JP2005227415A - 反射防止フィルム及びディスプレイ用板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 反射防止ディスプレイ用板としたときの切削加工性が良く、複雑な形状に容易に加工でき、しかも、反射防止の効果が高く、基板との密着性のよい反射防止フィルム及びそのフィルムを用いて基板と密着させた反射防止ディスプレイ用板を提供することにある。
【解決手段】 最小反射率1.5%以下、全光線透過率90%以上、厚み10μm〜200μmの反射防止機能を有するフィルム層(1)に、全光線透過率85%以上、厚み1μm〜500μmのホットメルト層(2)を積層した反射防止フィルムを、前記ホットメルト層(2)を介して基板の片面又は両面に積層して反射防止ディスプレイ用板を製作する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反射防止ディスプレイ用板に形成したときに、切削加工性が良く、複雑な形状に容易に加工でき、しかも、反射防止の効果が高く、基板との密着性のよい反射防止フィルム及びそのフィルムを用いて基板と密着させた反射防止ディスプレイ用板並びに、反射防止の効果が高い反射防止フィルムをガラス基板と熱融着フィルムを介して密着させた極薄の安全性に優れた反射防止ディスプレイ用板に関する。
最近は、電気製品や光学部品、建材の透明基板部分に、フッ化マグネシウム薄膜を蒸着したりスパッタリング法などによって付着させた反射防止透明基板を用いて、その視認性をはかるようになってきた(例えば、特許文献1参照)。またシラン微粒子や金属微粒子を透明基板上に直接スピンコート法で形成したもの(例えば、特許文献2参照)やスプレーコート法により形成したもの(例えば、特許文献3参照)が提案され、反射防止処理を行った透明基板も用いられている。
これらの方法はすべてディスプレイ自体に直接反射防止処理を施すものであった。
昨今、家庭用カラーテレビ等が大型化の傾向にある。また非常に軽量、薄型かつ大画面であるPDPの開発が進んでいる。このような大型ディスプレイに対して、直接反射防止処理をするためには大型の機械設備の導入が必要となる。
また前記の蒸着やスパッタリング法などによる処理方法では反射防止処理を連続的に行うことは非常に困難である。
さらに直接ディスプレイに対して蒸着やコーティング処理を行うため歩留まりの悪さも問題として挙られる。これらの問題があったため、反射防止処理したディスプレイを容易にしかも歩留まりよく、工業的に量産製造することは困難であった。
予め反射防止膜として反射防止機能を付与したフィルムを作製し、それをディスプレイ表面に密着させて用いることにより、容易に且つ歩留まりよく、工業的に量産製造することができる反射防止ディスプレイも提案されている(特許文献4参照)。
この方法では、フィルムの最外層に、基板よりも低屈折率の物質からなる反射防止膜を可視光波長の1/4の膜厚(約100nm)で形成することにより、干渉効果を利用して表面反射を低減させ、透過率を向上させている。
このような反射防止フィルムを生産するには、例えば(i)フッ化マグネシウム等を蒸着、あるいはスパッタリングする方法、(ii)低屈折率の含フッ素重合体等の樹脂を溶解した溶液を塗布、乾燥させる方法等が実施されている。
しかしながら、前記(i)の蒸着−スパッタリングの塗布−乾燥の方法では、真空条件下で行う必要があるため生産性が悪く、大面積化も困難であり、前記(ii)の方法では、生産性もよく大面積化も可能ではあるが、含フッ素重合体はいずれも硬度が低いため、耐摩耗性が劣るという欠点がある。
また含フッ素単量体を必要に応じて溶液としてから塗布し、活性エネルギー線照射、加熱等により重合する方法が提案されている。この方法を行うためには、含フッ素単量体として、例えば、アクリル酸含フッ素アルキルエステルやメタクリル酸含フッ素アルキルエステル等が知られている。しかしこれらを重合硬化して得られる含フッ素重合体は、前記(ii)の方法に用いる樹脂と同様に、硬度が低く耐摩耗性が著しく悪いという欠点がある。
そこで、含フッ素多官能重合性単量体を塗布した後、電子線照射により重合硬化させる方法が提案されている(特許文献5参照)。この方法では、硬度が高く、耐摩耗性に優れた含フッ素重合体による反射防止フィルムが作成できることが開示されている。
特開昭63−261646号公報(2頁左下欄1行〜18行、同頁右下欄10行〜3頁左下欄12行、第1図参照。) 特開平7−48543号公報(要約、段落0006〜0009、0015、0042、0043、0049、0050、図1参照。) 特開平1−195632号公報(2頁左下欄14行〜20行、同頁右下欄14行〜3頁左下欄14行、第1図参照。) 特開平11−174971号公報(段落0005〜0006、0019〜0022、図1〜図3参照。) 特開平8−48935号公報(要約、段落0007〜0013、0037〜0045、0047〜0049、図1〜図3参照。)
しかしながら、これら従来から用いられている反射防止フィルムは、ポリカーボネート板やアクリル板の基板との密着性が悪く、粘着剤を用いて、反射防止フィルムと基板を接着させる必要があった。粘着剤を用いて接着させると、ディスプレイ用板を切削加工するときには、粘着剤が切断面から垂れ出てしまい、ディスプレイ用板を複雑な形状に切削加工することができなかった。
本発明者は、粘着剤を用いずに、反射防止フィルムと基板とを密着させる方法について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
また、ポリカーボネート板やアクリル板を基板とするものは、板厚を薄くした場合、それらの弾性率が低く、剛性が低下し、ディスプレイにしたときに手で押した場合、タッチペンで押さえた場合など、たわみが大きくなり、基板の下にある液晶画面や回路を傷つけてしまうという欠点があった。
また、タッチペンを使うディスプレイ用板の場合、タッチペンとの感触や、ディスプレイ用板の表面の傷つけにくさを、さらに改良する必要があった。
本発明者は、薄いガラス基板を用いて、粘着剤を用いずに、反射防止やアンチグレアやハードコートフィルムを用いてそれらフィルムと基板とを密着させる方法についても鋭意検討した結果、本発明に到達した。
課題を解決するための手段及び作用効果
すなわち、本願における第一発明は、最小反射率1.5%以下、全光線透過率90%以上、厚み10μm〜200μmの反射防止機能を有するフィルム層に、全光線透過率85%以上、厚み1μm〜500μmのホットメルト層を積層した反射防止フィルムにある。
ここで、好ましくは、反射防止機能を有するフィルム層の最小反射率が1%以下となっており、ホットメルト層の全光線透過率が90%以上となっていることである。また、ホットメルト層の引張強度(破断強度)は、200kg/mm2 以上であることが望ましい。
本発明では、前記物性のホットメルト層を反射防止フィルムに形成することにより、反射防止フィルムと基板との密着性を向上させることができる。本願発明のホットメルト層を設けることにより、従来のように粘着剤を用いて接着させた場合と比べ、切削加工ときにおいても、粘着剤が切断面から垂れ出るようなことがなく、加工特性が格段に向上し、ディスプレイ用板を複雑な形状に切削加工することが可能となる。
さらに、本願発明の反射防止フィルムの反射防止機能を有するフィルム層の外層に防汚撥水層を形成することにより、防汚性能を付与することができるようになる。
また本願の第2発明は、最小反射率1.5%以下、全光線透過率90%以上、厚み10μm〜200μmの反射防止機能を有するフィルム層を、全光線透過率85%以上、厚み1μm〜500μmのホットメルト層を介して基板の片面又は両面に積層してなる反射防止ディスプレイ用板にある。
ここで、好ましくは、反射防止機能を有するフィルム層の最小反射率が1%以下であり、ホットメルト層の全光線透過率が90%以上となっていることである。また、ホットメルト層の引張強度(破断強度)は、200kg/mm2 以上であることが望ましい。
さらに好ましくは、前記基板が板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板から構成される。
特に、基板の両面に本願発明の反射防止フィルムを接着させることにより、反射防止ディスプレイ用板の成型ときにおけるたわみを少なくすることができる。
さらに、反射防止ディスプレイ用板の片面又は両面の最外層に防汚撥水層を形成することにより、防汚性能を付与することができるようになる。
特に、片面だけに防汚撥水層を形成することにより、防汚撥水層がない面に印刷を容易に施すことができ、好ましい反射防止ディスプレイ用板を形成することができる。
本発明における反射防止機能を有するフィルム層として、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、又はトリアセチルセルロースの少なくとも1つを主成分とする基材に、含フッ素多官能重合性単量体を含む溶液を塗布した後、重合硬化させてフィルム層を形成することもできる。
ここで、含フッ素多官能重合性単量体として、含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましく、同溶液における重量%は、10〜100重量%とすることが好ましい。さらに、フッ素重合体90〜10重量%を加えた溶液にすることにより、硬度の高い反射防止層とすることができる。
また、本願の第3発明は、鉛筆硬度H以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層を、厚み1μm〜500μmのホットメルト層を介して、板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板の片面又は両面に積層してなることを特徴とするディスプレイ用板である。これにより、ディスプレイ表面が保護される。好ましくは、前記フィルム層の鉛筆硬度が3H以上である。さらに好ましくは鉛筆硬度が5H以上である。
さらに、本願の第4発明は、ヘイズが3%以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層を、厚み1μm〜500μmのホットメルト層を介して、板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板の片面又は両面に積層してなることを特徴とするディスプレイ用板である。これにより、タッチペンで押さえたときの感触が良好なディスプレイ用板を得ることができる。好ましくは、フィルム層のヘイズが5%以上である。
本発明におけるホットメルト層としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とした変性物、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を主体とした変性物、ウレタン重合体を主体とした変性物、水添されたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を主体とした変性物、水添されたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を主体とした変性物ナイロン共重合体を主体とした変性物、塩化ビニル重合体を主体とした変性物、可塑化されたポリビニルブチラールから選ばれる少なくとも1種を成分とするフィルムを用いることができる。
あるいは、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートを成分とするアクリル樹脂系フィルムを用いることができる。
また、ホットメルト層として、イソシアネート基末端の反応性ウレタンプレポリマーを成分として含有する反応性ホットメルト剤からなるものを用いることができる。この場合、前記反射防止機能を有するフィルム層、鉛筆硬度H以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層(4)やヘイズが3%以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層に、前記イソシアネート基末端の反応性ウレタンプレポリマーを成分として含有する反応性ホットメルト剤をコーティングしてもよい。
本発明において、極薄のガラス基板を用いた場合、ガラスの落球強度、弾性率を上げるために、ガラス転移点以下の400度C程度に加熱した硝酸カリウム熔融塩にガラスを浸し、ガラス中のナトリウムイオンと硝酸カリウム溶融塩中のカリウムイオンとをイオン交換させるとよい。
このイオン交換により、ナトリウムの抜けた孔にナトリウムイオンより3割程度大きなカリウムイオンが押し込まれた形となり、ガラス表面に圧縮層が出来、強化される。このようにして得られたガラス板は、表面の圧縮応力は3000〜8000kg/cm2 と高い値になる。
本発明においては、基板の両面に、ホットメルト層を介して、上述の機能の異なる各フィルム層をそれぞれ貼り合わせてもよいが、基板の片面だけでもよい。また、基板の片面にだけホットメルト層を介装させて、各フィルム層を貼り合わせた場合に、もう一方の片面に粘着剤を用いて貼り合わせるようにしてもよい。
本発明のディスプレイ用板においては、少なくとも基板の片面にホットメルト層を介して、各フィルム層を貼り合わせる必要がある。
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
本実施形態による好適な積層構造は、図1に示すように、板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板3の片面に全光線透過率が85%以上、厚み1μm〜500μmのホットメルト層2を介して、各種のフィルム層1、4又は5を積層一体化することにある。ここでフィルム層1は反射防止性能を重視する場合であり、最小反射率1.5%以下、全光線透過率90%以上、厚み10μm〜200μmの反射防止機能を有するフィルム層が使われる。フィルム層4は、本発明のディスプレイ用板の表面硬度を重視する場合に用いられ、鉛筆硬度H以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層である。また、フィルム層5はタッチペンで押さえたときの良好な感触を得ることを重視する場合に用いられ、ヘイズが3%以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層からなる。
また、本発明では、既述したとおりガラス基板3の片面のみならず表裏両面に上記フィルム層1、4又は5を積層一体化することもでき、その場合、図2に示すようにガラス基板3の表裏両面とフィルム層1、4又は5との間に、それぞれホットメルト層2を介装させてもよいが、図3に示すようにガラス基板3の片面側にホットメルト層2を介装し、他方の面には圧着型の粘着剤層6を介装させるようにしてもよい。
次に、本発明の実施形態である上記積層材に関して、更に詳しく説明する。
本実施形態に使用される反射防止性フィルム層1の基材として使用されるプラスチックフィルムとしては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ジアセチルセルロース樹脂、アセテートブチレートセルロース樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル樹脂、トリメチルペンテン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が挙げられる。
好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリアクリル系樹脂等が挙げられる。またこれらのフィルムは無色透明でもよくその用途によっては防眩加工や着色されていても良く、柄付きに対しても良好に使用することができる。更には、物理特性の向上のため予めハードコート処理を施しておくこともできる。
基材としてのプラスチックシート若しくはプラスチックフィルムの厚さは1μm〜1mmであり、特に、10μm〜250μmの厚さのものがディスプレイとなる基板への貼り付けの際のハンドリング性やフィルム自体の強度及び透明性の点から好ましい厚さとなっている。
極薄のディスプレイ用板を得るために、基板としてガラス基板3を用いることができる。基板としてのガラス板は、板厚が0.1mm〜1.2mmの範囲あるものである。好ましくは、0.2mm〜1.2mmのガラス板を用いることが好ましい。さらに好ましくは、0.2mm〜0.7mm、さらに好ましくは0.2mm〜0.4mmのガラス板である。このような板厚のガラス板を用いることにより、極薄のディスプレイパネルを製造することができる。
しかしながら、ガラス基板3を薄くすることにより、たわみが大きくなりやすい、そのため、本発明では、縦弾性係数60GPa以上のガラス基板を用いることが好ましい。さらに好ましくは縦弾性係数70GPa以上のガラス基板である。
反射防止性のフィルム層1は、基材のプラスチックフィルム上に反射防止層を成形させるものであり、反射防止層としては従来公知のものでも使用することができ、反射防止層として使用する反射防止フィルムは特に限定されるものではない。
成形方法としては、例えば、蒸着、スパッタ、ウェットコーティング等の方法を用いることができる。ウェットコーティング方法としては公知の方法でよく、例えば、ロールコート法、スピンコート法、ディップコート法などの方法を用いることができる。
反射防止性のフィルム層1に用いる物質としては特に限定されるものではなく、例えば、無機物あるいは有機物、さらには無機物と有機物の混合型のものを用いることができる。反射防止層用の無機物としては、具体的には例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、フッ化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化シラン、酸化タンタル、酸化イットリウム、酸化イッテルビウム、酸化ジルコニウム、フッ化セリウム、酸化セリウム、フッ化ランタン等を用いることができる。
反射防止層用の有機物としては、具体的には例えば、2官能ないし4官能の含フッ素(メタ)アクリル酸エステルを用いることが好ましい。含フッ素(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(1):1,8−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,7−ジヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、(2):1,7−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,8−ジヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、(3):2,7−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−1,8−ジヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、(4):1,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,8−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(5):1,8−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,9−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(6):2,8−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−1,9−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(7):1,10−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,9−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−テトラフルオロデカン、(8):1,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロデカン、(9):2,9−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−1,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロデカン、(10):1,11−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,10−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカン、(11):1,10−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,11−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカン、(12):2,10−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−1,11−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカン、(13):1,12−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,11−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロデカン、(14):1,11−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−2,12−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロドデカン、(15):2,11−ビス((メタ)アクリロイルオキシ)−1,12−ジヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロドデカン等の2官能含フッ素(メタ)アクリレート、(16):1,2,8−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−7−ヒドロキシ−4,4,5,5,−テトラフルオロオクタン、(17):1,2,7−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−8−ヒドロキシ−4,4,5,5,−テトラフルオロオクタン、(18):1,2,9−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−8−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(19):1,2,8−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−9−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(20):1,2,10−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−9−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、(21):1,2,9−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−10−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、(22):1,2,11−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−10−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカン、(23):1,2,10−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−11−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−デカフルオロウンデカン、(24):1,2,12−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−11−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロドデカン、(25):1,2,11−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−12−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ドデカフルオロドデカン等の3官能含フッ素(メタ)アクリレート、(26):1,2,8−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−7−ヒドロキシ−4,4,5,5−テトラフルオロオクタン、(27):1,2,7−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−8−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロオクタン、(28):1,2,9−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−8−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(29):1,2,8−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−9−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6−ヘキサフルオロノナン、(30):1,2,10−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−9−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、(31):1,2,9−トリス((メタ)アクリロイルオキシ)−10−ヒドロキシ−4,4,5,5,6,6,7,7−オクタフルオロデカン、(32):テトラ(メタ)アクリル酸−4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−テトラオール等の4官能含フッ素(メタ)アクリレート等を用いることができる。
また、有機修飾コロイダルシリカなどのシラン化合物等の表面改質型の無機物を用いてもよく、これらの無機物、有機物は単独でも2種以上併用して用いることもできる。更には、前記の有機物と無機物の混合物として用いることもできる。
より好ましい無機物としては、酸化チタン、酸化シラン、フッ化マグネシウムを用いることが好ましい。また、より好ましい有機物としては、前記含フッ素(メタ)アクリル酸エステルとしての(1)〜(7)、(16)〜(21)、(30)および(31)等の含フッ素系(メタ)アクリレートを用いることが望ましい。
また有機物の反射防止層については前記の含フッ素化合物をウェットコーティングにより成膜後、熱や紫外線、電子線などの活性エネルギー線照射等により硬化反応を行って反射防止膜を形成することもできる。特に、紫外線硬化型や電子線硬化型で反射防止膜を形成する場合には高真空の設備等を必要とせず、大量生産等の観点からもより望ましい反射防止膜の形成手段とすることができる。
反射防止層は、前記のフィルム基材上に単層もしくは多層で形成し、その膜厚は基板、膜の構成によって異なるが、一層あたり可視光波長と同じ厚さもしくはそれ以下の厚さにすることが望ましい。
また有機物の反射防止層については、有機単量体をウェットコーティングにより成膜後、熱や紫外線、電子線などの活性エネルギー線照射等により硬化反応を行って層を形成することができる。この場合、前記の含フッ素化合物にさらに別の有機単量体を配合して用いることもできる。用いことのできる有機単量体としては特に限定されるものではなく、市販されているものを用いることもできる。
有機単量体としては、例えば単官能単量体および多官能単量体を用いることができ、またこれらの混合物であってもよい。
具体的な単官能単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、マレイン酸、フマル酸およびその誘導体等を用いることができる。
また二官能以上の多官能単量体としては、例えば、2,2,2−トリス((メタ)アクリロイルオキシメチル)エタノール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール、1,6−ヘキサンジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等を用いることができる。また市販されている単量体混合液を用いることもできる。
さらには、前記のように反射防止用の無機物と前記の単官能単量体および多官能単量体を混合して、デイップコート型の配合物としたり、紫外線や電子線による硬化型の配合物として用いてもよい。
さらにまた、前記の化合物以外に他の成分を含んでも構わない。その他の成分としては特に限定されるものではなく、例えば無機充填剤、ポリマー、および重合開始剤、重合禁止剤、酸化防止剤、分散剤、界面活性剤、光安定剤、光吸収剤、レベリング剤などの添加剤などを用いることができる。またウェットコーティングにおいて成膜後乾燥させる限りは、任意の量の溶媒を添加することができる。
反射防止層とフィルム基材との間に他の機能を付与するために一つ以上の層を設けることもできる。この一つ以上の層としては無機物、有機物、もしくはこれらの混合物を用いることができ、その厚みは0.05〜20μmとすることが好ましい。
また、前記一つ以上の層の成形方法は特に限定されず、例えば、蒸着、スパッタ、ウェットコーティング等の方法をとることができる。またこの層には帯電防止、防曇、防眩、硬度の向上、密着性の向上等の機能を一種類以上付与することもできる。
鉛筆硬度H以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層4としては、特に制限されることなく、公知の各種ハードコート剤を用いることができる。例えば、シリコーン系、アクリル系、メラミン系等の熱硬化型ハードコート剤を用いることができる。これらの中でも、シリコーン系ハードコート剤は、高い硬度が得られる点で優れている。
また、不飽和ポリエステル樹脂系、アクリル系等のラジカル重合性ハードコート剤、エポキシ系、ビニルエーテル系等のカチオン重合性ハードコート剤等の紫外線硬化型ハードコート剤を用いてもよい。紫外線硬化型ハードコート剤は、硬化反応性等の製造性の点から好ましい。これらの中でも、硬化反応性、表面硬度を考慮すると、アクリル系のラジカル重合性ハードコート剤が望ましい。
ハードコート剤の塗布は、グラビア、リバースロール等のロールコーター、メイヤーバー、スリットダイコーター等公知の方法で行うとよい。塗布後、適切な温度範囲で乾燥し、その後、硬化させる。熱硬化型ハードコート剤の場合には、適切な熱を与えて、例えばシリコーン系ハードコート剤の場合には60〜120℃程度に、1分間〜48時間加熱して硬化させる。紫外線硬化型ハードコート剤の場合には、紫外線照射を行い、硬化させる。紫外線照射は、キセノンランプ、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク灯、タングステンランプ等のランプを用いて、紫外線を200〜2000mJ/cm2 程度照射するとよい。
ハードコート層には、紫外線吸収剤が含有されていてもよい。紫外線吸収剤としては、公知の各種紫外線吸収剤を用いるとよい。例えば、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等が挙げられる。ハードコート層には、さらに必要に応じて、ヒンダードアミン系光安定剤等の光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種公知の添加剤を含ませてもよい。紫外線吸収剤や各種添加剤は、ハードコート剤中に添加して塗布すればよい。
ヘイズが3%以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層5としては、きもと製のKBスティック N05SPと同様にハードコートを施しながら、ヘイズが5.1%であるフィルムを用いることができる。
ホットメルト層2としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とした変性物、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を主体とした変性物、ウレタン重合体を主体とした変性物、水添されたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を主体とした変性物、水添されたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を主体とした変性物ナイロン共重合体を主体とした変性物、塩化ビニル重合体を主体とした変性物、可塑化されたポリビニルブチラールから選ばれる少なくとも1種を成分とするフィルムを用いることができる。
特に、その中でも、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とした変性物が好ましい。
また、ホットメルト層2としては、特開平5−93122号、特開平5−140244号、特開2002−27835号、特開2002−36712号記載されたアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートを成分とするアクリル樹脂系フィルムを用いることができる。
イソシアネート基末端の反応性ウレタンプレポリマーを成分として含有する反応性ホットメルト剤としては、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートを35重量%〜65重量%含有するポリイソシアネート成分を使用したものであり、かつ2,2’−ジモルホリノエチルエーテル、ビス(2,6−ジメチルモルホリノエチル)エーテルの少なくとも一方を組成物中に0.05〜6重量%含む反応性ホットメルト接着剤組成物を用いることができる。
本発明に用いるホットメルト用フィルムは、前述の樹脂組成物をフィルム化することにより得ることができる。この製造法としては、Tダイ法、インフレーション法等の溶融押出法、カレンダー法等、いずれの方法を用いてもよい。この中でも、カレンダー法によると、艶消し性が良好になる傾向にあるので望ましい。また、Tダイ法によると、経済性に優れているので望ましい。
あるいは、本発明でいうホットメルト層2は、反射防止フィルム、アンチグレアフィルム、ハードコートフィルムにホットメルト樹脂を塗布することによっても得られる。
この樹脂フィルムを、前述の基材と接着させることに用いることにより、良好な積層体を得ることができる。
このフィルムの接着方法(積層方法、ラミネート方法)については、特に制限は無く、従来より知られる各種の積層方法を採用して行うことができる。また、フィルムと基材との間に必要に応じて中間層を設けることもできる。
本発明でいうガラスの化学的処理とは、少なくともガラス表面の組成をナトリウムイオンからカリウムイオンに置換する処理をいう。具体的には、ガラスをガラス転移点温度以下(約400℃)でガラスを硝酸カリウムに浸漬させる方法である。この方法により、ガラス中のナトリウムイオンは硝酸カリウム中のカリウムイオンと置換される。ナトリウムイオン(0.95オングストローム)よりもイオン半径の大きいカリウムイオン(1.33オングストローム)が入り込むことによって、交換部である表層では容積が増加し、冷却後圧縮応力が発生する。この方法によって表面圧縮応力は1000〜1500kg/cm2 から3000〜8000kg/cm2 と高くなる。また、この圧縮応力層は非常に浅いので、この圧縮応力にバランスする引っ張り応力は小さく、引っ張り層に傷が生じても割れることが少なくなる。
反射防止機能を有するフィルム層1として、株式会社きもと製反射防止フィルムを用い、ホットメルト層2として、三菱レイヨン製アクリル樹脂フィルム(品番:アクリプレンHBS50、厚み:50μm)を用い、0.8×400×650mmのポリカーボネート板に積層させ、温度:130℃、圧力:1気圧、時間:5分で加圧プレスすることで成形した。
株式会社きもと製反射防止フィルムの物性は表1に示す通り、最小反射率0.5%、全光線透過率94.1%である。また、三菱レイヨン製アクリル樹脂フィルム(品番 アクリプレンHBS50)の物性は表2に示す通り、全光線透過率93.1%である。
Figure 2005227415
Figure 2005227415
得られた反射防止ディスプレイ用板は、良好な接着状態を示し、従来の蒸着シートと同等の加工性を有している。また、従来の蒸着シートと比べて耐スクラッチ性や耐薬品性が著しく向上しており、バーコードリーダー用のスキャナーウィンドー用として優れた性質を有していた。
反射防止機能を有するフィルム層1として、住友大阪セメント製反射防止フィルム(品番F−200)を用い、ホットメルト層2として、東ソー製エチレン−酢酸ビニル重合体フィルム(品番 メルセンG7010、厚み:125μm)を用い、1000×600×1.5mmの額縁状にミルク印刷されたポリカーボネート板に積層させ、温度:110℃、圧力:1気圧、時間:5分で加圧プレスすることで成形した。
住友大阪セメント製反射防止フィルム(品番F−200)の最小反射率1.3%、全光線透過率93.2%である。また、東ソー製エチレン−酢酸ビニル重合体フィルム(品番:メルセンG7010)の全光線透過率88%である。
得られた反射防止ディスプレイ用板は、NC加工でも問題なく加工仕上がりが良く、従来品のディッピング方式の反射防止ディスプレイ用板と比べて高性能の反射特性を有することが分かった。この反射防止ディスプレイ用板は、液晶ディスプレイ用の前面パネルとして有用であった。
反射防止機能を有するフィルム層1として、日本油脂株式会社製反射防止フィルム(リアルック 4700)を用い、ホットメルト層2として、三菱レイヨン製アクリル樹脂フィルム(品番:アクリプレンHBS50、厚み:125μm)を用い、1000×2000×3mmのミルク印刷されたアクリル板に、積層させ、温度:110℃、圧力:1.5気圧、時間:10分で加圧プレスすることで成形した。
日本油脂株式会社製反射防止フィルム(リアルック 4700)の最小反射率0.4%、全光線透過率94.9%である。また、三菱レイヨン製アクリル樹脂フィルム(品番 アクリプレンHBS50)の全光線透過率93.1%である。
得られた製品は、大型パネルとして適していた。
反射防止機能を有するフィルム層1として、実施例1で用いた株式会社きもと製のフィルムのベース厚みが50μmの反射防止フィルムを、0.7×34×47mmの化学処理により少なくともガラス表面のナトリウムイオンがカリウムイオンに置換されたガラス基板3の裏面に次のA)、B)の方法で接着させた。
A)アクリル系粘着剤による張り合わせた。
B)ホットメルトフィルム層2として日本エヌエスシー株式会社製ボンドマスターを用いて貼り合わせた後、乾燥機に入れ140℃、30時間の条件で熱融着させた。
上記A)及びB)で得られたディスプレイ用板11を以下に示す落球テスト及び圧力粉砕テストを行った。
(落球テスト)
図4は、本落球テストを行うために使われる上記ディスプレイ用板11を載置固定するための治具12の一構造例を示している。この治具12は、高さが14.9mm、幅が40mm、奥行きが30.4mmの直方体からなる基台12aの上面に、高さが2.8mm、幅が40mm、奥行きが30.4mmの硬質ウレタンゴムからなる矩形枠体12bが固着一体化されたものである。なお、前記矩形枠体13bの各枠部分の幅寸法は4.6mmとされている。この治具12の上面にフィルム層1を下にして上記ディスプレイ用板11を載置して、図5に示すように、外径25μm、重量64gの鋼球13を5cm毎に高さを変えて落とし、ディスプレイ用板11が損傷した高さ(cm)を測定した。その結果を、表3に示す。
Figure 2005227415
(圧力粉砕テスト)
圧力粉砕テストも、図4に示した上記治具10の上面に、落球テストと同様にフィルム層1を下にして、上記ディスプレイ用板11を載置して、図6に示す先端部が高さ2mm、外径2.5μmの凸部14aを有する押付けけ冶具14を用いて、図7に示すようにして前記凸部14aの先端を0.03mm/秒の速度でディスプレイ用板11に押し付け、ディスプレイ用板11が損傷するときのたわみ量(mm)と圧力(kgf)を測定した。その測定結果を、表4に示した。
Figure 2005227415
表3及び表4から、ホットメルトフィルムによって接着したディスプレイ用板は、粘着剤張り合わせのものと比べて、補強効果に優れ、特に、粉砕圧力強度が高いことが理解できる。
反射防止機能を有するフィルム層1として、実施例1で用いた株式会社きもと製のフィルムのベース厚みが50μmの反射防止フィルムを、次のC)、D)に示す方法でガラス基板3の裏面に次の方法で接着させた。
C)化学処理により少なくともガラス表面のナトリウムイオンがカリウムイオンに置換された0.4×58.5×73.1mmのガラス基板3の裏面に、アクリル系粘着剤層6を用いて貼り合わせた。
D)化学処理されていない0.4×58.5×73.1mmのガラス基板3の裏面にホットメルト層2のフィルムとして、日本エヌエスシー株式会社製ボンドマスターを用いて貼り合わせた後、乾燥機に入れ140℃、30時間の条件で熱融着させた。
得られたディスプレイ用板11について、実施例4と同様の落球テスト、圧力粉砕テストを行った。その結果を表5及び表6に示す。
Figure 2005227415
Figure 2005227415
これらの結果から化学処理されていないガラス基板を用いても、ホットメルトフィルムによる張り合わせにより、大幅な補強効果が認められる。
実施例5のD)で得られたディスプレイ用板のガラス表面側に、日本油脂株式会社製反射防止フィルム(リアルック 5301―05)の粘着剤付フィルムを貼り合わせた。
このフィルムの最小反射率1.1%、全光線透過率92.5%である。
両面にフィルムを貼り合わせることで、極薄でも安全性に優れたパネルを得ることができた。このように、少なくとも片面は、ホットメルトフィルムによるホットメルト層2を介してガラス基板3と接着させて補強させる必要があり、もう片面は粘着剤による接着でもよいことが分かる。
以上の説明から理解できるように、本発明の反射防止ディスプレイ用板は、加工特性に優れ、また、耐酸性、耐アルカリ性、耐薬品性に優れたものである。
本発明のディスプレイ用板の第1構成例を概略で示す断面図である。 本発明のディスプレイ用板の第2構成例を概略で示す断面図である。 本発明のディスプレイ用板の第3構成例を概略で示す断面図である。 ディスプレイ用板の評価に用いた落球テスト用装置の概略構成図である。 ディスプレイ用板の評価に用いた落球テスト方法の概要を示す説明図である。 ディスプレイ用板の評価に用いた圧力粉砕テスト用治具の概略図である。 ディスプレイ用板の評価に用いた圧力粉砕テスト方法の概要を示す説明図である。
符号の説明
1,4,5 フィルム層
2 ホットメルト層
3 ガラス基板
6 圧着性粘着材層
10,12 治具 11 ディスプレイ用板

Claims (15)

  1. 最小反射率1.5%以下、全光線透過率90%以上、厚み10μm〜200μmの反射防止機能を有するフィルム層(1)に、
    全光線透過率85%以上、厚み1μm〜500μmのホットメルト層(2)を積層してなることを特徴とする反射防止フィルム。
  2. 前記反射防止機能を有するフィルム層(1)の外層に、防汚撥水層を形成してなることを特徴とする請求項1記載の反射防止フィルム。
  3. 最小反射率1.5%以下、全光線透過率90%以上、厚み10μm〜200μmの反射防止機能を有するフィルム層(1)を、全光線透過率85%以上、厚み1μm〜500μmのホットメルト層(2)を介して基板の片面又は両面に積層してなることを特徴とするディスプレイ用板。
  4. 前記基板が、板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板(3)からなることを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ用板。
  5. 前記反射防止機能を有するフィルム層(1)が、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、又はトリアセチルセルロースの少なくとも1つを主成分とする基材に、含フッ素多官能重合性単量体を含む溶液を塗布した後、重合硬化させて形成したフィルム層であることを特徴とする請求項3又は4に記載のディスプレイ用板。
  6. 前記含フッ素多官能重合性単量体を含む溶液が、含フッ素多官能(メタ)アクリル酸エステルを10〜100重量%含む溶液であることを特徴とする請求項5記載のディスプレイ用板。
  7. 鉛筆硬度H以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層(4)を、厚み1μm〜500μmのホットメルト層(2)を介して、板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板の片面又は両面に積層してなることを特徴とするディスプレイ用板。
  8. 前記フィルム層(4)の鉛筆硬度が3H以上である請求項7記載のディスプレイ用板。
  9. ヘイズが3%以上、厚み10μm〜200μmのフィルム層(5)を、厚み1μm〜500μmのホットメルト層(2)を介して、板厚0.1mm〜1.2mmのガラス基板の片面又は両面に積層してなることを特徴とするディスプレイ用板。
  10. 前記フィルム層(5)のヘイズが5%以上である請求項9記載のディスプレイ用板。
  11. 前記ディスプレイ用板の片面又は両面における最外層に防汚撥水層が形成されてなることを特徴とする請求項3〜10のいずれか一項に記載のディスプレイ用板。
  12. 前記ホットメルト層(2)が、エチレン−酢酸ビニル共重合体を主体とした変性物、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体を主体とした変性物、ウレタン重合体を主体とした変性物、水添されたスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体を主体とした変性物、水添されたスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を主体とした変性物、ナイロン共重合体を主体とした変性物、塩化ビニル重合体を主体とした変性物、可塑化されたポリビニルブチラールから選ばれる少なくとも1種を成分とするフィルムであることを特徴とする請求項3〜11のいずれか一項に記載のディスプレイ用板。
  13. 前記ホットメルト層(2)が、アルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートを成分とするアクリル樹脂系フィルムであることを特徴とする請求項3〜11のいずれかに一項に記載のディスプレイ用板。
  14. 前記ホットメルト層(2)が、イソシアネート基末端の反応性ウレタンプレポリマーを成分として含有する反応性ホットメルト成分からなることを特徴とする請求項3〜11のいずれかに一項に記載のディスプレイ用板。
  15. ガラス基板(3)は化学的処理により少なくともガラス表面のナトリウムイオンがカリウムイオンに置換されたものである請求項4〜14いずれか一項に記載のディスプレイ用板。
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