JP2016032251A - 給電路遮断回路及び給電路遮断方法 - Google Patents

給電路遮断回路及び給電路遮断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】給電路に並列に接続された複数の半導体スイッチにより給電路を遮断する際に、ターンオフのバラツキにより集中して流れる電流に対して、一部の半導体スイッチのみに対して電流耐性を高くなるようにし、半導体スイッチ全体としての低コスト化を図ることができる給電路遮断回路及び給電路遮断方法を提供する。【解決手段】給電路21に介挿され、該給電路21を通電させ又は遮断する、並列接続された複数の半導体スイッチ12a,12bと、複数の半導体スイッチ12a,12bをオン状態からオフ状態に制御する駆動回路13からのターンオフ制御信号に、半導体スイッチ12a,12b毎にそれぞれ異なる時間差を与えるRC遅延回路14a,14bを備え、複数の半導体スイッチ12a,12bのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、電流に対するより高い耐性を有する半導体スイッチとする。【選択図】図1

Description

本発明は、電池の充放電電流等が流れる給電路を遮断する給電路遮断回路及び給電路遮断方法に関する。
電動フォークリフト、ハイブリッドカー、電気自動車等の車両や電池で駆動されるその他の装置に搭載される電力源として、大きな電力を供給するために、単電池を複数組み合わせて構成した電池モジュールを並列に接続した電池パックが使用される。
図3は電池パック内の一つの電池モジュールに備えられる従来の給電路遮断回路の構成例を示す。電池モジュール10は、電池11と、該電池11の充放電電流の給電路21を遮断するMOS−FET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)等の半導体スイッチ12(12a,12b)を備える。
半導体スイッチ12(12a,12b)及び後述する駆動回路13により給電路遮断回路が構成される。図3に示すように、給電路遮断回路の半導体スイッチ12として、Nチャネル型MOS−FETを使用した場合、上側のMOS−FETスイッチは、充電器22から電池11への充電電流を通電させ又は遮断するスイッチとして機能し、電池11から車両22への放電電流に対しては、寄生ダイオード(内蔵ダイオード)が順方向となるため、オン/オフに関わりなく、常に通電状態となる。
一方、下側のMOS−FETスイッチは、電池11から車両22への放電電流を通電させ又は遮断するスイッチとして機能し、充電器22から電池11の充電電流に対しては、寄生ダイオード(内蔵ダイオード)が順方向となるため、オン/オフに関わりなく、常に通電状態となる。
電池モジュール10には、電池11の電圧、電流、温度等を検知し、電池11の充放電状態を監視するとともに、電池11の過放電、過充電、異常電圧、異常電流、異常温度等の異常を検出する不図示の監視部が備えられる。
監視部は、電池11に異常が検出されたとすると、該電池11を充放電電流の給電路21から切離すために、駆動回路13に対して半導体スイッチ12(12a,12b)をオフにさせるターンオフ制御信号を出力するよう制御する。
半導体スイッチ12は、機械式リレーと比べて、半導体スイッチ12自体に流し得る許容電流(定格電流)が小さいため、半導体スイッチ12により、許容電流を超える電流の通電/遮断を制御する場合、図3に示すように、給電路21に並列に接続した複数の半導体スイッチ12(12a,12b)が用いられる。
図3では、二つの半導体スイッチ12(12a,12b)を並列に接続して用いる構成例を示しているが、半導体スイッチ12は二つに限られず、給電路21に流れる電流の大きさを半導体スイッチ12の許容電流の値で割った数より大きい個数の半導体スイッチ12が用いられる。
本願発明に関連する先行技術文献として、給電路に複数の電源スイッチを並列に接続し、該複数の電源スイッチに対して時間をずらしてオフ状態からオン状態に遷移させることにより、該複数の電源スイッチ全体として比較的ゆっくりとインピーダンスを低下させ、電源スイッチ全体としての急激なインピーダンスの変化による突入電流を防ぐ電源スイッチ制御方法について、下記の特許文献1に記載されている。
特開2011−199094号公報
許容電流が小さい半導体スイッチ12を並列に複数接続して、大きな電流が流れる電池11の給電路21の通電/遮断を制御する電池モジュール10において、複数の半導体スイッチ12をオンにして電池11の給電路21を通電させているときは、各半導体スイッチ12に流れる電流は、電池11の電流が複数の半導体スイッチ12に分散されるため、各半導体スイッチ12の許容電流以下の電流となる。
しかし、複数の半導体スイッチ12をオンからオフにして、電池11の給電路21を遮断する際に、駆動回路13から複数の半導体スイッチ12へのターンオフ制御信号を一斉に送出しても、各半導体スイッチ12のバラツキにより、各半導体スイッチ12が同時にオフになるとは限らず、半導体スイッチ12毎にオフとなるタイミングがずれるため、最後にオフとなる半導体スイッチ12に、電池11の給電路21の電流が集中して流れることとなる。
例えば、電池11の給電路21に40アンペアの電流が通電しているとき、各半導体スイッチ12a,12bに流れる電流は、40アンペアの電流が2分されるため、それぞれ20アンペアとなり、一つの半導体スイッチ12の許容電流である例えば30アンペア以下の電流となる。
しかし、電池11の給電路21を遮断する際には、各半導体スイッチ12a,12bでオフとなるタイミングがずれるため、最後にオフとなる半導体スイッチに、電池11の給電路21の電流40アンペアが集中して流れ、許容電流である例えば30アンペア以上の集中電流が流れることとなる。
また、複数の半導体スイッチ12のうち、最後にオフとなる半導体スイッチ12が何れであるかを特定することができないため、全ての半導体スイッチ12を、給電路21を遮断する際に集中して流れる集中電流に耐えられる半導体素子で構成する必要があった。
そのため、全ての半導体スイッチ12に、大型の半導体素子や高価な素材の半導体素子を用いるなど、電流に対する耐性の高い半導体スイッチを全ての半導体スイッチ12に用いる必要があり、コストアップに繋がる一因となっていた。
上記課題に鑑み、本発明は、給電路に並列に接続された複数の半導体スイッチにより給電路を遮断する際に、複数の半導体スイッチのターンオフのバラツキにより一部の半導体スイッチに集中して流れる集中電流に対して、一部の半導体スイッチのみに対して集中電流に対する対策を施し、半導体スイッチ全体としての低コスト化を図ることができる給電路遮断回路及び給電路遮断方法を提供する。
本発明に係る一つの形態としての給電路遮断回路は、給電路に介挿され、該給電路を通電させ又は遮断する、並列接続された複数の半導体スイッチと、前記複数の半導体スイッチをオン状態からオフ状態に制御する際に、前記各半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態にするターンオフ制御手段と、を備え、前記複数の半導体スイッチのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、電流に対するより高い耐性を有する半導体スイッチとしたことを特徴とする。
また、給電路に介挿され、該給電路を通電させ又は遮断する、並列接続された複数の半導体スイッチと、前記複数の半導体スイッチをオン状態からオフ状態に制御する際に、前記各半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態にするターンオフ制御手段と、を備え、前記複数の半導体スイッチのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、高い放熱性を有する半導体スイッチとしたことを特徴とする。
本発明によれば、給電路に並列接続された複数の半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態にし、最も遅くターンオフする半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、高い電流耐性又は放熱性を有する半導体スイッチとしたことにより、全ての半導体スイッチを集中電流に耐えられる電流耐性又は放熱性を有する半導体スイッチとした場合に比較して、半導体スイッチ全体のコストを低減することが可能となる。
第1の実施形態の給電路遮断回路の構成例を示す図である。 第2の実施形態の給電路遮断回路の構成例を示す図である。 従来の給電路遮断回路の構成例を示す図である。
本発明の実施形態について以下図面を参照して説明する。図1に第1の実施形態の給電路遮断回路の構成例を示す。なお、図1に示す構成例において、図3で説明した構成要素と同一の構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
この第1の実施形態及び後述する第2の実施形態による給電路遮断回路は、駆動回路13から並列の各半導体スイッチ12(12a,12b)に送出されるターンオフ制御信号に、並列の半導体スイッチ12(12a,12b)毎に異なる遅延を与え、各半導体スイッチ12(12a,12b)のターンオフのタイミングに時間差を与える。
図1及び図2に示した第1及び第2の実施形態の構成例では、半導体スイッチ12(12a,12b)毎に異なる遅延を与える手段として、それぞれ時定数が異なる抵抗及びコンデンサから成るRC遅延回路14a,14bを用いている。ここで、RC遅延回路14aの時定数がRC遅延回路14bの時定数より小さいものとする。
すると、より少ない遅延のターンオフ制御信号が加えられる半導体スイッチ12aは、より大きい遅延のターンオフ制御信号が加えられる半導体スイッチ12bより先にターンオフとなり、半導体スイッチ12bは、半導体スイッチ12aがターンオフした後にターンオフする。
従って、半導体スイッチ12aがターンオフするときには、半導体スイッチ12bはオンの状態であり、先にターンオフする半導体スイッチ12aには、他の半導体スイッチのオフによる集中電流は流れないので、先にターンオフする半導体スイッチ12aには、電流に対する耐性が低い小型又は低コストの半導体スイッチを用いることができる。
集中電流が流れるのはより大きい遅延のターンオフ制御信号が加えられる半導体スイッチ12bであるので、半導体スイッチ12bのみを、電流に対する耐性の高い大型又は高コストの半導体素子の半導体スイッチとすればよい。なお、電流に対する耐性が高いとは、例えば、許容電流(定格電流)が大きいことが考えられる。
図2に第2の実施形態の給電路遮断回路の構成例を示す。図2に示す構成例において、図1及び図3で説明した構成要素と同一の構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。第2の実施形態は、大きい遅延のターンオフ制御信号が加えられ、集中電流が流れる半導体スイッチ12bに対して放熱性を高める構成としたものである。
半導体スイッチ12bの放熱性を高める構成として、半導体スイッチ12bが設置される基板等に半導体スイッチ12bの放熱性を高める放熱板15を備えた構成とすることができる。また、半導体スイッチ12bの放熱性を高める手段として、放熱器(ヒートシンク)やシリコーンゴム等を用いてもよい。
半導体スイッチ12bの放熱性を放熱板15等により高める構成とした場合には、半導体スイッチ12b自体の電流に対する耐性は、半導体スイッチ12aと同程度でよく、小型又は低コストの半導体素子の半導体スイッチを用いることができる。
本発明の第1又は第2の実施形態による給電路遮断回路は、給電路21に介挿され、該給電路21を通電させ又は遮断する、並列接続された複数の半導体スイッチ12(12a,12b)のターンオフ制御信号に、半導体スイッチ12(12a,12b)毎に異なる時間差を与え、先にターンオフするものと後からターンオフするものとが、特定されるようにターンオフさせる。
そして、後からターンオフする半導体スイッチのみに、電流に対する耐性の高い半導体スイッチ又は放熱性の高い半導体スイッチを用い、先にターンオフする半導体スイッチに、電流に対する耐性の低い半導体スイッチ又は放熱性対策の無い半導体スイッチを用いる。
こうすることにより、全ての半導体スイッチを、電流耐性の高い半導体スイッチ又は放熱性の高い半導体スイッチとする必要がないので、並列に接続された複数の半導体スイッチの大部分に、定格電流の小さい小型又は低コストの半導体スイッチ又は放熱性対策の無い半導体スイッチを用いることにより、半導体スイッチ全体の低コスト化を図ることができる。
また、第1及び第2の実施形態では、二つの半導体スイッチ12a,12bを用いた構成例について説明したが、半導体スイッチ12を3個以上設けた場合には、3個以上の半導体スイッチに対して、より遅くオフ状態となる半導体スイッチを、電流に対して段階的により高い耐性を有する半導体スイッチ又はより高い放熱性を有する半導体スイッチとしてもよい。
なお、第1又は第2の実施形態による給電路遮断回路において、半導体スイッチ12(12a,12b)毎に異なる時間差のターンオフ制御信号を、各半導体スイッチ12(12a,12b)に与える手段として、時定数の異なるRC遅延回路14(14a,14b)により時間差を与える構成の代わりに、駆動回路13から個別に半導体スイッチ12(12a,12b)毎に異なる時間差のターンオフ制御信号を、各半導体スイッチ12(12a,12b)に出力するよう構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以上に述べた実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の構成又は実施形態を取ることができる。
10 電池モジュール
11 電池
12(12a,12b) 半導体スイッチ
13 駆動回路
14(14a,14b) RC遅延回路
15 放熱板
21 給電路
22 車両又は充電器

Claims (6)

  1. 給電路に介挿され、該給電路を通電させ又は遮断する、並列接続された複数の半導体スイッチと、
    前記複数の半導体スイッチをオン状態からオフ状態に制御する際に、前記各半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態にするターンオフ制御手段と、
    を備え、
    前記複数の半導体スイッチのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、電流に対するより高い耐性を有する半導体スイッチとした
    ことを特徴とする給電路遮断回路。
  2. 給電路に介挿され、該給電路を通電させ又は遮断する、並列接続された複数の半導体スイッチと、
    前記複数の半導体スイッチをオン状態からオフ状態に制御する際に、前記各半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態にするターンオフ制御手段と、
    を備え、
    前記複数の半導体スイッチのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、高い放熱性を有する半導体スイッチとした
    ことを特徴とする給電路遮断回路。
  3. 前記複数の半導体スイッチに対して、より遅くオフ状態となる半導体スイッチを、電流に対して段階的により高い耐性を有する半導体スイッチとした
    ことを特徴とする請求項1に記載の給電路遮断回路。
  4. 前記複数の半導体スイッチに対して、より遅くオフ状態となる半導体スイッチを、段階的により高い放熱性を有する半導体スイッチとした
    ことを特徴とする請求項2に記載の給電路遮断回路。
  5. 給電路に介挿された並列接続された複数の半導体スイッチの遮断により、給電路の通電を遮断する給電路遮断方法であって、
    前記複数の半導体スイッチをオン状態からオフ状態に制御する際に、前記各半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態に制御し、
    前記複数の半導体スイッチのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、電流に対するより高い耐性を有する半導体スイッチとした
    ことを特徴とする給電路遮断方法。
  6. 給電路に介挿された並列接続された複数の半導体スイッチの遮断により、給電路の通電を遮断する給電路遮断方法であって、
    前記複数の半導体スイッチをオン状態からオフ状態に制御する際に、前記各半導体スイッチにそれぞれ異なる時間差を与えてオフ状態に制御し、
    前記複数の半導体スイッチのうち、最も遅くオフ状態となる半導体スイッチを、他の半導体スイッチに比べて、より高い放熱性を有する半導体スイッチとした
    ことを特徴とする給電路遮断方法。
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