JP2016037888A - 内燃機関の燃焼性改善用組成物及びこの組成物を用いた燃焼性改善用成形部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内燃機関の燃費が向上しパワーアップすると同時に不完全燃焼によるNOx,SOx,CO,HC等の環境汚染物質の発生を抑制する燃焼性改善用組成物とこの組成物を用いた燃焼性改善用成形部材を提供する。【解決手段】 放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末の中の少なくとも何れか一種の燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末を合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種に分散させた内燃機関の燃焼性改善用組成物と、この組成物を用いた筒状成形体の表面をアルミニウム系金属膜で覆ってなる燃焼性改善用成形部材。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の燃焼性改善用組成物に関し、より詳細には放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末の中の少なくとも何れか一種の燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末を合成ゴム又は合成樹脂に分散させた燃焼性改善用組成物及びこの組成物を用いた燃焼性改善用成形部材に関するものである。
近年、ガソリン、軽油、灯油、重油などの化石燃料を使用する内燃機関、特に自動車の排気ガスによる公害が社会問題化し、この解決策としての技術が各方面で開発されつつあり、電気自動車やハイブリッドカーもその一例である。一方、電気石、ガーネット、雲母、鉱石焼成酸化物との混合微粉末を水性アクリル樹脂等の合成樹脂に混入した塗料を塗布してコーティング層を形成して活性水素と活性酸素を発生する燃焼効率改善塗料組成物の技術が開示されている(特許文献1)。また、既存のガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車に対する排ガス対策や燃焼効率を高める技術として、トルマリン鉱石粉末を水性塗料に混入したマイナス空気イオン発生塗料を塗布したエア・クリーナーケースの技術が開示されている(特許文献2)。更に、密閉容器にトルマリンの粉末とゼオライトの粉末との混合粉末とアルミニウム、銅又は銀の粉末、炭素粉との混合粉末を空隙を残した状態で封入した燃料及び燃焼空気の改質器の技術が開示されている(特許文献3)。
しかし、前記の特許文献1と特許文献2に記載された技術はトルマリン等の鉱石焼成酸化物の微粉末を水性アクリル樹脂等に混入した塗料を構成し、この塗料を直接エア・クリーナーケースに塗布し、或いは塗料によるコーティング層を形成し、自動車エンジンの空気導入路内壁やエアークリーナー内壁に貼付けて燃焼効率の改善とCOガス発生量の抑制を図るものである。前記コーティング層の形成は刷毛塗りやエアーガンによる吹きつけによるも、繰り返し塗装する手間がかかるのみでなく塗装の厚みに限界があり、塗装中に含まれるトルマリン等の微粉末から発する放射線を含む電磁波のみでは燃焼性改善効果を達成することが困難であった。また、特許文献3の技術はトルマリン粉末とゼオライト粉末の混合粉末に金属粉末を添加する技術が開示されているが、これらの粉末を単に密閉容器3に封入しただけであって、燃焼性改善用粉末を合成ゴム等に分散さた燃焼性改善用組成物とこの組成物を用いた成形体からなる燃焼性改善用成形部材に関する本願発明の技術的思想とは全く異なる。
そこで、本願発明者は鋭意研究を重ねて、前述した鉱石焼成酸化物の微粉末を水性アクリル樹脂等に混入した塗料を用いる従来技術に代えて、微弱な放射線を含む電磁波を放射する放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石等の燃焼性改善用粉末を球状アルミニウム系金属粉末と共に放射線や電磁波を通しやすいシリコーンゴムなどの媒体の中に適宜間隔をおいて分散させた燃焼性改善用組成物を用いた成形部材を構成する。この成形部材を内燃機関の吸気管又は燃料供給管等に装着することによって、燃焼性改善用粉末が発する放射線を含む電磁波並びにエネルギーを燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末とアルミニウム系金属膜にて反射乃至増幅して効率よく燃料や空気に伝達し、炭化水素系燃料の分子を励起活性化して燃焼性改善の効果を著しく向上するのに加えてパワーアップすることを見知して本発明に想到したものであり、本願発明の主たる目的は前記問題点を解消し、内燃機関の燃焼性改善用組成物及びこの組成物を用いた燃焼性改善用成形部材を提供することにある。
前記の課題を解決するために、本発明は、放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末の中の少なくとも何れか一種の燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末を合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種に分散させたことを特徴とする内燃機関の燃焼性改善用組成物とする。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種100質量部に対して燃焼性改善用粉末が30〜100質量部、球状アルミニウ系金属粉末が前記燃焼性改善用粉末よりも少ない部数を含有することを特徴とする前記の内燃機関の燃焼性改善用組成物とすることが好ましい。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記合成ゴム又は合成樹脂は、シリコーンゴム又はシリコーン樹脂であることを特徴とする前記の内燃機関の燃焼性改善用組成物とすることが好ましい。
また、前記の課題を解決するために、本発明は、前記燃焼性改善用組成物を用いた成形体の表面をアルミニウム系金属膜で覆ってなることを特徴とする前記の内燃機関の燃焼性改善用成形部材とすることが好ましい。
本願発明の燃焼性改善用組成物は、放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末等の燃焼性改善用粉末が混入する合成ゴムや合成樹脂中に球状アルミニウ系金属粉末を適宜間隔をおいて分散させた組成物からなるので、放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末から発せられるγ線/放射線を含む電磁波が球状アルミニウム系金属粉末等に当たって乱反射しつつ、前記電磁波によるエネルギーを吸収せしめ炭化水素系燃料の分子を励起状態にして電子の引き抜きや付加によって遊離基化して活性化した燃料が噴霧供給され、或いはγ線が物質に作用して荷電粒子をつくる電離作用によって励起を起こし燃焼性が改善され、燃料は完全燃焼し燃費が向上しパワーアップすると同時に不完全燃焼によるNOx,SOx,CO,HC等の環境汚染物質の発生を抑制することとなる。本願発明に係る内燃機関の燃焼性改善用組成物及びこの組成物を用いた燃焼性改善用成形部材は、ガソリンエンジンに限定されず、軽油、重油等を使用するディーゼルエンジン、その他船舶用エンジン等にも適用できることは言うまでもない。
また、前記燃焼性改善用組成物を成形してなる筒状成形体は、従来技術の塗装によるコーティング層に比較して厚く成形できるので、内燃機関の吸気管又は燃料供給管の単位面積当たりのγ線/放射線を含む電磁波の照射量が増幅し、もって内燃機関の燃焼性改善効率が著しく増大する。更に、筒状成形体の外側にアルミニウム系金属膜を設けることにより筒状成形体の外側へ漏れようとするγ線/放射線を含む電磁波が該アルミニウム系金属膜に反射して内側の燃料供給管内を流通する炭化水素系燃料の流れ方向に対して直角方向に照射される結果、γ線/放射線を含む電磁波の照射量が増幅し前記燃焼性改善効果が増大する。また、塗装に比較して熟練を要さず簡単に装着できる利点がある。更に、長期間使用により塗装が劣化した場合に塗装を一旦剥がして再塗装する必要があり手間がかかるのに対して、本発明の筒状成形体は着脱が簡単で容易に交換できる点で優れている。
本願発明を実施するための形態(以下「実施の形態」と称する)について、以下に詳細に説明する。しかし、本願発明は、かかる実施の形態に限定されるものではない。
本願発明の実施の形態において内燃機関の燃焼性改善用組成物は、放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末の中の少なくとも何れか一種の燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末を合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種に分散させたことを特徴とする。ここで、燃焼性改善用粉末である放射性天然鉱物粉末は、微弱の放射線を放射する放射性天然鉱物の粉末であれば特に限定するものではないが、身体に照射されても安全な、微弱の放射線を放射するラジウム鉱石、花崗岩、花崗斑岩、石英斑岩、モナズ石等の粉末の何れか一種または複数種を組み合わせて用いてもよい。
本願発明の実施の形態において特に限定するものではないが、前記放射性天然鉱物としては、岩手県遠野市原産の「角閃石」と称される花崗斑岩の一種を用いることが好ましい。岩手県遠野市小友町の株式会社古代石器が岩手県工業技術センターに前記花崗斑岩の分析を依頼して得られた定量分析結果によれば、二酸化ケイ素60.27質量%、酸化アルミニウム17.02質量%、酸化第二鉄6.70質量%、酸化チタン0.72質量%、酸化カルシウム6.23質量%、酸化マグネシウム2.68質量%、酸化ナトリウム3.26質量%、酸化カリウム1.61質量%等を含有するというX線回折分析による定量分析結果が得られている。併せて食品衛生法第十条に基づく定量分析結果によれば、カドミウム、鉛、水銀、ヒ素は何れも検出されていないので食品衛生法上も安全である。
また、前記株式会社古代石器が、財団法人放射線計測協会に花崗斑岩(角閃石)のγ線放射線量(当量率)の測定を依頼したところによれば、NaIシンチレーション式サーベイメータを用いた測定方法により、γ線放射線量(当量率)は0.07μSv/hなる測定結果が得られている。ただし、この数値はバックグラウンド(試料のないときの線量当量率0.06μSv/h)を含むものであり、この結果からγ線放射線量(当量率)の0.07μSv/hなる数値は人体に対して悪影響を及ぼすものではないことが確認された。この微弱のγ線/放射線を含む電磁波が、エネルギーを吸収せしめ分子を励起状態にして電子の引き抜きや付加によって遊離基化して活性化した燃料が噴霧供給され、或いは物質に作用して荷電粒子をつくる電離作用によって化学反応が起きやすくなって燃焼性が改善され、燃料は完全燃焼し燃費が向上しパワーアップすると同時に不完全燃焼によるNOx,SOx,CO,HC等の環境汚染物質の発生を抑制することとなる。
次に、前記燃焼性改善用組成物とともに用いられる球状アルミニウム系金属粉末は、純アルミニウム又はその合金を含む、例えば、銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛、ニッケル等との合金又はジュラルミン等を含む球状の粉末である。アトマイズ法により製造した球状アルミニウム系金属粉末ないしアトマイズ法により製造したと実質的に同等のものが好ましい。アトマイズ法には、吹きつけに用いる媒体によって、ガス、水、遠心力、プラズマの各アトマイズ法があり、メルト・スピニング法、回転電極法、メカニカル・アロイング法、各種の化学プロセスがある。金属の種類、形状、サイズによって選択することができる。
メタリック塗料に使用されるアルミニウムペーストには、アトマイズ法で製造したアルミニウム微粒子をボールミルで扁平化し、直径10μm程度、厚さ0.5μm程度のフレーク状のものがある。前記メタリック塗料用微粒子は、塗膜形成時にフレークが平行して塗膜の表面に配列(リーフィング)することで、水分や腐食性成分の塗膜への侵入を防ぎ、塗装面全体に均一な輝きを表現する。ところが、本発明においては、該フレーク状のアルミニウム微粒子を用いると、フレークが成形品の表面に浮いた状態で皮膜が形成され均一に分散されないので燃焼性改善効果が得難い。これに対して前記アトマイズ法による球状アルミニウム粉末は球面が滑らでありシリコーンゴム等に均一に分散し易く、且つ、燃焼性改善用粉末が発する放射線を含む電磁波によるエネルギーを球状アルミニウム系金属粉末とアルミニウム系金属膜にて増幅ないし反射により効率よく速やかに燃料や空気に伝達し、炭化水素系燃料の分子を励起活性化して燃焼性改善の効果を著しく向上する。球状アルミニウム系金属粉末の粒径は、特に限定するものではないが、好ましくは50〜300μm、より好ましくは100〜200μmである。これに対して前記放射性天然鉱物は、粒径が小さい方が表面積が大きくγ線/放射線ないし電磁波の放射線量が多いことから、分散性を阻害しない限りにおいて、100μm未満が好ましく、50μm未満とすることがより好ましい。
本願発明の実施の形態において、燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末を合成ゴムないし合成樹脂に分散させた組成物からなる。前記合成ゴムないし合成樹脂は、前記燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末が分散可能であり且つ電磁波の透過性を有するものであれば特に限定するものではないが、シリコーンゴム、シリコーン樹脂、これらの混合物は電磁波の透過性に優れているばかりでなく、200℃以上の耐熱性を有することから特に好ましい。このほかにウレタンゴム、熱可塑性エラストマー(TPE)、室温で流動性を有する液状ゴム、例えば、室温で架橋できるRTVシリコーンゴム、高温で架橋するホット・キュア・エラストマー、その中間で架橋するLTVシリコーンゴム、注入成形型ウレタンゴム等が好ましい。
本願発明の実施の形態において、燃焼性改善用粉末である炭素粉末は、木材や竹材等の有機物を炭焼き窯で炭化しその後急冷して得られる木炭や竹炭を用いることが可能である。また、木材や竹材等の有機物を無酸素ないし低酸素条件下において、炉外圧力より低い炉内圧力にコントロール可能な炭化炉で製造したものが好ましい。温度条件は500℃〜1000℃、好ましくは750〜850℃に調整するのがよい。更に、黒鉛やカーボンブラック、カーボンナノチューブやバイオマス由来の炭素粉末等が使用可能である。
本願発明の実施の形態において、燃焼性改善用粉末である電気石は、別名トルマリンと称し、ホウ素を主構成元素とする結晶性鉱物であって、電気石の種類としては、具体的には鉄電気石、苦土電気石、リチア電気石、オーレン電気石、鉄灰電気石、灰電気石、フォイト電気石、苦土フォイト電気石等がある。電気石の単結晶に圧力ないし熱を加えると両端に静電気が発生し、この現象は圧電性ないし焦電性と呼ばれる。これらの電気石の中で、種類を限定するものではないが、鉄電気石、苦土電気石、リチア電気石等が比較的産出量が多くこれらの電気石粉末を何れか又はこれらを組み合わせて用いることが好ましい。更に前記放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末と組み合わせて用いることによって燃焼性改善の相乗効果が得られる。
前記合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種100質量部に対して燃焼性改善用粉末が30〜100質量部、球状アルミニウ系金属粉末が前記燃焼性改善用粉末よりも少ない部数を含有することが好ましい。燃焼性改善用粉末が30質量部より少ないと燃焼性改善効果が困難であり、100質量部より多くなると分散しづらくなる可能性がある。ただし、燃焼性改善用粉末の種類や粒度を考慮してγ線/放射線を含む電磁波の放射線量ないし分散性能に応じて添加部数を適宜変更することは可能である。また、通常、球状アルミニウ系金属粉末よりも燃焼性改善用粉末の添加部数を多くすることが好ましい。燃焼性改善用粉末の添加量が球状アルミニウ系金属粉末の添加量より少なくするとγ線/放射線を含む電磁波等の放射線の発生量が低減し燃費改善効果が低下する事態を回避するためである。また、前記各種配合剤の他に粘度調整剤、加工助剤、安定剤、難燃剤、防炎剤、老化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、着色剤、発泡剤等を適宜添加することが好ましい。
次に、前記組成物を用いた内燃機関の燃焼性改善用成形部材について説明する。前記燃焼性改善用成形部材の形状は特に限定されるものではないが、例えば、図1に例示するように前記内燃機関の燃焼性改善用組成物を用いた筒状成形体の長手方向に開口部を設けたものからなる。筒状成形体以外に、例えば、シート状、フィルム状、帯状、テープ状等の成形体からなる燃焼性改善用成形部材も含まれる。上記成形体はどのように成形してもよく、その方法は特に限定されない。例えば、市販の液状シリコーンゴム又はシリコーン樹脂の少なくとも何れか一種に放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末の中の何れか一種又は複数種を組み合わせたものと球状アルミニウム系金属粉末とを混入しディスパー等で攪拌混合する。次いで、過酸化物架橋剤を投入して攪拌した混合物を必要に応じて真空脱泡等の脱泡工程を経て成形用型に注入し、室温硬化性の場合はそのまま硬化するまで放置し、加熱硬化性の場合は所定温度に加熱する。硬化後に成形体を型から取り外して筒状成形体が得られる。前記筒状成形体の外側表面に例えば粘着剤を介してアルミニウム箔を貼着し筒状成形体の長手方向に開口部を設けることによって燃焼性改善用成形部材が得られる。
また、前記シート状等の成形体は、例えば、前記混合物をレリーズペーパー上にドクターナイフコーター又はロールコーター等によって所定厚みにコーティングし硬化後に更にその上に粘着剤を介してアルミニウム箔などを貼り合わせ、或いは前記アルミニウム塗料をコーティングしてアルミニウム薄膜を形成した後、成形体をレリーズペーパーから剥離して燃焼性改善用成形部材が得られる。前記成形体の厚みは、成形体中の燃焼性改善用粉末から燃料ないし空気に向けて放射される放射線量が燃焼性改善効果を達成する限りにおいて特に限定するものではないが、1〜20mm、好ましくは2〜10mm、特に好ましくは3〜7mmである。1mm未満では燃焼性改善効果を得るための放射線量が充分でなく、20mmを超えて厚くしても燃焼性改善効果が飽和状態となり、更なる効果が得がたいからである。
なお、前記のアルミニウム箔に代えて、前記アルミニウム微粒子をボールミルで扁平化したフレークをシリコーン変性樹脂系のビヒクルに分散させたメタリック塗料を前記筒状成形体の外側表面に吹きつけ、刷毛塗り又は外側面部分をディッピング等にてメタリック塗装することによって、塗膜形成時にフレークが平行して塗膜の表面に配列(リーフィング)して、筒状成形体の表面をアルミニウム系金属膜で覆ってなる燃焼性改善用成形部材が得られる。
以下に実施例を挙げて本願発明について説明する。先ず、室温硬化型RTVシリコーンゴム96質量部、放射性天然鉱物粉末として岩手県遠野市原産の角閃石40質量部、球状アルミニウム系金属粉末としてアトマイズ法アルミニウム粉末(粒度:概100〜200μm)10質量部を容器中でディスパーで攪拌後、過酸化物架橋剤4質量部を投入して攪拌したのち所定の成形型に注入した。シリコーンゴムと過酸化物架橋剤の比率は成形体の硬度や反応時間等を考慮して適宜変更可能である。シリコーンゴムが硬化した後、成形体を成形型から取り出して筒状成形体を長手方向に切断して開口部を設けた。本実施例では、成形体の肉厚が3〜7mmの円筒形と断面がコの字形の四角筒形の二種類の筒状成形体を得た。その中から複数個選択し、筒状成形体の表面をアルミニウム箔で覆ってなる燃焼性改善用成形部材を得た。
前記実施例で得られた図1(1)に示すチューブ状の燃焼性改善用成形部材(以下「チューブ」と称する)を装着するには、先ず、自動車の内燃機関の燃料給油管に前記チューブを挟み込み、チューブの外周面にテープ状のアルミニウム箔を貼り付けて、更にアルミニウム箔の上から結束バンドを巻き付けて固定する。なお、前記メタリック塗装ないしアルミニウム箔を貼り付けた燃焼性改善用成形部材については前記アルミニウム箔を巻き付ける工程を省略し、燃焼性改善用成形部材の上から直接結束バンド等を巻き付けて固定するだけでよい。なお、この場合、炭化水素系燃料の分子を励起状態に維持するために、燃焼性改善用成形部材はなるべくエンジンに近い側に装着するのが好ましい。更に、前記燃料給油管以外に或いは燃料給油管と共にエンジンの空気導入路等に装着してもよい。
また、図1(2)に示す断面がコの字状の燃焼性改善用成形部材は、燃料タンクから燃料供給パイプを経て複数のエンジンのインジェクターに燃料を分配供給する内燃機関に対して使用するのが好ましい。前記内燃機関は複数のエンジンの上方に燃料を噴射するインジェクターが各エンジン毎に備えられており、このインジェクターに燃料を分配供給する一本の燃料分配パイプが配設されており、この燃料分配パイプの1端部と前記燃料供給パイプとを連結してなる。前記燃料分配パイプの上方からコの字状の燃焼性改善用成形部材を挟み込み燃料分配パイプないしインジェクターを覆うようにして装着するのが好ましい。コの字状の燃焼性改善用成形部材を1本の燃料分配パイプに装着するだけでよく、前記チューブを複数の燃料供給パイプに装着する手間が省ける。また、前記シート状、フィルム状、帯状、テープ状等の成形体についても前記筒状成形体と同様にして燃料給油管等に巻回して覆い装着できる。次に、本実施例のチューブを用いた走行試験(実車試験)及びパワーチェック試験について説明する。
<走行試験測定条件>
上記の実施例で得られた燃焼性改善用成形部材を自動車に装着して所定距離を走行し、どれくらいの燃焼性改善効果があったのかを調べた。前記走行試験において、試験例1と試験例2は前記チューブを用いた。比較例1及び比較例2は、球状アルミニウム及びアルミニウム皮膜を除いた以外は試験例1と試験例2で用いたチューブと同様の燃焼性改善用成形部材を用いた。
<走行試験測定結果>
結果を表1に示す。試験例1は比較例1に対して燃費節約効果が31%向上し、試験例2は比較例2に対して燃費節約効果が10%向上したことが確認できた。排気量の小さい軽自動車の方が燃費改善効果が大きいのは燃料供給管を流れる炭化水素系燃料の単位流量当たりの放射線量が大きいことによるものと推定される。また、何れの場合もエンジン音が静かになったこと、アクセルの踏み込み量が少なくても出力アップすることが確認できたことから排ガスの排出量も併せて低減されたものと推定される。
上記の実施例で得られた燃焼性改善用成形部材を自動車に装着して所定距離を走行し、どれくらいの燃焼性改善効果があったのかを調べた。前記走行試験において、試験例1と試験例2は前記チューブを用いた。比較例1及び比較例2は、球状アルミニウム及びアルミニウム皮膜を除いた以外は試験例1と試験例2で用いたチューブと同様の燃焼性改善用成形部材を用いた。
<走行試験測定結果>
結果を表1に示す。試験例1は比較例1に対して燃費節約効果が31%向上し、試験例2は比較例2に対して燃費節約効果が10%向上したことが確認できた。排気量の小さい軽自動車の方が燃費改善効果が大きいのは燃料供給管を流れる炭化水素系燃料の単位流量当たりの放射線量が大きいことによるものと推定される。また、何れの場合もエンジン音が静かになったこと、アクセルの踏み込み量が少なくても出力アップすることが確認できたことから排ガスの排出量も併せて低減されたものと推定される。
<パワーチェック測定条件>
次に、オートバックス かしわ沼南店において、負荷機能を搭載したローラーシャシーダイナモメーターによるサクラダイノシステム測定器(SDS)を使用して、前記チューブ状の燃焼性改善用成形部材を装着した場合と装着しない場合のパワーチェック(馬力)を行った。使用した自動車はトヨタ イブサム 2000cc(試験例3、比較例3)及びワゴンR(試験例4、比較例4)にて行った。前記パワーチェックにおいて、試験例3と試験例4は前記実施例で得られたチューブを用いた。
次に、オートバックス かしわ沼南店において、負荷機能を搭載したローラーシャシーダイナモメーターによるサクラダイノシステム測定器(SDS)を使用して、前記チューブ状の燃焼性改善用成形部材を装着した場合と装着しない場合のパワーチェック(馬力)を行った。使用した自動車はトヨタ イブサム 2000cc(試験例3、比較例3)及びワゴンR(試験例4、比較例4)にて行った。前記パワーチェックにおいて、試験例3と試験例4は前記実施例で得られたチューブを用いた。
<パワーチェック結果>
上記のサクラダイナシステム測定器(SDS)によるパワーチェックの出力を図2〜6に示す。図2は、トヨタ イブサムに燃焼性改善用成形部材を装着した場合(試験例)と装着しない場合(比較例)のパワーチェック(馬力)を表すグラフ図であり、図3は、前記パワーチェック(馬力)を表す図表である。図4は、ワゴンRに燃焼性改善用成形部材を装着した場合(試験例)と装着しない場合(比較例)のパワーチェック(馬力)を表すグラフ図であり、図5,6は、前記パワーチェック(馬力)を表す図表である。また、前記グラフ及び表から、燃焼性改善用成形部材を装着することにより、どれくらいのパワーアップ効果があるかを表2に示す。表2に示すように、試験例と比較例についてそれぞれの修正馬力(ps)の最大値をエンジンの回転数(rpm)で除算した値から求めたパワーアップ効果は、試験例3の場合、約9%パワーアップし、試験例4の場合は、約16%パワーアップしたことが確認された。排気量の小さい軽自動車の方がパワーアップの改善効果が大きいのは走行試験の場合と同様に燃料供給管を流れる炭化水素系燃料の単位流量当たりの放射線量が大きいことによるものと推定される。以上の燃費改善効果に加えてパワーアップ効果が同時に達成できたことが実証された。
上記のサクラダイナシステム測定器(SDS)によるパワーチェックの出力を図2〜6に示す。図2は、トヨタ イブサムに燃焼性改善用成形部材を装着した場合(試験例)と装着しない場合(比較例)のパワーチェック(馬力)を表すグラフ図であり、図3は、前記パワーチェック(馬力)を表す図表である。図4は、ワゴンRに燃焼性改善用成形部材を装着した場合(試験例)と装着しない場合(比較例)のパワーチェック(馬力)を表すグラフ図であり、図5,6は、前記パワーチェック(馬力)を表す図表である。また、前記グラフ及び表から、燃焼性改善用成形部材を装着することにより、どれくらいのパワーアップ効果があるかを表2に示す。表2に示すように、試験例と比較例についてそれぞれの修正馬力(ps)の最大値をエンジンの回転数(rpm)で除算した値から求めたパワーアップ効果は、試験例3の場合、約9%パワーアップし、試験例4の場合は、約16%パワーアップしたことが確認された。排気量の小さい軽自動車の方がパワーアップの改善効果が大きいのは走行試験の場合と同様に燃料供給管を流れる炭化水素系燃料の単位流量当たりの放射線量が大きいことによるものと推定される。以上の燃費改善効果に加えてパワーアップ効果が同時に達成できたことが実証された。
本願発明に係る内燃機関の燃焼性改善用組成物及びこの組成物を用いた燃焼性改善用成形部材を利用することにより自動車等の内燃機関の燃焼性が改善され、燃料は完全燃焼し燃費が向上しパワーアップすると同時に不完全燃焼によるNOx,SOx,CO,HC等の環境汚染対策や地球温暖化緩和策に大いに貢献する。
1:燃焼性改善用成形部材
2:開口部
3:筒状成形体
4:アルミニウム系金属膜
2:開口部
3:筒状成形体
4:アルミニウム系金属膜
Claims (4)
- 放射性天然鉱物粉末、炭素粉末及び電気石粉末の中の少なくとも何れか一種の燃焼性改善用粉末と球状アルミニウム系金属粉末を合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種に分散させたことを特徴とする内燃機関の燃焼性改善用組成物。
- 前記合成ゴム又は合成樹脂の少なくとも何れか一種100質量部に対して燃焼性改善用粉末が30〜100質量部、球状アルミニウ系金属粉末が前記燃焼性改善用粉末よりも少ない部数を含有することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼性改善用組成物。
- 前記合成ゴム又は合成樹脂は、シリコーンゴム又はシリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の燃焼性改善用組成物。
- 請求項1、2又は3記載の燃焼性改善用組成物を用いた成形体の表面をアルミニウム系金属膜で覆ってなることを特徴とする内燃機関の燃焼性改善用成形部材。
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