JP2016037911A - インペラおよび射出成形金型装置 - Google Patents

インペラおよび射出成形金型装置 Download PDF

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Keisuke Tanaka
啓祐 田中
斉藤 浩二
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【課題】インペラ成形では羽根部分の金型の射出充填時の圧力が高く金型突合せ面にバリが発生しやすい、また、インペラの羽根部分の樹脂およびガラス繊維等の繊維配向が半径方向に揃うため、インペラ実使用環境の燃料中に浸漬した場合、燃料が成形品の分子鎖間に浸入する膨潤が発生し、インペラの寸法変化をお越し品質不具合につながる恐れがある。
【解決手段】インペラに通じるゲート部分を、インペラの内輪にピンゲートを1〜3点、羽根を挟んでインペラの外輪部外周面にリングゲートを配置するゲート配置とし、射出充填時に羽根部分で樹脂が衝突合流させることで羽根部分の樹脂とガラス繊維の配向をインペラの厚み方向に配向させて燃料浸漬時の耐膨潤性を向上させた。また、インペラの羽根室を構成する部分を、羽根室毎に入子割りすることで羽根部分を成形する際のガス抜け性を改善した。
【選択図】 図3

Description

本発明は射出成形によって成形される羽根車(インペラ)およびこの羽根車を製作する射出成形金型装置に関するものである。
従来、円周流ポンプに装着されるインペラは、モータ回転子と勘合する内輪部と、この内輪部の外周に設けられた羽根部と、この羽根部の外周に設けられた外輪部を有する。そして、円周流ポンプの高効率化や低騒音化を目的として、羽部部を薄肉化することが知られており、成形性や寸法安定化にすぐれた繊維強化ポリフェニレンサルファイド(以下PPSと略称する)が使用され、羽根部に屈曲部を形成したものが知られている。さらに、成形樹脂として繊維強化PPSを使用した場合、燃料に含まれるアルコールやトルエンに対する膨潤を抑制する必要があるため、繊維配向のランダム性を高め、PPSの結晶性を高めることが必要とされている。しかしながら、羽根部に形成した屈曲部があるため、射出成形時の樹脂流動が阻害されやすく、成形樹脂として繊維強化PPSを使用した場合、羽根部と外輪部では、PPSの結晶性を高めるほど保圧が伝達されないという問題があった。この問題を解決するため、インペラをモータ回転子のモータ軸方向に沿って見たときの、羽根部と内輪部の投影面積比、および羽根部と外輪部の投影面積比を規定したものがある(例えば特許文献1参照)。
また、上記のようなインペラは、一般に、金型型開き動作の障害(以下アンダカット形状、と呼ぶ)を有する成形品であることが多い。このような、射出成形品の型抜き方法として、アンダカット形状となる形状を有する成形品を射出成形するにあたり、金型型開き動作の障害となる金型部品の一部をその他の金型に対して分割し、前記金型型開き動作以前に、前記金型型開き動作の障害となる金型部品の一部を移動させ成形品のアンダカット形状から抜くことで前記型開き動作をスムーズに行う方法が知られている。
また、アンダカット形状がネジ状の形状である場合に、前記金型型開き動作の障害となる金型部品の一部を回転させつつ成形品のアンダカット形状から引き抜く射出成形品の型抜き方法が知られている。
そして成形品が羽根車(インペラ)であるような場合、特に、分割面を挟んで面対称な形状のアンダカット部を有する成形品を成形する場合には、射出成形金型装置、および成形品の型抜き方法であって、分割面を境にしてアンダカット部の一方の片半分を形成するキャビティ側入子ブロックを一体に設けたキャビティプレートと、分割面を境にしてアンダカット部の他方の片半分を形成するコア側入子ブロックを一体に設けたコアプレートを備え、射出成形金型装置の型開き動作時に、キャビティプレート及びコアプレートに対して成形品が移動し得るようにアンダカット部以外に成形品の移動に支障を及ぼす他の入子の型抜きを前もって行い、しかる後、キャビティプレートとコアプレートを相対的に離間する方向に移動させ、この相対的離間動作時にキャビティプレートとコアプレートの移動に同期して軸孔押さえ用入子により成形品を成形品の軸回りに回転させ、キャビティ側入子ブロックとコア側入子ブロックをアンダカット部から抜くようにしたものがある(例えば特許文献2参照)。そして、この場合には、アンダカット部は羽根車の厚さ方向の中心である分割面で交叉して双方向に傾斜したくの字状の羽根を形成する羽根溝であり、他の入子は羽根車の軸孔用であり、羽根車の移動方向はキャビティ側入子ブロック及びコア側入子ブロックの軸心回りに羽根車が回転する方向であることを特徴とする。
特開2007−211679号公報 特開2006−272748号公報
一般にインペラは羽根車の厚さ方向の中心に対して面対称な傾きを持った羽根と羽根室を有している。また、このような羽根車は射出成形などで大量に生産するが、前記羽根は射出成形金型の離型にあたり引掛かりとなるアンダカット形状を有しているといえる。そのため、羽根車を射出成形で製作するにあたっては、前記アンダカット形状を回避し、成形品を金型から離型する必要がある。
特許文献2に示される射出成形金型装置では、キャビティ側金型とコア側金型の金型分割面に対して面対称なアンダカット部を有する成形品を成形する射出成形金型であり、前記キャビティ側金型とコア側金型のキャビティを形成する部分は、各々前記アンダカット部分の片方半分を形成する入子部品を前記アンダカッカット部分の片側と同じ側に位置するインペラの表面を構成する入子部品と一体に設け、前記金型の型開きに際し、前記成形品の離型に支障をきたす前記アンダカット部品以外の他の入子部品の先抜き(ここでいう先抜きとは、前期離型に支障をきたすアンダカット部分以外の入子部品を先に抜くことであり、具体的には、インペラ中央の軸穴の先抜きをいう。異なる部品を先に抜く方法もある)を行ない、前記コア側金型とキャビティ側金型に対して前記成形品が相対的に離間する方向に移動させながら、この離間動作時に前記成形品を軸周りに回転させながら離間方向のベクトルに対する分力を前記アンダカット部に作用させて成形品と前記金型を離間させている。
この特許文献2の例では、離間方向のベクトルに対する分力をアンダカット部分に作用させ成形品を回転させるためアンダカット部分に過大な負荷を掛け摩擦力を発生させている。そのため、実際には金型で成形しうる羽根に形状的、寸法限界的な制約が発生する。具体的には、前記アンダカット部分に前記成形品を軸周りに回転させながら離間方向のベクトルに対する分力を前記アンダカット部に作用させるため、前記アンダカット部分を構成するインペラ(例えば図17参照)における断面形状が略くの字形状になった羽根部分の肉厚(例えば、図17(b)の羽根厚thのこと)を0.5mm程度以上とする必要がある。
また、同様に前記アンダカット部分の羽根角度(図18のθ参照)を45度以上とする必要があり、これらの寸法制約から、インペラの羽根肉厚(図18のtL参照)、羽根角度(図18のθ参照)、および羽根厚(図18のth参照)などによって羽根枚数を制限される。これは、小型高効率の燃料ポンプを製作するにあたって、インペラ直径を小型化するに伴い羽根肉厚を薄肉化することが困難となる一因となっている。
ここで、図17(a)はインペラ100の平面図、図17(b)は、図17(a)のDD断面を示す図であり、図18は、図17(b)のインペラの羽根(1枚)部分(例えば図中のE部)を拡大して示した図である。これらの図において、Rは半径方向、Θは周方向、Zは羽根肉厚方向、θは羽根角度、tLは羽根肉厚、thは羽根厚、PLはパーティングライン面を示す(以下同様)。
通常、インペラにおいては、一般的に図17に示すような構造、すなわち、内輪101と外輪102の間に羽根103が配された構成となっている。このようなインペラを射出成形方法によって製作する場合において、内輪側に樹脂充填用のゲート104を一点配置する成形方案(図17にインペラでの対応するゲート位置を点線の丸印で示す)では、羽根部分を溶融樹脂が流通する際に過大な圧力損失が伴うため、外輪部分に溶融樹脂が到達し充填完了する際に大きな成形充填圧力が必要になる。成形充填圧力が過大になると、成形機の最大射出圧力を超えなければインペラを成形することが不能となるなど、より大きな射出成形機や金型が必要となることから、生産体制を整える際に設備投資費用を無駄に投じることにもなる。
また、上述のような、インペラの内輪の一点にゲートを配置する成形方案では、一般にガラス繊維は樹脂の流動方向に沿って配向する(図2では紙面の下方向から上方向に沿って配向する。言い換えると、図17に示した半径方向Rに沿って配向する)ため、羽根部分の樹脂や樹脂に含まれるガラス繊維が前記半径方向Rに配向するので、燃料等に浸漬した際に燃料成分が樹脂の組織に浸入し体積膨張を起こしやすくなる。これは樹脂やガラス繊維がランダムに配向するインペラの内輪や外輪では起こりにくく、特許文献2の例のようなインペラの内輪部の一点にゲート配置されたインペラの羽根部分で特に発生しやすい。この理由は、インペラの羽根部分では、ガラス繊維が半径方向Rに配向するため、羽根肉厚方向(図17のZ方向参照)にガラス繊維の配向が少なく、ガラス繊維による樹脂の膨張抑制が効かないためである。
そこで、上述のインペラについての課題を解決するため、本発明に係るインペラは、羽根部と内輪部の投影面積比、および羽根部と外輪部の投影面積比など羽根の形状を特に規定することなく小型化でき、かつ、上述したようなインペラの材料である樹脂の膨張を抑制することのできるインペラを提供することを目的とする。
また、上述の射出成型金型装置についての課題を解決するため、本発明に係る射出成型金型装置は、上記の本発明に係るインペラを射出成形により製作することのできる射出成型金型装置を提供することを目的とする。
本発明にかかるインペラは、
円盤状の内輪部と、
この内輪部の外周に円環状に繋がり、前記内輪部の回転中心に対して放射状に設けられ、前記内輪部の周方向に一定間隔のピッチ幅または周期的なピッチ幅で配置されるとともに、アンダーカット形状を有する複数の羽根を形成した羽根部と、
この羽根部の外周に繋がる外輪部と、を備えたインペラであって、
前記羽根部は、前記羽根の材料である樹脂あるいはガラス繊維の配向方向が主として前記インペラの半径方向に垂直な断面の方向である円筒曲面の面内方向であるように構成したものである。
また、本発明にかかるインペラは、
円盤状の内輪部と、
この内輪部の外周に円環状に繋がり、前記内輪部の回転中心に対して放射状に設けられ、前記内輪部の周方向に一定間隔のピッチ幅または周期的なピッチ幅で配置されるとともに、アンダーカット形状を有する複数の羽根を形成した羽根部と、
この羽根部の外周に繋がる外輪部と、を備えた形状で、かつ、
前記内輪部に形成した1点から3点のピンゲートと、前記外輪部に形成した1点以上のピンゲートとを組み合わせるか、または前記羽根部の外側に設けたリングにより形成したリングゲートとを組み合わせた射出成形のためのゲート配置を有する形状に射出成形されるものである。
また、本発明にかかる射出成形金型装置は、
円盤状の内輪部と、
この内輪部の外周に円環状に繋がり、前記内輪部の回転中心に対して放射状に設けられ、前記内輪部の周方向に一定間隔のピッチ幅または周期的なピッチ幅で配置されるとともに、アンダーカット形状を有する複数の羽根を形成した羽根部と、
この羽根部の外周に繋がる外輪部と、を有するとともに、
前記内輪部に形成した1点から3点のピンゲートと、前記外輪部に形成した1点以上のピンゲートとを組み合わせるか、または前記羽根部の外側に設けたリングにより形成したリングゲートとを組み合わせた射出成形のためのゲート配置を有するインペラ製作用の金型を備えた射出成形金型装置であって、
コアプレート、キャビティプレート、およびランナーストリッパプレートを持ち、成形品離型時にランナーを自動的に成形品から切り離す3プレート方式の金型構造を有して、
キャビティ側から順に、キャビティ側取り付け板、ランナーストリッパプレート、成形品を形成するためのキャビティ側入子ブロックを取り付けた前記キャビティプレート(キャビティ側金型に同じ)、成形品を形成するためのコア側入子ブロックを取り付けた前記コアプレート、前記コア側入子ブロックのキャビティ部分中央にインペラの軸穴を形成するエジェクタピンを固定するエジェクタプレート、スペーサブロック、コア側取り付け板で構成され、
前記キャビティ側入子ブロックに形成されたインペラの内輪部の中央付近に配置された樹脂を注入するためのピンゲートと、
前記インペラの外輪部に配置された樹脂を注入するためのピンゲート、あるいは前記外輪部を形成する樹脂を注入するためのリングゲートと、
を備えたものである。
本発明に係るインペラは、内輪部に1点から3点のピンゲートと、外輪部に1点以上のピンゲートまたはリングゲートを組み合わせた射出成形のための金型のゲート配置を有するものであるため、その射出成形時に内輪部と外輪部の両方から樹脂を流し込み、インペラの内輪部と外輪部とをつなぐ羽根部で樹脂を衝突合流させ羽根部における樹脂と樹脂中のガラス繊維などの配向をインペラ厚み方向に配向させることにより、インペラが燃料中に浸漬された状態でインペラ内に燃料成分が侵入した場合でも、インペラの体積膨張による寸法変化を抑制でき、寸法安定性のよいインペラを提供することが可能となる。また、バリのより少ない成形品のインペラをえることができる。これらにより、形状精度のよいインペラを得ることができるため、これを用いて、ポンプ性能を増すことが可能となる(より効率の優れたポンプを提供することに寄与できる)。
本発明の実施の形態1に係るインペラの一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1に係るインペラの羽根の一例を示す断面図である。 本発明の実施の形態1のリングゲート付インペラの一例を示す斜視図である。 図3に示すリングゲート付インペラの平面図及びこの平面図のBB断面図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置で製作されるインペラの金型の詳細説明図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置で成形されるインペラの成形工程のフローチャートである。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置の金型温度を調節する機器の構成をを説明するための図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置で成形されるインペラの成形工程の1サイクル分の金型温度の変化を示す図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置の成形品のスプルーカット時の断面を示す図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置の成形品のピンゲートカット時の断面を示す図である。 本発明の実施の形態2の射出成形金型装置の成形品のPL面離型時の断面を示す図である。 本発明の実施の形態1の射出成形金型装置の成形品の製品離型時の断面を示す図である。 本発明の実施の形態1のインペラのコア側入子ブロックの一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1のインペラのコア側入子ブロックの一例を示す平面図及び断面図である。 本発明の実施の形態1のインペラの羽根室部品の一例を示す図である。 一般的なインペラの平面図および羽根部の断面図である。 一般的なインペラの1枚の羽根の断面形状を説明するための図である。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係るインペラについて、以下図面を用いて詳しく説明する。
インペラ10の羽根部11は、図1に示すように、円盤状の内輪部12の円周面上から、円盤中心に対して放射状に(半径方向に)、周方向(周方向を図中Θで示す)に一定間隔のピッチ幅または、周期的なピッチ幅にて配置されており、羽根の外側は外輪部13と繋がっている。羽根部11の周方向Θの断面AAでは、射出成形金型装置のキャビティ側入子ブロックで形成される羽根と射出成形金型装置のコア側入子ブロックで構成された羽根が、図2に示すように、略くの字状から距離df(例えば0.05mm程度)ずらしてパーティングライン面(金型をキャビティ型とコア型に分割した時にできる面のこと。以下、PL面と略記)を境としてつき合わせてあり、突合せ部分にバリが発生(この部分にバリが発生しやすいことが経験的に知られている。)した場合でも除去が容易になっている。また、上記略くの字形状の中央折れ曲がり部を含み、この中央折れ曲がり部の右側の外形が円弧形状(曲率半径r)を形成して前記PL面上で突合されている。この円弧形状の部分を形成することで、くの字状の突合せ部分に対応する金型の先端が鋭角になることによる金型の破損を防止している。なお、インペラの面の中央には、インペラに回転力を伝えるための軸穴がインペラの外輪および内輪の中心軸と同軸に設けられており、軸の空回り防止のためDカット軸穴14が形成されている。
次に、インペラ羽根部分の繊維配向について図1〜図4を用いて説明する。図1は、射出成形加工によってインペラを成形する際のゲート形状がインペラの羽根部11におけるガラス繊維の配向に影響するため、本実施の形態においては、内輪部12の1点〜3点のピンゲート(図3では3点のピンゲート15a、15b、15cが設けられている例を示す)と、外輪部13を囲って外側にリングゲート21を組み合わせたゲート配置(図3、図4参照)を有する。このゲート配置を採ることにより、後述するインペラのピンゲート内輪側から流れた樹脂部分とインペラの外輪側のリングゲートから流れた樹脂部分は、内輪部と外輪部をつなぐ羽根部で衝突、あるいは合流するため、羽根部の樹脂と樹脂に含まれるガラス繊維は、図2の羽根部内に複数の矢印で示したように、インペラの軸と外周を結ぶ半径方向ではなく、この半径方向に垂直な面である円周方向断面の面内方向、言い換えるとインペラの厚み方向と周方向の合成方向であるインペラの円筒曲面の面内方向に主として配向される。これにより、インペラの羽根部のガラス繊維の主たる配向が、インペラ中心から外周に向かう半径方向の配向ではなく、インペラの厚み方向と周方向の合成方向の配向になるため、この合成方向のガラス繊維の配向が増える。従って、インペラの羽根部の樹脂の分子構造中に燃料成分が浸入しても羽根部の膨潤による寸法変化を抑制できる。なお、上記においては、外輪部13にリングゲート21を用いるゲート配置の場合について説明したが、これに限らず、外輪部13の外周部に1点以上のピンゲートを備えたもの(例えば、図1の15d参照)と内輪部12の1点〜3点のピンゲートとのゲート配置の場合でも同様の効果を奏する。
次に、本実施の形態のインペラに用いられる成形材料について説明する。このインペラの成形材料は、熱可塑性樹脂では直鎖型または架橋型の分子鎖で構成された分子構造を持ち、成形品重量比率で10〜30%程度のガラス繊維を含有するガラス繊維強化ポリフェニレンサルファイドや、熱硬化性樹脂では前記ポリフェニレンサルファイド同様にガラス繊維を含んだポリフェノールなどが用いられる。これらの樹脂はガソリンを主成分としたメタノール、エタノール、トルエン等の燃料成分中に浸漬された場合においても比較的に安定なため利用されるが、上述のとおり分子構造中の非晶質部分に多く存在する間隙にメタノール、エタノール、トルエン等の成分が浸入することで成形品を膨潤させ寸法安定性を悪化させる。そのため、射出成形加工の後に長時間加熱炉などを用いて溶融温度程度の高温で加熱することにより、インペラをアニールさせ、ポリフェニレンサルファイド中の非晶質部分を結晶化させ、分子構造の間隙を減じ前記燃料成分の浸入を抑制する。同様に、ポリフェノールにおいても射出成形加工の後に成形サイクル中の入熱で硬化しなかった未硬化部分を同様にアニールにより加熱することで硬化度を高め分子構造の間隙を減じ前記燃料成分の浸入を抑制する。
アニール後のインペラは射出成形金型装置のコア側入子ブロックとキャビティ側入子ブロックのあわせ面に生じるバリが残留しているため、ショットブラストやウェットブラスト等でバリの除去加工が施される。この際、ブラストに用いる投射剤はポリフェニレンサルファイドやポリフェノールよりも硬度の低い材料である必要があり、主にナイロンなどの樹脂系投射材が用いられる。この理由は、一般的に鋼材や鋳物のバリ取りに用いられているアルミナやジルコニア等のセラミックス系投射材ではブラスト処理に於ける加工力が強すぎるため製品表面も傷付けてしまう可能性が高いからである。
以上により、インペラを製作においては、射出成形金型装置で射出成形してガラス繊維の配向を改善したのち、高温で加熱処理するアニールをすることにより、ガラス繊維の配向をさらに改善することができるので、寸法安定性のよいインペラを提供できる。また、射出成形した場合、合わせ面であるPL面にはバリが発生することが多いため、アニール後、さらにバリを除去する除去加工を通常、実施する。これらにより、より形状精度のよいインペラが得られるため、これを用いて、より性能の高いポンプを提供することが可能となる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態に係る射出成形金型装置について、以下図を用いて説明する。本実施の形態2では、上記実施の形態1のインペラを射出成形する場合に用いられる射出成形金型装置について詳しく説明する。
図5を参照して本実施の形態で用いる射出成形金型装置について説明する。ここで用いられる射出成形金型装置は、コアプレート73b、キャビティプレート72b、およびランナーストリッパプレート70bの3プレートを有するいわゆる3プレート方式の金型構造を備えたものである。3プレート方式の金型装置では、成形品であるインペラ71aの成形完了後の型開きの際に成形品からランナーが自動的に切り離される。この方式の射出成形金型装置は、図の右側に配置されている射出ユニット側から順に、キャビティ側取付板70a、ランナーストリッパプレート70b、キャビティプレート72b、コアプレート73b、スペーサブロック70c、エジェクタプレート78、コア側取付板70dの射出成形金型装置の主要な部品で構成されている。そして、キャビティプレートとコアプレートが向かい合う平面部分の中央位置には、四角形の掘り込み(ここで、「掘り込み」とは、キャビティプレートまたはコアプレートの平面部に設けられる入子ブロック(金型部品)を取り付けるための凹み)が設けられ、それぞれの掘り込み部分に、キャビティ側入子ブロック72aとコア側入子ブロック73a(詳細構造は後述。図13参照)が嵌め合わせてある。キャビティ側入子ブロックとコア側入子ブロックには、インペラの製品形状を形成する彫りこみ(ここで、「彫り込み」とは、入子ブロックに設けられた凹みで、製品形状が形成された凹みでこの部分に樹脂が流れ込む。例えば、図5、及び図13中に記号Hで示した部分)が設けられている。また、キャビティ側入子ブロックとコア側入子ブロックには、インペラの羽根室を形成する金型部分Pが、従来とは異なり、羽根室毎(羽根数1個づつ)に独立して分割して構成されている(図6参照。一方、インペラの各羽根は記号Qで表される空間に樹脂が流れ込み形成される)。後述するように、羽根室毎にガス抜きのための隙間を設け、これを利用してガス抜きを容易にするためである。
なお、射出成形金型装置のその他の構成部品として、インペラの回転軸穴に対応するコアピン74、コアピン用ばね76、ねじスリーブ75、コア側入子ブロックから成形品であるインペラを取り出す(型開きの)ためのエジェクタピン77、エジェクタロッド79などが設けられている。
次に、インペラの射出成形加工を行う場合の上記射出成形金型装置(以下では金型装置と略記する)の動作の概要について、図7のインペラの射出成形の各工程に従って説明する。樹脂の射出前の型締め工程(STEP1)から射出、充填工程(STEP2)において、前記金型装置の金型温度は、金型装置の外部に設置した金型温度調節機から高温水を流入させることにより、インペラを形成する樹脂のガラス転移点温度以上(例えば約320℃)に加熱保持されている。たとえばインペラを形成する樹脂がポリフェニレンサルフイド(以下、PPSと略記する)である場合、ガラス転移点温度は90℃前後であり、溶融温度は290℃前後である。
樹脂の射出充填が完了し保圧工程(STEP3)に切り替わると同時に高温水と冷却水を切り替える水分配管の流水回路が切り替わり、金型温度調節機から流入していた高温水が断たれると共に、冷却機からの冷却水がキャビティプレートからキャビティ側入子ブロック、コアプレートからコア側入子ブロック、金型取り付け板からスプルーブッシュに供給され、金型温度が急激に低下し、キャビティ内の樹脂も冷却固化する(STEP4)。
そして、キャビティ内の樹脂温度が離型可能温度まで冷却された後に、金型開閉動作を開始する。金型開閉動作では特許文献2におけるインペラと同様の離型順序で、金型のキャビティ側入子ブロックおよびコア側入子ブロックから離間し、最後に中央のDカット軸穴を構成するエジェクタピンから離型しインペラが取り出される(離型と取り出し。STEP5、6)。
上記にように金型装置の金型の温度を調整する必要があるため、金型のキャビティ側取付板70a、ランナーストリッパプレート70b、キャビティプレート72b、キャビティ側入子ブロック72a、コアプレート73b、コア側入子ブロック73a、スプルーブッシュ80には、それぞれ温度調節用の配管が埋設されており、これら配管には、金型装置の外部に設置された金型温度調節機50から成形樹脂のガラス転移温度を超える高温に加熱された温度調節用の水が流入または流出している(図8参照)。特に前記キャビティ側入子ブロックと前記コア側入子ブロックには金型温度調節機50と冷却機51からの温度調節水が水分配管52を介して流れ込む配管経路が設けられている(図中の破線矢印参照。図8ではキャビティ側入子ブロック72aへの配管経路を代表例として示す)。
また、上記の金型温度調整機から配管を介して金型に高温水を送水することで、樹脂の射出、充填および保圧工程中におけるスプルーブッシュ内での樹脂の冷却が防止される。
以下では、上記金型装置について図を用いてさらに詳しく説明する。
図14において、コア側入子ブロック73aには、インペラの厚み分の彫りこみ部121と、インペラの羽根部11(図1参照)の各羽根を形成するアンダカット部141(図示せず。詳細は図16参照)と、インペラの回転軸を形成するDカット軸穴14(図1参照)状のコアピン74が設けられ、取付け用のねじ穴位置122で、ねじでコア側プレートに取り付けられる。また、リングゲートの掘り込み部分(図13中、記号Hで示した部分)の最外周部分にインペラ中心から放射状にサイズS(数μm〜数十μm程度)のガス抜き穴が設けられ(図5、図8参照)、キャビティ側入子ブロックに羽根のアンダカットに対応する前記アンダカット部141と、前記インペラの製品形状を形成する彫りこみ部121に樹脂が流入するゲートが設けられている。ここでのゲートは、ピンゲートおよびリングゲートと呼ばれる2種類のゲートの双方を備えており、インペラ内輪部分の回転中心から少し離れた凹部に1〜3箇所のピンゲートとインペラ外輪部分の円周全面にあってPL面に沿った形で数百μmの厚さでリングゲート21が設けられている(図3、図4参照)。リングゲートのリング部22(図3、図4参照)とスプルーランナー71b(図5参照)はピンゲート外輪側42(図11参照)で接続され、インペラの内輪側のピンゲートのカット時に同時に離間する。なお、上記ガス抜き穴からのガスの排出が良好でない場合には、成形品であるインペラにバリが生ずる原因となる。
また、各々羽根室部品132(図15参照)の根元には部品の誤組み立て防止用の刻印142(図16参照)を設け、この刻印142は、金型の分解清掃等の組み替え時の摺動により摩滅を防止するため、羽根室部品の取り付け基準面143(図16参照)よりも掘り下げた凹面を設けた位置に刻みつけられている。前記の各々インペラの羽根室を構成する羽根室部品132(図15参照)はインペラの内輪表面を形成するコア側芯棒133(図15参照)の外周上に順番通りに並べた後、インペラの外輪部分を形成する入子の内面に嵌め込み、キャビティ側入子ブロック、コア側入子ブロックに固定する。つまり前記コア側入子ブロックおよびキャビティ側入子ブロックは各々、コア側はコア側芯棒を中心にコア側羽根室部品を羽根枚数分取り付け、その周囲をコア側入子ブロックに固定して成り、キャビティ側はキャビティ側芯棒を中心にキャビティ側羽根室部品を羽根枚数分取り付け、その周囲をキャビティ側入子ブロックに固定したもので構成されている。なお図15(a)はコア側入子ブロック73aの平面図で、コア側PL面131の中央位置に円形状のインペラ成形用の彫りこみ部121があり、この中にコア側羽根室部品を羽根枚数分取り付けセットする。また、図15(b)は図15(a)のCC断面図である。
このように、金型部品を羽根枚数分に小分けした構成としている(図6および図15等参照)のは、従来、内輪部から外輪部へ放射状にガス抜き穴を設けていた場合に比較して、ガス抜き穴を羽根毎に設けることで、ガス抜きを促進させ、成形品であるインペラのバリ発生を抑制するためである。
そして、前記実施の形態2の射出成形金型装置および金型温度調節機などを用いて、以下の手順(図7参照)にてインペラの成形品を得ることができる。
一般的な射出成形工程と同じく、型締め(STEP1)、射出及び充填(STEP2)、保圧(STEP3)、冷却(計量)及び固化(STEP4)、型開き(離型)(STEP5)、製品取り出し(STEP6)の順番で前記インペラは成形されることは上で述べた。ここでは、さらにその詳細について図9を用いて説明する。図9は射出成形金型装置で成形されるインペラの成形工程の1サイクル分の金型温度の変化を示す図であり、1サイクルに要する時間はt3時間である。t1はSTEP2が終了するまでの時間を、t2はSTEP4が終了するまでの時間を示す。この図に示すように、先ず上記のSTEP2の射出及び充填工程の前後における前記射出成形金型装置のキャビティ側取付板70a、ランナーストリッパプレート70b、キャビティプレート72b、キャビティ側入子ブロック
72a、コアプレート73b、コア側入子ブロック73a、スプルーブッシュ80は、前記金型温度調節機50から供給される成形樹脂のガラス転移温度(Tg)より高温に加熱された温度調節用の水で高温(図中の金型温度T1参照)状態を維持している。
金型装置のスクリューシリンダ81(図5参照)を出た溶融樹脂は金型装置のスプルーブッシュ80を通り、ランナー82およびリングゲート部分を通り、前記キャビティ側入子ブロック72aと前記コア側入子ブロック73aの間のインペラ製品部分に流れ込む。
次にSTEP3の保圧工程、およびSTEP4の冷却(計量)及び固化工程において、スクリューシリンダからの保圧が絶たれるゲートのシール後に、金型のキャビティ側入子ブロック72aとコア側入子ブロック73aに通じる前記水分配管52の経路が切り替わり、前記射出成形金型装置のコア側入子ブロック73aとキャビティ側入子ブロック72aには樹脂のガラス転位点温度以上の高温の温調水から樹脂のガラス転位点温度以下の低温の冷却水に切り替わる。この冷却水によって前記射出成形金型装置のコア側入子ブロックとキャビティ側入子ブロックが冷却水温度T2付近まで冷却されることによって、前記射出成形金型装置のコア側入子ブロック73aとキャビティ側入子ブロック72aに挟まれた成形品部分が冷却され、STEP2の射出及び充填工程で溶融していた樹脂が冷却固化して製品形状を形成する。
次に、図5と図10を用いて、インペラの離型順序を前記射出成形金型装置と合わせて述べる。先ず、射出、充填、保圧の完了した段階(STEP3が終わった段階)で、図10の10Aの矢印で示したように、ランナーストリッパプレート70bから左側の金型部品がキャビティ側取付板から離間する。この際、スプルーブッシュ80内のスプルー32は、スクリューシリンダ81(図5参照)内の樹脂から切り離される。
次に、図11を用いてランナーが成形品からカットされる動作について説明する。ランナーストリッパプレート70bとキャビティプレート72bが離間し成形品につながるピンゲート内輪側41とリングゲートにつながるピンゲート外輪側42がゲートカットされ、キャビティプレートから左側の全構成部品が離間し(図中の矢印11B参照)、スプルーランナー71b(ピンゲート内輪側41、ピンゲート外輪側42を含み、矢印11Bの右側の範囲に図示したハッチングの部分全体)はランナーストリッパプレート側に残る。
次に、図12、図13を参照して、インペラが金型から離型する動作について説明する。図12の矢印12Cの根元のライン上にあるPL面が離間を開始する。この際、インペラは、アンダカット部が金型の離間する方向の抵抗になるため、アンダカット部の傾斜にあわせてインペラが金型内で回転しながら、金型が離間する方向に並行移動する。これはインペラのDカット軸穴を形成するコアピン74が金型の移動に伴ってコア側(図12の矢印12Cのある側)からキャビティ側(図13の矢印13Dのある側)に向かって回転しながら押出されているためである。次いで、図13に示すように、アンダカット部から離型したインペラはDカット軸穴部分でコアピン74に抱きつく形になっているが、エジェクタロッド79の前進に合わせてエジェクタプレート78およびエジェクタピン77が押出され、コアピンがインペラのDカット軸穴から抜け離型が完了する。
なお、インペラを形成する製品形状部分に通じるゲートは、インペラの内輪部分にピンゲートが1〜3点、インペラの外輪部分の円周外側にいわゆるリングゲートが1点、3プレート金型であるため、このリングゲート1点に対して3点程度ピンゲートが設けられている。
以上の構成により、上記金型装置は、以下の効果を奏する。
寸法安定性のよいインペラを射出成形できる射出成形金型を提供することができる。
また、樹脂の射出圧力を低減できることに伴い、製品(インペラ)投影面にかかる射出圧力が低下し、金型の歪みが微小になるため、PL面に隙間が減少し、羽根室内部のPL面にバリが発生することを抑制できる。同様に樹脂がインペラの羽根部分を通過する際の射出圧力が低くなるため、PL面のわずかな隙間にかかる圧力が小さくなり、羽根室内部のPL面にバリが発生することを防止できる。
従って、形状精度のよい成形品のインペラが提供でき、ひいては性能のよいポンプを提供できる。
また、キャビティ側入子とコア側入子のインペラの羽根室部分を構成する部分を各羽根室当たり羽根1枚を割り当てることができ、羽根毎に独立して分割することで、射出時のガス抜け性を向上できると共に、各々の羽根室部分の形状を独立して加工できるので、加工性が向上する。
さらに、既存のインペラ成形金型が中央1点で射出成形を実施しているのに対し、本願の金型装置では、インペラの中央に1点あるいは複数点、インペラの外輪のPL面からインペラの回転軸中心方向に向うリングゲート1点で構成されており、樹脂充填時の射出圧力を分散し、成形体に対するゲート面積を大きく取れるため、樹脂充填時の射出圧力が最も高くなる際に、既存のインペラ成形と比べてより低い射出圧力で成形可能で成形機サイズを小型にできる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。例えば、金型装置は3プレート方式を基に説明したが、これに限るものではなく、この3プレート方式以外の方式でも適用可能である。
10 羽根車(インペラ)、11 羽根部、12 内輪部、13 外輪部、14 Dカット軸穴、15,15b,15c,15d ピンゲート、21 リングゲート、22 リング部、32 スプルー、41 ピンゲート内輪側、42 ピンゲート外輪側、50 金型温度調節機、51 冷却機、 52 水分配管、70 射出成形金型装置、70a キャビティ側取付板、70b ランナーストリッパプレート、70c スペーサブロック、70d コア側取付板、71a インペラ(成形品)、71b スプルーランナー、72a キャビティ側入子ブロック、72b キャビティプレート、73a コア側入子ブロック、73b コアプレート、74 コアピン、75 スリーブ、77 エジェクタピン、78 エジェクタプレート、79 エジェクタロッド、80 スプルーブッシュ、81 スクリューシリンダ、82 ランナー、 132 羽根室部品、141 アンダカット部、P インペラの羽根室を形成する金型部分、Q インペラの羽根を形成する空間、θ 羽根角度、R インペラの半径方向、Θ インペラの周方向、Z インペラの羽根肉厚方向。

Claims (8)

  1. 円盤状の内輪部と、
    この内輪部の外周に円環状に繋がり、前記内輪部の回転中心に対して放射状に設けられ、前記内輪部の周方向に一定間隔のピッチ幅または周期的なピッチ幅で配置されるとともに、アンダーカット形状を有する複数の羽根を形成した羽根部と、
    この羽根部の外周に繋がる外輪部と、を備えたインペラであって、
    前記羽根部は、前記羽根の材料である樹脂あるいはガラス繊維の配向方向が主として前記インペラの半径方向に垂直な断面の方向である円筒曲面の面内方向であることを特徴とするインペラ。
  2. 前記羽根部のインペラ周方向の断面は略くの字形状を有し、この略くの字形状の中央折れ曲がり部を含むPL面に沿って所定の大きさずらせて突合わされるとともに、前記中央折れ曲がり部の外形が円弧形状を形成して前記PL面上で突合されていることを特徴とする請求項1に記載のインペラ。
  3. 円盤状の内輪部と、
    この内輪部の外周に円環状に繋がり、前記内輪部の回転中心に対して放射状に設けられ、前記内輪部の周方向に一定間隔のピッチ幅または周期的なピッチ幅で配置されるとともに、アンダーカット形状を有する複数の羽根を形成した羽根部と、
    この羽根部の外周に繋がる外輪部と、を備えた形状で、かつ、
    前記内輪部に形成した1点から3点のピンゲートと、前記外輪部に形成した1点以上のピンゲートとを組み合わせるか、または前記羽根部の外側に設けたリングにより形成したリングゲートとを組み合わせた射出成形のためのゲート配置を有する形状で射出成形されることを特徴とするインペラ。
  4. 前記羽根部の円周方向の断面は略くの字形状を有し、この略くの字形状の中央折れ曲がり部を含むPL面に沿って所定の大きさずらせて突合わされるとともに、前記中央折れ曲がり部の右側の外形が円弧形状を形成して前記PL面上で突合された形状で射出成形されることを特徴とする請求項3に記載のインペラ。
  5. 射出成形後、アニールし、バリ除去されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のインペラ。
  6. 円盤状の内輪部と、
    この内輪部の外周に円環状に繋がり、前記内輪部の回転中心に対して放射状に設けられ、前記内輪部の周方向に一定間隔のピッチ幅または周期的なピッチ幅で配置されるとともに、アンダーカット形状を有する複数の羽根を形成した羽根部と、
    この羽根部の外周に繋がる外輪部と、を有するとともに、
    前記内輪部に形成した1点から3点のピンゲートと、前記外輪部に形成した1点以上のピンゲートとを組み合わせるか、または前記羽根部の外側に設けたリングにより形成したリングゲートとを組み合わせた射出成形のためのゲート配置を有する形状のインペラを成形する金型を備えた射出成形金型装置であって、
    コアプレート、キャビティプレート、およびランナーストリッパプレートを持つ3プレート方式の金型構造を有して、
    キャビティ側から順に、キャビティ側取り付け板、ランナーストリッパプレート、成形品を形成するためのキャビティ側入子ブロックを取り付けた前記キャビティプレート、成形品を形成するためのコア側入子ブロックを取り付けた前記コアプレート、前記コア側入子ブロックのキャビティ部分中央にインペラの軸穴を形成するエジェクタピンを固定するエジェクタプレート、スペーサブロック、コア側取り付け板で構成され、
    前記キャビティ側入子ブロックに形成されたインペラの内輪部の中央付近に配置された樹脂を注入するためのピンゲートと、
    前記インペラの外輪部に配置された樹脂を注入するためのピンゲート、あるいは前記外輪部を形成する樹脂を注入するためのリングゲートと、
    を備えて、インペラを成形することを特徴とする射出成形金型装置。
  7. 前記インペラの成形に用いられる成形樹脂のガラス転移温度より高温に加熱された温度調節用の水を供給する金型温度調節機と、
    前記ガラス転移温度以下の冷却水を供給する冷却機と、
    前記インペラの所定の成形工程にしたがって、前記キャビティ側入子ブロックと前記コア側入子ブロックに、前記温度調節用の水あるいは前記冷却水を選択して供給する水分配管と、を備え、
    前記インペラの所定の成形工程にしたがって、前記金型の温度を調節することを特徴とする請求項6に記載の射出成形金型装置。
  8. 前記コア側入子ブロックおよびキャビティ側入子ブロックは、各々、コア側にコア側羽根室部品を羽根枚数分取り付け、キャビティ側にキャビティ側羽根室部品を羽根枚数分取り付けて構成したことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の射出成形金型装置。
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