JP2011209695A - ディスプレイ用前面板、ディスプレイ装置、ディスプレイ用前面板の製造方法、および製造装置 - Google Patents

ディスプレイ用前面板、ディスプレイ装置、ディスプレイ用前面板の製造方法、および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】出射偏光の乱れが生じにくいディスプレイ用の前面板を提供する。
【解決手段】第1の表面および第2の表面を有するガラス基板と、前記第2の表面の周縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用の前面板であって、面内の応力ひずみムラが有意に抑制されていることを特徴とするディスプレイ用の前面板。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスプレイ等の前面に設置される前面板に関する。
薄型テレビジョン等に適用される液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)および有機EL(Electroluminescent)ディスプレイ(OELD)等のFPD(Flat Panel Display)装置では、表示パネルの前面に、「前面フィルタ」とも呼ばれるガラス製の前面板が設置されている。この前面板は、主として、周囲光の反射防止、FPDの強度向上、およびFPDの衝撃破損防止等を目的として設置される。通常の場合、前面板は、両面に反射防止膜を有する。また、前面板は、強度向上のため、加熱−冷却の熱処理工程(強化工程)を経て製作される。
しかしながら、熱処理工程を経た前面板には、反りやうねり等が生じる場合がある。そこで、ガラス基板の表面圧縮応力を20〜70MPaの範囲にすることにより、加熱−冷却後の前面板の反り量を抑制する技術が示されている(特許文献1)。
特開2002−91326号公報
ところで、最近の前面板には、該前面板の周縁部を白色や黒色等に着色化させて、外観をすっきりしたデザインに見せるなど、FPD装置を装飾するための機能が設けられるようになってきている。通常、このような周縁部に装飾機能を有する前面板は、ガラス基板の周縁部に沿って、有機成分およびセラミック粒子を含むインクを印刷し、このガラス基板を加熱して、有機成分を消失させるととともにセラミック粒子同士を焼結させ、さらに冷却する工程によって製造される。
しかしながら、このような前面板の製造方法では、製造後の前面板の面内で、応力ひずみの分布(ムラ)が生じる場合がある。また、このような前面板の面内での応力ひずみ「ムラ」は、表示パネルからの出射偏光状態が、前面板を透過することにより乱れることにつながってしまい、いわゆる「出射偏光の乱れ」が生じる可能性が高くなる。
なお、前述の特許文献1に示すような方法では、前面板の反りやうねりを抑制することはできたとしても、このような前面板の面内で生じる応力ひずみ「ムラ」は、想定しておらず、そのため、この方法では、「出射偏光の乱れ」を抑制することはできない。
特に、将来は、いわゆる「3D(3次元)」機能を有するFPD装置が普及することが予想される。しかしながら、3D(3次元)機能を有するFPD装置では、左目用と右目用のそれぞれの画像(光)が、所望の偏光のみを透過させる偏光板を通して、左目と右目のそれぞれにおいて観測される必要がある。この際に、前面板による出射偏光の乱れが生じると、所定の偏光以外の光が偏光板に入射されることになり、あるいは所定の偏光の光が偏光板に入射されなくなり、それぞれの目において、適正な画像が観測できなくなるおそれがある。すなわち、3D(3次元)機能を有するFPD装置では、前面板の面内の応力ひずみ「ムラ」の存在による影響がより顕著になり、前面板において僅かな出射偏光の乱れが生じただけでも、画質の低下が生じたり、画像の顕著な乱れが生じたりする可能性がある。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、出射偏光の乱れの発生が有意に抑制されたディスプレイ用の前面板を提供することを目的とする。
本発明では、
第1の表面および第2の表面を有するガラス基板と、前記第2の表面の周縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用の前面板であって、
全面白色発光状態にされ、かつ前記白色発光を偏光して放射している表示パネルと、前記偏光された白色発光の光に対して直交ニコル条件に設定された偏光板と、面内輝度測定装置とがこの順に配置された測定系において、当該前面板を、前記第2の表面が前記表示パネルと対面するようにして、前記表示パネルと前記偏光板の間に配置し、
前記表示パネルと当該前面板の間の距離を50mmとし、当該前面板と前記輝度測定装置の間の距離を1mとし、当該前面板および前記偏光板を透過した透過光の光量を、当該前面板の面内にわたって前記輝度測定装置で測定したとき、
当該前面板が存在しない場合の直交ニコル条件での光の光量を0とし、平行ニコル条件での光の光量を100%とした場合、前記透過光の光量の最大値Tmaxと最小値Tminの差(ΔT)が、0.4%以下であることを特徴とするディスプレイ用の前面板が提供される。
ここで、本発明による前面板は、さらに、前記透過光の光量の最大値Tmaxが0.5%以下であっても良い。
また、本発明による前面板において、前記セラミック層は、前記ガラス基板の前記第2の表面の周縁部の全周にわたって設置されても良い。
また、本発明による前面板において、前記セラミック層は、黒色であっても良い。
また、本発明による前面板は、前記第1の表面および第2の表面の少なくとも一方に機能膜が設置されても良い。
また、本発明による前面板において、前記機能膜は、前記ガラス基板の前記第1の表面に設置された反射防止膜であっても良い。
また、本発明では、表示パネルと、該表示パネルの前方に設置された前面板とを有するディスプレイ装置であって、
前記前面板は、前述の特徴を有する本発明による前面板であり、
前記前面板は、前記ガラス基板の前記第2の表面の側が前記表示パネルと対面するように設置されたディスプレイ装置が提供される。
ここで、本発明によるディスプレイ装置は、3D(3次元)機能を有しても良い。
また、本発明によるディスプレイ装置において、
前記表示パネルは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、および有機ELディスプレイのうちのいずれか一つを有しても良い。
また、本発明では、
ガラス基板と、前記ガラス基板の外縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用前面板の製造方法であって、
(a)第1の表面および第2の表面を有するガラス基板を準備するステップと、
(b)前記ガラス基板の第2の表面の周縁部の少なくとも一部に、セラミック粒子を含む組成物を設置するステップと、
(c)前記組成物が設置されたガラス基板を加熱して、セラミック層を形成するステップと、
(d)前記ガラス基板を冷却するステップであって、この際に、前記第1の表面は、均一に冷却されるステップと、
を有する製造方法が提供される。
ここで、本発明による製造方法において、
前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、前記ガラス基板の前記第1の表面全体が、同一の冷却履歴を受けるように冷却されても良い。
例えば、本発明による製造方法において、前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、前記ガラス基板の前記第1の表面が、全体にわたって冷却部材と接触するようにして冷却されても良い。
この場合、例えば、前記冷却部材は、複数のローラを備え、前記ガラス基板は、前記複数のローラ上を搬送されることにより冷却され、
前記ガラス基板は、前記第1の表面の全ての領域が、前記複数のローラのいずれかと接触するようにして、搬送されても良い。
また、本発明による製造方法において、前記複数のローラは、前記ガラス基板と当接される表面に、1mm以上の段差を有さなくても良い。
また、本発明による製造方法において、前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、さらに、前記ガラス基板の前記複数のローラとは反対の側に設置された複数のノズルにより、前記ガラス基板の前記第2の表面に、冷却風を吹き付けるステップを有しても良い。
また、本発明による製造方法において、前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、さらに、前記ガラス基板の前記第1の側に設置された複数のノズルにより、前記ガラス基板の前記第1の表面に、冷却風を吹き付けるステップを有しても良い。
また、本発明による製造方法において、前記(b)のセラミック粒子を含む組成物を設置するステップは、前記ガラス基板の前記第2の表面に、前記セラミック粒子を含むインクをスクリーン印刷するステップを有しても良い。
また、本発明による製造方法において、前記インクは、有機ビヒクル中に混合、分散されたセラミック粒子の固形成分を有しても良い。
また、この場合、前記セラミックの固形成分は、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびマンガン(Mn)から選ばれた1種の金属の酸化物、またはこれらの金属の複合酸化物を含んでも良い。
また、本発明による製造方法において、前記(c)のステップは、前記組成物が設置されたガラス基板を、500℃〜650℃の範囲で加熱するステップを有しても良い。
また、本発明による製造方法において、(e)前記ガラス基板の第1の表面および/または第2の表面に、機能膜を設置するステップをさらに有しても良い。
また、本発明では、
ガラス基板と、前記ガラス基板の外縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用前面板を製造するための製造装置であって、
当該装置は、
第1の表面および第2の表面を有するガラス基板を加熱する加熱区画と、
前記ガラス基板を冷却する冷却区画と、
を有し、
前記加熱区画では、前記ガラス基板の前記第2の表面の周縁部の少なくとも一部に設置された、セラミック粒子を含む組成物が加熱され、セラミック層が形成され、
前記冷却区画では、前記セラミック層が形成された前記ガラス基板が冷却され、
前記冷却区画は、前記ガラス基板の前記第1の表面側に配置された複数のローラを備え、前記ガラス基板は、前記複数のローラ上を搬送されることにより冷却され、
前記ガラス基板は、前記冷却区画において、前記第1の表面の全ての領域が、前記複数のローラのいずれかと接触して、前記ガラス基板の前記第1の表面全体が、同一の冷却履歴を受けるようにして、搬送されることを特徴とする製造装置が提供される。
ここで、本発明の製造装置において、
前記複数のローラは、前記ガラス基板と当接される表面に、1mm以上の段差を有さないことが好ましい。
また、本発明の製造装置は、さらに、前記ガラス基板の前記複数のローラとは反対の側に、第2の冷却手段を有しても良い。
また、本発明の製造装置において、前記第2の冷却手段は、前記ガラス基板の前記第2の表面に、冷却風を吹き付けることが可能な複数のノズルで構成されても良い。
また、本発明の製造装置において、さらに、前記冷却区画は、前記ガラス基板の前記第1の表面に、冷却風を吹き付けることが可能な複数のノズルを備えても良い。
本発明では、出射偏光の乱れの発生が有意に抑制されたディスプレイ用の前面板を提供することができる。
本発明による前面板の概略的な断面の一例を示した図である。 図1に示した前面板の概略的な裏面図である。 評価装置の一構成例を示した図である。 本発明による前面板の製造方法の一例を概略的に示したフロー図である。 ガラス基板を冷却する際に使用される冷却装置の一例を概略的に示した図である。 ガラス基板を冷却する際に使用される冷却装置の一例を概略的に示した図である。 ガラス基板を冷却する際に使用される冷却装置の一例を概略的に示した図である。 本発明によるディスプレイ装置の一例を概略的に示した断面図である。 評価装置500を用いて撮影された実施例1に係る前面板の面内の画像の写真である。 図7のA−A'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 図7のB−B'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 図7のC−C'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 評価装置500を用いて撮影された比較例1に係る前面板の面内の画像の写真である。 図11のA−A'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 図11のB−B'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 図11のC−C'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 評価装置500を用いて撮影された実施例2に係る前面板の面内の画像の写真である。 図15のA−A'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 図15のB−B'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。 図15のC−C'線に沿って走査したときの透過率の変化を示すグラフである。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態について説明する。
図1には、本発明による前面板の概略的な断面の一例を示す。また、図2には、図1に示した前面板の概略的な裏面図を示す。ただし、図2では、明確化のため、後述する第2の機能膜30Bは、省略されている。
図1に示すように、本発明による前面板10は、第1の表面21Aおよび第2の表面21Bを有するガラス基板20を備える。ガラス基板20の第1の表面21Aには、第1の機能膜30Aが設置されており、ガラス基板20の第2の表面21Bには、第2の機能膜30Bが設置されている。ただし、第1および第2の機能膜30A、30Bのうちの一方または両方は、省略されても良い。
第1および第2の機能膜30A、30Bは、例えば、衝撃破損防止、周囲光の反射防止、電磁波遮蔽、近赤外線遮蔽、色調補正、および/または耐擦傷性向上等の機能を得るために設置される。
通常の場合、前面板10において、ガラス基板20の第1の表面21Aのある側は、前面板10の前側15Aとなり、ガラス基板20の第2の表面21Bのある側は、前面板10の後側15Bとなる。前面板10の前側15Aは、前面板10から光(画像)が出射される側(すなわち観者の側)となり、前面板10の後側15Bは、表示パネル等が設置される側(すなわち光源側)となる。
また、図2に示すように、ガラス基板20の第2の表面21Bには、周縁部に沿って、セラミック層40が設置されている。なお、図1の例では、第2の機能膜30Bの端部は、セラミック層40の一部と重なり合うようにして配置されている。しかしながら、セラミック層40は、第2の機能膜30Bの外周部と重ならないようにして設置されても良い。
セラミック層40は、前面板10、さらにはこの前面板10を備える各種装置のデザイン性や装飾性を高めるために設置される。例えば、前面板10を備えるFPD装置において、セラミック層40として黒色セラミック層を採用すると、FPD装置がオフ状態のときは、前面板10の外周部を含めて、前面板10の前側15Aから全く光が出射されなくなる。従って、FPD装置の外観がシャープな印象を与えるようになり、FPD装置の美感が向上する。
ところで、通常の場合、このような構成の前面板では、ガラス基板20の第2の表面21Bにセラミック層を設置するため、製造の際に熱処理工程が必要となる。例えば、一般的な前面板では、セラミック層は、ガラス基板の周縁部にセラミックを含むインクを印刷塗布し、これを加熱焼成した後、冷却することにより形成される。
しかしながら、このような前面板の製造方法では、製造後の前面板の面内で、応力ひずみの分布(ムラ)が生じる場合がある。また、このような前面板の面内での応力ひずみ「ムラ」は、表示パネルからの出射偏光状態が、前面板を透過することにより乱れることにつながってしまい、いわゆる「出射偏光の乱れ」が生じる可能性が高くなる。
特に、将来は、いわゆる「3D(3次元)」機能を有するFPD装置が普及することが予想される。しかしながら、3D(3次元)機能を有するFPD装置では、左目用と右目用のそれぞれの画像(光)が、所望の偏光のみを透過させる偏光板を通して、左目と右目のそれぞれにおいて観測される必要がある。この際に、前面板において出射偏光の乱れが生じると、所定の偏光以外の光が偏光板に入射されることになり、あるいは所定の偏光の光が偏光板に入射されなくなり、それぞれの目において、適正な画像が観測できなくなるおそれがある。すなわち、3D(3次元)機能を有するFPD装置では、前面板の面内の応力ひずみ「ムラ」の存在による影響がより顕著になり、前面板において僅かの出射偏光の乱れが生じただけでも、画質の低下が生じたり、画像の顕著な乱れが生じたりする可能性がある。
これに対して、本発明では、面内の応力ひずみムラが有意に抑制された前面板10が提供される。従って、本発明の前面板10では、前面板における出射偏光の乱れの発生を有意に抑制することができる。また、これにより、出射偏光の乱れの影響を受けやすい3D(3次元)用のFPD装置等に前面板10を適用した場合であっても、画質の低下が生じたり、画像の顕著な乱れが生じたりすることを有意に抑制することができる。
なお、本発明において、前面板の面内の応力ひずみムラの程度は、図3に示すような評価装置を用いて、評価することができる。以下、そのような評価方法について説明する。
図3に示すように、評価装置500は、液晶パネル510と、偏光板520と、CCDカメラ付きの面内輝度測定装置530とで構成される。
評価対象となる前面板100は、液晶パネル510と偏光板520との間に設置される。液晶パネル510と前面板100の間の距離D1は、50mmであり、前面板100と輝度測定装置530の間の距離D2は、1mである。
なお、偏光板520の位置は、前面板100と輝度測定装置530の間にある限り、特に限られない。例えば、図3の例では、偏光板520は、面内輝度測定装置530の直前に設置されている。
液晶パネル510は、自身から放射される光により、液晶パネル510の全面が白色発光状態となる条件に設定される。液晶パネル510の白色発光は、偏光されて液晶パネル510から放射される。また、偏光板520は、前面板100が存在しない場合に、液晶パネル510から放射される光が、輝度測定装置530まで透過されなくなる条件、すなわち直交ニコル条件となるようにして、その配向性が設定される。従って、前面板100が存在しない場合、偏光フィルム540を通過した液晶パネル510からの画像は、面内輝度測定装置530において、全面が黒く認識される。
このような評価装置において、液晶パネル510から放射され、前面板100および偏光板520を透過した透過光の光量(cd/m)を、面内輝度測定装置530で測定する。あるいは、面内輝度測定装置530に到達した光をカメラで撮影する。ここで、前面板100および偏光板520を透過した透過光とは、前面板100におけるセラミック層以外の領域および偏光板520を透過した光のことである。
この場合、カメラで撮影された写真を目視することにより、前面板100の面内の応力ひずみムラの程度を、容易に判断できる。すなわち、写真上に顕著に明るい部分が認識される場合、前面板100の面内に大きな応力ひずみムラが存在していることが確認され、写真が真っ暗な場合、前面板100において、面内の応力ひずみムラが有意に抑制されていることが判断される。
また、写真による主観的な判断を避ける場合は、面内輝度測定装置530で測定された透過光の光量(cd/m)を数値化することにより、前面板100の面内の応力ひずみムラの程度を判断しても良い。
すなわち、本願発明者等の知見では、図3における前面板100が存在しない場合の直交ニコル条件での光の光量を0とし、平行ニコル条件での光の光量を100%としたとき、面内輝度測定装置530に到達した透過光の光量の最大値Tmaxと最小値Tminの差(ΔT)が、0.4%以下である場合、前面板100の面内の応力ひずみムラは、有意に抑制されていると言えることが確認されている。
特に、透過光の光量の最大値Tmaxが0.5%以下である場合、面内の応力ひずみは、全面にわたって、極めて低く抑えられていると言える。
このように、図3に示す評価装置500を使用することにより、前面板の面内の応力ひずみムラの度合いを容易に評価することができる。
(前面板の構成部材について)
次に、本発明による前面板10に含まれる各部材について、より詳しく説明する。
(ガラス基板20)
ガラス基板20の材質等は、特に限られないが、透過率が高く、着色が少ないものが望ましい。ガラス基板20として、通常は、2.5mmの厚さで、可視光透過率Tvが90.2%、可視光反射率Rvが8.2%、ヘイズ(濁度)が0.06%、xy色度座標における色度値がx=0.307、y=0.314のものが使用される。
例えば、ガラス基板20は、ソーダライムガラス基板であっても良い。
ガラス基板20の外周部は、所定の形状に切断されており、通常の場合、この外周部は、面取り加工されている。なお、ガラス基板20の板厚は、特に限られないが、例えば、0.3mm〜5mmの範囲であっても良い。ガラス基板20のより好ましい板厚は、0.3mm〜3.5mmであり、さらに好ましい板厚は、1mm〜3mmである。
(機能膜30A、30B)
第1および第2の機能膜30A、30Bは、必要に応じて設置しても良い。機能膜30A、30Bは、前述のように、衝撃破損防止、周囲光あるいは表示パネルからの光の反射防止、電磁波遮蔽、近赤外線遮蔽、色調補正、および/または耐擦傷性向上等の機能を得るために設置される。
機能膜30A、30Bは、例えば樹脂製の膜を、それぞれ、ガラス基板20の第1の表面21Aおよび第2の表面21Bに貼り付けることにより形成される。あるいは、機能膜30A、30Bは、蒸着法、スパッタ法、またはCVD法等の薄膜形成法を適用して形成しても良い。
機能膜30A、30Bの構成材料は、所望の機能を発揮することができる限り、特に限られず、また厚さおよび形状等は、用途に応じて適宜選択される。
(セラミック層40)
前述のように、ガラス基板20の第2の表面21Bには、前面板10のデザイン性や装飾性を高めるため、周縁部に沿って、セラミック層40が設置されている。なお、図2の例では、セラミック層40は、ガラス基板20の第2の表面21Bの周縁部の全周にわたって形成されている。しかしながら、セラミック層40は、ガラス基板20の第2の表面21Bの周縁部の少なくとも一部に形成されていれば良い。
セラミック層40の厚さは、特に限られないが、通常の場合、第2の機能膜30Bの厚さと同等の厚さにされる。これにより、セラミック層40と第2の機能膜30Bが重なり合わない構成の場合、前面板10の後側15Bにおいて、表面の段差を低減することができる。
セラミック層40の厚さは、例えば、5μm〜25μmの範囲であっても良い。
セラミック層40の材質は、特に限られないが、通常の場合、セラミック層40は、セラミック粒子で構成される。前記セラミック粒子は、ガラス組成物と耐熱顔料とで構成される。セラミック層40、すなわちセラミック粒子は、必要な場合、さらに耐火物フィラーを含んでも良い。
セラミック層40は、ガラス基板20の第2の表面21Bの周縁部に、例えばインクをスクリーン印刷することにより設置される。インクは、例えば、ガラス組成物、耐熱顔料および耐火物フィラーを含むセラミック粒子の固形成分を有機ビヒクルに混合、分散させることにより調製される。その後、このインクが熱処理され、ガラス基板20にセラミック層40が焼き付けられる。
(本発明による前面板の製造方法)
次に、図4を参照して、前述のような構成を有する本発明による前面板10の製造方法の一例について、説明する。図4には、本発明による前面板10を製造する際のフローの一例を示す。
図4に示すように、本発明による前面板の製造方法は、
第1の表面および第2の表面を有するガラス基板を準備するステップ(ステップS110)と、
前記ガラス基板の第2の表面の周縁部の少なくとも一部に、セラミック粒子を含む組成物を設置するステップ(ステップS120)と、
前記組成物が設置されたガラス基板を加熱して、セラミック層を形成するステップ(ステップS130)と、
前記ガラス基板を冷却するステップであって、この際に、前記第1の表面は、均一に冷却されるステップ(ステップS140)と、を有する。
なお、本発明による前面板の製造方法では、(ステップS110)〜(ステップS140)以外に、任意で、前記ガラス基板の第1の表面および/または第2の表面に、機能膜を設置するステップ(ステップS150)を有しても良い。以下、各ステップについて説明する。
(ステップS110)
まず、相互に対向する第1の表面21Aおよび第2の表面21Bを有するガラス基板20が準備される。前述のように、ガラス基板20の組成は、特に限られず、ガラス基板20は、例えばソーダライムガラス製の基板であっても良い。前述のように、ガラス基板20の端部は、面取りされても良い。
(ステップS120)
次に、後にセラミック層40を構成することになる、セラミック粒子を含む組成物が調製される。この組成物の形態は、特に限られないが、例えばインク状であっても良い。
そのようなインクは、前述のように、例えば、ガラス組成物、耐熱顔料および耐火物フィラーを含むセラミック粒子の固形成分を有機ビヒクルに混合、分散させることにより調製される。また、必要に応じて、固形成分は、ガラス組成物、耐熱顔料および耐火物フィラー以外の添加材を含んでも良い。
以下、インクに含まれる各成分について、説明する。
(ガラス組成物)
ガラス組成物は、例えば、モル%表示で、18〜55%のSiO、1〜30%のZnO、1〜30%のB、0〜10%のBi、8〜25%のLiO、NaO、およびKOから選ばれる少なくとも1種、0〜10%のCuO、0〜8%のAl、0〜3%のZrO、SnO、およびCeOから選ばれる少なくとも1種、1%以下(0%を含む)のFe、ならびに0.5%未満(0%を含む)のTiOを含んでも良い。
ガラス組成物は、通常の場合、粉末形態で提供される。粉末は、粒径が10μmを超える粗粒を篩分け等で除去した粒度分布や、平均粒径を有することが好ましい。
(耐熱顔料)
例えば、セラミック層40を黒色に着色する場合、耐熱顔料は、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびマンガン(Mn)から選ばれる1種の金属の酸化物、またはこれらの金属の複合酸化物粉末を含むことが好ましい。
黒色顔料の具体例としては、アサヒ化成工業社製のCu−Cr−Mn系顔料(#3700)やCu−Fe−Mn系顔料(#3300)、東罐マテリアル・テクノロジー社製のCu−Cr系顔料(42−302A)、Fe−Mn系顔料(42−313A)、Mn−Co−Cu−Al系顔料(42−712A)等が挙げられる。
耐熱顔料粉末の質量平均粒子径D50は、0.5〜5.0μmの範囲であっても良い。耐熱顔料粉末の平均粒子径D50が0.5μm未満の場合、インクへの分散性が低下し、セラミック層40に着色ムラ等が生じる可能性が高まる。一方、耐熱顔料粉末の平均粒子径D50が5.0μmを超えると、着色性が低下しやすくなる。
ガラス組成物の含有量は、40〜80質量%の範囲、耐熱顔料の含有量は、20〜40質量%の範囲とすることが好ましい。ガラス組成物の含有量が40質量%未満であると、インクの焼付け性が低下する。ガラス組成物の含有量が80質量%を超えると、相対的に他の成分量が低下するため、セラミック層40の強度低下が生じるおそれがある。一方、耐熱顔料の含有量が20質量%未満の場合、セラミック層40に十分な吸光度や光遮蔽性を付与することができない可能性がある。逆に、耐熱顔料の含有量が40質量%を超えると、インクの焼付け性が低下するおそれがある。
(耐火物フィラー)
耐火物フィラーは、インク焼付け時の焼結性の調整、ガラス基板20に対するセラミック層40の熱膨張係数の整合、前面板10の強度低下の抑制等を目的として添加される。
耐火物フィラーとしては、アルミナ、石英ガラス、β−ユークリプタイトやβ−スポジュメンに代表されるβ−石英結晶類、ムライト、ホウ酸アルミニウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸カリウム、リン酸ジルコニウム、ジルコン、コージェライト、フォルステライト、ステアタイト、酸化マグネシウム、および酸化亜鉛等の酸化物系フィラーであっても良い。また、これら酸化物以外にも、シリコンのような金属、ホウ化チタニウムのようなホウ化物、窒化珪素のような窒化物、炭化珪素のような炭化物、および珪化チタンのような珪化物等を使用することができる。
インク用のセラミック粒子の固形成分において、耐火物フィラーの含有量は、30質量%以下とすることが好ましい。耐火物フィラーの含有量が30質量%を超えると、焼付けの際の焼結性が低下するおそれがある。特に、耐火物フィラーの含有量は、ガラス基板20の強度、ガラス基板20およびガラス組成物の熱膨張係数等にもよるが、8質量%以下とすることが好ましい。なお、耐火物フィラーの含有量は、1質量%以上とすることが好ましい。
(有機ビヒクル)
有機ビヒクルは、通常の場合、樹脂を溶剤に溶解することにより作製される。ビヒクルを構成する樹脂としては、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロースエーテル類、ポリビニルブチラール等のポリビニルアセタール類、ポリメチル(メタ)アクリレート、およびポリエチル(メタ)アクリレート等のポリ(メタ)アクリレート類等が用いられる。
溶剤の種類は、特に限られない。溶剤は、樹脂を溶解することができ、インクの塗布時に適度な作業性を有し、塗布後の後工程で乾燥することが可能なものであれば、いかなる種類のものでも良い。
有機ビヒクルに使用される溶剤の具体例としては、ターピネオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート等のアルコール類、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のエチレングリコール類、プロピレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールアセテート等のプロピレングリコール類、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル等のクエン酸エステル類、セバシン酸ジブチル等のセバシン酸エステル類、アジピン酸ジオクチル等のアジピン酸エステル類、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、およびフタル酸ジブチル等のフタル酸エステル類等が挙げられる。
インクは、さらに必要に応じて、その他の添加物を含んでいても良い。インクは、例えば、セラミック粒子の固形成分に吸着して表面改質し、インクの粘度特性を調整する添加物、あるいはその他公知の添加物を含むことができる。粘度調整用の添加物としては、水酸基を含む化合物類、アミン基を含む化合物類、リン酸、カルボン酸、スルホン酸等の酸基を含む化合物類、およびそのエステル類、中和塩類等の構造をもつ界面活性剤が例示される。
次に、このような成分を有するインクが、ガラス基板20の一方の表面(ここでは、第2の表面21Bとする)の周縁部に設置される。インクの設置方法は、特に限られず、インクは、例えば、スクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法、あるいはディスペンサ等を用いた塗布法等を適用して、ガラス基板の第2の表面に塗布しても良い。
スクリーン印刷を適用する場合、典型的には、225〜250メッシュのポリエステルスクリーンを用いたスクリーン印刷が行われる。
その後、インク中の溶剤成分を乾燥させるために、ガラス基板は、例えば80℃〜140℃の温度で、5分〜15分程度保持されても良い。
(ステップS130)
次に、セラミックを含む組成物(例えば前述のインク)が設置されたガラス基板20が焼成処理され、ガラス基板20の第2の表面21Bに、セラミック層が焼成される。
焼成処理の温度は、組成物中に含まれるセラミック粒子の組成(インクの場合は、該インク中に含まれるセラミック粒子の固形成分の組成)によっても変化するが、例えば500〜650℃の範囲であっても良い。
焼成処理の温度は、前記範囲内において、できるだけ低くして、かつ焼成処理の時間を長くすることが好ましい。前記の条件で焼成することで、ガラス基板20の面内での焼成温度の分布を低減することができる。この場合の好ましい焼成時間としては、200〜500秒であり、より好ましくは250〜400秒である。
以上の工程により、ガラス基板20の第2の表面21Bの外縁部に、セラミック層40が形成される。
(ステップS140)
焼成処理の後、ガラス基板20は、冷却される。冷却の方法は、特に限られないが、本発明では、ガラス基板20は、第1の表面21Aがほぼ均一に冷却されるようにして冷却される必要がある。これにより、ガラス基板20において、面内の応力ひずみムラの発生を有意に抑制することができる。また、これにより、完成後の前面板10において、出射偏光の乱れの発生を有意に抑制することが可能となる。
なお、ガラス基板10の第1の表面21Aを均一に冷却する方法は、特に限られない。例えば、ガラス基板よりも寸法の大きな冷却板を、焼成直後のガラス基板の温度よりも低い温度に保持しておき、焼成処理後のガラス基板をこの冷却板に置載して、ガラス基板を冷却しても良い。この場合、冷却工程において、ガラス基板の第1の表面全体が冷却板に接触するため、ガラス基板の第1の表面を均一に冷却することができる。
あるいは、図5Aに示すように、冷却部材であるローラ上で、焼成直後のガラス基板を搬送して、ガラス基板を冷却しても良い。図5Aには、ガラス基板の第1の表面を均一に冷却する際に使用される冷却装置の一例を示す。
図5Aに示すように、この冷却装置200は、相互に平行に配置された複数の冷却部材であるローラ210を備える。図5Aの例では、冷却部材であるローラ210は、X方向に沿って等間隔で配列され、各ローラ210は、Y方向に平行に延伸するようにして配置される。ローラ210は、例えば加熱や冷却を積極的に行わず、未制御の雰囲気にさらされることにより、焼成処理直後のガラス基板20よりも低温に保持されている。また、各ローラ210は、ガラス基板と当接する表面が比較的平滑になっており、該表面には、例えば1mm以上の大きな段差は存在しない。
各ローラ210は、図5Aの矢印Pの方向に回転している。従って、セラミック層40が焼き付けられた焼成直後のガラス基板20が、一つのローラ210の上に置載されると、このガラス基板20は、ローラ210の延伸方向に対して垂直な方向、すなわち図5Aの矢印Qの方向に沿って搬送される。
このような冷却装置200では、ローラ210の回転速度、すなわちガラス基板20の搬送速度がある速度以上の場合、ガラス基板20の第1の表面21Aの全ての領域が、ほぼ同様の冷却履歴を受けることになる。特に、前述のように、ローラ210の表面には、大きな段差が存在しない。このため、ガラス基板20の第1の表面21Aにおいて、ローラ210と全く接触しない部分は、存在せず、第1の表面21Aの全部分は、必ずローラ210と接触する。その結果、ガラス基板の第1の表面には、接触むら、すなわち冷却ムラが生じにくくなる。
従って、この冷却装置200を用いた冷却方法によっても、ガラス基板20の第1の表面21Aをほぼ均一に冷却することが可能となる。
なお、図5Aの例では、各ローラ210の回転により、ガラス基板20は、一方向(矢印Qの方向)に搬送される。しかしながら、例えば、各ローラ210の回転方向Pを周期的に反転させることにより、ガラス基板20を図5Aの左右方向に交互に搬送させても良い。この場合、ガラス基板20の冷却に必要な空間が有意に削減され、冷却装置200全体を小型化することが可能となる。
図5Bには、ガラス基板を均一に冷却する際に使用される別の冷却装置の一例を示す。
図5Bに示すように、この冷却装置600は、前述の冷却装置200と同様の構成を有する。従って、図5Bにおいて、図5Aと同様の部材には、図5Aの部材の参照番号に400を加えた参照番号が付されている。
ただし、冷却装置600では、ガラス基板20のローラ610と当接される側(すなわち第1の表面21A側)とは反対の側(すなわち第2の表面21B側)に、第2の冷却手段619を有する点が、前述の冷却装置200と異なっている。図5Bの例では、第2の冷却手段619は、図5BのX方向(すなわちガラス基板20の進行(Qの)方向)に沿って配列された複数のノズル620で構成されている。なお、図からは明らかでないが、各ノズル620は、矢印Qに垂直な方向(Y方向)に延伸している。
各ノズル620は、ガラス基板20の第2の表面21Bに冷却風630を吹き付けることができる。ここで、ガラス基板20は、各ノズル620からの冷却風630を受けながら、図の矢印Qの方向に移動する。従って、各ノズル620が固定式であっても、ガラス基板20は、冷却風630により、均一な冷却履歴を受けることができる。従って、冷却装置600では、ガラス基板20全体をより効率的に冷却することが可能となる。
なお、各ノズル620は、X方向に沿って、一定間隔で配置されることが好ましい。各ノズル620のX方向の配置ピッチは、例えば30mm〜100mmの範囲である。
また、ノズル620とガラス基板20との間の距離は、隣り合うノズルから噴射される冷却風630が相互に干渉しないように設定されることが好ましい。具体的には、各ノズル620がX方向に沿って、前述の配置ピッチで配置される場合、ノズル620とガラス基板20の第2の表面21Bとの間の距離H1は、10mm〜60mmであることが好ましく、15mm〜45mmであることがより好ましい。距離H1を10mm以上とすることにより、ノズル620とガラス基板20とが接触してガラス基板20に傷が生ずる危険性をより回避することができるからである。また、距離H1が60mm以下の場合、隣り合うノズル620から噴射される冷却風630との干渉が生じにくなる。
ここで、隣り合うノズル620から噴射される冷却風630同士の干渉が生じると、冷却風630が乱流となり、これにより、ガラス基板20の第2の表面21Bに、規則的な(または不規則な)線状の小さなひずみが生じる場合がある。
ただし、ガラス基板20にこのようなひずみが生じたとしても、ノズルをガラスに近づけることにより、そのようなひずみが、ガラス基板の透過光の光量に及ぼす影響は小さくなり、出射偏光の乱れはほとんど観察されないことが本願発明者らによって確認されている。
図5Cには、ガラス基板を均一に冷却する際に使用される、さらに別の冷却装置の一例を示す。
図5Cに示すように、この冷却装置700は、前述の冷却装置600と同様の構成を有する。従って、図5Cにおいて、図5Bと同様の部材には、図5Bの部材の参照番号に100を加えた参照番号が付されている。
ただし、この冷却装置700では、ガラス基板20の第2の表面21B側に加えて、ガラス基板20の第1の表面21A側にも、冷却手段739(第3の冷却手段739)が設置されている点が、図5Bに示した冷却装置600とは異なっている。
第3の冷却手段739は、第2の冷却手段719と同様、ガラス基板20の進行方向(矢印Qの方向)に沿って配列された複数のノズル740で構成される。また、各ノズル740は、ガラス基板20の第1の表面21Aに冷却風を吹き付けることができる。
従って、このような構成の冷却装置700においても、図5Bに示した冷却装置600と同様、ガラス基板20を均一かつ迅速に冷却することができることは明らかであろう。
なお、冷却装置700においても、ノズル740とガラス基板20との間の距離は、隣り合うノズルから噴射される冷却風が相互に干渉しないように設定されても良い。ただし、冷却装置700の場合、ガラス基板20の第1の表面21Aの冷却効果は、そのほとんどがローラ710によってもたらされる。従って、冷却装置700では、ノズル740とガラス基板20の第1の表面21Aとの間の距離H2に対する制約は、ローラ720とガラス基板20の第2の表面21Bの間の距離H1に対する制約よりも少ない。従って、例えば、ノズル740は、ローラ710と干渉しないようにして、任意の位置に配置しても良い。
なお、図5B、図5Cの例では、第2の冷却手段619、719、および第3の冷却手段739は、いずれも複数のノズル620、720、740で構成されている。しかしながら、これは一例であって、第2の冷却手段619、719、および第3の冷却手段739は、他の構成であっても良い。
以上の工程により、ガラス基板の第2の表面の外縁部に、セラミック層40が形成される。なお、前述のように、ガラス基板は、面内で均一な冷却履歴を経ているため、ガラス基板の面内の応力ひずみムラは、有意に抑制される。
(ステップS150)
次に、ガラス基板20の第1の表面21Aおよび/または第2の表面21Bに、機能膜が設置される。機能膜は、例えばPETフィルムのような樹脂フィルムであっても良い。ガラス基板20の第2の表面21Bに機能膜が設置される場合、この機能膜は、セラミック層の一部と重なるようにして設置されることが好ましい。これにより、ガラス基板の第2の表面21Bにおいて、セラミック層40の端面と樹脂フィルムの端面との間に隙間が生じることが防止される。
なお、本発明の製造方法において、(ステップS150)は、必須のステップではなく、必要に応じて行えば良い。
以上の工程により、例えば図1に示したような本発明による前面板10を製造することができる。
(ディスプレイ装置)
前述のような特徴を有する本発明による前面板10は、各種FPD装置、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ(PDP)、および有機エレクトロルミネッセントディスプレイ(OELD)等のディスプレイ装置に適用することができる。
図6には、そのようなディスプレイ装置の構成の一例を概略的に示す。
図6に示すように、ディスプレイ装置300は、本発明による前面板10を備え、さらに、この前面板10に隣接して、または直接接するように設置された表示パネル390を有する。
表示パネル390は、例えば、LCD、PDP、およびOELD用のものであっても良い。表示パネル390の構成は、特に限られるものではなく、従来の構造のものを広く提供することができる。なお、表示パネル390は、前面板10の第2の表面21Bの側(すなわち前面板10の後側15B)と対面するようにして、配置される。
このように構成されたディスプレイ装置300では、前面板10の面内応力ひずみムラが抑制されているため、前面板10による出射偏光の乱れが有意に抑制される。また、これにより、表示パネル390から放射される偏光された光は、前面板10によって悪影響を受けることなく、ほぼ「そのまま」の偏光状態で、ディスプレイ装置300から放射される。従って、ディスプレイ装置300では、画質の低下が生じたり、画像の顕著な乱れが生じたりすることが有意に抑制される。
特に、ディスプレイ装置300が3D(3次元)機能を有するディスプレイ装置である場合、両目用の偏光された画像は、ほぼ「そのまま」の偏光状態で、観者の両目に到達するようになり、極めて鮮明で高画質の画像を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
以下の方法で、実際にガラス基板の一方の表面の周縁部にセラミック層が設置された前面板を作製し、この前面板の面内応力ひずみムラの程度を評価した。
(前面板の作製)
作製した前面板は、ガラス基板の第1の表面全体に反射防止膜を有し、ガラス基板の第2の表面の周縁部全体にセラミック層を有する構成のものである。なお、ガラス基板の第2の表面には、反射防止膜は、設置されていない。
前面板は、以下の方法により作製した。
まず、透明ソーダライム製のガラス板を準備した。この透明ガラス板は、以下の特性を有する:
2.5mmの厚さで、可視光透過率Tv=90.2%、可視光反射率Rv=8.2%、ヘイズ(濁度)=0.06%、xy色度座標においてx=0.307、y=0.314。
このガラスを切り出した後、面取り加工を施し、ガラス基板を得た。ガラス基板の寸法は、縦765mm×横1206mm×厚さ2.5mmとした。
次に、ガラス基板の第2の表面に、インクをスクリーン印刷した。
インクは、以下の方法で調製した。
(ガラス組成物の作製)
まず、表1に示すガラス組成(モル%表示)となるように、各原料粉末を調合、混合して、原料混合物を調製した。各原料粉末において、SiO等の酸化物で入手可能な原料は、酸化物を使用し、LiO等のアルカリ成分は、炭酸化物を使用した。原料粉末の混合は、Vミキサーを用いて実施した。
次に、この原料混合物を白金るつぼに充填し、この白金るつぼを電気炉内に設置した。さらに、電気炉を1150℃〜1450℃の温度で1時間保持し、原料混合物を溶融させた。溶融状態の原料混合物を、ステンレス製の水冷ロールを通過させて急冷することにより、薄片状のガラスを成形した。
次に、ボールミルを用いて薄片状のガラスを粉砕した。具体的には、得られた薄片状のガラスを、20mm径のアルミナボールと、少量の水とをアルミナポットに仕込み、約12時間回転させた。粉砕終了後に、篩を通過させてアルミナボールを分離した。得られたガラス粉末を、気流分級機に通過させ、粉末中の粗粒を除去した。このようにして、10μm以上の粗粒が除去された微細なガラス粉末を得た。
(インクの調製)
前記方法で得られたガラス粉末に、銅(Cu)−クロム(Cr)系の複合酸化物で構成された耐熱黒色顔料粉末(42−302A;東罐マテリアル・テクノロジー社製)と、耐火物フィラーであるコージェライトとを混合し、インクの固形成分を調製した。ガラス粉末:顔料粉末:耐火物フィラーの混合比は、重量比で70:27:3とした。
次に、有機ビヒクルに、この固形成分を添加し、分散液を調製した。有機ビヒクルは、エチルセルロースおよびポリビニルブチラールを、ターピネオールと2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートとの混合溶剤に溶解して、作製した。なお、粘度調整のため、分散液には、さらに溶剤を適宜添加した。これにより、印刷用のインクが得られた。
次に、ガラス基板の第2の表面にインクをスクリーン印刷した。スクリーン印刷は、225メッシュのテトロンスクリーンを用いて実施し、ガラス基板の第2の表面の周縁部の全周にわたってインクを印刷した。その後、このガラス基板を140℃で10分間乾燥処理した。
次に、セラミック層を形成するため、インクの焼成処理を行った。焼成処理は、ガラス基板を、最大610℃の温度に5分保持することにより実施した。ただし、加熱の際には、ガラス基板を550℃、580℃、および610℃の3つの温度域に維持されたコンベア炉を通過させ、ガラス基板を段階的に昇温した。放射温度計で測定した冷却直前のガラス表面温度は、570℃であった。
次に、焼成処理後のガラス基板の冷却処理を行った。冷却処理は、図5Cに示したような冷却装置700を用いて実施した。冷却部材であるローラ710は、直径が約40mmであり、約15cm間隔で配列した。ローラ710は、ステンレス鋼製であり、ガラス基板と当接する表面には、全面にわたって均一にシリカ製のクロス(商品名:シリグラス)が取り付けられている。このため、ローラ710の表面は、比較的平滑であり、大きな凹凸は存在しない。表面の凹凸差は、最大でも1mm以下であった。また、ガラス基板の搬送速度は、0.1m/秒〜0.5m/秒とした(1方向搬送)。ローラ710は加熱や冷却を積極的に行っておらず、未制御の雰囲気にさらされた状態である。従って、ローラ710は、焼成処理直後のガラス基板よりも低温に保持され、冷却部材として機能する。
また、ガラス基板の上部には、ガラス基板の搬送方向に沿って、等間隔(40mm間隔)で複数のノズル720を配置した。各ノズル720は、1MPa程度の圧力の冷却風を噴出する噴出口を有し、この噴出口からガラス基板の上面までの距離は、21mmであった。
また、ガラス基板の下側には、ガラス基板の搬送方向に沿って、等間隔(40mm間隔)で複数のノズル740を配置した。各ノズル740は、1MPa程度の圧力の冷却風を噴出する噴出口を有し、この噴出口からガラス基板の下面までの距離H2は、45mmであった。
この冷却処理の後、厚さが約10μm〜15μmのセラミック層が焼き付けられたガラス基板が得られた。
最後に、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム基材表面にハードコート層と反射防止層とが積層された反射防止フィルム(第1の機能膜)を、第2の表面にセラミック層を有するガラス基板の第1の表面全体に、貼付した。反射防止フィルムは、大日本印刷株式会社製で、厚さは、反射防止層、ハードコート層、TAC層を合わせて約92μmであった。
以上の工程により、実施例1に係る前面板を構成した。
(評価)
次に、得られた前面板の面内応力ひずみムラの程度を評価した。
測定には、前述のような図3に示す評価装置を用いて行った。
評価装置500において、輝度測定装置530には、CCDカメラ付き輝度測定装置(Eye Scale−4W:株式会社アイシステム社製)を使用した。また、液晶パネル510と輝度測定装置530との間には、実施例1に係る前面板100を配置した。偏光板520には、偏光フィルムを使用し、該偏光フィルムは、輝度測定装置530の前面に設置した。
前面板100は、第1の機能膜(反射防止フィルム)30Aのある側(すなわち第1の表面側)が、輝度測定装置530の側になるように、評価装置500内に配置した。液晶パネル510と前面板100の間の距離D1は、50mmとし、前面板100と輝度測定装置530の間の距離D2は、1mとした。
液晶パネル510は、該液晶パネル510から放射される光により、全面が白色となる条件に設定した。液晶パネル510から放射される光は、偏光されている。また、偏光フィルムの配向性は、前面板100が存在しない場合に、液晶パネル510から放射される光が、輝度測定装置530の方に透過されなくなる条件、すなわち直交ニコル条件に設定した。従って、前面板100が存在しない場合、偏光フィルムを通過した液晶パネル510からの画像は、黒く認識される。
なお、輝度測定装置530は、画像(光)をCCDカメラでとらえる方式のものであり、得られた画像について、面内での輝度の数値化が可能である。従って、輝度測定装置530を用いることにより、被測定対象の面内全体にわたる輝度ムラおよび色ムラを測定することができる。また、輝度測定装置530では、人の目で認識した画像に対する印象に近い結果が得られるという特徴を有する。
このため、この評価装置500を用いて、前面板100からの光を偏光板520を介して、写真撮影することにより、あるいは前面板100から、偏光板520を介して観察される光の光量の面内分布を定量的に評価することにより、偏光板520からの光もれ、すなわち前面板100における出射偏光の乱れの有無を、高感度で定量的に確認することができる。
図7には、評価装置500を用いて撮影された写真の一例を示す。また、図8には、図7のA−A'線に沿って走査したときの透過率の変化を示す。同様に、図9には、図7のB−B'線に沿って走査したときの透過率の変化を示し、図10には、図7のC−C'線に沿って走査したときの透過率の変化を示す。
なお、図8〜図10において、縦軸は、直交ニコル条件での光量(cd/m)を0とし、平行ニコル条件での光量(cd/m)を100%としたときの透過率(%)で表記されている。
図7の写真から、実施例1に係る前面板を設置した場合、出射偏光の乱れは、ほとんど生じていないことがわかる。また、図8〜図10の結果から、実施例1に係る前面板の場合、位置による光量の差異もほとんど観測されておらず、透過率(%)は、最大でも約0.4%程度である(図10)。
なお、図8〜図10の結果から、透過率の最大値Tmaxと最小値Tminの差(ΔT)を求めたところ、図8では、ΔTは、0.3%であり、図9では、ΔTは、0.2%であり、図10では、ΔTは、0.4%であった。特に、図9の結果においては、透過率の最大値Tmaxは、全体にわたって、0.2%未満程度に抑制されており、透過光の光量は、極めて小さくなった。
以上のように、実施例1に係る前面板では、面内の応力ひずみムラが有意に抑制され、これにより、出射偏光の乱れが生じないことが確認された。
(比較例1)
実施例1と同様の方法により比較例1に係る前面板を作製し、この前面板の面内応力ひずみムラの程度を評価した。
ただし、比較例1では、セラミック層を焼成する熱処理の後、ガラス基板を冷却する工程が、前述の実施例1とは異なっている。
すなわち、比較例1では、冷却装置の冷却部材であるローラは、ガラス基板と当接する表面に、シリカ製のクロス(商品名:シリグラス)が一様に巻きつけられ、さらに前記クロスの表面に、傷防止のためのパラ系アラミド繊維クロス(ケブラー(登録商標)クロス)(厚さ3mm)が螺旋状に何重にも巻き回されている。このため、冷却部材であるローラの表面には、クロスが何重にも重なっている部分、およびクロスが全く巻かれていない部分などが混在する。その結果、前記ローラの表面は、最大で3mm程度の大きな段差を有していた。
冷却工程では、ガラス基板が冷却部材であるローラ上を搬送される際に、ガラス基板が前記ローラと全く接触しない表面部分が存在した。すなわち、ガラス基板は、表面全体が不均一な状態で、前記ローラと接触し、冷却された。
なお、ローラの直径および配置ピッチ等の条件は、実施例1の場合と同様である。また、ガラス基板の搬送速度は、0.1m/秒〜0.5m/秒の範囲であった(1方向搬送)。
また、上下のノズルの配置ピッチ、冷却風の圧力、ガラス基板からの距離等の条件も、実施例1の場合と同様とした。
比較例1に係る前面板の評価結果を図11〜図14に示す。図11には、評価装置500を用いて撮影された面内の画像の写真の一例を示す。また、図12には、図11のA−A'線に沿って走査したときの透過率の変化を示す。同様に、図13には、図11のB−B'線に沿って走査したときの透過率の変化を示し、図14には、図11のC−C'線に沿って走査したときの透過率の変化を示す。図12〜図14において、縦軸は、直交ニコル条件での光量(cd/m)を0とし、平行ニコル条件での光量(cd/m)を100%としたときの透過率(%)で表記されている。
図11の写真から、液晶パネル510の前に比較例1に係る前面板を設置した場合、出射偏光の乱れが生じ、面内で明るく見える部分が筋状に存在していることがわかる。
また、図12〜図14の結果から、比較例1に係る前面板の場合、面内位置による光量の差異が明確に現れており、特に、図12および図14では、周期的な透過率のピークが観測されている。ピーク部分での透過率は、大きいものでは、0.7%に達していた(図12)。
なお、図12〜図14の結果から、透過率の最大値Tmaxと最小値Tminの差(ΔT)を求めたところ、図12では、ΔTは、0.7%であり、図13では、ΔTは、0.4%であり、図14では、ΔTは、0.6%であった。
以上のことから、比較例1に係る前面板では、面内に応力ひずみムラが無視できないレベルで存在し、これにより、出射偏光の乱れが生じることが確認された。
(実施例2)
実施例1と同様の方法により実施例2に係る前面板を作製し、この前面板の面内応力ひずみムラの程度を評価した。
ただし、実施例2では、セラミック層を形成するためのインクの焼成処理、およびガラス基板を冷却する工程が、前述の実施例1とは異なっている。
すなわち、実施例2では、インクの焼成処理は、ガラス基板を、雰囲気温度640℃で280秒間保持することにより実施した。
加熱の際には、まず、投入コンベアにより、ガラス基板を、640℃に保持した加熱区画へ搬送した。加熱区画では、コンベアの搬送方向を一定周期で反転させた。これにより、ガラス基板の搬送方向は、周期的に反転される。ガラス基板の加熱区画での滞在期間は、
280秒間とした。放射温度計で測定した次工程(冷却工程)直前のガラス基板の表面温度は、610℃であった。
次に、ガラス基板の冷却処理を行った。冷却処理は、図5Cに示したような冷却装置700を用いて実施した。
ただし、実施例2では、ガラス基板を冷却装置内に搬送した後、冷却装置内でローラ710の回転方向を一定周期で反転させた。これにより、ガラス基板は、冷却装置内で周期的に水平方向で反転された。冷却時間は、280秒間とした。
ローラ710は、直径が約40mmであり、約10cm間隔で配列した。ローラ710は、ステンレス鋼製であり、ガラス基板と当接する表面には、全面にわたって均一にシリカ製のクロス(商品名:シリグラス)が取り付けられている。このため、冷却部材であるローラの表面は、比較的平滑であり、大きな凹凸は存在しない。基板側の凹凸差は、最大でも1mm以下であった。
また、ガラス基板の搬送速度は、0.1m/秒〜0.5m/秒とした(順方向/逆方向とも)。ローラ710は加熱や冷却を積極的に行っておらず、未制御の雰囲気にさらされた状態である。従って、ローラ710は、焼成処理直後のガラス基板よりも低温に保持され、冷却部材として機能する。
ガラス基板の上部には、ガラス基板の搬送方向と平行な方向に沿って、等間隔(40mm間隔)で複数のノズル720を配置した。各ノズル720は、1MPa程度の圧力の冷却風を噴出する噴出口を有し、この噴出口からガラス基板の上面までの距離H1は、33mmであった。
また、ガラス基板の下側には、ガラス基板の搬送方向に沿って、等間隔(40mm間隔)で複数のノズル740を配置した。各ノズル740は、1MPa程度の圧力の冷却風を噴出する噴出口を有し、この噴出口からガラス基板の下面までの距離H2は、100mmであった。
この冷却処理の後、厚さが約10μm〜15μmのセラミック層が焼き付けられたガラス基板が得られた。
実施例2に係る前面板の評価結果を図15〜図18に示す。図15には、評価装置500を用いて撮影された面内の画像の写真の一例を示す。また、図16には、図15のA−A'に沿って走査したときの透過率の変化を示す。同様に、図17には、図15のB−B'線に沿って走査したときの透過率の変化を示し、図18には、図15のC−C'線に沿って走査したときの透過率の変化を示す。図16〜図18において、縦軸は、直交ニコル条件での光量(cd/m)を0とし、平行ニコル条件での光量(cd/m)を100%としたときの透過率(%)で表記されている。
図15の写真から、実施例2に係る前面板を設置した場合、出射偏光の乱れは、ほとんど生じていないことがわかる。また、図16〜図18の結果から、実施例2に係る前面板の場合、位置による光量の差異もほとんど観測されておらず、透過率(%)は、最大でも約0.16%程度である(図16)。
なお、図16〜図18の結果から、透過率の最大値Tmaxと最小値Tminの差(ΔT)を求めたところ、図16では、ΔTは、0.16%であり、図17では、ΔTは、0.1%であり、図18では、ΔTは、0.1%であった。
以上のように、実施例2に係る前面板では、面内の応力ひずみムラが有意に抑制され、これにより、出射偏光の乱れが生じないことが確認された。
本発明による前面板は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、およびモバイルディスプレイ等のFPD装置に適用することができる。
10 本発明による前面板
15A 前面板の前側
15B 前面板の後側
20 ガラス基板
21A ガラス基板の第1の表面
21B ガラス基板の第2の表面
30A 第1の機能膜
30B 第2の機能膜
40 セラミック層
100 前面板
200 冷却装置
210 ローラ
300 ディスプレイ装置
390 表示パネル
500 評価装置
510 液晶パネル
520 偏光板
530 輝度測定装置
600 別の冷却装置
610 ローラ
619 第2の冷却手段
620 ノズル
630 冷却風
700 さらに別の冷却装置
710 ローラ
719 第2の冷却手段
720 ノズル
730 冷却風
739 第3の冷却手段
740 ノズル。

Claims (26)

  1. 第1の表面および第2の表面を有するガラス基板と、前記第2の表面の周縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用の前面板であって、
    全面白色発光状態にされ、かつ前記白色発光を偏光して放射している表示パネルと、前記偏光された白色発光の光に対して直交ニコル条件に設定された偏光板と、面内輝度測定装置とがこの順に配置された測定系において、当該前面板を、前記第2の表面が前記表示パネルと対面するようにして、前記表示パネルと前記偏光板の間に配置し、
    前記表示パネルと当該前面板の間の距離を50mmとし、当該前面板と前記輝度測定装置の間の距離を1mとし、当該前面板および前記偏光板を透過した透過光の光量を、当該前面板の面内にわたって前記輝度測定装置で測定したとき、
    当該前面板が存在しない場合の直交ニコル条件での光の光量を0とし、平行ニコル条件での光の光量を100%とした場合、前記透過光の光量の最大値Tmaxと最小値Tminの差(ΔT)が、0.4%以下であることを特徴とするディスプレイ用の前面板。
  2. さらに、前記透過光の光量の最大値Tmaxが0.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ用の前面板。
  3. 前記セラミック層は、前記ガラス基板の前記第2の表面の周縁部の全周にわたって設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ用の前面板。
  4. 前記セラミック層は、黒色であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のディスプレイ用の前面板。
  5. 前記第1の表面および第2の表面の少なくとも一方に、機能膜が設置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載のディスプレイ用の前面板。
  6. 前記機能膜は、前記ガラス基板の前記第1の表面に設置された反射防止膜であることを特徴とする請求項5に記載のディスプレイ用の前面板。
  7. 表示パネルと、該表示パネルの前方に設置された前面板とを有するディスプレイ装置であって、
    前記前面板は、請求項1乃至6のいずれか一つに記載の前面板であり、
    前記前面板は、前記ガラス基板の前記第2の表面の側が前記表示パネルと対面するように設置されることを特徴とするディスプレイ装置。
  8. 当該ディスプレイ装置は、3D(3次元)機能を有することを特徴とする請求項7に記載のディスプレイ装置。
  9. 前記表示パネルは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、および有機ELディスプレイのうちのいずれか一つを有することを特徴とする請求項7または8に記載のディスプレイ装置。
  10. ガラス基板と、前記ガラス基板の外縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用前面板の製造方法であって、
    (a)第1の表面および第2の表面を有するガラス基板を準備するステップと、
    (b)前記ガラス基板の第2の表面の周縁部の少なくとも一部に、セラミック粒子を含む組成物を設置するステップと、
    (c)前記組成物が設置されたガラス基板を加熱して、セラミック層を形成するステップと、
    (d)前記ガラス基板を冷却するステップであって、この際に、前記第1の表面は、均一に冷却されるステップと、
    を有する製造方法。
  11. 前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、前記ガラス基板の前記第1の表面全体が、同一の冷却履歴を受けるように冷却されることを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、前記ガラス基板の前記第1の表面が、全体にわたって冷却部材と接触するようにして冷却されることを特徴とする請求項11に記載の製造方法。
  13. 前記冷却部材は、複数のローラを備え、前記ガラス基板は、前記複数のローラ上を搬送されることにより冷却され、
    前記ガラス基板は、前記第1の表面の全ての領域が、前記複数のローラのいずれかと接触するようにして、搬送されることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記複数のローラは、前記ガラス基板と当接される表面に、1mm以上の段差を有さないことを特徴とする請求項13に記載の製造方法。
  15. 前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、さらに、前記ガラス基板の前記複数のローラとは反対の側に設置された複数のノズルにより、前記ガラス基板の前記第2の表面に、冷却風を吹き付けるステップを有することを特徴とする請求項13または14に記載の製造方法。
  16. 前記(d)の前記ガラス基板を冷却するステップは、さらに、前記ガラス基板の前記第1の側に設置された複数のノズルにより、前記ガラス基板の前記第1の表面に、冷却風を吹き付けるステップを有することを特徴とする請求項15に記載の製造方法。
  17. 前記(b)のセラミック粒子を含む組成物を設置するステップは、前記ガラス基板の前記第2の表面に、前記セラミック粒子を含むインクをスクリーン印刷するステップを有することを特徴とする請求項10乃至16のいずれか一つに記載の製造方法。
  18. 前記インクは、有機ビヒクル中に混合、分散されたセラミック粒子の固形成分を有することを特徴とする請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記セラミック粒子の固形成分は、銅(Cu)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、およびマンガン(Mn)から選ばれた1種の金属の酸化物、またはこれらの金属の複合酸化物を含むことを特徴とする請求項18に記載の製造方法。
  20. 前記(c)のステップは、前記組成物が設置されたガラス基板を、500℃〜650℃の範囲で加熱するステップを有することを特徴とする請求項10乃至19のいずれか一つに記載の製造方法。
  21. (e)前記ガラス基板の第1の表面および/または第2の表面に、機能膜を設置するステップ
    をさらに有することを特徴とする請求項10乃至20のいずれか一つに記載の製造方法。
  22. ガラス基板と、前記ガラス基板の外縁部の少なくとも一部に設置されたセラミック層とを有するディスプレイ用前面板を製造するための製造装置であって、
    当該装置は、
    第1の表面および第2の表面を有するガラス基板を加熱する加熱区画と、
    前記ガラス基板を冷却する冷却区画と、
    を有し、
    前記加熱区画では、前記ガラス基板の前記第2の表面の周縁部の少なくとも一部に設置された、セラミック粒子を含む組成物が加熱され、セラミック層が形成され、
    前記冷却区画では、前記セラミック層が形成された前記ガラス基板が冷却され、
    前記冷却区画は、前記ガラス基板の前記第1の表面側に配置された複数のローラを備え、前記ガラス基板は、前記複数のローラ上を搬送されることにより冷却され、
    前記ガラス基板は、前記冷却区画において、前記第1の表面の全ての領域が、前記複数のローラのいずれかと接触して、前記ガラス基板の前記第1の表面全体が、同一の冷却履歴を受けるようにして、搬送されることを特徴とする製造装置。
  23. 前記複数のローラは、前記ガラス基板と当接される表面に、1mm以上の段差を有さないことを特徴とする請求項22に記載の製造装置。
  24. さらに、前記ガラス基板の前記複数のローラとは反対の側に、第2の冷却手段を有する
    ことを特徴とする請求項22または23に記載の製造装置。
  25. 前記第2の冷却手段は、前記ガラス基板の前記第2の表面に、冷却風を吹き付けることが可能な複数のノズルで構成されることを特徴とする請求項24に記載の製造装置。
  26. さらに、前記冷却区画は、前記ガラス基板の前記第1の表面に、冷却風を吹き付けることが可能な複数のノズルを備えることを特徴とする請求項25に記載の製造装置。
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