JP2014069470A - 光学素子及び成形金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡易に製造可能な成形金型によって成形され、上記のようなバリといったエアベント溝に達した樹脂によって形成されるエアベント部の除去を要することなく位置決めが可能な光学素子及び当該光学素子を製造する成形金型を提供すること。
【解決手段】レンズ10において、近傍の曲面よりも光学面OS2の光軸OA側に形成される平坦面14fを有しており、エアベント部15が平坦面14fから光軸に垂直な外側方向に突出して形成されており、成形金型のエアベント溝周辺を簡易に作製できる。さらに、成形されるレンズ10において、エアベント部15は、平坦面14fを近傍の曲面よりも光軸OAまでの距離が短い範囲内に形成されており、エアベント部15の除去を要することなく位置決めが可能となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアベント溝を有する金型によって成形される光学素子及び当該光学素子を製造する成形金型に関する。
近年、例えば光ピックアップ装置に組み込まれる光学素子(レンズ)の作製において、金型内の空気を逃がしやすくするためにエアベント溝を設けることが行われる。このエアベント溝に達した樹脂によって形成されるレンズのバリについては、当該バリを切削除去する手間を要することなく、レンズホルダーに干渉させないように、成形金型において凸部を設けることで、レンズにおいてバリを収容するための凹部を形成する技術が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1の方法では、エアベント溝の周囲にレンズの半径方向内側に向かって突出する凸面を形成するため、面形状が複雑な金型を作製することになり、高度な技量を要したり多くの作業工程を要したりするといった可能性がある。
特開2011−183593号公報
本発明では、比較的簡易に製造可能な成形金型によって成形され、上記のようなバリといったエアベント溝に達した樹脂によって形成されるエアベント部の除去を要することなく位置決めが可能な光学素子及び当該光学素子を製造する成形金型を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る光学素子は、光学面を有する光学機能部と、光学機能部の周辺に配置され外周側面を形成するフランジ部と、成形金型のエアベント溝に対応してフランジ部の周縁から外側に張り出すエアベント部とを有し、フランジ部は、外周側面において近傍の曲面よりも光学面の光軸側に形成される平面部分を有し、エアベント部は、フランジ部の平面部分から光軸に垂直な外側方向に突出した状態で、かつ、平面部分の近傍の曲面よりも光軸までの距離が短い範囲内に形成されている。
上記光学素子では、フランジ部が外周側面において近傍の曲面よりも光学面の光軸側に形成される平面部分を有しており、エアベント部が当該平面部分から光軸に垂直な外側方向に突出して形成されている。この場合、光学素子を成形するための成形金型を作製するにあたって、成形金型のうちエアベント部が形成されるエアベント溝の周辺部分に関して、上記の平面部分に対応する面を作製すればよい。従って、例えばエアベント溝の周辺において凸状の面を作製するといった複雑・困難となりがちな形状の面を作製する場合に比べて、簡易に成形金型を作製できる。より具体的に説明すると、成形金型を加工する際には、通常、任意の点からどのような軌跡を描くかを設定して所望の形状とするが、例えば、平面ではなく弧の形状に加工しようとすると切削などを行う金型加工装置がフランジの円周上から一度光軸方向に近づき、その後フランジとは異なる曲率で切削し、光軸から遠ざかり再びフランジの円周となるように切削する必要がある。この様な加工をする場合、各円弧をつなぐ部分(円弧または直線)の軌跡の設定も必要となり、設定作業が非常に煩雑になる。それに対して、フランジの円周に沿った側面形状の一部を切り欠いてできる平面部分を有する形状(以下、Dカット形状とも呼ぶ。)であれば、平面部分は直線形状の加工となるため、容易に加工できる。
さらに、エアベント部は、上記の平面部分の近傍の曲面よりも光軸までの距離が短い範囲内に形成されている。これにより、例えばエアベント部をそのままにしていても光学素子をホルダーへ取り付ける時に干渉させないようにすることが可能となる、すなわち、エアベント部の除去を要することなく位置決めが可能となる。
本発明の具体的な側面又は観点では、フランジ部において、平面部分を含む外周側面は、光学面の光軸に対して傾斜している。この場合、成形された後に成形金型からの型抜きを行いやすくすることができる。型抜きを行う部分が抜きテーパーかつ弧の形状であると、成形金型を加工する際に、テーパーの光軸に対する角度を各地点において変化させる必要があるため、元々、基準点の設定がしづらく複雑な軌跡がより一層複雑なものとなってしまう。それに対して、上述の平面部分を有するDカット形状であれば直線形状となるため、形状が複雑とならず、そのような問題が発生しない。
本発明の別の側面では、フランジ部において、外周側面のうち平面部分以外の面は、光軸から一定の距離にある円筒状の曲面である。この場合、例えばホルダーへの取付けにおいて軸回転させて位置合わせの調整ができ、調整の際、エアベント部が干渉しないものとすることができる。
本発明のさらに別の側面では、エアベント部は、フランジ部の周縁側において、複数個所に形成されている。この場合、エアベント部が形成される複数個所のエアベント溝が存在する箇所において真空ポンプ(負圧発生装置)により、積極的に金型内の空気を引抜くことで、成形金型内の空気をより効率的に逃がす効果が得られる。また、エアベント部も複数形成される方が単独で形成される場合より1つあたりの大きさを小さくすることができる。
本発明のさらに別の側面では、フランジ部は、外周側面において平面部分から離れた位置に、光軸方向から見て平面部分に垂直な1つ以上のアライメント用の平坦面を有する。この場合、例えばホルダーへの取付けに際して、アライメント用の平坦面を基準とすることができる。
本発明のさらに別の側面では、フランジ部において、平坦面は、光軸を中心として対称であり、かつ、光軸に対して平行な一対の面である。この場合、アライメント用の平坦面を利用して、簡易かつ確実な位置合わせが可能となる。
本発明のさらに別の側面では、エアベント部の光軸方向についての厚さは、1/100mm以上1/10mm以下である。この場合、対応するエアベント溝の大きさは成形金型内の空気を逃がしやすくし、つまり押し出すのに十分であり、かつ、エアベント部となる樹脂の突出量が必要以上に大きくなって予定した範囲を越えて形成されることを回避できる。
本発明のさらに別の側面では、エアベント部は、フランジ部の外周側面における外周長さに対して20%以下の周方向の長さを有する。この場合、例えばホルダーへの取付けのための位置合わせにおいて、エアベント部となる樹脂の突出量を適度な範囲内に抑えることができる。
上記目的を達成するため、本発明に係る成形金型は、光学面を有する光学機能部と、光学機能部の周辺に配置され外周側面を形成するフランジ部と、フランジ部の周縁から外側に張り出すように形成されるエアベント部とを有する光学素子を含む成形品を成形する成形金型であって、フランジ部の外周側面において近傍の曲面よりも光学面の光軸側に形成される平面部分を形成する平面部分形成部と、平面部分形成部の一部に隣接して配置され、平面部分から光軸に垂直な外側方向に突出した状態でかつ平面部分の近傍の曲面よりも光軸までの距離が短い範囲内にエアベント部を形成させるエアベント溝と、を備える。
上記成形金型では、平面部分形成部やエアベント溝等を用いることにより、フランジ部が外周側面において近傍の曲面よりも光学面の光軸側に形成される平面部分を有するとともにエアベント部が当該平面部分から光軸に垂直な外側方向に突出して形成されている光学素子を成形できる。この場合、成形金型のうちエアベント部が形成されるエアベント溝の周辺においては、上記の平面部分に対応する面を作製すればよい。従って、例えばエアベント溝の周辺において凸状の面を作製するといった複雑・困難となりがちな形状の面を作製する場合に比べて、簡易に成形金型の作製ができる。
さらに、成形される光学素子において、エアベント部は、上記の平面部分の近傍の曲面よりも光軸までの距離が短い範囲内に形成されている。これにより、例えばエアベント部をそのままにしていても光学素子をホルダーへ取り付ける時に干渉させないようにすることが可能となる、すなわち、エアベント部の除去を要することなく位置決めが可能となる。
本発明の具体的な側面又は観点では、エアベント溝に対して光軸を挟んだ反対側において、成形時にフランジ部の側面に対応する位置に樹脂を供給するためのゲート部形成部をさらに有する。この場合、樹脂を供給する側の反対側にエアベント溝が位置するものとなることで、型内の空気を効率的に逃がすことができる。
本発明の別の側面では、成形品は、複数の光学素子を有する。この場合、1つの成形品から光学素子を多数個取りでき、この際、各光学素子の成形において適切に型内の空気を逃がして、形成されるエアベント部を所望の状態にできる。
本発明のさらに別の側面では、エアベント溝は、樹脂の流動性を調整する流動性調整部を有する。この場合、流動性調整部によってエアベント溝から突出する樹脂の量や形状を制御して形成されるエアベント部を所望のものとすることができる。
本発明のさらに別の側面では、エアベント溝において、流動性調整部は、エアベント溝の周辺部分と異なる表面構造又は材質であることにより、樹脂の流動性を当該周辺部分よりも遅くする。この場合、エアベント溝において、成形時の空気抜きについては高くしつつ突出する樹脂の量を抑えることができる。
(A)は、第1実施形態の光学素子の平面図であり、(B)は、(A)の側方断面図である。 図1の光学素子を形成するための成形金型を説明する部分側方断面図である。 (A)は、成形金型のうち第2金型側の平面図であり、(B)は、(A)の側方断面図である。 成形金型の作製工程のうち側面部分の形成について説明するための図である。 第2実施形態の光学素子の側方断面図である。 (A)は、第3実施形態の光学素子を形成するための一例の成形金型のうち第2金型側の平面図であり、(B)は、他の一例の成形金型のうち第2金型側の平面図である。 第4実施形態の光学素子のうちエアベント部及びその周辺を示す図である。 第5実施形態の光学素子を形成するための一例の成形金型のうち第2金型側の一部拡大平面図である。 第5実施形態の光学素子を形成するための他の一例の成形金型のうち第2金型側の平面図である。 第6実施形態の光学素子を形成するための成形金型のうち第2金型側の平面図である。 第7実施形態の光学素子を形成するための成形金型のうち第2金型側の平面図である。
〔第1実施形態〕
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る光学素子及び光学素子の製造方法等について説明する。
図1(A)及び1(B)に示すレンズ10は、プラスチック製で、光学的機能を有する円形の光学機能部11と、光学機能部11の外縁から半径方向外側に設けられた環状のフランジ部12と、光学機能部11とフランジ部12との間に環状のネック部13と、フランジ部12の周縁から外側に張り出すように形成されるエアベント部15とを備える。このレンズ10は、好ましくはNA0.75以上0.90以下の光学素子である。具体的には、レンズ10は、例えば波長405nmでNA0.85のBD(Blu-Ray Disc)の規格に対応した光情報の読み取り又は書き込みを可能とするものである。なお、レンズ10は、波長655nmでNA0.65のDVD(Digital Versatile Disc)、波長780nmでNA0.53のCD(Compact Disc)の規格に対応した光情報の読み取り又は書き込みを可能とするものでもよい。また、レンズ10は、BD、DVD、及びCDの規格に対応した3波長互換タイプの単玉レンズでもよい。
レンズ10のうち光学機能部11は、表側に曲率の比較的大きな凸の第1光学面OS1を有し、裏側に第1光学面OS1よりも曲率の小さな凸の第2光学面OS2を有する。このうち、第1光学面OS1は、レンズ10を光ピックアップ装置に組み込んで動作させる際に、書き込み(記録)又は読み取り(再生)用のレーザ光源により近い側に配置される。また、第2光学面OS2は、レンズ10を光ピックアップ装置に組み込んで動作させる際に、光情報記録媒体であるBD等に対向して配置される。なお、レンズ10は、光軸OAに平行な方向のレンズ軸上厚をt(mm)とし、500nm以下の波長の光束におけるレンズ10の焦点距離をf(mm)としたときに、0.8≦t/f≦2.0、好ましくは1.0≦t/f≦1.8となっている。t/fが上記範囲を満たすレンズ10は、光軸OAに平行な方向のレンズ軸上厚tが比較的大きくなる。
フランジ部12は、ネック部13の半径方向外側に設けられた環状の突起部分14を備える。突起部分14は、ネック部13よりも比較的肉厚の部分である。突起部分14は、ネック部13よりもレーザ光源側すなわち第1光学面OS1側に突起し、光情報記録媒体側すなわち第2光学面OS2側にも突起している。突起部分14は、第1光学面OS1側において、光軸OAに垂直な第1フランジ面12aと、光学機能部11の第1光学面OS1に対向する内径面14aとを有し、第2光学面OS2側において、光軸OAに垂直な第2フランジ面12bと、光学機能部11の第2光学面OS2に対向する内径面14bとを有し、第1及び第2フランジ面12a,12bを挟んで内径面14a,14bの反対側に配置される外径面14cと平坦面14fとを有する。ここで、図示のように、内径面14a,14bや外径面14cは平面視した場合に、光軸OAを中心とする円形状(円弧状)となっている。例えば、外径面14cは、光軸OAから一定の距離にある円筒状の曲面となっている。これに対して、平坦面14fは平面状であり、平面視した場合に、直線状となっている。言い換えると、平坦面14fは、フランジ部12の外周部分に形成された平面部分である。外径面14cと平坦面14fとは、境界部分P1,P2において繋がっており、フランジ部12の外周側面14sを構成している。図示の場合の平坦面14fについて具体的に説明すると、平坦面14fは、破線によって図示する外径面14cの曲率を維持して延長した仮想的な面である仮想面14c'を考えた場合に、この仮想面14c'の部分を直線状に切り欠いてできる面である。従って、平坦面14fは、外周側面14sにおいて近傍の外径面14cによる曲面よりも光学面の光軸OAの中心側に形成される平面部分となっている。以上からレンズ10の外観形状は、全体として、Dカット形状となっている。なお、詳しい図示を省略しているが、平面部分である平坦面14fと外径面14cとの境界については、例えば適度にカーブした曲面によって滑らかに繋がれているものにできる。
内径面14aは、光軸OAに対して傾斜して延びており、レーザ光源側で広がるテーパー形状を有し、内径面14bは、光軸OAに対して傾斜して延びており、光情報記録媒体側で広がるテーパー形状を有する。
これに対して、外径面14cと平坦面14fとは、光軸OAに対して平行にそれぞれ延びており、外径面14cは、筒形状を有する。一方、平坦面14fは、光軸OAに対して平行な平面であり、平坦面14fの面上にはエアベント部15が形成されている。第1及び第2フランジ面12a,12bは、光軸OAに垂直に延びる平坦な面となっている。
ネック部13は、光学機能部11及びフランジ部12よりも肉薄の部分であり、ネック部13の光軸OAに平行な方向の最大厚さH1は、フランジ部12の光軸OAに平行な方向の最大厚さH2よりも薄くなっている。なお、ネック部13のレーザ光源側や光情報記録媒体側には、端面が形成されている。
エアベント部15は、成形時にエアベント溝VD(図3(A)等参照)に沿って形成される。具体的には、エアベント部15は、成形時に成形金型内の空気を逃がすために設けられたエアベント溝VDに達した樹脂によって形成されるものである。ここでは、エアベント部15は、フランジ部12の平面部分である平坦面14fから光軸OAに垂直な方向に突出した状態で延び、かつ、平坦面14fの近傍の外径面14cよりも光軸OAまでの距離が短い範囲内に形成されている。つまり、図示のように平面視した状態において、エアベント部15は、平坦面14fと仮想面14c'とで囲まれた範囲内に形成されている。言い換えると、外周側面14sの外径面14cのうちエアベント部15近くの曲面や仮想面14c'で規定される近傍の曲面よりも光軸OAまでの距離が短い範囲内に形成されている。従って、フランジ部12の外周側面14sを円筒状の面として捉える、すなわち外周側面14sが外径面14cと仮想面14c'とで形成される円筒状の面であると仮想した場合に、エアベント部15は、当該円筒状の面よりも外側に張り出すことがない。従って、例えばレンズ10をホルダー等に取付ける時において、仮想した円筒状の外周側面14sの範囲からエアベント部15が突出して位置合わせにおいてホルダー等に干渉するといった事態を回避できる。
以下、図2等を参照して、図1に示すレンズ10を製造するための成形金型について説明する。図示の成形金型40は、第1金型としての可動金型41と、第2金型としての固定金型42とを備える。可動金型41は、型開閉駆動装置51に駆動されてAB方向に進退移動可能になっており、固定金型42との間で開閉動作が可能になっている。両金型41,42をパーティング面PS1,PS2で型合わせして型締めすることにより、射出成形用の型空間を形成することができる。
可動金型41と固定金型42との型締めにより、図3(A)及び3(B)に示すように、レンズ10を成形するための型空間CVと、この型空間CVに樹脂を供給するための流路空間FCとが形成される。このうち、型空間CVは、図1に示すレンズ10の形状に対応するものとなっている。また、流路空間FCは、レンズ10を分離する前の成形品のランナー部RP等に対応する空間であり、ゲート部分GSは、かかる成形品のゲート部GPに対応する空間である。なお、図1に示すレンズ10では、仕上げ加工によってゲート部GPが完全に除去されている。
型空間CVにおいて、一対の対向する第1及び第2転写面S1,S2は、レンズ10のうち中央部の光学機能部11の第1及び第2光学面OS1,OS2をそれぞれ形成するためのもので、後述するコア型64a,74aの端面にそれぞれ対応している。従って、第1転写面S1は、第2転写面S2よりも深く曲率が大きくなっている。
また、成形金型40には、樹脂の流入口IMから延びるエアベント溝VDが形成されている。図示のように、エアベント溝VDは、ゲート面側とは反対側の面に形成されている。言い換えると、成形金型40は、樹脂を供給するためのゲート部形成部であるゲート部GPを、エアベント溝VDの端部分である流入口IMに対して光軸OAを挟んだ反対側の位置に有している。エアベント溝VDが設けられた箇所には、不図示の真空ポンプ(負圧発生装置)が存在し、これにより、積極的に金型内の空気を引抜くことで、成形金型40内の空気をより効率的に逃がすことができる。
以下、図2に戻って、成形金型40について説明する。まず、可動側の可動金型41は、パーティング面PS1を形成する型板61と、型板61を背後から支持する受板62と、受板62を背後から支持する取付板63と、図3に示す型空間CVを形成する金型入子としてのコア型64aと、型空間CVを形成する周辺部としての外周型64bとを備える。さらに、可動金型41は、レンズ10を分離する前の成形品のランナー部RPを突き出して離型する突き出しピン65と、コア型64aを背後から押す可動ロッド67aと、突き出しピン65を背後から押す可動ロッド67bと、可動ロッド67a,67bを進退移動させる進退部材68とを備える。ここで、コア型64aは、前進する可動ロッド67aに駆動されて固定金型42側に前進し、可動ロッド67aの後退に伴って自動的に後退して元の位置に復帰する。また、突き出しピン65は、前進する可動ロッド67bに駆動されて固定金型42側に前進し、可動ロッド67bの後退に伴って自動的に後退して元の位置に復帰する。なお、進退部材68は、進退駆動装置52に駆動され、適当なタイミング及び量でAB方向に進退動作する。
可動金型41において、型面側の金型部品である型板61は、図1に示すランナー部RPを形成するランナー凹部61bと、ゲート部GPを形成するゲート凹部61cと、外周型64bや突き出しピン65をそれぞれ挿入するために設けた貫通孔61e,61fとを備える。
固定側の固定金型42は、パーティング面PS2を形成する型板71と、型板71を背後から支持する取付板72と、図3に示す型空間CVを形成する金型入子としてのコア型74aと、型空間CVを形成する周辺部としての外周型74bとを備える。
固定金型42において、型面側の金型部品である型板71は、図1に示すランナー部RPを形成するランナー凹部71bと、ゲート部GPを形成するゲート面71cとを備える。
以下、成形金型40を用いたレンズ10の製造方法について説明する。まず、不図示の金型温度調節機により、可動金型41と固定金型42とを適宜加熱する。これにより、両金型41,42において型空間CVを形成する金型部分の温度を成形に適する温度状態とする。次に、型開閉駆動装置51を動作させ、可動金型41を固定金型42側に前進させて型閉じ状態とし、型開閉駆動装置51の閉動作を更に継続することにより、可動金型41と固定金型42とを必要な圧力で締め付ける型締めが行われる。次に、不図示の射出装置を動作させて、型締めされた可動金型41と固定金型42との間の型空間CV中に、ゲート部分GS等を介して溶融樹脂を必要な圧力で注入する射出を行わせる。溶融樹脂を型空間CVに導入した後は、型空間CV中の溶融樹脂が放熱によって徐々に冷却されるため、かかる冷却にともなって溶融樹脂が固化し成形が完了するのを待つ。次に、型開閉駆動装置51を動作させて、可動金型41を後退させ、可動金型41を固定金型42から離間させる型開きを行わせる。この結果、成形品であるレンズ10は、可動金型41に保持された状態で固定金型42から離型される。次に、進退駆動装置52を動作させて、可動ロッド67a,67bを介してコア型64a及び突き出しピン65によるレンズ10の突き出しを行わせる。この結果、レンズ10が、可動ロッド67a等に付勢されて固定金型42側に押し出されて、レンズ10が可動金型41から離型される。なお、両金型41,42から離型されたレンズ10は、このレンズ10のランナー部RPから延びるスプルー部等を把持することによって、成形装置の外部に搬出される。さらに、搬出後のレンズ10は、ゲート部GPの除去等の外形加工を施されて出荷用の製品とされる。以上の工程において、溶融樹脂の加圧注入に伴って、エアベント溝VDによって型空間CV内のガスを逃がされる。この際、溶融樹脂の一部がエアベント溝VDに到達すると、エアベント溝VDから一部がはみ出して突出し、結果として、上述したエアベント部15(図1(A)等参照)が形成されることになる。ここで、エアベント溝VDの形状が調整されている。具体的には、例えば、エアベント部15の光軸OAの方向についての厚さが、1/100mm以上1/10mm以下となっている。また、エアベント部15において、周方向の長さL1が、外周側面14sにおける外周長さL2に対して20%以下となっている。これらにより、形成されるエアベント部15は、上述したような所望のサイズや形状となるようにできる。
さらに、上記のような成形金型40の作製に関しては、エアベント溝VDの周辺部分において、複雑な作業をあまり要せず、比較的簡易であるものとなっている。
以下、図4を参照して、成形金型の作製のうち、エアベント溝VDの周辺部分の作製に関わる部分であるレンズ10の側面に対応する固定金型42の側面部分の作製について説明する。図4は、成形金型40の側面部分を模式的に示す図である。図示のように、固定金型42の側面部分に関する表面42aは、レンズ10の外径面14cに対応する筒状の面である側面42cと、レンズ10の平坦面14fに対応する平面である側面42fと、側面42fの一部に樹脂の流入口IMとなる孔を開けてエアベント溝VDを形成する際にできる平面である側面VDaとで構成される。ここでは、研磨装置SEを用いて金型を切削・研磨することでこれらの面を作り出すものとする。研磨装置SEは、例えば自転する円形状の刃を有することで、各側面を削り出すことができる。この場合、まず、側面部分の表面42aのうち、側面42cと側面42fとを形成する。この際、側面42cは、筒状の面であるため、図中矢印R1,R2で示すように、軸XXを中心に自転する研磨装置SEを回転移動させれば形成できる。さらに、側面42fは、平面であるため、図中矢印R3で示すように、軸XXを中心に自転する研磨装置SEを直進移動させれば形成できる。つまり、面42cと側面42fとは、矢印R1の回転移動、矢印R3の直進移動、矢印R2の回転移動の順で研磨装置SEを操作させるだけで形成が可能である。この場合、矢印R1の回転移動から矢印R3の直進移動に移行する際及び矢印R3の直進移動から矢印R2の回転移動に移行する際に、平坦面14fと外径面14cとの境界に対応する部分が形成される。このため、当該境界に対応する部分については、曲面形状となり、平坦面14fと外径面14cとを滑らかに繋ぐ状態となる。なお、エアベント溝VDを形成する側面VDaについては、側面42fが形成された後、側面42fの一部にエアベント溝VDの孔すなわち流入口IMを形成すべく研磨装置SEを直進移動させてエアベント溝VDが形成される。
これに対して、エアベント溝VDの周辺において、図1(A)に示す外径面14cと仮想面14c'とで形成される円形の領域内にエアベント部15を収めるために、平坦面14fやその周辺の形状を上記のようにせず、仮に凹形状のようなものを形成させようとすると、固定金型42の側面部分の作製する加工において、当該凹形状に対応させるべく凸部を形成することになる。この場合、側面を削り出すための動作が上記のような回転移動と直進移動とを順に行うだけの単純なものとはならず、複雑な動きを組み合わせる等の複雑・困難な作業が必要となる。
以上説明した本実施形態に係る光学素子及びこれを成形するための成形金型では、光学素子であるレンズ10において、フランジ部12が外周側面14sにおいて外径面14cや仮想面14c'で規定される近傍の曲面よりも光学面OS2の光軸OA側に形成される平坦面14fを有しており、エアベント部15が平坦面14fから光軸に垂直な外側方向に突出して形成されている。従って、成形金型40を構成する固定金型42のうちエアベント部15が形成されるエアベント溝VDの周辺においては、上記の平坦面14fに対応する側面42fを作製すればよいため、例えばエアベント溝VDの周辺において凸状の面を作製するといった複雑・困難となりがちな形状の面を作製する場合に比べて、簡易に成形金型40の作製ができる。
さらに、成形されるレンズ10において、エアベント部15は、平坦面14fを近傍の曲面よりも光軸OAまでの距離が短い範囲内に形成されている。これにより、例えば成形後、エアベント部15を切削加工等せずそのままにしていてもレンズ10をホルダー等へ取り付ける時に干渉させないようにすることが可能となる、すなわち、エアベント部15の除去を要することなく位置決めが可能となる。エアベント部15の切削加工等の作業が不要となることで、当該作業のための設備が不要となり、また、切削加工時の粉塵の発生に伴うレンズ不良の発生も回避される。すなわち、生産サイクルを短くし、かつ、生産能率を向上させることができる。また、平坦面14fを位置合わせにおける基準の面とすることもできる。
〔第2実施形態〕
以下、第2実施形態に係る光学レンズ、光学レンズユニット及び撮像装置について説明する。なお、本実施形態に係る光学レンズ等は、第1実施形態に係るレンズ10等の変形例であり、一部を除いた他の構造については、第1実施形態の場合と同様であるため、一部の構造以外の部分については、説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態に係るレンズの側方断面図である。図示のように、本実施形態では、レンズ10のうち、フランジ部12の平坦面14fの形状が第1実施形態の場合と異なっている。より具体的には、フランジ部12において、平坦面14fを含む外周側面14sは、光軸OAに対して平行ではなく、傾斜している。具体的には、図中において一部拡大して示すように、平坦面14fが光軸OAに平行な状態に比べて物体側から像側に向かうほど光軸OAに近づくように角度θだけ傾いた平面形状となっている。また、図示を省略するが、外周側面14sのうち平坦面14f以外の部分である外径面14c(図1(A)参照)も、物体側から像側に向かうほど光軸OAに近づくように角度θだけ傾いたテーパー状となっている。以上のように外周側面14sが全体として傾斜があることで、型抜きを容易にすることができる。なお、ここで平坦面14fの傾斜角度であり外径面14cのテーパー角度である角度θは、例えば3°〜5°で設定されている。
本実施形態の場合も、レンズ10は、比較的簡易に作製される成形金型によって成形され、かつ、エアベント部15を切削加工等せずそのままにしていてもレンズ10をホルダー等へ取り付ける時に干渉させないようにすることが可能となるので、生産サイクルを短くし、かつ、生産能率を向上させることができる。
〔第3実施形態〕
以下、第3実施形態に係るレンズを成形するための成形金型について説明する。なお、本実施形態に係る成形金型は、第1実施形態に係る成形金型40の変形例であり、固定金型の一部を除いた他の構造については、第1実施形態の場合と同様であるため、一部の構造とその周辺部分以外の部分については、図示及び説明を省略する。
図6(A)は、本発明の第3実施形態に係る光学レンズを成形するための成形金型240を説明する平面図である。
図示のように、本実施形態では、成形金型240の固定金型242のうち、エアベント部15が形成されるエアベント溝VDにおいて、樹脂の流動性を調整する流動性調整部FAが形成されている。具体的には、流動性調整部FAは、エアベント溝VDのうち、流入側に形成されており、エアベント溝VDの周辺部分である本体側を形成する部分と異なる表面構造又は材質で構成され、エアベント溝VDに流入する樹脂の量を抑制している。つまり、流動性調整部FAは、樹脂の流動性を流動性調整部FAの周辺部分よりも遅くしている。これにより、エアベント溝VDから突出する樹脂の量や形状を制御して形成されるエアベント部15を所望の大きさや形状にする一方、流入口IMの大きさは変化させないことで、成形時の空気抜きについては高いままに維持できる。流動性調整部FAの表面構造や材質については、例えば表面に凹凸を設けることで、周辺部分である本体側の表面よりも樹脂の流動性を遅くすることができる。また、材質に関しては、熱伝導率の異なるものを採用することが考えられる。すなわち、流入する樹脂から熱を奪う速さを他の周辺部分を構成する金型の部分と異なるものとすることで、流動性を変化させ調整することができる。
また、図6(B)に示す変形例のように、さらに、流動性調整部FAの表面構造や材質が、位置によって異なっていてもよい。具体的には、図示の場合、流動性調整部FAのうちエアベント溝VDの中央側に位置する第1調整部FA1と周辺側に位置する第2調整部FA2とで、表面構造や材質を異なるものとしている、すなわち流動性を異なるものとしている。図1(A)に示すように、エアベント部15は、仮想面14c'の部分を越えない範囲で形成されれば所期の目的を達成できるため、エアベント溝VDの周辺側に比べて中央側には多くの樹脂が突出させることができる。従って、上記のような構成において、例えば、第1調整部FA1よりも第2調整部FA2において樹脂の流動性を遅くするようにしてもよい。また、以上の図6(B)に示す流動性調整部FAの表面構造や材質を2段階にする構成は一例であり、例えば、3段階以上にする、或いは徐々に表面の粗さを変更する等、レンズ材料として採用する樹脂の材質や製造過程での温度圧力等に応じて、種々の応用が可能である。以上のように流動性調整部FAに変化をもたせることで、より緻密にエアベント部15の形成の制御ができる。
〔第4実施形態〕
以下、第4実施形態に係るレンズについて説明する。なお、本実施形態に係るレンズは、第1実施形態に係るレンズ10の変形例であり、レンズを形成するための成形金型は、第1実施形態に係る成形金型40等の変形例であり、固定金型の一部を除いた他の構造については、第1実施形態の場合と同様であるため、一部の構造とその周辺部分以外の部分については、図示及び説明を省略する。
図7(A)は、本発明の第4実施形態に係るレンズ310のうちエアベント部315及びその周辺を示す図である。図7(A)は、フランジ部12のうち平坦面14f側を正面として見た断面図を示している。図示のように、本実施形態では、平坦面14fから突出するエアベント部315の厚みが、中央側と周辺側とで異なっており、中央側のほうが周辺側より厚くなっている。このような形状のレンズ210を作製するために、図7(B)に示すように、本実施形態に係る成形金型340の流入口IMは、中央側が周辺側よりも大きなものとなっている。つまり、エアベント溝VDの周辺側に比べて中央側には多くの樹脂が突出させることができる。
〔第5実施形態〕
以下、第5実施形態に係るレンズを成形するための成形金型について説明する。なお、本実施形態に係る成形金型は、第1実施形態に係る成形金型40等の変形例であり、一部を除いた他の構造については、第1実施形態の場合と同様であるため、一部の構造とその周辺部分以外の部分については、図示及び説明を省略する。
図示のように、本実施形態では、成形金型440は、型空間において、一対の対向する第1及び第2転写面を複数組有している。より具体的には、例えば成形金型440の固定金型442は、中央に位置するランナー部を形成するためのランナー凹部471bが略均等の角度で放射状に複数延びており、その延長上にゲート部GPを形成するための複数のゲート面471cがそれぞれ設けられている。また、各ゲート面471cの反対側にそれぞれ対応するエアベント溝VDが形成されている。なお、図示を省略するが、可動金型は、固定金型442の形状に合わせて複数の光学転写面を有している。この場合、1回で成形される成形品から、複数個のレンズを取り出すことができる。この成形金型440による成形では、樹脂の注入時に各エアベント溝VDから抜け出る型空間内の空気は全体として放射状に逃げる(押し出される)ことになる。このため、各成形部分での空気抜きの動作は、互いに他の成形動作に影響を与えることがないものとなる。つまり、各エアベント溝VDにおいて、各エアベント部15は、他から影響を受けることなく所望の状態で形成される。
図9は、本実施形態の変形例の成形金型540について示す図である。図8では、放射状に配列することで、1つの成形部分での空気抜きが他の成形分での成形に影響を与えないようにするものとしているのに対して、図9に示す例では、成形金型540の固定金型542において、ランナー凹部571bが平行に延びて複数のゲート面471cがそれぞれ設けられていることでゲート側に対向して設けられる各エアベント溝VDからの空気抜きが他の成形分での成形に影響を与えないようにするものとなっている。
〔第6実施形態〕
以下、第6実施形態に係るレンズを成形するための成形金型について説明する。なお、本実施形態に係る成形金型は、第1実施形態に係る成形金型40等の変形例であり、固定金型の一部を除いた他の構造については、第1実施形態の場合と同様であるため、一部の構造とその周辺部分以外の部分については、図示及び説明を省略する。
図10(A)は、本発明の第6実施形態に係る光学レンズを成形するための成形金型540を説明する平面図である。本実施形態の場合、成形金型640において、エアベント溝VDは、図10(B)に示すレンズ610の平坦面14fに対応する平面である側面42fを複数個所(2箇所)に有している。従って、レンズ610において、エアベント部615は、フランジ部12の周縁側の2箇所に形成されている。この場合、エアベント部が形成される2個所にエアベント溝VDが存在しているので、成形金型640内の空気をより効率的に逃がすことができる。また、エアベント部615も複数形成される単独で形成される場合より1つあたりの大きさを小さくすることができる。
〔第7実施形態〕
以下、第7実施形態に係る光学素子であるレンズについて説明する。なお、本実施形態に係るレンズは、第1実施形態に係るレンズ10の変形例であり一部を除いた他の構造については、第1実施形態の場合と同様であるため、一部の構造とその周辺部分以外の部分については、説明を省略する。
図11は、本発明の第7実施形態に係るレンズ710を説明する平面図である。本実施形態のレンズ710は、フランジ部12の外周側面14sにおいて平坦面14fから離れた位置に、光軸OAの方向から見て平坦面14fに垂直な1つ以上のアライメント用の平坦面IS1,IS2を有する。フランジ部12において、平坦面IS1,IS2は、光軸OAを中心として対称であり、かつ、光軸OAに対して平行な一対の面となっている。この場合、例えばホルダーへの取付けに際して、平坦面IS1,IS2を基準とする、また、平坦面14fと併せて基準とすることができ、位置合わせ等をより容易におこなうことができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態において、固定金型42及び可動金型41で構成される射出成形金型に設ける型空間CVの形状は、様々な形状とすることができる。すなわち、コア型64a,74a等によって形成される型空間CVの形状は、単なる例示であり、レンズ10その他の光学素子の用途等に応じて適宜変更することができる。例えば、固定金型42でレンズ10の第1光学面OS1を成形し、可動金型41で第1光学面OS1よりも曲率の小さい第2光学面OS2を成形する金型構成とすることもできる。
また、上記実施形態において、レンズ10の第1光学面OS1に回折構造等の微細形状を設けてもよい。
また、上記では光学素子としてピックアップレンズを取り上げているが、ピックアップレンズ以外の光学素子の製造においても、本発明を適用することができる。
また、上記のうち例えば第1実施形態において、外周側面14sのうち平坦面14f以外の面すなわち外径面14cは、光軸OAから一定の距離にある円筒状の曲面である(平面視において円弧状となっている)ものとしているが、外径面14cの形状が円筒状ではなく例えば平面視において円形状から多少歪んで楕円状となっていてもよい。
10,310,610,710…レンズ、 11…光学機能部、 12…フランジ部、 12a,12b…フランジ面、 13…ネック部、 13a,13b…端面、 14…突起部分、 14a,14b…内径面、 14c…外径面、 14c'…仮想面、 15…エアベント部、 40,240,440,540,640…成形金型、 41…可動金型、 42…固定金型、 51…型開閉駆動装置、 52…進退駆動装置、 61,71…型板、 63,72…取付板、 64a,74a…コア型、 64b,74b…外周型、 81…筺体、 CV…型空間、 VD…エアベント溝、 FC…流路空間、 GP…ゲート部、 OA…光軸、 OS1,OS2…光学面、 PS1,PS2…パーティング面、 RP…ランナー部、 S1,S2…転写面

Claims (13)

  1. 光学面を有する光学機能部と、前記光学機能部の周辺に配置され外周側面を形成するフランジ部と、成形金型のエアベント溝に対応して前記フランジ部の周縁から外側に張り出すエアベント部とを有し、
    前記フランジ部は、前記外周側面において近傍の曲面よりも前記光学面の光軸側に形成される平面部分を有し、
    前記エアベント部は、前記フランジ部の前記平面部分から光軸に垂直な外側方向に突出した状態で、かつ、前記平面部分の近傍の曲面よりも前記光軸までの距離が短い範囲内に形成されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記フランジ部において、前記平面部分を含む前記外周側面は、前記光学面の光軸に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記フランジ部において、前記外周側面のうち前記平面部分以外の面は、光軸から一定の距離にある円筒状の曲面であることを特徴とする請求項1及び2のいずれか一項に記載の光学素子。
  4. 前記エアベント部は、前記フランジ部の周縁側において、複数個所に形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の光学素子。
  5. 前記フランジ部は、前記外周側面において前記平面部分から離れた位置に、光軸方向から見て前記平面部分に垂直な1つ以上のアライメント用の平坦面を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の光学素子。
  6. 前記フランジ部において、前記平坦面は、光軸を中心として対称であり、かつ、光軸に対して平行な一対の面であることを特徴とする請求項5に記載の光学素子。
  7. 前記エアベント部の光軸方向についての厚さは、1/100mm以上1/10mm以下であることを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載の光学素子。
  8. 前記エアベント部は、前記フランジ部の前記外周側面における外周長さに対して20%以下の周方向の長さを有することを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の光学素子。
  9. 光学面を有する光学機能部と、前記光学機能部の周辺に配置され外周側面を形成するフランジ部と、前記フランジ部の周縁から外側に張り出すように形成されるエアベント部とを有する光学素子を含む成形品を成形する成形金型であって、
    前記フランジ部の前記外周側面において近傍の曲面よりも前記光学面の光軸側に形成される平面部分を形成する平面部分形成部と、
    前記平面部分形成部の一部に隣接して配置され、前記平面部分から光軸に垂直な外側方向に突出した状態でかつ前記平面部分の近傍の曲面よりも前記光軸までの距離が短い範囲内に前記エアベント部を形成させるエアベント溝と、を備えることを特徴とする成形金型。
  10. 前記エアベント溝に対して前記光軸を挟んだ反対側において、成形時に前記フランジ部の側面に対応する位置に樹脂を供給するためのゲート部形成部をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の成形金型。
  11. 前記成形品は、複数の前記光学素子を有することを特徴とする請求項10に記載の成形金型。
  12. 前記エアベント溝は、樹脂の流動性を調整する流動性調整部を有することを特徴とする請求項9から11までのいずれか一項に記載の成形金型。
  13. 前記エアベント溝において、前記流動性調整部は、前記エアベント溝の周辺部分と異なる表面構造又は材質であることにより、樹脂の流動性を当該周辺部分よりも遅くすることを特徴とする請求項12に記載の成形金型。
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