JP2016039360A - 集光型太陽光発電モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】高い発電効率と太陽光の入射角の誤差に対する高い許容性を与えることができる簡素な構成の集光型太陽光発電モジュールを提供すること。【解決手段】太陽光発電素子を備えて太陽光発電を行う発電部材20と、入射された太陽光を集光する集光部材11と、集光部材11によって集光されて入射面12aに入射された太陽光を、空間分布の均一性を高めながら出射面12bより出射して、発電部材20に導く導光部材12と、を有し、集光部材11と導光部材12とが、相互に密接して設けられている集光型太陽光発電モジュール1とする。【選択図】図1

Description

本発明は、集光型太陽光発電モジュールに関するものであり、さらに詳しくは、集光部材で集光した太陽光を導光部材によって発電レシーバの表面に導いて発電を行う集光型太陽光発電モジュールに関するものである。
太陽光発電素子を有する発電レシーバに、集光レンズを用いて太陽光を集光し、太陽光発電を行う集光型太陽光発電モジュールが公知である。太陽光を集光することで、比較的小面積の太陽光発電素子を用いながら、高効率に発電を行うことができる。集光型太陽光発電モジュールにおいては、太陽光が集光レンズの光軸に平行に入射されていないと、正しく太陽光発電素子の表面に集光できないので、太陽追尾装置に集光型太陽光発電モジュールが取り付けられ、太陽が天球上で移動しても太陽光が集光部材の光軸に平行に入射されるように、集光型太陽光発電モジュールの回転姿勢が変化される。
この種の集光型太陽光発電モジュールにおいては、平板状や曲面板状の透明部材の内側に凸条によってプリズム面を形成したフレネルレンズが用いられることが多い。この場合、特許文献1に記載されるように、フレネルレンズの焦点位置近傍に二次集光器(導光部材、ホモジナイザ)が配置されることが多い。この種の導光部材は、集光レンズで集光された光の空間分布を均一化し、太陽光発電素子の表面全体に出射する役割を果たす。
あるいは、フレネルレンズのような複雑な形状を有する光学部材の使用を避ける等の観点から、集光用の光学部材に、直接発電レシーバを取り付ける構成も用いられている。例えば、特許文献2においては、2つの光学面の一方(入射面)に一連の略凸状の形状が形成され、他方(出射面)が平坦に形成されたパターン付きガラスを集光に用い、その平坦面に接触させて、太陽電池材料(発電レシーバ)を配設している。
特開2004−214470号公報 特表2012−533886号公報
特許文献1のように、フレネルレンズと導光部材を用いて集光型太陽光発電モジュールを構成する場合に、平板または曲面板の内側に凸条によって形成されたプリズム面を有するというフレネルレンズの形状のため、フレネルレンズと導光部材の間には、空間が設けられる。このように、集光部材と導光部材の間に空気が存在することで、太陽追尾の誤差等により、集光部材への太陽光の入射角に微小なずれが生じると、集光された太陽光が導光部材に正しく入射されにくくなり、発電効率の低下を招きやすくなる。つまり、太陽光の入射角の誤差に対する許容性が小さくなる。また、集光型太陽光発電モジュールは屋外に設置されるので、フレネルレンズと導光部材の間の空間に、雨水や塵埃、昆虫等の異物が侵入しないように、集光型太陽光発電モジュールの外周を包囲する筐体を設ける必要がある。このような筐体を設けることで、集光型太陽光発電モジュール全体の構造が複雑化してしまうとともに、製造コストも上昇してしまう。
一方、特許文献2のように、集光部材に接触させて発電レシーバを取り付ける場合には、集光部材の入射面から発電レシーバに至る経路に、空隙が形成されず、光が誘電体中のみを通って発電レシーバに到達するので、太陽光の入射角のずれによる発電効率の低下の程度が小さい。また異物の侵入を考慮する必要もないので、上記のような筐体を設けなくてもよく、集光型太陽光発電モジュール全体の構造を簡素にすることができる。しかし、この場合には、集光部材から出射された光が、他の光学要素を介さずに発電レシーバに入射されるので、集光部材によって集光された光の空間分布を調整することができず、集光部材の集光倍率を上げることで発電効率を高めることが困難である。集光部材の集光倍率を上げると、集光位置での色収差の影響が大きくなってしまい、光を均質化させる導光部材がない限り、色収差を解消することが困難だからである。つまり、太陽光の入射角の誤差による発電効率の低下率は低く抑えることができても、その発電効率自体が、低い水準に限定されてしまう。
本発明が解決しようとする課題は、高い発電効率と太陽光の入射角の誤差に対する高い許容性を与えることができる簡素な構成の集光型太陽光発電モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明にかかる集光型太陽光発電モジュールは、太陽光発電素子を備えて太陽光発電を行う発電部材と、入射された太陽光を集光する集光部材と、前記集光部材によって集光されて入射面に入射された太陽光を、空間分布の均一性を高めながら出射面より出射して、前記発電部材に導く導光部材と、を有し、前記集光部材と前記導光部材とは、相互に密接して設けられていることを要旨とする。
ここで、前記集光部材と前記導光部材とは、一体に形成されていることが好ましい。
また、前記集光部材および前記導光部材は、1mあたり100個以上の密度で並べて設けられているとよい。
また、前記集光部材は、発電に用いる波長範囲における屈折率が1.5以上である誘電体よりなることが好ましい。
また、前記集光部材の太陽光が入射する受光面は、前記導光部材の中心軸の延長上の点を含んで設けられた第一領域と、前記第一領域の外側に設けられた第二領域とを有し、前記第一領域は、該第一領域全体に入射した太陽光の、発電に用いる最短波長および最長波長の少なくとも一方より選択される選択波長の成分を、前記導光部材の入射面へ入射するような曲面形状を有し、前記第二領域は、該第二領域に入射した太陽光の、前記最短波長と前記最長波長との間に存在する代表波長の成分を、前記導光部材の入射面の中心へ入射するような曲面形状を有することが好ましい。
この場合、前記導光部材が、前記入射面と前記出射面の間に形成された側面での光の反射によって光の空間分布の均一性を高めるものであり、前記集光部材の前記第一領域に入射した太陽光の前記選択波長の成分が、前記導光部材の入射面の端縁を含む領域に入射されるとよい。
さらにこの場合、前記第一領域は、前記導光部材の中心軸の延長上の点を通って複数の領域に分割され、該分割された領域のそれぞれに入射した太陽光の前記選択波長の成分が、前記導光部材の入射面の端縁のそれぞれ異なる部分を含む領域に入射されるとよい。
また、前記集光部材の入射面の投影面積を前記導光部材の出射面の面積で除した値である集光倍率が、200倍以上であるとよい。
また、前記太陽光発電モジュールは、前記集光部材、前記導光部材、前記発電部材を複数ずつ、マトリクス状に配置されて有し、隣接して配置された前記導光部材の間の部位に、前記発電部材が配置された方向に前記導光部材の入射面よりも突出した盛り上がり形状を有する突出部が、前記集光部材と密接して設けられていることが好ましい。
この場合、前記突出部の頂部は、前記導光部材の出射面よりも突出しているとよい。
さらにこの場合、前記突出部は、前記導光部材と発電部材の対を、少なくとも1対ずつ取り囲んで形成され、前記突出部の外側に、前記突出部の頂部に密着してシート部材が設けられ、前記シート部材および前記突出部によって区画されてなる複数の分割空間のそれぞれを、開口部を介して外気と連通する連通路が設けられていることが好ましい。そして、前記連通路は、前記突出部の内部に樹枝状に形成されているとよい。また、前記開口部には、通気性を有するフィルタ部材、または前記連通路内における気圧変動に応じて移動可能であり、前記連通路内を閉塞する閉塞部材が設けられていることが好ましい。
上記発明にかかる集光型太陽光発電モジュールにおいては、導光部材が備えられ、集光部材によって集光された太陽光が、空間分布の均一性を高められた状態で発電部材の太陽光発電素子の表面に入射されるので、集光された太陽光の強度や波長の空間分布を緩和して発電に利用することができる。これにより、高い発電効率を実現することができる。そして、集光部材と導光部材が密接して設けられていることにより、これらの間に空気の層が介在されない。これにより、太陽追尾の誤差等によって太陽光の入射角にずれが生じても、太陽光発電素子の表面における集光位置の変化につながりにくい。その結果、太陽光の入射角のずれの影響による発電効率の低下を小さく抑えることが可能となり、太陽光の入射角の誤差に対して、高い許容性を示す。また、集光部材と導光部材の間に空間が存在しないことで、この部位への異物の侵入を抑制するための筐体を設ける必要がなく、集光型太陽光発電モジュール全体の構成を簡素にすることができる。
ここで、集光部材と導光部材とが、一体に形成されている場合には、集光部材と導光部材の間に、接合部が存在しないので、接合部での屈折等の影響によって、集光位置のずれや、収差が増大されることが回避され、一層高い発電効率を得ることができる。
また、集光部材および導光部材が1mあたり100個以上の密度で並べて設けられている場合には、集光部材1つあたりの大きさが小さくて済むので、集光部材と導光部材が密接して設けられ、集光部材の入射面から導光部材の出射面に至る領域を連続して誘電体材料が占めている状況でも、集光型太陽光発電モジュール全体の重量を比較的小さく抑えることができる。
また、集光部材が、発電に用いる波長範囲における屈折率が1.5以上である誘電体よりなる場合には、太陽追尾の誤差等の要因により、集光部材に入射される太陽光の入射角にずれが生じた場合でも、そのずれの影響を小さく減らすことができる。
また、集光部材の太陽光が入射する受光面が、導光部材の中心軸の延長上の点を含んで設けられた第一領域と、第一領域の外側に設けられた第二領域とを有し、第一領域が、第一領域全体に入射した太陽光の、発電に用いる最短波長および最長波長の少なくとも一方より選択される選択波長の成分を、導光部材の入射面へ入射するような曲面形状を有し、第二領域が、第二領域に入射した太陽光の、最短波長と最長波長との間に存在する代表波長の成分を、導光部材の入射面の中心へ入射するような曲面形状を有する構成によれば、集光部材の形状を簡素なものとしながら、入射した太陽光を効果的に発電に用いることができる。つまり、集光部材の中央部に配置され、高い集光効率を与える第一領域においては、色収差の影響が最も大きくなる最短波長または最長波長の光について、第一領域に入射された光の全体が、溢れることなく導光部材の入射面に入射されて、太陽光発電素子の表面に導かれ、発電に利用される。これにより、入射された太陽光の幅広い波長成分を、有効に発電に利用することができる。一方、集光効率が低く、色収差も大きいため、発電効率の向上に寄与させるのが困難な光学部材の中心から離れた第二領域においては、代表波長の成分が導光部材の入射面に入射されるようにすることで、少なくとも代表波長における発電効率を確保することができる。
この場合、導光部材が、入射面と出射面の間に形成された側面での光の反射によって空間分布の均一性を高めるものであり、集光部材の第一領域に入射した太陽光の選択波長の成分が、導光部材の入射面の端縁を含む領域に入射される構成によれば、この種の導光部材においては、導光部材の端縁の近傍に光が入射されるほど、光の空間分布の均一性を高める効果が高くなるので、太陽光発電素子の表面の広い領域に光を均一に照射し、高い発電効率を得ることが可能となる。
さらにこの場合、第一領域が、導光部材の中心軸の延長上の点を通って複数の領域に分割され、分割された領域のそれぞれに入射した太陽光の選択波長の成分が、導光部材の入射面の端縁のそれぞれ異なる部分を含む領域に入射される場合には、導光部材の入射面の端縁の多くの部分に光が入射することが可能になるので、導光部材を効率的に使用することができる。
また、集光部材の入射面の投影面積を導光部材の出射面の面積で除した値である集光倍率が、200倍以上である場合には、高い発電効率を得ることができる。太陽光の入射角のずれによる集光位置のずれは、集光部材の集光倍率が高い場合ほど大きくなるが、本集光型発電モジュールにおいては、上記のように、集光部材と導光部材が密接して設けられている効果により、集光部材の集光倍率を大きくしても、太陽光の入射角のずれが発電効率に与える影響を小さく抑えることができる。
また、太陽光発電モジュールが、集光部材、導光部材、発電部材を複数ずつ、マトリクス状に配置されて有し、隣接して配置された導光部材の間の部位に、発電部材が配置された方向に導光部材の入射面よりも突出した盛り上がり形状を有する突出部が、集光部材と密接して設けられている場合には、導光部材の間の部位が、盛り上がり形状の分だけ、肉厚に形成されることになるので、集光部材および導光部材を密接して有する光学部材の機械的強度を高めることができる、
この場合、突出部の頂部が、導光部材の出射面よりも突出していれば、集光部材と導光部材を含むユニットを平坦な載置面に載置した際、突出部の頂部で載置面に接触するので、導光部材を保護することができる。
さらにこの場合、突出部は、導光部材と発電部材の対を、少なくとも1対ずつ取り囲んで形成され、突出部の外側に、突出部の頂部に密着してシート部材が設けられ、シート部材および突出部によって区画されてなる複数の分割空間のそれぞれを、開口部を介して外気と連通する連通路が設けられていれば、シート材によって、導光部材および発電部材を保護することができる。そして、シート材と導光部材に囲まれた各分割空間が連通路によって外気と連通されているため、各分割空間に存在する空気が熱膨張や熱収縮を起こしても、各分割空間内の空気圧の変動が小さく抑えられる。これにより、シート材に損傷が生じる、シート材と突出部の間の密着が弱まる等、分割空間内の空気の膨張、収縮に起因する影響を回避することができる。
そして、連通路が、突出部の内部に樹枝状に形成されていれば、連通路が突出部の頂部表面に溝状に形成されている場合等とは異なり、連通路が突出部の外側に露出しない。突出部の表面の平滑性が連通路の形成によって損なわれないので、シート材を突出部に密着して設けやすくなる。
また、開口部に、通気性を有するフィルタ部材、または連通路内における気圧変動に応じて移動可能であり、前記連通路内を閉塞する閉塞部材が設けられている場合には、開口部から連通路に異物が侵入するのを阻止することができる。
本発明の第一の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールの概略を示す断面図である。 複合光学部材を構成するホモジナイザを示す斜視図である。 複合光学部材における光の経路を示す斜視図である。 空気と誘電体の界面における光の屈折を示す概念図である。 本発明の第二の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールにおけるレンズの形状を示す概略図であり、(a)は、ホモジナイザの入射面との関係を示す分解上面図、(b)は(a)のX−X断面図である。 本発明の第二の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールのレンズの別の例を示す概略図であり、ホモジナイザの入射面との関係を示す分解上面図を示している。 本発明の第三の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールの複合光学部材を示す斜視図である。 上記複合光学部材を用いた本発明の第三の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールを示す断面図である(図7のA−A断面に対応)。 第三の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールの変形例を示す断面図である(図7のA−A断面に対応)
以下、本発明の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュールについて、図面を参照しながら説明する。
[第一の実施形態]
<集光型太陽光発電モジュールの構成>
図1に示すように、本発明の第一の実施形態にかかる集光型太陽光発電モジュール(以下、単に太陽光発電モジュールと称する場合がある)1は、複数の発電レシーバ(発電部材)20と、複合光学部材10と、を有してなっている。
発電レシーバ20は、半導体よりなる太陽光発電素子を備えてなり、集光された太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換して出力する。
複合光学部材10は、複数のレンズ(集光部材)11と、それぞれのレンズ11に対応する複数のホモジナイザ(導光部材)12と、を全て一体に有する部材であり、全体が単一の誘電体よりなっている。レンズ11の光軸A1と、ホモジナイザ12の中心軸A2が直線状に連続するように、レンズ11とホモジナイザ12が形成されており、レンズ11とホモジナイザ12の対が、マトリクス状に複数並べて配列されている。
図1および図3に示すように、複合光学部材10を構成するレンズ11は、中実の誘電体よりなる平凸レンズである。入射面11aに光軸A1に沿って入射された光を集光し、出射面11bから出射する。
ホモジナイザ12は、図2に拡大図を示すように、万華鏡型に形成された中実の部材であり、円形の入射面12aと、方形の出射面12bを有しており、入射面12aから出射面12bに向かって断面形状が連続的に変化している。そして、発電レシーバ20が、太陽光発電素子の表面20aをホモジナイザ12の出射面12bに接触させた状態で、ホモジナイザ12に貼り付けられ、固定されている。ホモジナイザ12の入射面12aは、レンズ11の出射面11bの一部と一致しており、レンズ11に入射して集光された太陽光が、ホモジナイザ12の入射面12aに入射される。入射面12aからホモジナイザ12に入射された光は、ファセット面(側面)12cで複数回反射され、出射面12bから出射される。このように光が複数回反射される間に、光混合と色混合が起こり、光の空間分布の均一性が高められる。つまり、光がホモジナイザ12を通過する間に、光の強度および波長の空間分布の均一性が高められ、太陽光発電素子の表面20aに、略均一な強度と波長分布で、光が入射される(図3参照)。これにより、太陽光発電素子の表面20aの広い範囲を使用し、効率的な発電を行うことが可能になる。
複合光学部材10において、隣接するホモジナイザ12の間の部位には、突出部13が形成されている。突出部13は、レンズ11の光軸A1およびホモジナイザ12の中心軸A2に沿った方向に、ホモジナイザ12の入射面12aの位置よりも、出射面12bの側に向かって突出した盛り上がり形状を有し、中実に形成されている。
図示は省略するが、ホモジナイザ12および発電レシーバ20の外周部には、光の反射や透過を防止する反射防止膜や透過防止膜、さらには異物の接触や侵入を防止する保護膜や封止材が、適宜設けられていてもよい。
太陽光発電モジュール1は、他に、金属シート30と、バックシート40を有しており、それらは、金属シート30、バックシート40の順に、複合光学部材10のホモジナイザ12の側面および突出部13の表面、発電レシーバ20の裏面に密着して貼り付けられている。金属シート30は、銅やアルミニウム等の金属箔が、絶縁シート上にパターン状に配置されたものであり、各発電レシーバ20の間を電気的に接続するとともに、複合光学部材10および発電レシーバ20で生じた熱を拡散させる役割を果たす。また、光照射によるバックシート40の焼き付き等の変性を防止する役割を果たす。バックシート40は、有機材料よりなるシートであり、太陽光発電モジュール1の露出面(レンズ11の入射面11a以外の端面)を物理的な刺激や雨滴、塵埃等の異物の侵入から保護する役割を果たす。
太陽光発電モジュール1の端部において、複合光学部材10と金属シート30、バックシート40は、層間に雨滴等の異物が侵入できないように、相互に対して接合(ラミネート処理)されている。そのようにして得られた複合光学部材10と各発電レシーバ20、金属シート30、バックシート40の組合体は、フレーム50に支持されている。フレーム50は、複合光学部材10の外縁と略同形状を有する略矩形の枠状の部材であり、窓枠のように、複合光学部材10を端縁において支持する。
このように、フレーム50を取り付けられた太陽光発電モジュール1は、地盤に固定された太陽追尾装置(不図示)に取り付けられる。太陽追尾装置は、太陽光発電モジュール1の回転姿勢を変化させ、レンズ11の光軸A1およびホモジナイザ12の中心軸A2に平行に太陽光が入射されるように制御する。これにより、太陽が天球上を運動しても、常にレンズ11の光軸A1に平行に太陽光が入射されて集光され、ホモジナイザ12を介して、発電レシーバ20の太陽光発電素子の表面20aに入射される。
<複合光学部材の詳細>
以上のように、本実施形態にかかる太陽光発電モジュール1においては、レンズ11とホモジナイザ12が、一体の複合光学部材10として形成されている。これにより、レンズ11に入射した太陽光は、途中に空気の層を通ることなく、誘電体媒質のみを通って、集光され、均一化されて、発電レシーバ20の太陽光発電素子の表面20aに入射される。これにより、特許文献1に示されるような、曲面板状や平板状のレンズと、レンズと別体に形成されたホモジナイザとが、間に空気を介して配置されている場合と比較して、太陽追尾の誤差等によって太陽光の入射角がレンズの光軸からずれた場合の集光位置のずれが、小さく抑えられる。
レンズ11とホモジナイザ12の間に空気の層を介さないことによって、太陽光の入射角のずれに起因した集光位置のずれが軽減される理由は、以下のように理解することができる。つまり、図4に示すように、空気A(屈折率:1)と誘電体D(屈折率:n、ただしn>1)の界面Iにおける光Lの屈折を考える。空気A側および誘電体D側での界面Iに対する光Lの傾斜角をそれぞれθa、θdとし、入射角の変化による空気A側および誘電体D側での傾斜角の変化をそれぞれδa、δdとすると、スネルの法則より、以下の関係が成り立つ。
sinθa=n・sinθd (1)
sin(θa+δa)=n・sin(θd+δd) (2)
δaが微小である場合には、式(1)、(2)より、δdとδaの関係を以下のように表現することができる。
δd=δa/n・cosθa/cosθd (3)
さらに、光がレンズ11の中央部に入射され、θaが微小である場合には、
δd=δa/n (4)
と表現することができる。
上記の(3)式および(4)式において、n>1であり、さらにθa>θdよりcosθa/cosθd>1であるから、
δd<δa (5)
となる。
すなわち、空気Aと誘電体Dが接する界面Iにおいて、誘電体D側から光が入射している状況で、太陽追尾の誤差等によって、光の入射角θdが、微小角δdだけ変化すると、空気A側に出射される光の出射角θaに生じる変化量δaは、入射角の変化量δdよりも増大されてしまう。このように、誘電体中から空気中に光が進行する界面が存在することで、太陽光の入射角のずれの影響が大きくなってしまうのに対し、本実施形態にかかる太陽光発電モジュール1のように、誘電体中のみを通って太陽光が太陽光発電素子の表面20aに達する場合には、太陽光の入射角のずれに起因する集光位置のずれが、小さな値に抑制される。このように、集光位置に与える太陽追尾の誤差の影響が抑制されることで、太陽追尾に誤差が生じても、発電レシーバ20における発電効率の低下につながりにくく、発電効率を高い水準に維持することができ、太陽光の入射角の誤差に対して、高い許容性が発揮される。
また、レンズ11の倍率を上げるほど、太陽光が狭い範囲に集光されるので、太陽光の入射角のずれに伴う集光位置のずれによってもたらされる発電効率の低下率が大きくなる傾向にあるが、上記のように、空気の層を介さずに太陽光を集光することで、発電効率の低下の影響を軽減することができるので、レンズ11の倍率を上げやすくなる。レンズ11の倍率を上げれば、小面積の太陽光発電素子を用いて、高効率で発電を行うことができる。
具体的なレンズ11の倍率としては、[レンズ11の投影面積]/[ホモジナイザ12からの出射面積]で表される集光倍率を、200倍以上とすることが好ましい。ここで、レンズ11の投影面積とは、レンズ11の入射面11aを光軸A1に垂直な面に投影した面積であり、ホモジナイザ12からの出射面積とは、ホモジナイザ12の出射面12bの面積である。集光倍率は、800倍以上であれば、さらに好ましい。なお、図3は、複合光学部材10の寸法の一例を示しており、レンズ11の集光倍率は、(6.3mm×6.3mm)/(0.15mm×0.15mm)=1760倍である。
さらに、本実施形態にかかる太陽光発電モジュール1のようなレンズ11とホモジナイザ12が一体に形成された複合光学部材10を用いる場合に、微小な凹凸構造が複合光学部材10に存在しないという点からも、発電効率が高められる。特許文献1のようなフレネルレンズを用いる場合には、フレネルレンズを構成する凸条のエッジの部分に、不可避的に光が当たり、入射光の一部が太陽光発電素子に到達せずに損失されてしまう。これに対し、上記の複合光学部材10においては、そのような光の損失を与える凹凸構造が光の経路に存在せず、入射した太陽光を効果的に発電に利用することができる。
具体的に、上記のような複合光学部材10を用いた場合と、特許文献1のようなフレネルレンズおよび別体のホモジナイザを用いて光学系を構築した場合について、光学効率と許容追尾誤差を、レイトレース法を用いて見積もり、比較した。つまり、図3に示すように、光学部材に入射した光の経路をシミュレーションし、全入射光のうち、ホモジナイザの出射面から出射される光の強度の割合を理論光学効率として算出した。また、光の入射角を微小に変化させながら同様のシミュレーションを行い、ホモジナイザの出射面での光のエネルギーが、レンズの光軸に平行に光を入射した際の90%となる角度範囲を、理論許容追尾誤差として算出した。シミュレーションの結果を、表1に示す。
Figure 2016039360
表1によると、複合光学部材10を用いることで、従来のフレネルレンズとホモジナイザを別体で有する光学部材を用いる場合と比較して、集光倍率が低い場合でも、顕著に高い理論光学効率が得られている。これにより、高い発電効率を得ることができる。また、フレネルレンズとホモジナイザを別体で有する場合よりも、理論許容追尾誤差が大きくなっており、太陽追尾の誤差等により、光の入射角に比較的大きなずれが生じたとしても、発電効率を維持することができる。集光倍率を上げると、理論許容追尾誤差が小さくなるが、複合光学部材10においては、1760倍にまで集光倍率を上げても、集光倍率820倍のフレネルレンズと別体のホモジナイザとを用いる場合と同程度に、理論許容追尾誤差を大きく維持できている。
以上のように、レンズ11とホモジナイザ12が一体で形成されている複合光学部材10は、光学特性の観点から、高い性能を発揮するが、太陽光発電モジュール1全体の構成の簡素化という観点からも、利点がある。つまり、従来のように、曲面板状や平板状のレンズとホモジナイザが間に空間を介して配置されている太陽光発電モジュールにおいては、この空間に、雨滴や塵埃、昆虫等の異物が侵入しないように、側面を囲む筐体を設ける必要があった。これに対し、レンズ11とホモジナイザ12が一体になった複合光学部材10においては、このような異物が侵入できる空間が存在しないので、太陽光発電モジュール1に筐体を設ける必要がなく、単に、上記のように、端部において金属シート30およびバックシート40と接合し、フレーム50を取り付けるだけでよい。このように、筐体を設ける必要がないことで、太陽光発電モジュール1全体の構成を簡素なものとすることができる。また、筐体を設けないことにより、太陽光発電モジュール1全体の質量と製造コストを抑えることができる。
ただし、上記のような複合光学部材10が、レンズ11の入射面11aとホモジナイザ12の出射面12bの間に誘電体が連続して存在する中実の部材であるため、同倍率で同径のフレネルレンズとホモジナイザとを用いて光学系を構築する場合と比較して、質量が大きくなってしまう。そこで、太陽光発電モジュール1全体の質量の増大を抑制するために、単位面積当たりのレンズ11とホモジナイザ12の対の数を多くすることが好ましい。同じ倍率と焦点距離を有する平凸レンズにおいては、径が大きい方が、投影面積あたりに占めるレンズの質量が大きくなるので、径が大きいレンズ11を少数設置するより、同じ面積に、径が小さいレンズ11を多数設置する方が、複合光学部材10全体の質量を小さくすることができる。具体的には、レンズ11とホモジナイザ12の対の数は、1mあたり100個以上とすることが好ましい。また、1mあたり400個以上とすることがさらに好ましい。
上記で説明した複合光学部材10においては、レンズ11とホモジナイザ12が1種の誘電体材料より一体に形成されていたが、レンズ11とホモジナイザ12が相互に密接して設けられてさえいれば、両者は必ずしも一体に形成されていなくてもよい。ここで、密接して設けられているとは、間に実質的に空気の層が介在されない状態で、隣接して設けられていることを示している。具体的には、上記のように、レンズ11とホモジナイザ12が一体に形成されている場合の他に、それぞれ別に形成されたレンズ11とホモジナイザ12が、融着(熱融着や化学融着)等の方法により、直接に接合されている場合や、接着剤等を介して間接的に接合されている場合も含まれる。これらの形態のうち、本実施形態にかかる複合光学部材10のように、レンズ11とホモジナイザ12とが一体に形成されている形態が、光学効率の観点から、最も好ましい。レンズ11とホモジナイザ12の間に接合部が存在せず、接合部に起因する屈折や散乱等の影響が光に及ぼされないからである。ただし、材料や製造方法の自由度の観点からは、別に形成したレンズ11とホモジナイザ12を接合する方が好ましい。
レンズ11およびホモジナイザ12は、発電に用いる太陽光が透過することができる誘電体であれば、どのような材料よりなってもよく、それらが同じ材料より形成されても、異なる材料より形成されてもよい。異なる材料より形成する場合、レンズ11とホモジナイザ12を別に形成してから接合しても、射出成形等の手法により、一体に形成してもよい。発電に用いる太陽光を透過させる誘電体としては、ガラスのような無機酸化物材料や、ポリメチルメタクリレート(PMMA)やポリカーボネートのような樹脂材料を挙げることができる。ホモジナイザ12はレンズ11で集光された太陽光が入射され、特に加熱を受けやすい部位であるため、複合光学部材10のうち、少なくともホモジナイザ12は、上記各材料の中で高い耐熱性を有するガラスよりなることが好ましい。耐熱性と光学効率の観点から、レンズ11、ホモジナイザ12とも、ガラスで一体に形成された複合光学部材10を最も好適なものとして挙げることができる。一方、樹脂材料は、耐熱性は高くない一方、成形性と軽量性に優れる。例えば、大きな体積を占めるレンズ11は樹脂材料で形成する一方、高温になりやすいホモジナイザ12はガラスで形成し、両者を接合する構成を例示することができる。
光学効率の観点から、レンズ11を構成する誘電体材料は、高い屈折率を有していることが好ましい。図4に示すように、空気Aから誘電体Dに光Lが入射する際に、δaの入射角のずれが、それよりも小さいδdとなるが、上記(3)式および(4)式において、誘電体Dの屈折率nが大きいほど、誘電体D側での角度のずれδdが小さくなるからである。つまり、屈折率の高い材料よりなるレンズ11を用いるほど、太陽追尾の誤差の影響を低減することができる。レンズ11を構成する材料の屈折率は、発電に用いる光の波長の範囲内で、1.5以上であることが好ましい。
ところで、本実施形態にかかる複合光学部材10においては、隣接するホモジナイザ12の間に、突出部13が、レンズ11およびホモジナイザ12と一体に(または、少なくともレンズ11と密接して)形成されている。隣接するホモジナイザ12の間の部位は、レンズ11の入射面11aと出射面11bの間の距離が短いうえ、レンズ11の下側に光学要素が形成されない部位であるため、複合光学部材10全体の中で、最も肉厚が小さくなる可能性がある部分である。しかし、この部分に突出部13を形成して、肉厚を確保しておくことで、複合光学部材10の機械的強度を高めることができる。さらに、本実施形態においては、突出部13の頂部13aが、ホモジナイザ12の出射面12bよりは突出していないが、後に説明する第三の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1’のように、突出部13を形成するにあたり、ホモジナイザ12の出射面12b、さらにはホモジナイザ12に取り付けた発電レシーバ20の裏面よりも頂部13aを突出させるようにすれば、複合光学部材10を、そのまま、あるいは発電レシーバ20やフレーム50等を取り付けて太陽光発電モジュール1とした状態で、地面等の載置面に載置した際に、ホモジナイザ12や発電レシーバ20の部分ではなく、突出部13において、載置面に接触する。これにより、ホモジナイザ12や発電レシーバ20を載置面との接触による負荷から保護することができる。特に、突出部13が、複合光学部材全体にわたって一体に連続して設けられ、頂部13aが1つの略平面をなすように形成されていると(図7参照)、複合光学部材10を載置面に安定に載置することができる。
[第二の実施形態]
上記第一の実施形態においては、複合光学部材10を構成するレンズ11が、平凸レンズの形状を有していた。このような平凸レンズを用いる場合に、色収差の影響が大きくなる場合がある。つまり、ある波長の光は、ホモジナイザ12の入射面12aに入射され、高効率で発電に利用されるが、別の波長の光は一部がホモジナイザ12の入射面に入射されずに溢れ出し、発電に利用されないという事態が起こる可能性がある。すると、太陽光発電モジュール1全体としての発電効率が低くなってしまう。そこで、第二の実施形態として、色収差を小さくすることができる複合光学部材のレンズ60の構成を説明する。なお、ホモジナイザ12をはじめ、レンズ60以外の部材は、第一の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1と同様の構成を有するので、説明を省略する。
第二の実施形態におけるレンズ60は、図5に示すように、球面状の凸レンズではなく、第一領域61と第二領域62に分割され、それぞれが異なる曲率を有している。ここで、レンズ60が分割されているとは、間に材料や構造の不連続な境界が形成されている状態ではなく、一体に連続しているが、入射面60aの曲面形状を別々に設計されていることを指すものとし、第一領域61と第二領域62は同じ材料よりなり、滑らかに連続している。
レンズ60の第一領域61は、光軸A1の位置を含み、投影面上に光軸A1を中心とした円をなす領域として形成されている。第一領域61は、発電に用いる最長波長の光を基準として、曲面形状が設計されている。ここで、発電に用いる最長/最短波長とは、太陽光発電素子において、発電に利用される波長範囲のうち、最長/最短の波長を示している。発電に利用される波長範囲とは、おおむね、全発電量の95%の発電量を与える波長範囲を指す。また、後述する「代表中心波長」とは、発電に利用される波長範囲のうち、発電量で重みづけをした中心波長、つまり、[太陽光中における波長分布]×[太陽光発電素子の量子効率]で表される発電量が最大になる波長を指すものとする。
具体的には、第一領域61の曲率は、第一領域61全域に入射された最長波長の光が、溢れることなく、ホモジナイザ12の円形の入射面12aに入射されるように、軸対称に設計される。さらには、第一領域61の端縁61aを通って入射された最長波長の光が、ホモジナイザ12の入射面12aの端縁12d上に入射されるように、設計される。
一方、レンズ60の第二領域62は、光軸A1に対して第一領域61の外側の領域として形成される。第二領域62は、入射された太陽光の代表中心波長の成分が、ホモジナイザ12の入射面12aの円形の入射面12aの中心Mに入射されるように、軸対称に設計される。
一般に、集光レンズにおいては、光軸A1付近に入射される光ほど、効果的に集光され、色収差も小さいのに対し、光軸A1から離れた領域に入射される光は、集光効率が悪く、色収差も大きくなる。そこで、本レンズ60においては、発電に有効に利用することができる光軸A1に近い第一領域61に入射される光については、色収差の影響を受けやすく、ホモジナイザ12の入射面12aから溢れやすい最長波長の光について、第一領域61全域に入射した光が、ホモジナイザ12の入射面12aに入射されるように、第一領域61の形状が設計される。すると、最長波長よりも色収差の影響を受けにくい他の波長の光も、ホモジナイザ12の入射面12aの中に入射される蓋然性が高くなる。
特に、第一領域61の端縁61aを通って入射された最長波長の光が、ホモジナイザ12の入射面12aの端縁12d上に入射されるように第一領域61を設計しておく場合には、図5(a)に示した第一領域61の端縁61a上の点A〜Dを通る最長波長の光が、レンズ60の光軸A1の延長上にあるホモジナイザ12の中心Mを中心として点A〜Dに対応するホモジナイザ12の端縁12d上の点である、点A’〜D’上にそれぞれ集光されるように設計することになる。このような設計を行うことで、最長波長より短い波長の光のホモジナイザ12の入射面12aへの入射を高確度に担保することができる。つまり、点A,B,C,Dに入射された最長波長の光が、点A’,B’,C’,D’にそれぞれ入射されるということは、色収差の効果により、点A,B,C,D上に入射した最長波長よりも短い波長を有する光は、ホモジナイザ12の入射面12aの位置において、それぞれ、点A’よりも点B’側の領域、点B’よりも点A’側の領域、点C’よりも点D’側の領域、点D’よりも点C’側の領域に入射されることを意味している。その結果、発電に用いられる広い波長域において、第一領域61に入射した太陽光が、ホモジナイザ12の入射面12aに入射される蓋然性が高くなる。
第一領域61の端縁61aを通って入射された最長波長の光が、ホモジナイザ12の入射面12aの端縁12d上に入射されるようにするもう1つの利点として、ホモジナイザ12における波長混合の効率の向上を挙げることができる。つまり、ホモジナイザ12においては、入射面12aの端縁12d近傍に光を入射するほど、ファセット面12cでの全反射が起こりやすく、波長混合の効率を高めることができる。
一方、光軸A1から離れた位置に存在する第二領域62においては、上記のように、色収差の影響が大きくなりやすいので、レンズ形状の設計を工夫しても、色収差の解消に対して得られる効果は限定的である。また、そもそも集光効率が低いので、色収差を抑制することができても、それが発電効率の向上に与える効果も小さい。そこで、第二領域62においては、発電効率の向上に最も効果を有する代表中心波長の光に基づいて形状の設計を行っている。代表中心波長の光がホモジナイザ12の入射面12aの中心Mに入射するようにすれば、代表中心波長よりも長波長および短波長の成分についても、ホモジナイザ12の入射面12aの中に入射される確率が高いとみなせるからである。よって、少なくとも発電効率への寄与が最も大きい代表中心波長の光が発電に利用されることを確保しながら、他の波長についても、ホモジナイザ12の入射面12aに入射される範囲で、発電に利用することができる。なお、第二領域62の設計に用いる波長は、必ずしも代表中心波長である必要はなく、最長波長と最短波長の間の任意の代表波長を用いれば、少なくともその代表波長を有する成分について、発電への寄与を確保することができる。
このように、本実施形態においては、レンズ60を2つの領域に分割することで、発電効率に大きな影響を与える第一領域61においては、色収差を考慮した形状設計を行うとともに、発電効率にあまり寄与しない第二領域62においては、色収差を考慮せずに簡便な形状設計で済ませている。これにより、色収差の緩和による発電効率の向上と、レンズ60の設計および製造の簡素化とを両立している。レンズをさらに多くの領域に分割し、精密な形状設計を行えば、第二領域62に相当する部位においても、色収差の影響を解消できる可能性もあるが、レンズの設計および製造の工程が複雑なものとなってしまう。上記のように、レンズを2つの領域に分割するだけならば、レンズの設計や製造も、それほど複雑にならずに済む。具体的には、第一領域61と第二領域62の間の境界(つまり第一領域61の外縁61d)の位置と、第一領域61と第二領域62それぞれの入射面60aの曲率をパラメータとしてレンズ形状を設計し、第一領域61に入射される最長波長の光と、第二領域62に入射される代表中心波長の光に対してレイトレースを行い、それぞれ上記の条件を満たすことを確認したうえで、理論光学効率が最大になるように、それらのパラメータを最適化すればよい。
上記では、第一領域61の曲面形状を設計するのに、発電に用いられる波長のうち、最長波長を使用したが、最短波長を用いて、同様の原理に基づき、同様の設計を行うことも可能である。ただし、最長波長と最短波長のうち、最短波長を用いることが特に好適である。なぜなら、レンズ11の汚れや大気の混濁等により、散乱されやすい短波長成分の光量が不足する場合が多いからである。また、最長波長と最短波長の両方を用いて、第一領域61の曲面形状を設計することも可能である。つまり、第一領域61の全域に入射される最長波長の光と最短波長の光の両方が、ホモジナイザ12の入射面12aに入射されるようにすればよい。すると、最長波長と最短波長の間の波長、つまり発電に利用される全波長域の光を、確実にホモジナイザ12の入射面12aに入射させ、発電に利用することができる。具体的には、最長波長と最短波長の両方を考慮して、レンズ形状の最適化を行ってもよいし、どちらか一方のみを用いてレンズ形状の最適化を行い、その後、確認的に、第一領域61全域に入射された他方の波長の光がホモジナイザ12の入射面12aに入射されることを検証するようにしてもよい。
以上のように、2つの領域に分割してレンズ60を設計することで光学効率を向上させることの効果は、レンズ60の集光倍率が小さい場合ほど、大きく発揮される。レンズ60の集光倍率が大きい場合には、小さいスポットに光が集光されるので、色収差があっても、波長ごとの集光位置のずれは、絶対値としてはそれほど大きくならないので、代表中心波長のみに基づいてレンズ形状を設計したとしても、光がホモジナイザ12の入射面12aから溢れることは起こりにくい。これに対し、レンズ60の集光倍率が小さいと、集光スポットが大きくなるので、色収差による波長ごとの集光位置のずれが、絶対値として大きくなりやすい。よって、長波長や短波長の領域において、光がホモジナイザ12の入射面12aから溢れることが起こりやすい。そこで、上記のように、最長波長や最短波長に基づいてレンズ60の第一領域61の曲面形状を設計しておけば、そうした色収差の影響を低減することができる。具体的には、レンズ60の集光倍率が400倍以下であれば、上記のような2つの領域に分割して設計したレンズ60が、色収差の影響の低減に大きな効果を発揮する。
以上では、ホモジナイザ12の入射面12aが円形であることに対応し、レンズ60の第一領域61、第二領域62とも、光軸A1を中心として軸対称な形状に設計した。しかし、ホモジナイザの入射面が別の形状を有している場合には、その対称性に応じて、第一領域をさらに複数の副領域に分割すればよい。具体的には、ホモジナイザの入射面と同じ対称性を有するように、レンズの第一領域を複数の副領域に分割すればよい。例えば、ホモジナイザの入射面が正方形であれば、レンズの第一領域を4分割すればよく、ホモジナイザの入射面が三角形であれば、レンズの第一領域を3分割すればよい。あるいは、ホモジナイザの入射面の対称性よりも多数に、レンズの第一領域を分割すればよい。そして、第一領域において、副領域のそれぞれに入射された最長波長または最短波長の光が、ホモジナイザの入射面の端縁のうち、それぞれ異なる領域を含む領域に入射されるように、各副領域の曲面形状を設計すればよい。ホモジナイザの入射面と同じ対称性を有するようにレンズの第一領域を分割している場合には、各副領域を通る光が、ホモジナイザの端縁のうち、対称性において対応する辺(光軸A1に沿って下方に位置する辺)を含む領域に入射されるようにすればよい。
例として、図6に、ホモジナイザの入射面12a’が正方形であり、レンズ70の第一領域71を4分割する場合を示す。具体的には、第一領域71は、光軸A1の位置を通り、副領域a〜d(71a〜71d)に、4等分されている。そして、最長波長または最短波長の光について、副領域a〜dに入射した光が、それぞれ、ホモジナイザの入射面12a’の辺AB,辺BD,辺CD,辺ACを含んで、ホモジナイザの入射面12a’の中に入射されるように、副領域a〜dの曲面形状を設計すればよい。このようにすることで、ホモジナイザの入射面12a’の形状に応じて、色収差の影響を緩和し、高い光学効率を得ることができる。なお、第二領域72については、複数の副領域に分割せず、全体として、代表中心波長の光がホモジナイザの入射面12a’の中心Mに入射されるようにすればよい。
[第三の実施形態]
本発明の第三の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1’の概略を図7,8に示す。第三の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1’は、第一の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1と類似の構成を有するが、複合光学部材の突出部の形状、および複合光学部材へのバックシートの貼り付けの形態において差異を有する。以下に、第三の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1’について説明する。第一の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1と共通する構成については、説明を省略する。
第三の実施形態にかかる太陽光発電モジュール1’の複合光学部材10’は、複合光学部材10’の全域にわたって一体に連続した突出部13’を有する。突出部13’は、複数の円筒をマトリクス状に接合したような形状を有する。そして、円筒の1つ1つが、ホモジナイザ12と発電レシーバ20の対の1つ1つを、ホモジナイザ12の中心軸A2の周りに全周にわたって取り囲んでいる。これにより、ホモジナイザ12と発電レシーバ20の対の1つ1つが、突出部13’によって隔てられた状態となっている。突出部13’の頂部13a’は、ホモジナイザ12に取り付けた発電レシーバ20の裏面の位置よりも突出しており、全体が平坦な面よりなっている。第一の実施形態における太陽光発電モジュール1におけるのと同様、本実施形態においても、突出部13’は、レンズ11およびホモジナイザ12と一体に複合光学部材10’の一部として形成されている。
複合光学部材10’においては、突出部13’の内部に、連通路80が例えば樹枝状に形成されている。連通路80は、突出部13’を構成する材料を管状に除去して、突出部13’の内部に設けられており、突出部13’の頂部13a’の外表面には、連通路80に由来する凹凸構造が形成されない。連通路80が樹枝状に形成されている場合、全ての経路が1つに繋がっている。そして、連通路80は、ホモジナイザ12と発電レシーバ20の対を取り囲む突出部13’の1つ1つの円筒部の壁面に開口した連通口81を有する。これにより、突出部13’の円筒部に囲まれた領域のそれぞれが、連通路80を介して連通した状態となっている。さらに、連通路80には、突出部13’の外壁を貫通して、外部の空間と連通する呼吸孔(開口部)82が設けられている。呼吸孔82は、通気性を有するフィルタ(図略)によって閉塞されている。なお、連通路80は、樹枝状に形成されている(つまり、全ての経路が1つに繋がっている)必要はなく、例えば、1つの連通口81あるいは全連通口81のうち一部の複数の連通口81ごとに、1つの呼吸孔82を設けるようにしてもよい。また、連通路80は、連通口81と呼吸孔82を繋いで直線状に形成されていても、メイズ状に折れ曲がって形成されていてもよい。
複合光学部材10’には、突出部13’の頂部13a’の平坦な外表面に(金属シート30を介して)密着して、バックシート40’が貼り付けられている。バックシート40’は、略平面状に貼り渡されており、突出部13’に取り囲まれた領域に存在するホモジナイザ12および発電レシーバ20には接触していない。これにより、バックシート40’の内側の空間に、突出部13’によって分割されて、突出部13’およびバックシート40’に囲まれた空間として、複数の分割空間Sが生じる。各分割空間Sの中心には、ホモジナイザ12と発電レシーバ20の対が存在する。
金属シート30は、第一の実施形態の場合と同様に、ホモジナイザ12の側面および突出部13の頂部13a’を含む表面、発電レシーバ20の裏面に密着して貼り付けられているが、連通路80の連通口81に対応する位置に、貫通孔が設けられている。あるいは、図9に変形例として示すように、金属シート30を、突出部13’の頂部13a’と発電レシーバ20の間に張り渡すようにして、ホモジナイザ12の側面および突出部13’の側面(円筒部の壁面)に密着させずに設け、その金属シート30の外側に密着させてバックシート40’を設けるようにしてもよい。この場合には、連通路80の連通口81が金属シート30によって閉塞されず、ホモジナイザ12と突出部13’の円筒部、バックシート40’に囲まれた分割空間Sに、連通口81が直接開口した状態となるので、金属シート30に貫通孔を設ける必要がない。
各分割空間Sが連通路80によって、相互に連通され、さらに連通路80が呼吸孔82を有していることで、各分割空間Sがバックシート40’の外側の空間と連通した状態となっている。もし、本太陽光発電モジュール1’のように、バックシート40’および突出部13’によって区画された分割空間Sを有する太陽光発電モジュールにおいて、この種の連通路80が設けられなければ、分割空間Sの内部に空気が閉じ込められることになる。すると、気温変動等の要因で分割空間Sの内部温度または外気温度が変化すると、分割空間S内の空気が膨張と収縮を繰り返す。このような空気の膨張、収縮により、バックシート40’自体や、バックシート40’と突出部13’の間の接着部に損傷が生じやすくなる。特に、分割空間S内の空気が膨張する際に、バックシート40’が外側に膨出することにより、バックシート40’に破れが生じる可能性や、接着部が剥がれてしまう可能性がある。これらの事態が起こると、物理的な損傷や雨滴等の異物の侵入から複合光学部材10’や発電レシーバ20を保護するというバックシート40’の機能が十分に果たされなくなり、太陽光発電モジュールの信頼性の低下につながる。
これに対し、本太陽光発電モジュール1’においては、上記のような連通路80が設けられ、各分割空間Sが外気と連通されていることから、分割空間Sの内部温度または外気温度が変動しても、分割空間Sの内部に存在する空気が圧力変化しにくく、膨張や収縮を起こしにくくなっている。これにより、バックシート40’自体や、バックシート40’と突出部13’の間の接着部に、空気の膨張、収縮による損傷が生じにくく、物理的な損傷や異物の侵入から太陽光発電モジュール1’を保護するというバックシート40’の機能が長期にわたって維持される。
また、連通路80において、外部と連通する呼吸孔82に、フィルタが設けられていることにより、連通路80内への雨滴や塵埃等の異物の侵入を防ぐことができる。これらの異物が連通路80に侵入すると、それが分割空間Sに達し、発電レシーバ20やホモジナイザ12、レンズ11に汚染等の影響を与える可能性がある。呼吸孔82を閉塞する方法として、フィルタを用いる以外に、少量の油を連通路80内に充填することで、連通路80内の気圧変動に応じて移動可能で、前記連通路80内を閉塞する閉塞部材とする方法を挙げることができる。呼吸孔82の全体を覆って油膜が形成されると、呼吸孔82を介した内外の空気の入れ替わりは起こりにくくなるが、油は、連通路80の内部の空気の膨張、収縮による内圧変化で連通路内80を移動することにより、連通路80内の気圧変動に応じて移動可能な閉塞部材として機能する。この種の閉塞部材を用いることで、分割空間Sの内部の空気の圧力が閉塞部材を介して調整され、分割空間Sの内部における空気の膨張、収縮を緩和することができる。ただし、油のような液体物質により閉塞部材を形成する場合には、液体物質が呼吸孔82または連通口81からこぼれる可能性が排除できないのに対し、フィルタの場合には、そのような心配がなく、長期にわたって連通路80への異物の侵入を阻止する機能を維持することができる点において優れている。なお、連通路80に通じる呼吸孔をバックシート40’の面に開口させて設けることも考えうるが、この場合、バックシート40’の強度を低下させることになるので、上記のように、呼吸孔82は複合光学部材10’に設けることが好ましい。
連通路80は、上記のように、突出部13’の内部に管状に形成する形態に限られず、突出部13’の頂部13a’の表面を切り欠くようにして、突出部13’の外に露出した溝等、任意の形状に形成することができる。しかし、連通路80を管状に形成する場合のように、突出部13’の外部に連通路80に由来する凹凸構造を形成しないことで、バックシート40’を突出部13’に密着させて貼り付けやすいという利点がある。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。また、本発明におけるようなホモジナイザと一体に形成されたレンズのみならず、ホモジナイザと別体として形成されたフレネルレンズにおいても、上記本発明の第二の実施形態におけるように、レンズを複数の領域に分割して設計する構成を適用することができる。
1,1’ (集光型)太陽光発電モジュール
10,10’ 複合光学部材
11,60,70 レンズ(集光部材)
11a,60a レンズの入射面
11b レンズの出射面
12 ホモジナイザ(導光部材)
12a ホモジナイザの入射面
12b ホモジナイザの出射面
12c ホモジナイザのファセット面(側面)
12d ホモジナイザの入射面の端縁
13,13’ 突出部
20 発電レシーバ(発電部材)
20a 太陽光発電素子の表面
30 金属シート
40,40’ バックシート
50 フレーム
61,71 レンズの第一領域
61a 第一領域の端縁
62,72 レンズの第二領域
71a〜71d 副領域a〜d
80 連通路
81 連通口
82 呼吸孔(開口部)
A1 レンズの光軸
A2 ホモジナイザの中心軸
A 空気
D 誘電体
M ホモジナイザの入射面の中心
S 分割空間

Claims (13)

  1. 太陽光発電素子を備えて太陽光発電を行う発電部材と、
    入射された太陽光を集光する集光部材と、
    前記集光部材によって集光されて入射面に入射された太陽光を、空間分布の均一性を高めながら出射面より出射して、前記発電部材に導く導光部材と、を有し、
    前記集光部材と前記導光部材とは、相互に密接して設けられていることを特徴とする集光型太陽光発電モジュール。
  2. 前記集光部材と前記導光部材とは、一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の集光型太陽光発電モジュール。
  3. 前記集光部材および前記導光部材は、1mあたり100個以上の密度で並べて設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽光発電モジュール。
  4. 前記集光部材は、発電に用いる波長範囲における屈折率が1.5以上である誘電体よりなることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の太陽光発電モジュール。
  5. 前記集光部材の太陽光が入射する受光面は、前記導光部材の中心軸の延長上の点を含んで設けられた第一領域と、前記第一領域の外側に設けられた第二領域とを有し、
    前記第一領域は、該第一領域全体に入射した太陽光の、発電に用いる最短波長および最長波長の少なくとも一方より選択される選択波長の成分を、前記導光部材の入射面へ入射するような曲面形状を有し、
    前記第二領域は、該第二領域に入射した太陽光の、前記最短波長と前記最長波長との間に存在する代表波長の成分を、前記導光部材の入射面の中心へ入射するような曲面形状を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽光発電モジュール。
  6. 前記導光部材が、前記入射面と前記出射面の間に形成された側面での光の反射によって光の空間分布の均一性を高めるものであり、
    前記集光部材の前記第一領域に入射した太陽光の前記選択波長の成分が、前記導光部材の入射面の端縁を含む領域に入射されることを特徴とする請求項5に記載の太陽光発電モジュール。
  7. 前記第一領域は、前記導光部材の中心軸の延長上の点を通って複数の領域に分割され、該分割された領域のそれぞれに入射した太陽光の前記選択波長の成分が、前記導光部材の入射面の端縁のそれぞれ異なる部分を含む領域に入射されることを特徴とする請求項6に記載の太陽光発電モジュール。
  8. 前記集光部材の入射面の投影面積を前記導光部材の出射面の面積で除した値である集光倍率が、200倍以上であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の太陽光発電モジュール。
  9. 前記太陽光発電モジュールは、前記集光部材、前記導光部材、前記発電部材を複数ずつ、マトリクス状に配置されて有し、
    隣接して配置された前記導光部材の間の部位に、前記発電部材が配置された方向に前記導光部材の入射面よりも突出した盛り上がり形状を有する突出部が、前記集光部材と密接して設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の太陽光発電モジュール。
  10. 前記突出部の頂部は、前記導光部材の出射面よりも突出していることを特徴とする請求項9に記載の太陽光発電モジュール。
  11. 前記突出部は、前記導光部材と発電部材の対を、少なくとも1対ずつ取り囲んで形成され、
    前記突出部の外側に、前記突出部の頂部に密着してシート部材が設けられ、
    前記シート部材および前記突出部によって区画されてなる複数の分割空間のそれぞれを、開口部を介して外気と連通する連通路が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の太陽光発電モジュール。
  12. 前記連通路は、前記突出部の内部に樹枝状に形成されていることを特徴とする請求項11に記載の太陽光発電モジュール。
  13. 前記開口部には、通気性を有するフィルタ部材、または前記連通路内における気圧変動に応じて移動可能であり、前記連通路内を閉塞する閉塞部材が設けられていることを特徴とする請求項11または12に記載の太陽光発電モジュール。
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CN109496367A (zh) * 2016-05-12 2019-03-19 英索莱特股份公司 用于捕获具有可变入射方向的入射光并且将其传输到至少一个收集元件的光学机械系统和对应的方法
CN109496367B (zh) * 2016-05-12 2022-09-09 英索莱特股份公司 用于捕获入射太阳光并且将其传输到至少一个太阳能电池的光学机械系统和对应的方法

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