JP2016040146A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリの過充電や過放電を抑制しながら発電用エンジンを停止させる。【解決手段】ハイブリッド車両の制御装置はコントローラ8を含む。このコントローラ8は、バッテリ7の許容入力電力Wiとモータ出力Wとアクセル変化レート閾値ΔAc0との関係が規定されたマップであって、許容入力電力が小さい程、またモータ出力が小さい程、前記アクセル変化レート閾値の値が小さくなるように設けられたマップを記憶している。コントローラ8は、バッテリ温度に基づき許容入力電力Wiを求め、アクセル操作によりアクセル開度Acが低下すると、アクセル変化レートΔAcを求め、許容入力電力Wiとモータ出力Wとに基づきマップからアクセル変化レート閾値ΔAc0を特定し、アクセル変化レートΔAcがアクセル変化レート閾値ΔAc0を超えている場合にエンジン2を停止させる。【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆるシリーズ方式のハイブリッド車両に関するものである。
従来から、発電用エンジンと、これより駆動される発電機と、電力を蓄電するバッテリと、走行用モータとを備え、車両の負荷(アクセル開度)と車速とにより規定される車両の走行状態に応じて、発電用エンジンの駆動により生じる発電機の発電電力と、バッテリに蓄電されている電力とを用いて走行するシリーズ方式のハイブリッド車両が知られている(例えば特許文献1)。
特開2011−51479号公報
この種のハイブリッド車両では、主に低負荷域では発電用エンジンを停止させ、バッテリの電力のみで走行することが行われる。しかし、それ以外の走行状態であっても、必要に応じて発電用エンジンを始動したり停止させたりする制御を行うのが合理的である。例えばアクセル開度がほぼ全開となる高負荷領域からアクセル開度が半開又はそれに近い中低負荷領域に走行状態が移行される場合には、必要電力が急激に低くなるので、このような場合には、発電用エンジンを一時的に停止させることで余剰電力の発生やエンジン燃料の消費を抑制した方が良いことがある。
ところが、このように発電用エンジンを停止させる場合には、次のような課題がある。すなわち、アクセルオフに伴い走行用モータの出力が低下するが、この際、アクセル操作に対して発電用エンジンの停止タイミングが遅いと、結局、余剰電力が発生する。このような余剰電力はバッテリに充電されるが、バッテリの性能はその温度や残存容量(State of Charge)に左右され、冷間時には、バッテリ性能が低下して許容入力電力が低下するため、許容入力電力を超えて充電が行われることにより、バッテリの劣化をもたらすことが考えられる。
逆に、アクセル操作に対して発電用エンジンの停止タイミングが早かった場合には、走行用モータの駆動電力が不足する。この場合には、不足分の電力がバッテリ電力で補われるが、冷間時には、バッテリ性能が低下して許容出力電力も低下するため、許容出力電力を超える電力がバッテリから供給(放電)されることで、バッテリの劣化をもたらすことが考えられる。また、バッテリの放電電力が大きい場面では、バッテリの電圧低下によりバッテリ電流が増大することがあり、バッテリの許容電流値を超えた電力をバッテリが供給してしまうことがある。さらに、バッテリ電力が十分に残っていない場合には、車両が走行不能に陥ることも考えられる。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、許容入力電力を超えるバッテリへの充電や、許容出力電力又は許容電流値を超えるバッテリからの電力供給(放電)が生じること、つまり、バッテリの過充電や過放電、過電流が生じることを効果的に抑制しながら発電用エンジンを停止させる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、発電用のエンジンと、このエンジンにより駆動されて発電する発電機と、この発電機で発電された電力を蓄電するバッテリと、発電機の発電電力、又はバッテリの電力により駆動輪を駆動するモータと、アクセル開度を検出するアクセル開度検出部と、バッテリの電圧・電流を検出するバッテリ電圧・電流検出部と、バッテリ温度を検出するバッテリ温度検出部と、モータ出力を検出するモータ出力検出部と、バッテリの許容入力電力と、モータ出力と、減速時のアクセル開度の単位時間当たりの変化量であって駆動中の前記エンジンを停止させるための当該変化量の閾値であるアクセル変化レート閾値との関係が規定されたマップを記憶する記憶部と、エンジンの駆動を制御するエンジン制御部とを備え、前記マップは、許容入力電力が小さい程、またモータ出力が小さい程、前記アクセル変化レート閾値の値が小さくなるように設けられており、前記エンジン制御部は、前記バッテリ温度と前記バッテリ残存容量とに基づいて前記許容入力電力を求め、アクセルオフ操作により前記アクセル開度が変化すると、その単位時間当たりの変化量であるアクセル変化レートを求めるとともに、前記許容入力電力と前記モータ出力とに基づいて前記マップから前記アクセル変化レート閾値を特定する処理を実行し、前記アクセル変化レートが当該アクセル変化レート閾値を超えている場合に、駆動中の前記エンジンを停止させる処理を実行するものである。
この制御装置では、アクセル変化レートがアクセル変化レート閾値よりも大きい場合にエンジンが停止される。その際のアクセル変化レート閾値は、バッテリの許容入力電力が小さい程、またモータ出力が小さい程、低い値に設定される。つまり、冷間時などバッテリの許容入力電力が小さい場合には、モータ出力が小さい場合にエンジンが停止され易くなり、モータ出力が大きい場合にエンジンが停止されることが抑制される。そのため、仮に、エンジンの停止タイミングが遅かった場合でも、モータ出力が比較的大きい(つまり、必要電力が多い)ため、その際に生じる余剰電力がバッテリの許容入力電力を超えることが抑制される。また、エンジンの停止タイミングが早かった場合でも、モータ出力が比較的小さいので、その際に不足する電力がバッテリの許容出力電力を超えることが抑制される。従って、許容入力電力を超えるバッテリへの充電や、許容出力電力又は許容電流値を超えるバッテリからの電力供給(放電)が生じることを抑制しながら発電用エンジンを停止させることが可能となる。
この制御装置においては、前記マップを第2マップと定義したときに、前記記憶部は、駆動中のエンジンを停止させるためのアクセル開度の閾値であるアクセル開度閾値と前記許容入力電力との関係を規定したマップであって、許容入力電力が大きい程、アクセル開度閾値が大きくなるように設けられた第1マップをさらに記憶しており、前記エンジン制御部は、当該エンジン制御部が求めた前記許容入力電力に基づき前記第1マップから前記アクセル開度閾値を特定し、アクセル開度が当該アクセル開度閾値を超えている場合にのみ、前記アクセル変化レート閾値を特定する処理を実行するものであるのが好適である。
この構成では、アクセル開度がアクセル開度閾値を超えている場合にのみ、前記アクセル変化レート閾値を特定する処理が実行される。つまり、エンジンを停止させる処理が実行される。この構成によれば、許容入力電力を超えるような余剰電力が発生したり、許容出力電力又は許容電流値を超えるような電力不足が発生し易い状況でエンジンが停止されることを抑制することが可能となる。
また、上記制御装置において、前記エンジン制御部は、アクセル変化レートがアクセル変化レート閾値を超えている場合であって、かつモータ出力が予め設定されているモータ出力閾値未満である場合にのみ、駆動中のエンジンを停止させる処理を実行するものであるのが好適である。
この構成によれば、アクセルを急に緩めながらも、その後一定の踏み込み量が維持されるようなアクセル操作が行われた場合に、エンジンが停止されて、モータの駆動電流が不足することを抑制することができる。
また、上記制御装置においては、バッテリ温度とバッテリ残存容量とに基づきバッテリの許容出力電力を求め、この許容出力電力に対応するモータ出力制限値を設定する出力制限値設定部と、エンジン停止後、モータ出力が前記モータ出力制限値を超えないように前記モータの駆動を制御するモータ制御部とを備えるものであるのが好適である。
この構成によれば、エンジンの停止タイミングが早かった場合でも、バッテリから許容出力電力を超える電力が供給されることを抑制することができる。
この場合、前記出力制限値設定部は、予め定められたバッテリ許容電流値とバッテリ電圧・電流検出部から得られるバッテリ電圧とに基づきバッテリの出力の制限値を求め、該制限値及び前記許容出力電力値のうち値の小さい方を前記モータ出力制限値とするものであるのが好適である。
この構成によれば、前記モータ出力制限値の信頼性が向上し、許容出力電力又は許容電流値を超える電力がバッテリから供給されることをより高度に抑制することが可能となる。
また、上記制御装置においては、前記発電機が発電する余剰電力を求める余剰電力検出部と、エンジン停止後、前記余剰電力が前記許容入力電力未満になるように発電機を制御する発電機制御部とを備えるものであるのが好適である。
この構成によれば、エンジンの停止タイミングが遅かった場合に生じる余剰電力が、許容入力電力を超えてバッテリに充電されることを抑制することが可能となる。
また、上記制御装置において、前記エンジン制御部は、エンジン停止処理の実行をその実行開始から所定期間維持し、該所定期間後にエンジンを再始動するものであるのが好適である。
この構成によれば、再始動が遅れてバッテリから許容出力電力以上の電力不足が生じたり、再始動が早すぎてバッテリへの許容入力電力以上の余剰電力が生じたりすることを抑制することが可能となる。
この場合、前記エンジン制御部は、時間カウンタに基づき前記エンジン停止処理の維持期間をカウントするとともに、そのカウント途中に改めてエンジン停止処理を実行する場合には、前記時間カウントをリセットするものであるのが好適である。
この構成によれば、例えばアクセルの2段階戻し操作による2段階目の戻し操作直後に再始動し違和感が生じることを抑制することが可能となる。
以上説明したように、本発明のハイブリッド車両の制御装置によれば、許容入力電力を超えるバッテリへの充電や、許容出力電力又は許容電流値を超えるバッテリからの電力供給(放電)が生じることを効果的に抑制しながら発電用エンジンを停止させることができる。
本発明の実施形態にかかるハイブリッド車両の全体構成を示すブロック図である。 図1に示すハイブリッド車両の制御システム図である。 アクセル開度(負荷)と車速と走行領域との関係を規定したマップである。 コントロールユニットによる制御動作を示すフローチャートである。 コントロールユニットによる制御動作を示すフローチャートである。 バッテリの許容入力電力とアクセル開度閾値との関係を規定したマップである。 バッテリの許容入力電力とモータ出力(実出力)とアクセル変化レート閾値との関係を規定したマップである。 アクセルのオフ操作によりエンジンを停止させた場合の各種要素の経時的変化の一例を示すタイミングチャート(従来の車両の例)である。 アクセルのオフ操作によりエンジンを停止させた場合の各種要素の経時的変化の一例を示すタイミングチャート(従来の車両の例)である。 アクセルのオフ操作によりエンジンを停止させた場合の各種要素の経時的変化の一例を示すタイミングチャート(本実施形態の例)である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
(1)全体構成
図1は、本発明が適用されたハイブリッド車両の全体構成を示すブロック図であり、図2は、ハイブリッド車両の制御システム図である。
これらの図に示すように、ハイブリッド車両1(以下、車両1と略す)は、エンジン2と、エンジン2から駆動力を得て発電を行うジェネレータ3(本発明の「発電機」に相当する)と、ジェネレータ3の発電電力を蓄電可能なバッテリ7と、走行用の動力源として設けられ、上記ジェネレータ3およびバッテリ7の少なくとも一方から電力の供給を受けて駆動輪10を駆動する走行用モータ4(本発明の「モータ」に相当する)と、上記ジェネレータ3、バッテリ7および走行用モータ4の間の入出力電流を交流から直流、またはその逆に変換する第1インバータ5および第2インバータ6と、を備えている。つまり、この車両1は、エンジン2を専ら発電用の動力源として使用し、走行用モータ4のみによって駆動輪10を駆動する、いわゆるシリーズ方式のハイブリッド車両であり、走行用モータ4の駆動力を、デファレンシャル装置11を介して左右の駆動輪10に伝達することで走行する。
上記エンジン2は、水素タンク9に貯留されている水素を燃料(気体燃料)として使用する水素エンジンである。
上記エンジン2は、図2に示すように、ツインロータ式のロータリピストンエンジンである。エンジン2は、2つのロータハウジング15と図外の3つのサイドハウジングとで構成されるエンジン本体を有しており、このエンジン本体内に形成される繭型の2つのロータ収容室15a内にそれぞれ、概略三角形状のロータ16を備えている。なお、図2は、2つのロータ収容室15aが展開された状態で描かれている。
ロータ収容室15a内において、ロータの周囲には互いに独立した3つの作動室が区画形成されており、ロータ16が1回転する間に、3つの作動室がロータハウジング15のトロコイド内周面に沿って移動し、各作動室で、吸気、圧縮、燃焼(膨張)及び排気の各行程が行われる。これにより発生するロータ16の回転力がエンジン2の出力軸であるエキセントリックシャフト17から取り出される。
ロータハウジング15には、吸気通路18と排気通路19とが接続されている。吸気通路18は、上流側が1つの単路であるが、下流側は2つの分岐路に分岐し、各分岐路が、それぞれ吸気行程が行われる作動室に連通するように接続されている。排気通路19は、下流側が1つの単路であるが、上流側は2つの分岐路に分岐しており、各分岐路が、それぞれ排気行程が行われる作動室に連通するように接続されている。
吸気通路18の上流側の単路にはスロットル弁20が配設されている。スロットル弁20は、アクチュエータ21により駆動されることで開度が調節され、吸気通路18の流通面積、すなわちエンジン2の吸入空気量を調節する。一方、排気通路19の下流側の単路には、排気ガスを浄化するための排気ガス浄化触媒25が配設されている。本実施形態では、前記排気ガス浄化触媒25は、NOx吸蔵還元触媒である。
吸気通路18の下流側の分岐路には、それぞれ予混合用インジェクタ22が配設されている。予混合用インジェクタ22は、水素タンク9から供給される水素を吸気通路18の下流側の分岐路に噴射するものである。この予混合用インジェクタ22により噴射された水素は空気と混合された状態で、吸気行程が行われる作動室に供給される。なお、各ロータハウジング15には、直噴用インジェクタ23がそれぞれ配設されている。直噴用インジェクタ23は、水素タンク9から供給される水素を、吸気行程が行われる作動室に直接噴射するものである。このエンジン2では、エンジン水温が所定の閾値温度未満であるときは、予混合用インジェクタ12による燃料噴射が行われ、前記閾値温度を超えると直噴用インジェクタ23による燃料噴射に切り替えるようになっている。
また、各ロータハウジング15には、それぞれ2つの点火プラグ24が配設されている。点火プラグ24は、予混合用インジェクタ22又は直噴用インジェクタ23により噴射された水素と空気との混合気に火花点火するものである。
(2)制御系
図2に示すように、車両1は、コントローラ8を備えている。コントローラ8は、周知のマイクロコンピュータをベースとするコントローラである。コントローラ8は、プログラムを実行する中央演算処理装置(CPU)と、例えばRAMやROM等により構成されてプログラム及びデータを格納するメモリと、電気信号を入出力する入出力(I/O)バスとを備えている。
コントローラ8には、バッテリ電流・電圧センサ30、アクセル開度センサ31、車速センサ32、回転角センサ33、バッテリ温度センサ34、モータ回転数センサ35及びジェネレータ回転数センサ36等からの検出信号が入力される。
ここで、バッテリ電流・電圧センサ30(本発明の「バッテリ電圧・電流検出部」に相当する)は、バッテリ7に出入りする電流及びバッテリ7の端子間電圧を検出するものであり、アクセル開度センサ31(本発明の「アクセル開度検出部」に相当する)は、図外のアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するものである。車速センサ32は、車両1の走行速度を検出するものである。回転角センサ33は、エキセントリックシャフト13の回転角度位置を検出するものであり、この回転角センサ33は、エンジン2の回転数を検出するエンジン回転数センサを兼ねている。バッテリ温度センサ34(本発明の「バッテリ温度検出部」に相当する)は、バッテリ7の温度を検出するものである。モータ回転数センサ35は、走行用モータ4の回転数を検出するものであり、ジェネレータ回転数センサ36は、ジェネレータ3の回転数を検出するものである。また、第1インバータ5はジェネレータ3の発電電流値を検知するセンサとしての機能を有し、第2インバータ6は走行用モータ4の給電電流値を検知するセンサとしての機能を有する。
コントローラ8は、前記検出信号の入力に基づいて、スロットル弁20のアクチュエータ21、予混合用インジェクタ22、直噴用インジェクタ23、及び点火プラグ24に制御信号を出力し、エンジン2を制御する(図1参照)。また、コントローラ8は、前記検出信号の入力に基づいて、インバータ5、6に制御信号を出力し、ジェネレータ3及び走行用モータ4を制御する(図1参照)。当例では、このコントローラ8が、本発明の「エンジン制御部」、「モータ制御部」及び「発電機制御部」に相当する。また、コントローラ8は、後述する通り、バッテリ電流・電圧センサ30から得られる電流値と電圧値とに基づいてバッテリ残存容量を算出するとともに、各種マップを記憶するものであり、よって本発明の「バッテリ残存容量算出部」及び「記憶部」の機能も含む。
(3)制御動作
コントローラ8は、エンジン2及びインバータ5、6を制御することにより、走行用モータ4を、バッテリ7の蓄電電力のみを用いて駆動する態様と、エンジン2の駆動によるジェネレータ3の発電電力のみを用いて駆動する態様と、バッテリ7及びジェネレータ3の双方の電力を用いて駆動する態様とに切り替える。
具体的には、コントローラ8には、図3に示すような、バッテリ7の状態(後記許容入力電力Wi、許容出力電力Wo)に応じて、アクセル開度(負荷)と車速と走行領域(領域A、領域B及び領域C)との関係を定めたマップが記憶されている。領域Aと領域Bの境界線及び領域Bと領域Cの境界線はバッテリ7の状態によって変更され、許容入力電力、許容出力電力が大きい程上に、小さい程下に動く。
ここで、領域Aは、低負荷走行領域であり、走行用モータ4をバッテリ7の蓄電電力のみを用いて駆動する領域である。領域Cは、高負荷低速走行領域であり、走行用モータ4をジェネレータ3の発電電力とバッテリ7の蓄電電力とを併用して駆動する領域である。領域Bは、領域A、C以外の主に中負荷走行領域である。この領域Bは、走行用モータ4をジェネレータ3の発電電力のみを用いて駆動する領域であり、発電電力が走行用モータ4の出力を上回る場合は、その余剰電力がバッテリ7に充電される。つまり、コントローラ8は、アクセル開度センサ31及び車速センサ32からの入力信号に基づき、車両1が上記マップの何れの走行領域にあるかを判別し、該当する走行領域に従って走行用モータ4への電力供給源を切り換え制御する。
また、コントローラ8は、主に中高負荷走行領域(領域B、C)においてアクセルのオフ操作が行われたときには、駆動中のエンジン2を一時的に停止させることがある。これは、バッテリ7の許容入力電力を超える余剰電力の発生やエンジン燃料(水素)の消費を抑制するためである。すなわち、例えばアクセル開度がほぼ全開の高負荷走行領域からアクセル開度が半開の中低負荷走行領域に車両1の走行状態が移行された場合などには、走行用モータ4の駆動に必要な電力が急激に低くなるため、エンジン2を停止させない場合には、エンジン燃料(水素)を消費しながら余剰電力を発生させる状況が発生する。この時、発電電力を低下させる制御を行ったとしてもジェネレータ回転数減少を伴うと、発電電力が走行用モータ4の駆動電力に対して大幅に大きくなることがある。そこで、エンジン2を一時的に停止させ、これにより余剰電力の発生やエンジン燃料(水素)の消費を抑制するようにしている。なお、このようにエンジン2を停止させる場合、コントローラ8は、その際の走行領域が領域Bであっても、走行用モータ4の駆動電力が不足した場合には、バッテリ7から第2インバータ6を介して走行用モータ4に電力を供給する制御を行う。
以下、このエンジン2の停止制御を含む、コントローラ8によるエンジン2、ジェネレータ3及び走行用モータ4の制御動作について、図6及び図7を参照しつつ図4及び図5のフローチャートに従って説明する。
このフローチャートがスタートすると、コントローラ8は、まず、各種センサからの信号を読み込む(ステップS1)。具体的には、車速V、アクセル開度Ac、エンジン回転数Ne、バッテリ電流Ib、バッテリ電圧Vb、バッテリ温度Tb、モータ回転数Nm、ジェネレータ回転数Ng、モータ電流Im(給電電流値)及びジェネレータ電流Ig(発電電流値)等の信号を読み込む。
次いで、コントローラ8は、バッテリ電流Ibとバッテリ電圧Vbに基づいてバッテリ7の残存容量SOC(以下、単にSOCという)を算出し、SOCとバッテリ温度Tbに基づいてバッテリ7の許容入力電力Wi、すなわちバッテリ7に負荷をかけることなく充電することが可能な電力の最大値と、バッテリ7の許容出力電力Wo、すなわちバッテリ7に負荷をかけること無く当該バッテリ7から供給(放電)することが可能な電力の最大値とを算出する(ステップS2)。そして、車速V及びアクセル開度Acに基づいて走行用モータ4の要求出力を算出するとともに、上記マップ(図3参照)から車両1の走行領域が上記領域A〜領域Cの何れに属するかを特定する(ステップS3)。そして、コントローラ8は、その領域に応じて走行用モータ4への給電動作を制御することにより、走行用モータ4を駆動する(ステップS5)。
具体的には、車両1の走行領域が領域Aであると特定した場合には、コントローラ8は、第2インバータ6を制御し、走行用モータ4を駆動するのに必要な電力、すなわち、ステップS3で求めた要求出力を走行用モータ4が発生するのに必要な電力をバッテリ7から走行用モータ4に供給する。
車両1の走行領域が領域Bであると特定した場合には、コントローラ8は、走行用モータ4を駆動するのに必要な電力及び電力収支がバランスするような電力がジェネレータ3で発電されるようにエンジン2を制御する。詳しくは、スロットル弁20による吸入空気量やインジェクタ22、23による燃料噴射量を制御し、さらにインバータ5、6を制御することにより、ジェネレータ3の発電電力を走行用モータ4に供給する。この時、余剰電力はバッテリ7に充電される。
また、車両1の走行領域が領域Cであると判定した場合には、コントローラ8は、エンジン2及びインバータ5、6を制御することにより、主にジェネレータ3の発電電力を走行用モータ4に供給し、ジェネレータ3の発電電力だけでは不足する電力をバッテリ7から走行用モータ4に供給する。
次に、コントローラ8は、駆動中のエンジン2を停止させるか否かを判断するための一つ目の閾値であるアクセル開度閾値Ac0を設定する(ステップS7)。
具体的には、コントローラ8は、ステップS2で求めた許容入力電力Wiに基づき、当該コントローラ8に予め記憶されている、図6に示すマップ(以下、第1マップという)からアクセル開度閾値Ac0を特定する。この第1マップは、許容入力電力Wiとアクセル開度閾値Ac0との関係を規定したもので、許容入力電力Wiの増大に伴いアクセル開度閾値Ac0が増大し、許容入力電力Wiが特定の値(Wi1)を超えるとアクセル開度閾値Ac0がなだらかになるように、許容入力電力Wiとアクセル開度閾値Ac0との関係が規定されている。これにより、コントローラ8は、冷間時など、許容入力電力Wiが相対的に小さいときには、アクセル開度閾値Ac0として小さい値を設定し、温間時など、許容入力電力Wiが相対的に大きいときには、アクセル開度閾値Ac0として大きい値を設定する。
次に、コントローラ8は、駆動中のエンジン2を停止させるか否かを判断するための二つ目の閾値であるアクセル変化レート閾値ΔAc0を設定する(ステップS9)。このアクセル変化レート閾値ΔAc0は、アクセルの緩め度合、すなわち減速時のアクセル開度Acの単位時間当たりの変化量(アクセル変化レートΔAc)についての閾値である。
具体的には、コントローラ8は、走行用モータ4の回転数Nmとモータ電流Imなどに基づき、アクセル操作後のモータ出力(実出力)W(kW)を求める。そして、コントローラ8は、このモータ出力Wと、ステップS2で求めたバッテリ7の許容入力電力Wiと、コントローラ8に予め記憶されている、図7に示すマップ(以下、第2マップという)とからアクセル変化レート閾値ΔAc0を特定する。この第2マップは、許容入力電力Wiと、モータ出力Wと、アクセル変化レート閾値ΔAc0との関係を規定したものであり、許容入力電力Wiが小さい程、また、モータ出力Wが小さい程、アクセル変化レート閾値ΔAc0の絶対値が小さくなるように、当該アクセル変化レート閾値ΔAc0の値が規定されている。これにより、コントローラ8は、冷間時などバッテリ7の許容入力電力Wiが小さいときであって、かつモータ出力Wが小さい走行状態のときには、温間時などバッテリ7の許容入力電力Wiが大きいときであって、かつモータ出力Wが大きい走行状態のときに比べて、絶対値が小さい値のアクセル変化レート閾値ΔAc0を設定する。
なお、当例では、上記の通り、走行用モータ4の回転数Nmとモータ電流Imなどに基づき、コントローラ8がモータ出力Wを求めている。つまり、当例では、モータ回転数センサ35、第2インバータ6及びコントローラ8が本発明の「モータ出力検出部」として機能している。
次に、コントローラ8は、アクセル開度センサ31が検出するアクセル開度Acに基づき、アクセル開度が低下したか否かを判定し(ステップS11)、ここで、YESと判定した場合には、エンジン2が駆動中か否かを判定する(ステップS13)。
そして、エンジン2が駆動中であると判定した場合には、コントローラ8は、現時点のアクセル開度Acが、ステップS7で設定したアクセル開度閾値Ac0を超えているかの判定(ステップS15)と、そのアクセル開度の低下におけるアクセル変化レートΔAcが、ステップS9で設定したアクセル変化レート閾値ΔAc0を超えているか否かの判定(ステップS17)と、現時点のモータ出力Wが、コントローラ8に予め設定されているモータ出力閾値W0(エンジン2を停止させるか否かを判断するための三つ目の閾値)未満か否かの判定(ステップS19)とを順次行い、これらステップS15〜S19の全てでYESと判定すると、コントローラ8はエンジン2を停止させる(ステップS21)。具体的には、インジェクタ22、23による燃料噴射及び点火プラグ24による点火動作を停止させる(ステップS21)。なお、コントローラ8は、アクセル開度センサ31が検出するアクセル開度Acに基づき上記アクセル変化レートΔAcを求める。
コントローラ8は、ステップS21でエンジン2を停止させた後、又はステップS11〜ステップS19のうち何れかでNOと判定すると、処理をステップS25に移行する。
コントローラ8は、ここで、バッテリ電圧Vbとバッテリ固有のバッテリ許容電流Im_lmtに基づきバッテリ7からの出力の制限値W1(kW)を求め、この制限値W1と、ステップS2で求めた許容出力電力Woのうち、値の小さい方を、出力制限値Wlmtに設定する(ステップS29〜S33)。
コントローラ8は、次に、モータ出力Wが出力制限値Wlmtよりも大きいか否かを判定し(ステップS35)、YESと判定した場合には、モータ出力Wが出力制限値Wlmtに抑えられるように第2インバータ6を介して走行用モータ4を制御する(ステップS37)。具体的には、コントローラ8は、走行用モータ4のトルクを制限する。なお、上記ステップS35でNOと判定した場合には、コントローラ8はステップS37の処理をスキップする。
なお、当例では、コントローラ8がバッテリ電圧Vbおよびバッテリ電流Ibなどからバッテリ7のSOCを求め、SOCとバッテリ温度Tbに基づき許容出力電力Woを求め、さらにバッテリ電圧Vbおよびバッテリ許容電流Im_lmtに基づき制限値W1を求め、許容出力電力Woと制限値W1から出力制限値Wlmtを求める。つまり、当例では、コントローラ8が本発明の「出力制限値設定部」として機能している。
次に、コントローラ8は、ジェネレータ3の回転数Ngとジェネレータ電流Igとモータ出力Wなどとに基づき、ジェネレータ3が生成する余剰電力ΔW(kW)を求める(ステップS39)。余剰電力ΔWとは、モータ出力Wに対してジェネレータ3の発電電力が余る場合の電力をいう。コントローラ8は、この余剰電力ΔWが上記許容入力電力Wiよりも大きいか否かを判定し(ステップS41)、YESと判定した場合には、ジェネレータ3の発電電力が許容入力電力Wiに抑えられるように、第1インバータ5を介してジェネレータ3を制御する(ステップS43)。具体的には、コントローラ8は、ジェネレータ3のトルクを制限することにより、ジェネレータ3の発電電力を抑制し、その後、ステップS1に処理をリターンする。
なお、当例では、上記の通り、ジェネレータ3の回転数Ngとジェネレータ電流Igとモータ出力Wなどとに基づきコントローラ8が余剰電力ΔW(kW)を求めており、つまり、当例では、コントローラ8が本発明の「余剰電力検出部」として機能している。
上記ステップS41でNOと判定した場合には、コントローラ8はステップS43の処理をスキップし、ステップS1に処理をリターンする。
(4)作用効果等
以上説明した車両1によれば、アクセル開度が低下すると、アクセル開度Acがアクセル開度閾値Ac0よりも大きい(第1条件)、アクセル変化レートΔAcがアクセル変化レート閾値ΔAc0よりも大きい(第2条件)、モータ出力Wが閾値W0よりも小さい(第3条件)、という3つの条件が満たされることにより(ステップS15〜S19でYES)エンジン2が停止される。
この場合、上記車両1によれば、上記3つの条件のうち、特に、アクセル変化レートΔAcがアクセル変化レート閾値ΔAc0よりも大きい、という第2条件が充足されたときにエンジン2を停止させるので、許容入力電力Wiを超えるバッテリ7への充電や、許容出力電力Woまたはバッテリ許容電流Im_lmtを超えるバッテリ7からの電力供給(放電)を伴うことを効果的に抑制しつつエンジン2を停止させることができる。すなわち、アクセル変化レート閾値ΔAc0は、上記の通り、第2マップ(図7)に基づき設定されるが、この第2マップは、許容入力電力Wiが小さい程、また、モータ出力Wが小さい程、アクセル変化レート閾値ΔAc0の絶対値が小さくなるようにその値が規定されている。そのため、冷間時などバッテリ7の許容入力電力Wiが小さく、かつモータ出力Wが小さい走行状態のときには、温間時などバッテリ7の許容入力電力Wiが比較的大きく、かつモータ出力Wが大きい走行状態のときに比べて、絶対値が相対的に小さい値のアクセル変化レート閾値ΔAc0が設定される。つまり、バッテリ7の許容入力電力Wiが小さいときには、モータ出力Wが小さい場合にエンジン2が停止され易くなり、モータ出力Wが大きいときにエンジン2が停止されることが抑制される。よって、許容入力電力Wiを超えるバッテリ7への充電や、許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超えるようなバッテリ7からの電力供給(放電)を伴うことを抑制しながらエンジン2を停止させることができる。
例えば、図8〜図10は、アクセルがオフ操作された時のアクセル開度、モータ出力、発電電力及び要求電力の各要素の経時変化の一例をタイミングチャートで示している。図8及び図9は、従来の車両の例であり、図10は、上記実施形態の車両1の例である。図8〜図10中の時点Tは、アクセル開度が低下し始めた時点である。また、時点Tは発電要求が停止された時点であり、この時点Tからエンジン2を停止させるための制御が開始される。
各図の時点Tにおけるモータ出力と発電電力との関係に着目すると明らかなように、図8の例では、余剰電力が発生し、図9の例では発電電力が不足していることが推察できる。つまり、図8の例の車両では、許容入力電力を超えるエンジン2への充電が発生し、図9の例の車両では、許容出力電力または許容電流値を超えるようなバッテリからの電力供給(放電)が行われると推察される。これに対して、図10に示す実施形態の車両1によれば、多少、発電電力に不足が生じていると考えられるが、許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超えるようなバッテリ7からの電力供給(放電)は避けられるものと推察される。
このように、上記実施形態の制御によれば、許容入力電力Wiを超えるバッテリ7への充電や、許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超えるようなバッテリ7からの電力供給(放電)を伴うことを抑制しながらエンジン2を停止させることが可能となる。
しかも、上記実施形態の車両1によれば、事前に、アクセル開度Acとアクセル開度閾値Ac0とを比較し、アクセル開度Acがアクセル開度閾値Ac0を超えている、という第1条件を満たした場合にだけ、第2条件の判定を行い、第1条件を充足してない場合にはエンジン2を停止させなので、上記のような不利益を伴うことをより高度に抑制しつつエンジン2を停止させることできる。すなわち、アクセル開度閾値Ac0は、上記(図6)の通り、バッテリ7の許容入力電力Wiの増大に伴い値が大きくなるように設定される、つまり、冷間時など、バッテリ7の許容入力電力Wiが小さいときには、アクセル開度Acが小さい場合にエンジン2が停止され易くなり、許容入力電力Wiが大きいときにエンジン2が停止されることが抑制される。そのため、許容入力電力Wiを超えるような余剰電力が発生したり、許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超えるような電力不足が発生することが、事前に、アクセル開度Acによって規制される。
また、上記実施形態の車両1によれば、第1、第2条件を充足した場合でも、モータ出力Wがモータ出力閾値W0よりも小さい、という第3条件が充足されなければ、エンジン2が停止されることがない。そのため、ジェネレータ3による発電電力が依然必要でありながら、エンジン2が停止されてしまうことを抑制することができる。すなわち、アクセルを急に緩めながらも、その後一定の踏み込み量が維持されるような場合には、走行用モータ4の駆動電力が未だ必要であるにも拘わらず、上記第1、第2条件が充足される場合が発生し得る。このような場合、エンジン2を無条件に停止させるとすれば、走行用モータ4の駆動電力が不足し、結果的に、許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超える電力がバッテリ7から供給(放電)されるような事態をもたらすことになる。しかし、上記車両1によれば、モータ出力Wがモータ出力閾値W0よりも小さい場合にのみエンジン2を停止させるので、そのような不都合が生じることを効果的に抑制することができる。
さらに、上記実施形態の車両1によれば、エンジン停止後、許容出力電力Wo、又はバッテリ許容電流Im_lmtに基づき設定された出力制限値Wlmtよりもモータ出力Wが大きい場合には、モータ出力Wが出力制限値Wlmtに抑えられるように走行用モータ4がコントローラ8により制御される(ステップS37)。そのため、アクセル開度の低下に対してエンジン2の停止タイミングが早かった場合でも、その後、モータ出力Wが抑えられることで、著しい電力不足に陥ることが抑制される。従って、許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超える電力がバッテリ7から供給(放電)されることを効果的に抑制でき、これによりバッテリ7を保護することができる。
特に、上記実施形態の車両1では、SOCとバッテリ温度Tbに基づき許容出力電力Woを求めた上で、さらにバッテリ電圧Vbおよびバッテリ許容電流Im_lmtに基づき制限値W1を求め、これらのうち値の小さい方をバッテリ7の出力制限値Wlmtとして設定するので、出力制限値Wlmtの信頼性が高く、よって許容出力電力Wo又はバッテリ許容電流Im_lmtを超える電力がバッテリ7から供給(放電)されることをより高度に抑制することができるという利点もある。
また、上記実施形態の車両1によれば、仮にエンジン2の停止タイミングが相対的に遅く、結果的に余剰電力ΔWが発生したとしても、その余剰電力ΔWと許容入力電力Wiとを比較し、ジェネレータ3の発電電力が許容入力電力Wiになるようにジェネレータ3が制御される(ステップS43)。そのため、許容入力電力Wiを超える電力がバッテリ7に充電されることを抑制して、バッテリ7を保護することができるという利点もある。
なお、コントローラ8によるエンジン2の停止処理は、実行開始から所定期間は維持され、その後、通常のエンジン制御の状態に戻るようにしても良い。その際の所定期間は所定のエンジン回転数まで低下する期間であっても良い。これにより、再始動が遅れてバッテリ7から許容出力電力Wo以上の電力不足が生じたり、再始動が早すぎてバッテリ7への許容入力電力Wi以上の余剰電力が生じたりすることを抑制できる。また、所定期間の維持は時間カウンタによるものであっても良いが、アクセルの2段階の戻し操作等で時間カウント途中に改めてエンジン停止の条件を満たした場合には、その時間カウンタを0にリセットする機能を追加しても良い。これにより、アクセルの2段階目の戻し操作直後に再始動することによる違和感が生じることを抑制することが可能となる。
なお、以上説明したハイブリッド車両1は、本発明にかかる制御装置が適用されたハイブリッド車両1の好ましい実施形態の例示であって、ハイブリッド車両1の全体構成や、コントローラ8の具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 車両
2 エンジン
3 ジェネレータ
4 走行用モータ
5 第1インバータ
6 第2インバータ
7 バッテリ
8 コントローラ
30 バッテリ電流・電圧センサ
31 アクセル開度センサ
32 車速センサ
33 回転角センサ
34 バッテリ温度センサ
35 モータ回転数センサ
36 ジェネレータ回転数センサ

Claims (8)

  1. 発電用のエンジンと、
    このエンジンにより駆動されて発電する発電機と、
    この発電機で発電された電力を蓄電するバッテリと、
    発電機の発電電力、又はバッテリの電力により駆動輪を駆動するモータと、
    アクセル開度を検出するアクセル開度検出部と、
    バッテリの電圧・電流を検出するバッテリ電圧・電流検出部と、
    バッテリ温度を検出するバッテリ温度検出部と、
    モータ出力を検出するモータ出力検出部と、
    バッテリの許容入力電力と、モータ出力と、減速時のアクセル開度の単位時間当たりの変化量であって駆動中の前記エンジンを停止させるための当該変化量の閾値であるアクセル変化レート閾値との関係が規定されたマップを記憶する記憶部と、
    バッテリ残存容量を算出するバッテリ残存容量算出部と、
    エンジンの駆動を制御するエンジン制御部とを備え、
    前記マップは、許容入力電力が小さい程、またモータ出力が小さい程、前記アクセル変化レート閾値の値が小さくなるように設けられており、
    前記エンジン制御部は、前記バッテリ温度と前記バッテリ残存容量とに基づいて前記許容入力電力を求め、アクセルオフ操作により前記アクセル開度が変化すると、その単位時間当たりの変化量であるアクセル変化レートを求めるとともに、前記許容入力電力と前記モータ出力とに基づいて前記マップから前記アクセル変化レート閾値を特定する処理を実行し、前記アクセル変化レートが当該アクセル変化レート閾値を超えている場合に、駆動中の前記エンジンを停止させる処理を実行する、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記マップを第2マップと定義したときに、前記記憶部は、駆動中のエンジンを停止させるためのアクセル開度の閾値であるアクセル開度閾値と前記許容入力電力との関係を規定したマップであって、許容入力電力が大きい程、アクセル開度閾値が大きくなるように設けられた第1マップをさらに記憶しており、
    前記エンジン制御部は、当該エンジン制御部が求めた前記許容入力電力に基づき前記第1マップから前記アクセル開度閾値を特定し、アクセル開度が当該アクセル開度閾値を超えている場合にのみ、前記アクセル変化レート閾値を特定する処理を実行する、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン制御部は、アクセル変化レートがアクセル変化レート閾値を超えている場合であって、かつモータ出力が予め設定されているモータ出力閾値未満である場合にのみ、駆動中のエンジンを停止させる処理を実行する、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    バッテリ温度とバッテリ残存容量とに基づきバッテリの許容出力電力を求め、この許容出力電力に対応するモータ出力制限値を設定する出力制限値設定部と、
    エンジン停止後、モータ出力が前記モータ出力制限値を超えないように前記モータの駆動を制御するモータ制御部とを備える、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  5. 請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記出力制限値設定部は、予め定められたバッテリ許容電流値とバッテリ電圧・電流検出部から得られるバッテリ電圧とに基づきバッテリの出力の制限値を求め、該制限値及び前記許容出力電力値のうち値の小さい方を前記モータ出力制限値とする、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記発電機が発電する余剰電力を求める余剰電力検出部と、
    エンジン停止後、前記余剰電力が前記許容入力電力未満になるように発電機を制御する発電機制御部とを備える、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン制御部は、エンジン停止処理の実行をその実行開始から所定期間維持し、該所定期間後にエンジンを再始動する、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  8. 請求項7に記載のハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジン制御部は、時間カウンタに基づき前記エンジン停止処理の維持期間をカウントするとともに、そのカウント途中に改めてエンジン停止処理を実行する場合には、前記時間カウントをリセットする、ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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