JP2016038826A - 信号制御パラメータ演算装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記のような点に着目し、信号機の点灯状態の制御パラメータの演算に要する手間を低減可能な信号制御パラメータ演算装置を提供することを課題とする。
本実施形態は、本発明を、信号制御パラメータ演算システム1に適用したものである。
(構成)
図1に示すように、信号制御パラメータ演算システム1は、複数台の車両2が搭載する車載装置3と、交通管制センタ4が有する信号制御パラメータ演算装置5とを備える。車載装置3と信号制御パラメータ演算装置5とは、通信路を介して情報の送受信を行う。
車載装置3は、走行状態情報検出部6と、記憶部7と、送信部8とを備える。
走行状態情報検出部6は、車両2が備える各種のセンサ(不図示)で検出した、車両2の走行状態を表す情報(以下、「走行状態情報」とも呼ぶ)を取得する。走行状態情報としては、例えば、車両2の現在位置、車速がある。走行状態情報の取得は、例えば、予め定めた設定時間間隔(例えば、6秒間隔)で行う。そして、走行状態情報検出部6は、取得した走行状態情報を記憶部7に出力する。
送信部8は、記憶部7が記憶している走行状態情報を取得する。そして、送信部8は、取得した走行状態情報を信号制御パラメータ演算装置5に送信する。走行状態情報の送信は、例えば、光ビーコンとこの光ビーコンの周辺装置とを通信路として用いる場合には、車両Cが光ビーコンの投光器の通信ゾーンに進入するたびに行う構成とする。
信号制御パラメータ演算装置5は、走行状態情報取得部9と、走行状態情報記憶部10と、地図情報記憶部11と、遅れ時間算出部12と、交差道路側遅れ時間算出部13と、第2車線側遅れ時間算出部14と、制御パラメータ演算部15と、制御パラメータ提示部16とを備える。
走行状態情報記憶部10は、走行状態情報取得部9から走行状態情報を取得する。そして、走行状態情報記憶部10は、取得した走行状態情報を記憶する。これにより、走行状態情報記憶部10は、複数台の車両2の走行状態情報を蓄積する。
地図情報記憶部11は、予め定めた地図情報を記憶している。地図情報としては、例えば、図2に示すように、複数の信号機17の位置、隣接する2つの信号機17で挟まれた小区間(以下、「道路区間」とも呼ぶ)の位置、各道路区間の法定速度がある。
続いて、遅れ時間算出部12は、地図情報記憶部11が記憶している地図情報を用いて、対象区間を予め定めた設定速度(例えば、法定速度。40[km/h])で走行する場合にかかると推定される時間(以下、「対象区間推定走行時間」とも呼ぶ)を算出する。
続いて、遅れ時間算出部12は、算出した対象区間実走行時間から、算出した対象区間推定走行時間を減算した減算結果(以下、「対象区間遅れ時間」とも呼ぶ)を算出する。
制御パラメータ演算部15は、遅れ時間算出部12で算出した対象区間遅れ時間を用いて、遅れ時間算出部12で選択した対象信号機18の信号制御パラメータを演算する。
次に、本実施形態の信号制御パラメータ演算装置5が実行する演算処理(以下、「信号制御パラメータ演算処理」とも呼ぶ)について説明する。信号制御パラメータ演算処理は、オペレータが、信号制御パラメータ演算装置5を操作し、信号制御パラメータの設定を行う信号機(対象信号機)18と対象日時とを選択するたびに実行される。
図6に示すように、ステップS101では、信号制御パラメータ演算装置5(遅れ時間算出部12)は、オペレータによる対象信号機18の選択結果に従い、複数の信号機17のうちから、信号制御パラメータの設定を行う対象信号機18を選択する。続いて、信号制御パラメータ演算装置5(遅れ時間算出部12)は、オペレータによる対象日時の選択結果に従い、信号制御パラメータの設定を行う対象日時を選択する。
続いて、信号制御パラメータ演算装置5(遅れ時間算出部12)は、算出した対象区間実走行時間から、算出した対象区間推定走行時間を減算した減算結果である対象区間遅れ時間を算出する。
ステップS105では、信号制御パラメータ演算装置5(制御パラメータ演算部15)は、図3に示すように、ステップS102で算出した対象区間遅れ時間が長いほど、対象信号機18のサイクルを長くした後、ステップS106に移行する。
続いてステップS108に移行して、信号制御パラメータ演算装置5(制御パラメータ提示部16)は、ステップS105で設定したサイクル、ステップS106で設定したスプリット、ステップS107で設定したオフセット等、対象日時における対象信号機18の信号制御パラメータをディスプレイに表示した後、この演算処理を終了する。
次に、本実施形態の信号制御パラメータ演算システム1の動作を説明する。
まず、オペレータが、信号制御パラメータ演算装置5を操作し、信号制御パラメータの設定を行う信号機(対象信号機)18と対象日時とを選択したとする。すると、信号制御パラメータ演算装置5が、信号制御パラメータ演算処理を実行し、選択結果に従い、信号制御パラメータの設定を行う対象信号機18と対象日時とを選択する(図6のステップS101)。続いて、信号制御パラメータ演算装置5が、走行状態情報記憶部10が記憶している走行状態情報を用いて、選択した対象信号機18とこの対象信号機18に隣接する交通流上流側の信号機17との間の道路区間(対象区間)を実際に走行した場合にかかる時間(対象区間実走行時間)を算出する(図6のステップS102)。なお、信号制御パラメータ演算装置5は、対象日時の対象区間実走行時間を算出する。
また、本実施形態では、対象区間が重要交差点に流入する道路区間であると判定した場合に、対象区間遅れ時間が長いほどサイクルを長くする。それゆえ、重要交差点に流入する道路区間の対象信号機18の青信号の点灯時間を増大できる。そのため、重要交差点に流入する対象区間を走行する車両2の信号待ちの時間をより短縮することができる。
続いて、信号制御パラメータ演算装置5が、設定したサイクル、設定したスプリット、設定したオフセット等、対象日時における対象信号機18の信号制御パラメータをディスプレイに表示する(図6のステップS108)。これにより、オペレータが、表示された信号制御パラメータに従い、対象信号機18の信号制御パラメータを設定する。
本実施形態に係る信号制御パラメータ演算システム1は、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態に係る信号制御パラメータ演算システム1によれば、信号制御パラメータ演算装置5が、車載装置3から車両2の走行状態を表す走行状態情報を取得する。続いて、信号制御パラメータ演算装置5が、取得した走行状態情報を用いて、選択した対象信号機18とこの対象信号機18に隣接する交通流上流側の信号機17との間の道路区間である対象区間を、実際に走行した場合にかかる時間(対象区間実走行時間)から設定速度(法定速度)で走行する場合にかかると推定される時間(対象区間推定走行時間)を減算した減算結果である遅れ時間(対象区間遅れ時間)を算出する。続いて、信号制御パラメータ演算装置5が、算出した対象区間遅れ時間を用いて、対象信号機18の点灯状態の制御パラメータを演算する。
このような構成によれば、対象区間遅れ時間が長いほどサイクル、つまり、対象信号機18の信号灯の点灯状態(青色→黄色→赤色)が一巡する時間を長くする。それゆえ、対象区間遅れ時間が長いほど、対象信号機18の青信号の点灯時間を増大できる。そのため、対象区間を走行する車両2の信号待ちの時間をより適切に短縮することができる。
このような構成によれば、重要交差点に流入する道路区間の対象信号機18の青信号の点灯時間を増大できる。そのため、重要交差点に流入する対象区間を走行する車両2の信号待ちの時間をより短縮することができる。
このような構成によれば、対象区間に第1車線に加え第2車線があると判定した場合に、対象区間遅れ時間が第2車線側遅れ時間より長いほど、対象信号機18のオフセットを短くする。それゆえ、青信号の点灯開始時を早めることができる。そのため、第1車線を走行する車両2の信号待ちの時間をより適切に短縮することができる。
12 遅れ時間算出部
13 交差道路側遅れ時間算出部
14 第2車線側遅れ時間算出部
15 制御パラメータ演算部
Claims (5)
- 車載装置から車両の走行状態を表す走行状態情報を取得する走行状態情報取得部と、
取得した前記走行状態情報を用いて、選択した対象信号機と該対象信号機に隣接する交通流上流側の信号機との間の道路区間である対象区間を、実際に走行した場合にかかる時間から予め定めた設定速度で走行する場合にかかると推定される時間を減算した減算結果である遅れ時間を算出する遅れ時間算出部と、
算出した前記遅れ時間を用いて、前記対象信号機の点灯状態の制御パラメータを演算する制御パラメータ演算部と、を備えたことを特徴とする信号制御パラメータ演算装置。 - 前記制御パラメータは、前記対象信号機の信号灯の点灯状態が一巡する時間であるサイクルを含み、
前記制御パラメータ演算部は、前記遅れ時間が長いほど前記サイクルを長くすることを特徴とする請求項1に記載の信号制御パラメータ演算装置。 - 前記制御パラメータ演算部は、前記対象区間が重要交差点に流入する道路区間であると判定した場合に、前記遅れ時間が長いほど前記サイクルを長くすることを特徴とする請求項2に記載の信号制御パラメータ演算装置。
- 前記対象区間が交差点に流入する道路区間である場合に、前記走行状態情報を用いて、前記交差点で前記対象区間と交差する道路のうち前記対象信号機近傍に設置された信号機と該信号機に隣接する交通流上流側の信号機との間の道路区間を、実際に走行した場合にかかる時間から予め定めた設定速度で走行する場合にかかると推定される時間を減算した減算結果である交差道路側遅れ時間を算出する交差道路側遅れ時間算出部を備え、
前記制御パラメータは、前記対象信号機の信号灯の点灯状態が一巡する時間であるサイクルに対して、前記対象信号機が青信号と黄信号とを点灯する合計時間の比率であるスプリットを含み、
前記制御パラメータ演算部は、前記対象区間が前記交差点に流入する道路区間である場合に、前記遅れ時間が前記交差道路側遅れ時間より長いほど前記スプリットを大きくすることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の信号制御パラメータ演算装置。 - 前記対象区間に、前記対象信号機に向かう第1車線に加え、該第1車線と反対方向に向かう第2車線がある場合に、前記第2車線を実際に走行した場合にかかる時間から前記第2車線を予め定めた設定速度で走行する場合にかかると推定される時間を減算した減算結果である第2車線側遅れ時間を算出する第2車線側遅れ時間算出部を備え、
前記遅れ時間算出部が算出する前記遅れ時間を第1車線側遅れ時間とし、
前記制御パラメータは、前記対象信号機に隣接する前記第1車線の交通流上流側の信号機における青信号の点灯が開始されてから、前記対象信号機における青信号の点灯が開始されるまでの時間であるオフセットを含み、
前記制御パラメータ演算部は、前記対象区間に前記第1車線に加え前記第2車線があると判定した場合に、前記第1車線側遅れ時間が前記第2車線側遅れ時間より長いほど前記オフセットを短くすることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の信号制御パラメータ演算装置。
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