JP2016043839A - ハイブリッド車両の駆動システム - Google Patents
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Abstract
Description
図1及び図2は、本発明にかかるハイブリッド車両の駆動システム1を示しており、図1は断面略図で、図2はシステム構成図で、それぞれ駆動システム1を示している。
上記駆動システム1は、当該システムを統括的に制御するコントローラ12(制御装置)を備えている。コントローラ12は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラである。コントローラ12は、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAMやROM等により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリと、電気信号を入出力する入出力(I/O)バスとを備えている。
コントローラ12は、出力側クラッチ4の第2出力クラッチ部43をONし、それ以外のクラッチ(第1出力クラッチ部42、入力側クラッチ5の各クラッチ部48、49及び中継クラッチ6)をOFFする。また、コントローラ12は、第2インバータ9Bの第2スイッチ回路52bのみをONすることにより、バッテリ10から第3モータ部3Cに電力を供給し、当該第3モータ部3Cを電動機として駆動する。これにより、図8に示すように、コントローラ12は、モータジェネレータ3のうち、第3モータ部3Cのみで駆動輪8を駆動する。なお、図8中の破線矢印は電力の流れを示し、実線矢印は駆動力の伝達を示している。後述する図9〜図14についても同じである。
コントローラ12は、出力側クラッチ4の第1出力クラッチ部42をONし、それ以外のクラッチ(第2出力クラッチ部43、入力側クラッチ5の各クラッチ部48、49及び中継クラッチ6)をOFFする。また、コントローラ12は、バッテリ10から第1インバータ9Aを介して第1モータ部3Aに電力を供給し、当該第1モータ部3Aを電動機として駆動する。これにより、図9に示すように、コントローラ12は、モータジェネレータ3のうち、第1モータ部3Aのみで駆動輪8を駆動する。
コントローラ12は、出力側クラッチ4の第1出力クラッチ部42、入力側クラッチ5の第1入力クラッチ部48および中継クラッチ6をONし、それ以外のクラッチ(第2出力クラッチ部43、第2入力クラッチ部49)をOFFする。これにより、図10に示すように、コントローラ12は、エンジン2の駆動力を中継クラッチ6、入力側クラッチ5、第1モータ部3Aのインナシャフト23及び出力側クラッチ4を介してデファレンシャル装置7に伝達し、これによりエンジン2のみで駆動輪8を駆動する。
コントローラ12は、中継クラッチ6以外の全てのクラッチをONする。また、コントローラ12は、第2インバータ9Bの両スイッチ回路52a、52bをONし、バッテリ10から第2モータ部3B及び第3モータ部3Cに電力を供給することにより、当該モータ部3B、3Cを電動機として駆動する。これにより、図11に示すように、コントローラ12は、モータジェネレータ3のうち、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cにより駆動輪8を駆動する。すなわち、第3モータ部3Cの駆動力は、出力側クラッチ4及びデファレンシャル装置7を介して駆動輪8に伝達され、第2モータ部3Bの駆動力は、入力側クラッチ5、第1モータ部3Aのインナシャフト23、出力側クラッチ4及びデファレンシャル装置7を介して駆動輪8に伝達される。
コントローラ12は、第4領域の制御に加え、第1モータ部3Aを電動機として駆動する制御を行う。具体的には、コントローラ12は、第1インバータ9Aを制御し、バッテリ10から第1モータ部3Aに駆動電力を供給する。これにより、図12に示すように、モータジェネレータ3の全モータ部3A〜3Cにより駆動輪8を駆動する。
コントローラ12は、第5領域の制御に加え、エンジン2を駆動する制御を行う。具体的には、中継クラッチ6をONし、エンジン2の駆動力を中継クラッチ6及び入力側クラッチ5を介して第1モータ部3Aのインナシャフト23に伝達させる。これにより、コントローラ12は、図13に示すように、モータジェネレータ3の全モータ部3A〜3Bに加え、エンジン2より駆動輪8を駆動する。
コントローラ12は、第3領域の制御に加え、第1モータ部3Aを電動機として駆動する制御を行う。具体的には、コントローラ12は、第1インバータ9Aを制御し、バッテリ10から第1モータ部3Aに駆動電力を供給する。これにより、コントローラ12は、図12に示すように、エンジン2と、モータジェネレータ3の第1モータ部3Aとで駆動輪8を駆動する。
上述した駆動システム1によれば、アキシャルギャップ型の第1モータ部3Aと、その外周側に位置する各々アキシャルギャップ型の第2モータ部3B及び第3モータ部3Cとを含むモータジェネレータ3が備えられており、上述したとおり、車速及び負荷に応じて、第1モータ部3A、第2モータ部3B及び第3モータ部3Cの駆動力が組み合わされて駆動輪8が駆動されるため、効率良く広範囲のトルク制御および速度制御を行うことができる。
図1に示すモータジェネレータ3は、内側の第1モータ部3Aと、その外側に設けられる第2、第3の2つのモータ部3B、3Cとを備えるものであったが、例えばモータジェネレータ3は、図15に示すように、第1モータ部3Aの外側に、単一の第2モータ部3Bを備える構成であってもよい。つまり、第2モータ部3Bは、第1モータ部3Aのインナステータ25の外周側に位置するアウタステータ35を備え、このアウタステータ35の両側に第1アウタロータ32a及び第2アウタロータ32bが備えられている。この構成の場合には、第2インバータ9Bにスイッチ回路52a、52bは設けられず、インバータ本体50がアウタステータ35aに直接接続される。
図1のモータジェネレータ3は、モータ部3A〜3Cが何れもアキシャルギャップ型の構造であるが、モータ部3A〜3Cの一部又は全部がラジアルギャップ型の構造であってもよい。
図18に示す駆動システム1は、図16に示す駆動システム1を基礎として、各構成パーツのレイアウトを変更したものである。
2 エンジン
3 モータジェネレータ
3A 第1モータジェネレータ部(第1モータ部)
3B 第2モータジェネレータ部(第2モータ部)
3C 第3モータジェネレータ部(第3モータ部)
4 出力側クラッチ
5 入力側クラッチ
6 中継クラッチ
7 デファレンシャル装置
8 駆動輪
9 インバータ
9A 第1インバータ
9B 第2インバータ
10 バッテリ
12 コントローラ
Claims (14)
- 発電用のエンジンと、
回転駆動力を発生する機能及び前記エンジンにより駆動されて発電する機能を有する回転電機と、
この回転電機が発生した回転駆動力を駆動輪に伝達する伝達軸と、
回転電機と伝達軸とを断続可能な第1連結機構と、
エンジンと回転電機とを断続可能な第2連結機構と、を含み、
前記回転電機は、
内側軸及びこれに固定されて当該内側軸と共に回転する回転子本体を含む内側回転子と、前記内側軸の周囲に配置される内側固定子とを有する内側回転電機部と、
前記内側軸を中心として回転する回転子本体を含む外側回転子と、前記内側固定子の外周側に配置される外側固定子とを有する外側回転電機部とを含み、
前記第1連結機構は、前記内側軸と前記伝達軸との断続、及び前記外側回転子と前記伝達軸との断続が可能であり、
前記第2連結機構は、前記内側軸及び前記外側回転子のうち少なくとも一方側と前記エンジンとの断続が可能である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項1に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記外側回転子は、前記外側固定子よりもエンジン側の位置で前記内側軸の外周側に当該内側軸と同心に設けられかつ前記回転子本体が固定される第1外側軸を有する第1外側回転子と、前記外側固定子の伝達軸側の位置で前記内側軸の外周側に当該内側軸と同心に設けられかつ前記回転子本体が固定される第2外側軸を有する第2外側回転子と、を含み、
前記第1連結機構は、外側回転子の前記第2外側軸と前記伝達軸との断続が可能であり、
前記第2連結機構は、少なくとも前記第1外側軸と前記エンジンとの断続が可能なものである、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項2に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記外側固定子は、前記第1外側回転子の回転子本体が対向する第1外側固定子と、前記第2外側回転子の回転子本体が対向する第2外側固定子とを含み、かつ前記第1外側固定子と前記第2外側固定子とが前記内側軸の軸方向に隣接されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項3に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記内側固定子に電力供給を行うことで前記内側回転電機部を駆動する第1インバータと、前記第1外側固定子及び前記第2外側固定子に電力供給を行うことで前記外側回転電機部を駆動する第2インバータと、を含み、
前記第2インバータは、インバータ本体と、このインバータ本体と各外側固定子との接続状態を切り換えるスイッチ回路とを含む、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項2乃至4の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記第2連結機構は、前記エンジンに連結される連結部材と、この連結部材と前記内側軸の断続および前記連結部材と前記第1外側軸の断続を個別に行うことが可能な連結機構本体部とを含む、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項5に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記エンジンと前記連結部材とを断続可能な第3連結機構を含む、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項1乃至6の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記外側回転子は前記内側軸に相対回転可能に嵌合されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項1乃至7の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記内側回転電機部は、前記内側固定子と前記内側回転子の回転子本体とが前記内側軸の軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であり、前記外側回転電機部も、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項1乃至7の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記内側回転電機部は、前記外側回転電機部に比べて高回転高出力の電機部であり、前記外側回転電機部は、前記内側回転電機部に比べて低回転高トルクの電機部である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項9に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記内側回転電機部は、前記内側固定子と前記内側回転子の回転子本体とが前記内側軸の径方向に対向するラジアルギャップ型の構造であり、前記外側回転電機部は、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記内側軸の軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造である、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項1乃至10の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記第2連結機構は、前記内側軸と前記エンジンとの断続、および前記外側回転子と前記エンジンとの断続を行うことが可能なものであり、
当該駆動システムは、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち一方側を作動させ、その回転駆動力を駆動輪に伝達させながら、前記内側回転電機部および前記外側回転電機部のうち他方側を前記エンジンで駆動することにより発電を行わせる制御を実行する制御装置を備えている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項6乃至11の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記エンジンは、前記内側軸の内部をその軸方向に貫通する出力軸を有し、
前記内側軸の軸方向における前記回転電機の前記エンジン側の位置に前記第1連結機構が配置されるとともに、前記回転電機の反エンジン側の位置に前記第2連結機構及び前記第3連結機構が配置され、
前記3連結機構は、前記出力軸と前記連結部材とを断続する、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項1乃至12の何れか一項に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記外側回転電機部は、前記外側固定子と前記外側回転子の回転子本体とが前記軸方向に対向するアキシャルギャップ型の構造であって、かつ、前記外側固定子が、周方向に所定間隔を隔てて並ぶ複数のステータコアと各ステータコアに装着されるコイルとを含むものであり、
前記内側回転電機部の前記内側固定子への電力供給用の電線は、周方向に互いに隣接する前記ステータコアの間を通じて前記外側回転電機部の外側から内側に導入されて前記内側固定子に接続されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。 - 請求項13に記載のハイブリッド車両の駆動システムにおいて、
前記内側回転電機部及び前記外側回転電機部を外側から覆うケーシングを含み、
前記外側固定子は、前記ケーシングに固定された支持板により支持されており、
前記電線は、前記支持板に形成される貫通穴又は溝部に配索されている、ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動システム。
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