JP2016035286A - エンドキャップ構造 - Google Patents
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Description
特許文献1には、ボールねじ一体型直動案内ユニットが記載されている。このボールねじ一体型直動案内ユニットには、まず、長さ方向に延長されたガイドレールがあり、このガイドレールの長さ方向両端にはそれぞれ軸受け板が取り付けられている。これらの軸受け板により、ボールねじ軸が回転可能に支持されており、このボールねじ軸にはボールねじナットが螺合されている。上記ボールねじ軸の螺旋溝と上記ボールねじナットの内周側の螺旋溝との間の空間、及び、上記ボールねじナットの外側に設置されたボール循環チューブ内を複数のボールねじ軸のボールが転動・循環している。
なお、この場合は、上記エンドデフレクタが上記ボールねじナットの両端に突出・配置されることになり、その為、上記エンドキャップには凹部が形成されており、この凹部内に上記エンドデフレクタが収容・配置されるようになっている。
また、上記エンドデフレクタにはボールねじ軸の螺旋溝とボールねじナットの内周側の螺旋溝との間の空間及び湾曲路に連通する給油路が形成されている。又、上記エンドキャップにはグリスニップルが設けられているとともに上記エンドデフレクタの給油路に連通する短い給油路が形成されている。
前述したように、ボールねじ機構を採用したアクチュエータには、ボール循環チューブ又はリターンプレート方式、エンドデフレクタ方式、の二種類があり、その為、それぞれの方式に適した二種類のエンドキャップが必要となり、部品管理が面倒になるとともに、コストが上昇してしまうという問題があった。
より具体的に説明すると、ボール循環チューブ又はリターンプレート方式の場合には、エンドキャップにはグリスニップルが設置されるとともに、ボールねじ軸の螺旋溝とボールねじナットの内周側の螺旋溝との間の空間及び湾曲路に連通する給油路が形成される。これに対して、エンドデフレクタ方式の場合は、まず、エンドデフレクタが収容・配置される凹部が形成される。また、グリスニップルが設置されるとともに、エンドデフレクタに形成される給油路に連通する短い給油路が形成される。つまり、凹部の有無、形成される給油路の構成、の二点で異なる構成のエンドキャップが必要になってしまう。
また、請求項2によるエンドキャップ構造は、請求項1記載のエンドキャップ構造において、上記エンドデフレクタには給油経路が設けられているとともに上記ダミー部材にも同様の給油経路が設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2のエンドキャップ構造によると、請求項1記載のエンドキャップ構造において、上記エンドデフレクタには給油経路が設けられているとともに上記ダミー部材にも同様の給油経路が設けられているので、上記エンドデフレクタが突出・配置されている場合と突出・配置されていない場合の両方で同様の給油を行うことができる。
前述したように、アクチュエータには、ボールの循環方式によって、エンドデフレクタ方式と、循環チューブ又はリターンプレート方式、の2種類があり、この一実施の形態の場合には、その何れの方式においても、共通のリターンキャップを使用できるようにしている。
以下、詳細に説明する。
まず、図1(a)に示すように、ベース2があり、このベース2には、前後方向(図1(a)中左下から右上に向かう方向)に延長された基板5がある。この基板5の幅方向(図1中左上から右下に向かう方向)両端には、前後方向(図1(a)中左下から右上に向かう方向)に延長されたガイドレール7a、7bが図1(a)中上側に向けて一体的に立設されている。上記ガイドレール7aには、前後方向(図1(a)中左下から右上に向かう方向)に延長されたガイド用凹部9a、9bが形成されており、上記ガイドレール7bにも、前後方向(図1(a)中左下から右上に向かう方向)に延長されたガイド用凹部9c、9dが形成されている。上記ガイドレール7a、7bは、それぞれの上記ガイド用凹部9a、9b9c、9dを対向させた状態で配置されている。
なお、上記基板5、ガイドレール7a、7bは、例えば、鉄製である。
また、上記基板5、上記ガイドレール7a、7b、上記前端プレート11、及び、上記モータブラケット13に囲まれた内部には、ボールねじ軸15が回転可能に設置されている。すなわち、上記ボールねじ軸15の前端側(図1(a)中左下端側)は上記前端プレート11に内装された図示しない軸受によって回転可能に支持されていると共に、上記ボールねじ軸15の後端側(図1(a)中右上端側)は上記モータブラケット13に内装された図示しない軸受によって回転可能に支持されている。
上記モータブラケット13には、図示しない駆動モータが設置され、上記ボールねじ軸15は、この図示しないモータの回転軸にカップリング(図示せず)を介して連結される。そして、駆動モータを回転させることにより上記ボールねじ軸15を適宜の方向に回転させる。
また、図5、図6に示すように、上記第1螺旋溝26a、第2螺旋溝26bの前方(図6中左下方向)の開口部側には、エンドデフレクタ係合用凹部27a、27bが形成されており、同様に、上記第1螺旋溝26a、第2螺旋溝26bの後方(図5中右方向)の開口部側にも、エンドデフレクタ係合用凹部27c、27dが形成されている。
上記エンドデフレクタ係合用凹部27aの上側と上記エンドデフレクタ係合用凹部27bの下側には、エンドデフレクタ固定用雌ねじ部30、30がそれぞれ形成されている。また、上記エンドデフレクタ係合用凹部27cの上側と上記エンドデフレクタ係合用凹部27dの下側にも、図示しないエンドデフレクタ固定用雌ねじ部がそれぞれ形成されている。
また、上記スライダ本体23の幅方向一方側(図6中左上側)には、ガイド側ボール循環路31a、31bが、前後方向(図6中左下から右上に向かう方向)に貫通して形成されている。また、同様に、上記スライダ本体23の幅方向他方側(図6中右下側)には、ガイド側ボール循環路31c、31dが、前後方向(図6中左下から右上に向かう方向)に貫通して形成されている。
そして、上記スライダ本体23は、幅方向(図6中左上から右下に向かう方向)中央部(貫通孔25が設けられた部分)が、ボールねじナット部35として機能し、幅方向(図6中左上から右下に向かう方向)両端側(ガイド用凹部33a、33bが設けられた部分、及び、ガイド用凹部33c、33dが設けられた部分)が、被ガイド部37、37として機能するものである。
また、上記スライダ本体23の上面(図6中上側の面)には、取付用雌ねじ部40、40、40、40が形成されている。例えば、図示しないボルトをこの取付用雌ねじ部40、40、40、40に螺合させることによって、図示しない取付対象物が上記スライダ本体23に取り付けられる。
なお、上記スライダ本体23は、例えば、鉄製である。
上記係合用凸部45aにはボールねじナット側リターン路49aが形成されている。このボールねじナット側リターン路49aは、上記ボールねじナット側循環路29aに連通される。また、上記係合用凸部45bにはボールねじナット側リターン路49bが形成されている。このボールねじナット側リターン路49bは、上記ボールねじナット側循環路29bに連通される。
また、上記エンドデフレクタ本体43には、前後方向(図7(a)中左右方向)に延長された固定ねじ用貫通孔53、53が形成されている。
上記エンドデフレクタ41aが上記スライダ本体23に設置されると、係合用凸部45aが上記スライダ本体23のエンドデフレクタ係合用凹部27aに係合され、係合用凸部45bが上記スライダ本体23のエンドデフレクタ係合用凹部27bに係合され、エンドデフレクタ本体43が上記スライダ本体23の前面側(図2中左下側)に突出・配置される。
また、上記スライダ本体23の第2螺旋溝26bとボールねじ軸15の第2螺旋溝57bとの間の空間、上記エンドデフレクタ41aのボールねじナット側リターン路49b、ボールねじナット側循環路29b、及び、上記エンドデフレクタ41bのボールねじナット側リターン路49bには、複数のボール59bが転動・循環している。
上記エンドキャップ61aには、図4に示すように、スライダ本体23側(図4中紙面垂直方向手前側)の面に、ガイド側リターン路用凹部63a、63b、63c、63dが形成されている。上記ガイド側リターン用凹部63a、63b、63c、63dは、上記エンドキャップ61aのスライダ本体23側(図4中紙面垂直方向手前側)の面と側面(図4中右側又は左側の面)に開口されている。また、上記ガイド側リターン路用凹部63a、63b、63c、63dの側面側の端(図4中右端又は左端)からは、それぞれ、リターン用凸部65a、65b、65c、65dが突出・形成されており、上記ガイド側リターン路用凹部63a、63b、63c、63dは、それぞれ、上記リターン用凸部65a、65b、65c、65dの図4中紙面垂直方向手前側の面に延長されている。
また、上記エンドデフレクタ収納凹部71の底面(図4中紙面垂直方向奥側の面)には、貫通孔73が形成されている。この貫通孔73は上記エンドデフレクタ41aの貫通孔47と連通しており、ボールねじ軸15によって貫通されている。
なお、前述したように、エンドデフレクタ41bは上記スライダ本体23の内部に設置されているため、上記エンドデフレクタ41bのエンドデフレクタ本体43は、上記エンドキャップ61bのエンドデフレクタ収納凹部71内には収容・配置されない。また、上記エンドキャップ61bには、グリスニップルは設置されない。
また、上記スライダ本体23のガイド用凹部33bとガイドレール7aのガイド用凹部9bとの間の空間、上記エンドキャップ61aのガイド側リターン路69b、上記スライダ本体23のガイド側ボール循環路31b、上記エンドキャップ61bのガイド側リターン路69dには、複数のボール87bが転動・循環している。
また、上記スライダ本体23のガイド用凹部33cとガイドレール7bのガイド用凹部9cとの間の空間、上記エンドキャップ61aのガイド側リターン路69c、上記スライダ本体23のガイド側ボール循環路31c、上記エンドキャップ61bのガイド側リターン路69aには、複数のボール87cが転動・循環している。
また、上記スライダ本体23のガイド用凹部33dとガイドレール7bのガイド用凹部9dとの間の空間、上記エンドキャップ61aのガイド側リターン路69d、上記スライダ本体23のガイド側ボール循環路31d、上記エンドキャップ61bのガイド側リターン路69bには、複数のボール87dが転動・循環している。
まず、図示しないモータによりボールねじ軸15を回転・駆動させると、スライダ21が前後方向(図1中左下から右上に向かう方向)に進退される。その際、上記スライダ21はガイドレール7a、7bにより前後方向(図1中左下から右上に向かう方向)にガイドされる。
まず、グリスニップル75a、75bに、図示しないグリスガンを接続してグリスを供給する。上記グリスニップル75aから供給されたグリスは上記給油溝79aと上記スライダ本体23との間の空間、及び、上記エンドデフレクタ41aの給油溝51aと上記スライダ本体23との間の空間を通過して、貫通孔47の内周側へと移動されて、ボールねじ軸15側のボール59a、59bに供給される。また、上記給油溝79aと上記スライダ本体23との間の空間から上記ガイド側リターン路69a、69bへと移動されて、ガイドレール7a側のボール87a、87bに供給される。
また、エンドキャップ61aのエンドデフレクタ収納凹部71には、ダミー部材91が内装されている。
以下、詳細に説明する。
なお、上記リターンプレート方式のアクチュエータとエンドデフレクタ方式のアクチュエータ1とで、共通する構成要素については同じ符号を付している。
そして、上記リターンプレート93a、93bを、上記略直角三角形の斜辺同士を向い合せた状態で組み合わせると、上記リターンプレート93aのボールねじナット側リターン溝97と、上記リターンプレート93bのボールねじナット側リターン溝97とによって、図13(b)に示すように、ボールねじナット側リターン路99が構成される。
まず、エンドデフレクタ41aが設置されていないリターンプレート方式のアクチュエータでは、エンドキャップ61aのエンドデフレクタ収納凹部71には、上記エンドデフレクタ41aのエンドデフレクタ本体43の代わりにダミー部材91を設置する構成としているので、エンドデフレクタ方式のアクチュエータ1の場合も、上記リターンプレート方式のアクチュエータの場合も、共通のエンドキャップ61a、61bを用いることができる。
また、上記エンドデフレクタ41aが設置されていないリターンプレート方式のアクチュエータでは、ダミー部材91が設置されるが、このダミー部材91にも給油溝113a、113bが形成されているため、これら給油溝113a、113bを介して、上記ボールねじ軸15側のボール59aに対してグリスの供給を行うことができる。
このように、エンドデフレクタ方式のアクチュエータ1、リターンプレート方式のアクチュエータの何れの場合も、共通のエンドキャップ61a、61bを用いることができ、且つ、正常に給油を行うことができる。
また、エンドキャップ61a、61bの共通化が可能になったので部品管理も容易になる。
例えば、前記した一実施の形態では、ボールねじ軸15には第1の螺旋溝57a、第2の螺旋溝57b、第3の螺旋溝57b、第4の螺旋溝57dの4つの螺旋溝が形成されていたが、上記ボールねじ軸15の螺旋溝の数はこれに限定されない。
また、前記一実施の形態では、ガイドレール7aにガイド用凹部9a、9bが形成され、ガイドレール7bにガイド用凹部9c、9dが形成されており、上下方向に2列のガイド機構を設置しているが、上下方向に1列のみのガイド機構を設置する場合や、上下方向に3列以上のガイド機構を設置する場合も考えられる。
また、前記一実施の形態では、リターンプレート93a、93bを用いたが、その代わりに、循環チューブを設置し、この循環チューブ内にボール複数のボール103を転動・循環させるようにしてもよい。
その他、図示した構成はあくまで一例であり様々な構成が考えられる。
21 スライダ
41a エンドデフレクタ
41b エンドデフレクタ
43 エンドデフレクタ本体(突出部)
51a 給油溝(給油経路)
51b 給油溝(給油経路)
61a エンドキャップ
61b エンドキャップ
71 エンドデフレクタ収納凹部
91 ダミー部材
113a 給油溝(給油経路)
113b 給油溝(給油経路)
Claims (2)
- ボールねじ機構により軌道に沿って移動可能に設置されたスライダの端部のエンドキャップ構造において、
上記スライダの端部にはエンドキャップが着脱可能に設置され、
上記スライダの端部にはボールをリターンさせるためのエンドデフレクタが選択的に突出・配置され、
上記エンドキャップには上記選択的に突出・配置されるエンドデフレクタを収容する凹部が設けられていて、
上記スライダの端部に上記エンドデフレクタが突出・配置されない場合には上記凹部にダミー部材を嵌めるようにしたことを特徴とするエンドキャップ構造。 - 請求項1記載のエンドキャップ構造において、
上記エンドデフレクタには給油経路が設けられているとともに上記ダミー部材にも同様の給油経路が設けられていることを特徴とするエンドキャップ構造。
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JP2014158057A JP2016035286A (ja) | 2014-08-01 | 2014-08-01 | エンドキャップ構造 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102021125631A1 (de) | 2020-10-06 | 2022-04-07 | Jtekt Corporation | Kugelumlaufspindelvorrichtung |
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WO1997048922A1 (fr) * | 1996-06-21 | 1997-12-24 | Thk Co., Ltd. | Appareil avec vis a billes |
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2014
- 2014-08-01 JP JP2014158057A patent/JP2016035286A/ja active Pending
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