JP2016035519A - パネルユニット、ガラスパネル及びパネル材 - Google Patents

パネルユニット、ガラスパネル及びパネル材 Download PDF

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Abstract

【課題】効果的に反射を抑制するパネルユニットを提供する。【解決手段】パネルユニット100は、画像表示領域2Aを有するディスプレイパネル2と、ディスプレイパネル2の前方に間隔を開けて配置されるガラスパネル1とを備えている。ガラスパネル1は、画像表示領域2Aの前方に位置する画像通過領域1Aが光透過性を有する。ガラスパネル1は、ガラス板10と、画像通過領域1Aに配置された反射防止層12と、反射防止層12とガラス板10とを接着する熱融着層11とを備えている。熱融着層11は、熱溶融フィルムからなる。【選択図】図1

Description

パネルユニット、ガラスパネル及びパネル材の発明が開示される。より詳しくは、ディスプレイパネルとガラスパネルとを備えたパネルユニットの発明が開示される。
現在、画像を表示するパネル型のディスプレイが広く使用されている。ディスプレイから出される画像は鮮明さが重要である。ディスプレイが置かれる環境によっては、ディスプレイの前方にガラスが配置されることがある。ガラスがディスプレイの前に配置された場合、外部からガラスに向かう光がガラスで反射したり、ディスプレイから出る画像がガラスで反射したりして、画像が鮮明に出なくなるという問題がある。
特許文献1には、薄膜EL素子の前に空気層を設け、さらにその前にノングレア処理によって反射防止機能が付与された透明板を配置した表示パネルの技術が開示されている。しかしながら、ディスプレイが大きくなった場合に、より効果的に反射を抑制することが求められている。
特開昭64−15789号公報
本開示の目的は、効果的に反射を抑制するパネルユニット、ガラスパネル、及びパネル材を提供することである。
パネルユニットが開示される。パネルユニットは、画像表示領域を有するディスプレイパネルと、前記ディスプレイパネルの前方に間隔を開けて配置されるガラスパネルとを備えている。前記ガラスパネルは、前記画像表示領域の前方に位置する画像通過領域が光透過性を有する。前記ガラスパネルは、ガラス板と、前記画像通過領域に配置された反射防止層と、前記反射防止層と前記ガラス板とを接着する熱融着層とを備えている。前記熱融着層は、熱溶融フィルムからなる。
ガラスパネルが開示される。ガラスパネルは、画像表示領域を有するディスプレイパネルの前方に間隔を開けて配置される。前記ガラスパネルは、前記画像表示領域の前方に位置する画像通過領域が光透過性を有する。前記ガラスパネルは、ガラス板と、前記画像通過領域に配置された反射防止層と、前記反射防止層と前記ガラス板とを接着する熱融着層とを備えている。前記熱融着層は、熱溶融フィルムからなる。
パネル材が開示される。パネル材は、上記のガラスパネルと、前記ガラスパネルを固定するベース材とを備えている。前記ベース材は、前記ディスプレイパネルを設置可能である。
本開示によるパネルユニットは、効果的に反射を抑制することができる。本開示によるガラスパネルは、効果的に反射を抑制することができる。本開示によるパネル材は、効果的に反射を抑制することができる。
図1は図1A及び図1Bからなる。図1はパネルユニットの一例を示す断面図である。図1Aはパネルユニットの全体図を示す。図1Bはガラスパネルの拡大断面図を示す。 パネルユニットの一例を示す斜視図である。 パネルユニットの一例を一部分解した様子を示す斜視図である。 パネルユニットの一例を一部分解した様子を示す斜視図である。 ディスプレイパネルの一例を示す拡大断面図である。 図6は、図6A〜図6Cからなる。図6はガラスパネルの一例である。図6Aは正面図である。図6Bは背面図である。図6Cは側面図である。 ガラスパネルの一例を示す拡大断面図である。 ガラスパネルの一例を示す拡大断面図である。 ガラスパネルの一例を示す拡大断面図である。 ガラスパネルの一例を示す拡大断面図である。 図11は、図11A〜図11Dからなる。図11はガラスパネルの一例である。図11Aは正面図である。図11Bは背面図である。図11Cは側面図である。図11Dは拡大断面図である。 パネルユニットの一例を示す斜視図である。
図1〜図6は、パネルユニットの実施形態を示している。この実施形態は、本開示によるパネルユニットを具現化した一例であり、パネルユニットはこれに限定されるものではない。以下、図1〜図6に示される実施形態を説明する。
パネルユニット100は、画像表示領域2Aを有するディスプレイパネル2と、ディスプレイパネル2の前方に間隔を開けて配置されたガラスパネル1とを備えている。ガラスパネル1は、画像表示領域2Aの前方に位置する画像通過領域1Aが光透過性を有する。ガラスパネル1は、ガラス板10と、反射防止層12と、熱融着層11とを備えている。反射防止層12は、画像通過領域1Aに配置されている。熱融着層11は、熱溶融フィルムからなる。熱融着層11は、反射防止層12とガラス板10とを接着している。パネルユニット100は、画像通過領域1Aに反射防止層12が設けられている。反射防止層12は、熱溶融フィルムによって接着されることにより、ガラス板10に密着している。そのため、効果的に反射が抑制される。
図1は、パネルユニット100の断面図を示している。図1は図1A及び図1Bから構成される。図2は、パネルユニット100の外観を示している。図1は、図2のI−Iに沿った断面となっている。図3は、パネルユニット100の分解図であり、図1のパネルユニット100からガラスパネル1を取り除いた様子が示されている。図4は、パネルユニット100の分解図であり、図1のパネルユニット100からガラスパネル1とディスプレイパネル2とを取り除いた様子が示されている。図2によりパネルユニット100を取り付けた壁が理解される。図1、図3及び図4により、パネルユニット100の内部構造が理解される。
図2では、パネルユニット100が壁に組み込まれた様子が示されている。パネルユニット100は、壁に配置されている。壁は、適宜の壁材101で形成される。壁材101は壁パネルであってよい。複数の壁材101が壁を構成し得る。パネルユニット100は、複数の壁材101の一部が置き換えられて、壁に設置され得る。パネルユニット100は、壁パネルとなり得る。パネルユニット100は、壁材101と同じ大きさであってよい。その場合、パネルユニット100の取り付けが容易になる。図2では、壁材101とパネルユニット100は横方向に並んでいる。
パネルユニット100の表面は、壁材101の表面と面一になっていることが好ましい。それにより、パネルユニット100を含む壁の外観の意匠性を向上することができる。パネルユニット100の表面にはガラスパネル1が配置されている。ガラスパネル1の表面と壁材101の表面とが面一であることが好ましい。なお、パネルユニット100と壁材101との間には目地が形成されてもよい。
図1に示すように、パネルユニット100は、ガラスパネル1とディスプレイパネル2とを備えている。図1では、前方向をDFで示している。前方向DFは、ディスプレイパネル2の画像が出射する方向である。以降の図においても、適宜、前方向DFが示される。
図1及び図3で示されるように、パネルユニット100は、ディスプレイパネル2を内蔵している。ディスプレイパネル2は、パネル状になった適宜の表示装置で構成され得る。ディスプレイパネルは、例えば、液晶ディスプレイであってよい。ディスプレイパネル2の大きさは、特に限定されるものではないが、例えば、画像表示領域2Aを基準として50インチサイズ以上であってよい。具体的には、55インチの液晶ディスプレイが使用され得る。55インチのディスプレイパネル2は、画面サイズが、幅(横)1214mm、高さ(縦)684mmであってよい。ディスプレイパネル2は、画像表示を行う画面を収容する筐体25を有する。
図3に示されるように、ディスプレイパネル2は、前面に画像表示領域2Aを有する。画像表示領域2Aは、画像が表示される領域である。画像表示領域2Aはいわゆる画面で構成される。画像表示領域2Aは、画像表示の範囲である。ディスプレイパネル2では、電源からの電気の供給により、内部の表示素子が駆動して、画像表示領域2Aに画像が表示される。画像は、適宜の画像であってよく、動画であってもよいし、静止画であってもよい。表示された画像は、ディスプレイパネル2の前面から出射する。画像は、ガラスパネル1を通過して外部に出射する。そのため、外部からディスプレイパネル2の画像を視認することが可能になる。図1Aでは、画像表示領域2Aは画像が出射する範囲として示されている。
図1Aに示されるように、ガラスパネル1は、パネルユニット100の表面部分に配置される。ガラスパネル1はディスプレイパネル2の前方に配置されている。ガラスパネル1とディスプレイパネル2との間には、間隔が設けられている。この間隔は空気層4となっている。ディスプレイパネル2とガラスパネル1とが直接接してもよいが、その場合、ガラスパネル1が受けた衝撃がディスプレイパネル2に直接伝わりやすくなる。一方、ガラスパネル1とディスプレイパネル2との間に空気層4が存在すると、ガラスパネル1が受けた衝撃はディスプレイパネル2に伝わりにくくなる。そのため、ディスプレイパネル2の保護性を高めることができる。
図2に示されるように、ガラスパネル1は、画像通過領域1Aを有する。画像通過領域1Aは、ディスプレイパネル2から出射した画像が通過する領域である。画像通過領域1Aは、画像表示領域2Aの前方に位置する。画像通過領域1Aは光透過性を有する。それにより、画像が良好にガラスパネル1を通過することができる。図1Aでは、画像通過領域1Aは画像が通過する範囲として示されている。画像表示領域2Aと画像通過領域1Aとは、正面視した場合に範囲が一致していてよい。正面視とは、パネルユニット100の前方からパネルユニット100を見た場合(前方向DFと逆方向に沿って見た場合)のことを意味する。
ガラスパネル1は、画像表示領域2Aよりも大きいことが好ましい。それにより、画像表示領域2Aからの画像の全てをガラスパネル1を通して外部に出射することが可能になる。また、ガラスパネル1が画像表示領域2Aよりも大きいと、外観の優れたパネルユニット100を得ることができる。大きさは正面視した場合を基準とする。ガラスパネル1は、ディスプレイパネル2よりも大きいことがより好ましい。それにより、ディスプレイパネル2をガラスパネル1で覆うことができるため、さらに外観の優れたパネルユニット100を得ることができる。ガラスパネル1は、壁に設置される際に隣り合って並べられる壁材101と同じ大きさであってもよい。その場合、壁と一体化してパネルユニット100を設置することが可能になるため、パネルユニット100が組み込まれた壁の意匠性が向上する。
ガラスパネル1は長方形のパネルであってよい。ガラスパネル1の寸法は、特に限定されるものではないが、例えば、好ましくは縦1000mm以上で横500mm以上であり、より好ましくは縦1500mm以上で横800mm以上であり、さらに好ましくは縦2000mm以上で横1000mm以上である。ガラスパネル1の寸法は、具体的には、縦2370mmで横1300mmにすることができる。パネルユニット100は、大型のガラスパネル1を使用することができる。それにより、意匠性が高まる。ガラスパネル1の寸法の上限は特に限定されるものではないが、ガラスを容易に得るためには、例えば、縦5000mm以下で横5000mm以下であってよい。ここで、縦は上下方向の長さ(つまり高さ)を意味し、横は水平方向の長さ(つまり幅)を意味する。なお、ガラスパネル1は、縦長の長方形に限らず、横長の長方形であってもよい。また、ガラスパネル1は、正方形であってもよい。長方形は正方形を含む。
図1Bに示すように、ガラスパネル1はガラス板10を有する。ガラス板10はガラスパネル1の本体となる。ガラス板10は、面状の板ガラスであってよい。本形態では、ガラス板10は、一枚板で構成され得る。継ぎ目のない一枚板でガラス板10が構成されると意匠性が向上する。ガラス板10は、強化ガラスであることが好ましい。強化ガラスは物理強化ガラスであってよい。強化ガラスを用いることにより、強度の高いガラスパネル1を得ることができる。物理強化ガラスは風冷強化ガラスであることが好ましい。
ガラス板10の厚みは、特に限定されるものではないが、例えば、1mm以上であってよい。それにより、強度の高いガラスパネル1が得られる。ガラス板10の厚みは、3mm以上であってよい。ガラス板10の厚みは、100mm以下であってよい。それにより、取り扱い性が高まる。ガラス板10の厚みは、50mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましく、10mm以下がさらに好ましい。ガラス板10は、具体的には、5mmの厚みの物理強化ガラスを使用することが可能である。
反射防止層12及び熱融着層11は、ガラス板10の表面に設けられている。本形態では、熱融着層11と反射防止層12とが、この順で、ガラス板10の後面に設けられている。ガラス板10の後面は、ガラス板10のディスプレイパネル2側の面である。図1Aでは、熱融着層11の符号が省略されているが、熱融着層11は反射防止層12とガラス板10との間に配置されていると考えてよい。
反射防止層12は、光の反射を抑制する機能を有する。反射防止層12が存在することで、ガラスパネル1に入射する光の反射が抑制される。そのため、ディスプレイパネル2の画像を外部から良好に視認することができる。画像の視認性を高めるために、反射防止層12及び熱融着層11は透明であることが好ましい。
反射防止層12は、ガラスパネル1の後面に配置されることが好ましい。それにより、効率よく反射を抑制できる。この場合、反射防止層12によりガラス板10の後面での反射が高く抑制される。また、反射防止層12がガラスパネル1の後面に配置されると、外部から反射防止層12が保護されるため、反射防止層12が汚れたり傷ついたりしにくくなる。さらに、ガラスパネル1の前面をガラス板10で構成した場合には、ガラスパネル1の前面が傷つきにくく汚れが落ちやすくなり、防汚性を高めることができる。
反射防止層12は、画像通過領域1Aよりも大きいことが好ましい。それにより、画像通過領域1Aの全体にわたって反射を抑制することができる。反射防止層12の外縁は、画像通過領域1Aの外縁よりも外側に配置され得る。図1Aでは、反射防止層12の上縁が、画像通過領域1Aの上縁よりも上側に配置され、反射防止層12の下縁が、画像通過領域1Aの下縁よりも下側に配置された様子が示されている。
反射防止層12は、反射防止フィルムからなることが好ましい。それにより、反射を効果的に抑制する層を容易に得ることができる。本形態では、反射防止フィルムが熱融着層11によって接着されることで、反射防止層12が形成され得る。反射防止フィルムは、ARフィルム(Anti−Reflection Film)と呼ばれる。
反射防止フィルムとしては、特に限定されるものではなく適宜のものを使用することができる。反射防止フィルムとして、例えば、樹脂基材の表面に、ハードコート層と高屈折率層と低屈折率層とが積層されたフィルムが挙げられる。樹脂基材は、TAC(トリアセチルセルロース)で構成され得る。樹脂基材の厚みは、例えば、10〜200μmの範囲であってよく、具体的には80μmの厚みが例示される。反射防止フィルムの視感度反射率は0.5%以下が好ましく、具体的には0.2%であってよい。
熱融着層11は反射防止層12をガラス板10に接着する機能を有する。反射防止層12は、熱融着層11によって接着されている。熱融着層11は、熱溶融フィルムによって構成される。それにより、容易に密着性高く反射防止層12をガラス板10に接着することができる。熱溶融フィルムは透明であることが好ましい。熱溶融フィルムは樹脂の成形体であってよい。
熱溶融フィルムの溶融温度は、70℃以上であることが好ましい。それにより、通常の取り扱い時に溶融されることが抑制され、取り扱いが高まる。熱溶融フィルムの溶融温度は、80℃以上であることがより好ましく、90℃以上であることがさらに好ましい。熱溶融フィルムの溶融温度は、150℃以下であることが好ましい。それにより、接着時の加熱による反射防止層12へのダメージを低減できる。熱溶融フィルムの溶融温度は、120℃以下であることがより好ましく、100℃以下であることがさらに好ましい。
熱溶融フィルムの厚みは、特に限定されるものではないが、0.1mm以上であることが好ましい。それにより、高い接着性が得られる。熱溶融フィルムの厚みは、1mm以下であってよい。熱溶融フィルムの厚みが小さくなることで、透明性が向上し得る。
熱溶融フィルムとしては、例えば、ポリオレフィン系接着性ポリマーで形成されたフィルムを用いることができる。ポリオレフィン系接着性ポリマーのフィルムは熱溶融を経た後も、フィルム性が維持され得る。そのため、ガラスが割れた場合の飛散を抑制することができる。ポリオレフィン系接着性ポリマーは、変性エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA樹脂)であることがより好ましい。それにより、優れた接着性と透明性とを実現可能である。熱溶融フィルムとして、合わせガラスの中間膜を用いてもよい。
熱溶融フィルムの具体例として、東ソー製メルセンG7055が挙げられる。このフィルムは、合わせガラスの中間膜として使用されている。この品番のフィルムとして、厚み0.4mmのものと、厚み0.15mmのものとが入手可能である。このフィルムは溶融温度が約95℃である。そのため、反射防止フィルムに悪影響を与えることなく接着ができる。
反射防止フィルムを熱溶融フィルムで接着する際は、温度が加えられ得る。熱溶融フィルムは、加熱により接着性を発現する。接着時の温度は、熱溶融フィルムの溶融温度以上であることが好ましい。ただし、温度が高すぎると、反射防止フィルムの物性が劣化するおそれがあるため、接着時の加熱温度は、150℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましく、100℃以下がさらに好ましい。
反射防止フィルムを熱溶融フィルムで接着する際は、圧力が加えられ得る。接着時において、圧力は、反射防止フィルムをガラス板10に押す方向に加えられ得る。それにより、気泡の混入を抑制することができる。圧力は、ガラスが割れない程度の適度な圧力であってよい。圧力は加圧であってもよいし、減圧であってもよい。加圧の場合、反射防止フィルムとガラス板10とを近づける方向に押すことで空気を排出できる。減圧の場合、ポンプで空気が排出されることにより、隙間の気体が排出される。
上記のように、パネルユニット100においては、反射防止層12は熱溶融フィルムで接着されている。熱溶融フィルムは、加熱により溶融して接着性を発現する。熱溶融フィルムの接着では、熱溶融フィルムとガラス板10との隙間、及び、熱溶融フィルムと反射防止層12(反射防止フィルム)との隙間における空気が、外に逃がされやすくなる。熱溶融フィルムが一度溶融するために、空気が外に逃げやすくなるのである。そのため、熱溶融フィルムから得られた熱融着層11は、気泡を含有しにくくなっている。ここで、接着剤付きの反射防止フィルム(光学用透明粘着フィルム:OCA)を使用してガラス板に反射防止層を形成した場合、接着層とガラス板との間に気泡が残りやすい。特に、ガラス板が物理強化ガラスである場合、物理強化ガラスは表面の凹凸が大きい場合があり、気泡が残りやすくなっている。気泡が残存すると、光学的特性が悪化しやすく、また、外観が低下するおそれがある。しかしながら、熱溶融フィルムを用いると気泡を少なくして反射防止層12を接着させることができる。そのため、光学特性が低下したり、外観が低下したりすることが抑制される。
熱溶融フィルムを用いた場合、ディスプレイパネル2よりも大きいガラス板10に対しても、気泡の混入を抑制して反射防止層12を容易に設けることが可能になる。そして、ガラス板10に設けられた反射防止層12は、ディスプレイパネル2の画像表示領域2Aを含む広い面積で反射を抑制することができる。そして、パネルユニット100は、屋内の明るい所や、照明が当たりやすいところにおいても、反射を効率よく低減することができる。
図5は、ディスプレイパネル2の拡大断面図を示している。パネルユニット100では、ディスプレイパネル2の表面での反射を抑制することがより有効である。図5に示すように、ディスプレイパネル2は表面板20を備えている。表面板20はディスプレイパネル2の画像表示本体(例えば液晶)よりも前方に配置される。表面板20は、画像を出射する透明な板である。表面板20はガラスにより構成されることが好ましい。表面板20の前面は、反射防止構造が設けられていることが好ましい。それにより、ディスプレイパネル2の表面での反射を抑制することができる。ガラスパネル1での反射とディスプレイパネル2での反射との両方の反射が抑制されると、全体での反射が高く抑えられる。
図5では、反射防止構造は、反射防止層22と接着層21とで構成されている。反射防止層22は、反射防止フィルムにより形成されることが好ましい。反射防止フィルムは、上記の反射防止層12(ガラス板10に設けられる反射防止層)で説明したものと同様のものを用いることができる。例えば、反射防止フィルムとして、樹脂基材の表面に、ハードコート層と高屈折率層と低屈折率層とが積層されたフィルムが挙げられる。樹脂基材は、TAC(トリアセチルセルロース)で構成され得る。樹脂基材の厚みは、例えば、10〜200μmの範囲であってよく、具体的には80μmの厚みが例示される。反射防止フィルムの視感度反射率は0.5%以下が好ましく、具体的には0.2%であってよい。
ディスプレイパネル2において、接着層21は、反射防止層22を接着する機能を有する。接着層21は、反射防止フィルムに予め設けられた接着剤であってもよい。その場合、接着剤付き反射防止フィルムによって、容易に反射防止構造をディスプレイパネル2に付与することができる。あるいは、接着層21は、上記で説明した熱溶融フィルムで構成されてもよい。
ディスプレイパネル2の表面に反射防止フィルムを貼り付ける方法として、ロール式で貼り付ける方法が好ましく用いられる。この方法には、ロール式貼合機が好ましく使用される。反射防止フィルムとしては、裏面に粘着加工が施されたフィルムを用いることができる。まず、表面板20を準備する。表面板20は、ディスプレイパネル2に組み込まれる前の板の状態であってよい。そして、反射防止フィルムをロールで押し付けながら、表面板20に貼り付ける。その後、反射防止フィルムが貼り付けられた表面板20をオートクレーブで処理して熱と圧力を加える。これにより、密着性を向上させるとともに、気泡を目立たなくして、表面板20と反射防止フィルムとを接着することができる。このように、ディスプレイパネル2では、熱溶融フィルムを使用しなくても、ロール式によって、良好に反射防止層22を形成することが可能である。
一方、ガラスパネル1においては、特にディスプレイパネル2よりもガラスパネル1が大きい場合、上記のロール式による方法が採用しにくい。ガラスパネル1において、ロール式を使用すると、気泡が残存しやすく、密着性と透明性が低減されやすくなる。しかしながら、上記のパネルユニット100においては、ロール式ではなく、熱溶融フィルムを用いた方法で、反射防止層12をガラス板10に設けることが可能である。そのため、反射防止層12を良好に形成することができる。
図1A及び図5から分かるように、ディスプレイパネル2の反射防止層22と、ガラスパネル1の反射防止層12とは、空気層4を介して、対向して配置されている。このように、2つの反射防止層が存在することで、反射が高く抑制される。
図6は、ガラスパネル1の外観を示している。図6は、図6A、図6B及び図6Cにより構成される。図6Aは、ガラスパネル1を前方から見た様子を示している。図6Bは、ガラスパネル1を後方(ディスプレイパネル2側)から見た様子を示している。図6Cは、ガラスパネル1を側方から見た様子を示している。図6により、ガラスパネル1の好ましい態様について説明する。
ガラスパネル1は、画像通過領域1A以外の部分に遮光性を有することが好ましい。それにより、ガラスパネル1におけるディスプレイパネル2から画像が出射しない部分を不透明にすることができる。そのため、ガラスパネル1の背面を隠して、外観を容易に向上させることができる。ガラス板10は、通常、透明であるため、ガラス板10がそのまま前面に配置されると、ガラス板10の背面の構造が露出してしまう。しかし、遮光性を付与することで、画像通過領域1A以外の部分を隠すことができる。ガラスパネル1は、画像通過領域1A以外の部分全部が遮光性を有することが好ましい。それにより、全面に亘ってガラスパネル1の背面を隠すことができる。また、ガラスパネル1には固定部13が設けられ得るが、遮光性が付与されると固定部13が隠されるため、外観が向上する。
図6A及び図6Bでは、遮光性を有する部分がドットで示されている。画像通過領域1Aは透明であり、ドットが設けられていない。図6Aで示すように、画像通過領域1A以外の部分が遮光性になることで、ガラスパネル1の反対側が隠れる。そのため、外観が向上する。
図6Bに示すように、反射防止層12は画像通過領域1Aよりも大きくなっている。画像通過領域1A以外の部分が遮光性を有する場合、反射防止層12が画像通過領域1Aよりも大きくなることで、反射防止層12は目立ちにくくなる。反射防止層12の外縁(いわゆる切れ端)が隠れやすくなるからである。ガラスパネル1の前面から見たときに反射防止層12の外縁が隠れると、外観の意匠性が向上する。反射防止層12は、画像通過領域1Aの部分を含んでガラスパネル1に部分的に設けられるものであってよい。それにより、反射防止層12がガラスパネル1全体に設けられる場合に比べて、効率よく反射防止機能を付与することができる。図6Bでは、画像通過領域1Aの外縁を囲うように、反射防止層12の外縁が配置されている。反射防止層12は、画像通過領域1Aを覆っている。反射防止層12は画像通過領域1Aより一回り大きくてよい。熱融着層11は反射防止層12と同じ大きさであってよい。図6Cでは、反射防止層12がガラス板10に部分的に設けられた様子が示されている。図1Aでは、ディスプレイパネル2の外縁に囲まれた範囲を筐体領域2Bとして示している。筐体領域2Bはディスプレイパネル2の筐体25の外縁で形成される。反射防止層12は、筐体領域2Bよりも小さくてもよいし、同じ大きさであってもよいし、それよりも大きくてもよい。
ガラスパネル1の遮光性は着色によって形成され得る。着色は、加飾であってもよい。着色は、例えば、黒色であってよい。黒色では、背面を隠すことが容易になる。遮光性は、好ましくは黒加飾で付与される。もちろん、着色は、他の色であってもよい。
ガラスパネル1の遮光性の付与の好ましい方法として、セラミック印刷が挙げられる。セラミック印刷は、セラミック塗料をガラスに吹き付け、焼くことでガラスに印刷をする方法である。セラミック印刷機により効率よく印刷が行われ得る。セラミック印刷では、塗料の固定強度が高く、剥離に強い着色が付与される。セラミック印刷は特に単色が好ましい。黒色のセラミックインクでセラミック印刷すると、ガラスに黒色が付与される。セラミック印刷では、ガラスが焼き付けられた後、冷却されることで、ガラスが強化され得る。セラミック印刷によって強化ガラスを形成することも可能である。セラミック印刷は、ガラス板10の画像通過領域1A以外の部分に施されてよい。
セラミック印刷が施されたガラスパネル1は、セラミック印刷面をディスプレイパネル2側にして配置されることが好ましい。セラミック印刷面がパネルユニット100の前面に配置されると、印刷部と非印刷部とで、質感が異なったり、段差が形成されたりして、外観を低下させるおそれがある。
ガラスパネル1の遮光性の付与の好ましい他の方法として、印刷フィルムの貼り付けが挙げられる。その場合、ガラスパネル1は印刷フィルムを有する。印刷フィルムは、画像通過領域1Aに対応する部分が繰り抜かれた穴を有するものであってもよいし、画像通過領域1Aに対応する部分が透明になったものであってもよい。このうち、画像通過領域1Aに対応する部分が透明になった印刷フィルムを用いる方が好ましい。その場合、容易に接着性高く印刷フィルムを貼り付けることができる。また、透明な部分と印刷された部分との境界がきれいになり、目立ちにくくなる。印刷フィルムは、画像通過領域1A以外の部分が、印刷により着色されていてよい。例えば、黒に着色された印刷フィルムを使用することができる。
印刷フィルムを用いた場合、黒色以外の色の着色も容易になる。また、印刷フィルムでは、単色以外のカラー印刷も容易になる。よって、模様を有する意匠性の高いパネルユニット100を容易に形成することができる。
印刷フィルムは、ガラス板10の前面に設けられてもよいし、後面に設けられてもよい。ガラス板10の全面に印刷フィルムを設ける場合、印刷フィルムは、ガラス板10の前面に設けられることがより好ましい。ガラス板10の後面は固定部13などが配置され得るが、ガラス板10の前面には固定部13がないため、印刷フィルムの貼り付けが容易になる。印刷フィルムはガラス板10の両面に設けられてもよい。
印刷フィルムは、反射防止機能を有していてもよい。例えば、上記の反射防止層12を構成する反射防止フィルムが印刷フィルムで構成されると、効率よく反射防止性と遮光性とを付与することができる。ただし、ガラス板10の後面の全体に印刷フィルムを配置しようとすると、固定部13と印刷フィルムとの衝突が起こり得る。そのため、反射防止機能を印刷フィルムのみで付与する場合は、ガラスパネル1の前面に印刷フィルムを設けることが好ましい。
印刷フィルムは、熱溶融フィルムによって接着されることが好ましい。熱溶融フィルムを用いた場合、気泡がなく密着性高く印刷フィルムが貼り付けられる。熱溶融フィルムでは、上述したように、大型のガラスパネル1に対して良好に印刷フィルムを貼り付けることができる。もちろん、裏面が粘着処理された印刷フィルムを用いてもよい。
ガラス板10への遮光性の付与は、後述のように合わせガラス15を用いた方法も挙げられる。ガラス板10の遮光性は、適宜の方法で付与されてよい。
遮光性で付与される着色は、パネルユニット100が設置される壁の色と同様の色であることが好ましい。パネルユニット100の色は、壁材101の色と同色になり得る。その場合、パネルユニット100が壁に一体化されやすくなるため、外観が向上する。
ところで、ガラスパネル1の全面にフィルム(印刷フィルム及び/又は反射防止フィルム)を配置した場合は、ガラスが割れたときの飛散が抑制される。そのため、パネルユニット100の安全性を高めることができる。
図6に示すように、ガラスパネル1は、ガラスパネル1の後面に固定部13を備えることが好ましい。固定部13は、ガラスパネル1を固定する部分である。固定部13があることにより、ガラスパネル1の固定が容易になる。固定部13は、ガラスパネル1の後面で突出する構造を有していてよい。
図6では、固定部13は引掛け溝130を有する引掛け具13Aで構成されている。引掛け具13Aは、金具であってよい。引掛け具13Aは、金属板の加工により形成され得る。引掛け具13Aは、ガラス板10に接着される接着部131と、接着部131から後方に突出する突出部132とを有する。本形態では、引掛け具13Aは、L字状であるが、形状は特に限定されない。突出部132には、引掛け棒35Aに引っ掛けるために切り欠かれた溝(引掛け溝130)が形成されている。引掛け溝130は、斜め上方に延伸している。それにより、引掛け具13Aを引掛け棒35Aに引っかけることができ、ガラスパネル1を固定することができる(図1A参照)。引掛け具13Aは、例えば、両面テープ、接着剤などでガラス板10に固定される。なお、本形態では、固定部13の具現化された構造の一例を示しているにすぎず、固定部13は他の構造であってもよい。
ガラスパネル1は、固定部13を2つ以上有することが好ましい。それにより、ガラスパネル1の固定強度が高まる。図6では、固定部13は4つ存在する。固定部13は、ガラスパネル1の上下左右の四隅に配置されている。
ガラスパネル1は、固定部13があることにより、ベース材3に強固に固定される。ガラスパネル1は、固定部13又は別の部分においてネジ止めされていてもよい。それにより、ガラスパネル1の固定強度が高まる。ガラスパネル1は、ベース材3に接着剤で接着されてもよい。それにより、ガラスパネル1の固定強度がさらに高まる。ガラスパネル1は、例えば、ベース材3と接触する部分において、接着剤が付与されることにより、ベース材3に接着される。固定部13と接着剤との両方でガラスパネル1が固定されると、固定性が向上する。なお、ガラスパネル1はベース材3に着脱可能に取り付けられてもよい。その場合、ガラスパネル1の取り外しが可能になるので、ガラスパネル1の取り換えや、ディスプレイパネル2の取り換えが容易になる。ガラスパネル1の着脱が可能なときには、接着剤は設けられないか、あるいは、取り外し容易な接着剤が用いられることが好ましい。
ガラスパネル1の後面に固定部13があり、反射防止層12がガラスパネル1の後面に設けられている場合、反射防止層12は、固定部13に重ならないことが好ましい。反射防止層12と固定部13とが重なると、反射防止層12を形成しにくくなるおそれがある。また、反射防止層12の上に固定部13が形成されると、固定部13の接着強度が弱くなるおそれがある。図6に示すように、本形態では、反射防止層12は、固定部13に届いていない。反射防止層12が配置された部分は、画像通過領域1Aとその周囲である。このように、反射防止層12がガラス板10に部分的に設けられると、反射防止層12と固定部13とは重なりにくくなる。そのため、反射防止性と固定性の高いガラスパネル1が得られる。
なお、ガラスパネル1は、側端部に固定部が設けられてもよい。その場合、ガラスパネル1の側方で固定することができる。また、ガラスパネル1は固定部を有していなくてもよい。固定部がない場合であっても、ガラスパネル1は、接着剤によって後方に配置されたベース材3に接着され得る。ただし、固定部13が設けられていると、ガラスパネル1が物理的に保持されるため、強力な固定性が得られる。
上記のガラスパネル1は、それ自体で、取り扱いが可能である。本明細書では、ガラスパネル1が開示される。ガラスパネル1は、画像表示領域2Aを有するディスプレイパネル2の前方に間隔を開けて配置され得る。ガラスパネル1は、画像表示領域2Aの前方に位置する画像通過領域1Aが光透過性を有する。ガラスパネル1は、ガラス板10と反射防止層12と熱融着層11とを備える。反射防止層12は、画像通過領域1Aに配置される。熱融着層11は、熱溶融フィルムからなる。熱融着層11は、反射防止層12とガラス板10とを接着する。ガラスパネル1により、効果的に反射が抑制される。
図3及び図4に示すように、パネルユニット100は、ベース材3を備えることが好ましい。ベース材3は、ガラスパネル1とディスプレイパネル2とを支持し得る。ベース材3があることにより、ガラスパネル1の固定が容易になる。ベース材3があることにより、ディスプレイパネル2の設置が容易になる。ベース材3は、ガラスパネル1の後方に配置され得る。ベース材3は、ディスプレイパネル2の後方に配置されることが好ましい。それにより、ディスプレイパネル2の設置がより容易になる。もちろん、ベース材3は、ディスプレイパネル2の後方に配置されていなくてもよい。ベース材3は、ディスプレイパネル2を置いたり吊り下げたり引っ掛けたりして、ディスプレイパネル2を固定することができる。
本形態では、ベース材3は、縦材31と横材32と背面材33とを備えている。縦材31は2個ある。横材32は2個ある。もちろん、縦材31は3個以上であってもよい。また、横材32は3個以上であってもよい。縦材31及び横材32で、ベース材3の骨組みが形成される。図4では、縦材31は、パネルユニット100の横方向の両端部に配置されている。横材32は、ディスプレイパネル2の上方と下方に配置されている。背面材33は、上下に配置された横材32の間に設置されている。背面材33は、横材32の上に載っていてよい。背面材33は、ディスプレイパネル2の後方に配置されている。縦材31、横材32及び背面材33は、木製であってもよいし、金属製であってもよいし、樹脂製であってもよい。縦材31、横材32及び背面材33は、木製であることが好ましい。それにより、施工性と強度に優れたベース材3を容易に得ることができる。
ベース材3は、図4に示すように、ディスプレイ固定部34を備えていることが好ましい。ディスプレイ固定部34により、ディスプレイパネル2を強固に固定することができる。ディスプレイ固定部34は、金具によって構成され得る。ディスプレイ固定部34は、金属板が折り曲げられて形成されていてよい。本形態では、背面材33にディスプレイ固定部34が設けられている。ディスプレイ固定部34は、ネジ止めや接着剤などで背面材33に固定され得る。ディスプレイパネル2は、ディスプレイ固定部34に引っ掛けられて固定されていてよい。もちろん、ネジ止めなどによって、ディスプレイパネル2が固定されてもよい。ディスプレイパネル2は、ディスプレイ固定部34に着脱可能に固定されていてよい。それにより、ディスプレイパネル2の取り換えが容易になる。
ベース材3は、ガラスパネル固定部35を備えていることが好ましい。ガラスパネル固定部35により、ガラスパネル1を強固に固定することができる。ガラスパネル固定部35は、金属製、木製、樹脂製など、適宜の材料で形成されていてよい。ガラスパネル固定部35は金属製であることが好ましい。それにより、ガラスパネル1の固定強度が高まる。本形態では、ガラスパネル固定部35は、引掛け棒35Aにより構成されている。図1Aに示すように、ガラスパネル1を取り付けたときには、引掛け棒35Aが、引掛け具13Aの引掛け溝130に挿入される。引掛け棒35Aは、引掛け溝130に引っ掛かる。それにより、ガラスパネル1がベース材3に支持され、容易に強固な固定構造が形成される。また、引っ掛けによる固定では、ガラスパネル1の取り付けが容易になる。さらに、ガラスパネル1の取り外しも容易になる。
ガラスパネル固定部35は、固定部13と対応する位置に配置される。図3に示すように、本形態では、ガラスパネル固定部35は、ベース材3の上下左右の四隅に設けられている。ガラスパネル固定部35は、縦材31に設けられている。なお、両端部の縦材31を架け渡すように配置された横方向に伸びる棒で、ガラスパネル固定部35が構成されてもよい。その場合も、引っ掛けることによりガラスパネル1を固定することができる。
パネルユニット100は、ベース材3にディスプレイパネル2とガラスパネル1とが取取り付けられることで形成される。ディスプレイパネル2及びガラスパネル1を取り付ける方法は、図2〜図4で理解される。すなわち、図4で示すように、まず、ベース材3を壁に設置する。次に、図3に示すように、ディスプレイパネル2をベース材3に取り付ける。そして、ガラスパネル1をベース材3に取り付けることにより、図2に示すパネルユニット100が形成される。
ディスプレイパネル2とガラスパネル1との間には、スペーサ5が配置されることが好ましい。それにより、ディスプレイパネル2とガラスパネル1との間の間隔が保たれて、固定性が高まる。図1Aでは、ディスプレイパネル2とスペーサ5との間にスペーサ5が設けられた様子が示されている。スペーサ5は、ディスプレイパネル2の筐体25の前面に設けられるものであってよい。スペーサ5は、枠状であってよい。スペーサ5は、画像表示領域2Aの外周に設けられ得る。
スペーサ5は適宜の材料で形成され得る。スペーサ5は樹脂製であってよい。スペーサ5は、弾性を有することが好ましい。スペーサ5は、例えば、ゴムで形成される。スペーサ5が弾性を有する場合、ガラスパネル1に受けた衝撃を吸収することができる。そのため、安全性を高めることができる。
上記のガラスパネル1とベース材3とは、組み合わせて、取り扱いが可能である。本明細書では、パネル材100Aが開示される(図2参照)。パネル材100Aは、上記のガラスパネル1とベース材3とを備える。ベース材3は、ガラスパネル1を固定する。ベース材3は、ディスプレイパネル2を設置可能である。パネル材100Aは、建材であり得る。パネル材100Aは、壁パネルとなり得る。パネル材100Aにより、効果的に反射が抑制される。
図7は、ガラスパネル1の一例を示している。図7は、上記の形態に用いたガラスパネル1の変形例である。図7のガラスパネル1は、図1〜図6に示すパネルユニット100に使用(置換)可能である。
図7の例では、ガラスパネル1は前後の両面に熱融着層11と反射防止層12とを備えている。熱融着層11と反射防止層12とは、この順で、ガラス板10の表面に設けられている。ガラスパネル1の後面の熱融着層11及び反射防止層12は、それぞれ、熱融着層11a及び反射防止層12aと定義される。ガラスパネル1の前面の熱融着層11及び反射防止層12は、それぞれ、熱融着層11b及び反射防止層12bと定義される。熱融着層11a及び熱融着層11bは、上記で説明した熱融着層11と同じであってよい。熱融着層11は熱溶融フィルムによって形成される。反射防止層12a及び反射防止層12bは、上記で説明した反射防止層12と同じであってよい。反射防止層12は反射防止フィルムによって形成され得る。
ガラスパネル1の両面に反射防止層12を設けた場合、ガラスの表面での反射を前後両面で抑制することができる。そのため、反射を高く抑制することができる。反射抑制のためには、両面反射防止構造が有利である。ガラスパネル1の前面に反射防止層12が設けられた場合、ガラスパネル1の表面での反射が抑制されるため、外光や照明が直接当る場合に反射抑制効果が大きくなる。
ガラスパネル1の前面に設けられる反射防止層12bは、ガラス板10の全面にわたって配置されることが好ましい。それにより、反射防止層12bの外縁が目立ちにくくなり、外観が向上する。また、ガラス板10の全面に反射防止層12bが設けられると、ガラスが割れたときの飛散を抑制することができる。一方、反射防止層12aは、上記で説明したように、画像通過領域1Aを覆う範囲であってよい。それにより、効率よく反射を抑制できる。反射防止層12aはガラス板10の全面に配置されていなくてよい。
反射防止層12bをガラスパネル1の前面に設けた場合には、反射抑制効果が高まるものの、ガラスに比べて表面に傷が付きやすくなるおそれがある。また、ガラスパネル1の表面に汚れが付いた場合、反射防止層12bはガラスに比べて汚れが落ちにくくなるおそれがある。そのため、防汚性のためには、図1Bのように、後面に反射防止層12を設ける方が有利である。
図8は、ガラスパネル1の一例を示している。図8は、上記の形態に用いたガラスパネル1の変形例である。図8のガラスパネル1は、図1〜図6に示すパネルユニット100に使用(置換)可能である。
図8の例では、ガラスパネル1は前面に熱融着層11と反射防止層12とを備えている。熱融着層11と反射防止層12とは、この順で、ガラス板10の表面に設けられている。ガラスパネル1の前面の熱融着層11及び反射防止層12は、それぞれ、熱融着層11b及び反射防止層12bと定義される。熱融着層11bは、上記で説明した熱融着層11と同じであってよい。熱融着層11は熱溶融フィルムによって形成される。反射防止層12bは、上記で説明した反射防止層12と同じであってよい。反射防止層12は反射防止フィルムによって形成され得る。
ガラスパネル1の前面に設けられる反射防止層12bは、ガラス板10の全面にわたって配置されることが好ましい。それにより、反射防止層12bの外縁が目立ちにくくなり、外観が向上する。また、ガラス板10の全面に反射防止層12bが設けられると、ガラスが割れたときの飛散を抑制することができる。
反射防止層12bによりガラス板10の前面での反射が高く抑制される。そのため、図8のガラスパネル1は、パネルユニット100の表面での反射を抑制するのに有利である。ガラスパネル1の前面に反射防止層12が設けられた場合、ガラスパネル1の表面での反射が抑制されるため、外光や照明が直接当る場合に反射抑制効果が大きくなる。ただし、上記で説明したように、防汚性のためには、反射防止層12は後面のみに設ける方が有利である。また、反射抑制効果を高めるためには、両面に反射防止層12を設ける方が有利である。
ところで、反射防止層12bをガラス板10の前面に全面にわたって配置する場合、印刷フィルムを兼ねた反射防止フィルムを用いれば、遮光性を容易に付与することができる。さらに、加飾された印刷フィルムでは、模様を付すこともでき、意匠性の高いパネルユニット100を得ることができる。このように、遮光性や意匠性を考慮すると、反射防止層12を前面に設けることが有利な場合がある。
図9は、ガラスパネル1の一例を示している。図9は、上記の形態に用いたガラスパネル1の変形例である。図9のガラスパネル1は、図1〜図6に示すパネルユニット100に使用(置換)可能である。
図9の例では、反射防止層12は、反射防止ガラス14で構成されている。反射防止ガラス14は、ガラス板14Aと反射防止膜14Bとを有する。反射防止ガラス14は、熱融着層11によって接着されている。熱融着層11は、上記で説明したものと同様であり、熱溶融フィルムによって形成される。図9の形態でも、密着性が高められ、反射抑制効果が高く得られる。
反射防止ガラス14としては、ガラス板14Aに、反射防止フィルムを貼り付けたものを使用することができる。ガラス板14Aの厚みは、例えば、0.5mm以上5mm以下の範囲であってよい。ガラス板14Aは、ガラスパネル1の本体を構成するガラス板10よりも厚みが小さくてよい。ガラス板14Aとしては、化学強化ガラスを使用することができる。ガラス板14Aは、フロートガラスであってよい。反射防止フィルムとしては、例えば、光学用透明粘着シート(OCA)が例示される。光学用透明粘着シートはガラス板14Aに貼り付けられる。ガラス板14Aは反射防止膜14Bによって、反射防止性が付与される。反射防止ガラス14は、材料としてガラス板14Aを構成に含む以外は、上記で説明した反射防止フィルム単独で形成される反射防止層12と同様の構成であってよい。反射防止ガラス14は、画像通過領域1Aに設けられる。反射防止ガラス14は、画像通過領域1Aより大きいことが好ましい。反射防止ガラス14は、画像通過領域1Aよりも一回り大きくてよい。
反射防止ガラス14を用いた場合、ガラスパネル1の本体のガラス板10に直接、反射防止フィルムを貼らなくてもよい。ガラス板10は強化ガラスなどで構成され、比較的高価であり得るが、反射防止フィルムを直性貼る場合、反射防止フィルムの貼り付けがうまくいかないと、ガラス板10が無駄になる可能性がある。一方、反射防止ガラス14を予め作製しておき、これをガラス板10に貼る方法では、反射防止層12を容易に形成できる場合がある。ガラス同士の接着により反射防止層12をガラス板10に設けることができるためである。また、反射防止膜14Bがガラス板14Aにうまく接着しない場合でも、ガラス板10よりも、小型であったり安価であったりし得るガラス板14Aがダメージを受けるだけで、ガラス板10はダメージを受けない。このように、反射防止ガラス14を用いる方法は、反射防止フィルムをガラス板10に直接、貼りにくい場合などに有効である。
図9ではガラス板10の後面に反射防止ガラス14が配置された例を示したが、反射防止ガラス14で反射防止層12が構成される態様はこれに限定されない。図7のように、反射防止ガラス14(反射防止層12)がガラス板10の両面に配置されてもよい。図8のように、反射防止ガラス14(反射防止層12)がガラス板10の前面に配置されてもよい。これらの場合も、反射抑制効果が向上する。なお、前面、後面、及び両面に反射防止ガラス14(反射防止層12)を設ける場合の効果は、前述したのと同様である。
図10は、ガラスパネル1の一例を示している。図10は、上記の形態に用いたガラスパネル1の変形例である。図10のガラスパネル1は、図1〜図6に示すパネルユニット100に使用(置換)可能である。
図10の例では、ガラス板10は、合わせガラス15となっている。合わせガラス15は、ガラスが貼り合わせられたものであってよい。合わせガラス15を使用することにより強度が容易に向上する。合わせガラス15は、ガラス層15Aとガラス層15Bと中間層15Cとを有する。ガラス層15A及びガラス層15Bはガラス板で構成され得る。ガラス層15Aとガラス層15Bとは中間層15Cによって接着されている。中間層15Cは、接着性を発現する中間膜から形成され得る。中間膜は、ガラスを貼り合わせるための接着フィルムであってよい。ガラス層15Aは後方のガラスと定義され、ガラス層15Bは前方のガラスと定義される。合わせガラス15は、2つのガラスの間に中間層15Cが存在し、これらのガラスが中間層15Cで接着される。合わせガラス15では、ガラスが割れた場合の飛散が抑制され、安全性が向上し得る。
図10に示すように、合わせガラス15の後面、すなわち、ガラス層15Aの後面に、熱融着層11と反射防止層12とが設けられている。熱融着層11は上記で説明したものと同様であってよい。熱融着層11は熱溶融フィルムから形成される。反射防止層12は上記で説明したものと同様であってよい。反射防止層12は反射防止フィルムから形成され得る。本形態においても、反射防止層12が熱融着層11で接着されているため、反射が抑制される。
ガラス層15A及びガラス層15Bは同じ構成のものであることが好ましい。それにより、合わせガラスの形成が容易になる。ガラス層15A及びガラス層15Bは、例えば、厚み1〜20mmであってよく、さらには厚み2〜10mmであってよい。例えば、厚み4mmのガラス層15A及びガラス層15Bが使用され得る。ガラス層15A及びガラス層15Bは、適宜の中間膜で接着されてよい。中間膜として、例えば、PVB(ポリビニルブチラール)が挙げられる。
合わせガラス15では、中間層15Cの着色によって遮光性が付与されることが好ましい。その場合、効率よく遮光性が付与される。例えば、中間層15Cを画像通過領域1Aの区画と画像通過領域1A以外の区画とに分け、画像通過領域1Aに透明な中間層15Cを配置し、画像通過領域1A以外の区画に遮光性を有する中間層15Cを配置するようにすることで、遮光性を付与できる。遮光性を有する中間層15Cは、例えば黒色であってよい。また、模様を付した中間層15Cが配置されてもよい。黒色の中間層15Cで容易に黒加飾がなされる。合わせガラス15の中間層15Cで遮光性を付与した場合、中間層15Cは、内部に配置されるので、中間層15Cが傷つきにくくなり、遮光性の持続性が高まり得る。
図10では合わせガラス15の後面に熱融着層11及び反射防止層12が配置された例を示したが、合わせガラス15でガラス板10が構成される態様はこれに限定されない。図7のように、反射防止層12が合わせガラス15の両面に配置されてもよい。図8のように、反射防止層12が合わせガラス15の前面に配置されてもよい。これらの場合も、反射抑制効果が向上する。また、図9に示すように、反射防止ガラス14が、反射防止層12として合わせガラス15の後面、前面又は両面に、設けられてもよい。この場合も、反射抑制効果が得られる。なお、前面、後面、及び両面に反射防止層12を設ける場合の効果、並びに、反射防止ガラス14で反射防止層12を構成した場合の効果は、前述したのと同様である。
図11は、ガラスパネル1の一例を示している。図11は、上記の形態に用いたガラスパネル1の変形例である。図11のガラスパネル1は、図1〜図6に示すパネルユニット100に使用(置換)可能である。図11では、図10と同様に、合わせガラス15がガラス板10に使用されている。合わせガラス15の構成は、図10と同様であってよい。図11では、ガラスパネル1の全体が理解される。図11は、図11A〜図11Dから構成される。
図11のガラスパネル1では、固定部13が、ネジ構造13Bによって構成されている。図11Dでは、ネジ構造13Bが拡大して図示されている。ネジ構造13Bは、ネジ41と、ナット42と、ワッシャ43と、スペーサ44とを有する。ガラス層15Aを構成するガラス板は、皿ビス加工が施され、穴が設けられている。皿ビス加工は、ザグリ加工であってよい。皿ビス加工では、傾斜面を有する穴が設けられ得る。皿ビス加工により、ネジ頭部41aを出っ張らせないようにして、ネジ41が取り付けられ得る。
ネジ構造13Bは、例えば、次のようにして形成される。まず、ガラスを貼り合わせる前に、ガラス層15Aとなるガラス板に穴を形成する。次に、ネジ41のネジ軸41bを、ガラス層15Aの穴に入れるとともに、ワッシャ43を介してナット42の穴に挿入する。このとき、スペーサ44をネジ頭部41aと一緒に穴に入れると、隙間を閉塞するとともにガラスへの負荷を軽減して、ネジ41を固定することができる。スペーサ44は、例えば、アルミ材であってよい。そして、ネジ41とナット42とを回転によって締め付けることにより、ガラス層15Aにネジ41を取り付けることができる。次に、中間膜によって、2枚のガラス板(ガラス層15A及びガラス層15B)を貼り付ける。このとき、ネジ構造13Bが配置された部分では遮光性を有する中間膜を用いることで、ネジ構造13Bを隠れさせて前面から見えなくすることができる。ガラスの貼り合わせにより、ネジ41が埋め込まれた合わせガラス15が形成される。このようにして、ネジ構造13Bが形成される。
ここで、合わせガラス15の形成においてガラスを貼り合わせる温度は、通常130℃程度であり、比較的温度が高い。そのため、反射防止フィルムは、合わせガラス15が形成された後に、貼り付けられることが好ましい。図11に示すようなネジ構造13Bを有する合わせガラス15では、ネジ41が突出しているため、ロールにより反射防止フィルムを貼り合わせることは一層困難である。そのため、熱溶融フィルムによる接着がより有効となる。反射防止フィルムの接着方法は上記で説明したものと同様である。
図11のガラスパネル1を用いる場合、ベース材3にはネジ構造13Bを固定する適宜のガラスパネル固定部35が設けられ得る。ガラスパネル固定部35は、固定部13と対応する構造を有すればよい。ネジ構造13Bの場合、ネジの締め付けによってガラスパネル1がベース材3に固定され得る。それにより、ガラスパネル1が強固に固定される。もちろん、ネジ軸41bを引っ掛けるなどしてガラスパネル1を固定するようにしてもよい。ネジ構造13Bの固定では、着脱が容易になり得る。
図12は、パネルユニット100の応用例である。図12では、パネルユニット100はスライド構造6を備えている。スライド構造6は、パネルユニット100を横方向にスライドさせる構造である。スライド構造6が存在することにより、パネルユニット100は移動可能となる。パネルユニット100の移動により、画像が表示される領域も移動する。それにより、演出性の高いパネルユニット100が得られる。
図12では、スライド構造6を備えたパネルユニット100として、引戸100Dの例が示されている。スライド構造6を備えたパネルユニット100は、間仕切り(パーティション)や、移動可能なディスプレイ装置などにも使用可能である。スライド構造6以外のパネルユニット100の構成は、上記で説明した形態と同様であってよい。
図12では、スライド構造6が戸車で構成された例が示されている。パネルユニット100の側方に位置する床50には、戸車が載るレール51が設けられている。戸車がレール51上で回転することにより、引戸100D(パネルユニット100)は横方向に移動する(図12の白抜き矢印)。なお、図12は、スライド構造6の一例を示しているにすぎず、スライド構造6としては適宜のものを使用可能である。
本開示によるパネルユニットは、さらに、表示装置を備えた家具を提供する家具ユニットにも適用可能である。具体的には、テーブル、デスク、クローゼット、ロッカー、ドアなどにも適用可能である。
上記で説明したパネルユニットは、反射の影響を抑制して、ガラスパネルを通してディスプレイパネルからの画像を表示することができ、画像表示性に優れている。また、ガラスパネルは、壁と一体化したりするなどして、周囲に組み込まれ得るため、外観において違和感なく、自然な印象を与えることができる。例えば、画像が表示されないときは、他の部分と一体化するとともに、画像の表示の際には、あたかも画像が壁から飛び出すような印象を与えることができる。そのため、意匠性と表示性の優れたパネルユニットが得られる。パネルユニットは、ディスプレイ付き建材として有用である。
1 ガラスパネル
1A 画像通過領域
2 ディスプレイパネル
2A 画像表示領域
3 ベース材
6 スライド構造
10 ガラス板
11 熱融着層
12 反射防止層
13 固定部
100 パネルユニット
100A パネル材

Claims (7)

  1. 画像表示領域を有するディスプレイパネルと、
    前記ディスプレイパネルの前方に間隔を開けて配置され、前記画像表示領域の前方に位置する画像通過領域が光透過性を有するガラスパネルと、を備え、
    前記ガラスパネルは、
    ガラス板と、
    前記画像通過領域に配置された反射防止層と、
    熱溶融フィルムからなり、前記反射防止層と前記ガラス板とを接着する熱融着層と、を備えた、パネルユニット。
  2. 前記反射防止層は、反射防止フィルムからなる、請求項1に記載のパネルユニット。
  3. 前記ガラスパネルは、前記画像表示領域よりも大きく、
    前記ガラスパネルは、前記画像通過領域以外の部分に遮光性を有し、
    前記反射防止層は、前記ガラスパネルの後面に配置され、
    前記反射防止層は、前記画像通過領域よりも大きい、請求項1又は2に記載のパネルユニット。
  4. 前記反射防止層は、前記ガラスパネルの後面に配置され、
    前記ガラスパネルは、前記ガラスパネルの後面に固定部を備え、
    前記反射防止層は、前記固定部に重ならない、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のパネルユニット。
  5. スライド構造を備える、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のパネルユニット。
  6. 画像表示領域を有するディスプレイパネルの前方に間隔を開けて配置されるガラスパネルであって、
    前記画像表示領域の前方に位置する画像通過領域が光透過性を有し、
    ガラス板と、
    前記画像通過領域に配置された反射防止層と、
    熱溶融フィルムからなり、前記反射防止層と前記ガラス板とを接着する熱融着層と、を備えた、ガラスパネル。
  7. 請求項6に記載のガラスパネルと、
    前記ガラスパネルを固定し、前記ディスプレイパネルを設置可能なベース材と、を備えた、パネル材。
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