信号を基に基準周波数信号を発生させる場合等において無線信号品質に影響を与える。また、複数の高周波信号を生成して、アレイアンテナを構成したり、多入力多出力(MIMO)による通信容量の増大を図ったり、直交周波数分割多重(OFDM)のような高度な変調方式を用いる場合、図1に示すテラヘルツ通信用送信回路は、高周波信号間の位相を同期させる必要があり、位相揺らぎがある場合には十分な性能が発揮できない。
位相揺らぎの抑圧手法として、図2のように、光ヘテロダイン検波後の信号を搬送波周波数の基準信号と同期検波することで位相揺らぎを検出し、位相変調器23を用いて位相揺らぎを打ち消すように2つの光波の一方に位相変調を印加する方法もある。しかし、安定な基準信号を得ることが難しいこと、および高価な高周波回路が追加となることから現実的ではない。
H.−J.Song and T.Nagatsuma,"Present and Future of Terahertz Communications",IEEE Trans. on Terahertz Sci.and Technol.,vol.1,pp.256−263,2011. Y.Yoshimizu,et al.,"Wireless transmission using coherent terahertz wave with phase stabilization",IEICE Electronics Express,vol.10,no.18,pp.1−8,2013.
これに対して、図3で示すように、2つの光波それぞれを位相揺らぎより高い周波数の小振幅の正弦波で位相変調し、元の光周波数コムと合波して光検波することで、位相揺らぎを比較的低周波数の搬送波ゆらぎとして検出することが検討されており、この手法を用いたフィードバックループにより位相揺らぎを抑圧できることが確認されている(例えば非特許文献2参照。)。この手法の場合、2つの各光波の光路長揺らぎと元の光周波数コムの光路長揺らぎの影響を受けるため、位相制御量が大きくなり、長期間の安定動作を行うためには位相変調器の位相シフト範囲を非常に広くとる必要がある。また、相対的に短時間の位相ゆらぎに対する制御信号の雑音耐性が低くなるため、制御精度そのものにも影響がある。
したがって、より安定に高周波信号を発生させる手段が必要となる。
本願発明の変調信号発生装置は、
複数の周波数成分を有する光周波数コムを分岐する光周波数コム光分岐回路と、
前記光周波数コム光分岐回路からの分岐光周波数コムの一方を分波して周波数の異なる光波を取り出す光分波器と、
前記光分波器で取り出された各光波の位相を、位相制御信号に従って変調する位相変調器と、
前記位相変調器で位相変調された光波のうち少なくとも1つの光波をデータ変調する少なくとも1つの光データ変調器と、
前記位相変調器で位相変調されかつ前記光データ変調器でデータ変調されていない光波と前記光データ変調器でデータ変調された光波とを合波する少なくとも1つの変調光合波器と、
前記変調光合波器で合波された合波光を分岐する変調光分岐回路と、
前記変調光分岐回路で分岐された合波光の一方を電気信号に変換する第1の光電変換回路と、
前記光周波数コム光分岐回路からの分岐光周波数コムの他方と前記変調光分岐回路で分岐された合波光の他方とを合波した光を電気信号に変換する第2の光電変換回路と、
前記第2の光電変換回路の出力信号を用いて前記変調光合波器で合波された光波の差周波成分を有する低周波信号を濾波する差周波成分抽出回路と、
前記差周波成分抽出回路からの低周波信号を用いて前記変調光合波器で合波された光波同士の位相差を検出する位相差検出回路と、
前記位相差検出回路の検出した位相差を補正する前記位相制御信号を、前記位相変調器へ出力する制御回路と、
を備える。
本願発明の変調信号発生装置では、前記差周波成分抽出回路は、前記第2の光電変換回路の出力信号から前記光周波数コムの各周波数に対応する周波数成分を抽出する帯域濾波器と、前記帯域濾波器からの出力信号を用いて前記光周波数コムの差周波成分を抽出する乗算器と、前記乗算器の出力信号のなかから前記光周波数コムの差周波成分を有する低周波信号を抽出する低域濾波器と、を備えてもよい。
本願発明の変調信号発生装置では、前記位相差検出回路は、前記光周波数コムの差周波成分を生成する基準周波数信号発生器と、前記基準周波数信号発生器からの差周波成分と前記差周波成分抽出回路からの低周波信号を乗算する乗積検波器と、を備えてもよい。
本願発明の変調信号発生方法は、
複数の周波数成分を有する光周波数コムを周波数の異なる光波に光分波器を用いて分波し、分波された光波のうち少なくとも1つの光波をデータ変調し、分波された光波のうちの少なくとも1つの光波をデータ変調せずにデータ変調した光波と合波して合波光を生成し、当該合波光を電気信号に変換することで変調信号を生成する第1の光電変換手順を有する変調信号発生方法であって、
前記光分波器を用いて前記光周波数コムを分波する前に前記光周波数コムを分岐した分岐光周波数コムと前記合波光の分岐光とを合波した光を電気信号に変換する第2の光電変換手順と、
前記第2の光電変換手順で変換した電気信号を用いて前記合波光の差周波成分を有する低周波信号を濾波し、前記低周波信号を用いて前記合波光に含まれる周波数成分の位相差を検出する位相差検出手順と、
前記光分波器を用いて分波された各光波の位相に、前記位相差検出手順で検出した位相差を補正する位相補正手順と、
を順に有する。
本発明によれば、より安定に高周波信号を発生させることができる。
本発明に関連する光技術を用いたテラヘルツ通信用送信回路の一例を示す。 本発明に関連する位相揺らぎを抑圧手法の第1例を示す。 本発明に関連する位相揺らぎを抑圧手法の第2例を示す。 本発明の第1の実施形態に係る変調信号発生装置の一例を示す。 位相差の検出原理の説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る変調信号発生装置の一例を示す。 本発明のアレイアンテナへの適用例を示す。 本発明のOFDM信号生成系の適用例を示す。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。これらの実施の例は例示に過ぎず、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した形態で実施することができる。なお、本明細書及び図面において符号が同じ構成要素は、相互に同一のものを示すものとする。
(第1の実施形態)
図4に、本実施形態に係る変調信号発生装置の一例を示す。本実施形態に係る変調信号発生装置は、差周波nΔfの高周波変調信号を発生する機能と、高周波変調信号の位相揺らぎを抑圧する機能を有する。
本実施形態に係る変調信号発生装置は、差周波nΔfの高周波変調信号を生成するために、光周波数コム発生器11、光分波器12、光データ変調器22、光合波器13及び第1の光検波器14を備える。第1の光検波器14は第1の光電変換回路として機能し、光合波器13は変調光合波器として機能する。
本実施形態に係る変調信号発生装置は、位相揺らぎを抑圧するために、光分岐回路38,31、光合波器32、第2の光検波器33、BPF34、LPF43、低周波信号発振器37、LPF45、LPF25、制御回路26及び位相変調器23を備える。
光分岐回路38は光周波数コム光分岐回路として機能し、光合波器32は変調光分岐回路として機能し、第2の光検波器33は第2の光電変換回路として機能し、BPF34、乗算器42及びLPF43は差周波成分抽出回路として機能し、低周波信号発振器37及び乗算器44は基準周波数信号発生器として機能し、乗算器35は乗積検波器として機能し、低周波信号発振器37、乗算器44、LPF45、乗算器35及びLPF25は位相差検出回路として機能する。
位相変調器23、BPF34及び低周波信号発振器37は、光周波数コムの周波数成分ごとに備わる。本実施形態では、一例として、光周波数コムに含まれる周波数成分が2個である場合について説明する。
本実施形態に係る変調信号発生方法は、第1の光電変換手順を有する変調信号発生方法であって、第2の光電変換手順と、位相差検出手順と、位相補正手順と、を順に有する。
第1の光電変換手順では、本実施形態に係る変調信号発生装置が、差周波nΔfの高周波変調信号を生成する。
第2の光電変換手順では、光合波器32の合波光を電気信号に変換する。
位相差検出手順では、低周波信号発振器37、乗算器44、LPF45、乗算器35及びLPF25が、周波数成分fと周波数成分fの位相差を検出する。
位相補正手順では、制御回路26が周波数成分fと周波数成分fの位相差を補正するための位相制御信号を位相変調器23に出力し、位相変調器23が位相制御信号に従って光波の位相を変調する。
本実施形態に係る変調信号発生装置は、光周波数コム発生器11で発生させた光周波数コムを変調用とリファレンス用に分岐し、一方を光分波器12で光周波数コムの各周波数成分に分波し、そのそれぞれに位相変調器23を接続し、そのうちの少なくとも1つにさらに光データ変調器22を接続する。ここで位相変調器23には互いに周波数の異なる低周波正弦波信号および直流信号が印加される。そのうちの少なくとも2つの光波を光合波器13で合波し、光分岐回路31で分岐させる。そのうちの一方を第1の光検波器14に入力し、その出力から入力される光波の周波数差の成分を抽出し、高周波信号として出力する。
光分岐回路31からのもう一方の分岐出力を分岐された光周波数コムと光合波器32で合波し、第2の光検波器33に入力し、低域信号を出力する。低周波信号の周波数は、例えば1kHz〜100kHzであり、かつそれらの最小周波数間隔が2kHz以上50kHz以下であることが好ましい。BPF34がこの低域信号から各周波数成分の低周波正弦波信号を抽出する。低周波信号発振器37−m、低周波信号発振器37−n及び乗算器44が周波数(f−f)の基準信号を発生する。制御回路26は、周波数(f−f)の基準信号を用いて各周波数成分の低周波正弦波信号の位相差を検出し、位相差を補正するように各位相変調器23に印加される直流信号を生成する。
以下、数式を用いて本実施形態の動作を説明する。
光周波数コムは次式で表現される。
Figure 2016045443
ここで、Nは光周波数コムの本数、aはi番目の成分の振幅、φはi番目の成分の位相、Δfは周波数間隔である。この中の各成分を光分波器で分波し、そのうち2波を合波する。その際各周波数成分に位相変動が付加されるため、合波後の信号は次式で与えられる。
Figure 2016045443
ここで各成分の位相変動はθ(t),θ(t)である。
第一の光検波器14の出力における2波の周波数差の成分は、
Figure 2016045443
であり、φ−φは定常位相であるため信号に影響を与えないが、θ(t)−θ(t)が搬送波の位相揺らぎとして信号品質に影響を与える。
そこで、光分波器12出力の各光波を、位相変調器23を用いて低周波の小信号で位相変調し、その低周波成分を制御回路26で検出し、フィードバック制御により位相の安定化を図ることを考える。この際のi番目の成分は次式で与えられる。
Figure 2016045443
ここで、αは位相変調の変調指数であり、fはi番目の低周波信号の周波数であり、β(t)は位相制御信号である。
この場合の(式3)の周波数差成分は、
Figure 2016045443
となり、
Figure 2016045443
となるように制御を行い、αが十分に小さくかつf,fが変調信号の周波数帯と異なっていれば、
Figure 2016045443
となり、安定した位相の高周波信号を生成することが可能となる。
光合波器32で合波後の信号からの低周波信号の抽出について、第2の光検波器33の出力の低周波成分は、
Figure 2016045443
となる。ここで、γ(t)はリファレンスとして用いる光周波数コムの光路での位相変動である。
αが十分に小さいとすると、
Figure 2016045443
となる。BPF34−m及び34−nでf,fの成分をそれぞれ抽出し、乗算器42でそれらの積をとり、低周波信号をLPF43で抽出すると、
Figure 2016045443
となる。
この信号を周波数(f−f)の基準信号で同期検波すると、誤差信号として、
Figure 2016045443
が得られ、誤差信号が小さい場合は、
Figure 2016045443
と近似でき、位相揺らぎの誤差を検出することができる。
この位相誤差から制御回路26で位相変調器23の位相制御信号を生成するが、生成方法としては、比例・積分・微分(PID)制御が一般的である。
(式10)に示すように本実施形態では、光分波回路31出力の2つの光波の位相差θ(t)−θ(t)を検出するため、図5に示すように2つの光波に共通に重畳されている位相揺らぎの影響は受けない。また、光分波器12での分波後に受ける位相揺らぎについても、光路が近接しているため高い相関が期待でき、相関分の位相揺らぎの影響は受けない。これに対して非特許文献2の手法では、(式7)の信号からf,fそれぞれの周波数の信号を抽出し、それぞれを基準となる信号と同期検波して位相誤差を検出して位相制御するため、共通に重畳されている位相揺らぎ及びγ(t)の影響も補償するように位相制御信号を生成する必要がある。実際に制御が必要な成分は(式4)から明らかなように、位相差θ(t)−θ(t)であるから、本実施形態の方がより効率的に制御信号を生成できることが分かる。すなわち、不要な擾乱の影響を避けて高精度な位相制御を行うことが可能となる。
また、本実施形態における位相制御信号の印加方法について、β(t)−β(t)の形で付与できればよいため、m番目の位相変調器23−mに与える位相制御信号とn番目の位相変調器23−nに与える位相制御信号を逆相とすることにより、同じ駆動信号で片側のみの場合の2倍の位相差を付与でき、位相変調器23あたりの制御位相量を小さくできる。すなわち、一方の位相変調器23のみを使用する場合に比較して、同じ駆動回路でより広い範囲の位相差の補償が可能となり、長時間の安定動作が期待できる。
本実施形態において制御のために用いる低周波信号は、データ変調に用いる信号に影響を与えない範囲に設定する必要がある。通常、データ変調では、データ信号を特性インピーダンス50オームの伝送路で伝送し、AC結合50オーム終端により受信し、AC結合には0.1μFのキャパシタが用いられるため、その低域カットオフは30kHz程度となる。したがって、低周波信号をそれよりも低い周波数に設定することにより、データ信号に影響を与えることなく低周波信号を重畳することが可能となる。また、低域カットオフよりも高い周波数の信号を重畳する場合には、重畳する信号の変調指数を抑えて、データ信号に影響を与えないようにする必要がある。
低周波信号の周波数間隔について、位相揺らぎの周波数成分は1kHz以下であるため、最小で2kHz程度あれば十分である。しかし、動作の高速性の点からフィルタを広帯域化した方が有利であり、周波数間隔はそれ以上であることが望ましい。また、周波数間隔が広すぎるとその間に含まれる不要信号が雑音として制御信号に影響を与える。以上の点を考慮して、低周波信号の周波数は1〜100kHzの範囲内で、最小周波数間隔2〜50kHz程度に設定することが望ましい。
なお、本実施形態の回路構成は、非特許文献2の回路構成より複雑となるが、第2の光検波器出力をデジタル化し、デジタル信号処理技術を用いて位相制御信号を生成してもよい。
本実施形態において、BPF34−m,34−nで周波数f,fの成分をそれぞれ抽出し乗積検波により差周波成分を検出しているが、単一のBPFでf,fの成分をまとめて抽出し、自乗検波により差周波成分を検出することも可能である。この場合、雑音の増加はあるもののBPFの透過特性を緩やかに設定することが可能となり、BPFでの遅延時間を低くすることができ、位相制御の応答特性を向上することができる。
(第2の実施形態)
図6に本実施形態に係る変調信号発生装置の一例を示す。本実施形態と第1の実施形態との違いは、M(Mは2以上の整数)個の光波を変調した信号の生成を行う点である。このため、本実施形態では、光周波数コムに含まれるM個の光波とそれらの周波数基準となる光波の計(M+1)個の光波を互いに周波数の異なる正弦波で位相変調し、第2の光検波器出力から低周波成分を抽出する。(M+1)個の成分のうち1つを基準として、他のM個の周波数成分との積をとり、基準信号に対する位相差を検出し、それらを基にして位相制御信号を生成し位相安定化を行う。
すなわち、(式1)に対応する信号として、
Figure 2016045443
が得られ、(式6)に対応する信号として、
Figure 2016045443
が得られ、i=0の信号を基準とすると、次式で表されるM個の誤差信号e(t)が抽出される。
Figure 2016045443
これらの誤差信号を基にして、(M+1)個の位相制御信号を生成する。
ここで、基準となるi=0の制御信号β(t)について、固定の値とすることも可能であるが、制御信号の最大値を抑えるため、平均的な制御量、
Figure 2016045443
の逆相信号とすることも可能である。この場合は、すべての誤差信号e(t)を用いて制御信号β(t)を生成する必要があり、デジタル信号処理技術の適用が不可欠となる。このようにすることにより、第1の光検波器14からの出力に得られるM個の高周波信号の位相を同期させることが可能となる。
本実施形態においても第1の実施形態と同様に、BPF34−1〜34−Mに代えて単一のBPFとしてもよい。この場合、複数の周波数成分を単一のBPFで抽出し自乗検波することによって差周波成分を検出する。但し、複数の周波数成分間の周波数差が同一とならないように低周波数信号の周波数を設定する必要がある。
本実施形態の構成をとることにより、図7の構成のように複数のアンテナから放射される無線信号の位相を調整しビームを形成するアレイアンテナを実現させることができる。すなわち、光分波器12からの(M+1)個の光波を光合波器13にて等周波数間隔の(M+1)/2組の2波の光波に分け、それぞれを独立に(M+1)/2個の第1の光検波器14で検波することで同一周波数の(M+1)/2個の高周波信号を生成できる。そして、各高周波信号を(M+1)/2個のアンテナに給電することで、アレイアンテナとして動作させることができる。この際、制御回路26が(M+1)個の高周波信号の位相を同期させることで、高精度のビーム形成が可能となる。
また、図8に示すように、光周波数コム発生器11の発生する高周波信号の周波数間隔Δfと光データ変調器22におけるデータ変調のシンボル周期Tの逆数と一致させることにより、高速なOFDM信号の生成が可能となり、より高度なテラヘルツ通信への適用が可能となる。
以上述べたように、本発明を適用することにより、光周波数コムを用いて生成する高周波信号の位相を安定化することが可能となる。
本発明は情報通信産業に適用することができる。
11:光周波数コム発生器
12:光分波器
13:光合波器
14、14−1、14−(M+1)/2:光検波器
21:発振器
22:光データ変調器
23:位相変調器
24:乗算器
25、25−1、25−M:LPF
26:制御回路
27:データ駆動部
31:光分岐回路
32:光合波器
33:第2の光検波器
34、34−m、34−n、34−0、34−1、34−M:BPF
35、35−1、35−M:乗算器
36、36−m、36−n、36−1、36−M:加算器
37、37−m、37−n、37−0、37−1、37−M:低周波信号発振器
38:光分岐回路
42、42−1、42−M:乗算器
43、43−1、43−M:LPF
44、44−1、44−M:乗算器
45、45−1、45−M:LPF

Claims (4)

  1. 複数の周波数成分を有する光周波数コムを分岐する光周波数コム光分岐回路と、
    前記光周波数コム光分岐回路からの分岐光周波数コムの一方を分波して周波数の異なる光波を取り出す光分波器と、
    前記光分波器で取り出された各光波の位相を、位相制御信号に従って変調する位相変調器と、
    前記位相変調器で位相変調された光波のうち少なくとも1つの光波をデータ変調する少なくとも1つの光データ変調器と、
    前記位相変調器で位相変調されかつ前記光データ変調器でデータ変調されていない光波と前記光データ変調器でデータ変調された光波とを合波する少なくとも1つの変調光合波器と、
    前記変調光合波器で合波された合波光を分岐する変調光分岐回路と、
    前記変調光分岐回路で分岐された合波光の一方を電気信号に変換する第1の光電変換回路と、
    前記光周波数コム光分岐回路からの分岐光周波数コムの他方と前記変調光分岐回路で分岐された合波光の他方とを合波した光を電気信号に変換する第2の光電変換回路と、
    前記第2の光電変換回路の出力信号を用いて前記変調光合波器で合波された光波の差周波成分を有する低周波信号を濾波する差周波成分抽出回路と、
    前記差周波成分抽出回路からの低周波信号を用いて前記変調光合波器で合波された光波同士の位相差を検出する位相差検出回路と、
    前記位相差検出回路の検出した位相差を補正する前記位相制御信号を、前記位相変調器へ出力する制御回路と、
    を備える変調信号発生装置。
  2. 前記差周波成分抽出回路は、
    前記第2の光電変換回路の出力信号から前記光周波数コムの各周波数に対応する周波数成分を抽出する帯域濾波器と、
    前記帯域濾波器からの出力信号を用いて前記光周波数コムの差周波成分を抽出する乗算器と、
    前記乗算器の出力信号のなかから前記光周波数コムの差周波成分を有する低周波信号を抽出する低域濾波器と、
    を備える請求項1に記載の変調信号発生装置。
  3. 前記位相差検出回路は、
    前記光周波数コムの差周波成分を生成する基準周波数信号発生器と、
    前記基準周波数信号発生器からの差周波成分と前記差周波成分抽出回路からの低周波信号を乗算する乗積検波器と、
    を備える請求項1又は2に記載の変調信号発生装置。
  4. 複数の周波数成分を有する光周波数コムを周波数の異なる光波に光分波器を用いて分波し、分波された光波のうち少なくとも1つの光波をデータ変調し、分波された光波のうちの少なくとも1つの光波をデータ変調せずにデータ変調した光波と合波して合波光を生成し、当該合波光を電気信号に変換することで変調信号を生成する第1の光電変換手順を有する変調信号発生方法であって、
    前記光分波器を用いて前記光周波数コムを分波する前に前記光周波数コムを分岐した分岐光周波数コムと前記合波光の分岐光とを合波した光を電気信号に変換する第2の光電変換手順と、
    前記第2の光電変換手順で変換した電気信号を用いて前記合波光の差周波成分を有する低周波信号を濾波し、前記低周波信号を用いて前記合波光に含まれる周波数成分の位相差を検出する位相差検出手順と、
    前記光分波器を用いて分波された各光波の位相に、前記位相差検出手順で検出した位相差を補正する位相補正手順と、
    を順に有する変調信号発生方法。
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