JP2016035819A - ヒータおよびこれを備えた点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヒータにおいて気体燃料の点火を素早く行なえるようにする。【解決手段】 ヒータ10は、直方体状の絶縁基体1と、絶縁基体1の内部に長さ方向に延びて設けられた発熱抵抗体2とを含み、絶縁基体1が反っている。これにより、気体燃料を絶縁基体1に噴き付けたときに、絶縁基体1の表面近傍を流れる気体燃料の動きに方向性を持たせることができるとともに、絶縁基体1の表面近傍において気体燃料と酸素とが混ぜ合わされるような流れを引き起こすことができる。その結果、ヒータ10によって気体燃料の点火を素早く行なえる。【選択図】 図2

Description

本発明は、絶縁基体とその内部に設けられた発熱抵抗体とを備えているヒータおよびこれを備えた点火装置に関するものである。
ガスレンジ、車載暖房装置、石油ファンヒータまたは自動車エンジンのグロープラグ等に用いられるヒータとして、例えば特許文献1に開示されたヒータが挙げられる。
特許文献1に開示されたヒータは、絶縁基体と、絶縁基体に埋設された発熱抵抗体とを備えている。
特開2004−342622号公報
特許文献1に開示されたヒータを用いて気体燃料を燃焼させるためには、まず気体燃料に点火する必要がある。気体燃料への点火は、発熱させたヒータにおける絶縁基体の表面近傍に気体燃料と酸素とを供給することによって行なう。気体燃料は、例えばガスバルブのノズルから絶縁基体に向けて噴き付けられることで、絶縁基体の表面近傍に供給される。また、酸素は、例えばヒータが設けられている空間中にあらかじめ存在しているものが用いられる。
しかしながら、供給される気体燃料と比較して存在している酸素の比率が少ない場合には、気体燃料を絶縁基体に噴き付けた際に、絶縁基体の表面近傍に存在していた酸素が気体燃料によって絶縁基体の表面近傍から排除されてしまうおそれがあった。これにより、セラミックヒータの表面近傍に存在する酸素の割合が極端に少なくなってしまい、気体燃料の点火に長い時間を要する場合があるという問題点があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、気体燃料の点火を素早く行なうことができるヒータを提供することにある。
本発明の1つの態様に基づくヒータは、直方体状の絶縁基体と、該絶縁基体の内部に長さ方向に延びて設けられた発熱抵抗体とを含み、前記絶縁基体が反っていることを特徴とする。
本発明の1つの態様に基づくヒータによれば、絶縁基体が反っていることによって、気体燃料を絶縁基体に噴き付けたときに、絶縁基体の表面近傍を流れる気体燃料の動きに方向性を持たせることができるとともに、絶縁基体の表面近傍において気体燃料と酸素とが混ぜ合わされるような流れを引き起こすことができる。その結果、絶縁基体の表面近傍において気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができるので、気体燃料の点火を素早く行なうことができる。
本発明の実施形態の第1の例のヒータを示す斜視図である。 図1に示すヒータの部分断面図である。 絶縁基体の反り量の測定方法を示すための模式図である。 本発明の実施形態の第2の例のヒータを示す断面図である。

本発明の実施形態の第3の例のヒータを示す断面図である。 本発明の実施形態の第4の例のヒータを示す断面図である。 点火装置のうちガスバルブを示す断面図である。 図1に示したヒータと図7に示したガスバルブとの接続関係を示す回路図である。
以下、本発明の実施形態の例のヒータについて図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の実施形態の例のヒータ10は、複数の絶縁層が積層された構造を有する絶縁基体1と、絶縁基体1の層間に設けられた発熱抵抗体2(以下、第1の発熱抵抗体2ともいう)とを備えている。ヒータ10は、例えば自動車エンジンのグロープラグまたはガスレンジ等に用いることができる。
絶縁基体1は、内部に第1の発熱抵抗体2が埋設された絶縁性の部材である。絶縁基体1は、複数の絶縁層であるセラミック層が積層されてなる。絶縁基体1の内部に第1の発熱抵抗体2を設けることによって、第1の発熱抵抗体2の耐環境性を向上させることができる。絶縁基体1は、全体の形状が例えば棒状または板状の直方体状の部材である。なお、ここでいう「直方体状」とは、おおよその形が直方体であることを意味しており、厳密な意味で直方体である必要はない。具体的には、直方体の角に相当する部分が丸みを帯びていてもよい。また、詳細は後述するが、本実施形態の絶縁基体1は反りを有しており、この点においても厳密な意味での直方体ではない。
絶縁基体1は、例えば酸化物セラミックス、窒化物セラミックスまたは炭化物セラミックス等の電気的な絶縁性を有するセラミックスから成る。具体的には、絶縁基体1は、アルミナ質セラミックス、窒化珪素質セラミックス、窒化アルミニウム質セラミックスまたは炭化珪素質セラミックス等から成る。
窒化珪素質セラミックスから成る絶縁基体1は、以下の方法で得ることができる。具体的には、例えば、主成分の窒化珪素に対して、焼結助剤として5〜15質量%のY、YbまたはEr等の希土類元素酸化物、0.5〜5質量%のAlおよび焼結体に含まれるSiOの量が1.5〜5質量%となるように量が調整されたSiOを混合する。そして、所定の形状に成形した後に1650〜1780℃での温度で焼成することによって、窒化珪素質セラミックスから成る絶縁基体1を得ることができる。焼成には、例えばホットプレス焼成を用いることができる。
絶縁基体1の形状が棒状の直方体状である場合には、絶縁基体1の長さは例えば20〜100mmに設定される。また、絶縁基体1の厚みを1〜6mm、幅を2〜40mmに設定できる。
第1の発熱抵抗体2は、電圧が加えられることによって発熱する部材である。第1の発熱抵抗体2は、絶縁基体1の層間に設けられている。第1の発熱抵抗体2に電圧が加えられることによって電流が流れ、第1の発熱抵抗体2が発熱する。この発熱によって生じた熱が絶縁基体1の内部を伝わって、絶縁基体1の表面が高温になる。そして、絶縁基体1
の表面から被加熱物に対して熱が伝わることによって、ヒータ10が機能する。絶縁基体1の表面から熱を伝えられることになる被加熱物としては、例えば軽油を気化した気体燃料、または天然ガスやプロパンガス等が挙げられる。
第1の発熱抵抗体2は、両端が絶縁基体1の一端側の側面に引き出されている。第1の発熱抵抗体2は、断面の形状が、例えば折り返し形状になっている。詳しくは、第1の発熱抵抗体2は、2つの略平行な直線状部分と、外周および内周が略半円形状または略半楕円形状であって2つの直線部分を折り返して繋ぐ連結部分とを有している。第1の発熱抵抗体2は絶縁基体1の他端付近で折り返している。第1の発熱抵抗体2の全長は、例えば10〜50mmに設定される。
第1の発熱抵抗体2は、絶縁基体1の他端側において大きく発熱するように設計されている。具体的には、第1の発熱抵抗体2は、絶縁基体1の他端側において一端側よりも厚みが薄くなるように形成されることによって、他端側における単位長さ当たりの抵抗が大きくなっている。
第1の発熱抵抗体2は、例えば、タングステン(W)、モリブデン(Mo)またはチタン(Ti)等の炭化物、窒化物または珪化物等を主成分とする。絶縁基体1が窒化珪素質セラミックスから成る場合には、第1の発熱抵抗体2の主成分が炭化タングステンから成ることが好ましい。これにより、絶縁基体1の熱膨張率と第1の発熱抵抗体2の熱膨張率とを近付けることができる。
第1のリード端子3は、外部電源と第1の発熱抵抗体2とを電気的に接続するための部材である。第1のリード端子3は、例えばニッケルまたは銅等から成る棒状の部材である。第1のリード端子3は、Ag−Cu系ろう材によって第1の発熱抵抗体2のうち絶縁基体1の表面に引き出された部分に接合されている。
本実施形態のヒータ10は、絶縁基体1が反っている。絶縁基体1が反っていることによって、気体燃料を絶縁基体1に噴き付けたときに、絶縁基体1の表面近傍を流れる気体燃料の動きに方向性を持たせることができるとともに、絶縁基体1の表面近傍において気体燃料と酸素とが混ぜ合わされるような流れを引き起こすことができる。その結果、絶縁基体1の表面近傍において気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができるので、気体燃料の点火を素早く行なうことができる。
また、絶縁基体1が窒化珪素質セラミックスからなることが好ましい。これにより、絶縁基体1の表面にすすが付着したとしても、付着したすすを除去しやすくすることができる。そのため、絶縁基体1の表面においてすすが溜まることを防ぐことができる。具体的には、すすは絶縁基体1の表面を600℃以上に急速昇温することで焼き飛ばすことができる。一般的に、絶縁基体1の表面を600℃以上に急速昇温すると、クラック等が生じるおそれが出てくるが、絶縁基体1が耐熱衝撃性が高い窒化珪素質セラミックスから成ることで、急速昇温に伴って絶縁基体1にクラックが発生することを抑制できる。
また、本実施形態のヒータ10を用いた点火装置は、前述のヒータ10と、絶縁基体1のうち反っている面に向かって気体燃料を流す流路とを備えている。点火装置は、上記のヒータを備えていることによって、点火に要する時間が短くなっている。なお、ここでいう「反っている面」とは、反った結果、全体として凸状になった面(以下、凸状面ともいう)であってもよく、全体として凹状になった面(以下、凹状面ともいう)であってもよい。この理由に関しては、以下に例を挙げて説明する。
第1の例として、図2に示すように、絶縁基体1が長さ方向に反っているとともに、凸
状面11に気体燃料を噴き付けた場合を説明する。なお、図2において、矢印は気体燃料の流れを示している(以下、図4〜6においても同様である)。図2に示すように、凸状面11に噴き付けられた気体燃料は、凸状面11を外周側に向かって進むとともに、凹状面12側に流れる。このとき、気体燃料は凸状面11の近傍に存在していた酸素を巻き込んで凹状面12側に流れる。そして、この気体燃料および巻き込まれた酸素の流れに伴って、凹状面12の表面近傍において、凹状面12の近傍に存在していた酸素に渦状の流れが引き起こされる。この渦状の流れに凸状面11側から流れてきた気体燃料が引き込まれることによって、凹状面12の近傍において気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができる。これにより、気体燃料の点火を素早く行なうことができる。
さらに、絶縁基体1が長さ方向に反っていることによって、長さ方向における両端部において渦状の流れが生じやすくなっている。そして、本例においては、第1の発熱抵抗体2の折り返し部分が絶縁基体1の他端付近に設けられていることから、絶縁基体1の他端付近でヒータ10が最も高温になっている。このように、ヒータ10が最も高温になる領域の近傍で気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができるので、気体燃料の点火をさらに素早く行なうことができる。
反っている絶縁基体1を形成する方法としては、例えば研削加工が挙げられる。絶縁基体1の反り量は、例えば以下の方法で確認できる。図3に示すように、反りが生じている面(凸状面11または凹状面12)に対して垂直な方向から投影機を用いて測定を行なう。ここで、凸状面11または凹状面12の端部同士を結ぶ線(以下、基準線ともいう)を引き、この反りが生じている面のうち基準線に対して垂直な方向において基準線から最も離れている点に、基準線と平行な線(以下、測定線ともいう)を引く。そして、基準線と測定線との間隔を測定することによって、反り量(反りの大きさ)を求めることができる。なお、図3においては、凹状面12の端部同士を結ぶ線を基準線として、凹状面12の反り量を求める測定線を引いた場合の例を示している。絶縁基体1が幅4mm、厚み2mm、長さ40mmの直方体状の場合には、反りの大きさは例えば2μm〜2mm程度に設定できる。
第2の例として、図4に示すように、第1の例と同様に絶縁基体1が長さ方向に反っているとともに、凸状面11ではなく凹状面12に気体燃料を噴き付けた場合を説明する。図4に示すように、凹状面12に噴き付けられた気体燃料は、凹状面12の近傍において、酸素を巻き込んで渦状の流れを引き起こすことによって、凹状面12の近傍において、気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができる。これにより、気体燃料の点火を素早く行なうことができる。
絶縁基体1が幅4mm、厚み2mm、長さ40mmの直方体状の場合には、反りの大きさは例えば2μm〜2mm程度に設定できる。
第3の例として、図5に示すように、絶縁基体1が幅方向に反っているとともに、これによって生じた凸状面11に気体燃料を噴き付けた場合を説明する。図5に示すように、凸状面11に噴き付けられた気体燃料は凸状面11を外周側に向かって進むとともに、凹状になった面12(凹状面12)側に流れる。このとき、気体燃料は凸状面11の近傍に存在していた酸素を巻き込んで凹状面12側に流れる。そして、この気体燃料および巻き込まれた酸素の流れに伴って、凹状面12の表面近傍において、凹状面12の近傍に存在していた酸素に渦状の流れが引き起こされる。この渦状の流れに凸状面11側から流れてきた気体燃料が引き込まれることによって、凹状面12の近傍において気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができる。これにより、気体燃料の点火を素早く行なうことができる。
さらに、絶縁基体1を幅方向に反らせておくことによって、絶縁基体1を長さ方向で見たときに、両端部に気体燃料を噴きかけたとしても、また、中央部に気体燃料を噴きかけたとしても、絶縁基体1の周辺に渦状の流れを生じさせることができる。そのため、絶縁基体1のどこに気体燃料を噴きつけても良好に点火できるので、ヒータ10を使用する際の位置合わせを簡略化することができる。
絶縁基体1が幅4mm、厚み2mm、長さ40mmの直方体状の場合には、反りの大きさは例えば2μm〜1mm程度に設定できる。
第4の例として、図6に示すように、第3の例と同様に絶縁基体1が幅方向に反っているとともに、凸状面11ではなく凹状面12に気体燃料を噴き付けた場合を説明する。図6に示すように、凹状面12に噴き付けられた気体燃料は、凹状面12の近傍において、酸素を巻き込んで渦状の流れを引き起こすことによって、凹状面12の近傍において、気体燃料と酸素との両方を好適な比率で存在させることができる。これにより、気体燃料の点火を素早く行なうことができる。
絶縁基体1が幅4mm、厚み2mm、長さ40mmの直方体状の場合には、反りの大きさは例えば2μm〜1mm程度に設定できる。
次に、点火装置のうち気体燃料を流す流路の例について説明する。気体燃料の流路として、例えば図7に示すようなガスバルブ20が挙げられる。図7に示すように、ガスバルブ20は、筺体5と、筺体5の内部に設けられたマウント部材6と、マウント部材6に取り付けられた熱動弁7と、熱動弁7に設けられた第2の発熱抵抗体8と、第2の発熱抵抗体8に接続された第2のリード端子9とを有している。ガスバルブ20は、ヒータ10に気体燃料を噴き付けるための部材である。
筺体5は、内部に気体燃料が通過する空洞を有する部材である。筺体5は、内部の空洞と外部とを繋ぐ2つの孔を有している。2つの孔のうち1つは、外部から気体燃料が導入される導入口51である。もう一方は、筺体5の内部から、外部に配置されたヒータ(図示せず)に気体燃料を供給する供給口52である。筺体5の外形は、例えば直方体状である。本例においては、一側面に導入口51が形成されているとともに、この一側面に隣接する一主面のうち導入口51から遠い領域に供給口52が形成されている。筺体5は、供給口52がヒータの先端付近に位置するように設けられている。ここでいう「先端付近」とは、供給口52から供給された気体燃料がヒータ10によって点火される程度に近傍に位置していることを意味している。筺体5は、鋼鉄またはアルミニウム等の金属材料から成る。筺体5は、例えば直方体状であれば、主面の長辺の長さが80mmであり、短辺の長さが20mmであり、側面のうち主面に垂直な辺の長さが30mmである。
マウント部材6は、熱動弁7を搭載するための部材である。マウント部材6は、筺体5の内周面のうち供給口52が形成されている面に設けられている。マウント部材6は、例えば直方体状である。マウント部材6は、例えば酸化物セラミックスまたは窒化物セラミックス等の絶縁性の材料から成る。
熱動弁7は、筺体5の供給口52を閉じたり開いたりするための弁である。熱動弁7は、鉄および銅または鉄およびニッケル等の板状のバイメタルによって形成されている。熱動弁7は、熱が加えられることによって変形する。加熱された熱動弁7が変形して供給口52から離れることによって、閉じられた供給口52が開かれて、筺体5の空洞部内に存在する気体燃料を供給口52からヒータに供給する。これに対し、熱動弁7への加熱を停止すると、熱動弁7の形状が変形する前の状態に戻ることによって、開かれた供給口52が再度閉じられる。この熱動弁7は、マウント部材6に搭載されている。熱動弁7がマウント部材6に搭載されていることによって、熱動弁7について筺体5の内表面に接触する領域を減らすことができる。これにより、熱動弁7の変形が筺体5によって妨げられることを抑制できる。
第2の発熱抵抗体8は、熱動弁7を加熱するための部材である。第2の発熱抵抗体8は、ニクロム線等によって構成されている。第2の発熱抵抗体8は、熱動弁7の一部に巻き付けられるように設けられている。第2の発熱抵抗体8が熱動弁7に巻き付けられていることによって、第2の発熱抵抗体8から発せられた熱を良好に熱動弁7に伝えることができる。これにより、第2の発熱抵抗体8に電圧を加えてから、熱動弁7が変形して供給口52が開くまでの時間を短縮することができる。第2の発熱抵抗体8は、一端および他端が一対の第2のリード端子9に接続されている。第2の発熱抵抗体8には、第2のリード端子9を介して電力が供給される。
第2のリード端子9は、第2の発熱抵抗体8を外部の電極に接続するための導電部材である。第2のリード端子9は、筺体5の外表面に設けられている。第2のリード端子9は、第2の発熱抵抗体8に電気的に接続されている。第2のリード端子9は、例えば銅または黄銅等の金属材料から成る。第2のリード端子9と筺体5とはマイカ等によって絶縁されている。第2のリード端子9と第2の発熱抵抗体8の接合には、例えばスポット溶接または圧着が用いられる。
次に、ヒータ10とガスバルブ20との関係を電気的な観点から説明する。図8に示すように、ヒータ10の第1の発熱抵抗体2とガスバルブ20の第2の発熱抵抗体8とが電気的に直列に接続されている。具体的には、例えば、第1のリード端子3の一方が電源の正極に接続されるとともに、第1のリード端子3の他方が第2のリード端子9の一方に接続されており、第2のリード端子9の他方が電源の負極に接続されている。これにより、気体燃料の供給とヒータ10の発熱とを同じ電源および1つのスイッチで管理することができる。そのため、点火装置100における電気回路を単純なものとすることができる。
さらに、第1の発熱抵抗体2と第2の発熱抵抗体8とを比較すると、常温における第1の発熱抵抗体2の抵抗(抵抗値)が第2の発熱抵抗体8の抵抗(抵抗値)よりも大きく、第1の発熱抵抗体2の抵抗温度係数が第2の発熱抵抗体8の抵抗温度係数よりも大きい。これにより、電圧を印加し始めた際に第1の発熱抵抗体2と第2の発熱抵抗体8との抵抗(抵抗値)の差が小さいものであったとしても、時間の経過とともに印加した電圧に対する電圧降下のうち第1の発熱抵抗体2における電圧降下の占める割合を上昇させていくことができる。そのため、ヒータ10の第1の発熱抵抗体2とガスバルブ20の第2の発熱抵抗体8とに電圧を印加した瞬間における、第1の発熱抵抗体2と第2の発熱抵抗体8との間の抵抗(抵抗値)の差を従来よりも小さく設定することができる。そのため、第2の発熱抵抗体8を良好に発熱させることができることから、熱動弁7を良好に加熱することができる。これにより、ガスバルブ20からヒータ10への気体燃料の供給を、電圧を印加し始めてから短時間で行なうことができる。その結果、点火装置100は、短時間で気体燃料を点火することができる。なお、第1の発熱抵抗体2の抵抗は、例えば0.2〜100Ωに設定することができる。また、第1の発熱抵抗体2の抵抗温度係数は、500〜4000ppmに設定することができる。さらに、第2の発熱抵抗体8の抵抗は、例えば0.1〜40Ωに設定することができる。また、第2の発熱抵抗体8の抵抗温度係数は、0〜3000ppmに設定することができる。
さらに、第1の発熱抵抗体2の抵抗温度係数が0よりも大きいことが望ましい。第1の発熱抵抗体2の抵抗温度係数が0よりも大きい、すなわち正であることによって、常温における第1の発熱抵抗体2の抵抗(抵抗値)を、気体燃料の燃焼中に第1の発熱抵抗体2が十分に発熱するために必要な抵抗よりも小さな抵抗に設定することができる。そのため
、電圧を印加し始めるときにおける第1の発熱抵抗体2と第2の発熱抵抗体8との間の抵抗の差をより小さくすることができる。その結果、第2の発熱抵抗体8を良好に発熱させることができることから、熱動弁7を良好に加熱することができる。これにより、ガスバルブ20からヒータ10への気体燃料の供給を、電圧を印加し始めてから短時間で行なうことができる。
また、第2の発熱抵抗体8の抵抗温度係数が0より大きいことが望ましい。これにより、電圧を印加し始めるときの第2の発熱抵抗体8の抵抗(抵抗値)を小さく設定できる。その結果、電圧を印加し始めるときにより多くの電流を流すことができることから、第2の発熱抵抗体8における発熱量を増やすことができる。その結果、より良好に熱動弁7を加熱することができる。
また、第1の発熱抵抗体2は、電気的に連続した導電性セラミックスが絶縁性セラミックス中に配置されて成ることが好ましい。具体的には、導電性セラミックスの粒子が絶縁性セラミックス中に連続して配置されていることが好ましい。このとき、絶縁性セラミックス中における導電性セラミックスの割合を変化させることによって、第1の発熱抵抗体2の抵抗温度係数を容易に調整することができる。導電性セラミックスとして炭化タングステンを用いる場合であれば、絶縁性セラミックスとして例えば窒化ケイ素または窒化ホウ素等を用いることができる。特に、導電性セラミックスが炭化タングステンであるとともに、絶縁性セラミックスが窒化ケイ素であることが好ましい。これにより、発熱抵抗体2の耐久性を向上させることができる。
また、第1の発熱抵抗体2の絶縁性セラミックスと絶縁基体1を構成するセラミック材料とが同じであることが好ましい。これにより、第1の発熱抵抗体2と基体1との熱膨張係数を近付けることができる。その結果、第1の発熱抵抗体2が発熱したときに、第1の発熱抵抗体2に生じる熱応力を低減できる。
1:絶縁基体
2:発熱抵抗体(第1の発熱抵抗体)
3:第1のリード端子
5:筺体
51:導入口
52:供給口
6:マウント部材
7:熱動弁
8:第2の発熱抵抗体
9:第2のリード端子
10:ヒータ
20:ガスバルブ
100:点火装置

Claims (5)

  1. 直方体状の絶縁基体と、該絶縁基体の内部に長さ方向に延びて設けられた発熱抵抗体とを含み、前記絶縁基体が反っていることを特徴とするヒータ。
  2. 前記絶縁基体が長さ方向に反っていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  3. 前記絶縁基体が幅方向に反っていることを特徴とする請求項1に記載のヒータ。
  4. 前記絶縁基体が窒化珪素質セラミックスから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヒータ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のヒータと、前記絶縁基体のうち反っている面に向かって気体燃料を流す流路とを備えた点火装置。
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