JP2016036075A - 固体撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】消費電流を低減可能とする固体撮像装置を提供する。
【解決手段】固体撮像装置3は、複数の画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4、変換回路であるADC12−1,12−2、12−3,12−4、保持回路であるラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4および転送回路14を有する。転送回路14は、保持回路に保持されている画素データを、読み出し周期ごとに外部へ転送する。変換回路および保持回路は、複数の画素アレイのそれぞれに対して設けられている。変換回路は、読み出し周期のうち第1の期間に信号変換を実施し、第1の期間に続く第2の期間では、信号変換を中断する。
【選択図】図3
【解決手段】固体撮像装置3は、複数の画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4、変換回路であるADC12−1,12−2、12−3,12−4、保持回路であるラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4および転送回路14を有する。転送回路14は、保持回路に保持されている画素データを、読み出し周期ごとに外部へ転送する。変換回路および保持回路は、複数の画素アレイのそれぞれに対して設けられている。変換回路は、読み出し周期のうち第1の期間に信号変換を実施し、第1の期間に続く第2の期間では、信号変換を中断する。
【選択図】図3
Description
本実施形態は、固体撮像装置に関する。
固体撮像装置は、アナログ−デジタル(AD)変換回路を備える。AD変換回路は、画素アレイから読み出された信号のAD変換を実施する。カメラモジュールは、複数の画素アレイを含む固体撮像装置が組み込まれることで、複数の画像を同時に取り込むことが可能となる。複数の画素アレイから読み出された信号は、AD変換を経て、固体撮像装置の外部へ転送される。AD変換回路は、AD変換のためにAD変換回路を動作させる期間が長くなるほど、消費電流が多くなる。固体撮像装置は、撮像時における消費電流を低減することが望まれる。
一つの実施形態は、消費電流を低減可能とする固体撮像装置を提供することを目的とする。
一つの実施形態によれば、固体撮像装置は、複数の画素アレイ、変換回路、保持回路および転送回路を有する。画素アレイにおいて、画素は、行列状に配列されている。画素は、光電変換素子を備える。変換回路は、画素から読み出されたアナログ信号をデジタル信号へ変換する。保持回路は、画素データを保持する。画素データは、変換回路からの信号である。転送回路は、保持回路に保持されている画素データを、読み出し周期ごとに外部へ転送する。変換回路および保持回路は、複数の画素アレイのそれぞれに対して設けられている。変換回路は、第1の期間にて、信号変換を実施する。第1の期間は、転送回路の読み出し周期のうちの期間である。変換回路は、第2の期間では、信号変換を中断する。第2の期間は、第1の期間を含む読み出し周期のうち、第1の期間に続く期間である。
以下に添付図面を参照して、実施形態にかかる固体撮像装置を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
(実施形態)
図1は、実施形態にかかる固体撮像装置を備えるカメラモジュールの概略構成を示すブロック図である。カメラモジュール1は、撮像光学系2、固体撮像装置3およびメモリ4を備える。
図1は、実施形態にかかる固体撮像装置を備えるカメラモジュールの概略構成を示すブロック図である。カメラモジュール1は、撮像光学系2、固体撮像装置3およびメモリ4を備える。
撮像光学系2は、被写体からの光を取り込み、被写体像を結像させる。固体撮像装置3は、被写体像を撮像する。固体撮像装置3は、CMOSイメージセンサである。メモリ4は、固体撮像装置3から入力されたデータを記憶する。メモリ4は、例えば、NAND型のフラッシュメモリである。
図2は、図1に示すカメラモジュールの外観を模式的に示した斜視図である。固体撮像装置3は、4つの画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4を備える。画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4は、チップ10に実装されている。画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4は、行方向および列方向へ配列された画素を備える。
筐体5は、チップ10上の空間を覆う筒状の透明構造物である。レンズ6−1、ミラー7−1およびレンズ8−1は、画素アレイ11−1に被写体像を結像させる光学系を構成する。レンズ6−1は、筐体5の側面に取り付けられている。ミラー7−1は、レンズ6−1からの光を、画素アレイ11−1へ向けて反射する。レンズ8−1は、ミラー7−1からの光を画素アレイ11−1へ進行させる。
レンズ6−2、ミラー7−2およびレンズ8−2は、画素アレイ11−2に被写体像を結像させる光学系を構成する。画素アレイ11−1,11−2に対して設けられている光学系と同様の光学系が、画素アレイ11−3および画素アレイ11−4のそれぞれに対しても設けられている。撮像光学系2は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4のそれぞれに対して設けられた光学系を備える。
4つの光学系は、互いに90度ずつ向きを異ならせて配置されている。4つの光学系は、カメラモジュール1の周囲の4つの方向からの光を分担して取り込む。固体撮像装置3は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4にて、4つの方向の被写体像を分担して撮像する。
カメラモジュール1は、4つの光学系のそれぞれに90度以上の水平視野を持たせることで、360度の視野において画像を取得することができる。カメラモジュール1は、広範囲から画像を得ることが望まれる機器に用いられる。カメラモジュール1は、例えば、監視カメラおよび内視鏡カメラに用いられる。
なお、カメラモジュール1は、送信手段を備えるものであっても良い。送信手段は、固体撮像装置3から入力されたデータ、またはメモリ4に記憶されたデータを、カメラモジュール1の外部へ送信する。メモリ4は、NAND型のフラッシュメモリ以外のいずれの不揮発性メモリであっても良い。
図3は、実施形態にかかる固体撮像装置の構成を模式的に示した平面図である。画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4、AD変換回路群(ADC群)12−1,12−2,12−3,12−4、ラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4、転送回路14、タイミング制御回路15およびVREF生成回路16は、チップ10に実装されている。
ADC群12−1およびラッチ回路群13−1は、画素アレイ11−1に対応して設けられている。ADC群12−1は、変換回路である複数のAD変換回路(ADC)を備える。ADCは、アナログ信号からデジタル信号への信号変換を実施する。アナログ信号からデジタル信号への信号変換を、適宜「AD変換」と称する。ラッチ回路群13−1は、ADCからのデジタル信号を保持する複数のラッチ回路を備える。
ADC群12−2およびラッチ回路群13−2は、画素アレイ11−2に対応して設けられている。ADC群12−3およびラッチ回路群13−3は、画素アレイ11−3に対応して設けられている。ADC群12−4およびラッチ回路群13−4は、画素アレイ11−4に対応して設けられている。このように、固体撮像装置3は、画素アレイ、ADC群およびラッチ回路群からなる4つの組み合わせを備えている。
転送回路14は、ラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4に保持された画素データを、メモリ4へ転送する。タイミング制御回路15は、各種のタイミングを制御するためのパルス信号を生成する。VREF生成回路16は、基準電圧(VREF)を生成する基準電圧生成回路である。VREF生成回路16からのVREFは、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4へ、共通信号として同時に入力される。
VREF生成回路16は、タイミング制御回路15からのパルス信号に応じて、電位レベルを所定の傾きで変化させたランプ波形のVREFを生成する。VREF生成回路16は、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4へ、共通のランプ波形のVREFを供給する。
なお、転送回路14は、メモリ4以外に、固体撮像装置3の外部のいずれの構成へ、画素データを転送しても良い。転送回路14は、メモリ4に代えて、上記の送信手段へ画素データを転送しても良い。
VREF生成回路16は、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4のそれぞれに対して設けられることとしても良い。この場合、VREF生成回路16は、それぞれ共通のランプ波形のVREFを生成する。
図3に示す固体撮像装置3は、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4に対し共通のVREF生成回路16を設けている。ADC群12−1,12−2,12−3,12−4のいずれも、共通のVREF生成回路16にて生成されたVREFに基づいて、AD変換を実施する。共通のVREF生成回路16を設けることで、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4へ供給されるVREFにつき、ランプ波形のばらつきを無くすことができる。これにより、固体撮像装置3は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4ごとに得られる画像の明るさの違いを低減できる。
図4は、図3に示す画素アレイ、ADC群およびラッチ回路群の組み合わせを示すブロック図である。図4には、画素アレイ11−1、ADC群12−1およびラッチ回路群13−1の組み合わせを示している。他の3つの組み合わせも、図4に示す組み合わせと同様に構成されている。
画素アレイ11−1は、M行N列のマトリクス状に配置された画素20を備える。画素20は、光電変換素子であるフォトダイオードを備える。光電変換素子は、入射光量に応じた信号電荷を生成する。画素20は、生成された信号電荷を蓄積する。
画素電流源回路23は、画素アレイ11−1を駆動させるための電流源回路である。バイアス回路17は、画素電流源回路23へ基準電圧を供給する。バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1へ電流を供給する画素電流源回路を構成する。画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4の画素電流源回路23には、共通のバイアス回路17からの基準電圧が供給される。この他、画素電流源回路23には、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4ごとに設けられたバイアス回路17から基準電圧が供給されることとしても良い。
図3に示すタイミング制御部15は、垂直同期信号に応じた垂直走査信号を、垂直シフトレジスタ22へ出力する。垂直シフトレジスタ22は、信号が読み出される画素20の行を、垂直走査信号に応じて選択する。垂直シフトレジスタ22は、選択された行の画素20へ読み出し信号を出力する。読み出し信号が入力された画素20は、蓄積された信号電荷を垂直信号線21へ出力する。画素アレイ22は、画素20からの信号を、垂直信号線21を介してADC群12−1へ出力する。
ADC群12−1は、N個のADC24を備える。ADC24は、画素アレイ11−1における列方向の画素列に対応して設けられている。ADC24は、比較器25およびカウンタ26を備える。ADC24は、シングルスロープ型カラムAD変換回路である。
比較器25は、ADC24を駆動させるための電流源回路を備える。電圧供給回路であるADC用バイアス回路28は、各ADC24の電流源回路へ基準電圧を供給する。各ADC群12−1,12−2,12−3,12−4のADC24が備える比較器25には、共通のADC用バイアス回路28からの基準電圧が供給される。この他、比較器25には、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4ごとに設けられたADC用バイアス回路28から基準電圧が供給されることとしても良い。
VREF生成回路16からのVREFは、各ADC24の比較器25へ入力される。比較器25は、画素20から垂直信号線21を経由して入力されたアナログ信号の電位レベルと、VREFの電位レベルとを比較する。比較器25は、比較結果を表すビット値を出力する。比較器25は、VREFの電位レベルとアナログ信号の電位レベルとの大小関係が反転したときに、比較結果であるビット値を反転させる。
カウンタ26には、タイミング制御部15からのカウント信号と、比較器25からの比較結果とが入力される。カウンタ26は、比較器25が比較を開始してからのカウント信号の数をカウントする。カウンタ26は、比較値25から入力されるビット値が反転したときのカウント値を出力する。
このように、比較器25およびカウンタ26は、アナログ信号の電位レベルを、デジタル値であるカウント値に変換する。ADC群12−1は、N個のADC24にて、アナログ信号からデジタル信号へのAD変換を実施する。これにより、ADC群12−1は、画素アレイ11−1の1行当たりの信号についてのAD変換を、同じフェーズ(期間)において実施する。
保持回路であるラッチ回路群13−1は、N個のラッチ回路27を備える。ラッチ回路27は、画素アレイ11−1における列方向の画素列に対応して設けられている。ラッチ回路27は、カウンタ26から入力されたカウント値を保持する。ラッチ回路群13−1は、N個のラッチ回路27にて、デジタル信号を保持する。これにより、ラッチ回路群13−1は、画素アレイ11−1の1行当たりの画素データを保持する。
図3に示すタイミング制御部15は、水平同期信号に応じた水平走査信号を、転送回路14およびADC24へ出力する。転送回路14は、水平走査信号に応じて水平走査パルスPHを出力する。水平走査パルスPHは、ラッチ回路27へ入力される。ラッチ回路群13−1は、水平走査パルスPHに応じて、ラッチ回路27に格納されているデジタル信号を順次出力する。これにより、転送回路14は、1行当たりの画素データをラッチ回路群13−1から読み出す。
図5は、実施形態における画素アレイのフレーム周期とADCの動作との関係を説明する図である。図5では、画素アレイ11−1およびADC群12−1の動作を例として説明する。他の画素アレイ11−2,11−3,11−4およびADC群12−2,12−3,12−4の動作も、画素アレイ11−1およびADC群12−1の動作と同様であるものとする。画素アレイ11−1は、行方向へ配列された画素20の行ごとの順次露光を、フレーム周期ごとにおいて実施する。
画素アレイ11−1は、1行目(L1)からM行目(LM)へ向けて、電子シャッタ(ES)の開動作を順次行う。L1は、画素アレイ11−1の最初の行、すなわち最初に露光が開始される行とする。画素アレイ11−1は、L1からLMへ向けて行ごとに、画素20に残留している電荷のリセットを進める。画素20は、電荷がリセットされてから、入射光量に応じた電荷を蓄積していく。露光開始は、電荷がリセットされたときとする。L1からLMへの行ごとにおいて、露光開始のタイミングには順次遅れが生じる。
電荷のリセットから一定の露光時間が経過すると、ADC24は、画素20に蓄積された信号電荷を読み出す。ADC24は、L1からLMの各行につき、信号電荷を順次読み出していく。露光時間の終了は、信号電荷が読み出されるときとする。L1からLMの各行において、信号電荷が読み出されるタイミングには順次遅れが生じる。フレーム周期1Fは、1フレームの撮像に要する期間であって、L1における露光開始からLMにおける信号電荷の読み出しまでの期間とする。
T1は、L1における露光開始から、L1における信号電荷の読み出しが開始されるまでの第3の期間とする。L2以降の行は、L1に続いて順次露光を開始させる。ADC用バイアス回路28は、T1において、ADC24への基準電圧の供給を停止する。ADC24は、動作をOFFにする。T1におけるADC24の消費電流は、ゼロとされる。
また、T1において、VREF生成回路16は、VREFの生成を停止する。T1において、バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1への画素電流の供給を停止する。
T2は、L1における信号電荷の読み出し開始から、LMにおける信号電荷の読み出しが完了するまでの期間とする。T2では、L1からLMへの行ごとに順次信号電荷が読み出される。ADC24は、T2において、第1のレベルの消費電流による動作状態と第2のレベルの消費電流による待機状態とに、状態を変化させる。
ADC24は、消費電流が第1のレベルである期間はAD変換を実施する。ADC24は、消費電流が第2のレベルである期間はAD変換を停止する。かかるADC24の動作を、適宜「間欠動作」と称する。以降のフレーム周期1Fにおいても、画素アレイ11−1およびADC群12−1は、同様の動作を繰り返す。
図6は、実施形態における転送回路の読み出し周期とADCの動作との関係を説明する図である。読み出し周期(1H)は、転送回路14が画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4の各1行当たりの画像データを転送するのに要する時間とする。
図6に示す時間軸のうち最初の1Hにて、ADC群12−1のADC24は、画素アレイ11−1のL1の信号を読み出す。ADC群12−2のADC24は、画素アレイ11−2のL1の信号を読み出す。ADC群12−3のADC24は、画素アレイ11−3のL1の信号を読み出す。ADC群12−4のADC24は、画素アレイ11−4のL1の信号を読み出す。このように、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4のうち同じ行であるL1の信号を同時に読み出す。
ADC用バイアス回路28は、1Hのうち第1の期間であるT11にて、各ADC群12−1,12−2,12−3,12−4のADC24へ基準電圧を供給する。T11にて、ADC24は、第1のレベルの消費電流による動作状態となる。VREF生成回路16は、T11にて、ランプ波形のVREFを生成する。ADC24は、T11にて、AD変換を実施する。ADC24は、T11のうちに、L1から読み出された信号についてのAD変換を終わらせる。このように、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4は、いずれも、T11にてAD変換を実施する。ラッチ回路13−1,13−2,13−3,13−4は、それぞれL1の画素データを保持する。
ADC用バイアス回路28は、1HのうちT12にて、ADC24へ基準電圧を供給する。T12は、T11を含む1Hのうち、T11に続く第2の期間である。ADC24は、第2のレベルの消費電流による待機状態となる。第2のレベルは、第1のレベルより低い。待機状態のとき、ADC24は、AD変換を中断する。VREF生成回路16は、T12にて、VREFの生成を停止する。ラッチ回路13−1,13−2,13−3,13−4は、それぞれL1の画素データの保持を継続する。
このように、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4は、いずれも、T12にてAD変換を中断する。なお、図5に示すT2における間欠動作とは、T2のうちの1Hごとに、T11におけるAD変換の実施と、T12におけるAD変換の中断とを繰り返すことを指すものとする。
図6に示す時間軸のうち2番目の1Hにて、転送回路14は、各画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4のL1の画素データを読み出す。転送回路14は、ラッチ回路群13−1から、画素アレイ11−1のL1の画素データ(P1)を読み出す。
以下同様に、転送回路14は、ラッチ回路群13−2から、画素アレイ11−2のL1の画素データ(P2)を読み出す。次に、転送回路14は、ラッチ回路群13−3から、画素アレイ11−3のL1の画素データ(P3)を読み出す。さらに、転送回路14は、ラッチ回路群13−4から、画素アレイ11−4のL1の画素データ(P4)を読み出す。転送回路14は、読み出されたP1,P2,P3,P4を、メモリ4へ送信する。なお、転送回路14は、P1,P2,P3,P4をいずれの順序で送信しても良い。転送回路14は、P1,P2,P3,P4のうち、選択された画素アレイからの画素データのみを送信しても良い。図6において「PK」は、K番目の画素アレイからの画素データとする。「K」は、固体撮像装置3に設けられている画素アレイの数とする。実施形態では、K=4である。
2番目の1Hにおいて、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4の各ADC24は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4のL2から読み出された信号のAD変換を実施する。各ADC24は、第1の期間にてAD変換を実施するとともに、第2の期間にてAD変換を中断させる。
ADC24は、AD変換、ラッチ回路27へのデジタル信号出力、待機、AD変換の各動作を繰り返す。ラッチ回路27は、1HにてADC24がAD変換を実施するごとに、ADC24からのデジタル信号を格納する。転送回路14は、1Hごとに、ラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4に格納されている画素データをメモリ4へ転送する。転送回路14は、ラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4に格納されている画素データをいずれの順序で転送しても良い。転送回路14は、ラッチ回路群13−1,13−2,13−3,13−4のうち、選択された画素アレイからの画素データを格納しているラッチ回路群のみから画素データを転送しても良い。
このように、固体撮像装置3は、複数の画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4につき、行単位のAD変換およびデータ転送を繰り返す。転送回路14は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4ごとに、AD変換後の画素データを順次読み出す。画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4ごとに画素データが読み出されることで、後段の処理手段は、画素データに信号処理を施すことができる。処理手段および信号処理の詳細については、説明を省略する。
図7は、実施形態における固体撮像装置の垂直走査周期とADCの消費電流との関係を説明する図である。図7では、画素アレイ11−1およびADC群12−1の動作を例として説明する。他の画素アレイ11−2,11−3,11−4およびADC群12−2,12−3,12−4の動作も、画素アレイ11−1およびADC群12−1の動作と同様であるものとする。
画素アレイ11−1は、t0から一定の期間は、ESの開動作前の待機状態とされる。画素アレイ11−1は、t0から待機状態を経て、L1からLMの各行につき電荷を順次リセットする。ESの開動作を開始してから、t0からt2のうちのt1にて、画素アレイ11−1は、LMのリセットを終了する。t1からt2の間は、画素アレイ11−1は、L1からLMのすべての行の露光を継続させる。
ADC24は、t2から一定の期間は、AD変換前の待機状態とされる。ADC24は、t2から待機状態を経て、L1からLMの各行の信号電荷を順次読み出していく。図7に示す時間軸のうち、ESの開動作開始時から、信号電荷の読み出しが開始されるまでの期間は、図5に示すT1に相当する。
t2およびt4の間のt3にて、ADC24は、LMの信号電荷の読み出しを終了する。図7に示す時間軸のうち、信号電荷の読み出し開始時からt3までの期間は、図5に示すT2に相当する。t3からt4の期間は、固体撮像装置3は、スリープ状態とされる。スリープ状態において、固体撮像装置3は、撮像のための動作を停止する。
ADC用バイアス回路28は、t0からt2の期間において、ADC24への基準電圧の供給を停止する。t0からt2の期間において、ADC24の消費電流はゼロとなる。VREF生成回路16は、t0からt2の期間において、VREFの生成を停止する。バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を停止する。
t2において、ADC用バイアス回路28は、基準電圧をADC24へ供給する。ADC24は、AD変換の開始前の待機状態となる。ADC24の消費電流はI1となる。I1は、第2のレベルの電流である。バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を停止する。
信号電荷の読み出しを開始してからも、ADC用バイアス回路28は、基準電圧をADC24へ供給する。ADC24は、AD変換を実施する動作状態となる。ADC24の消費電流はI2となる。I2は、第1のレベルの電流である。消費電流がI2である間、ADC24は、AD変換を実施する。バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4へ画素電流を供給する。
1Hのうち第2の期間(T12)において、ADC24は、消費電流がI1の待機状態となる。消費電流がI1であるとき、ADC24は、AD変換を停止する。信号電荷の読み出し開始時からt3の期間、ADC24は、1Hおきの間欠動作を行う。ADC24の消費電流は、1Hごとに、I2からI1への変化を繰り返す。バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を停止する。
ADC24が待機状態である間、VREF生成回路16は、VREFの生成を停止する。VREF生成回路16は、ADC24と同様に、1Hおきの間欠動作を行う。VREFの生成を停止する間、VREF生成回路16の消費電流はゼロまたは待機電流となる。待機電流は、VREF生成回路16がVREFを生成するときの消費電流より少ない。固体撮像装置3は、1Hの間においてVREFの生成を継続する場合に比べて消費電流を低減できる。
また、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4は、ADC24およびVREF生成回路16と同様に、1Hおきの間欠動作を行う。バイアス回路17および画素電流源回路23は、第2の期間において、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を停止する。バイアス回路17および画素電流源回路23は、第1の期間において、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4へ画素電流を供給する。固体撮像装置3は、1Hの間において画素電流の供給を継続する場合に比べて消費電流を低減できる。
ADC用バイアス回路28は、t3からt4の期間において、ADC24への基準電圧の供給を停止する。t3からt4の期間、ADC24の消費電流はゼロとなる。VREF生成回路16は、t3からt4の期間において、VREFの生成を停止する。バイアス回路17および画素電流源回路23は、画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を停止する。
このように、1Vの間において、ADC24への基準電圧の供給の停止に合わせて、VREFの生成を停止する期間、および画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を停止する期間が設けられている。固体撮像装置3は、1Vの間においてVREFの生成を継続する場合に比べて、消費電流を低減できる。固体撮像装置3は、1Vの間において画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4への画素電流の供給を継続する場合に比べて、消費電流を低減できる。
実施形態によると、ADC群12−1,12−2,12−3,12−4のADC24は、第1の期間にてAD変換を実施する。ADC24は、第2の期間ではAD変換を停止する。AD変換を中断する第2の期間を1Hごとに設けることで、固体撮像装置3は、1Hの間においてAD変換を継続する場合に比べて消費電流を低減できる。
固体撮像装置3は、画素アレイごとにADC群およびラッチ回路群が設けられている。ADC群12−1,12−2,12−3,12−4は、それぞれ画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4からの信号を、ADC24にて同じ期間にAD変換することができる。固体撮像装置3は、複数の画素アレイからの信号を順次AD変換する場合に比べて、複数の画素アレイからの信号のAD変換に要する時間を短縮できる。固体撮像装置3は、AD変換を順次実施する場合に比べて、消費電流を低減できる。
ADC24は、AD変換を中断する間、消費電流を第2のレベルの電流とする待機状態とされる。ADC24は、待機状態から、AD変換を実施する動作状態へ復帰する。ADC24は、消費電流がゼロの停止状態からAD変換を開始する場合に比べて、AD変換を早期に開始することができる。ADC24は、AD変換を開始するまでの時間を短縮できることで、消費電流を低減できる。
さらに、フレーム周期のうちの第3の期間、および垂直走査周期のうちスリープ状態の期間において、ADC用バイアス回路28は、ADC24への基準電圧の供給を停止する。フレーム周期あるいは垂直走査周期の間にADC24の動作を継続させる場合に比べて、固体撮像装置3は、消費電流を低減できる。
以上により、固体撮像装置3およびカメラモジュール1は、消費電流を低減できるという効果を奏する。
固体撮像装置3は、4つの画素アレイ11−1,11−2,11−3,11−4を備えるものに限られない。固体撮像装置3は、複数の画素アレイを備えるものであれば良い。変換回路群および保持回路は、複数の画素アレイのそれぞれに対して設けられる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 カメラモジュール、2 撮像光学系、3 固体撮像装置、4 メモリ、11−1,11−2,11−3,11−4 画素アレイ、12−1,12−2,12−3,12−4 ADC群、13−1,13−2,13−3,13−4 ラッチ回路群、14 転送回路、16 VREF生成回路、17 バイアス回路、20 画素、23 画素電流源回路、24 ADC、28 ADC用バイアス回路。
Claims (7)
- 光電変換素子を備える画素が行列状に配列された複数の画素アレイと、
前記画素から読み出されたアナログ信号をデジタル信号へ変換する変換回路と、
前記変換回路からの信号である画素データを保持する保持回路と、
前記保持回路に保持されている画素データを、読み出し周期ごとに外部へ転送する転送回路と、を有し、
前記変換回路および前記保持回路は、複数の前記画素アレイのそれぞれに対して設けられており、
前記変換回路は、前記転送回路の読み出し周期のうちの第1の期間にて、信号変換を実施し、前記第1の期間を含む前記読み出し周期のうち、前記第1の期間に続く第2の期間では、前記信号変換を中断することを特徴とする固体撮像装置。 - 前記第1の期間において、前記変換回路は、前記画素アレイの1行当たりの信号についての前記信号変換を実施し、かつ、前記保持回路は、1行当たりの画素データを保持し、
前記第2の期間において、前記保持回路は、前記1行当たりの画素データの保持を継続し、
前記第2の期間の次の読み出し周期において、前記転送回路は、前記保持回路のそれぞれから前記1行当たりの画素データを読み出し、読み出された前記1行当たりの画素データを外部へ送信することを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - ランプ波形の基準電圧を生成する基準電圧生成回路を有し、
前記変換回路は、前記基準電圧の電位レベルと、前記画素からのアナログ信号の電位レベルとを比較した結果に応じて、前記信号変換を実施し、
前記第2の期間では、前記基準電圧生成回路は、前記基準電圧の生成を停止することを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。 - 前記第1の期間において、前記変換回路は、第1のレベルの消費電流による動作状態となり、
前記第2の期間において、前記変換回路は、前記第1のレベルより低い第2のレベルの消費電流による待機状態となることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の固体撮像装置。 - 前記画素アレイへ電流を供給する画素電流源を有し、
前記第2の期間において、前記画素電流源は、前記画素アレイへの電流供給を停止することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の固体撮像装置。 - 前記画素アレイでは、フレーム周期において、行方向へ配列された前記画素の行ごとの順次露光が実施され、
前記変換回路は、前記フレーム周期において、前記画素に蓄積された信号電荷を読み出し、前記フレーム周期のうちの第3の期間において、前記信号変換を停止し、
前記第3の期間は、前記画素アレイの最初の行への露光開始から、前記変換回路が前記最初の行からの信号電荷の読み出しを開始するまでの期間であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の固体撮像装置。 - 前記変換回路へ基準電圧を供給する電圧供給回路を有し、
前記第3の期間において、前記電圧供給回路は、前記変換回路への基準電圧の供給を停止することを特徴とする請求項6に記載の固体撮像装置。
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