JP6280691B2 - 物質活性化材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気石粉末、低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物および炭素粉末、または電気石粉末、低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物、炭素粉末および銅粉末、を混合して製造する物質活性化材の製造方法であって、前記天然放射性鉱物から放射される放射線による励起作用により、電気石から励起された電子が、炭素の持つ導電性、更には銅の持つ導電性によって、前記電子の移動性を高めて放出されて、該放出された電子が電磁波となって、例えば、製造工場等における電気機器のモーターの磁石部分、自動車のバッテリーや携帯電話のリチウムイオン電池等、または自動車の内燃機関、給油系統、給気系統等の物質に照射されることにより、前記モーターの磁石部分、自動車のバッテリーや携帯電話のリチウムイオン電池等の物質を活性化させて、モーターの駆動電流の減少、エネルギー損失の減少を図ると共に、省電力を可能とし、且つバッテリーやリチウムイオン電池の消費電力の減少および充電時間の短縮を図ることができ、またはガソリン等の燃料や空気を活性化させて、燃焼効率を良くして有害な排気ガスの排出を抑制して、燃費の低減を図り、更には、土壌中に散布することにより土壌の改良を図ることができる等、物質を活性化させることができる物質活性化材の製造方法に関するものである。
従来、例えば、製造工場等における電気機器のモーターの磁石部分に電磁波を照射することによりモーターの駆動電流の減少、省電力を可能とし、更にバッテリーやリチイオン電池の消費電力の減少を図ると共に、充電時間の短縮を図ることができ、または自動車の内燃機関、給油系統、給気系統等の物質に電磁波を照射して、ガソリン等の燃料や空気を活性化させて、燃焼効率を良くして有害な排気ガスの排出を抑制して、燃費の低減を図ることができる等、物質を活性化させて、該物質の効能を最大限利用することができるようにした、物質活性化材は実用に供されておらず、単に下記の特許文献に示す「物質活性化方法および装置」が開示されているに過ぎない。
特許第3065590号公報
前記特許文献1記載の発明は、例えば燃焼性空気、燃焼排気ガス等の活性化しようとする物質と、該物質を活性化させるために、前記物質に照射する放射線を発生させる放射線発生手段の層との間に、導電性金属の層を介在させることを必須の構成要件とする物質活性化方法であって、具体的には、微弱線量の放射線を放射するモナズ石(モナザイト)の粉末を放射線を吸収しない合成樹脂を用いて帯板状に成形して放射性物質層を形成し、且つ該放射性物質層の下側に導電性を有する金属板としての帯板状の銅板を積層して物質活性化装置が形成されている。
そして、前記構成より成る物質活性化装置を、活性化する物質である、例えば自動車用エンジンの高分子材料製の空気ダクト上に、前記導電性を有する帯状の金属板を密着するように巻き付けることにより、前記放射性物質が放射する100ミリシーベルト程度の放射線がダクト内を流れる吸入空気に作用してこれをイオン化させ、同時に前記イオン化の際に生じた電荷が前記金属板に帯電して、電界および磁界を生じさせると共に、前記電界および磁界がイオン化した吸入空気に作用して、吸入空気の活性化を大幅に促進させることができるという効果を奏する。
しかしながら、前記特許文献1記載の発明は、放射性物質層に導電性金属板を積層することが必須の構成要件であるので、湾曲した面とか、取付ける場所が狭い場合等、取付けができないか、あるいは取付けが面倒であるという課題があった。
また、前記特許文献1記載の発明における放射性物質層は、放射性鉱物であるモナズ石により形成されているが、単にこれでは放射線を放射する機能しかなく、例えば自動車の内燃機関に取付けても、放射線のみの作用ではガソリンのベンゼン環を切ることができず、そのためガソリンの完全燃焼ができず、有害排出ガスの低減もできないという課題があった。
本発明は、前記課題を解決すべくなされたものであって、電気石粉末、線量の放射線を放射する天然放射性鉱物粉末および炭素粉末を混合して物質活性化材を製造し、または電気石粉末、低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物、炭素粉末および銅粉末を混合して物質活性化材を製造し、該物質活性化材を塗料と混合して塗布材としたり、あるいは前記塗布材を粘着テープの表面(粘着材を塗布していない側)に塗布したり、または前記物質活性化材を合成樹脂製等のシートに練り込んで、貼付材としたりすることにより、塗布または貼着面が湾曲した面とか、場所が狭い場合でも塗布または貼着が可能で、前記塗布材または貼付材を製造工場等の電動機器のモーターケースの外側面に塗布または貼着して、モーターの駆動電流の減少、電流の減少の相乗効果によるモーターの発生熱の低下および振動の静音化などエネルギー損失の減少を図ると共に、省電力を可能とし、または前記塗布材または貼付材を前記自動車の内燃機関等の外側面に塗布または貼着して、自動車の燃費低減、有害排出ガスの排出量を低減し、更に本発明物質活性化材を畑や水田中に散布することにより、土壌を活性化して、作物の生育の促進を可能とする等、多くの物質の活性化を図ることができる物質活性化材の製造方法を提供しようとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、請求項1において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末70重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末20重量%、黒鉛から製造された炭素粉末10重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項2において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末60重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末23重量%および花崗斑岩粉末5重量%、カーボンブラックより成る炭素粉末12重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項3において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末65重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末20重量%、黒鉛から製造された炭素粉末15重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項4
電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末62重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したラジウム鉱石粉末22重量%および石英斑岩粉末3重量%、黒鉛から製造された炭素粉末13重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項5において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末60重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したラジウム鉱石粉末25重量%および花崗斑岩粉末5重量%、カーボンブラックより成る炭素粉末10重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項6において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末50重量%および鉄電気石粉末18重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成しモナズ石粉末19重量%および花崗斑岩粉末2重量%、黒鉛から製造された炭素粉末11量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項7において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末62重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成しモナズ石粉末25重量%、黒鉛から製造された炭素粉末13量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
請求項8において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末65重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成しラジウム鉱石粉末24重量%、黒鉛から製造された炭素粉末11量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供され、
更に、請求項9において、
電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末65重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末22重量%、黒鉛から製造された炭素粉末5重量%、銅粉末8重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。が提供される。
本発明は、電気石粉末、低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物粉末および炭素粉末、または電気石粉末、低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物、炭素粉末および銅粉末を、混合して製造する物質活性化材の製造方法であるが、前記本発明方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材としたり、あるいは前記塗布材を粘着テープの表面(粘着材を塗布していない側)に塗布、または前記物質活性化材を合成樹脂製等のシートに練り込んで貼付材としたりすることにより、塗布または貼着面が湾曲した面とか、場所が狭い場合でも塗布または貼着が可能で、前記塗布材または貼付材を、動力源としてモーターを使用する製造工場等での製造機器、ビルや商店等の設備における動力関連機器(冷暖房機器、冷凍機器など)、または一般家庭における冷暖房機器や冷蔵庫等の電気機器のモーターケースの外側面に塗布または貼着したり、または前記塗布材または貼付材を自動車の内燃機関、給油系統、給気系統、バッテリー等の外側面に塗布または貼着することにより、前記素材中の天然放射性鉱物から放射される放射線によって、低いエネルギーから高いエネルギーへ電子を移す励起作用により、前記天然放射性鉱物から飛び出した電子が前記素材中の電気石のプラス極に取り込まれ、それにより該電気石から励起された電子が、前記素材中の炭素の持つ導電性、更には銅の持つ導電性によって、前記電子の移動性を高めて放出されて、該放出された電子が電磁波となって、前記モーターケースの外側面から内部へ透過して、前記放射線と電磁波がモーターに組込まれている心臓部であるマグネット、分巻界磁巻線コイル、直巻界磁巻線コイル等の磁気生成部の自由電子に作用して、電子の活動を活性化させて、前記モーターのマグネットまたは巻線コイルの電界を強め磁力が増すことにより、前記電気機器のモーターの回転に要求される駆動電流が減少し、且つ該駆動電流の減少の相乗効果によりモーターの発生熱の低下・振動静音化など、エネルギー損失が低減し、これにより省電力を達成することができ、または自動車の料の燃焼の促進と不完全燃焼を阻止して、CO(一酸化炭素)やHC(炭化水素)等の有害ガスや黒煙物質の発生を防止すると共に、CO(二酸化炭素)やNO(窒素酸化物)の排出量も抑制することができ、更に前記物質活性化材は、土壌中に散布することにより土壌の改良を図ることができ、その他船舶、航空機、鉄道車両、発電装置等にも使用できる等、その利用範囲は極めて多くの分野に亘り、且つその経済的効果が高いものである。
本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これをU形磁石、棒磁石および電磁石に塗布することにより、該U形磁石、棒磁石および電磁石のいずれも磁界力が強くなったことを確認した測定結果の図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これを換気扇のモーターケース外側面に塗布し、塗布前と塗布後の換気扇の動作開始、動作停止および電圧・電流の測定をしたときの測定状態および測定結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これを扇風機のモーターケース外側面に塗布し、塗布前と塗布後の該扇風機の動作開始電圧・電流の測定をしたときの測定状態および測定結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これを精密機械製造工場における動力機器であるコンプレッサー1台、切断機1台および室外機5台のモーターケース外側面に塗布し、3日間連続操業した時の塗布前と塗布後の最大消費電流を測定して比較した比較図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これをガソリンエンジンとディーゼルエンジンを搭載した複数種の自動車の内燃機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、走行した後の燃料消費量と燃費の低減率(1リットル当たりの走行距離の向上率)を測定した結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これを複数種の自動車の内燃機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、走行した後の燃料消費量と燃費の低減率を測定した結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これをディーゼルエンジン車両の内然機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布した直後のNOx濃度および1時間後のNOx濃度、並びに業務走行後の燃費を比較した結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これをビニールハウスの熱源として使用するボイラーの燃焼部の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、燃料消費量の変化につき経時的に測定した結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これをビニールハウスの熱源として使用するボイラーの燃焼部の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、燃料消費量の変化につき経時的に測定した結果を示す図である。 本発明物質活性化材の製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して塗布材とし、これをビニールテープの表面に塗布して得られた貼付材を、携帯電話のリチウムイオン電池面に貼着して、前記リチウムイオン電池の電圧の変化を経時的に測定した結果を示す図である。
本発明を実施するための最良の形態は、1種または複数種の電気石粉末、1種または複数種の低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物および炭素粉末を混合して物質活性化材を製造するか、または1種または複数種の電気石粉末、1種または複数種の低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物、炭素粉末および銅粉末を混合して物質活性化材を製造するか、であるが、前記いずれかの方法によって得られた物質活性化材によってもその目的を十分達成することができる。以下、前者を実施例1として、後者を実施例2として説明する。
本発明の実施例1による物質活性化材の製造方法は、1種または複数種の電気石粉末、1種または複数種の低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物および炭素粉末を混合して製造するが、本発明物質活性化材の製造方法の素材である電気石は、ホウ素を主要構成元素とする結晶鉱物で、具体的に次に挙げる化学組成のものが存在している。すなわち、鉄電気石(schorl)、苦土電気石(dravite)、リチア電気石(elbaite)、オーレン電気石(olenite)、鉄灰電気石(feruvite)、灰電気石(uvite)、フォイト電気石(foitite)、苦土フォイト電気石(magnesiofoitite)等である。
前記のような化学組成を有する電気石は、その含まれている金属元素の種類によって色が異なり、FeやMnを含む鉄電気石は黒色、Liを含むリチア電気石は紅色、Mgを含む苦土電気石は黄色、褐色等を示し、結晶を加熱または変形させると帯電する焦電性の電気的性質を備えた結晶鉱物であることが知られている。
本発明物質活性化材の製造方法の素材である電気石は、前記各電気石のうち、いずれか一種、または複数種を使用してもよいが、特に限定する必要はないが、好ましくは、鉄電気石、苦土電気石のいずれか一種、または両者を使用することが推奨される。
前記電気石は、どんなに小さく砕き、粉体にしても、常にその結晶状態は一定の形を保ち、その両端にプラス極(陽極)とマイナス極(陰極)の電極が存在し、プラス極は周辺の大気や液体に存在する電子を引き付けて結晶内に取り入れ、この電子をマイナス極へ搬送して、永久的に該マイナス極から電子を放出するという電気特性を有している。
そして、前記電気石は、他の素材と混合して分散性を維持すると共に、表面積を大とするために、微細粒の粉末状に粋砕したものを使用する。その粒径は、特に限定する必要はないが、好ましくは、100μm以下、特に好ましくは、50μm以下とすることが推奨される。また、前記電気石は、特に限定する必要はないが、好ましくは、750〜950℃で焼成したものを本発明物質活性化の素材とすることが推奨される。前記電気石を焼成するのは、天然の電気石に含まれる有機物や可燃元素等の不純物を除去し、電気石の化学特性の安定化を図るためである。
また、本発明物質活性化材の製造方法の素材である天然放射性鉱物は、低線量の放射線を放射する市販の天然放射能鉱物であれば、本発明物質活性化材の製造方法の素材として採用できる。そして、前記天然放射性鉱物としては、特に限定する必要はないが、好ましくは、広く使用されて安全性に問題のないラジウム鉱石、モナズ石、花崗斑岩、石英斑岩、長石、チタン石のいずれか一種、またはこれらを複数種用いることが推奨されるが、特に好ましくはラジウム鉱石、モナズ石、花崗斑岩、石英斑岩のいずれか一種、またはその複数種を使用することが推奨される。
なお、前記本発明物質活性化材の製造方法の素材である天然放射性鉱物からは、原子炉運転における核分裂によって生成される放射性ヨウ素や、原子炉運転における核分裂生成物であるキセノンのベータ崩壊で生じるセシウムが中性子を捕獲して生成する放射性セシウムは発生しないので、健康上全く問題はない
前記低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物は、他の素材と混合して分散性を維持すると共に、放射面積を大とするために、微細粒の粉末状に粋砕したものを使用する。その粒径は、特に限定する必要はないが、好ましくは、100μm以下、特に好ましくは、50μm以下とすることが推奨される。また、前記天然放射性鉱物は、500〜950℃程度で焼成することが好ましい。前記焼成温度で天然放射性鉱物を焼成することにより、該各鉱物の有機物や可燃元素等の不純物が除去され化学特性が安定化するので、優れた放射特性が得られる。
前記本発明物質活性化材の製造方法の素材として、特に好ましい素材であるラジウム鉱石は、地中で天然の放射線を放出している天然放射性鉱物で、常時α線、β線、γ線を放射している。前記ラジウム鉱石は、例えば、秋田県の玉川温泉や台湾の北投温泉の下流で産出される「北投石」、オーストリアのバドガシュタイン鉱山で産出される「バドガシュタイン鉱石」や、中国陽江で産出される「深成岩」等の名称で知られている。
そして、前記ラジウム鉱石は、様々な理学的、生理的な有効作用を有しているが、中でもγ線のもつ超短波長は、α線を遮断する紙、β線を遮断するアルミニウム等の厚い金属板をも透過し、α線、β線に比べて物質透過性が強大で、β線の100倍、α線の100万倍の透過力を有している。前記γ線は超短波長の電磁波で、人体の深部治療法に強力な効果を有することが広く認められており、人体細胞に大きな活力を与え、病菌を殺し難病を治すと共に、健康増進に役立つといわれており、例えば、秋田県の玉川温泉における岩盤浴療法に広く利用されている。
本発明物質活性化材の製造方法の素材として採用できるラジウム鉱石は、前記電磁波としてのγ線の透過力を利用するものである。そして、前記ラジウム鉱石から放射される放射線量は、産出される場所によって異なるが、本発明においては、他の素材と混合するため、特に限定する必要はないが、0.3μsV/h以上はあった方が好ましい。
また、前記本発明物質活性化材の製造方法の素材として、好ましい素材であるモナズ石(モナザイト)は、希土類(レアアース)元素であるセリウム、ランタン、ネオジムを主成分とする燐酸塩鉱物で、微量成分としてトリウムを含み、微量の放射線を放射する天然放射性鉱物である。前記モナズ石から溶媒抽出された主成分のセリウムは、レンズの研磨材、磁石や合金の材料等として使用され、またランタンは、光学レンズ、コンデンサー等の電子部品等に使用され、更にネオジムは、特にネオジム磁石として小型モーターに使用され、携帯電話、パソコン、自動車等、産業上広く利用されている。
そして、前記モナズ石は、循環式風呂の浄水装置、化粧水、下着やサポーター(繊維に織り込む)、ブレスレット、ネックレスに広く利用され、また自動車の排ガス減量効果を高める触媒としても使用されており、安全上問題はない。前記モナズ石から放射される放射線量は、産出される場所によって異なるが、本発明においては、他の素材と混合するため、特に限定する必要はないが、0.3μsV/h以上はあった方が好ましい。
更に、前記本発明物質活性化材の製造方法の素材として、好ましい素材である花崗斑岩は、多くの種類がある。そして、本発明においては、特に限定する必要はないが、好ましくは、岩手県遠野市に埋蔵されている花崗斑岩を使用することが推奨される。前記岩手県遠野市に埋蔵されている花崗斑岩は、別名「角閃石」ともいわれている。
前記花崗斑岩(角閃石)の効果については、既に多くの特許公報に開示されていると共に、その他の文献、並びにインターネットのウエブサイトに掲載されており、遠赤外線放射率が高く、また静置していてもマイナスイオンを放出することが広く知られている。
そして、前記花崗斑岩の生産者である岩手県遠野市所在の株式会社古代石器が、岩手県工業技術センターに該花崗斑岩の定量分析を依頼したころ、前記花崗斑岩は、シリカ60重量%、酸化アルミニウム17重量%、酸化第二鉄6.7重量%、酸化チタン0.7重量%、酸化カルシウム6.2重量%、酸化マグネシウム2.7重量%、酸化ナトリウム3.3重量%、酸化カリウム1.6重量%等を含んでいるという分析結果が得られた
そして、多数のインターネットのウエブサイトにおいて、前記花崗斑岩が低線量の放射線を放射する旨記載されているので、この事実を確認するため、前記株式会社古代石器が、茨城県つくば市所在の財団法人放射線計測協会へ、花崗斑岩(角閃石)のγ線量当量率の測定を依頼したところ、γ線量当量率が0.07μSv/hという測定結果が得られた。なお、この測定数値は、バックグラウンド(花崗斑岩のないγ線量当量率が0.06μSv/h)を含んでおり、従って、前記γ線量当量率が0.07μSv/hの数値は、生体に全く悪い影響を及ぼすような数値ではなく、生体にとって安全な極めて低線量の放射線を放射していることが確認することができた。
本発明者は、前記花崗斑岩が極めて低線量の放射線を放射しているという測定結果から、該花崗斑岩が低線量の放射線を放射するのは、特開2004−121685号公報の記載、並びに多数のインターネットのウエブサイトの記載から、前記花崗斑岩には1.6重量%の酸化カリウムが含有されており、その0.01%の割合でカリウム40が存在するので、該カリウム40から低線量の放射線が放射されていると判断した。
なお、前記特開2004−121685号に開示された鉱物は、石英斑岩である旨記載されているが、前記花崗斑岩の中で、特に斑晶の少ないものが石英斑岩と云われているので、両者は同一性状を有する鉱物であると判断できる。
前記特開2004−121685号公報中に、カリウム40は取扱いに危険性がある物質ではなく、低線量の放射線を放射するもので、法規制のない安全な物質である旨記載されていることからも、本発明で採用する花崗斑岩は、低線量の放射線を放射するカリウム40を含有するものの、極めて安全な天然放射性鉱物であるということができる。
前記天然放射性鉱物からは、人体に害のない低線量の放射線が放射されているが、本発明においては前記天然放射性鉱物から放射されるγ線を利用するものである。そして、前記γ線はX線と共に、「電磁放射線」といわれている。前記「電磁放射線」は、ラジオ、テレビ、携帯電話の電波、赤外線、可視光線や紫外線等と同じく電磁波である。
また、前記天然放射性鉱物から放射されるγ線は、ウラン等の他の放射性物質と同様、物質中を通過するとき、電子に電磁気力を及ぼし、原子から電子を剥ぎ取る「電離作用」を有する「電離放射線」である。前記「電離作用」によって、電子が原子から引き剥がされると、原子の化学反応性が変わったり、分子の化学結合が変わったりする現象が発生する。
更に、前記天然放射性鉱物から放射されるγ線は、ウラン等の他の放射性物質と同様に、物質中を通過するとき、該物質に前記「電離作用」に加えて「励起(Excitation)作用」を及ぼす。すなわち、原子の近くを通過するγ線の電磁気力によって、低いエネルギー準位の電子が高いエネルギー準位に引き上げられる現象を「励起」という。軌道電子が余分なエネルギーをもった「興奮状態」の電子は「ラジカル」と呼ばれ、活発な化学反応性を示す。そして、前記励起状態の原子(ラジカル)の寿命は短いが、通常のイオン状態の原子よりも周囲の分子と活発に反応するのである。本発明は天然放射性鉱物のγ線による前記「励起作用」を利用するものである。
なお、本発明物質活性化材の製造方法の素材である電気石は、太陽の光線に当てること、すなわち、太陽光からの放射線を受けることにより、励起されてその効果を増大させることができる。しかしながら、本発明製造方法によって製造された物質活性化材が使用される工場内や室内、自動車のエンジンルーム等、太陽光が照射されない場所においては、前記低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物の励起作用が、前記太陽光の役割を果たし、電気石の効果を充分発揮させることができる。
更に、本発明物質活性化材の製造方法の素材である炭素は、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック等により製造されたものを使用することができ、その粒径は、前記各素材と同様、好ましくは100μm以下、特に好ましくは50μm以下とすることが推奨される。なお、粒径がnmサイズのカーボンナノチューブをも使用することもできる。
そして、前記電気石から永久的に放出される電子と、本発明物質活性化材の製造方法の素材である前記炭素の持つ導電性を結合させると共に、前記低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物の励起作用の相乗効果により、電気石の持つ電子放出力を増大させることが可能となる。
また、前記炭素粉末は、前記天然放射性鉱物粉末および電気石粉末に均一に混合され、前記天然放射性鉱物粉末の励起作用により、電気石粉末から放出される電子が混合された導電性を有する炭素粉末を介して、それぞれ途切れることなく互いに接続して前記電子が移動して、該電子の移動性を高めることができるようにすべく、前記炭素粉末は前記電気石粉末に接触できるよう混合されている。
本発明は、前記電気石粉末、低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物粉末および炭素粉末を所定の割合で混合して物質活性化材を製造する。そして、その混合比率は、本発明者が種々テストした結果、電気石粉末55〜75重量%、天然放射性鉱物粉末15〜35重量%および炭素粉末5〜20重量%を混合して物質活性化材を製造することが、その目的を達成するために好ましい混合比率であることを確認した。また更に、電気石粉末60〜70重量%、天然放射性鉱物粉末20〜30重量%および炭素粉末10〜15重量%を混合して物質活性材を製造することが、その目的を達成するために、特に好ましい混合比率であることを確認した。
前記電気石粉末、天然放射性鉱物粉末および炭素粉末の所定量を混合して得られた前記物質活性化材は、粉末状のまま土壌中に散布すると、前記天然放射性鉱物から放射される放射線による励起作用により、電気石から励起された電子が、炭素の持つ導電性によって、前記電子の移動性を高めて放出されて、該放出された電子が電磁波となって土壌中に放射されて、土壌を活性化させると共に、植栽物の成長を促進させることができる。
また、前記電気石粉末、天然放射性鉱物粉末および炭素粉末の所定量を混合して得られた前記物質活性化材は、粉末状のまま合成樹脂に練り込み、例えば、植木鉢やプランターに成形して、花や植物を植えることにより、前記電磁波が土壌中に放射されて、土壌を活性化させると共に、花や植物の植栽物の成長を促進させることができる。
一方、前記電気石粉末、天然放射性鉱物粉末および炭素粉末の所定量を混合して得られた前記物質活性化材は、粉末状のまま塗料と混合して、前記電気機器のモーターケースの外側面や自動車の内燃機関等の外側面に塗布可能な塗布材とすることができるが、前記塗料は塗布個所に応じて、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、シリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料およびアルミニウム塗料のいずれも選択使用することができる。
なお、前記物質活性化材と塗料を混合する場合、その混合比率は、特に限定する必要はないが、好ましくは、物質活性化材40〜55重量%、塗料45〜60重量%とすることが推奨され、特に好ましくは、物質活性化材45〜50重量%、塗料50〜55重量%とすることが推奨される。
本発明者は種々テストの結果、前記物質活性化材と混合する塗料として、前記樹脂系塗料を使用することができるが、これら樹脂系塗料の外、特に、油性ワニスまたは合成樹脂ワニスに顔料としてアルミニウム粉末を分散させたアルミニウム塗料を使用することが優れていることを確認した。前記アルミニウム塗料を使用することにより、アルミニウム粉末に、前記電気石粉末、天然放射性鉱物粉末および炭素粉末によって生成される放射線および電磁波が乱反射して、前記モーターのマグネット、分巻界磁巻線コイル、直巻界磁巻線コイルに照射され、その効果を高めることができるからである。
なお、前記塗料として、アクリル樹脂系塗料、ウレタン樹脂系塗料、シリコン樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料またはアルミニウム塗料を、前記電気石粉末、天然放射性鉱物粉末および炭素粉末と混合して、前記電気機器のモーターケースの外側面や自動車等の内燃機関等の外側面に塗布した後、その固化後、該固化した塗膜上に前記アルミニウム塗料を塗布することにより、前記した電気石粉末等にアルミニウム塗料を混合した場合よりも、前記放射線および電磁波のモーターケースや内燃機関等の被塗布面に対する反射率が高まり、更にその効果を高めることができる。
また、前記本発明方法によって得られた物質活性化材を塗料と混合して塗布材とした後、該塗布材を、裏面に粘着材を塗布したビニールテープ、ゴムテープ、布テープ、薄い銅のテープ等のテープ基材の表面に塗布して貼付材とし、または前記物質活性化材の粉末を合成樹脂シートに練り込んで貼付材とし、これら貼付材を前記電気機器のモーターケースの外側面、あるいは自動車等の内燃機関等の外側面に貼着固定して使用することもできる。
なお、前記天然放射性鉱物粉末をラジウム鉱石等の1種類でなく、例えばモナズ石等複数種を複合して使用する場合、その混合比率は、各素材が放射する放射線量によって、適宜混合比率を設定して配合する。充分な励起作用を得るためには、ある程度放射線量が高いことが望ましい。例えば、前記花崗斑岩は、0.07μSv/hの放射線量であるので、これに他の天然放射性鉱物粉末を混合する場合、前記花崗斑岩より放射線量の高いラジウム鉱石粉末やモナズ石粉末の混合比率を多くすることにより、高い放射線量の天然放射性鉱物の混合粉末が得られる。
前記本発明製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して製造された塗布材は、製造工場等において動力源としてモーターを使用する製造機器、ビルや商店等において動力源としてモーターを使用する冷暖房機器、冷凍機器、または一般家庭において動力源としてモーターを使用する冷暖房機器や冷蔵庫等の電気機器のモーターケースの外側面に塗布する。
そして、前記物質活性化材を塗料と混合して前記モーターケースの外側面に塗布することにより、前記塗布されて固化した後に形成された塗膜中の前記天然放射性鉱物から放射される放射線によって、低いエネルギーから高いエネルギーへ電子を移す、励起作用により、前記天然放射性鉱物から飛び出した電子が塗膜中の電気石のプラス極に取り込まれ、それにより該電気石から励起された電子が、塗膜中の炭素の持つ導電性によって、前記電子の移動性を高めて放出されて、該放出された電子が電磁波となって、前記放射線と電磁波がモーターに組込まれている心臓部であるマグネット、分巻界磁巻線コイル、直巻界磁巻線コイル等の磁気生成部の自由電子に作用して、電子の活動を活性化させることにより、前記モーターのマグネットまたは巻線コイルの電界を強め磁力が増すので、前記電気機器のモーターの回転に要求される駆動電流が減少し、且つ該駆動電流の減少の相乗効果によりモーターの発生熱の低下・振動静音化など、エネルギー損失が低減し、これにより省電力を達成することができるのである。
本発明者は、本発明製造方法によって製造された物質活性化材を塗料と混合して製造された塗布材を、モーターに組込まれているマグネット、分巻界磁巻線コイル、直巻界磁巻線コイルを覆っているモーターケースの外側面に塗布した場合、前記マグネット、分巻界磁巻線コイル、直巻界磁巻線コイルの磁界力が強くなるという理論的根拠となるデータを得るため磁力解析テストを行った。
すなわち、前記磁力解析テストは、U形磁石(永久磁石)、棒磁石(永久磁石)および電磁石(鉄芯にコイルを巻き1.5Vの直流電圧を加圧)の3種類の磁石に、電気石として苦土電気石粉末70重量%、天然放射性鉱物としてモナズ石粉末20重量%、黒鉛から製造された炭素粉末10重量%を混合して製造された物質活性化材50重量%を、アルミニウム塗料50重量%とを混合して塗布材とし、これを充分乾燥させた後行った。前記塗布材の塗布場所は、U形磁石の場合は両先端縁、棒磁石の場合は一方側先端縁、電磁石の場合はコイルを巻いた外周部である。そして、測定方法は、直径2mmの鉄球を40g用意し、吸引した鉄球の重量を塗布前と塗布後に分けて各10回ずつ測定した。測定結果を図1に示す。なお、前記苦土電気石粉末およびモナズ石粉末は、いずれも900℃以上で焼成したものを使用した。なお、磁場の強さを測定する方法としてガウスメーターを使用するのが一般的であるが、該ガウスメーターを使用して測定する場合、平均測定値を求める同一個所での数回の測定個所の設定が難しく、測定値が一定せず正確な測定値が得られないので、本発明者は前記鉄球を使用した方が正確な測定値が得られると判断し、前記測定方法を用いて測定した。
図1の測定結果に示すように、U形磁石、棒磁石および電磁石のいずれも、塗布材を塗布すると磁界力が強くなったことを確認することができた。
本発明者は、前記図1に示す測定結果を得て、電気石として鉄電気石粉末60重量%、天然放射性鉱物としてモナズ石粉末23重量%および花崗斑岩粉末5重量%、カーボンブラックより成る炭素粉末12重量%を混合して製造された物質活性化材50重量%を、アルミニウム塗料50重量%とを混合して製造した塗布材を、100V、23Wの換気扇のモーターケース外側面に塗布し、塗布前と塗布後の換気扇の動作開始、動作停止および電圧・電流の測定をした。その測定状態図および測定結果を図2に示す。なお、前記鉄電気石粉末、モナズ石粉末および花崗斑岩粉末は、いずれも900℃以上で焼成したものを使用した。
前記図2の測定結果から、前記モーターの磁気生成部の磁界力が強くなると、塗布前より少ない電流でモーターが駆動し、更に、塗布前の動作終止電流ではモーターが停止せず、終止電流も下がったことを確認した。また、前記測定結果から、塗布後の電流減少による動作電圧・動作終止電圧の変動で、供給電圧(標準100V)の電圧変動が予想される80Vでも稼働することが実証された。そして、塗布前と塗布後の電力量を比較すると、塗布材を塗布することにより、動作開始時で30%、動作終止時で50%の効率改善が認められた。
すなわち、前記図2の測定結果から、モーターケース外側面に前記塗布材を塗布することにより、次の効能・効果が認められる。
(1)モーターの駆動電流が減少する。
(2)駆動電流の減少の相乗効果によりモーターの発生熱の低下・振動静音化など、エネルギー損失が低減する。
(3)製造工場で製品を製造中、動力機器の少ない電流で駆動する外、駆動開始時に発生する突入電流の平滑化が図られ、更に消費電流が減少する。
更に、本発明者は、電気石として苦土電気石粉末65重量%、天然放射性鉱物としてモナズ石粉末20重量%、黒鉛から製造された炭素粉末15重量%を混合して製造された物質活性化材55重量%を、アクリル樹脂系塗料45重量%とを混合して製造した塗布材を、100V、125Wの扇風機のモーターケースの外側面に塗布し、塗布前と塗布後の前記扇風機の動作開始電圧・電流の測定をした。その測定状態図および測定結果を図3に示す。なお、前記苦土電気石粉末およびモナズ石粉末は、いずれも900℃以上で焼成したものを使用した。
前記図3の測定結果から、前記モーターの磁気生成部の磁界力が強くなると、塗布前より少ない電流でモーターが駆動し、更に塗布前と塗布後の電力量を比較すると、塗布材を塗布することにより、8.2%の電力の使用量が低減するという効果が認められた。
更にまた、本発明者は、電気石として鉄電気石粉末62重量%、天然放射性鉱物としてラジウム鉱石粉末22重量%および石英斑岩粉末3重量%、黒鉛から製造された炭素粉末13重量%を混合して製造された物質活性化材55重量%を、アクリル樹脂系塗料45重量%とを混合して製造した塗布材を、製造工場(兵庫県の精密機械製造工場)における動力機器であるコンプレッサー1台、切断機1台および室外機5台のモーターケースの外側面に塗布し、3日間連続操業(注・夜間は保守用電源のみ使用し、操業休止)したときの塗布前と塗布後の最大消費電流の測定をして比較した。その測定結果を図4に示す。なお、塗布前の測定値は、塗布日の平成23年8月8日(月)〜同8月10日(水)の1週間前である平成23年8月1日(月)〜同8月3日(水)の測定値である。
前記図4の測定結果から、最大消費電力値が40KWを超えた回数は、前記塗布材の塗布前が4回であったが、塗布後は1度も40KWを超えることがなかった。また、最大消費電力値が39〜35KWになった回数は、塗布前が11回、塗布後は5回であった。前記最大消費電力値の測定結果から、前記塗布材の塗布後においては、製造工場で製品を製造中、動力機器(モーター)が少ない電流で駆動する外、該動力機器の動作・停止が頻繁に行われる場合、駆動開始時に発生する突入電流の平滑化が図られ、更に消費電流が減少することが確認できた。
そして、前記本発明方法により製造された物質活性化材と塗料とを、前記好ましい混合比率で混合した塗布材は、前記電気機器のモーターケースの外、これを自動車やボイラー等の内燃機関の外側面、給気系統を構成するエアフィルターや給気パイプ等の外側面、給油系統を構成する燃料タンク、燃料フィルター、燃料ホース等のパイプ、並びにエンジンオイルタンクおよびエンジンオイルフィルターの外側面、排気系統を構成する排気マニホールド、排気パイプ等の外側面に塗布することもできる。
そして、前記塗布されて固化した後に形成された塗膜中の前記天然放射性鉱物から、放射線が前記内燃機関の外側面や各係統のパイプ等の外側面から内部へ透過する一方、該天然放射性鉱物の励起作用により、該天然放射性鉱物から飛び出した電子が塗膜中の電気石のプラス極に取り込まれ、それにより該電気石から励起された電子が、塗膜中の炭素の持つ導電性によって、前記電子の移動性を高めて放出されて、該放出された電子が電磁波となって前記内燃機関の外側面や各系統のパイプ等の外側面から内部へ透過して、前記放射線と電磁波により給気系統を通過する空気を活性化させると共に、給油系統を通過して内燃機関へ給油される液体化石燃料の炭化水素の分子内の電位バランスが崩れて、ベンゼン環の強固な結合を解き、前記液体化石燃料が噴霧気化したときに、前記活性化された空気と混合率を高めて、燃料の完全燃焼を図る一方、排気系統を介して排出される排気ガスを浄化して該排出ガスからCOやHCを除去して排出することができると共に、エンジンオイルがほとんど汚れず、その交換時期を延ばすことができ、更に黒煙の発生も阻止することができる。
前記燃料の完全燃焼を図ることにより液体化石燃料の使用量が減るため、COやNOの排出量を低減抑制することができるので、地球温暖化防止に寄与することができる。
本発明者は、電気石として鉄電気石粉末60重量%、天然放射性鉱物としてラジウム鉱石粉末25重量%および花崗斑岩粉末5重量%、カーボンブラックより成る炭素粉末10重量%を混合して得られた物質活性化材50重量%とアクリル樹脂系塗料50重量%とを混合して製造された塗布材を、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンを搭載した複数種の自動車の内燃機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、走行した後の燃料消費量と燃費の低減率(1リットル当たりの走行距離の向上率)を測定した結果を図5に示す。なお、前記鉄電気石粉末、ラジウム鉱石粉末および花崗斑岩粉末は、いずれも900℃以上で焼成したものを使用した。
前記図5に示す測定結果から、特に高速道路においては、15〜30%の大幅な燃費の低減、すなわち、1リットル当りの走行距離の向上が認められた。また、前記図5の測定結果から1リットル当りの走行距離が長くなっているので、その分ガソリンおよび軽油の使用量が減り、その結果COの排出量も当然抑制することが認められた。
なお、前記混合比率により製造された塗布材を、図5に示すガソリンエンジンを搭載した複数種の自動車の内燃機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、走行した後のHCとCOを、株式会社堀場製作所製の測定器により測定したところ、その測定値はいずれも0であった。すなわち、前記測定値がいずれも0であったということは、ガソリンが完全燃焼したことになる。
更に、本発明者は、電気石として苦土電気石粉末50重量%および鉄電気石粉末18重量%、天然放射性鉱物としてモナズ石粉末19重量%および花崗斑岩粉末2重量%、黒鉛から製造された炭素粉末11重量%を混合して製造された物質活性化材45重量%とアクリル樹脂系塗料55重量%とを混合して製造した塗布材を、複数種の自動車の内燃機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、走行した後の燃料消費量と燃費の低減率を測定した結果を図6に示す。なお、前記苦土電気石および鉄電気石粉末、並びにモナズ石粉末および花崗斑岩粉末は、いずれも900℃以上で焼成したものを使用した。
前記図6の測定結果から、図5と同様、特に高速道路においては、20〜30%の大幅な燃費の低減が認められた。
また、本発明者は鉄電気石粉末62重量%、天然放射性鉱物としてモナズ石粉末25重量%、黒鉛から製造された炭素粉末13重量%を混合して製造された物質活性化材45重量%とアルミニウム塗料55重量%とを混合して製造した塗布材を、ディーゼルエンジン車両の内然機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布した直後のNOx濃度および1時間後のNOx濃度、並びに業務走行後の燃費を比較した結果を図7に示す。なお、前記鉄電気石粉末、およびモナズ石粉末はいずれも900℃以上で焼成したものを使用した。前記図7の測定は、大手運送会社の車両に、平成24年1月21日に塗布してテストした結果である。
前記図7の測定結果から、塗布前と、塗布直後並びに塗布1時間後の測定データを見ると、塗布直後並びに塗布1時間経過で、NOの排出量は大巾に低減すると共に、平成23年12月における塗布前の燃費と比較すると、塗布後2ヶ月経過した平成24年3月における燃費も大巾に低減が認められた。なお、図10の測定における前記塗布材を塗布したときの天候は、曇りで湿度も高い状態であった。本発明者が今まで、数回のテストをした結果、前記塗布材の塗布時に快晴で湿度が低い場合は、該塗布材の乾燥も早く、測定結果も良い結果が得られた。然るに、図7の測定における塗布材の塗布時の天候は曇りであったので、もし快晴であればNOの測定結果はもう少しいい測定値が得られたのではないかと推測する。
また更に、本発明者は、電気石として苦土電気石粉末65重量%、天然放射性鉱物としてラジウム鉱石粉末24重量%、黒鉛から製造された炭素粉末11重量%を混合して製造された物質活性化材45重量%とアクリル樹脂系塗料55重量%とを混合して製造した塗布材を、ビニールハウスの熱源として使用するボイラー(山形県寒河江市所在の新東物産株式会社所有の黒田工業株式会社製ST-60A型灯油用ボイラー)の燃焼部の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布し、前記塗布材の塗布前の燃料(灯油)の消費量が1日54lであったものを、塗布後の燃料消費量の変化につき経時的に測定した結果を、図8と図9に示す。図8は、室内温度と天気を記載していないが、図9は室内温度と天気を記載したものである。なお、前記苦土電気石粉末およびラジウム鉱石粉末は、いずれも900℃以上で焼成したものを使用した。
前記図8および図9の測定結果から、塗布前は1日54lの灯油を使用していたものが、季節、外気温および湿度等の変化により多少の変動があるが、平均して40%以上の大幅な燃費の低減が認められた。
また、本発明者は、前記塗布材を、前記した自動車のエンジンの内燃機関の外側面、給油系統、給気系統および排気系統の外側面に塗布する外、更に電気系統を構成するバッテリー、ダイナモ、点火プラグ接続部および配線の外側面、冷却系統のラジエーターや、該ラジエーターの上・下部のラバーホースの外側面、駆動系統であるデファレンシャルギアやトランスミッションの外側面に塗布したところ、前記燃費低減等の効果の外に、エンジン音の静音化と走行の安定性が向上したことを確認した。
前記実施例1におけるテストは、すべて本発明製造方法によって製造された物質活性化材と塗料を混合して塗布材としたものを、モーターケース等の外側面に塗布してテストしたものである。そして、前記塗布材を粘着テープの表面に塗布、または前記物質活性化材を合成樹脂製等のシートに練り込んで貼付材としたものについてのテストは行っていない。しかしながら、前記物質活性化材から放射される電磁波は、前記貼付材の素材の樹脂テープ、ゴムテープ等のテープ素材を透過して、前記貼付材を貼着したモーターケース等の内部に透過するので、前記図1〜図9に示すテスト結果と同様な結果が得られるものであると推測する。
また、本発明物質活性化材の製造方法の素材である電気石として、鉄電気石、苦土電気石、リチア電気石、オーレン電気石、鉄灰電気石、灰電気石、フォイト電気石、苦土フォイト電気石を例示し、実施例として、鉄電気石、苦土電気石を本発明製造方法の素材として使用し、その他の電気石については使用していないが、いずれも電気石としての物性を保有しているので、これらも本発明の素材として使用することができるものと推測する。
更に、前記実施例1におけるテストは、炭素粉末として、すべて黒鉛から製造された炭素粉末、またはカーボンブラックより成る炭素粉末を使用してテストし、粒径がnmサイズのカーボンナノチューブを使用してのテストは行っていない。しかしながら、前記黒鉛から製造された炭素粉末、またはカーボンブラックより成る炭素粉末に代えて、前記粒径がnmサイズのカーボンナノチューブを使用すると、表面積が大きく、且つ電気石との接触面積も大となるので、前記図1〜図9に示すテスト結果よりも更に優れた結果が得られるものであると推測する。
また更に、本発明物質活性化材の製造方法の素材である天然放射性鉱物として、ラジウム鉱石、モナズ石、花崗岩、花崗斑岩、石英斑岩、長石、チタン石を例示し、実施例として、ラジウム鉱石、モナズ石、花崗斑岩および石英斑岩を本発明の素材として使用し、その他の天然放射性鉱物については使用してテストしていないが、いずれも天然放射性鉱物としての物性を保有しているので、これらも本発明の素材として使用することができるものと推測する。
本発明の実施例2による物質活性化材の製造方法は、1種または複数種の電気石粉末、1種または複数種の低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物、炭素粉末および銅粉末を混合して物質活性化材を製造するもので、前記実施例1とは導電性を有する炭素粉末の外に、更に前記炭素よりも導電性に優れた銅粉末を加えたものである。
実施例2による物質活性化材の製造方法は、1種または複数種の電気石粉末、1種または複数種の低線量の放射線を放射する天然放射性鉱物粉末、炭素粉末および銅粉末を所定の割合で混合して物質活性化材を製造する。そして、その混合比率は、本発明者が種々テストした結果、電気石粉末55〜75重量%、天然放射性鉱物粉末15〜35重量%、炭素粉末2.5〜10重量%および銅粉末2.5〜10重量%を混合して物質活性化材を製造することが、その目的を達成するために好ましい混合比率であることを確認した。また更に、電気石粉末60〜70重量%、天然放射性鉱物粉末20〜30重量%、炭素粉末5〜7.5重量%および銅粉末5〜7.5重量%を混合して物質活性材を製造することが、その目的を達成するために、特に好ましい混合比率であることを確認した。
実施例2は、炭素粉末よりも導電性に優れている銅粉末を更に添加混合するため、素材中の天然放射性鉱物から放射される放射線による励起作用により、電気石から励起された電子が、炭素の持つ導電性に加えて、銅の持つ導電性によって、前記電子の移動性を更に高めて放出されて、該放出された電子が電磁波となって、例えば、製造工場等における電気機器のモーターの磁石部分、自動車のバッテリーや携帯電話のリチウムイオン電池等、または自動車の内燃機関、給油系統、給気系統等の物質に照射されることにより、モーターの駆動電流の減少、エネルギー損失の減少を図ると共に、省電力を可能とし、且つバッテリーやリチウムイオン電池の消費電力の減少を図り、充電時間の短縮を図ることができ、またはガソリン等の燃料や空気を活性化させて、燃焼効率を良くして有害な排気ガスの排出を抑制して、燃費の低減を図り、更には、土壌中に散布することにより土壌の改良を図ることができる等、実施例1よりも更に物質を活性化させることができる物質活性化材が得られる。なお、実施例2の作用および効果は、実施例1のそれとほぼ同一であるので、説明を省略する。
本発明者は、実施例2によって製造された物質活性化材を塗料と混合して製造された塗布材を、ビニールテープの表面(粘着材を塗布していない側)に塗布して得られた貼付材を、携帯電話のリチウムイオン電池に貼着して、該リチウムイオン電池の電圧の変化を経時的に測定した。
前記リチウムイオン電池の電圧の変化を経時的に測定するため、電気石として苦土電気石粉末65重量%、天然放射性鉱物としてモナズ石粉末22重量%、黒鉛から製造された炭素粉末5重量%および銅粉末8重量%を混合して製造された物質活性化材55重量%を、アルミニウム塗料45重量%とを混合して製造した塗布材を、ビニールテープの表面に塗布して得られた貼付材を携帯電話のリチウムイオン電池に貼着して、前記リチウムイオン電池の電圧の変化を計時的に測定した。その測定結果を図10に示す。図10の左欄が前記貼付材を貼着していないときの測定結果で、図10の右欄が前記貼付材を貼着したときの測定結果である。
前記図10の測定結果から、前記貼付材を貼着している方が、貼付材を貼着していない方に比べて、僅かであるがいずも電圧の上昇が認められた。このことは、電池の減り具合が少なく、また充電時間も短くできるのではないかと推測する。

Claims (9)

  1. 電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末70重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末20重量%、黒鉛から製造された炭素粉末10重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  2. 電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末60重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末23重量%および花崗斑岩粉末5重量%、カーボンブラックより成る炭素粉末12重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  3. 電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末65重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末20重量%、黒鉛から製造された炭素粉末15重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  4. 電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末62重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したラジウム鉱石粉末22重量%および石英斑岩粉末3重量%、黒鉛から製造された炭素粉末13重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  5. 電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末60重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したラジウム鉱石粉末25重量%および花崗斑岩粉末5重量%、カーボンブラックより成る炭素粉末10重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  6. 電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末50重量%および鉄電気石粉末18重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成しモナズ石粉末19重量%および花崗斑岩粉末2重量%、黒鉛から製造された炭素粉末11量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  7. 電気石のうち、900℃以上で焼成した鉄電気石粉末62重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成しモナズ石粉末25重量%、黒鉛から製造された炭素粉末13量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  8. 電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末65重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成しラジウム鉱石粉末24重量%、黒鉛から製造された炭素粉末11量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。
  9. 電気石のうち、900℃以上で焼成した苦土電気石粉末65重量%、放射線を放射する天然放射性鉱物のうち、900℃以上で焼成したモナズ石粉末22重量%、黒鉛から製造された炭素粉末5重量%、銅粉末8重量%を混合して製造することを特徴とする物質活性化材の製造方法。





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