JP2016043050A - シートパッドの製造方法及びその製造用発泡型 - Google Patents
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Abstract
【課題】品質維持,生産性向上に貢献できるシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型を提供する。
【解決手段】表皮8に取付けた吊り片9へ係止させる合成樹脂製クリップ5を発泡型6にセットした後、発泡原料gを発泡型6に注入して、クリップ5をインサートしたシートパッド1を一体発泡成形するシートパッドの製造方法において、クリップ5は基板50に少なくとも一対の板片部52が離間して立設し、且つ両板片部52に外側へ張り出す顎部55が設けられる一方、発泡型6の型面には凹所650が設けられ、さらに凹所650の対向内壁面651に、顎部55を引っ掛ける突起652がそれぞれ設けられた掛止具65を備えて、一対の板片部53を、弾性変形で寄せ合うように凹所650内へ進入させ、顎部55が突起52を乗り越えた後、板片部53の弾性復元で顎部55を突起652に掛止させて、クリップ5を発泡型6の掛止具65にセットする。
【選択図】図4
【解決手段】表皮8に取付けた吊り片9へ係止させる合成樹脂製クリップ5を発泡型6にセットした後、発泡原料gを発泡型6に注入して、クリップ5をインサートしたシートパッド1を一体発泡成形するシートパッドの製造方法において、クリップ5は基板50に少なくとも一対の板片部52が離間して立設し、且つ両板片部52に外側へ張り出す顎部55が設けられる一方、発泡型6の型面には凹所650が設けられ、さらに凹所650の対向内壁面651に、顎部55を引っ掛ける突起652がそれぞれ設けられた掛止具65を備えて、一対の板片部53を、弾性変形で寄せ合うように凹所650内へ進入させ、顎部55が突起52を乗り越えた後、板片部53の弾性復元で顎部55を突起652に掛止させて、クリップ5を発泡型6の掛止具65にセットする。
【選択図】図4
Description
本発明は、車両用座席シートを構成するシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型に関する。
自動車等の車両に搭載される座席シートの座部や背もたれを構成するシートクッションやシートバックがある。シートクッションやシートバックのシートパッドは、外観向上や快適性追求のために、その表面にファブリック等の表皮で被われるようにしている。この表皮は、シートパッドに設けた吊り込み用溝から覗くワイヤーと表皮側に固着されたワイヤーとを、ホグリンガーと通称呼ばれる機具でかしめて、シートパッドへの取り付けがなされてきた。しかし、ホグリンガーによる作業工数が大きいこと、作業者が腱鞘炎になる虞があること、作業者による仕上がりレベルの違い等の問題を抱えていた。こうした問題を改善すべく、表皮に吊り片を取り付ける一方、シートパッド側に該吊り片が係止されるクリップを設ける発明が提案されている(例えば特許文献1〜3)。
しかるに、特許文献1〜3に基づくシートパッドの製造方法では、クリップをインサートしたシートパッドを一体発泡成形するのが難しかった。
クリップは、発泡成形で発泡型に掛止させる役目を果たして、脱型をし易くする機能と、シートパッド製品時に吊り片を係止する機能との相反する役割を、鉤部に担わせるため難しい対応を迫られた。例えば、特許文献1で説明すると、発泡型に、先端に凸部F1のある図12ごとくの保持具Fを設けて、これにクリップ(特許文献1では係止具)を取り付けセットした後、発泡成形することになるが、鉤部54と保持具Fとの調整が微妙で、厄介であった。両者の掛止力を高めて、セット強化を図ると、脱型が困難になり作業性の低下を招く。場合によっては、シートパッド本体からクリップ5がもげてしまう問題が発生する。
一方、鉤部54と保持具Fの掛止力を少し弱めて発泡型へセットすると、シートパッドが出来上がった後に、表皮の吊り片を係止保持するクリップの保持力を弱めてしまう問題がある。さらに、発泡成形時にクリップ内に発泡原料が入り込み易い問題があった。鉤部54と保持具Fとの接触部位に隙間があれば、シートパッド1の発泡成形で、両板片部53内に発泡原料gが入り込んで問題になるケースが出てくる。両板片部53内に発泡原料gの硬化体を持ち込まない客先仕様に対しては不具合となる。
クリップは、発泡成形で発泡型に掛止させる役目を果たして、脱型をし易くする機能と、シートパッド製品時に吊り片を係止する機能との相反する役割を、鉤部に担わせるため難しい対応を迫られた。例えば、特許文献1で説明すると、発泡型に、先端に凸部F1のある図12ごとくの保持具Fを設けて、これにクリップ(特許文献1では係止具)を取り付けセットした後、発泡成形することになるが、鉤部54と保持具Fとの調整が微妙で、厄介であった。両者の掛止力を高めて、セット強化を図ると、脱型が困難になり作業性の低下を招く。場合によっては、シートパッド本体からクリップ5がもげてしまう問題が発生する。
一方、鉤部54と保持具Fの掛止力を少し弱めて発泡型へセットすると、シートパッドが出来上がった後に、表皮の吊り片を係止保持するクリップの保持力を弱めてしまう問題がある。さらに、発泡成形時にクリップ内に発泡原料が入り込み易い問題があった。鉤部54と保持具Fとの接触部位に隙間があれば、シートパッド1の発泡成形で、両板片部53内に発泡原料gが入り込んで問題になるケースが出てくる。両板片部53内に発泡原料gの硬化体を持ち込まない客先仕様に対しては不具合となる。
本発明は、上記問題を解決するもので、品質維持,生産性向上に貢献できるシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、表皮に取付けた吊り片へ係止させる合成樹脂製クリップを発泡型にセットした後、発泡原料を該発泡型に注入して、該クリップをインサートしたシートパッドを一体発泡成形するシートパッドの製造方法において、前記クリップは基板に少なくとも一対の板片部が離間して立設し、且つ両板片部に外側へ張り出す顎部が設けられる一方、発泡型の型面には凹所が設けられ、さらに該凹所の対向内壁面に、前記顎部を引っ掛ける突起がそれぞれ設けられた掛止部を備えて、一対の前記板片部を、弾性変形で寄せ合うように前記凹所内へ進入させ、前記顎部が前記突起を乗り越えた後、板片部の弾性復元で該顎部を該突起に掛止させて、前記クリップを発泡型の前記掛止部にセットすることを特徴とするシートパッドの製造方法にある。請求項2の発明たるシートパッドの製造方法は、請求項1で、基板の板面積を前記凹所の開口面積よりも大きくして、前記顎部が前記板片部の弾性復元で前記突起に掛止するのに伴い、前記基板が前記開口を塞ぐようにしたことを特徴とする。請求項3の発明たるシートパッドの製造方法は、請求項1又は2で、型面に設けた突条体で、シートパッドに表皮の吊り込み用溝を形成し、且つ該突条体の経路途中に前記掛止部を形成し、さらに前記凹所の開口近くの該突条体の表面に凸状部を設けて、該凸状部に前記基板の端縁を当てて、前記クリップを発泡型の前記掛止部にセットできるようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明の要旨は、分割型で構成され、表皮に取付けた吊り片へ係止させる合成樹脂製クリップをインサートしたシートパッドを一体発泡成形するシートパッドの製造用発泡型であって、一の分割型に凹所が設けられ、さらに該凹所の対向内壁面に、クリップの基板に離間して起立する一対の板片部の外方へ張り出し形成された両顎部を、それぞれ引っ掛ける突起が設けられた掛止部を具備し、一対の前記板片部を、弾性変形で寄せ合うように凹所内へ進入させ、その後、該突起を乗り越えた前記顎部が該板片部の弾性復元で前記突起に掛止して、該クリップを該掛止部にセットできるようにしたことを特徴とするシートパッドの製造用発泡型にある。請求項5の発明たるシートパッドの製造用発泡型は、請求項4で、顎部が前記板片部の弾性復元で前記突起に掛止するのに伴い、前記基板で前記凹所の開口を塞ぐように、該開口の周縁に基板との当接シール部が形成されたことを特徴とする。請求項6の発明たるシートパッドの製造用発泡型は、請求項4又は5で、シートパッドに表皮の吊り込み用溝を形成する突条体が一の分割型の下型型面に設けられ、且つ該突条体の経路途中に前記掛止部が形成され、さらに前記凹所の開口近くの該突条体の表面に、前記基板の端縁を当てることによりクリップが前記掛止部上の位置に配される凸状部が設けられたことを特徴とする。請求項7の発明たるシートパッドの製造用発泡型は、請求項4〜6で、型閉じで、前記掛止部と対向する他の分割型の型面に突出部が設けられ、前記突起上に前記顎部を載せて、前記クリップを前記掛止部上に載置した後、型閉じに伴い、前記突出部が前記基板の背面を突き押し、前記顎部が前記突起を乗り越えてこれに掛止するようにしたことを特徴とする。
請求項4に記載の発明の要旨は、分割型で構成され、表皮に取付けた吊り片へ係止させる合成樹脂製クリップをインサートしたシートパッドを一体発泡成形するシートパッドの製造用発泡型であって、一の分割型に凹所が設けられ、さらに該凹所の対向内壁面に、クリップの基板に離間して起立する一対の板片部の外方へ張り出し形成された両顎部を、それぞれ引っ掛ける突起が設けられた掛止部を具備し、一対の前記板片部を、弾性変形で寄せ合うように凹所内へ進入させ、その後、該突起を乗り越えた前記顎部が該板片部の弾性復元で前記突起に掛止して、該クリップを該掛止部にセットできるようにしたことを特徴とするシートパッドの製造用発泡型にある。請求項5の発明たるシートパッドの製造用発泡型は、請求項4で、顎部が前記板片部の弾性復元で前記突起に掛止するのに伴い、前記基板で前記凹所の開口を塞ぐように、該開口の周縁に基板との当接シール部が形成されたことを特徴とする。請求項6の発明たるシートパッドの製造用発泡型は、請求項4又は5で、シートパッドに表皮の吊り込み用溝を形成する突条体が一の分割型の下型型面に設けられ、且つ該突条体の経路途中に前記掛止部が形成され、さらに前記凹所の開口近くの該突条体の表面に、前記基板の端縁を当てることによりクリップが前記掛止部上の位置に配される凸状部が設けられたことを特徴とする。請求項7の発明たるシートパッドの製造用発泡型は、請求項4〜6で、型閉じで、前記掛止部と対向する他の分割型の型面に突出部が設けられ、前記突起上に前記顎部を載せて、前記クリップを前記掛止部上に載置した後、型閉じに伴い、前記突出部が前記基板の背面を突き押し、前記顎部が前記突起を乗り越えてこれに掛止するようにしたことを特徴とする。
本発明のシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型は、シートパッドの発泡成形工程で、クリップ周りに発泡原料の侵入が起こらず、且つ発泡型へのクリップのセット作業や脱型作業を円滑にして、品質安定,生産性向上等を果たすことができ、優れた効果を発揮する。
以下、本発明に係るシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型について詳述する。
本シートパッドの製造方法及びその製造用発泡型は、シートパッドが乗員の背もたれを構成するバックパッドに適用される。図1〜図11は本発明のシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型の一形態で、図1は表面側から見たシートパッドの斜視図、図2は図1で用いたクリップの斜視図、図3は図2に代わる他態様のクリップの斜視図、図4は型開状態にある発泡型の説明断面図、図5は図4の状態からクリップを掛止部に載せた要部拡大図、図6は図5の状態からクリップを掛止部にセットした要部拡大図、図7はクリップのセット後、型開状態で発泡原料を注入している発泡型の説明断面図、図8は図7の後、型閉じした様子を示す説明断面図、図9は型閉じ後にシートパッドを発泡成形する様子を示す説明断面図、図10は脱型後のクリップ周りの断面図、図11は図1〜図10に代わる他態様の突条体とクリップの斜視図である。尚、図面を判りやすくするため、吊り込み用溝14,突条体64,掛止部65を適宜大きめに描く。
本シートパッドの製造方法及びその製造用発泡型は、シートパッドが乗員の背もたれを構成するバックパッドに適用される。図1〜図11は本発明のシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型の一形態で、図1は表面側から見たシートパッドの斜視図、図2は図1で用いたクリップの斜視図、図3は図2に代わる他態様のクリップの斜視図、図4は型開状態にある発泡型の説明断面図、図5は図4の状態からクリップを掛止部に載せた要部拡大図、図6は図5の状態からクリップを掛止部にセットした要部拡大図、図7はクリップのセット後、型開状態で発泡原料を注入している発泡型の説明断面図、図8は図7の後、型閉じした様子を示す説明断面図、図9は型閉じ後にシートパッドを発泡成形する様子を示す説明断面図、図10は脱型後のクリップ周りの断面図、図11は図1〜図10に代わる他態様の突条体とクリップの斜視図である。尚、図面を判りやすくするため、吊り込み用溝14,突条体64,掛止部65を適宜大きめに描く。
シートパッド1の製造は、表皮8に取付けた吊り片9へ係止させる合成樹脂製クリップ5を発泡型6にセットした後、発泡原料gを該発泡型に注入して、該クリップ5をインサートしたシートパッド1を一体発泡成形するが、これに先立ち、クリップ5とシートパッド1の製造用発泡型6とを準備する。
クリップ5は、基板52に少なくとも一対の板片部53を離間させて立設した合成樹脂製品(ここでは射出成形品)である。本クリップ5は、両端部を除き、図2のごとく長手方向に略等断面形状にして、板状の基板52と、その表面52a上に所定の離間距離50をとって起立する一対の板状板片部53とを備える(図2)。基板52には平板状主部から両サイドで段差をつけたアンカー部521が延在する。符号521aはアンカー部521に設けた孔を示す。シートパッド1の発泡成形で、シートパッド本体とクリップ5との一体強化を図るためである。
クリップ5は、基板52に少なくとも一対の板片部53を離間させて立設した合成樹脂製品(ここでは射出成形品)である。本クリップ5は、両端部を除き、図2のごとく長手方向に略等断面形状にして、板状の基板52と、その表面52a上に所定の離間距離50をとって起立する一対の板状板片部53とを備える(図2)。基板52には平板状主部から両サイドで段差をつけたアンカー部521が延在する。符号521aはアンカー部521に設けた孔を示す。シートパッド1の発泡成形で、シートパッド本体とクリップ5との一体強化を図るためである。
一対の板片部53は、図2のごとく、その板状本体が基板52から上方に向け互いにやや外方へ広がるようにして上方傾斜する。両板片部53の先端部分531には、内側へ突出する鉤部54が夫々設けられる。板片部53に設けられる鉤部54は、相手方板片部53の基板根元側へ向け下方傾斜して突き出す。鉤部54間に、表皮8に取付けた吊り片9を押し込むことにより、その楔部分92を両鉤部54が挟着し、クリップ5で引き寄せ保持できるようにしている。楔部分92の最大幅よりも両鉤部間距離50が小さく設定される。
そして、一対の板片部53には、板状本体に外側へ向け張り出す瘤状顎部55が設けられる。板片部53の先端部分531で、相手方板片部53とは反対側の外方へ顎部55が瘤状に張り出す。顎部55が、クリップ5の基板52に離間して起立する一対の板片部53の外方へそれぞれ張り出し形成される。バックパッド1を発泡成形する際のクリップ5のセット工程で、発泡型6の型面に設けた掛止部65に、該クリップ5を掛止させるためである(詳細後述)。なお、本製造方法では、基板52上に、図3のように一対の板片部53を二組以上設けたクリップ5を採用することもできる。
そして、一対の板片部53には、板状本体に外側へ向け張り出す瘤状顎部55が設けられる。板片部53の先端部分531で、相手方板片部53とは反対側の外方へ顎部55が瘤状に張り出す。顎部55が、クリップ5の基板52に離間して起立する一対の板片部53の外方へそれぞれ張り出し形成される。バックパッド1を発泡成形する際のクリップ5のセット工程で、発泡型6の型面に設けた掛止部65に、該クリップ5を掛止させるためである(詳細後述)。なお、本製造方法では、基板52上に、図3のように一対の板片部53を二組以上設けたクリップ5を採用することもできる。
バックパッドの製造用発泡型6は、分割型で構成され、表皮8に取付けた吊り片9へ係止させる合成樹脂製クリップ5をインサートしたシートパッド1を一体発泡成形する金型である。図7〜図9ごとくの分割型で、下型61と上型62と中型63とを備える。ヒンジ69を支点にして図7から図8のごとく型閉じすると、全体的に凹み度合いが大きな下型61(一の分割型)の型面610と、中型63(他の分割型)の型面630と,上型62との型面620とで、パッド本体11にクリップ5が一体化するバックパッド1のキャビティCをつくる。
そして、下型61の型面610でバックパッド1の表面1a側を成形し、中型63の型面630でバックパッド1の裏面1b側を成形するが、下型61にクリップ5を係合保持する上面側が開口650aの凹所650を有する掛止部65を設ける。バックパッド表面1a側を形成する下型61には吊り込み用溝14を形成するための突条体64が型面610の各所を堤状に盛り上げて配設されるが、その経路途中に図11のような掛止部65が形成される。符号641は突条体64を下型61に固着する止具を示す。下型61に掛止部65の凹所650が設けられ、さらに該凹所650の対向内壁面651に、前述したクリップ5の両顎部55を、それぞれ引っ掛ける突起652が設けられる。突条体64が縦溝14aや横溝14bを形成する図4,図11ごとくの矩形断面の金属製長尺部材からなるが、クリップ5を装填,セットする箇所を直方体に切欠き、この切欠いた部分を金属製掛止具で埋めて掛止部65を形成する。
本実施形態は、シートパッド1に表皮8の吊り込み用溝14を形成する突条体64が下型型面610に設けられ、且つ該突条体64の経路途中に前記金属製掛止具が組み込まれ掛止部65が形成される。突条体64の横断面矩形形状に合わせるように金属製掛止具を図11のごとく突条体64の中に組み入れ一体化する。突条体64の幅と金属製掛止具の幅を同じにし、突条体64の凹形切除部の上面に載置固定した金属製掛止具の上面開口周縁とその周囲の突条体64の上面とを面一にする。
本実施形態は、シートパッド1に表皮8の吊り込み用溝14を形成する突条体64が下型型面610に設けられ、且つ該突条体64の経路途中に前記金属製掛止具が組み込まれ掛止部65が形成される。突条体64の横断面矩形形状に合わせるように金属製掛止具を図11のごとく突条体64の中に組み入れ一体化する。突条体64の幅と金属製掛止具の幅を同じにし、突条体64の凹形切除部の上面に載置固定した金属製掛止具の上面開口周縁とその周囲の突条体64の上面とを面一にする。
掛止部65は横断面形状が凹所650の上面開口650aを幅方向に目いっぱいとった左右対称形状である(図5)。開口650aの長手方向長さは、クリップ板片部53の長手方向長さよりも少し大きく設定する。図3のごとく、二組の板片部53を有するクリップ5では、二組続く板片部53の両端間距離よりも、開口650aの長手方向長さを少し大きく設定する。凹所650の長手方向に位置する対向内壁面651には、開口縁から凹所650の底へ至るほぼ中間地点までは相手方内壁面へ向けて徐々張り出し、その後の凹所650の底へ至る区間は引っ込めて、凹所650のほぼ中間地点が相手方内壁面651に向けて最も山状に突出する突起652が形成される。クリップ5の板片部53に形成された両顎部55を、それぞれ引っ掛けることのできる突起652にする。対向内壁面651に設けた両突起652間の距離よりも、一対の板片部53に設けた両顎部55間の距離59の方が大きく設定してある。
斯かる構成にして、一対の板片部53を、両突起652に擦りつけつつ、弾性変形で寄せ合うようにしながら凹所650内へ進入させ、その後、該突起652を乗り越えた顎部55が板片部53の弾性復元で突起652に掛止して、該クリップ5を該掛止部65にセット、保持できるようにする。
ここで、凹所650の開口650a近くの突条体64の表面に、基板52の端縁525を当てることによりクリップ5が掛止部65上の位置に配される図11ごとくの凸状部Tを設けると、クリップ5のセットが楽になり、より好ましくなる。基板端縁525の中央域に図11のような窪み525aを設けると、一層好ましくなる。凸状部Tとクリップ5とが係合し易くなるからである。
斯かる構成にして、一対の板片部53を、両突起652に擦りつけつつ、弾性変形で寄せ合うようにしながら凹所650内へ進入させ、その後、該突起652を乗り越えた顎部55が板片部53の弾性復元で突起652に掛止して、該クリップ5を該掛止部65にセット、保持できるようにする。
ここで、凹所650の開口650a近くの突条体64の表面に、基板52の端縁525を当てることによりクリップ5が掛止部65上の位置に配される図11ごとくの凸状部Tを設けると、クリップ5のセットが楽になり、より好ましくなる。基板端縁525の中央域に図11のような窪み525aを設けると、一層好ましくなる。凸状部Tとクリップ5とが係合し易くなるからである。
本実施形態は、さらに裏当て材3を準備する。裏当て材3はバックパッド裏面1bの大きさに合わせた不織布等からなるシート状布地材である。バックパッド1の発泡成形で、バックパッド裏面1bに裏当て材3が被着一体化される(図9,図10)。
前記クリップ5と前記発泡型6と裏当て材3を用いて、バックパッド1が例えば以下のように製造される。
まず、発泡型6を型開状態とする(図4)。この型開状態下、クリップ5を一の分割型たる下型61にセットする(図7)。クリップ5のセットと相前後して、他の分割型たる中型63に裏当て材3をセットする。
まず、発泡型6を型開状態とする(図4)。この型開状態下、クリップ5を一の分割型たる下型61にセットする(図7)。クリップ5のセットと相前後して、他の分割型たる中型63に裏当て材3をセットする。
下型61へのクリップ5のセットは、クリップ5の板片部53を上面開口650aから凹所650内へ挿入するが、掛止部65がつくる凹所650の対向内壁面651には、顎部55を引っ掛ける突起652がそれぞれ設けられている。既述のごとく、両突起652間の距離よりも顎部間距離59の方が大である。長手方向の対向内壁面651から出っ張る両突起652に顎部55が当たり、図5のごとく両突起652に顎部55が載る状態になる。
次いで、作業者等が基板背面52bを手で押し付ける。この押し付けで、一対の板片部53を、両突起652に擦りながら、弾性変形で互いに寄せ合うようにして凹所650内へ進入させ、顎部55が突起652を乗り越える。乗り越えた後、板片部53の弾性復元で該顎部55が該突起652に掛止して、掛止部65へのクリップ5のセットが完了する(図6)。該セット完了時点で、基板52の板状アンカー部521が、発泡成形でシートパッド1に埋設されるよう、掛止部65の両側方へ突き出し状態になる。
次いで、作業者等が基板背面52bを手で押し付ける。この押し付けで、一対の板片部53を、両突起652に擦りながら、弾性変形で互いに寄せ合うようにして凹所650内へ進入させ、顎部55が突起652を乗り越える。乗り越えた後、板片部53の弾性復元で該顎部55が該突起652に掛止して、掛止部65へのクリップ5のセットが完了する(図6)。該セット完了時点で、基板52の板状アンカー部521が、発泡成形でシートパッド1に埋設されるよう、掛止部65の両側方へ突き出し状態になる。
ここで、基板52の板面積を凹所650の開口面積よりも大きくしており、顎部55が板片部53の弾性復元で突起652に掛止するのに伴い、基板52が開口650aを塞ぐ。基板52はシートパッド1の発泡成形時に凹所650内への発泡原料gの侵入を防ぐ役目を果たす(詳細後述)。掛止部65には、顎部55が板片部53の弾性復元で突起652に掛止するのに伴い、基板52で凹所650の開口650aを塞ぐように、該開口650aの周縁に基板52との当接シール部Sが形成される。尚、当接シール部Sを構成する開口650aの周縁は、図6で、対向内壁面651の上縁が線接触で基板52に当接しているが、ある程度の幅をもたせて図11ごとくの面接触とすることもできる。
また、掛止部65へのクリップ5のセットに関して、図11のごとく凹所650の開口650a近くの該突条体64の表面に凸状部Tを設けておくと、該凸状部Tに前記基板52の端縁525を当てて、クリップ5を発泡型6の掛止部65にセットできるようなり、セットが容易でより好ましくなる。
また、掛止部65へのクリップ5のセットに関して、図11のごとく凹所650の開口650a近くの該突条体64の表面に凸状部Tを設けておくと、該凸状部Tに前記基板52の端縁525を当てて、クリップ5を発泡型6の掛止部65にセットできるようなり、セットが容易でより好ましくなる。
次に、型開状態を保ったまま、下型61のキャビティCを形成する型面610に、図7のごとく注入ノズルNL等を使用してバックパッド成形用ウレタン発泡原液等の発泡原料gを所定量注入する。
続いて、図8のように上型62、中型63を作動させ型閉じする。上型62と下型61と中型63との型閉じで、クリップ5が装填されたバックパッド用キャビティCができる。
続いて、図8のように上型62、中型63を作動させ型閉じする。上型62と下型61と中型63との型閉じで、クリップ5が装填されたバックパッド用キャビティCができる。
本実施形態は、前記掛止部65と対向する中型63(他の分割型)の型面630にピン状の突出部638を設けている(図6〜図8)。突起652上に顎部55を載せて、クリップ5を掛止部65上に載置した後、型閉じに伴い、突出部638が基板52の背面52bを突き押し、顎部55が突起652を乗り越えてこれに掛止するようにしている。突起652にクリップ5の顎部55を載せた後、作業者等が基板背面52bを手で押し付けてクリップ5を掛止部65にセットするが、突起652にクリップ5の顎部55を載せただけの不十分な状態であっても、型閉じに伴い、突出部638が図6の鎖線のごとく基板背面52bを押し付け、掛止部65へのクリップ5のセットを完了させる。間違いのないクリップ5のセットができる。
前記型閉じの後、バックパッド1の発泡成形に移る。図8の型閉じ状態を所定時間維持し、クリップ5を埋設一体化し、シートパッド裏面1bに、裏当て材3が被着一体化されるバックパッド1を発泡成形する(図9,図10)。発泡成形過程で、凹所650の開口650aに基板52をあてがい、蓋をしているので、凹所650内に発泡原料gが進入することはない。
かくして、発泡型6へクリップ5が装填され、これと一体となったバックパッド1が発泡成形される。裏当て材3がシートパッド1の裏面側略全体を覆っている。
かくして、発泡型6へクリップ5が装填され、これと一体となったバックパッド1が発泡成形される。裏当て材3がシートパッド1の裏面側略全体を覆っている。
バックパッド1の発泡成形を終え、しかる後、脱型する。脱型時に、突起652への顎部55の掛止がきつく、脱型がしづらい場合は、顎部55又は突起652を削って調整し、その後のシートパッド1の製造を円滑にする。
脱型により、表面1に縦溝14aと横溝14bの吊り込み用溝14が形成され、その溝内の必要箇所に、図1,図10ごとくのクリップ5が、表皮8に取着の吊り片9へ係止させる役割を担える所望の品質安定したクリップ5付きバックパッド1が得られる。尚、突出部638を設けた場合は、シートパッド1が出来た時点で、裏面1b側からクリップ5の基板背面52bへ達する突出部638の抜け跡Gが現れる(図10)。
脱型により、表面1に縦溝14aと横溝14bの吊り込み用溝14が形成され、その溝内の必要箇所に、図1,図10ごとくのクリップ5が、表皮8に取着の吊り片9へ係止させる役割を担える所望の品質安定したクリップ5付きバックパッド1が得られる。尚、突出部638を設けた場合は、シートパッド1が出来た時点で、裏面1b側からクリップ5の基板背面52bへ達する突出部638の抜け跡Gが現れる(図10)。
得られたクリップ5付きバックパッド1は、バックパッド表面1a側の吊り込み用溝14に鉤部54のあるクリップ5を臨ませている。基板52で凹所650に蓋をした状態でクリップ5が掛止部65にセットされていたので、クリップ5の在る部位において、鉤部54及び顎部55付き板片部53を取り除けば、吊り込み用溝14の横断面凹形状と同じになっている。凹所650内に発泡原料gが入り込んでいない。
表皮8には複数の表皮片を縫合してバックパッド用カバーを形成する縫製表皮が用いられる。縫合部81の縫い代82に吊り片9が取付けられている。クリップ5付きバックパッド1に表皮8を被せ、吊り片9の楔部分92をクリップ5の板片部53間に差し込む。すると、差し込む力に押されて、一対の板片部53はその可撓性で外方へ傾倒するが、両板片部53内に受け入れた後、鉤部54がフックになって、吊り片9を一体保持する。この部分の表皮8とバックパッド1が接合一体化し、車両用座席シートの所望の背もたれ用シートバックが出来上がる。
図中、符号11はバックパッド主部で、符号12がメイン部,符号13がサイド部を示す。符号639は型合せ面、符号67は支持バー、符号68はアーム、符号68aはフック、符号PNはピンを示す。
表皮8には複数の表皮片を縫合してバックパッド用カバーを形成する縫製表皮が用いられる。縫合部81の縫い代82に吊り片9が取付けられている。クリップ5付きバックパッド1に表皮8を被せ、吊り片9の楔部分92をクリップ5の板片部53間に差し込む。すると、差し込む力に押されて、一対の板片部53はその可撓性で外方へ傾倒するが、両板片部53内に受け入れた後、鉤部54がフックになって、吊り片9を一体保持する。この部分の表皮8とバックパッド1が接合一体化し、車両用座席シートの所望の背もたれ用シートバックが出来上がる。
図中、符号11はバックパッド主部で、符号12がメイン部,符号13がサイド部を示す。符号639は型合せ面、符号67は支持バー、符号68はアーム、符号68aはフック、符号PNはピンを示す。
このように構成したシートパッドの製造方法及びその製造用発泡型によれば、発泡型6へのクリップ5のセットの調整を簡単になし得る。図12のような従来製法では、脱型がきつい場合、鉤部54を削ることになるが、鉤部54を削ってしまうと、シートパッド製品完成後に表皮8に取着した吊り片9の楔部分92をクリップ5の板片部53間に差し込んでも一体保持できない不具合を招いてしまう。一方、本発明は、脱型がきつい場合、鉤部54がその役目を担っていないので、該鉤部54を削る必要がない。
掛止部65の対向内壁面651に設けた突起652で、弾性変形させた板片部53の外側に張り出す顎部55を捉え、外側からクリップ5を挟みつけるようにして、発泡型6の掛止部65がクリップ5をセット,保持するので、鉤部54と何ら関わりがない。クリップ5と掛止部65との係合がきつくて、脱型がしづらい場合は、掛止部65の突起652又はクリップ5の顎部55を削っての調整ができる。表皮8に取着した吊り片9の楔部分92をクリップ5の板片部53間に受け入れ、フックとなって吊り片9を一体保持する鉤部54は、削ることなく、その役目を果たす形状が温存されるので、品質維持が図られる。
掛止部65の対向内壁面651に設けた突起652で、弾性変形させた板片部53の外側に張り出す顎部55を捉え、外側からクリップ5を挟みつけるようにして、発泡型6の掛止部65がクリップ5をセット,保持するので、鉤部54と何ら関わりがない。クリップ5と掛止部65との係合がきつくて、脱型がしづらい場合は、掛止部65の突起652又はクリップ5の顎部55を削っての調整ができる。表皮8に取着した吊り片9の楔部分92をクリップ5の板片部53間に受け入れ、フックとなって吊り片9を一体保持する鉤部54は、削ることなく、その役目を果たす形状が温存されるので、品質維持が図られる。
さらに、図12のような従来製法では、脱型がきつい場合に、鉤部54又は保持具Fを削ってしまうと、鉤部54と保持具Fとの間に隙が生まれ、発泡成形過程で両板片部53間内へ発泡原料gが入り込んでしまう不具合が発生するが、本発明ではこうした問題が起こらない。突起652や顎部55を削ることが発泡原料gの侵入につながらない。本発明は、基板52の板面積を凹所650の開口面積よりも大きくして、顎部55が板片部53の弾性復元で突起652に掛止するのに伴い、基板52が開口650aを塞ぐようにしているので、発泡成形時に発泡原料gが凹所650内へ進入してくることはない。
さらにいえば、図3ごとくのクリップ5を用いた場合は、発泡型6へのクリップ5のセットに際し、図12のような従来品と比較してセット作業が断然速くなる。二組の板片部53の間を基板背面52b側から手などで凹所650内へ押し付けるだけで、二組の板片部53をほぼ同時に凹所650内へ進入させ、クリップ5を掛止部65に素早くセットできる。作業性向上、生産性向上につながる。
本発明は、クリップ5の鉤部54に、シートパッド1が出来上がった後、表皮8の吊り片9との係止に効果的に働く形状のみを担わせる。また、クリップ5の板片部53に顎部55を形成し、且つ発泡型6側の掛止部65に突起652を設けることによって、該顎部55と突起652とに、発泡成形時のクリップ5のセット、保持だけを担わせる。さらに、クリップ5の基板52に対しては、その板面積を凹所650の開口面積よりも大きくして、顎部55が板片部53の弾性復元で突起652に掛止するのに伴い、基板52に開口650aを塞ぐ役目だけを担わせて、発泡成形時の発泡原料gの凹所650内への侵入防止を図る。
クリップ5の基板52、鉤部54、及び顎部55や、掛止部65の突起652は、それぞれに求められる目的,作用を追求した構造にできるので、最も理にかなったクリップ5、掛止部65の形状,構造となり、最大限の効果を得る。クリップ5の顎部55、掛止部65の突起652の調整では、脱型を円滑にする顎部55,突起652の形状を目指して自由に作製できる。基板52は、発泡成形時に凹所650内、吊り込み用溝14内へ発泡原料gが侵入するのを防ぐ大きさに自由自在に設定できる。鉤部54は表皮8に取着した吊り片9を確実に係止できる形状だけに注力できる。
従来技術のように相反する役割をもたせることがないので、品質安定維持、生産性向上に優れた効果を発揮し、極めて有益となる。
クリップ5の基板52、鉤部54、及び顎部55や、掛止部65の突起652は、それぞれに求められる目的,作用を追求した構造にできるので、最も理にかなったクリップ5、掛止部65の形状,構造となり、最大限の効果を得る。クリップ5の顎部55、掛止部65の突起652の調整では、脱型を円滑にする顎部55,突起652の形状を目指して自由に作製できる。基板52は、発泡成形時に凹所650内、吊り込み用溝14内へ発泡原料gが侵入するのを防ぐ大きさに自由自在に設定できる。鉤部54は表皮8に取着した吊り片9を確実に係止できる形状だけに注力できる。
従来技術のように相反する役割をもたせることがないので、品質安定維持、生産性向上に優れた効果を発揮し、極めて有益となる。
尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。シートパッド1,クリップ5,基板52,板片部53,鉤部54,顎部55,発泡型6,突条体64,掛止部65,凹所650,突起652,吊り片9等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。実施形態はシートパッド1をバックパッドに適用したが、座部用クッションパッドにも勿論適用できる。
1 シートパッド(バックパッド)
14 吊り込み用溝
5 クリップ
52 基板
53 板片部
55 顎部
6 発泡型
638 突出部
64 突条体
65 掛止部
650 凹所
650a 開口(上面開口)
651 対向内壁面(内壁面)
652 突起
8 表皮
9 吊り片
S 当接シール部
T 凸状部
14 吊り込み用溝
5 クリップ
52 基板
53 板片部
55 顎部
6 発泡型
638 突出部
64 突条体
65 掛止部
650 凹所
650a 開口(上面開口)
651 対向内壁面(内壁面)
652 突起
8 表皮
9 吊り片
S 当接シール部
T 凸状部
Claims (7)
- 表皮に取付けた吊り片へ係止させる合成樹脂製クリップを発泡型にセットした後、発泡原料を該発泡型に注入して、該クリップをインサートしたシートパッドを一体発泡成形するシートパッドの製造方法において、
前記クリップは基板に少なくとも一対の板片部が離間して立設し、且つ両板片部に外側へ張り出す顎部が設けられる一方、発泡型の型面には凹所が設けられ、さらに該凹所の対向内壁面に、前記顎部を引っ掛ける突起がそれぞれ設けられた掛止部を備えて、
一対の前記板片部を、弾性変形で寄せ合うように前記凹所内へ進入させ、前記顎部が前記突起を乗り越えた後、板片部の弾性復元で該顎部を該突起に掛止させて、前記クリップを発泡型の前記掛止部にセットすることを特徴とするシートパッドの製造方法。 - 前記基板の板面積を前記凹所の開口面積よりも大きくして、前記顎部が前記板片部の弾性復元で前記突起に掛止するのに伴い、前記基板が前記開口を塞ぐようにした請求項1記載のシートパッドの製造方法。
- 前記型面に設けた突条体で、シートパッドに表皮の吊り込み用溝を形成し、且つ該突条体の経路途中に前記掛止部を形成し、さらに前記凹所の開口近くの該突条体の表面に凸状部を設けて、該凸状部に前記基板の端縁を当てて、前記クリップを発泡型の前記掛止部にセットできるようにした請求項1又は2に記載のシートパッドの製造方法。
- 分割型で構成され、表皮に取付けた吊り片へ係止させる合成樹脂製クリップをインサートしたシートパッドを一体発泡成形するシートパッドの製造用発泡型であって、
一の分割型に凹所が設けられ、さらに該凹所の対向内壁面に、クリップの基板に離間して起立する一対の板片部の外方へ張り出し形成された両顎部を、それぞれ引っ掛ける突起が設けられた掛止部を具備し、
一対の前記板片部を、弾性変形で寄せ合うように凹所内へ進入させ、その後、該突起を乗り越えた前記顎部が該板片部の弾性復元で前記突起に掛止して、該クリップを該掛止部にセットできるようにしたことを特徴とするシートパッドの製造用発泡型。 - 前記顎部が前記板片部の弾性復元で前記突起に掛止するのに伴い、前記基板で前記凹所の開口を塞ぐように、該開口の周縁に基板との当接シール部が形成された請求項4記載のシートパッドの製造用発泡型。
- シートパッドに表皮の吊り込み用溝を形成する突条体が一の分割型の下型型面に設けられ、且つ該突条体の経路途中に前記掛止部が形成され、さらに前記凹所の開口近くの該突条体の表面に、前記基板の端縁を当てることによりクリップが前記掛止部上の位置に配される凸状部が設けられた請求項4又は5に記載のシートパッドの製造用発泡型。
- 型閉じで、前記掛止部と対向する他の分割型の型面に突出部が設けられ、前記突起上に前記顎部を載せて、前記クリップを前記掛止部上に載置した後、型閉じに伴い、前記突出部が前記基板の背面を突き押し、前記顎部が前記突起を乗り越えてこれに掛止するようにした請求項4乃至6のいずれか1項に記載のシートパッドの製造用発泡型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014169593A JP2016043050A (ja) | 2014-08-22 | 2014-08-22 | シートパッドの製造方法及びその製造用発泡型 |
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Publications (1)
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JP (1) | JP2016043050A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018029669A (ja) * | 2016-08-22 | 2018-03-01 | 株式会社イノアックコーポレーション | クリップ |
JP2020188852A (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 株式会社イノアックコーポレーション | 車両用シートパッド及びその製造方法 |
CN113329668A (zh) * | 2019-01-22 | 2021-08-31 | 井上株式会社 | 卡扣保持单元、成型模具及座椅衬垫的制造方法 |
JPWO2021221153A1 (ja) * | 2020-05-01 | 2021-11-04 |
-
2014
- 2014-08-22 JP JP2014169593A patent/JP2016043050A/ja active Pending
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CN113329668A (zh) * | 2019-01-22 | 2021-08-31 | 井上株式会社 | 卡扣保持单元、成型模具及座椅衬垫的制造方法 |
CN113329668B (zh) * | 2019-01-22 | 2023-08-11 | 井上株式会社 | 卡扣保持单元、成型模具及座椅衬垫的制造方法 |
JP2020188852A (ja) * | 2019-05-20 | 2020-11-26 | 株式会社イノアックコーポレーション | 車両用シートパッド及びその製造方法 |
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