JP2016041673A - 睫用化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】睫毛への付着性、ロングラッシュ効果、カール効果、ロングラスティング効果に優れた睫用化粧料を提供すること。【解決手段】加水分解シルクを配合することを特徴とする睫用化粧料。【選択図】なし
Description
本発明は、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラスティング効果に優れた睫用化粧料に関する。
睫用化粧料は、睫を太く見せるボリュームアップ効果や、長く見せるロングラッシュ効果により、目元をはっきり見せるなどの化粧効果を持つものである。特に、ボリュームアップ効果を高めるためには、従来より睫用化粧料中に、ワックス、高粘度油剤、樹脂などを高配合し、化粧料の付着力を高める技術が知られている。また疎水性の多孔質粉体、無水ケイ酸、窒化ホウ素などの粉体を睫用化粧料に配合する技術も特許文献1〜3に示すように多く行われている。特許文献4では、発明者によって着色球状セルロース粉体を配合する技術も示されている。
しかしながら、単にワックス、高粘度油剤、樹脂などを多量に配合すると、使用感が悪化し、重ね塗りした時に睫同士が付着しあう束つき現象が生じ、均一な化粧膜を形成することができなかった。また疎水性の多孔質粉体、無水ケイ酸、窒化ホウ素などの粉体を配合すると、発色が悪くなったり、粘度の上昇により、使用感が悪くなり、化粧膜が不均一になる場合があった。特許文献4で示されている、着色粉体セルロース粉体を配合すると、ボリュームアップ効果に優れた睫用化粧料を得ることができるが、十分な効果を得るためには、何度も重ね塗りをしなければならなかった。
そこで、本発明人は鋭意検討した結果、加水分解シルクを配合することで、睫毛への付着性が著しく向上し、何度も重ね塗りをしなくても、十分なボリュームアップ効果を効果的に得ることができる睫用化粧料を開発することに成功した。さらに、加水分解シルクの皮膜効果により、カール効果、ロングラスティング効果にも優れるというメリットも見いだした。また、表面処理された加水分解シルクを用いることで、分散性、ロングラスティング効果などを向上させることができる。
すなわち、本発明は、加水分解シルクを配合することで、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラスティング効果を得ることができる睫用化粧料に関する。また、加水分解シルクは、表面処理されていても、されていなくても良い。
以上説明するように、本発明は、加水分解シルクを配合することで、睫毛への付着性が著しく向上し、何度も重ね塗りをしなくても、十分なボリュームアップ効果を効果的に得ることができる睫用化粧料を提供することができるようになった。さらに、加水分解シルクの皮膜効果により、カール効果、ロングラスティング効果にも優れる。さらに加水分解シルクを表面処理することで、分散性、ロングラスティング効果などを向上させることができる。
以下、上記本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる、加水分解シルクは、絹繊維を精製して得られるフィブロインを各種の酸,アルカリ,タンパク質分解酵素を用いて加水分解して得られる水溶性ペプチドであり、市販品として、SILK PW HL[大東化成工業株式会社製社製]を用いる事ができる。SILK PW HLの平均粒子径は70.6μm(レーザー回折式粒度分布計を用いて測定)、走査型電子顕微鏡観察したところ、図1、図2に示すような不定形の粒子形状を有していた。また、加水分解シルクは、水に溶解し、粘着性のある皮膜を形成するため、睫毛用化粧料に配合した際、睫毛への付着性を向上させることができるが、乾くと粘着性のない滑らかな皮膜を形成するため、睫毛同士が付着しあう束つき現象の問題はない。
本発明に用いられる、加水分解シルクは、絹繊維を精製して得られるフィブロインを各種の酸,アルカリ,タンパク質分解酵素を用いて加水分解して得られる水溶性ペプチドであり、市販品として、SILK PW HL[大東化成工業株式会社製社製]を用いる事ができる。SILK PW HLの平均粒子径は70.6μm(レーザー回折式粒度分布計を用いて測定)、走査型電子顕微鏡観察したところ、図1、図2に示すような不定形の粒子形状を有していた。また、加水分解シルクは、水に溶解し、粘着性のある皮膜を形成するため、睫毛用化粧料に配合した際、睫毛への付着性を向上させることができるが、乾くと粘着性のない滑らかな皮膜を形成するため、睫毛同士が付着しあう束つき現象の問題はない。
加水分解シルクは従来公知の表面処理がされていてもいなくても構わないが、好ましい例として、疎水性表面処理、例えばメチルハイドロジェンポリシロキサン処理、シリコーンレジン処理、シリコーンガム処理、アクリルシリコーン処理、フッ素化シリコーン処理などのオルガノシロキサン処理、ステアリン酸亜鉛、アシル化アミノ酸金属塩処理などの金属石鹸処理、シランカップリング剤処理、アルキルシラン処理などのシラン処理、有機チタネート処理、有機アルミネート処理、パーフルオロアルキルシラン、パーフルオロアルキルリン酸エステル塩、パーフルオロポリエーテル処理などのフッ素化合物処理、N−ラウロイル−L−リジン処理などのアミノ酸処理、スクワラン処理などの油剤処理又はアクリル酸アルキル処理などのアクリル処理などが挙げられ、親水性表面処理の例として、セルロース処理、PEGシランカップリング剤処理、寒天処理、デオキシリボ核酸処理、レシチン処理、ポリアクリル酸処理、シリカ処理、アルミナ処理又はジルコニア処理が挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用することが可能である。
本発明の化粧料では上記加水分解シルクを化粧料の総量に対して、0.1〜10質量%の範囲で配合することが可能である。
本発明の化粧料は、上記成分に加えて、よりボリュームアップ効果を得る目的で球状セルロース粉体を配合する事ができる。球状セルロース粉体の大きさは、化粧効果及び良好な使用性の点において、10〜30ミクロンが好ましいが、大きさ、色(白色又は着色)の異なる1種または二種以上を用いることができる。
本発明の化粧料には、上記成分に加えて、よりボリュームアップ効果を得る目的で、アクリル酸Naグラフトデンプンを配合する事ができる。アクリル酸Naグラフトデンプンの大きさは、化粧効果及び良好な使用性の点において、10〜20ミクロンが好ましい。
本発明の化粧料には、上記成分に加えて、よりロングラッシュ効果を得る目的で繊維を配合する事ができる。繊維の長さ及び太さは、化粧効果及び良好な使用性の点において、長さは0.01〜5mm、太さは0.01〜20デニールが好ましく、材質、太さ、長さ、色(白色又は着色)の異なる1種または二種以上を用いることができるが、着色短繊維が、発色の面からより好ましい。
本発明の化粧料には、上記の必須成分に加えて、通常化粧料に使用される成分、例えば、水性成分、付着性や持続性、安定性を向上させる効果を持つ被膜形成エマルションポリマーや、着色剤、基剤、エモリエント成分として油性成分、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、水溶性被膜形成樹脂、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、抗酸化剤、香料などが配合される。
また本発明の加水分解シルクを配合する睫用化粧料の剤型としては、水中油型乳化組成物、水性組成物、油中水型乳化組成物、油性組成物を使用することができる。また形態としてはクリーム状、ゲル状、液状などが挙げられるが、中でもクリーム状が好ましい。製品としては、マスカラ、マスカラ下地、マスカラトップコートなどに応用できる。
以下に実施例を挙げ本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。各実施例、比較例における評価は、女性パネラー10名を用いて、試験品を使用してもらい、使用感をアンケート形式で回答してもらい、評価が悪い場合を0点、評価が良い場合を5点とし、パネラーの平均点数を以って評価結果とした。従って、点数が高い程評価に優れていることを示す。
〔実施例1〜2、比較例1〜2〕
表1の処方と製造方法に従い水中油型睫用化粧料(マスカラ)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
表1の処方と製造方法に従い水中油型睫用化粧料(マスカラ)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
80℃で均一に溶解した成分Aを、80℃で均一に混合した成分Bに除々に加えてよく混合した。攪拌下で徐冷して液温が30℃になったところで成分Cを加えマスカラベースとした。最終処方として、マスカラベースに、各種成分を加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
80℃で均一に溶解した成分Aを、80℃で均一に混合した成分Bに除々に加えてよく混合した。攪拌下で徐冷して液温が30℃になったところで成分Cを加えマスカラベースとした。最終処方として、マスカラベースに、各種成分を加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
表1の結果より、加水分解シルクを配合した実施例1は、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラスティング効果の全ての点において優れていた。さらに、表面処理加水分解シルクを配合した実施例2は、特にロングラスティング効果の点において優れていた。また、球状セルロース粉体、アクリル酸Naグラフトデンプン、ナイロンファイバーを配合した実施例2は、特にボリュームアップ、ロングラッシュ効果において優れていた。加水分解シルクを配合していない比較例1、2は、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラスティング効果という点で劣っていた。
表2の処方と製造方法に従い油中水型睫用化粧料(マスカラ)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Bを成分Aに加え、成分Cも成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に成分Dを加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
成分Bを成分Aに加え、成分Cも成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に成分Dを加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
加水分解シルクを配合した実施例3は、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラッシュ効果に優れたものであった。
表3の処方と製造方法に従い水中油型睫用化粧料(カラーマスカラ:茶色)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Bを80℃で均一に溶解した成分Aに加えた。次いで成分Cも80℃で均一に混合し、成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に徐冷して液温が30℃になったところで成分Dを加え、最後に成分Eを加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
成分Bを80℃で均一に溶解した成分Aに加えた。次いで成分Cも80℃で均一に混合し、成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に徐冷して液温が30℃になったところで成分Dを加え、最後に成分Eを加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
表面処理加水分解シルク、着色球状セルロース粉体とアクリル酸Naグラフトデンプン、ナイロンファイバーを配合した実施例4の組成物(カラーマスカラ:茶色)は、睫毛への付着性、ボリューム効果、カール効果、ロングラスティング効果、ロングラッシュ効果に優れたものであった。
表4の処方と製造方法に従い水中油型睫用化粧料(マスカラ下地:白色)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Bを80℃で均一に溶解した成分Aに加えた。次いで成分Cも80℃で均一に混合し、成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に徐冷して液温が30℃になったところで成分Dを加え、最後に成分Eを加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
成分Bを80℃で均一に溶解した成分Aに加えた。次いで成分Cも80℃で均一に混合し、成分Aに除々に加えてよく混合した。攪拌下に徐冷して液温が30℃になったところで成分Dを加え、最後に成分Eを加えてよく混合した後、ブラシつき密閉容器に充填して製品を得た。
実施例5の組成物(マスカラ下地:白色)は、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラスティング効果に優れたものであった。
表5の処方と製造方法に従い水性睫用化粧料(マスカラトップコート)を得た。尚、表中の単位は質量%である。
製造方法
成分Aを均一に混合し、そこに成分Bを攪拌下に除々に添加しながら均一に溶解させゲルを形成させた。次いで、成分Cを加え均一に混合した。次に成分Dを加え、均一に分散するまで攪拌し、密閉容器に充填して製品を得た。
成分Aを均一に混合し、そこに成分Bを攪拌下に除々に添加しながら均一に溶解させゲルを形成させた。次いで、成分Cを加え均一に混合した。次に成分Dを加え、均一に分散するまで攪拌し、密閉容器に充填して製品を得た。
実施例6の組成物(マスカラトップコート)は、睫毛への付着性、ボリュームアップ効果、カール効果、ロングラスティング効果に優れたものであった。
Claims (2)
- 加水分解シルクを配合することを特徴とする睫毛用化粧料。
- 請求項1記載の加水分解シルクが表面処理されている事を特徴とする請求項1記載の睫毛用化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014176410A JP2016041673A (ja) | 2014-08-13 | 2014-08-13 | 睫用化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190089853A (ko) | 2016-11-28 | 2019-07-31 | 가부시키가이샤 시세이도 | 케라틴 섬유 처리 조성물 |
JP2020189796A (ja) * | 2019-05-21 | 2020-11-26 | ピアス株式会社 | まつ毛用化粧料 |
JP2021155361A (ja) * | 2020-03-27 | 2021-10-07 | 株式会社コーセー | 繊維含有化粧料 |
JP2022018606A (ja) * | 2020-07-16 | 2022-01-27 | 株式会社伊勢半 | アイメイクアップ化粧料 |
WO2022260147A1 (ja) * | 2021-06-10 | 2022-12-15 | Spiber株式会社 | 化粧料組成物用添加剤 |
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2014
- 2014-08-13 JP JP2014176410A patent/JP2016041673A/ja active Pending
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JP7085213B2 (ja) | 2019-05-21 | 2022-06-16 | ピアス株式会社 | まつ毛用化粧料 |
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