JP2016043609A - 電子部品装置、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ、及びインクジェット記録装置 - Google Patents

電子部品装置、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ、及びインクジェット記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体チップの電極パッドにおけるボンディングの位置ばらつきを低減させる電子部品装置を提供する。
【解決手段】電子部品装置はラウンド形状の凹部を有する基板101と、凹部に沿って形成される電極パッド102とを有し、バンプ形成時にFAB(Free Air Ball)は凹部にガイドされ、バンプをアライメント位置に形成でき、位置精度を高める。
【選択図】図4

Description

本発明は、電子部品装置、液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ、及びインクジェット記録装置の製造方法に関する。
従来より、Si基板に集積化される半導体チップ等を作動させるため、例えば、スタッドバンプ方式により、該チップを電子部品装置に実装し(ボンディング)、電極パッドを介して、外部より該チップに電力を供給する技術が知られている(図1参照)。
半導体チップの電極パッドに形成される凹部と、配線基板のランドに形成される凹部とを対向させて、電極パッドとランドとをハンダボールによりハンダ付けすることで、接合強度を高めた半導体回路装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、FAB(Free Air Ball)形状のばらつきに依存して、スタッドバンプの形成位置がアライメント位置(例えば、接触面の中央が電極パッドの中央と一致する位置)からずれると(図2参照)、ボンディングの位置ばらつきが増大するという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、ボンディングの位置ばらつきを低減させることを目的とする。
本実施の形態の電子部品装置は、ラウンド形状の凹部を有する基板と、凹部に沿って形成される電極パッドと、を有することを要件とする。
本実施の形態によれば、ボンディングの位置ばらつきを低減させることができる。
従来の電子部品装置を例示する図である。 従来のスタッドバンプ形成工程を例示する図である。 実施の形態1に係る電子部品装置を例示する図である。 実施の形態1に係るスタッドバンプ形成工程を例示する図である。 実施の形態1に係るスタッドバンプ形成工程を例示する図である。 実施の形態2に係る電子部品装置の製造方法を例示する図である。 実施の形態2に係る電子部品装置の製造方法を例示する図である。 実施の形態2に係る電子部品装置の製造方法を例示する図である。 実施の形態3に係る液滴吐出ヘッドを例示する図である。 実施の形態3に係る液滴吐出ヘッドを例示する図である。 実施の形態3に係る液滴吐出ヘッドを例示する図である。 実施の形態4に係る液体カートリッジを例示する図である。 実施の形態5に係るインクジェット記録装置を例示する側面図である。 実施の形態5に係るインクジェット記録装置の、機構部を例示する斜視図である。
以下、図面及び表を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
第1の実施の形態では、図2乃至図5を用いて、本実施の形態に係る電子部品装置の構成の一例について説明する。電子部品装置には、IC(集積回路)チップ、圧電体アクチュエータ(駆動素子部)、等が搭載され、圧電体アクチュエータは、インクジェット記録装置等において使用される液滴吐出ヘッドの構成部品として用いられる。
[電子部品装置の構成]
図3は、電子部品装置100の構成の一例を示す断面図である。図3に示す様に、電子部品装置100は、ラウンド形状の凹部を有する基板101と、凹部に沿って形成される電極パッド102と、基板101と電極パッド102との間に形成される絶縁膜103と、を含む。凹部104は、例えば、高密度プラズマを用いたエッチングにより形成され、凹部が有する斜面は、少なくともラウンド形状となっていれば良く、球形状となっていても良い。
電子部品装置100において、基板101がラウンド形状の凹部を有するため、スタッドバンプ形成時に、FABを凹部に誘導することができる。これにより、FAB形状に依らずに、バンプをアライメント位置に正確に形成することができるため、ボンディングの位置ばらつきを低減させることができる。又、凹部104の形成と、電子部品装置100に搭載される電子部品(例えば、駆動素子部)の形成とは、同時に行うことができるため、製造工程の簡略化、及び低コスト化を図れる。
基板101の材料としては、例えば、Si、SiO等を用いることができ、基板101の厚さは、約100μmであることが好ましい。
電極パッド102の材料としては、安価且つ導電性の高い金属材料を用いることが好ましい。具体的には、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、金(Au)、プラチナ(Pt)、イリジウム(Ir)等の金属や、銀(Ag)を含む合金材料、アルミニウム(Al)を主成分とする合金材料等が挙げられる。電極パッド102の厚さは、約0.5μm〜約5.0μmであることが好ましく、約1.0μm〜約3.0μmであることが、より好ましい。
絶縁膜103の材料としては、酸化物、窒化物、炭化物、又はこれらの複合化合物等を用いることができる。特に、酸化シリコンを用いることが好ましい。絶縁膜103の膜厚は、約0.3μm〜約1.5μmであることが好ましく、約0.5μm〜約1.0μmであることが、より好ましい。
図4に、FAB形状が異なる場合における、スタッドバンプの形成工程を示す。左図に、FABが均一な形状の場合を示し、右図に、FABが不均一な形状の場合を示す。
図4(A)に示すように、キャピラリ201に通されるワイヤ202の先端に対して、トーチ203よる放電を行い、FAB204を形成する。FAB204aは、均一(L=R)な形状(例えば、球形状)を有し、FAB204bは、不均一(L>R)な形状を有する。全てのFABが、均一な形状を有することが理想的であるが、実際は、不均一な形状を有するFABも形成されてしまう。
図4(B)に示すように、FAB204は、一旦、キャピラリ201の先端まで上昇した後、キャピラリ201と共に下降し、電極パッド102の中央と接触する。FAB204aは、アライメント位置まで下降し、電極パッド102の中央と接触する。FAB204bは、まず、電極パッド102の端まで下降し、次に、凹部104へと誘導されて、アライメント位置まで下降し、電極パッド102の中央と接触する。つまり、FAB形状に依らずに、FAB204は、最終的には凸部へ収まる。
図4(C)に示すように、キャピラリ201の押し込みにより、FAB204に規定の荷重を与え、更に、FAB204に超音波振動を加えることで、FAB204を、電極パッド102に固着させる。FAB204は、電極パッド102からはみ出すことなく、凸部に沿って変形する。この際、接触面の中央と電極パッド102の中央とが一致する。
図5(A)に示すように、キャピラリ201を上昇させることにより、ワイヤ202が切断され、スタッドバンプ105が形成される。均一な形状を有するFAB204aから形成されたスタッドバンプ105aにおいても、不均一な形状を有するFAB204bから形成されたスタッドバンプ105bにおいても、切断面の形状は、均一となる。
即ち、図5を、図2の右図と比較すると、ワイヤの切断面の形状が均一となり、スタッドバンプと電極パッドとの接触面積が大きくなっている。これにより、フリップチップボンディングにおけるタクトタイムの増加を抑え、ボンディング不良の発生を防ぎ、接合強度の高いボンディングを行うことができる。
図5(B)に示すように、均一な形状を有するFAB204aから形成されたスタッドバンプ105aにおける接触面の中央と、電極パッド102の中央とは一致し、スタッドバンプ105aは、アライメント位置に正確に形成されている。同様に、不均一な形状を有するFAB204bから形成されたスタッドバンプ105bにおける接触面の中央と、電極パッド102の中央とは一致し、スタッドバンプ105bは、アライメント位置に正確に形成されている。
本実施の形態に係る電子部品装置100によれば、基板に形成されるラウンド形状の凹部に沿って、電極パッドを形成することで、FAB形状がばらついても、FABが凹部へとガイドされるため、バンプをアライメント位置に形成できる。これにより、バンプの位置精度を高めることができるため、ボンディングの位置ばらつきを低減させることができる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、図6乃至図8を用いて、第1の実施の形態に係る電子部品装置100の製造方法の一例について説明する。
まず、図6(A)に示す様に、基板101に接して、レジストパターン530(凹部形成用のレジストパターン)を形成する。
次に、図6(B)に示す様に、レジストパターン530をマスクとして、基板101に対して、ICP(Inductively Coupled Plasma)ドライエッチング装置により、等方性エッチングを施す。これにより、基板101に、ラウンド形状の凹部104を形成することができる。凹部104を形成することで、FABを凹部に誘導し、バンプをアライメント位置に正確に形成することが可能になる。
等方性エッチングのエッチング条件は、少なくとも、基板101に、凹部を形成できる条件であれば良く、例えば、コイルパワー2500W、プラテンパワー0W、圧力4Pa、SF流量300sccmとすることができる。該条件下においては、基板101に、深さ50μmの凹部を形成できる。凹部の深さは、FAB径、パッド寸法、等を考慮して、適宜、エッチング条件を調整し、最適な深さを選択すれば良い。基板101に凹部を形成する際のエッチングは、ドライエッチングに限定されるものではなく、ウェットエッチングであっても良い。
なお、基板101の裏面は、凹部104が形成され、駆動素子部等が搭載された後に、厚さが約100μmとなるまで、研磨される。その後、研磨面には、公知のフォトリソグラフィ、F系ガスを用いたSi深堀りドライエッチング、等が施される。
次に、図6(C)に示す様に、レジストパターン530を、ドライアッシングにより除去する。
次に、図6(D)に示す様に、CVD法、スパッタ法等の方法により、振動板502を形成する。振動板502としては、例えば、熱酸化膜0.6μm、ポリスルホン膜0.3μm、HTO(High Temperature Oxide)膜0.5μm、窒化膜0.5μm、ポリスルホン膜0.3μm、HTO膜0.5μmの6層構造とすることができる。
振動板502の材料としては、ある程度の強度を有する材料を用いることが好ましく、例えば、シリコン(Si)、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(Si)、ポリシリコン等が挙げられる。
振動板502の厚さは、約0.1μm〜10μmであることが好ましく、約0.5μm〜3.0μmであることが、より好ましい。なお、振動板502の表面に、シリコン酸化膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、これらの積層膜等を形成し、絶縁処理してもよい。
次に、振動板502に接して、共通電極503を形成する。共通電極503としては、例えば、厚さ0.18μmのPt膜とすることができる。共通電極503は、スパッタ法や真空蒸着法等の真空成膜法により形成された導電層に対して、フォトリソグラフィ、及びドライエッチングを施すことにより形成できる。
次に、共通電極503に接して、圧電体504を形成する。圧電体504としては、例えば、厚さ2.0μmのPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)膜とすることができる。圧電体504は、スパッタ法、ゾルゲル法等の溶液塗布法により形成された圧電体層に対して、フォトリソグラフィ、及びドライエッチングを施すことにより形成できる。
圧電体504は、個別電極及び共通電極より印加される電位に基づき、圧力を発生し、機械的に変位する。圧電体504の機械的変位に伴って、振動板502が駆動し、加圧液室(インク流路、加圧室、吐出室、液室等と称される場合もある)内のインクが加圧されることで、液滴吐出ヘッドは、ノズル孔よりインク滴を吐出する。
圧電体504の厚さは、約0.5μm〜5μmであることが好ましく、約1μm〜2μmであることが、より好ましい。この範囲より小さいと圧電体504は、十分に変位することができない。この範囲より大きいと工程数が煩雑化し、工程時間が長くなる。
圧電体504の材料としては、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等を用いることができる。PZTとはジルコン酸鉛(PbZrO)とチタン酸鉛(PbTiO)の固溶体である。例えば、PbZrOとPbTiOの比率が53:47の割合で、化学式で示すとPb(Zr0.53、Ti0.47)O、一般にはPZT(53/47)と示されるPZTを使用しても良い。PZTは、PbZrOとPbTiOの比率によって特性が変化する。
圧電体504としてPZTを使用する場合、出発材料に酢酸鉛三水和物、ジルコニウムアルコキシド化合物、チタンアルコキシド化合物を使用しても良い。これらの出発材料を、共通溶媒に溶解させることで、PZT前駆体ゾルゲル溶液を作製する。酢酸鉛三水和物、ジルコニウムアルコキシド化合物、チタンアルコキシド化合物の混合量は、所望のPZTの組成(PbZrOとPbTiOの比率)に応じて、当業者が適宜選択できるものである。なお、金属アルコキシド化合物は、大気中の水分により容易に分解する。そのため、PZT前駆体ゾルゲル溶液に、安定剤としてアセチルアセトン、酢酸、ジエタノールアミン等を添加してもよい。
圧電体504の材料としては、チタン酸バリウム等を用いても構わない。この場合、バリウムアルコキシド化合物、チタンアルコキシド化合物を出発材料にし、共通溶媒に溶解させることでチタン酸バリウム前駆体ゾルゲル溶液を作製することが可能である。又、チタン酸バリウムとビスマスペロブスカイトの固溶体等を用いても構わない。
これら材料は一般式ABOで記述され、A=Pb、Ba、Sr、Bi B=Ti、Zr、Sn、Ni、Zn、Mg、Nbを主成分とする複合酸化物が該当する。その具体的な記述として(Pb1−x、Ba)(Zr、Ti)O、(Pb1−x、Sr)(Zr、Ti)O、と表され、これはAサイトのPbを一部BaやSrで置換した場合である。このような置換は2価の元素であれば可能であり、その効果は熱処理中の鉛の蒸発による特性劣化を低減させる作用を示す。
次に、圧電体504に接して、個別電極505を形成する。個別電極505としては、例えば、厚さ0.12μmのPt膜とすることができる。個別電極505は、スパッタ法や真空蒸着法等の真空成膜法により形成された導電層に対して、フォトリソグラフィ、及びドライエッチングを施すことにより形成できる。
次に、図7(A)に示す様に、絶縁膜(層間絶縁膜)103を、全面に形成する。絶縁膜103としては、例えば、厚さ1.0μmのNSG(None-doped Silicate Glass)膜とすることができる。ALD法等の方法により、厚さ0.04μmの圧電体保護膜(例えば、PZT膜)を形成した後に、プラズマCVD法、スパッタリング法等の方法により、絶縁膜103を形成することが好ましい。絶縁膜103及び圧電体保護膜に対して、フォトリソグラフィ、及びドライエッチングを施すことにより、個別電極コンタクトパターン508、共通通電極コンタクトパターン509を形成する。
次に、図7(B)に示す様に、スパッタ法、スピンコート法等の方法により、配線膜510を形成する。配線膜510としては、例えば、厚さ2.0μmのAl膜とすることができる。なお、膜厚が、薄すぎると配線抵抗が大きくなり、液滴吐出ヘッドの吐出信頼性を低下させてしまうため、十分な電流を流すことができる程度に、適宜、膜厚を調整することが好ましい。
次に、図7(C)に示す様に、レジストパターン511をマスクとして、配線膜510に対して、ドライエッチングを施す。これにより、電極パッド102、配線パターン512を形成することができる。電極パッド102は、ICチップ等から個別に電位が供給される個別電極となる。配線パターン512は、個別電極コンタクトパターン508を介して、個別電極505と電気的に接続される。個別電極コンタクトパターン508における個別電極505と配線パターン512との接触抵抗は、10Ω以下であることが好ましく、5Ω以下であることがより好ましい。
次に、図7(D)に示す様に、プラズマCVD法等の方法により形成されたパッシベーション膜に対して、レジストパターン515をマスクとしてドライエッチングを施すことにより、パッシベーションパターン516、パッシベーション膜514を形成する。パッシベーションパターン516、パッシベーション膜514としては、例えば、厚さ1.0μmの窒化膜とすることができる。パッシベーション膜514は、共通電極503、個別電極505、配線パターン512等を被覆し保護し、電子部品装置100を外気から遮断する。
パッシベーション膜の材料としては、透湿性の低い、無機材料又は有機材料を用いることが好ましい。膜厚が薄い場合であっても、十分な配線保護機能を有する無機材料を用いることが、より好ましい。無機材料として、酸化物、窒化物、炭化物等が挙げられ、有機材料として、ポリイミド、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
次に、図8(A)に示す様に、レジストパターン515を、ドライアッシングにより除去する。
次に、図8(B)に示す様に、レジストパターン517をマスクとして、絶縁膜103、パッシベーション膜514に対して、ドライエッチングを施すことで、アクチュエータ開口パターン518を形成する。
次に、図8(C)に示す様に、レジストパターン517を、ドライアッシングにより除去する。
上述の工程を経ることにより、ラウンド形状の凹部を有する基板101、凹部に沿って形成される電極パッド102、駆動素子部、等を含む電子部品装置100が完成する。上述の工程を経て完成した電子部品装置100に、例えば、ICチップ等を実装する際、ボンディングの位置ばらつきを低減させることができる。これにより、電子部品装置100を適用した液滴吐出ヘッド、液体カートリッジ、インクジェット記録装置等の性能を高めることができる。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、第1の実施の形態に係る電子部品装置100を構成部品として用いる液滴吐出ヘッドについて説明する。図9は、液滴吐出ヘッド200の構成の一例を示す斜視図である。図10は、図9における鎖線A−A矢視断面を反転させた図である。
図9及び図10に示す様に、液滴吐出ヘッド200は、ノズルカバー201、ノズル板202、電子部品装置100、FPC(Flexible Printed Circuits)204、バッキンプレート205、ダンパープレート206、フレーム207等を含む。
図9に示す様に、電子部品装置100には、マトリクス状に配置される圧電体504が、多数形成される。ノズル板202には、ノズル孔208(インク滴214を吐出する微細孔)が、多数形成される。ノズル孔208(加圧液室210の先端部分)に対応して、圧電体504は形成される。ノズル径は、10μm〜35μmであることが好ましい。ノズル板202の材料としては、例えば、ポリイミド等の樹脂フィルム、Ni等の金属材料、シリコン等を用いることができる。樹脂フィルムを用いる場合、レーザー加工等の方法により、ノズル孔208を形成することができる。又、金属材料を用いる場合、電鋳工法等の方法により、ノズル孔208を形成することができる。なお、ノズル板202におけるインク吐出面Sには、撥水性の表面処理膜を成膜することが好ましい。
図10に示す様に、インクジェット記録装置から供給されるインク209は流路(矢印参照)に沿って流れる。具体的には、インク209は、フレーム207、ダンパープレート206、バッキンプレート205、電子部品装置100等を経由し、保護基板301に形成されるインク供給孔213へと流れる。更に、インク209は、インク供給部212、流体抵抗211を経由して、加圧液室210へ流入する。加圧液室210内に充填されたインク209は、振動板502を介して、圧電体504の機械的変位により圧電体504に発生する圧力が加えられることで、ノズル孔208から、インク滴214として吐出する。
電子部品装置100には、例えば、スタッドバンプ方式により、ICチップ305等が実装される。ICチップ305は、通電制御のために備えられ、FPC204を介して、外部とコンタクトする。ICチップ305の出力電位は、配線パターン512を介して、個別電極505へと印加される。共通電極503が接地される場合、該電位に基づいて、駆動素子部521は駆動する。従って、ICチップ305の出力電位は、適切に制御されることが好ましい。
保護基板301は、駆動素子部521を保護する。保護基板301は、公知のフォトリソグラフィ、ドライエッチング、等を組み合わせることにより形成できる。例えば、フォトリソグラフィ後に、ICPドライエッチング装置により、F系ガスを用いたSi深堀りドライエッチングを行うことで、保護基板301を形成できる。
保護基板301の材料としては、例えば、Si、SiO等が挙げられる。保護基板301の厚さは、約300μm〜約600μmであることが好ましく、約400μmであることがより好ましい。
次に、図11を用いて、駆動素子部521について説明する。図11は、図9及び図10に示す液滴吐出ヘッド200を、より詳細に示す断面図であり、図9に示すノズル板202及び電子部品装置100における、鎖線B−B矢視断面を反転させた図である。
保護基板301、基板101、ノズル板202は、それぞれ接着剤110を用いた微細接合及び高温ベークにより、駆動素子部521、等に固定され、一体部品となる。
駆動素子部521は、振動板502を振動させるための圧力を発生する圧電体504、圧電体504に電圧を印加する個別電極505及び共通電極503、圧電体保護膜520、絶縁膜103、個別電極505及び共通電極503を通電させる配線パターン512、電子部品装置100表面を外気より遮断するパッシベーション膜514、等を含む。
電子部品装置100によれば、ボンディングの位置ばらつきを低減させ、ボンディング不良の発生を抑制することができるため、該装置を液滴吐出ヘッド200に適用することで、液滴吐出ヘッド200の信頼性を高め、低コスト化を図ることができる。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、液滴吐出ヘッド200(図9乃至図11参照)を搭載した液体カートリッジ700の一例について、図12を用いて説明する。
図12に示す様に、液体カートリッジ700は、ノズル701、液滴吐出ヘッド200、液体タンク702を含む。
液体カートリッジ700は、液滴吐出ヘッド200と液体タンク702とが一体化された、一体型の液体カートリッジである。なお、液体カートリッジ700は、一体型に特に限定されるものではない。
液体タンク702は、液滴吐出ヘッド200へインクを供給する。液体タンク702から供給されるインクは、液滴吐出ヘッド200に備えられるフレーム、ダンパープレート、バッキンプレート、電子部品装置等を経由し、インク供給孔へと流れる。その後、加圧液室へ流入し、加圧液室には、インクが充填される。
電子部品装置に実装されたICチップ等から、駆動素子部521の個別電極に、配線パターン等を経由して電位が供給される。共通電極の電位を、例えばGNDとすると、該電極間に電位差が生じる。該電位差に基づき、圧電体504に機械的変位が発生し、加圧液室内のインクに圧力が加わり、液滴吐出ヘッド200は、ノズル孔から、インクを吐出する。
一体型の液体カートリッジ700においては、液滴吐出ヘッド200の性能が、液体カートリッジ700の性能に直結する。吐出信頼性の高い液滴吐出ヘッド200を、一体型の液体カートリッジ700に適用することで、液体カートリッジ700の性能を高めることができる。従って、高画質、及び高速駆動が可能であり、且つ低コストな液体カートリッジ700を実現できる。
〈第5の実施の形態〉
第5の実施の形態では、液滴吐出ヘッド200(図9乃至図11参照)を搭載したインクジェット記録装置の例を示す。図13は、インクジェット記録装置を例示する側面図である。図14は、インクジェット記録装置の機構部を例示する斜視図である。
図13及び図14を参照するに、インクジェット記録装置4は、記録装置本体81の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ93、キャリッジ93に搭載した液滴吐出ヘッド200の一実施形態であるインクジェット記録ヘッド94、インクジェット記録ヘッド94へインクを供給するインクカートリッジ95等で構成される印字機構部82等を収納する。
記録装置本体81の下方部には、多数枚の用紙83を積載可能な給紙カセット84(或いは給紙トレイでもよい)を抜き差し自在に装着することができる。又、用紙83を手差しで給紙するための手差しトレイ85を開倒することができる。給紙カセット84或いは手差しトレイ85から給送される用紙83を取り込み、印字機構部82によって所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレイ86に排紙する。
印字機構部82は、図示しない左右の側板に横架したガイド部材である主ガイドロッド91と従ガイドロッド92とでキャリッジ93を主走査方向に摺動自在に保持する。キャリッジ93にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッド94を、複数のインク吐出口(ノズル)を主走査方向と交差する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。又、キャリッジ93は、インクジェット記録ヘッド94に各色のインクを供給するための各インクカートリッジ95を交換可能に装着している。
インクカートリッジ95は、上方に大気と連通する図示しない大気口、下方にはインクジェット記録ヘッド94へインクを供給する図示しない供給口を、内部にはインクが充填された図示しない多孔質体を有している。多孔質体の毛管力によりインクジェット記録ヘッド94へ供給されるインクをわずかな負圧に維持している。又、インクジェット記録ヘッド94としてここでは各色のヘッドを用いているが、各色のインク滴を吐出するノズルを有する1個のヘッドを用いてもよい。
キャリッジ93は、用紙搬送方向下流側を主ガイドロッド91に摺動自在に嵌装し、用紙搬送方向上流側を従ガイドロッド92に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ93を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ97で回転駆動される駆動プーリ98と従動プーリ99との間にタイミングベルト600を張装し、主走査モータ97の正逆回転によりキャリッジ93が往復駆動される。タイミングベルト600は、キャリッジ93に固定されている。
又、インクジェット記録装置4は、給紙カセット84から用紙83を分離給装する給紙ローラ601、フリクションパッド602、用紙83を案内するガイド部材603、給紙された用紙83を反転させて搬送する搬送ローラ604、この搬送ローラ604の周面に押し付けられる搬送コロ605、搬送ローラ604からの用紙83の送り出し角度を規定する先端コロ606、を設けている。これにより、給紙カセット84にセットした用紙83を、インクジェット記録ヘッド94の下方側に搬送される。搬送ローラ604は副走査モータ607によってギヤ列を介して回転駆動される。
用紙ガイド部材である印写受け部材609は、キャリッジ93の主走査方向の移動範囲に対応して搬送ローラ604から送り出された用紙83をインクジェット記録ヘッド94の下方側で案内する。この印写受け部材609の用紙搬送方向下流側には、用紙83を排紙方向へ送り出すために回転駆動される搬送コロ611、拍車612を設けている。更に、用紙83を排紙トレイ86に送り出す排紙ローラ613及び拍車614と、排紙経路を形成するガイド部材615、616とを配設している。
画像記録時には、キャリッジ93を移動させながら画像信号に応じてインクジェット記録ヘッド94を駆動することにより、停止している用紙83にインクを吐出して1行分を記録し、用紙83を所定量搬送後次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙83の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了させ用紙83を排紙する。
キャリッジ93の移動方向右端側の記録領域を外れた位置には、インクジェット記録ヘッド94の吐出不良を回復するための回復装置617を有する。回復装置617はキャップ手段と吸引手段とクリーニング手段を有する。キャリッジ93は、印字待機中に回復装置617側に移動されてキャッピング手段でインクジェット記録ヘッド94をキャッピングされ、吐出口部を湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。又、記録途中等に、記録と関係しないインクを吐出することにより、全ての吐出口のインク粘度を一定にし、安定した吐出性能を維持する。
吐出不良が発生した場合等には、キャッピング手段でインクジェット記録ヘッド94の吐出口を密封し、チューブを通して吸引手段で吐出口からインクとともに気泡等を吸い出す。又、吐出口面に付着したインクやゴミ等はクリーニング手段により除去され吐出不良が回復される。更に、吸引されたインクは、本体下部に設置された図示しない廃インク溜に排出され、廃インク溜内部のインク吸収体に吸収保持される。
このように、インクジェット記録装置4においては、電子部品装置100を適用した液滴吐出ヘッド200の一実施形態であるインクジェット記録ヘッド94を搭載しているので振動板駆動不良によるインク滴吐出不良がなく、安定したインク滴吐出特性が得られる。これにより、インクジェット記録装置4の画像品質を向上できる。又、インクジェット記録装置4は、圧電体アクチュエータ100を適用することで、高画質、高速での記録を行うことができ、この結果、インクジェット記録装置4全体の消費電力の低減化を図れる。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の実施形態の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
4 インクジェット記録装置
100 電子部品装置
101 基板
102 電極パッド
200 液滴吐出ヘッド
700 液体カートリッジ
特開2000−269271号公報

Claims (8)

  1. ラウンド形状の凹部を有する基板と、
    前記凹部に沿って形成される電極パッドと、を有する、電子部品装置。
  2. 前記凹部は、斜面を有する、請求項1記載の電子部品装置。
  3. 前記凹部は、球形である、請求項1又は2記載のいずれか一項に記載の電子部品装置。
  4. 前記凹部は、高密度プラズマを用いたドライエッチングにより形成される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子部品装置。
  5. 前記凹部は、ウェットエッチングにより形成される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子部品装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電子部品装置を備えた液滴吐出ヘッド。
  7. 請求項6記載の液滴吐出ヘッドを備えた液体カートリッジ。
  8. 請求項6記載の液滴吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置。
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JP2019067932A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 ブラザー工業株式会社 複合基板

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