JP2016037058A - シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置 - Google Patents

シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016037058A
JP2016037058A JP2014159417A JP2014159417A JP2016037058A JP 2016037058 A JP2016037058 A JP 2016037058A JP 2014159417 A JP2014159417 A JP 2014159417A JP 2014159417 A JP2014159417 A JP 2014159417A JP 2016037058 A JP2016037058 A JP 2016037058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat belt
energy absorbing
spool
belt retractor
rotating member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014159417A
Other languages
English (en)
Inventor
隼人 内堀
Hayato Uchibori
隼人 内堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takata Corp
Original Assignee
Takata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takata Corp filed Critical Takata Corp
Priority to JP2014159417A priority Critical patent/JP2016037058A/ja
Priority to US15/501,681 priority patent/US10391971B2/en
Priority to PCT/JP2015/066343 priority patent/WO2016021296A1/ja
Publication of JP2016037058A publication Critical patent/JP2016037058A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/341Belt retractors, e.g. reels comprising energy-absorbing means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/36Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency
    • B60R22/40Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency responsive only to vehicle movement
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/34Belt retractors, e.g. reels
    • B60R22/46Reels with means to tension the belt in an emergency by forced winding up
    • B60R22/4676Reels with means to tension the belt in an emergency by forced winding up comprising energy-absorbing means operating between belt reel and retractor frame
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60RVEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60R22/00Safety belts or body harnesses in vehicles
    • B60R22/28Safety belts or body harnesses in vehicles incorporating energy-absorbing devices
    • B60R2022/286Safety belts or body harnesses in vehicles incorporating energy-absorbing devices using deformation of material
    • B60R2022/287Safety belts or body harnesses in vehicles incorporating energy-absorbing devices using deformation of material of torsion rods or tubes

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能なシートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置を提供する
【解決手段】シートベルトリトラクタは、シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構15,16と、を備え、エネルギ吸収機構15,16は、スプール9内に同心に内蔵され、一端部がスプール9に保持され、他端部がロック機構10でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構15と、スプール9と共に回転可能な第1回転部材9a、第1回転部材9aに対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる当接部材18、当接部材18に対して相対回転可能に設けられる第2回転部材19、及び、一端部が第2回転部材19に固定支持され、他端部が当接部材18に当接されるエネルギ吸収部材17、を含む第2のエネルギ吸収機構16と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、シートベルトを巻取引出し可能に巻き取るシートベルトリトラクタの技術分野に関し、特に、シートベルト装着状態で衝突時等の車両に大きな車両減速度が作用した場合のような緊急時にシートベルトの引出しを阻止する際、トーションバーのねじれ変形などのエネルギ吸収部材の作用によりこのシートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構(以下、エネルギ吸収機構ともいう)を備えているシートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置の技術分野に属するものである。
従来から自動車等の車両に装備されているシートベルト装置は、前述の緊急時に、シートベルトで乗員を拘束することにより乗員のシートからの飛び出しを阻止する。
このようなシートベルト装置においては、シートベルトを巻き取るシートベルトリトラクタを備えている。このシートベルトリトラクタでは、シートベルトは非装着時にはスプールに巻き取られているが、装着時には引き出されて乗員に装着される。そして、前述のような緊急時にシートベルトリトラクタのロック手段が作動してスプールのベルト引出方向の回転を阻止することにより、シートベルトの引出しが阻止される。これにより、緊急時にシートベルトは乗員を拘束する。
ところで、この従来のシートベルト装置のシートベルトリトラクタにおいては、車両衝突等の緊急時にシートベルトが乗員を拘束するとき、大きな車両減速度が生じるため、乗員が大きな慣性により前方へ移動しようとする。このため、シートベルトには大きな荷重が加えられるとともに、乗員はこのシートベルトから大きな力を受けるようになる。乗員に対してこの力は特に問題ではないが、できれば制限される方が望ましい。
そこで、シートベルトリトラクタにおいては、従来、トーションバーを設けて、シートベルト装着状態での緊急時に、このシートベルトに作用する荷重を制限して力を吸収緩和するようにしたものが開発されている。
しかしながら、従来のシートベルトリトラクタは、衝突後の制限荷重が1つの制限荷重に設定されるだけである。実際には、乗員に加えられる力は、乗員の体重等によって種々異なる。このように種々異なる大きな力に対して、1つの制限荷重で対応するだけではなく、車両緊急時の状況に応じて制限荷重を設定する方が、乗員をより効果的にかつより適切に拘束することができる。
そこで、第1のエネルギ吸収機構を設けるとともに、第2のエネルギ吸収機構を設けて、シートベルトに作用する制限荷重を、緊急時の状況に応じて1つまたは2つ作動するシートベルトリトラクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−96745号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたシートベルトリトラクタは、構造が複雑で、部品点数が多く、高コストであると共に、作製期間の長期化を招くものであった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動するシートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明にかかるシートベルトリトラクタは、
フレームと、
シートベルトと、
前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
前記シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
を備え、
前記エネルギ吸収機構は、
前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、
前記スプールと共に回転可能な第1回転部材、
前記第1回転部材に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる当接部材、
前記当接部材に対して相対回転可能に設けられる第2回転部材、
及び、
一端部が前記第2回転部材に固定支持され、他端部が前記当接部材に当接されるエネルギ吸収部材、
を含む第2のエネルギ吸収機構と、
を有する
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第2回転部材と前記当接部材は、前記エネルギ吸収部材の吸収力によって相対回転可能である
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1回転部材は、係合部を有し、
前記当接部材は、前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記係合部と前記被係合部は、前記所定角度のみ円周方向に相対移動可能である
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記係合部は、突起を有し、
前記被係合部は、前記突起が嵌め込まれる切欠部、前記切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、
前記第1回転部材と前記当接部材は、前記突起が前記切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられる
ことを特徴とする。
さらに、本発明にかかるシートベルトリトラクタは、
フレームと、
シートベルトと、
前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
前記シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
を備え、
前記エネルギ吸収機構は、
前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、
前記スプールと共に回転可能な第1回転部材、
前記第1回転部材に対して相対回転可能に設けられる当接部材、
前記当接部材に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる第2回転部材、
及び、
一端部が前記第1回転部材に固定支持され、他端部が前記当接部材に当接されるエネルギ吸収部材、
を含む第2のエネルギ吸収機構と、
を有する
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1回転部材と前記当接部材は、前記エネルギ吸収部材の吸収力によって相対回転可能である
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第2回転部材は、係合部を有し、
前記当接部材は、前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記係合部と前記被係合部は、前記所定角度のみ円周方向に相対移動可能である
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記係合部は、突起を有し、
前記被係合部は、前記突起が嵌め込まれる切欠部、前記切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、
前記第1回転部材と前記当接部材は、前記突起が前記切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられる
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記突起が前記第1壁部に当接している場合、及び、前記突起が前記第1壁部と前記第2壁部の間を移動している場合、前記第1のエネルギ吸収機構のみが作動し、
前記突起が前記第2壁部に当接している場合、前記第1のエネルギ吸収機構及び前記第2のエネルギ吸収機構が作動する
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記エネルギ吸収部材は、細長い帯状のエネルギ吸収プレートからなることを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1のエネルギ吸収機構は、前記スプールと前記ロック機構との間に設けられたトーションバーからなる
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1回転部材は、前記スプールの一端側で一体に形成される筒状部からなる
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記当接部材は、前記筒状部の内周に相対回転可能に設けられる
ことを特徴とする。
さらに、本発明にかかるシートベルト装置は、
シートベルトを巻き取る前記シートベルトリトラクタと、
前記シートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、
前記タングが係脱可能に係合されるバックルと、
を少なくとも備え、
緊急時にシートベルトリトラクタによって前記シートベルトの引出しが阻止されることで乗員を拘束する
ことを特徴とする。
また、本発明にかかるシートベルト装置は、
緊急時に作動して前記スプールを直接シートベルト巻取り方向に回転させるプリテンショナーを備える
ことを特徴とする。
このような構成をした本発明のシートベルトリトラクタによれば、
フレームと、
シートベルトと、
前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
前記シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
を備え、
前記エネルギ吸収機構は、
前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、
前記スプールと共に回転可能な第1回転部材、
前記第1回転部材に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる当接部材、
前記当接部材に対して相対回転可能に設けられる第2回転部材、
及び、
一端部が前記第2回転部材に固定支持され、他端部が前記当接部材に当接されるエネルギ吸収部材、
を含む第2のエネルギ吸収機構と、
を有するので、
簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第2回転部材と前記当接部材は、前記エネルギ吸収部材の吸収力によって相対回転可能であるので、
的確にエネルギを吸収することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1回転部材は、係合部を有し、
前記当接部材は、前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記係合部と前記被係合部は、前記所定角度のみ円周方向に相対移動可能であるので、
的確に移動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記係合部は、突起を有し、
前記被係合部は、前記突起が嵌め込まれる切欠部、前記切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、
前記第1回転部材と前記当接部材は、前記突起が前記切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられるので、
的確に相対回転することが可能となる。
さらに、本発明にかかるシートベルトリトラクタは、
フレームと、
シートベルトと、
前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
前記シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
を備え、
前記エネルギ吸収機構は、
前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、
前記スプールと共に回転可能な第1回転部材、
前記第1回転部材に対して相対回転可能に設けられる当接部材、
前記当接部材に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる第2回転部材、
及び、
一端部が前記第1回転部材に固定支持され、他端部が前記当接部材に当接されるエネルギ吸収部材、
を含む第2のエネルギ吸収機構と、
を有するので、
簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1回転部材と前記当接部材は、前記エネルギ吸収部材の吸収力によって相対回転可能であるので、
的確にエネルギを吸収することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第2回転部材は、係合部を有し、
前記当接部材は、前記係合部と係合する被係合部を有し、
前記係合部と前記被係合部は、前記所定角度のみ円周方向に相対移動可能であるので、
的確に移動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記係合部は、突起を有し、
前記被係合部は、前記突起が嵌め込まれる切欠部、前記切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、
前記第1回転部材と前記当接部材は、前記突起が前記切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられるので、
的確に相対回転することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記突起が前記第1壁部に当接している場合、及び、前記突起が前記第1壁部と前記第2壁部の間を移動している場合、前記第1のエネルギ吸収機構のみが作動し、
前記突起が前記第2壁部に当接している場合、前記第1のエネルギ吸収機構及び前記第2のエネルギ吸収機構が作動するので、
簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記エネルギ吸収部材は、細長い帯状のエネルギ吸収プレートからなるので、
簡単な構造で、容易に組み付けることが可能である。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1のエネルギ吸収機構は、前記スプールと前記ロック機構との間に設けられたトーションバーからなるので、
簡単な構造で、容易に組み付けることが可能である。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記第1回転部材は、前記スプールの一端側で一体に形成される筒状部からなるので、
簡単な構造で的確に作動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタでは、
前記当接部材は、前記筒状部の内周に相対回転可能に設けられるので、
コンパクトに形成することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルト装置は、
シートベルトを巻き取る前記シートベルトリトラクタと、
前記シートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、
前記タングが係脱可能に係合されるバックルと、
を少なくとも備え、
緊急時にシートベルトリトラクタによって前記シートベルトの引出しが阻止されることで乗員を拘束するので、
簡単な構造で、容易に作製することができ、的確に作動させることが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタは、
緊急時に作動して前記スプールを直接シートベルト巻取り方向に回転させるプリテンショナーを備えるので、
前記スプールを直接シートベルト巻取り方向に回転させるようにすることにより、前記第1のエネルギ吸収機構および前記第2のエネルギ吸収機構を設けても、緊急時における前記プリテンショナーのシートベルト巻取りを効果的に発揮させることが可能となる。
本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施形態の一例を備えるシートベルト装置を模式的に示す斜視図である。 本実施形態の一例のシートベルトリトラクタの分解斜視図である。 本実施形態の一例のシートベルトリトラクタの縦断面図である。 本実施形態の一例の第2のエネルギ吸収機構を示す断面図である。 本実施形態の一例のスプールの筒状部を示す斜視図である。 本実施形態の一例のエネルギ吸収プレート作動部材を示す斜視図である。 通常状態でのスプールとエネルギ吸収プレート作動部材18の関係を示す。 第1エネルギ吸収段階のスプールとエネルギ吸収プレート作動部材の関係を示す。 第2エネルギ吸収段階のスプールとエネルギ吸収プレート作動部材の関係を示す。 本実施形態の一例のエネルギ吸収機構作動後の経過時間と荷重の関係を示す。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明にかかるシートベルトリトラクタの実施形態の一例を備えるシートベルト装置を模式的に示す図である。
図1に示すように、この例のシートベルト装置1は、シートベルトリトラクタを用いた従来公知の三点式シートベルト装置と同様に、車両シート2の近傍の車体に固定されたシートベルトリトラクタ3、このシートベルトリトラクタ3から引き出されるとともに先端のベルトアンカー4aが車体の床あるいは車両シート2に固定されるシートベルト4、シートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4を乗員のショルダーの方へガイドするガイドアンカー5、このガイドアンカー5からガイドされてきたシートベルト4に摺動自在に支持されたタング6、車体の床あるいは車両シート2に固定されかつタング6が係脱可能に挿入係合されるバックル7を備えている。
図2は、本実施形態の一例のシートベルトリトラクタの分解斜視図、図3は本実施形態の一例のシートベルトリトラクタの縦断面図である。
図3に示すように、この例のシートベルトリトラクタ3は、前述の特許文献1に記載の緊急ロック式シートベルトリトラクタ(ELR)と同様にコ字状のフレーム8を備えている。このフレーム8には、シートベルト4を巻き取るスプール9が回転可能に支持されている。フレーム8の一方の側壁(図3において、右側壁)8aには、ロック機構10が設けられている。また、フレーム8の他方の側壁(図3において、左側壁)8bには、プリテンショナー13およびスプリング機構14が設けられている。更に、スプール9とロック機構10との間には、トーションバー(第1のエネルギ吸収機構)15が設けられているとともに、第2のエネルギ吸収機構16が設けられている。なお、ストッパ20は、ロッキングベース11の回転を規制する部材であり、スペーサー21は、スプール9及びロッキングベース11の回転を安定にするための部材である。
この例のシートベルトリトラクタ3の基本的な作動は、緊急時にヴィークルセンサの減速度感知機構21が作動して、ロック機構10のロックギア12のシートベルト引出し方向の回転をロックする。すると、ロッキングベース11とロックギア12との間に相対回転が生じてロッキングベース11に設けられたパウル11aが回転してフレーム8の側壁8aに設けられた内歯8c(図3に図示)に係止する。これにより、ロッキングベース11の回転が停止し、スプール9のシートベルト引出し方向の回転がロックする。また、シートベルトの急激な引出し時にも、図示しないウェビングセンサによってロックギア12のシートベルト引出し方向の回転がロックされ、同様にしてスプール9のシートベルト引出し方向の回転がロックする。なお、シートベルトリトラクタ3の具体的な作動は後述する。
図4は、本実施形態の一例の第2のエネルギ吸収機構を示す断面図である。
図3および図4に示すように、この例の第2のエネルギ吸収機構16は、エネルギ吸収部材であるエネルギ吸収プレート(EAプレート)17と、スプール9の一端側(図3において右端側)の第1回転部材としての筒状部9aの内周に設けられた円環状の当接部材としてのエネルギ吸収プレート作動部材18と、ロッキングベース11と一体に回転し、エネルギ吸収プレート作動部材18に相対回転可能に設けられてエネルギ吸収プレート17の第1支持部17aを支持する第2回転部材としてのエネルギ吸収プレート支持部材19と、を備えている。
エネルギ吸収プレート17は所定の厚みで所定の幅を有しかつ弾性を有する細長い帯状プレートからなり、全体が変則のほぼS字状に形成されている。なお、エネルギ吸収プレート17は線状体で形成することもできる。このエネルギ吸収プレート17の一端部はエネルギ吸収プレート支持部材19に固定支持される第1支持部17aとされ、またエネルギ吸収プレート17の他端部17bは、エネルギ吸収プレート作動部材18にシートベルト巻取り方向(図4において、時計回り)に当接可能にされている。そして、エネルギ吸収プレート17は、第1支持部17aの近傍に、折り返されたU字状部17cが形成されている。また、エネルギ吸収プレート17のU字状部17cより他端側の部分は、通常時はエネルギ吸収プレート作動部材18の内周面に当接されている。
図5は、本実施形態の一例のスプール9の筒状部9aを示す斜視図である。図6は、本実施形態の一例のエネルギ吸収プレート作動部材18を示す斜視図である。
スプール9の筒状部9aの内周面には、図5に示すように、係合部としての突起9bが形成されている。そして、エネルギ吸収プレート作動部材18には、図6に示すように、スプール9の突起9bが嵌め込まれる被係合部としての切欠部18aが形成されている。切欠部18aの反時計回り方向の端部には、第1壁部18bが形成され、切欠部18aの時計回り方向の端部には、第2壁部18cが形成されている。
図3に示すように、エネルギ吸収プレート作動部材18は、スプール9の筒状部9aの内周面に相対回転可能にかつ同軸上に内嵌されている。そして、スプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18は、突起9bが第1壁部18bと第2壁部18cの間の切欠部18aを動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられる。
次に、このように構成されたこの例のシートベルトリトラクタ3の作動について説明する。特に、この例のシートベルトリトラクタ3の特有の部分の作動を具体的に説明する。
図7は、通常状態でのスプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18の関係を示す。
シートベルト4の通常装着状態では、シートベルトリトラクタ3は、図4に示すように、エネルギ吸収プレート17が非作動状態に保持されるとともに、図7に示すように、スプール9の突起9bは、エネルギ吸収プレート作動部材18の第1壁部18bに接触した状態に保持される。
通常状態で、スプール9が回転すると、トーションバー15、ロッキングベース11、エネルギ吸収プレート支持部材19、エネルギ吸収プレート17、及びエネルギ吸収プレート作動部材18は、一体的に回転する。
前述の緊急時に車両に通常走行時よりはるかに大きな減速度が生じると、図3に示したプリテンショナー13が作動する。プリテンショナー13の作動により、図7に示すように、スプール9がトーションバー15を介することなく、直接シートベルト巻取り方向Aに回転されようとする。このとき、スプール9、ロッキングベース11、エネルギ吸収プレート支持部材19、エネルギ吸収プレート17、及びエネルギ吸収プレート作動部材18が一体にシートベルト巻取り方向Aに回転開始する。これにより、乗員に装着されているシートベルト4の緩みが消滅して乗員が拘束される。また、エネルギ吸収プレート17は、初期形状が保持される。
プリテンショナー13の作動によるスプール9のシートベルト巻取りが終了すると、乗員慣性でシートベルト4が引き出されようとする。この時、図2及び図3に示したロッキングベース11は、パウル11aが回転してフレーム8の側壁8aに設けられた内歯8cに係止して、シートベルト引出し方向Bの回転が阻止される。しかしながら、スプール9は、シートベルト引出し方向Bに回転しようとするので、スプール9のシートベルト引出し方向Bの回転とロッキングベース11の回転阻止とにより、従来と同様にトーションバー15がねじり変形する。すなわち、第1エネルギ吸収段階として、トーションバー15が作動し、乗員の慣性エネルギがトーションバー15により吸収される。
図8は、第1エネルギ吸収段階のスプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18の関係を示す。
この時、図8に示すように、スプール9の突起9bは、シートベルト引出し方向Bに回転する。しかしながら、突起9bは切欠部18aを移動するので、エネルギ吸収プレート作動部材18が回転することはない。したがって、エネルギ吸収プレート17は、初期形状が保持される。
つまり、第1エネルギ吸収段階では、乗員の慣性エネルギは、トーションバー15のみにより吸収される。
図9は、第2エネルギ吸収段階のスプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18の関係を示す。
その後、さらにスプール9がシートベルト引出し方向Bに回転する第2エネルギ吸収段階になると、図9に示すように、スプール9の突起9bがエネルギ吸収プレート作動部材18の第2壁部18cに接触し、スプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18が一体に回転する。この時、ロッキングベース11は、パウル11aが回転してフレーム8の側壁8aに設けられた内歯8cに係止して、シートベルト引出し方向Bの回転が阻止されているので、エネルギ吸収プレート支持部材19も回転が阻止されている。
すると、スプール9及びエネルギ吸収プレート作動部材18のシートベルト引出し方向Bの回転とロッキングベース11及びエネルギ吸収プレート支持部材19の回転阻止とにより、図4に示したエネルギ吸収プレート17は次第に変形する。これにより、乗員に加えられるエネルギが第2のエネルギ吸収機構16によっても吸収される。
したがって、制限荷重(EA荷重)は、トーションバー15のねじり変形による荷重とエネルギ吸収プレート17の変形による荷重とを合わせた荷重となる。こうして、トーションバー15および第2のエネルギ吸収機構16のエネルギ吸収プレート17の両方の変形により、乗員に加えられるエネルギがより効果的に吸収されるようになる。
図10は、本実施形態の一例のエネルギ吸収機構作動後の経過時間と荷重の関係を示す。
図10に示すように、本実施形態の一例のシートベルトリトラクタ1は、エネルギ吸収機構作動後、第1の時間T1まで、トーションバー15による荷重が徐々に増加する。この状態では、スプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18は、図7に示すような位置関係にある。
その後、第1の時間T1から第2の時間T2まで、トーションバー15による一定の荷重N1のみが作用する。この状態では、スプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18は、図8に示すような位置関係にある。
続いて、第2の時間T2から第3の時間T3まで、トーションバー15による一定の荷重に加えてエネルギ吸収プレート17による荷重が徐々に増加する。この状態以降、スプール9とエネルギ吸収プレート作動部材18は、図8に示すような位置関係にある。
その後、第3の時間T3から第4の時間T4まで、トーションバー15及びエネルギ吸収プレート17による一定の荷重N2のみが作用する。最後に、第4の時間T4から第5の時間T5まで、荷重が徐々に減少していく。
したがって、乗員の体格が小さい場合、緊急時の乗員の移動距離は短く、シートベルトに作用する荷重が小さいので、トーションバー15のねじり変形による荷重N1のみが作用して、その後、荷重が減少してもよい。また、乗員の体格が大きい場合、緊急時の乗員の移動距離は長く、シートベルトに作用する荷重が大きいので、トーションバー15による荷重N1が作用した後、エネルギ吸収プレート17による一定の荷重が加わり、トーションバー15及びエネルギ吸収プレート17による合計の荷重N2が作用してもよい。
このように、本実施形態のシートベルトリトラクタ1は、センサ及び駆動部材等を用いることなく、低コストで、乗員の体格に応じて、衝突時に乗員を効果的にかつ適切に拘束することが可能となる。
また、切欠部18aの長さを調整することで、第1エネルギ吸収段階と第2エネルギ吸収段階の間の時間を調整することが可能となる。例えば、第1壁部18bと第2壁部18cの間の距離を長くすると、トーションバー15のみによる荷重が作用する時間が長くなる。
以上、このような構成をした本実施形態のシートベルトリトラクタによれば、フレーム8と、シートベルト4と、フレーム8に回転可能に支持されるとともにシートベルト4を巻き取るスプール9と、非作動時にスプール9の回転を許容し、作動時にスプール9のシートベルト4引出し方向の回転を阻止するロック機構10と、シートベルト4に作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構15,16と、を備え、エネルギ吸収機構15,16は、スプール9内に同心に内蔵され、一端部がスプール9に保持され、他端部がロック機構10でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、スプール9と共に回転可能な第1回転部材9a、第1回転部材9aに対して所定角度のみ相対回転可能に設けられるエネルギ吸収プレート作動部材18、エネルギ吸収プレート作動部材18に対して相対回転可能に設けられるエネルギ吸収プレート支持部材19、及び、一端部がエネルギ吸収プレート支持部材19に固定支持され、他端部がエネルギ吸収プレート作動部材18に当接されるエネルギ吸収部材17、を含む第2のエネルギ吸収機構と、を有するので、簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、エネルギ吸収プレート支持部材19とエネルギ吸収プレート作動部材18は、エネルギ吸収部材17の吸収力によって相対回転可能であるので、的確にエネルギを吸収することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、第1回転部材9aは、係合部9bを有し、エネルギ吸収プレート作動部材18は、係合部9bと係合する被係合部18a,18b,18cを有し、係合部9bと被係合部18a,18b,18cは、所定角度のみ円周方向に相対移動可能であるので、的確に移動することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、係合部9bは、突起9bを有し、被係合部18a,18b,18cは、突起9bが嵌め込まれる切欠部18a、切欠部18aの端部に形成される第1壁部18b及び第2壁部18cを有し、第1回転部材9aとエネルギ吸収プレート作動部材18は、突起9bが切欠部18a内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられるので、的確に相対回転することが可能となる。
さらに、本実施形態のシートベルトリトラクタ3は、フレーム8と、シートベルト4と、フレーム8に回転可能に支持されるとともにシートベルト4を巻き取るスプール9と、非作動時にスプール9の回転を許容し、作動時にスプール9のシートベルト4引出し方向の回転を阻止するロック機構10と、シートベルト4に作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構15,16と、を備え、エネルギ吸収機構15,16は、スプール9内に同心に内蔵され、一端部がスプール9に保持され、他端部がロック機構10でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構15と、スプール9と共に回転可能な第1回転部材9a、第1回転部材9aに対して相対回転可能に設けられるエネルギ吸収プレート作動部材18、エネルギ吸収プレート作動部材18に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられるエネルギ吸収プレート支持部材19、及び、一端部が第1回転部材9aに固定支持され、他端部がエネルギ吸収プレート作動部材18に当接されるエネルギ吸収部材17、を含む第2のエネルギ吸収機構16と、を有するので、簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、第1回転部材9aとエネルギ吸収プレート作動部材18は、エネルギ吸収部材17の吸収力によって相対回転可能であるので、的確にエネルギを吸収することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、エネルギ吸収プレート支持部材19は、図示しない係合部を有し、エネルギ吸収プレート作動部材18は、係合部と係合する図示しない被係合部を有し、係合部と被係合部は、所定角度のみ円周方向に相対移動可能であるので、的確に移動することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、係合部は、突起を有し、被係合部は、突起が嵌め込まれる切欠部、切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、第1回転部材9aとエネルギ吸収プレート作動部材18は、突起が切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられるので、的確に相対回転することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、突起9bが第1壁部18bに当接している場合、及び、突起9bが第1壁部18bと第2壁部18cの間を移動している場合、第1のエネルギ吸収機構15のみが作動し、突起9bが第2壁部18cに当接している場合、第1のエネルギ吸収機構15及び第2のエネルギ吸収機構16が作動するので、簡単な構造で、容易に作製可能であって、的確に作動することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、エネルギ吸収部材17は、細長い帯状のエネルギ吸収プレート17からなるので、簡単な構造で、容易に組み付けることが可能である。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3は、第1のエネルギ吸収機構15は、スプール9とロック機構10との間に設けられたトーションバー15からなるので、簡単な構造で、容易に組み付けることが可能である。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ3では、第1回転部材9aは、スプール9の一端側で一体に形成される筒状部9aからなるので、簡単な構造で的確に作動することが可能となる。
また、本発明にかかるシートベルトリトラクタ3では、エネルギ吸収プレート作動部材18は、筒状部9aの内周に相対回転可能に設けられるので、コンパクトに形成することが可能となる。
また、本実施形態のシートベルトリトラクタ装置1は、シートベルト4を巻き取る前記シートベルトリトラクタ3と、シートベルトリトラクタ3から引き出されたシートベルト4に摺動自在に支持されたタング6と、タング6が係脱可能に係合されるバックル7と、を少なくとも備え、緊急時にシートベルトリトラクタ3によってシートベルト4の引出しが阻止されることで乗員を拘束するので、簡単な構造で、容易に作製することができ、的確に作動させることが可能となる。
また、本実施形態のシートベルト装置1は、緊急時に作動してスプール9を直接シートベルト巻取り方向に回転させるプリテンショナーを備えるので、スプール9を直接シートベルト巻取り方向に回転させるようにすることにより、第1のエネルギ吸収機構15および第2のエネルギ吸収機構16を設けても、緊急時におけるプリテンショナーのシートベルト巻取りを効果的に発揮させることが可能となる。
本発明のシートベルトリトラクタは、自動車等の車両に付設されたシートベルト装置に用いられ、衝突時等の緊急時にシートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和しつつシートベルトの引出しを阻止するシートベルトリトラクタに好適に利用することができる。
1…シートベルト装置、3…シートベルトリトラクタ、4…シートベルト、6…タング、7…バックル、9…スプール、9a…筒状部(第1回転部材)、10…ロック機構、11…ロッキングベース、13…プリテンショナー、15…トーションバー(第1のエネルギ吸収機構)、16…第2のエネルギ吸収機構、17…エネルギ吸収プレート(エネルギ吸収部材)、18…エネルギ吸収プレート作動部材(当接部材)、19…エネルギ吸収プレート支持部材(第2回転部材)

Claims (15)

  1. フレームと、
    シートベルトと、
    前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
    非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
    前記シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
    を備え、
    前記エネルギ吸収機構は、
    前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、
    前記スプールと共に回転可能な第1回転部材、
    前記第1回転部材に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる当接部材、
    前記当接部材に対して相対回転可能に設けられる第2回転部材、
    及び、
    一端部が前記第2回転部材に固定支持され、他端部が前記当接部材に当接されるエネルギ吸収部材、
    を含む第2のエネルギ吸収機構と、
    を有する
    ことを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  2. 前記第2回転部材と前記当接部材は、前記エネルギ吸収部材の吸収力によって相対回転可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載のシートベルトリトラクタ。
  3. 前記第1回転部材は、係合部を有し、
    前記当接部材は、前記係合部と係合する被係合部を有し、
    前記係合部と前記被係合部は、前記所定角度のみ円周方向に相対移動可能である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシートベルトリトラクタ。
  4. 前記係合部は、突起を有し、
    前記被係合部は、前記突起が嵌め込まれる切欠部、前記切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、
    前記第1回転部材と前記当接部材は、前記突起が前記切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられる
    ことを特徴とする請求項3に記載のシートベルトリトラクタ。
  5. フレームと、
    シートベルトと、
    前記フレームに回転可能に支持されるとともに前記シートベルトを巻き取るスプールと、
    非作動時に前記スプールの回転を許容し、作動時に前記スプールのシートベルト引出し方向の回転を阻止するロック機構と、
    前記シートベルトに作用する荷重を制限して乗員のエネルギを吸収緩和するエネルギ吸収機構と、
    を備え、
    前記エネルギ吸収機構は、
    前記スプール内に同心に内蔵され、一端部が前記スプールに保持され、他端部が前記ロック機構でロック可能であって、ねじり力で回転力が付与される第1のエネルギ吸収機構と、
    前記スプールと共に回転可能な第1回転部材、
    前記第1回転部材に対して相対回転可能に設けられる当接部材、
    前記当接部材に対して所定角度のみ相対回転可能に設けられる第2回転部材、
    及び、
    一端部が前記第1回転部材に固定支持され、他端部が前記当接部材に当接されるエネルギ吸収部材、
    を含む第2のエネルギ吸収機構と、
    を有する
    ことを特徴とするシートベルトリトラクタ。
  6. 前記第1回転部材と前記当接部材は、前記エネルギ吸収部材の吸収力によって相対回転可能である
    ことを特徴とする請求項5に記載のシートベルトリトラクタ。
  7. 前記第2回転部材は、係合部を有し、
    前記当接部材は、前記係合部と係合する被係合部を有し、
    前記係合部と前記被係合部は、前記所定角度のみ円周方向に相対移動可能である
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載のシートベルトリトラクタ。
  8. 前記係合部は、突起を有し、
    前記被係合部は、前記突起が嵌め込まれる切欠部、前記切欠部の端部に形成される第1壁部及び第2壁部を有し、
    前記第1回転部材と前記当接部材は、前記突起が前記切欠部内を動く角度だけ、相対回転可能に組み付けられる
    ことを特徴とする請求項7に記載のシートベルトリトラクタ。
  9. 前記突起が前記第1壁部に当接している場合、及び、前記突起が前記第1壁部と前記第2壁部の間を移動している場合、前記第1のエネルギ吸収機構のみが作動し、
    前記突起が前記第2壁部に当接している場合、前記第1のエネルギ吸収機構及び前記第2のエネルギ吸収機構が作動する
    ことを特徴とする請求項4又は8に記載のシートベルトリトラクタ。
  10. 前記エネルギ吸収部材は、細長い帯状のエネルギ吸収プレートからなる
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1つに記載のシートベルトリトラクタ。
  11. 前記第1のエネルギ吸収機構は、前記スプールと前記ロック機構との間に設けられたトーションバーからなる
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1つに記載のシートベルトリトラクタ。
  12. 前記第1回転部材は、前記スプールの一端側で一体に形成される筒状部からなる
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1つに記載のシートベルトリトラクタ。
  13. 前記当接部材は、前記筒状部の内周に相対回転可能に設けられる
    ことを特徴とする請求項12に記載のシートベルトリトラクタ。
  14. シートベルトを巻き取る請求項1ないし13のいずれか1つに記載のシートベルトリトラクタと、
    前記シートベルトリトラクタから引き出されたシートベルトに摺動自在に支持されたタングと、
    前記タングが係脱可能に係合されるバックルと、
    を少なくとも備え、
    緊急時にシートベルトリトラクタによって前記シートベルトの引出しが阻止されることで乗員を拘束する
    ことを特徴とするシートベルト装置。
  15. 緊急時に作動して前記スプールを直接シートベルト巻取り方向に回転させるプリテンショナーを備える
    ことを特徴とする請求項14に記載のシートベルト装置。
JP2014159417A 2014-08-05 2014-08-05 シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置 Pending JP2016037058A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014159417A JP2016037058A (ja) 2014-08-05 2014-08-05 シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置
US15/501,681 US10391971B2 (en) 2014-08-05 2015-06-05 Seat belt retractor and seat belt apparatus provided with the same
PCT/JP2015/066343 WO2016021296A1 (ja) 2014-08-05 2015-06-05 シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014159417A JP2016037058A (ja) 2014-08-05 2014-08-05 シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016037058A true JP2016037058A (ja) 2016-03-22

Family

ID=55263574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014159417A Pending JP2016037058A (ja) 2014-08-05 2014-08-05 シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US10391971B2 (ja)
JP (1) JP2016037058A (ja)
WO (1) WO2016021296A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11858456B2 (en) * 2022-03-07 2024-01-02 Rivian Ip Holdings, Llc Seatbelt system having a pretensioner and a locking mechanism

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006341711A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Takata Corp シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置
JP2010162933A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2012096745A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
WO2012165408A1 (ja) * 2011-06-03 2012-12-06 芦森工業株式会社 シートベルト用リトラクタ
JP2013035444A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Takata Corp シートベルトのリトラクタ装置及びシートベルト装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5086210B2 (ja) 2008-09-03 2012-11-28 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
JP2010058773A (ja) 2008-09-08 2010-03-18 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP5203881B2 (ja) 2008-10-08 2013-06-05 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
JP5210115B2 (ja) 2008-10-23 2013-06-12 株式会社東海理化電機製作所 ウエビング巻取装置
JP5411667B2 (ja) 2009-11-20 2014-02-12 オートリブ ディベロップメント エービー シートベルト用リトラクタ
JP2013049401A (ja) 2011-08-31 2013-03-14 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
JP2013060135A (ja) 2011-09-14 2013-04-04 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006341711A (ja) * 2005-06-08 2006-12-21 Takata Corp シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置
JP2010162933A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Tokai Rika Co Ltd ウエビング巻取装置
JP2012096745A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Tokai Rika Co Ltd ウェビング巻取装置
WO2012165408A1 (ja) * 2011-06-03 2012-12-06 芦森工業株式会社 シートベルト用リトラクタ
JP2013035444A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Takata Corp シートベルトのリトラクタ装置及びシートベルト装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20170225650A1 (en) 2017-08-10
WO2016021296A1 (ja) 2016-02-11
US10391971B2 (en) 2019-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6176719B2 (ja) シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置
JP2013035444A (ja) シートベルトのリトラクタ装置及びシートベルト装置
WO2014080702A1 (ja) シートベルトリトラクタおよびこれを用いたシートベルト装置
US20110290929A1 (en) Webbing retractor
JP2016203918A (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
WO2013118780A1 (ja) プリテンショナ機構
JP5014313B2 (ja) シートベルトのリトラクター装置及びシートベルト装置
EP3162641B1 (en) Seatbelt retractor and seatbelt device
WO2016021296A1 (ja) シートベルトリトラクタ及びこれを備えるシートベルト装置
JP5603680B2 (ja) シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置
JP2012011914A (ja) シートベルトリトラクタおよびこれを備えたシートベルト装置
JP5319574B2 (ja) シートベルト装置
US20060278748A1 (en) Seat belt retractor
WO2017213186A1 (ja) ウェビング巻取装置
US20170291571A1 (en) Webbing take-up device
JP2013086567A (ja) シートベルト装置
JP7089380B2 (ja) シートベルトリトラクタ及びシートベルト装置
US20210206342A1 (en) Seatbelt retractor
JP5843651B2 (ja) シートベルトリトラクタおよびこれを備えているシートベルト装置
WO2019077935A1 (ja) ウェビング巻取装置
JP2010058773A (ja) ウエビング巻取装置
US20190092276A1 (en) Webbing take-up device
JP6164731B2 (ja) シートベルトリトラクタ及びこれを用いたシートベルト装置
JP2013078975A (ja) リトラクタ装置及びシートベルト装置
JP2017035950A (ja) ウェビング巻取装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170706

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180417

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180622

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20180622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190403