JP2016041483A - 基板加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工精度および安全性に優れるとともに、低コスト化が可能であり、しかも効率よく基板を加工することができる基板加工方法を提供することである。
【解決手段】融点未満の温度で結晶化する側鎖結晶性ポリマーを含有し、かつ発泡剤が添加されている感温性粘着シート1を介して基板11Aを積層する工程と、粘着シート1の温度を特定の温度にして側鎖結晶性ポリマーを流動させた後に結晶化させて第1積層体10を得る工程と、第1積層体10を加工して第2積層体20を得る工程と、粘着シート1の温度を特定の温度にして粘着シート1の粘着力を低下させ、第2積層体20を構成している加工された基板11Bを粘着シート1から剥離する工程と、を備える、基板加工方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイ用ガラス基板等の基板加工方法に関する。
スマートフォン、タブレット端末、測定機器等に使用されるディスプレイ用ガラス基板の加工方法として、複数のガラス基板を積層して加工する方法がある(例えば、特許文献1,2参照)。また、複数のガラス基板を積層するときに光硬化性の接着剤を使用することが知られている(例えば、特許文献2,3参照)。
しかし、複数のガラス基板の積層に接着剤を使用すると、以下のような問題がある。
(a)ディスプレイ用ガラス基板の表面には、通常、有機膜がコートされているため、接着剤を直接塗布するとブロックしてしまい加工後に剥離できなくなる。それゆえ、全てのガラス基板に前処理としてプライマーコートを施す必要があり、結果として生産性が低下し、コストも高くなる。
(b)互いに隣接するガラス基板間に気泡が発生するのを防ぐため、接着剤を余分に塗布する必要がある。そのため、複数のガラス基板を積層接着したとき、余分な接着剤が積層体の外周部からはみ出してしまう。はみ出した接着剤は、廃棄になることから、材料ロスが発生してコストが高くなる。
(c)接着剤層の厚みに厚薄差(バラツキ)が大きく、厚み精度が悪いことから、加工精度が低下し易い。
(d)スマートフォン、タブレット端末等の印刷パターン部には、紫外線を十分に照射できず、それゆえ接着剤層の硬化部位にバラツキが発生し易い。その結果、ガラス基板を接着剤層から剥離したとき、接着剤層の未硬化部分が剥離したガラス基板上に残る糊残りが発生する。糊残りが発生すると、洗浄工程および検査工程がさらに必要になり、結果として生産性が低下し、コストも高くなる。
(e)複数のガラス基板を積層接着した後、紫外線を照射して接着剤層を硬化させる必要があることから、ガラス基板の加工をスムーズに行うことができない。また、接着剤層の硬化に高額な紫外線照射装置等が必要になることから、コストが高くなる。
(f)接着剤の溶媒に使用されている有機溶剤等が、呼気または皮膚等を介して作業者の体内に侵入することによって健康被害が発生するおそれがある。
特開2001−2436号公報 特開2009−256125号公報 特開2013−76077号公報
本発明の課題は、加工精度および安全性に優れるとともに、低コスト化が可能であり、しかも効率よく基板を加工することができる基板加工方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す側鎖結晶性ポリマーを含有するとともに、前記融点よりも高い温度で膨張ないし発泡を開始する発泡剤が添加されている感温性粘着シートを介して複数の基板を積層する第1工程と、前記感温性粘着シートの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを流動させた後に前記融点未満の温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを結晶化させ、前記複数の基板のうち互いに隣接している基板同士を前記感温性粘着シートによって固定して第1積層体を得る第2工程と、前記第1積層体を加工して第2積層体を得る第3工程と、前記感温性粘着シートの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度にして前記感温性粘着シートの粘着力を低下させ、前記第2積層体を構成している加工された前記複数の基板のそれぞれを前記感温性粘着シートから剥離する第4工程と、を備える、基板加工方法。
(2)前記融点が、35℃以上である、前記(1)に記載の基板加工方法。
(3)前記側鎖結晶性ポリマーが、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート30〜100重量部と、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレート0〜70重量部と、極性モノマー1〜10重量部と、を重合させて得られる共重合体である、前記(1)または(2)に記載の基板加工方法。
(4)前記炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートが、ブチルアクリレートであり、前記極性モノマーが、2−ヒドロキシエチルアクリレートである、前記(3)に記載の基板加工方法。
(5)前記炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが、ベヘニルアクリレートである、前記(3)または(4)に記載の基板加工方法。
(6)前記側鎖結晶性ポリマーが、ベヘニルアクリレート35〜55重量部、ブチルアクリレート35〜65重量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート1〜10重量部を重合させることによって得られる共重合体である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の基板加工方法。
(7)前記側鎖結晶性ポリマーの重量平均分子量が、50万〜80万である、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の基板加工方法。
(8)前記側鎖結晶性ポリマーは、前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度における貯蔵弾性率E’が、1.0×103〜2.0×105Paである、前記(1)〜(7)のいずれかに記載の基板加工方法。
(9)前記複数の基板が、ガラス基板である、前記(1)〜(8)のいずれかに記載の基板加工方法。
(10)前記複数の基板が、ディスプレイ用である、前記(1)〜(9)のいずれかに記載の基板加工方法。
(11)前記第4工程を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度の温水中に前記第2積層体を浸漬することによって行う、前記(1)〜(10)のいずれかに記載の基板加工方法。
(12)融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す側鎖結晶性ポリマーを含有するとともに、前記融点よりも高い温度で膨張ないし発泡を開始する発泡剤が添加されている感温性粘着剤層をフィルム状の基材の両面に有する感温性両面粘着テープを介して複数の基板を積層する第1工程と、前記感温性両面粘着テープの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを流動させた後に前記融点未満の温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを結晶化させ、前記複数の基板のうち互いに隣接している基板同士を前記感温性両面粘着テープによって固定して第1積層体を得る第2工程と、前記第1積層体を加工して第2積層体を得る第3工程と、前記感温性両面粘着テープの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度にして前記感温性両面粘着テープの粘着力を低下させ、前記第2積層体を構成している加工された前記複数の基板のそれぞれを前記感温性両面粘着テープから剥離する第4工程と、を備える、基板加工方法。
本発明によれば、加工精度および安全性に優れるとともに、低コスト化が可能であり、しかも効率よく基板を加工することができるという効果がある。
(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る基板加工方法を示す工程図である。 本発明の一実施形態に係る基板加工方法に使用する感温性粘着シートを示す概略説明図である。 本発明の他の実施形態に係る基板加工方法に使用する感温性両面粘着テープを示す概略説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る基板加工方法について、図1および図2を参照して詳細に説明する。
(感温性粘着シート)
図1および図2に示すように、本実施形態では、複数の基板11Aの加工に感温性粘着シート(以下、「粘着シート」と言うことがある。)1を使用する。本実施形態の粘着シート1は、基材レスの粘着シートである。シートとは、シート状のみに限定されるものではなく、本実施形態の効果を損なわない限りにおいて、シート状ないしフィルム状をも含む概念である。本実施形態の粘着シート1は、側鎖結晶性ポリマーを含有しているとともに、発泡剤が添加されている。
側鎖結晶性ポリマーは、融点を有するポリマーである。融点とは、ある平衡プロセスにより、最初は秩序ある配列に整合されていた重合体の特定部分が無秩序状態になる温度であり、示差熱走査熱量計(DSC)によって10℃/分の測定条件で測定して得られる値のことを意味するものとする。
側鎖結晶性ポリマーは、上述した融点未満の温度で結晶化し、かつ融点以上の温度では相転位して流動性を示す。すなわち、側鎖結晶性ポリマーは、温度変化に対応して結晶状態と流動状態とを可逆的に起こす感温性を有する。これにより、粘着シート1の温度を融点以上の温度であり、かつ発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度にして側鎖結晶性ポリマーを流動させれば、粘着シート1が粘着力を発現することから、互いに隣接している基板11A,11A同士を粘着シート1によって貼り合わせることが可能となる。また、粘着シート1の温度を上述の温度にして側鎖結晶性ポリマーを流動させると、粘着シート1が基板11Aの表面に存在する微細な凹凸形状によく追従するようになる。そして、この状態の粘着シート1を融点未満の温度に冷却すると、側鎖結晶性ポリマーが結晶化することによっていわゆるアンカー効果が発現し、その結果、互いに隣接している基板11A,11A同士を粘着シート1によって固定することが可能となる。
本実施形態の粘着シート1は、側鎖結晶性ポリマーが流動性を示したときに基板11Aを貼り合わせることができ、かつ側鎖結晶性ポリマーが結晶化したときに基板11Aを固定できる割合で側鎖結晶性ポリマーを含有している。つまり、本実施形態の粘着シート1は、側鎖結晶性ポリマーを主成分として含有しており、実質的には発泡剤が添加された側鎖結晶性ポリマーからなる。
側鎖結晶性ポリマーの融点としては、35℃以上であるのが好ましく、35〜50℃であるのがより好ましく、40〜45℃であるのがさらに好ましい。これにより、室温(23℃)において側鎖結晶性ポリマーが結晶状態にあることから、粘着シート1が粘着力を発現しておらず、それゆえ粘着シート1の取り扱い性が良好になり、結果として作業性を向上させることができる。
上述した融点は、側鎖結晶性ポリマーの組成等を変えることによって調整することができる。側鎖結晶性ポリマーの組成としては、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート30〜100重量部と、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレート0〜70重量部と、極性モノマー1〜10重量部と、を重合させて得られる共重合体であるのが好ましい。
炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばセチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数16〜22の線状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられ、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、極性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基を有するエチレン不飽和単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するエチレン不飽和単量体等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレートまたはメタクリレートのことを意味するものとする。
上述した炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートのうち炭素数18以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを選択すると、融点を比較的高い温度に調整することができる。本実施形態では、融点を上述した35℃以上にするうえで、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが、ベヘニルアクリレートであるのが好ましい。
また、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、ブチルアクリレートであるのが好ましい。これにより、融点以上の温度において側鎖結晶性ポリマーが高い流動性を示すようになり、発泡剤が膨張ないし発泡し易くなる。
極性モノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレートであるのが好ましい。これにより、上述したブチルアクリレートと同様に、融点以上の温度において側鎖結晶性ポリマーが高い流動性を示すようになり、発泡剤が膨張ないし発泡し易くなる。また、基板11Aがガラス基板であるとき、粘着シート1が優れた剥離性を発揮するようになる。
側鎖結晶性ポリマーの好ましい組成としては、例えばベヘニルアクリレート35〜55重量部、ブチルアクリレート35〜65重量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート1〜10重量部を重合させることによって得られる共重合体等が挙げられる。
重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が採用可能である。溶液重合法を採用する場合には、上述したモノマーを溶剤に混合し、40〜90℃程度で2〜10時間程度攪拌すればよい。
側鎖結晶性ポリマーの重量平均分子量としては、50万〜80万であるのが好ましい。これにより、適度な凝集力によって基板11Aを固定することができ、かつ粘着シート1を後述する基板11Bから剥離したときに糊残りが発生するのを抑制することができる。重量平均分子量は、側鎖結晶性ポリマーをゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
側鎖結晶性ポリマーは、特定の温度における貯蔵弾性率E’が次のような値であるのが好ましい。すなわち、側鎖結晶性ポリマーは、融点−10℃における貯蔵弾性率E’が、5.0×106〜9.0×108Paであるのが好ましく、5.0×106〜5.0×107Paであるのがより好ましい。これにより、互いに隣接している基板11A,11A同士を粘着シート1によって高い固定力で固定することができる。また、側鎖結晶性ポリマーは、融点+10℃における貯蔵弾性率E’が、2.0×103〜3.0×105Paであるのが好ましく、2.0×103〜3.0×104Paであるのがより好ましい。これにより、粘着シート1が基板11Aの表面に存在する微細な凹凸形状によく追従するようになり、アンカー効果が発現し易くなる。さらに、側鎖結晶性ポリマーは、発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度における貯蔵弾性率E’が、1.0×103〜2.0×105Paであるのが好ましく、1.0×103〜4.0×103Paであるのがより好ましい。これにより、発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度において側鎖結晶性ポリマーが高い流動性を示すようになり、発泡剤が膨張ないし発泡し易くなる。各温度における貯蔵弾性率E’は、動的粘弾性測定装置で測定して得られる値である。
一方、粘着シート1に添加されている発泡剤としては、一般的な化学発泡剤および物理発泡剤のいずれもが採用可能である。化学発泡剤には、熱分解型および反応型の有機系発泡剤ならびに無機系発泡剤が含まれる。
熱分解型の有機系発泡剤としては、例えば各種のアゾ化合物(アゾジカルボンアミド等)、ニトロソ化合物(N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等)、ヒドラジン誘導体[4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等]、セミカルバジド化合物(ヒドラゾジカルボンアミド等)、アジド化合物、テトラゾール化合物等が挙げられ、反応型の有機系発泡剤としては、例えばイソシアネート化合物等が挙げられる。
熱分解型の無機系発泡剤としては、例えば重炭酸塩・炭酸塩(炭酸水素ナトリウム等)、亜硝酸塩・水素化物等が挙げられ、反応型の無機系発泡剤としては、例えば重炭酸ナトリウムと酸との組み合わせ、過酸化水素とイースト菌との組み合わせ、亜鉛粉末と酸との組み合わせ等が挙げられる。
物理発泡剤としては、例えばブタン、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジクロロエタン、ジクロロメタン等の塩化炭素水素類、フロン等のフッ化塩化炭化水素類等の有機系物理発泡剤;空気、炭酸ガス、窒素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
また、他の発泡剤として、マイクロカプセル化された熱膨張性微粒子である、いわゆるマイクロバルーン発泡剤を採用することができる。マイクロバルーン発泡剤は、熱可塑性または熱硬化性樹脂によって構成されているポリマー殻の内部に、固体、液体または気体からなる加熱膨張性物質を封入したものである。言い換えれば、マイクロバルーン発泡剤は、マイクロオーダーの平均粒径を有する中空状のポリマー殻と、ポリマー殻の内部に封入されている加熱膨張性物質と、を備えるものである。マイクロバルーン発泡剤は加熱によって体積が40倍以上に膨張し、独立気泡形式の発泡体が得られる。したがって、マイクロバルーン発泡剤は、通常の発泡剤に比べて、発泡倍率がかなり大きくなるという特性を有する。このようなマイクロバルーン発泡剤は、市販のものを用いることができ、例えばEXPANCEL社製の「461DU20」、「551DU40」等が好適である。
発泡剤は、固形分換算で側鎖結晶性ポリマー100重量部に対して10〜100重量部の割合で添加されているのが好ましく、10〜60重量部の割合で添加されているのがより好ましい。これにより、発泡剤が膨脹ないし発泡したときに、粘着シート1の粘着力を十分に低下させることができる。
発泡剤が膨脹ないし発泡を開始する温度は、側鎖結晶性ポリマーの融点よりも高い温度である。発泡剤が膨脹ないし発泡を開始する温度としては、90℃以上であるのが好ましい。
発泡剤の平均粒径としては、特に限定されるものではないが、通常、5〜50μmであるのが好ましく、5〜20μmであるのがより好ましい。平均粒径は、粒度分布測定装置で測定して得られる値である。
粘着シート1は、23℃における180°剥離強度が0.1〜6.0N/25mmであるのが好ましく、2.0〜4.0N/25mmであるのがより好ましい。23℃における180°剥離強度は、23℃の雰囲気温度におけるポリエチレンテレフタレートフィルムに対する180°剥離強度をJIS Z0237に準じて測定して得られる値である。
粘着シート1には、上述した発泡剤の他に、例えば架橋剤、粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を添加することができ、例示した添加剤のうち架橋剤を添加するのが好ましい。架橋剤としては、例えばイソシアネート化合物、アルミニウム有機化合物等が挙げられる。架橋剤は、固形分換算で側鎖結晶性ポリマー100重量部に対して0.1〜10重量部の割合で添加するのが好ましい。これにより、粘着シート1の凝集力を適度に向上させることができ、糊残りが発生するのを抑制することができる。
粘着シート1の厚さとしては、10〜200μmであるのが好ましく、20〜100μmであるのがより好ましい。
図2に示すように、本実施形態の粘着シート1は、粘着シート1の片面1aおよび他面1bに積層されているセパレーター2,2を有する。これにより、粘着シート1の片面1aおよび他面1bをそれぞれ保護することができる。
セパレーター2,2としては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等からなるフィルムの表面に、シリコーン、フッ素等の離型剤を塗布したものが挙げられる。また、セパレーター2,2のそれぞれの厚さとしては、10〜110μmであるのが好ましい。セパレーター2,2は、互いの組成、厚さ等が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上述した粘着シート1を使用する本実施形態の基板加工方法は、第1〜第4工程を備えている。以下、工程順に本実施形態を詳細に説明する。
(第1工程)
まず、図1(a)に示すように、上述した粘着シート1を介して複数の基板11Aを積層する。第1工程は、粘着シート1の温度が融点未満の温度で行ってもよいし、粘着シート1の温度が融点以上の温度であり、かつ発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度で行ってもよい。
(第2工程)
次に、粘着シート1の温度を、融点以上の温度であり、かつ発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度にして側鎖結晶性ポリマーを流動させた後に融点未満の温度にして側鎖結晶性ポリマーを結晶化させ、複数の基板11Aのうち互いに隣接している基板11A,11A同士を粘着シート1によって固定して第1積層体10を得る。具体例を挙げると、側鎖結晶性ポリマーの融点が40〜45℃、発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度が90℃以上であるとき、粘着シート1の温度は、50〜60℃にした後に室温(23℃)にすればよい。
ここで、本実施形態では、上述した第1〜第2工程において複数の基板11Aの積層固定に粘着シート1を使用することから、上述した接着剤による問題を解決することができる。具体的には、基板11Aの前処理(プライマーコート)の必要がなく、リードタイムを短縮することができる。また、余分な接着剤を使用することによる材料ロスの発生を抑制することができる。接着剤層の厚み精度が悪いことによる加工精度の低下を抑制することができる。具体例を挙げると、基板11Aがガラス基板であるとき、第1積層体10の端部が欠けるチッピングの発生を抑制することができる。粘着シート1の使用により、通常、厚み精度を接着剤層よりも1桁向上させることができる。具体的には、接着剤を使用すると第1積層体10の厚薄差が最大100μmになるのに対し、粘着シート1を使用すると第1積層体10の厚薄差を最大30μmに抑制することができる。紫外線照射装置等の高額な装置が不要になる。簡単な温度管理によって複数の基板11Aを積層固定できることから、タクトタイムを短縮することができる。有機溶剤等による健康被害の発生を抑制することができる。工程数およびコストを削減することができる。
基板11Aとしては、所望のものを採用することができ、特に限定されないが、ガラス基板であるのが好ましく、ディスプレイ用であるのが好ましい。
本実施形態の第1積層体10は、積層方向の両端にダミー材12,12をさらに積層している。ダミー材12としては、例えばガラス基板等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
(第3工程)
次に、第1積層体10を加工して、図1(b)に示す第2積層体20を得る。加工方法としては、例えば切断、研削、研磨、エッチング加工等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本実施形態では、第1積層体10を切断することによって複数の第2積層体20を形成しており、複数の第2積層体20のうちの1つを図1(b)に示している。
(第4工程)
最後に、粘着シート1の温度を、融点以上の温度であり、かつ発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度にして粘着シート1の粘着力を低下させ、第2積層体20を構成している加工された複数の基板11Bのそれぞれを粘着シート1から剥離する。本実施形態によれば、上述した粘着シート1を使用していることから、接着剤層を硬化させることによる硬化部位のバラツキ発生がなく、それゆえ接着剤層の未硬化部分が剥離した基板11B上に残る糊残りの発生を抑制することができる。その結果、洗浄工程および検査工程を省略することができ、生産性を向上させてコストを削減することができる。
本実施形態では、加工された複数の基板11Bの剥離を、図1(c)に示すように、融点以上の温度であり、かつ発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度の温水30中に第2積層体20を浸漬することによって行う。具体例を挙げると、側鎖結晶性ポリマーの融点が40〜45℃、発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度が90℃であるとき、温水30の温度は、90℃以上であればよい。温水30中への第2積層体20の浸漬時間としては、1〜5分が好ましい。
なお、粘着シート1の温度を加熱手段によって上述した温度にして、加工された複数の基板11Bを剥離してもよい。加熱手段としては、例えばヒータ等が挙げられる。
次に、本発明の他の実施形態に係る基板加工方法について、図3を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、複数の基板11Aの加工に、上述した粘着シート1に代えて、図3に示す感温性両面粘着テープ(以下、「粘着テープ」と言うことがある。)3を使用する。本実施形態の粘着テープ3は、感温性粘着剤層4,4をフィルム状の基材5の両面に有する。
本実施形態の感温性粘着剤層4,4は、粘着シート1と同様に、側鎖結晶性ポリマーを含有しているとともに、発泡剤が添加されている。感温性粘着剤層4,4は、互いの組成等が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
感温性粘着剤層4,4を基材5の両面に積層するには、例えば側鎖結晶性ポリマーおよび発泡剤を溶剤に加えた塗布液を、コーター等によって基材5の両面に塗布して乾燥させればよい。コーターとしては、例えばナイフコーター、ロールコーター、カレンダーコーター、コンマコーター、グラビアコーター、ロッドコーター等が挙げられる。
感温性粘着剤層4,4のそれぞれの厚さとしては、10〜100μmであるのが好ましく、10〜50μmであるのがより好ましく、15〜45μmであるのがさらに好ましい。感温性粘着剤層4,4のそれぞれの厚さは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
感温性粘着剤層4,4のその他の構成は、上述した一実施形態に係る粘着シート1と同様であるので、説明を省略する。
一方、本実施形態の基材5は、フィルム状である。フィルム状とは、フィルム状のみに限定されるものではなく、本実施形態の効果を損なわない限りにおいて、フィルム状ないしシート状をも含む概念である。
基材5の構成材料としては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂が挙げられ、例示した合成樹脂のうちポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本実施形態の基材5は、単層体または複層体のいずれであってもよく、その厚さとしては、5〜250μmであるのが好ましく、12〜188μmであるのがより好ましく、25〜125μmであるのがさらに好ましい。基材5の表面には、感温性粘着剤層4,4に対する密着性を高めるうえで、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー処理等の表面処理を施すことができる。
また、本実施形態の粘着テープ3は、感温性粘着剤層4,4の表面4a,4aに積層されているセパレーター2,2をさらに有する。
本実施形態において、温水30中に第2積層体20を浸漬することによって加工された複数の基板11Bの剥離を行う場合、温水30中への第2積層体20の浸漬時間としては、3〜5分が好ましい。
その他の構成は、上述した一実施形態に係る基板加工方法と同様であるので、説明を省略する。
以下、合成例および実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の合成例および実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明で「部」は重量部を意味する。
(合成例1)
ベヘニルアクリレートを45部、ブチルアクリレートを50部、2−ヒドロキシエチルアクリレートを5部、および重合開始剤として日油社製の「パーブチルND」を0.5部の割合で、それぞれ酢酸エチル230部に加え、55℃で4時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量、融点、融点−10℃、融点+10℃および90℃における各貯蔵弾性率E’は、以下のとおりである。
重量平均分子量:66万
融点:44℃
融点−10℃における貯蔵弾性率E’:9.5×106Pa
融点+10℃における貯蔵弾性率E’:5.0×103Pa
90℃における貯蔵弾性率E’:2.0×103Pa
(合成例2)
2−ヒドロキシエチルアクリレート5部に代えてアクリル酸を5部にした以外は、合成例1と同様にして、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量、融点、融点−10℃、融点+10℃および90℃における各貯蔵弾性率E’は、以下のとおりである。
重量平均分子量:62万
融点:44℃
融点−10℃における貯蔵弾性率E’:1.2×107Pa
融点+10℃における貯蔵弾性率E’:1.4×104Pa
90℃における貯蔵弾性率E’:4.8×103Pa
(合成例3)
ベヘニルアクリレートを45部に代えて23部にし、ステアリルアクリレートを22部加え、ブチルアクリレート50部に代えてメチルアクリレートを50部にした以外は、合成例1と同様にして、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量、融点、融点−10℃、融点+10℃および90℃における各貯蔵弾性率E’は、以下のとおりである。
重量平均分子量:61万
融点:44℃
融点−10℃における貯蔵弾性率E’:5.7×107Pa
融点+10℃における貯蔵弾性率E’:3.4×104Pa
90℃における貯蔵弾性率E’:1.3×104Pa
(合成例4)
ベヘニルアクリレートを45部に代えて23部にし、ステアリルアクリレートを22部加え、ブチルアクリレート50部に代えてメチルアクリレートを50部にし、2−ヒドロキシエチルアクリレート5部に代えてアクリル酸を5部にした以外は、合成例1と同様にして、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量、融点、融点−10℃、融点+10℃および90℃における各貯蔵弾性率E’は、以下のとおりである。
重量平均分子量:59万
融点:43℃
融点−10℃における貯蔵弾性率E’:1.8×108Pa
融点+10℃における貯蔵弾性率E’:6.4×104Pa
90℃における貯蔵弾性率E’:2.9×104Pa
合成例1〜4の各共重合体を表1に示す。なお、合成例1〜4の各共重合体はいずれも、側鎖結晶性ポリマーである。合成例1〜4において、重量平均分子量、融点、融点−10℃、融点+10℃および90℃における各貯蔵弾性率E’の測定方法は、以下のとおりである。
(重量平均分子量)
共重合体をGPCで測定し、得られた測定値をポリスチレン換算することによって得た。
(融点)
共重合体をDSCで10℃/分の測定条件で測定することによって得た。
(貯蔵弾性率E’)
融点−10℃、融点+10℃および90℃における各貯蔵弾性率E’は、サーモサイエンティフィック(Thermo Scientific)社製の動的粘弾性測定装置「HAAKE MARSIII」を用いて、1Hz、5℃/分、0〜120℃の昇温過程で測定した。なお、90℃における貯蔵弾性率E’が、発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度における貯蔵弾性率E’に相当する。
Figure 2016041483
[実施例1〜4]
<感温性粘着シートの作製>
まず、合成例1〜4で得た各共重合体、すなわち側鎖結晶性ポリマーを表2に示す組み合わせで使用し、かつ発泡剤および架橋剤を添加して混合物(塗布液)を得た。
添加した発泡剤の組成および添加量は、以下のとおりである。
(組成)
平均粒径が6〜9μmであり、発泡開始温度が90℃以上であるEXPANCEL社製のマイクロバルーン発泡剤「461DU20」
(添加量)
固形分換算で側鎖結晶性ポリマー100部に対して50部
添加した架橋剤の組成および添加量は、以下のとおりである。
(組成)
実施例1,3:日本ポリウレタン工業社製のイソシアネート化合物「コロネートL−45E」
実施例2,4:川研ファインケミカル社製のアルミニウム有機化合物「アルミキレートA(W)」
(添加量)
実施例1,3:固形分換算で側鎖結晶性ポリマー100部に対して2部
実施例2,4:固形分換算で側鎖結晶性ポリマー100部に対して1部
次に、得られた混合物を離型フィルム上に塗布し、80℃で10分間加熱して架橋反応させ、厚さ40μmの粘着シートを得た(表2中の実施例1〜4)。なお、離型フィルムは、ポリエチレンテレフタレートフィルムの表面にシリコーンを塗布した厚さ50μmのものを用いた。
<評価>
得られた粘着シートについて、23℃における180°剥離強度および剥離性を評価した。各評価方法を以下に示すとともに、その結果を表2に示す。
(23℃における180°剥離強度)
23℃の雰囲気温度におけるポリエチレンテレフタレートフィルムに対する180°剥離強度をJIS Z0237に準拠して測定した。具体的には、50℃の雰囲気温度で粘着シートを厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに貼着し、この雰囲気温度で20分間静置した後、雰囲気温度を23℃に下げ、この雰囲気温度で20分間静置した後、ロードセルを用いて300mm/分の速度で180°剥離した。
(剥離性)
まず、50℃の雰囲気温度で粘着シートを直径50mm、厚さ500μmの円形のガラス板に貼着した。次に、この雰囲気温度で20分間静置した後、雰囲気温度を50℃から23℃に下げ、この雰囲気温度で20分間静置した後、雰囲気温度を23℃から90℃まで上げ、この雰囲気温度でガラス板が自重のみで粘着シートから剥離する時間を測定した。なお、評価基準は、以下のように設定した。
◎:90℃昇温後1分以内にガラス板が自重のみで粘着シートから剥離した。
○:90℃昇温後3分以内にガラス板が自重のみで粘着シートから剥離した。
△:90℃昇温後10分以内にガラス板が自重のみで粘着シートから剥離した。
×:90℃昇温後10分を超えてもガラス板が自重のみで粘着シートから剥離しなかった。
Figure 2016041483
表2から明らかなように、実施例1〜4は、23℃における180°剥離強度および剥離性のいずれにおいても良好な結果を示しているのがわかる。特に、実施例1は、剥離性に優れる結果を示した。
1 感温性粘着シート
1a 片面
1b 他面
2 セパレーター
3 感温性両面粘着テープ
4 感温性粘着剤層
4a 表面
5 基材
10 第1積層体
11A 基板
11B 加工された基板
12 ダミー材
20 第2積層体
30 温水

Claims (12)

  1. 融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す側鎖結晶性ポリマーを含有するとともに、前記融点よりも高い温度で膨張ないし発泡を開始する発泡剤が添加されている感温性粘着シートを介して複数の基板を積層する第1工程と、
    前記感温性粘着シートの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを流動させた後に前記融点未満の温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを結晶化させ、前記複数の基板のうち互いに隣接している基板同士を前記感温性粘着シートによって固定して第1積層体を得る第2工程と、
    前記第1積層体を加工して第2積層体を得る第3工程と、
    前記感温性粘着シートの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度にして前記感温性粘着シートの粘着力を低下させ、前記第2積層体を構成している加工された前記複数の基板のそれぞれを前記感温性粘着シートから剥離する第4工程と、を備える、基板加工方法。
  2. 前記融点が、35℃以上である、請求項1に記載の基板加工方法。
  3. 前記側鎖結晶性ポリマーが、炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート30〜100重量部と、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレート0〜70重量部と、極性モノマー1〜10重量部と、を重合させて得られる共重合体である、請求項1または2に記載の基板加工方法。
  4. 前記炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートが、ブチルアクリレートであり、
    前記極性モノマーが、2−ヒドロキシエチルアクリレートである、請求項3に記載の基板加工方法。
  5. 前記炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが、ベヘニルアクリレートである、請求項3または4に記載の基板加工方法。
  6. 前記側鎖結晶性ポリマーが、ベヘニルアクリレート35〜55重量部、ブチルアクリレート35〜65重量部および2−ヒドロキシエチルアクリレート1〜10重量部を重合させることによって得られる共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の基板加工方法。
  7. 前記側鎖結晶性ポリマーの重量平均分子量が、50万〜80万である、請求項1〜6のいずれかに記載の基板加工方法。
  8. 前記側鎖結晶性ポリマーは、前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度における貯蔵弾性率E’が、1.0×103〜2.0×105Paである、請求項1〜7のいずれかに記載の基板加工方法。
  9. 前記複数の基板が、ガラス基板である、請求項1〜8のいずれかに記載の基板加工方法。
  10. 前記複数の基板が、ディスプレイ用である、請求項1〜9のいずれかに記載の基板加工方法。
  11. 前記第4工程を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度の温水中に前記第2積層体を浸漬することによって行う、請求項1〜10のいずれかに記載の基板加工方法。
  12. 融点未満の温度で結晶化し、かつ前記融点以上の温度で流動性を示す側鎖結晶性ポリマーを含有するとともに、前記融点よりも高い温度で膨張ないし発泡を開始する発泡剤が添加されている感温性粘着剤層をフィルム状の基材の両面に有する感温性両面粘着テープを介して複数の基板を積層する第1工程と、
    前記感温性両面粘着テープの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度よりも低い温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを流動させた後に前記融点未満の温度にして前記側鎖結晶性ポリマーを結晶化させ、前記複数の基板のうち互いに隣接している基板同士を前記感温性両面粘着テープによって固定して第1積層体を得る第2工程と、
    前記第1積層体を加工して第2積層体を得る第3工程と、
    前記感温性両面粘着テープの温度を、前記融点以上の温度であり、かつ前記発泡剤が膨張ないし発泡を開始する温度にして前記感温性両面粘着テープの粘着力を低下させ、前記第2積層体を構成している加工された前記複数の基板のそれぞれを前記感温性両面粘着テープから剥離する第4工程と、を備える、基板加工方法。
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