JP2016043839A - ハイブリッド車両の駆動システム - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動システムの大型化を抑えながら効率良く広範囲のトルク制御および速度制御を可能とする。【解決手段】駆動システムは、エンジン2とモータジェネレータ3とデファレンシャル装置7と出力側クラッチ4と入力側クラッチ5とを含む。モータジェネレータ3は、インナロータ22とインナステータ25とを有する第1モータ部3Aと、第1アウタステータ35aと第1アウタロータ32aとを有する第2モータ部3Bと、第2アウタステータ35bと第2アウタロータ32bとを有する第3モータ部3Cとを含む。出力側クラッチ4は、インナシャフト23とデファレンシャル装置7との断続、及び第2アウタロータ32bとデファレンシャル装置7との断続を行う出力クラッチ部42、43を有する。入力側クラッチ5は、インナシャフト23とエンジン2との断続、及び第1アウタロータ32aとエンジン2との断続を行う入力クラッチ部48、49を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ハイブリッド車両の駆動システムに関する。
従来から、発電用エンジンと、これより駆動される発電機と、電力を蓄電するバッテリと、走行用モータとを備え、車両の走行状態に応じて、発電用エンジンの駆動により生じる発電機の発電電力と、バッテリに蓄電されている電力とを用いて走行するハイブリッド車両が知られている。この種のハイブリッド車両に搭載される走行用モータは、要求トルクや走行速度に関わらず高効率であるのが理想的であり、このような要求を実現するための開発が日々重ねられている。
例えば、特許文献1には、その開発の成果の一つとして、広範囲にわたって効率良くトルク制御を行うことが可能なアキシャルギャップ型電動機が開示されている。この電動機は、複数のコイルが周方向に並ぶ内周側固定子列、及びその外側に位置し、複数のコイルが周方向に並ぶ外周側固定子列を一体的に備えた円板状の固定子と、上記内周側固定子列に対向するように周方向に並ぶ複数の永久磁石、及びその外側に位置し、上記外周側固定子列に対向するように周方向に並ぶ複数の永久磁石を一体に備えた円板状の回転子とを備えている。そして、内周側固定子列のコイルにのみ通電を行う制御と、外周側固定子列のコイルにのみ通電を行う制御と、内外両方の固定子列のコイルに通電を行う制御とが切り換えられることで、幅広く走行状態に応じたトルクを発生する。
特開2004−140937号公報
しかし、特許文献1に開示されるアキシャルギャップ型電動機は内外二重に固定子列を備えるため比較的大型になることが予想される。そのため、上記走行用モータとして当該アキシャルギャップ型電動機を搭載し、さらにこれとは別に発電機を搭載するとすれば、駆動システムの大型化をもたらすこととなり望ましくない。
本発明は、駆動システムの大型化を抑えながら効率良く広範囲のトルク制御および速度制御が可能な、ハイブリッド車両の駆動システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のハイブリッド車両の駆動システムは、発電用のエンジンと、回転駆動力を発生する機能及び前記エンジンにより駆動されて発電する機能を有する回転電機と、この回転電機が発生した回転駆動力を駆動輪に伝達する伝達軸と、回転電機と伝達軸とを断続可能な第1連結機構と、エンジンと回転電機とを断続可能な第2連結機構と、を含み、前記回転電機は、内側軸及びこれに固定されて当該内側軸と共に回転する回転子本体を含む内側回転子と、前記内側軸の周囲に配置される内側固定子とを有する内側回転電機部と、前記内側軸を中心として回転する回転子本体を含む外側回転子と、前記内側固定子の外周側に配置される外側固定子とを有する外側回転電機部とを含み、前記第1連結機構は、前記内側軸と前記伝達軸との断続、及び前記外側回転子と前記伝達軸との断続が可能であり、前記第2連結機構は、前記内側軸及び前記外側回転子のうち少なくとも一方側と前記エンジンとの断続が可能なものである。
この構成によれば、第1連結機構によって、内側軸と伝達軸とを連結して内側回転電機部で駆動輪を駆動する状態と、外側回転子と伝達軸とを連結して外側回転電機部で駆動輪を駆動する状態と、内側軸と外側回転子の双方と伝達軸とを連結して内外両方の回転電機部で駆動輪を駆動する状態とに、駆動輪の駆動状態を切り換えることが可能となる。そのため、広範囲のトルク制御および速度制御を効率良く行うことが可能となる。
しかも、この構成によれば、内側回転電機部で駆動輪が駆動されている間に、エンジンを外側回転子に連結して外側回転電機部を駆動する、又は外側回転電機部で駆動輪が駆動されている間に、エンジンを内側軸に連結して内側回転電機部を駆動することで、走行中に発電電力を得ることもできる。つまり、専用の発電機を備えることなく、エンジン駆動で発電電力を確保することが可能となる。よって、この構成によれば、駆動システムの大型化を抑えながら効率良く広範囲のトルク制御および速度制御を行うことが可能となる。
この駆動システムにおいて、前記外側回転子は、前記外側固定子よりもエンジン側の位置で前記内側軸の外周側に当該内側軸と同心に設けられかつ前記回転子本体が固定される第1外側軸を有する第1外側回転子と、前記外側固定子の伝達軸側の位置で前記内側軸の外周側に当該内側軸と同心に設けられかつ前記回転子本体が固定される第2外側軸を有する第2外側回転子と、を含み、前記第1連結機構は、外側回転子の前記第2外側軸と前記伝達軸との断続が可能であり、前記第2連結機構は、少なくとも前記第1外側軸と前記エンジンとの断続が可能なものである。
この構成では、走行時には、外側回転電機部の駆動力が外側回転子の第2外側軸から伝達軸に出力され、発電時には、エンジンの駆動力が外側回転子の第1外側軸から外側回転電機部に入力される。この構成によれば、外側回転電機部から伝達軸への駆動力の出力と、エンジンから外側回転電機部への駆動力の入力とが、外側固定子の両側の位置で行われるので、複雑な構造を伴うことなく前記駆動力の入出力を良好に行わせることができる。
この場合、前記外側固定子は、前記第1外側回転子の回転子本体が対向する第1外側固定子と、前記第2外側回転子の回転子本体が対向する第2外側固定子とを含み、かつ前記第1外側固定子と前記第2外側固定子とが前記内側軸の軸方向に隣接されているのが好適である。
この構成によれば、第1外側回転子と第2外側回転子とを個別に制御することが可能となり、トルク制御および速度制御の自由度を高める上で有利となる。また、第1外側固定子と第2外側固定子の間のスペースを利用して内側回転電機部(内側固定子)の配線処理を、余裕をもって行うことが可能となる。そのため、配線構造の簡素化を図ることが可能となる。
なお、この駆動システムの構成では、外側回転電機部が構造的に2つの回転電機部を含むこととなる。よってこの場合には、前記内側固定子に電力供給を行うことで前記内側回転電機部を駆動する第1インバータと、前記第1外側固定子及び前記第2外側固定子に電力供給を行うことで前記外側回転電機部を駆動する第2インバータとを含み、前記第2インバータが、インバータ本体と、このインバータ本体と各外側固定子との接続状態を切り換えるスイッチ回路とを含むものであるのが好適である。
この構成によれば、外側回転電機部に含まれる2つの回転電機部を一つのインバータ(第2インバータ)で制御することが可能となる。そのため、低コストで外側回転電機部を制御することが可能となる。
上記の駆動システムにおいて、前記第2連結機構は、前記エンジンに連結される連結部材と、この連結部材と前記内側軸の断続および前記連結部材と前記第1外側軸の断続を個別に行うことが可能な連結機構本体部とを含むものであるのが好適である。
この構成によれば、エンジンの駆動力を内側回転電機部又は外側回転電機部の何れに対しても出力することが可能となる。
この場合、前記エンジンと前記連結部材とを断続可能な第3連結機構を含むものであるのがより好適である。
この構成によれば、エンジンと連結部材とを切り離し、かつ連結部材に対して内側軸及び第1外側軸を連結した状態で、内側回転電機及び外側回転電機を駆動すれば、外側回転電機の駆動力を第1外側軸及び連結部材を介して内側軸に伝達することが可能となる。よって、より広範囲のトルク制御および速度制御を行うことが可能となる。
なお、上記の各駆動システムにおいて、前記外側回転子は前記内側軸に相対回転可能に嵌合されているのが好適である。
この構成によれば、内側軸を利用して外側回転子を安定的に支持することが可能となる。そのため回転電機が全体として合理的な構成となる。
また、上記の駆動システムにおいて、前記内側回転電機部は、前記内側固定子と前記内側回転子の回転子本体とが前記内側軸の軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であり、前記外側回転電機部も、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であるのが好適である。
トルクを大きくするには、回転子本体と固定子との対向面積、すなわち磁石とコイルとの対向面積を増大させることが効率的であり、アキシャルギャップ型の構造によれば、ラジアルギャップ型の構造に比べて、回転軸方向の大型化を伴うことなく上記対向面積をより大きく確保することが可能となる。従って、上記構成によれば、発生トルクが同等の場合、内外の少なくとも一方側の回転電機部をラジアルギャップ型の構造とする場合に比べて、回転電機全体を軸方向にコンパクトに構成することが可能となる。
なお、上記の駆動システムにおいて、前記内側回転電機部は、前記外側回転電機部に比べて高回転高出力の電機部であり、前記外側回転電機部は、前記内側回転電機部に比べて低回転高トルクの電機部であるのが好適である。
すなわち、外側回転電機部の方が外径をより大きく構成できるため、高トルクを発生するのに有利な構造が構築し易い。一方、内側回転電機部は、外径が比較的小さい一方で軸長を伸ばすことにより、高回転かつ高出力が実現し易い基本構造が構築し易い。よって、上記構成によれば、広範囲のトルク制御および速度制御を合理的な構成で行うことが可能となる。
この場合、前記内側回転電機部は、前記内側固定子と前記内側回転子の回転子本体とが前記内側軸の径方向に対向するラジアルギャップ型の構造であり、前記外側回転電機部は、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記内側軸の軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であるのが好適である。
この構成によれば、回転子本体と固定子との対向面積、すなわち磁石とコイルとの対向面積を効果的に増大させることができ、軸方向へのコンパクト化を図りつつ高トルクを発生するのに有利な構造が構築される。
なお、上記の駆動システムにおいて、前記第2連結機構が、前記内側軸と前記エンジンとの断続、および前記外側回転子と前記エンジンとの断続を行うことが可能なものである場合には、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち一方側を作動させ、その回転駆動力を駆動輪に伝達させながら、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち他方側を前記エンジンで駆動することにより発電を行わせる制御を実行する制御装置を備えているのが好適である。
この構成によれば、制御装置の制御により、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち一方側で駆動輪を駆動して車両を走行させながら、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち他方側で発電を行って、バッテリ等に蓄電することが可能となる。
また、上記の駆動システムにおいて、前記エンジンは、前記内側軸の内部をその軸方向に貫通する出力軸を有し、前記内側軸の軸方向における前記回転電機の前記エンジン側の位置に前記第1連結機構が配置されるとともに、前記回転電機の反エンジン側の位置に前記第2連結機構及び前記第3連結機構が配置され、前記3連結機構は、前記出力軸と前記連結部材とを断続するように構成されたものであってもよい。
この構成によれば、回転駆動力を、回転電機(内側回転電機部及び外側回転電機部)とエンジンとの間の位置で伝達軸に伝達させることが可能となるため、該駆動システムをFF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)に適用するような場合には、デファレンシャル装置を車両の中央部にレイアウトしながら、駆動輪への動力伝達を難なく実現することが可能となる。
なお、上記の駆動システムにおいて、前記外側回転電機部が、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であって、かつ、前記外側固定子が、周方向に所定間隔を隔てて並ぶ複数のステータコアと各ステータコアに装着されるコイルとを含むものでは、前記内側回転電機部の前記内側固定子への電力供給用の電線は、周方向に互いに隣接する前記ステータコアの間を通じて前記外側回転電機部の外側から内側に導入されて前記内側固定子に接続されているのが好適である。
この構成によれば、内側回転電機部の内側固定子への電力供給を構造上容易に実現可能となる。
この場合、内側回転電機部及び外側回転電機部を外側から覆うケーシングを含み、前記外側固定子は、前記ケーシングに固定された支持板により支持されており、前記電線は、前記支持板に形成される貫通穴又は溝部に配索されているのが好適である。
この構成によれば、外側回転電機のコイル間の隙間が狭くて電線が通し難くなる場合でも、支持板を介し構造上容易に内側回転電機部の内側固定子へ電力供給を行うことが可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、駆動システムの大型化を抑えながら効率良く広範囲のトルク制御および速度制御を行うことが可能となる。
本発明のハイブリッド車両の駆動システムを示す断面略図である。 上記駆動システムを示すシステム構成図であるある。 回転電機を示す断面図(図1のIII−III線に沿った断面図)である。 第2モータジェネレータ部を駆動する第2インバータの回路図である。 コントローラによる駆動システムの制御の一例を示すフローチャートである。 アクセル開度(負荷)と車速と走行領域との関係を定めたマップの一例である。 走行領域と駆動システムの制御状態との関係を示す表である。 第1領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 第2領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 第3領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 第4領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 第5領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 第6領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 第7領域における駆動システムの制御状態を示す概念図である。 ハイブリッド車両の駆動システムの変形例を示す断面略図である。 ハイブリッド車両の駆動システムの変形例を示す断面略図である。 ハイブリッド車両の駆動システムの変形例を示す断面略図である。 ハイブリッド車両の駆動システムの変形例を示す断面略図である。 図15に示すハイブリッド車両の駆動システムにおける内側固定子のコイルへの配線構造を示す断面図(図15のXIX−XIX線に沿った断面図)である。 図16に示すハイブリッド車両の駆動システムにおける内側固定子のコイルへの配線構造を示す断面図(図15のXX−XX線に沿った断面図)である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
(1)全体構成
図1及び図2は、本発明にかかるハイブリッド車両の駆動システム1を示しており、図1は断面略図で、図2はシステム構成図で、それぞれ駆動システム1を示している。
図1及び図2に示すように、ハイブリッド車両(以下、車両と略す)の駆動システム1は、発電用のエンジン2と、駆動力を発生する機能及び発電機能を有する、三相交流のモータジェネレータ3と、このモータジェネレータ3が発生した駆動力を駆動輪8に伝達するデファレンシャル装置7と、モータジェネレータ3とデファレンシャル装置7とを断続する出力側クラッチ4と、エンジン2とモータジェネレータ3とを断続する入力側クラッチ5と、入力側クラッチ5とエンジン2との間に介在する中継クラッチ6と、モータジェネレータ3の発電電力を蓄電するバッテリ10と、当該バッテリ10の充放電などを行うインバータ9とを備えている。当例では、モータジェネレータ3、出力側クラッチ4、入力側クラッチ5、中継クラッチ6がそれぞれ本発明の回転電機、第1連結機構、第2連結機構、第3連結機構に相当する。また、デファレンシャル装置7の後記入力軸が本発明の伝達軸に相当する。
エンジン2は、当例では、ツインロータ式のロータリピストンエンジンであり、水素を燃料として駆動される水素エンジンである。なお、エンジン2は、ロータリピストンエンジンに限定されるものではない。ガソリンを燃料して駆動されるレシプロエンジンであってもよい。
モータジェネレータ3は、概略的には、内側の第1モータジェネレータ部3A(以下、第1モータ部3Aと略す)と、その外側に設けられる第2モータジェネレータ部3B(以下、第2モータ部3Bと略す)及び第3モータジェネレータ3C(以下、第3モータ部3Cと略す)と、これらモータ部3A〜3Cが収容される中空状のケーシング20とを含む。
各モータ部3A〜3Cは、バッテリ10からの電力供給を受けてそれぞれ回転駆動力を発生する機能と発電機能とを有する。当例では、第1モータ部3Aが、本発明の内側回転電機部に相当し、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cが、本発明の外側回転電機部(すなわち、第1外側固定子及び第2外側固定子を有する第2回転電機部)に相当する。
第1モータ部3Aは、インナシャフト23(内側軸)及びこれに固定されて当該インナシャフト23と共に回転する円盤状の一対のロータ本体24a、24b(回転子本体)を備えるインナロータ22(内側回転子)と、インナシャフト23の外周側であって前記一対のロータ本体24a、24bの間に配置されるインナステータ25(内側固定子)とを備える。
前記インナシャフト23は、中実軸であり、後記アウタシャフト33a、33bに挿入され、当該アウタシャフト33a、33bに回転自在に内嵌されている。これにより、インナロータ22は、アウタシャフト33a、33b及びこれらを支持する後記ベアリングを介してケーシング20に回転自在に支持されている。
インナロータ22の各ロータ本体24a、24bは、インナシャフト23の軸方向に所定間隔を隔て配置されるとともに、これらの対向面に固定される複数の永久磁石29を含む。当該複数の永久磁石29は、上記対向面の外縁部に沿って周方向に並んでいる。
一方、前記インナステータ25は、図1及び図3に示すように、インナシャフト23の周囲に所定の間隔を隔てて配列される複数の軸状のステータコア26と、各ステータコア26に装着(巻回)されるコイル27とを備えている。ステータコア26及びコイル27は、前記ロータ本体24a、24bの永久磁石29に対向する位置に設けられており、前記ケーシング20の内壁面に固定される一対の支持板28、28により両側から、すなわちインナシャフト23の軸方向両側から支持されている。
以上の説明から明らかな通り、第1モータ部3Aは、インナロータ22の各ロータ本体24a、24b(永久磁石29)とインナステータ25とがインナシャフト23の軸方向に対向する、アキシャルギャップ型の構造である。
第2モータ部3Bは、第1アウタシャフト33a(第1外側軸)及びこれに固定されて当該第1アウタシャフト33aと共に回転する円盤状の単一のロータ本体34a(回転子本体)を備える第1アウタロータ32a(第1外側回転子)と、第1アウタステータ35a(第1外側固定子)とを備える。
第1アウタシャフト33aは中空軸である。第1アウタシャフト33aは、第1モータ部3Aよりもエンジン2側の位置で、上記インナシャフト23に回転自在に外嵌され、かつ図外のベアリングを介してケーシング20に回転自在に支持されている。
第1アウタロータ32aのロータ本体34aは、第1アウタシャフト33aの第1モータ部3A側の端部に固定されている。ロータ本体34aは、第1モータ部3Aのロータ本体24a、24bよりも径が大きく、第1モータ部3A側の側面に固定される複数の永久磁石39を含む。当該複数の永久磁石39は、ロータ本体34aの上記側面の外縁部に沿って周方向に並んでいる。
前記第1アウタステータ35aは、図1及び図3に示すように、第1モータ部3Aのインナステータ25の外周側に配置されている。第1アウタステータ35aは、インナステータ25の外周に沿って、周方向に所定の間隔を隔てて配置される軸状の複数のステータコア36と、各ステータコア36に装着(巻回)されるコイル37とを備える。ステータコア36及びコイル37は、ロータ本体34aの永久磁石39に対向するように配置され、上記一対の支持板28,28のうち、エンジン2側の支持板28とケーシング20に固定された板状のバックヨーク31とによって両側から支持されている。すなわち、上記インナシャフト23の軸方向両側から支持されている。
以上の通り、第2モータ部3Bも、第1アウタロータ32aのロータ本体34aと第1アウタステータ35aとが、第1アウタシャフト33aの軸方向に対向する、アキシャルギャップ型の構造である。
第3モータ部3Cは、インナシャフト23の中央部を境にして、上記第2モータ部3Bと対称な構造を有している。すなわち、第3モータ部3Cは、第2アウタシャフト33b(第2外側軸)及びこれに固定されて当該第2アウタシャフト33bと共に回転する円盤状の単一のロータ本体34b(回転子本体)を備える第2アウタロータ32b(第2外側回転子)と、第2アウタステータ35b(第2外側固定子)とを備える。
第2アウタシャフト33bは中空軸である。第2アウタシャフト33bは、第1モータ部3Aよりもデファレンシャル装置7側の位置で、上記インナシャフト23に回転自在に外嵌され、かつ図外のベアリングを介してケーシング20に回転自在に支持されている。
第2アウタロータ32bのロータ本体34bは、第2アウタシャフト33bの第1モータ部3A側の端部に固定されている。このロータ本体34bは、第2モータ部3Bのロータ本体34aと径が等しく、第1モータ部3A側の側面に固定される複数の永久磁石39を含む。当該複数の永久磁石39は、ロータ本体34bの上記側面の外縁部に沿って周方向に並んでいる。
前記第2アウタステータ35bは、図1に示すように、第1モータ部3Aのインナステータ25の外周側の位置に、第2モータ部3Bの第1アウタステータ35aに隣接して配置されている。第2アウタステータ35bは、第1アウタステータ35aと同等の構成である。すなわち、図3に示すように、インナステータ25の外周に沿って、周方向に所定の間隔を隔てて配置される軸状の複数のステータコア36と、各ステータコア36に装着(巻回)されるコイル37とを備える。ステータコア36及びコイル37は、ロータ本体34bの永久磁石39に対向するように配置され、上記一対の支持板28,28のうち、デファレンシャル装置7側の支持板28とケーシング20に固定された板状のバックヨーク31とによってインナシャフト23の軸方向両側から支持されている。
上記の通り、第3モータ部3Cも、第2アウタロータ32bのロータ本体34bと第2アウタステータ35bとが、第2アウタシャフト33bの軸方向に対向する、アキシャルギャップ型の構造である。
出力側クラッチ4は、モータジェネレータ3とデファレンシャル装置7とを断続するものである。この出力側クラッチ4は、いわゆる湿式クラッチであり、図1に示すように、デファレンシャル装置7の図外の入力軸に繋がるクラッチアウタ40と、第1モータ部3Aのインナシャフト23とクラッチアウタ40とを断続可能な第1出力クラッチ部42と、第3モータ部3Cの第2アウタシャフト33bとクラッチアウタ40とを断続する第2出力クラッチ部43とを備える。
詳細図を省略するが、第1出力クラッチ部42は、インナシャフト23に設けられる複数のドライブプレートと、これらドライブプレートと交互に並ぶようにクラッチアウタ40に設けられる複数のクラッチプレートとを備え、これらクラッチプレートとドライブプレートとの隙間に対して作動油の給排が行われることで、インナシャフト23とクラッチアウタ40とが断続されるように構成されている。第2出力クラッチ部43は、第2アウタシャフト33bとクラッチアウタ40とを断続する点が異なるだけで、基本構造は第1出力クラッチ部42と同じである。
この構成により、出力側クラッチ4は、第1出力クラッチ部42のみがON(接続状態)のときには、第1モータ部3Aの駆動力を、インナシャフト23、第1出力クラッチ部42及びクラッチアウタ40を介してデファレンシャル装置7に伝達し、第2出力クラッチ部43のみがONのときには、第3モータ部3Cの駆動力を、第2アウタシャフト33b、第2出力クラッチ部43及びクラッチアウタ40を介してデファレンシャル装置7に伝達し、両方のクラッチ部42、43がONのときには、両モータ部3A、3Cの駆動力をデファレンシャル装置7に伝達する。
このように、車両の力行運転時には、モータジェネレータ3の第1モータ部3A及び/又は第3モータ部3Cの駆動力が、デファレンシャル装置7を介して駆動輪8に伝達されることで、車両1が走行する。そして、減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、駆動輪8から第1モータ部3A及び/又は第3モータ部3Cに減速エネルギーが伝達され、これにより第1モータ部3A及び/又は第3モータ部3Cが発電する。
入力側クラッチ5は、モータジェネレータ3とエンジン2とを断続するもの、正確には、モータジェネレータ3と中継クラッチ6とを断続することで、間接的にモータジェネレータ3とエンジン2とを断続するものである。
入力側クラッチ5も出力側クラッチ4と同様の湿式クラッチである。図1に示すように、入力側クラッチ5は、中継クラッチ6の図外の出力部に繋がるクラッチアウタ46と、第1モータ部3Aのインナシャフト23とクラッチアウタ46とを断続可能な第1入力クラッチ部48と、第2モータ部3Bの第1アウタシャフト33aとクラッチアウタ46とを断続可能な第2入力クラッチ部49とを備える。当例では、クラッチアウタ46が本発明の連結部材に相当し、第1入力クラッチ部48及び第2入力クラッチ部49が本発明の連結機構本体部に相当する。
第1入力クラッチ部48は、インナシャフト23に設けられる複数のドライブプレートと、これらドライブプレートと交互に並ぶようにクラッチアウタ46に設けられる複数のクラッチプレートとを備え、これらクラッチプレートとドライブプレートとの隙間に対して作動油の給排が行われることで、インナシャフト23とクラッチアウタ46との断続が可能に構成されている。第2入力クラッチ部49は、第1アウタシャフト33aとクラッチアウタ46とを断続する点が異なるだけで、基本構造は第1入力クラッチ部48と同じである。
この構成により、入力側クラッチ5は、第1入力クラッチ部48のみがON(接続状態)のときには、エンジン2の駆動力を、中継クラッチ6、クラッチアウタ46及び第1入力クラッチ部48を介して第1モータ部3Aに入力し、第2入力クラッチ部49のみがONのときには、エンジン2の駆動力を、中継クラッチ6、クラッチアウタ46及び第2入力クラッチ部49を介して第2モータ部3Bに入力し、両方のクラッチ部48、49がONのときには、エンジン2の駆動力を両モータ部3A、3Bに入力する。つまり、出力側クラッチ4の第1出力クラッチ部42がOFFの状態で、エンジン2の駆動力がインナシャフト23に入力されることで、第1モータ部3Aがエンジン2により駆動され、これにより当該第1モータ部3Aが発電機として機能して電力が生成される。また、出力側クラッチ4の第2出力クラッチ部43がOFFの状態で、エンジン2の駆動力が第1アウタシャフト33aに伝達されることで、第2モータ部3Bがエンジン2により駆動され、これにより当該第2モータ部3Bが発電機として機能して電力が生成される。なお、これとは逆に、エンジン2の停止状態で第1モータ部3A及び/又は第2モータ部3Bの駆動力が、入力側クラッチ5及び中継クラッチ6を介してエンジン2に入力されることで、エンジン2が始動される。
上記中継クラッチ6は、エンジン2と入力側クラッチ5とを断続するものである。具体的には、エンジン2の出力軸2aと入力側クラッチ5のクラッチアウタ46とを断続するものである。詳しく図示していないが、この中継クラッチ6も湿式クラッチであり、作動油の給排に応じて、エンジン2と入力側クラッチ5との断続を行う。
バッテリ10は、モータジェネレータ3の各モータ部3A〜3Cで生成された電力を蓄電するものである。当例では、バッテリ10は、比較的、高電圧、大容量のバッテリである。
上記インバータ9は、図2に示すように、バッテリ10と第1モータ部3Aとの間に設けられる第1インバータ9Aと、バッテリ10と第2モータ部3B及び第3モータ部3Cとの間に設けられる第2インバータ9Bとを含む。第1インバータ9Aは、後記コントローラ12の制御により、バッテリ10の電力を第1モータ部3Aに供給することで、当該第1モータ部3Aを駆動するとともに、当該第1モータ部3Aの発電電力をバッテリ10に蓄電する。一方、第2インバータ9Bは、バッテリ10の電力を第2モータ部3B及び/又は第3モータ部3Cに供給することで、当該第2モータ部3B及び/又は第3モータ部3Cを駆動するとともに、第2モータ部3B及び/又は第3モータ部3Cの発電電力をバッテリ10に蓄電する。
図4は、第2インバータ9Bの構成を示す回路図である。同図に示すように、第2インバータ9Bは、インバータ本体50と、2つのスイッチ回路52a、52b(第1スイッチ回路52a、第2スイッチ回路52bと称す)と含む。そして、第2モータ部3Bの第1アウタステータ35aが第1スイッチ回路52aを介してインバータ本体50に接続されるとともに、これと並列に、第3モータ部3Cの第2アウタステータ35bが第2スイッチ回路52bを介してインバータ本体50に接続されている。つまり、第2モータ部3Bおよび第3モータ部3Cは、一つの第2インバータ9Bを共有しており、各スイッチ回路52a、52bがオンオフされることで、第2インバータ9Bのインバータ本体50と各アウタステータ35a、35bとが断続される。
(2)制御系
上記駆動システム1は、当該システムを統括的に制御するコントローラ12(制御装置)を備えている。コントローラ12は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラである。コントローラ12は、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAMやROM等により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリと、電気信号を入出力する入出力(I/O)バスとを備えている。
コントローラ12には、車両に設けられる複数のセンサ(図示省略)から種々の情報が入力される。すなわち、車両には、車両の走行速度(車速)を検出する車速センサ、アクセルペダルの踏込み量に応じたアクセル開度(負荷)を検出するアクセル開度センサ、モータジェネレータ3の各モータ部3A〜3Cの回転数をそれぞれ検出するための回転速度センサ、及びバッテリ10の電圧及び入出力電流を検出するバッテリ電圧・電流センサ等が設けられており、これら各センサとコントローラ12とが電気的に接続されている。そして、コントローラ12は、上記各センサからの検出信号の入力に基づいて、車両の走行状態に応じた適切なトルクが得られるように、また、走行用の電力が確保されるように、モータジェネレータ3、インバータ9A、9B、エンジン2及び各クラッチ4〜6を制御する。
次に、このコントローラ12による駆動システム1の制御の一例について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
このフローチャートがスタートすると、コントローラ12は、各種センサからの情報を読み込む(ステップS1)。具体的には、車速、アクセル開度、各モータ部3A〜3Cの回転速度、及びバッテリ電圧・電流値等の情報を読み込む。
コントローラ12は、まず、アクセル開度及び車速(負荷)に基づき車両の要求出力を求めるとともに、バッテリ電圧・電流値に基づきバッテリ10の充電量(SOC)を算出する(ステップS3)。次に、コントローラ12は、車速及びアクセル開度に基づき、当該コントローラ12に記憶されているマップ(図6参照)から車両の走行領域が当該マップに規定されている何れの走行領域に属するかを特定し(ステップS5)、その領域に応じて、モータジェネレータ3、インバータ9A、9B、エンジン2及び各クラッチ4〜6を制御する(ステップS7)。上記マップには、後述する通り、車速及びアクセル開度により第1〜第7の領域が規定されており、コントローラ12は、当該第1〜第7の領域のうち、特定した領域に基づきモータジェネレータ3を駆動する。
次に、コントローラ12は、ステップS5で特定した領域が第1領域又は第2領域であるか否かを判定する(ステップS9)。後述する通り、第1領域は低速低負荷の領域であり、第2領域は中速低負荷の領域であり、これらの領域は、車両において最も用いられる走行領域である。
ステップS9でYESと判定すると、コントローラ12は、ステップS3で求めたバッテリ10の充電量(SOC)が予め定められた所定値S未満か否かを判定し(ステップS11)、ここでYESと判定すると、コントローラ12は、上記エンジン2を駆動することにより、モータジェネレータ3をさらに発電機として機能させる処理を実行する(ステップS13)。なお、上記所定値Sは、充電することが推奨されるバッテリ10の充電量(SOC)の値であって経験値に基づき設定されている。
ステップS13の処理を実行すると、コントローラ12は、ステップS1に処理をリターンする。なお、ステップS9、S11でNOの場合には、コントローラ12は、ステップS13をスキップして処理をステップS1にリターンする。
次に、上記ステップS7におけるコントローラ12によるモータジェネレータ3等の具体的な制御について、図6〜図14を用いて説明する。
図6に示すように、上記マップでは、車両の走行領域として、低速低負荷の第1領域、中速低負荷の第2領域、高速低負荷の第3領域、低速中高負荷の第4領域、低速高負荷の第5領域、低負荷超高負荷の第6領域、及び中速中負荷の第7領域が規定されている。コントローラ12は、これらの領域のうち、図5のステップS5で特定した領域に基づき、モータジェネレータ3、インバータ9A、9B、エンジン2及び各クラッチ4〜6等を図7の表に示す通り制御する。具体的には、以下の通りである。なお、図7中の「(発電)」は回生による発電であり、「発電」はエンジン駆動による発電である。
(第1領域)
コントローラ12は、出力側クラッチ4の第2出力クラッチ部43をONし、それ以外のクラッチ(第1出力クラッチ部42、入力側クラッチ5の各クラッチ部48、49及び中継クラッチ6)をOFFする。また、コントローラ12は、第2インバータ9Bの第2スイッチ回路52bのみをONすることにより、バッテリ10から第3モータ部3Cに電力を供給し、当該第3モータ部3Cを電動機として駆動する。これにより、図8に示すように、コントローラ12は、モータジェネレータ3のうち、第3モータ部3Cのみで駆動輪8を駆動する。なお、図8中の破線矢印は電力の流れを示し、実線矢印は駆動力の伝達を示している。後述する図9〜図14についても同じである。
減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、コントローラ12は、第3モータ部3Cの発電電力を、第2インバータ9Bを介してバッテリ10に充電する。
また、コントローラ12は、図5のステップS11でYESと判定した場合には、中継クラッチ6及び入力側クラッチ5の第1入力クラッチ部48をさらにONし、エンジン2により第1モータ部3Aを駆動させる。つまり、図8中に破線矢印で示す通り、コントローラ12は、駆動輪8の駆動中、第1モータ部3Aを発電機として駆動し、その発電電力を、第1インバータ9Aを介してバッテリ10に充電する。なお、この場合には、コントローラ12は、まず、入力側クラッチ5の第1入力クラッチ部48をONし、この状態で第1モータ部3Aを電動機として駆動することにより、停止中のエンジン2を始動させる。エンジン始動後は、上述の通り、当該エンジン2により第1モータ部3Aを発電機として駆動する。当例では、第1モータ部3Aのみでエンジン2を始動させているが、例えば、第2モータ部3Bを併用してエンジン2を始動させてもよい。この場合には、コントローラ12は、上記第1入力クラッチ部48と共に第2入力クラッチ部49をONし、この状態で第1モータ部3A及び第2モータ部3Bを電動機として駆動することによりエンジン2を始動させる。そして、エンジン始動後、第2入力クラッチ部49をOFFする。
(第2領域)
コントローラ12は、出力側クラッチ4の第1出力クラッチ部42をONし、それ以外のクラッチ(第2出力クラッチ部43、入力側クラッチ5の各クラッチ部48、49及び中継クラッチ6)をOFFする。また、コントローラ12は、バッテリ10から第1インバータ9Aを介して第1モータ部3Aに電力を供給し、当該第1モータ部3Aを電動機として駆動する。これにより、図9に示すように、コントローラ12は、モータジェネレータ3のうち、第1モータ部3Aのみで駆動輪8を駆動する。
減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、コントローラ12は、第1モータ部3Aの発電電力を、第1インバータ9Aを介してバッテリ10に充電する。
また、コントローラ12は、図5のステップS11でYESと判定した場合には、さらに、中継クラッチ6及び入力側クラッチ5の第2入力クラッチ部49をONするとともに、第2インバータ9Bの第1スイッチ回路52aのみをONし、エンジン2により第2モータ部3Bを駆動する。つまり、図9中に破線矢印で示す通り、コントローラ12は、駆動輪8の駆動中、第2モータ部3Bを発電機として駆動し、その発電電力を、第2インバータ9Bを介してバッテリ10に充電する。この場合には、コントローラ12は、まず、入力側クラッチ5の第2入力クラッチ部49をONし、この状態で第2モータ部3Bを電動機として駆動することにより、停止中のエンジン2を始動させる。エンジン始動後は、上述の通り、当該エンジン2により第2モータ部3Bを発電機として駆動する。
(第3領域)
コントローラ12は、出力側クラッチ4の第1出力クラッチ部42、入力側クラッチ5の第1入力クラッチ部48および中継クラッチ6をONし、それ以外のクラッチ(第2出力クラッチ部43、第2入力クラッチ部49)をOFFする。これにより、図10に示すように、コントローラ12は、エンジン2の駆動力を中継クラッチ6、入力側クラッチ5、第1モータ部3Aのインナシャフト23及び出力側クラッチ4を介してデファレンシャル装置7に伝達し、これによりエンジン2のみで駆動輪8を駆動する。
この第3領域は、車速が高い(回転数が大きい)走行領域であるため、回生を含め、モータジェネレータ3(第1モータ部3A〜3C)による発電は行われない。
(第4領域)
コントローラ12は、中継クラッチ6以外の全てのクラッチをONする。また、コントローラ12は、第2インバータ9Bの両スイッチ回路52a、52bをONし、バッテリ10から第2モータ部3B及び第3モータ部3Cに電力を供給することにより、当該モータ部3B、3Cを電動機として駆動する。これにより、図11に示すように、コントローラ12は、モータジェネレータ3のうち、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cにより駆動輪8を駆動する。すなわち、第3モータ部3Cの駆動力は、出力側クラッチ4及びデファレンシャル装置7を介して駆動輪8に伝達され、第2モータ部3Bの駆動力は、入力側クラッチ5、第1モータ部3Aのインナシャフト23、出力側クラッチ4及びデファレンシャル装置7を介して駆動輪8に伝達される。
また、減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、コントローラ12は、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cの発電電力を、第2インバータ9Bを介してバッテリ10に充電する。この場合、第1モータ部3Aに回生発電を行わせるようにしてもよい。
(第5領域)
コントローラ12は、第4領域の制御に加え、第1モータ部3Aを電動機として駆動する制御を行う。具体的には、コントローラ12は、第1インバータ9Aを制御し、バッテリ10から第1モータ部3Aに駆動電力を供給する。これにより、図12に示すように、モータジェネレータ3の全モータ部3A〜3Cにより駆動輪8を駆動する。
そして、減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、コントローラ12は、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cの発電電力を、第2インバータ9Bを介してバッテリ10に充電するとともに、第1モータ部3Aの発電電力を、第1インバータ9Aを介してバッテリ10に充電する。
(第6領域)
コントローラ12は、第5領域の制御に加え、エンジン2を駆動する制御を行う。具体的には、中継クラッチ6をONし、エンジン2の駆動力を中継クラッチ6及び入力側クラッチ5を介して第1モータ部3Aのインナシャフト23に伝達させる。これにより、コントローラ12は、図13に示すように、モータジェネレータ3の全モータ部3A〜3Bに加え、エンジン2より駆動輪8を駆動する。
この場合、コントローラ12は、第6領域と同様、減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cの発電電力を、第2インバータ9Bを介してバッテリ10に充電するとともに、第1モータ部3Aの発電電力を、第1インバータ9Aを介してバッテリ10に充電する。
なお、第5領域から第6領域への移行時には、例えば中継クラッチ6を滑らせることによって、エンジン2を始動させる。
(第7領域)
コントローラ12は、第3領域の制御に加え、第1モータ部3Aを電動機として駆動する制御を行う。具体的には、コントローラ12は、第1インバータ9Aを制御し、バッテリ10から第1モータ部3Aに駆動電力を供給する。これにより、コントローラ12は、図12に示すように、エンジン2と、モータジェネレータ3の第1モータ部3Aとで駆動輪8を駆動する。
また、減速時や下り坂走行時等の回生運転時には、コントローラ12は、第1モータ部3Aの発電電力を、第1インバータ9Aを介してバッテリ10に充電する。
(3)作用効果等
上述した駆動システム1によれば、アキシャルギャップ型の第1モータ部3Aと、その外周側に位置する各々アキシャルギャップ型の第2モータ部3B及び第3モータ部3Cとを含むモータジェネレータ3が備えられており、上述したとおり、車速及び負荷に応じて、第1モータ部3A、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cの駆動力が組み合わされて駆動輪8が駆動されるため、効率良く広範囲のトルク制御および速度制御を行うことができる。
しかも、この駆動システム1によれば、モータジェネレータ3の外側の第3モータ部3Cにより駆動輪8が駆動されている間に、エンジン2により内側の第1モータ部3Aが発電機として駆動されることで、走行中に電力が確保され(第1領域)、逆に、モータジェネレータ3の内側の第1モータ部3Aにより駆動輪8が駆動されている間には、エンジン2により外側の第3モータ部3Cが発電機として駆動されることで、走行中に電力が確保される(第2領域)。つまり、この駆動システム1によれば、従来のような、専用の発電機を備えることなく、走行中に、エンジン2の駆動で発電電力を確保することができる。よって、この駆動システム1によれば、システムの大型化を抑えながら効率良く広範囲のトルク制御および速度制御を行うことが可能となる。
また、この駆動システム1によれば、エンジン2の駆動力を第1モータ部3Aのインナシャフト23を介して駆動輪8に伝達することで、モータジェネレータ3のみならずエンジン2でも駆動輪8が駆動される(第3、第6及び第7領域)。つまり、エンジン2の駆動力が発電のみならず走行用としても活用される。従って、このようにエンジン2の駆動力を走行に活用できる分、この駆動システム1によれば、より広範囲のトルク制御および速度制御を行うことが可能となる。
また、この駆動システム1によれば、モータジェネレータ3の外側の第2モータ部3B及び第3モータ部3Cについては、上記(図4)の通り、一つの第2インバータ9Bで当該2つのモータ部3B、3Cが制御される構成であるため、モータジェネレータ3の制御系のコストを抑制しながら、トルク制御および速度制御の自由度を高めることができるという利点もある。
(4)第1変形例
図1に示すモータジェネレータ3は、内側の第1モータ部3Aと、その外側に設けられる第2、第3の2つのモータ部3B、3Cとを備えるものであったが、例えばモータジェネレータ3は、図15に示すように、第1モータ部3Aの外側に、単一の第2モータ部3Bを備える構成であってもよい。つまり、第2モータ部3Bは、第1モータ部3Aのインナステータ25の外周側に位置するアウタステータ35を備え、このアウタステータ35の両側に第1アウタロータ32a及び第2アウタロータ32bが備えられている。この構成の場合には、第2インバータ9Bにスイッチ回路52a、52bは設けられず、インバータ本体50がアウタステータ35aに直接接続される。
この第1変形例の駆動システム1についても、図1に示す駆動システム1とほぼ同様の作用効果を奏することができる。但し、図15に示す例では、第2モータ部3Bを駆動すると、両方のアウタロータ32a、32bが同時に回転する。すなわち、上記第1領域では、第2アウタロータ32bの回転駆動力で駆動輪8が回転するが、第1アウタロータ32aも、第2モータ部3Bの中で磁束を通す機能を有しているため、第2アウタロータ32bの回転と同期しながら空回転することとなる。なお、この第1変形例の駆動システム1についても、上記第4領域では、図1に示す駆動システム1と同様のクラッチの構成により、アウタロータ32a、32bの両方を用いて駆動させることができる。すなわち、第1領域から第4領域への移行時には、既に第1アウタロータ32aが空回転しているのが、例えば入力側クラッチ5(各クラッチ部48、49)を滑らしながら第1モータ部3A(インナシャフト23)と第2モータ部3B(第1アウタシャフト33a)とを連結することで、第1領域の制御から第4領域の制御に移行することができる。
この駆動システム1についても、第1領域や第2領域では、エンジン2により第1アウタロータ32aを駆動することにより第2モータ部3Bを発電機として作動させることができる。但し、第1領域については車両の停止中に限られる。なお、第2アウタロータ32bは第2モータ部3Bの中で磁束を通す機能を有しているため、このように、エンジン2の駆動により第2モータ部3Bを発電機として作動させる場合には、第1アウタロータ32aの回転と同期しながら第2アウタロータ32bが空回転することになる。
この図15に示す駆動システム1の場合には、第1モータ部3Aおよび第2モータ部3Bのうち、エンジン駆動により発電するモータ部を予め一方に特定しておいてもよい。この場合には、入力側クラッチ5は、第1モータ部3A又は第2モータ部3Bのうち、いずれか一方側とエンジン2とを断続可能であればよい。
なお、図15に示すモータジェネレータ3の変形として、図16に示すように、第1モータ部3Aをラジアルギャップ型の構造としてもよい。詳しくは、第1モータ部3Aについては、インナシャフト23の外周面上に永久磁石29が固定され、これら永久磁石29に対向するように、インナシャフト23の周囲にインナステータ25(ステータコア26及びコイル27)が配置されている。第2モータ3Bの構成は図15のものと同じである。
このような図16に示すモータジェネレータ3は、第1モータ部3Aがラジアルギャップ型の構造である点を除けば、図15に示すモータジェネレータ3と同等の構成である。従って、この図16に示すモータジェネレータ3を備える駆動システム1についても、図15に示す駆動システム1と同等の作用効果を奏することができる。
なお、図示を省略するが、図15に示すモータジェネレータ3の変形として、モータ部3A、3Bのうち、第2モータ部3Bがラジアルギャップ型の構造も適用可能である。
(5)第2変形例
図1のモータジェネレータ3は、モータ部3A〜3Cが何れもアキシャルギャップ型の構造であるが、モータ部3A〜3Cの一部又は全部がラジアルギャップ型の構造であってもよい。
例えば、図17に示すモータジェネレータ3は、全てのモータ部3A〜3Cがラジアルギャップ型の構造のものである。詳しくは、第1モータ部3Aについては、インナシャフト23の外周面上に永久磁石29が固定され、これら永久磁石29に対向するように、インナシャフト23の周囲にインナステータ25(ステータコア26及びコイル27)が配置されている。また、第2モータ部3Bについては、第1アウタステータ35a(ステータコア36及びコイル37)がケーシング20の内周面に沿って固定され、第1アウタステータ35aの内周面に対向するように、第1アウタステータ35aの内側に、第1アウタロータ32aの永久磁石39が配置されている。第3モータ部3Cについても同様に、第2アウタステータ35b(ステータコア36及びコイル37)がケーシング20の内周面に沿って固定され、第2アウタステータ35bの内周面に対向するように、第2アウタステータ35bの内側に、第2アウタロータ32bの永久磁石39が配置されている。
このような図17に示すモータジェネレータ3は、モータ部3A〜3Cがラジアルギャップ型の構造である点を除けば、図1に示すモータジェネレータ3と同等の構成である。従って、この図17に示すモータジェネレータ3を備える駆動システム1についても、図1に示す駆動システム1と同等の作用効果を奏することができる。
(6)第3変形例
図18に示す駆動システム1は、図16に示す駆動システム1を基礎として、各構成パーツのレイアウトを変更したものである。
この駆動システム1では、同図に示すように、エンジン2の出力軸2aがインナシャフト23の内部をその軸方向に貫通しており、概略的には、中継クラッチ6と、入力側クラッチ5と、モータジェネレータ3(第1モータ部3A及び第2モータ部3B)と、出力側クラッチ4とが前記出力軸2aの先端側(同図の右端側)から順に配設されている。換言すれば、モータジェネレータ3のエンジン2側に出力側クラッチ4が配置されるとともに、モータジェネレータ3の反エンジン側に入力側クラッチ5と中継クラッチ6とが配置されている。中継クラッチ6は、上記出力軸2aと入力側クラッチ5のクラッチアウタ46とを断続するように構成されている。
なお、出力側クラッチ4のクラッチアウタ40には、ハイポイド(かさ)ギヤ41aが固定されている。このハイポイドギヤ41aは、上記出力軸2aに対して相対回転可能に外嵌されており、同図に示すように、デファレンシャル装置7の入力軸7aに固定されたハイポイドギヤ41bに噛合している。
この構成によれば、同図に示すように、モータジェネレータ3の回転駆動力を、当該モータジェネレータ3とエンジン2との間の位置でデファレンシャル装置7の入力軸7aに伝達させることが可能となるため、該駆動システム1をFF車(フロントエンジン・フロントドライブ車)に適用するような場合には、デファレンシャル装置7を車両の中央部にレイアウトしながら、駆動輪8への動力伝達を難なく実現することが可能となる。
なお、この図18に示すような構造は、図1及び図15〜図17に示す駆動システム1についても適用である。
なお、図15、図16に示したように、第2モータ部3Bがアキシャルギャップ型の構造である場合には、図19及び図20に示すように、第1モータ部3Aへの電源(電力)供給用の電線60は、例えば、第2モータ部3Bの周方向に互いに隣接するステータコア36の間を通じて第2モータ部3Bの外側から内側に導入されて第1モータ部3Aのコイル27に接続される。
このような構造によれば、第1モータ部3Aのコイル27への電源供給を構造上容易に実現できる。
なお、コイル37が高線占積率のものであるような場合には、互いに隣接するステータコア36の隙間が狭くなり、上記電線60を該隙間に通し難くなる場合が考えられる。このような場合には、上記支持板28に貫通穴や溝部(同図中の符号61参照)を設け、その中に電線60を通すようにすればよい。この構成によれば、上記隙間が狭い場合でも、電線60を構造上容易に第1モータ部3Aのコイル27に接続することが可能となる。
以上、本発明にかかるハイブリッド車両の駆動システム1の実施形態について説明したが、この駆動システム1は、本発明にかかる駆動システムの好ましい実施形態の例示であって、駆動システムの全体構成やモータジェネレータ3の具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明の第1〜第3の各連結機構として、実施例の中ではクラッチ4〜6を事例に出して説明を行ったが、クラッチの代わりにシンクロナイザを用いてもよい。
1 駆動システム
2 エンジン
3 モータジェネレータ
3A 第1モータジェネレータ部(第1モータ部)
3B 第2モータジェネレータ部(第2モータ部)
3C 第3モータジェネレータ部(第3モータ部)
4 出力側クラッチ
5 入力側クラッチ
6 中継クラッチ
7 デファレンシャル装置
8 駆動輪
9 インバータ
9A 第1インバータ
9B 第2インバータ
10 バッテリ
12 コントローラ

Claims (14)

  1. 発電用のエンジンと、
    回転駆動力を発生する機能及び前記エンジンにより駆動されて発電する機能を有する回転電機と、
    この回転電機が発生した回転駆動力を駆動輪に伝達する伝達軸と、
    回転電機と伝達軸とを断続可能な第1連結機構と、
    エンジンと回転電機とを断続可能な第2連結機構と、を含み、
    前記回転電機は、
    内側軸及びこれに固定されて当該内側軸と共に回転する回転子本体を含む内側回転子と、前記内側軸の周囲に配置される内側固定子とを有する内側回転電機部と、
    前記内側軸を中心として回転する回転子本体を含む外側回転子と、前記内側固定子の外周側に配置される外側固定子とを有する外側回転電機部とを含み、
    前記第1連結機構は、前記内側軸と前記伝達軸との断続、及び前記外側回転子と前記伝達軸との断続が可能であり、
    前記第2連結機構は、前記内側軸及び前記外側回転子のうち少なくとも一方側と前記エンジンとの断続が可能である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記外側回転子は、前記外側固定子よりもエンジン側の位置で前記内側軸の外周側に当該内側軸と同心に設けられかつ前記回転子本体が固定される第1外側軸を有する第1外側回転子と、前記外側固定子の伝達軸側の位置で前記内側軸の外周側に当該内側軸と同心に設けられかつ前記回転子本体が固定される第2外側軸を有する第2外側回転子と、を含み、
    前記第1連結機構は、外側回転子の前記第2外側軸と前記伝達軸との断続が可能であり、
    前記第2連結機構は、少なくとも前記第1外側軸と前記エンジンとの断続が可能なものである、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  3. 請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記外側固定子は、前記第1外側回転子の回転子本体が対向する第1外側固定子と、前記第2外側回転子の回転子本体が対向する第2外側固定子とを含み、かつ前記第1外側固定子と前記第2外側固定子とが前記内側軸の軸方向に隣接されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  4. 請求項3に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記内側固定子に電力供給を行うことで前記内側回転電機部を駆動する第1インバータと、前記第1外側固定子及び前記第2外側固定子に電力供給を行うことで前記外側回転電機部を駆動する第2インバータと、を含み、
    前記第2インバータは、インバータ本体と、このインバータ本体と各外側固定子との接続状態を切り換えるスイッチ回路とを含む、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  5. 請求項2乃至4の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記第2連結機構は、前記エンジンに連結される連結部材と、この連結部材と前記内側軸の断続および前記連結部材と前記第1外側軸の断続を個別に行うことが可能な連結機構本体部とを含む、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  6. 請求項5に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記エンジンと前記連結部材とを断続可能な第3連結機構を含む、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記外側回転子は前記内側軸に相対回転可能に嵌合されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  8. 請求項1乃至7の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記内側回転電機部は、前記内側固定子と前記内側回転子の回転子本体とが前記内側軸の軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であり、前記外側回転電機部も、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  9. 請求項1乃至7の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記内側回転電機部は、前記外側回転電機部に比べて高回転高出力の電機部であり、前記外側回転電機部は、前記内側回転電機部に比べて低回転高トルクの電機部である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  10. 請求項9に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記内側回転電機部は、前記内側固定子と前記内側回転子の回転子本体とが前記内側軸の径方向に対向するラジアルギャップ型の構造であり、前記外側回転電機部は、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記内側軸の軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  11. 請求項1乃至10の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記第2連結機構は、前記内側軸と前記エンジンとの断続、および前記外側回転子と前記エンジンとの断続を行うことが可能なものであり、
    当該駆動システムは、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち一方側を作動させ、その回転駆動力を駆動輪に伝達させながら、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち他方側を前記エンジンで駆動することにより発電を行わせる制御を実行する制御装置を備えている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  12. 請求項6乃至11の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記エンジンは、前記内側軸の内部をその軸方向に貫通する出力軸を有し、
    前記内側軸の軸方向における前記回転電機の前記エンジン側の位置に前記第1連結機構が配置されるとともに、前記回転電機の反エンジン側の位置に前記第2連結機構及び前記第3連結機構が配置され、
    前記3連結機構は、前記出力軸と前記連結部材とを断続する、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  13. 請求項1乃至12の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記外側回転電機部は、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であって、かつ、前記外側固定子が、周方向に所定間隔を隔てて並ぶ複数のステータコアと各ステータコアに装着されるコイルとを含むものであり、
    前記内側回転電機部の前記内側固定子への電力供給用の電線は、周方向に互いに隣接する前記ステータコアの間を通じて前記外側回転電機部の外側から内側に導入されて前記内側固定子に接続されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
  14. 請求項13に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
    前記内側回転電機部及び前記外側回転電機部を外側から覆うケーシングを含み、
    前記外側固定子は、前記ケーシングに固定された支持板により支持されており、
    前記電線は、前記支持板に形成される貫通穴又は溝部に配索されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
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