JP2016031252A - アルファ線観測装置およびアルファ線観測方法 - Google Patents

アルファ線観測装置およびアルファ線観測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 アルファ線由来の信号を正確に評価することが可能なアルファ線観測装置およびアルファ線観測方法を提供する。【解決手段】 実施形態にかかるアルファ線観測装置は、装置筐体10、入射窓2、集光手段3、光路変更手段4および第1の光検出器5を備える。装置筐体10は開口部を備え、入射窓2はこの開口部に設けられるともにベータ線を遮蔽可能である。装置筐体10の外部にセットされた測定対象から発生するアルファ線に由来する発光が、装置筐体10の内部に入射窓2からベータ線を遮蔽されて入射し、集光手段3で集光され、光路変更手段4で光路を変更された後に第1の光検出器5で検出される。第1の光検出器5は検出した発光の光量に応じた信号を出力する。【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、アルファ線によって発生する発生光を計測することによってアル
ファ線を観測するアルファ線観測装置およびアルファ線観測方法に関する。
放射線のうちアルファ線の検出器として、たとえば、アルファ線が入射すると発光する
ZnSシンチレーターを用いた検出器が知られている。これに対して、アルファ線が大気
中の窒素を発光させることを利用し、窒素の発光を観測してアルファ線を検出し遠隔から
でもアルファ線を観測できるアルファ線観測装置がある。この発光は紫外光である。
図9は、窒素の発光を観測してアルファ線を検出するアルファ線観測装置の従来例を示
す構成図である。
図9のように、窒素の発光を集光する集光レンズ101、集光した光から窒素の発光を
抽出する波長選択素子102、抽出された窒素の発光を透過光と反射光に分ける光学素子
103、反射光の伝搬方向を変える方向変更部104、透過光と反射光を受光して光子数
を計数する光検出器105a、105b、光検出器105a、105bにおいて透過光と
反射光を同時計測することによりアルファ線による窒素の発光を選択する信号処理装置1
06とから構成されるアルファ線観測装置が知られている。
特表2000−507698号公報
前述のような装置によれば、アルファ線に対する感度をベータ線等の他の放射線に比べ
て高くできるものの、アルファ線以外にベータ線やガンマ線にも多少の感度を持つ。この
ため、周囲のベータ線やガンマ線の線量が高い環境や、あるいは測定対象のベータ核種や
ガンマ核種による汚染度(ベータ汚染やガンマ汚染)が高い場合には、前述のような装置
ではアルファ線の測定ができないという課題がある。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、測定環境のベータ線やガンマ線
の線量が高い場合や、測定対象のベータ汚染やガンマ汚染が高い場合であっても、アルフ
ァ線由来の信号を正確に評価することが可能なアルファ線観測装置およびアルファ線観測
方法を提供することをその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の各実施形態にかかるアルファ線観測装置は、 開
口部を備える装置筐体と、
前記開口部に設けられるとともに、ベータ線を遮蔽可能であり、かつ前記装置筐体の外
部にセットされた測定対象から発生するアルファ線に由来する発光を前記装置筐体の内部
に入射させる入射窓と、
前記装置筐体内に設けられ、前記発光を集光させる集光手段と、
前記装置筐体内に設けられ、前記発光の光路を前記入射窓から入射する方向から変更さ
せる光路変更手段と、
前記装置筐体内に設けられ、前記集光手段により集光され前記光路変更手段により前記
光路が変更された前記発光を検出する第1の光検出器と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明の各実施形態にかかるアルファ線観測方法は、装置筐体の外部に測定対
象をセットし、
前記測定対象から発生するアルファ線に由来する発光を、ベータ線を遮蔽して装置筐体
内に入射させ、
前記装置筐体内に入射した発光を集光させるとともにその光路を変更させ、
集光させて光路を変更させた前記発光を検出し、その発光量に応じた検出信号を出力す
る、ことを特徴とする。
本発明によれば、アルファ線由来の信号を正確に評価することが可能となる。
第1の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図。 第1の実施形態にかかるアルファ線観測装置の変形例を示す構成図。 第2の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図。 第3の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図。 第4の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図。 第5の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図。 第5の実施形態にかかるアルファ線観測装置の変形例を示す構成図。 第6の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図。 従来のアルファ線観測装置の例を示す構成図。
以下、本発明の実施形態についてそれぞれ図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図であり、図2
は図1に示した第1の実施形態の変形例を示す構成図である。図1および図2において、
同一の構成要件には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
図1および図2において、符号1は測定対象がセットされる測定室である。符号2は測
定室1に設置された測定対象に含まれるアルファ線によって発光する光を透過させて入射
させる入射窓、符号3は入射窓2を通過した光を集光する集光手段、符号4は光の進路(
光路)を変更する光路変更手段、符号5は集光手段3で集光され光路変更手段4で光路が
変更された光を検出する第1の光検出器、符号6は第1の光検出器5で発生する信号を検
出する信号検出手段、符号7は信号検出手段6で得た信号を外部機器とを通信する信号通
信手段、符号9は電源を供給する電源部である。符号100は信号通信手段7から送信さ
れた信号検出手段6を受信して表示する表示器である。
そして、符号10は入射窓2、集光手段3、光路変更手段4、第1の光検出器5、信号
検出手段6、信号通信手段7、および電源部9が収納あるいは設置される装置筐体である
。なお、入射窓2は、装置筐体10の開口部に設けられる。装置筐体10は、光検出部5
で検出可能な光を遮断可能な材質で構成され、入射窓2以外からは光が入射しないように
構成されることが好ましい。また装置筐体10は、ベータ線を遮蔽できる材料あるいは寸
法とすることが好ましい。さらに、装置筐体10の内面には光の乱反射を防ぐよう、光を
吸収しやすい材質からなる反射防止部材を設置したり、あるいは装置筐体10自体を光を
吸収しやすい材質としてもよい。
測定室1は、その一方の側(装置筐体側)が、装置筐体10のうち入射窓2が設けられ
た部位、すなわち装置筐体10の開口部に接続可能である。測定室1を装置筐体10に接
続し装着した場合、測定室1の外部の光が入射窓2の設けられる装置筐体10の開口部を
介して装置筐体10の内部に入らないように構成される。
測定室1の他方の側(測定対象側)には、測定対象がセットされる。測定室1への測定
対象のセットは、例えば測定室1の他方の側を閉止部とし当該閉止部に測定対象を設置し
たり、あるいは測定室1の他方側を開放したまま測定対象に近接させて外部の光が測定室
1内に入らないようにすることで行なうことができる。
すなわち、測定室1は、装置筐体側を装置筐体10に接続して装着し、測定対象側に測
定対象をセットした状態では、測定対象の外部の光が入射窓2を介して装置筐体10の内
部に侵入しない密閉容器として構成される。測定室1の測定対象側の形状は、測定対象の
大きさに応じて設定可能である。また測定室1の形状・材質についても、測定室1から装
置筐体10の内部に測定室1の外部の光が入らないものであれば種々のものを使用するこ
とができる。
図1および図2に示す第1の実施の形態においては、測定室1は測定対象側が閉じた円
筒型となっている。また入射窓2が設けられる装置筐体10の開口部は測定室1を構成す
る円筒よりも径の少し小さい円筒となっている。このような構成とすることで測定室1の
装置筐体側を装置筐体10の開口部を構成する円筒に嵌合させることで測定室1を装置筐
体10の接続し装着する。図示しないが測定室1の装置筐体側の内周や装置筐体10の開
口部の円筒の外周にフェルトや暗幕を設けておくことで、測定室1を装置筐体10に嵌合
させたときの間隙を塞ぎ、測定室1内を暗室とすることができる。
上述の通り、測定室1の装置筐体側の形状については、図1および図2に示したもの以
外にも、例えば円筒状の片側が開放おり測定対象の壁や配管など形状に合わせて、暗幕や
フェルト等で接近した場合のみ暗室となるような構造もとることが可能である。そして、
測定室1の装置筐体側、すなわち装置筐体10に接続される部位と、測定室1の測定対象
側、すなわち測定対象がセットされる部位との間の距離は、アルファ線の飛程であるたと
えば5cm程度以上の距離に設定される。
入射窓2は、アルファ線によって発生した光を透過させるものが適用される。たとえば
、アルファ線が窒素を励起させた場合、窒素が310nm〜450nmまでの光を発光させるため合
成石英レンズや無蛍光ガラス等のガラス製品等が適用可能である。また、その他の310nm
〜450nmの光を透過させることが可能なものであればいずれでもよい。また、後述するよ
うに、入射窓2はベータ線遮蔽部材であり、ベータ線を遮蔽する作用を有する材料・寸法
に設定することが好ましい。
集光手段3は、アルファ線によって窒素が発光した光を集光するものであり、光路変更
手段4は、アルファ線によって窒素が発光する光の進行方向を変更するものである。図1
に示す第1の実施形態においては、集光手段3は合成石英ガラス等を用い透過光を集光さ
せ、その透過光を平板のミラー(平面鏡)により90°変更させる例を示している。
このほか、図2に示す変形例のように、金属製の放物面鏡により反射光を集光する構成
とすることで集光手段3と光路変更手段4を一つにまとめることも可能である。集光手段
3や光路変更手段4は、図1のように透過光を集光させるものであっても図2のように反
射光を集光させるものであっても、それぞれ集光効率を向上させるコーティング等を施す
ことが可能である。
光路変更手段4は、上述の平面鏡(ミラー)や金属製の放物面鏡のほか、アルファ線に
よる窒素の発光である337nm付近の光の進行方向を変更ことが可能なものであれば、プリ
ズム、結晶格子等の各種の光学部品を適用可能である。例えばミラーであれば、アルファ
線源から発生する光である337nm付近の紫外線を高効率で反射させるようUV反射強化ア
ルミ等でコーティングされているものを使用することもできる。
また、図1や図2で示した本実施形態やその変形例においては、光路変更手段4は光の
進行方向を90°変更しているが、後述する第1の光検出器5の検出部が直接的に測定室
1の測定対象の方向を向かなければ、90°以外の角度とすることも可能である。さらに
、入射窓2、集光手段3としては合成石英レンズを用いることも可能であるが、合成石英
レンズは放射線によって微弱発光することが知られているため、合成石英レンズではなく
無蛍光ガラスや金属製の放物面鏡等、石英を使用しないものを用いることで放射線による
発光を抑えることが可能である。
第1の光検出器5は、アルファ線源によって窒素が発光して生じる337nm付近の光を検
出可能なものである。具体的には光電子増倍管やMulti-Pixel Photon Counter(MPPC)な
どの検出器や、冷却CCD、CMOSカメラ等が適用される。光電子増倍管やMPPC等はアレイ化
することで2次元データを複数得ることが出来るほか、冷却CCDではビニング等を実施す
ることで感度を変更することが出来る。第1の光検出器5は、集光手段3の焦点距離と測
定する範囲に基づいて装置筐体10内の設置位置が決められる。
信号検出手段6は、第1の光検出器5で発生する信号を検出するためのものである。た
とえば、第1の光検出器5として光電子増倍管を使用した場合、光子別に発生するパルス
信号の増加、パルスカウント機能を有するものが適用できる。第1の光検出器5の種類に
よらず、検出器に入射する光の量を検出可能なものであれば適用可能である。
信号通信手段7は、信号検出手段6で測定した光量の信号を外部へ出力するための機能
および、外部から装置の電源ON/OFF、測定時間の制御等の制御を行うために使用し、マイ
コン、FPGA、PC等の制御回路とUSBケーブル、ネットワーク接続用ケーブル、その他ケ
ーブル等を備える。
電源部9は、第1の光検出器5、信号検出手段6、信号通信手段7、表示器8の動作に
必要な電源を供給することが可能なものである。外部から100V等の交流電源や内部バッテ
リー等電源を可能なものであればいずれでもよい。
表示器10は、信号検出手段6によって検出された信号を信号通信手段7を介して受信
して表示するためのものである。PC等の外部に備えたディスプレイでも、測定装置表面に
設置した小型LEDモニタ等でも可能である。
このように構成された本発明の第1の実施形態にかかるアルファ線観測装置の作用、お
よび本発明の第1の実施形態にかかるアルファ線観測方法について以下に説明する。
まず、測定室1の測定対象側にアルファ線の強度を測定しようとするアルファ線源であ
る測定対象がセットされ、測定室1の装置筐体側が装置筐体10に接続される。このよう
に測定室1が装置筐体10装着された状態で、測定室1の外部の光が入射窓2の設けられ
る装置筐体10の開口部を介して装置筐体10の内部に入らない。測定室1内にセットさ
れた測定対象からアルファ線が放出されると、大気中の窒素が励起されて微弱ではあるが
紫外域の発光が生じる。ここで、測定室1の装置筐体側と測定対象側の間の距離は、アル
ファ線の飛程以上の距離に設定したことでアルファ線による発光量をできるだけ多くして
いる。本実施形態にかかるアルファ線観測装置でこの紫外線の発光を検出することでアル
ファ線の強度を測定する。
単一の放射線によって発光する紫外線量は放射線が空気中の窒素に与えるエネルギーに
依存する。以下に示すように、アルファ線のエネルギー数MeVであるのに対し、ベータ線
のエネルギーは小さい。また、アルファ線は空気中の飛程も短いため、単位長さ当たりで
付与するエネルギーは0.2%〜1%程度となる。
主な核種の主な放射線
核種 放射線種 エネルギー(MeV) 最大飛程(cm)
Am−241 アルファ 5.468 4.1
Cs−137 ベータ 0.514 135
Y−80 ベータ 2.28 915
単一の放射線ではベータ線の影響は少ないものの、測定対象にアルファ線の1000倍以上
のベータ線を含む場合アルファ線の発光する光量が同等になる可能性がある。そのため、
ベータ線はできるだけ早く遮蔽することが重要である。アルファ線による発光量を減らさ
ないよう測定対象からアルファ線の飛程以上であるたとえば5cm程度の距離に入射窓2を
設け、この入射窓2でベータ線を吸収することでアルファ線の発光量を損なわずベータ線
の発光を抑えることができる。また、多少アルファ線の発光量が小さくなるもののベータ
線による発光も少なくすることができるためアルファ線の飛程以下に入射窓2を設けるこ
とも可能である。
ベータ線はアルミニウム中では最大数mm程度の飛程である。入射窓2に用いられる石英
ガラス等のガラスもアルミニウムと同程度の密度であるため、数mmの厚さの入射窓2によ
りベータ線を遮蔽できる。
入射窓2を通過しベータ線が遮蔽されて装置筐体10内に入射したアルファ線由来の紫
外線の発光は、第1の光検出器5で効率よく計測するため集光手段3で集光される。さら
に光路変更手段4で進行方向が変更される。第1の光検出器5はこのように集光され進行
方向を変更されたアルファ線由来の紫外線を検出する。本実施実施形態では特に、光路変
更手段4により方向(光路)を変更する構成としたことによって、第1の光検出器5の検
出部は測定室1内の測定対象に直接的に向かない配置となる。このため、測定対象から放
射されるベータ線が第1の光検出器5に及ぼす影響を低減することができる。なお、測定
対象からのベータ線が入射窓2を通らずに第1の光検出器5の方向に放射された場合でも
、当該ベータ線は装置筐体10により遮蔽可能である。
集光手段3と第1の光検出器5の距離は、集光手段3の焦点距離、測定対象の大きさお
よび第1の光検出器5の有感範囲によって決定することで高感度に測定が可能である。測
定対象の大きさをh、第1の光検出器5の有感範囲をLとする場合、倍率mをh/L以上
とする必要がある。ここで倍率mは、集光手段3と第1の光検出器5の間の距離をD1、
集光手段3と測定対象の間の距離をD2とするとき、m=D2/D1である。すなわち、
測定対象の大きさh、第1の光検出器5の有感範囲L、集光手段3と第1の光検出器5の
間の距離D1、および集光手段3と測定対象の間の距離D2との間で、
D2/D1≧h/L…(1)
なる関係が必要である。
さらに、集光手段3の焦点距離fと集光手段3と第1の光検出器5の間の距離D1、お
よび集光手段3と測定対象の間の距離D2との間には、
1/f=1/D1+1/D2…(2)
なる関係がある。
これらの(1)式、(2)式を用いることで、例えば測定対象の大きさhの想定される
最大の大きさに合わせて、第1の光検出器5の有感範囲L、集光手段3の焦点距離fを決
定することができる。
第1の光検出器5は、入射したアルファ線由来の紫外線の発光の光量に応じた信号が発
生させる。第1の光検出器5に光電子増倍管を用いた場合、得られたパルス信号の数やパ
ルス信号の電荷量を計算することで光量に変換することができる。信号検出手段6は、第
1の光検出器5で発生した光量の信号を検出し、その光量の信号(検出信号)を信号通信
手段7に出力する。信号通信手段7は、信号検出手段6で測定した光量の信号を、表示部
100へ出力するとともに、外部から装置の電源ON/OFFや測定時間の制御信号を受
信し、第1の光検出器5、信号検出手段6、電源部9も含めたアルファ線観測装置全体の
制御を行なう。電源部9は、第1の光検出器5、信号検出手段6、信号通信手段7、表示
器8の動作に必要な電源を供給している。
以上説明したとおり、本実施形態にかかるアルファ線観測装置およびアルファ線観測方
法によれば、アルファ線由来の紫外線の発光による信号を正確に評価することが可能とな
る。特に本実施形態においては、測定対象から例えばアルファ線の飛程以上の位置に入射
窓2を設ける構成により、測定対象に含まれるベータ線による発光を低減することが可能
であり、測定環境のベータ線の線量や測定対象のベータ汚染が高い場合であってもアルフ
ァ線由来の紫外線の発光による信号を正確に評価することが可能となる。
また、測定室1の装置筐体側を装置筐体10の開口部に接続可能な構成としたことによ
り、測定対象がセットされる測定室1の外部の光が装置筐体10内に入らないようにして
アルファ線由来の紫外線の信号を正確に評価する事が可能となる。さらに、光路変更手段
4で光路が変更された光を第1の光検出器5が検出する構成により、入射窓2で遮蔽され
ないベータ線がある場合でもその影響を低く抑えることができる。
(第2の実施形態) 次に、本発明にかかるアルファ線観測装置およびアルファ線観
測方法の第2の実施形態について説明する。図3の本発明の第2の実施形態にかかるアル
ファ線観測装置を示す構成図である。図3において、図1あるいは図2と同様な構成につ
ぃては同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3に示した第2の実施形態は、図2で示した第1の実施形態の変形例にかかるアルフ
ァ線観測装置の装置筐体10の内部に、第1の光検出器5に加えて第2の光検出器11を
設けたものである。その他の構成については第1の実施形態の変形例にかかるアルファ線
観測装置と同様である。
第2の光検出器11は、本実施形態においては第1の光検出器5と並列に設置されてい
るが、第2の光検出器11の検出部は入射窓2から入射し、集光手段3、光路変更手段4
を経て集光され進行方向を変えられたアルファ線由来の紫外光が集光しない位置に設けら
れている。すなわち、第2の光検出器11は、装置筐体10内において、測定室1内の測
定対象が発生するアルファ線由来の紫外線の発光が入射しない位置に設けられる。第2の
光検出器11と第1の光検出器5は同様の性能を持つものとなっている。第2の光検出器
11で発生する光量の信号は信号検出手段6に入力される。信号検出手段6は、第1の光
検出器5おおよび第2の光検出器11でそれぞれ発生する信号を検出できるように構成さ
れる。
このように構成された第2の実施形態にかかるアルファ線観測装置の作用およびアルフ
ァ線観測方法を以下に説明する。
測定対象にベータ線もしくはガンマ線が含まれる場合、装置筐体10の内部の空気と反
応し発光する可能性があり、第2の実施形態はこのような状況でもアルファ線由来の紫外
線の発光による信号を正確に評価するようにしたものである。
すなわち、第2の光検出器11は、ベータ線やガンマ線によって入射窓2や装置筐体1
0の内部の空気が発光した場合に、この発光の光量を検出する。第2の光検出器11の検
出部には入射窓2から入射し、集光手段3、光路変更手段4を経て集光され進行方向を変
えられた測定対象からのアルファ線由来の紫外光は入射しないため、そのほかの、特に装
置筐体10の内部の空気の発光のみを検出できる。一方、第1の光検出器5の検出部には
、入射窓2から入射し、集光手段3、光路変更手段4を経て集光され進行方向を変えられ
た測定対象からのアルファ線由来の紫外光とともに、ベータ線やガンマ線による装置筐体
10の内部の空気の発光も入射する。
そこで、第1の光検出器5が検出した光量から第2の光検出器11が検出した光量を差
し引くことで、入射窓2から入射し、集光手段3、光路変更手段4を経て集光され進行方
向を変えられた測定対象からのアルファ線由来の紫外光の光量を検出する。第1の光検出
器5からの光量の信号と第2の光検出器11からの光量の信号の差については、信号検出
手段6または信号通信手段7にて算出することができる。
さらに、信号検出手段6または信号通信手段7において、あらかじめ第1の光検出器5
および第2の光検出器11の設置位置や集光手段3の種類に応じて、ベータ線やガンマ線
が存在する環境における測定感度の校正をしておき、校正の結果をもとに第1の光検出器
5および第2の光検出器11で得られたデータからアルファ線のみのデータを算出するよ
うにしてもよい。
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の作用効果を奏することができる。また、
測定対象からのアルファ線由来の紫外光と、入射窓2や装置筐体10の内部の空気のベー
タ線やガンマ線由来の発光は波長では区別できないが、本実施形態によれば、ベータ線や
ガンマ線によって入射窓2や装置筐体10の内部の空気が発光する場合であっても、測定
対象のアルファ線由来の紫外線の発光による信号を正確に評価する事が可能になる。
(第3の実施の形態)
本発明にかかるアルファ線観測装置およびアルファ線観測方法の第3の実施形態につい
て説明する。図4の本発明の第3の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図で
ある。図4において、図1ないし図3と同様な構成につぃては同一の符号を付し、その詳
細な説明を省略する。
図4のアルファ線観測装置は、図3に示した第2の実施形態のアルファ線観測装置をさ
らに変形させたものであるが、図1や図2に示した第1の実施形態のアルファ線観測装置
にも適用可能である。
図4のアルファ線観測装置は、図3に示した第2の実施形態のアルファ線観測装置の装
置筐体10の外側を、入射窓2が設置される開口部を除いて遮蔽体12で覆ったものであ
る。遮蔽体12は、ガンマ線等の放射線を遮蔽するためのものであり、例えば密度の重い
金属である、鉛、タングステン、金、鉄等により構成される。図4の本実施形態では装置
筐体10の周囲全面を入射窓2が設置される開口部を除いて覆っているが、装置筐体10
内部の第1の光検出器5および第2の光検出器11のそれぞれの検出部を除く周囲を覆う
構成とし、遮蔽体の量を最小限にすることもできる。そのほかの構成については第2の実
施形態のアルファ線観測装置と同様である。なお、測定室1は装置筐体10に接続されて
装着されるが、本実施形態においては遮蔽体12は測定室1の接続部の外側を覆うように
設けられている。その他の構成については、第2の実施形態のアルファ線観測装置と同様
である。
このように構成した第3の実施形態のアルファ線観測装置の作用およびアルファ線観測
方法を以下に説明する。
測定対象に含まれるベータ線やガンマ線のうち、ガンマ線については透過力が強く、装
置筐体10や入射窓2がベータ線を遮蔽できるように構成されていたとしても、これらを
透過して装置筐体10内に入射する。このため、装置筐体10の周囲や、あるいは第1の
光検出器5、第2の光検出器11の周囲をガンマ線を遮蔽する遮蔽体12で覆うことによ
り、ガンマ線による影響を低くすることができる。
なお、測定対象からのアルファ線由来の紫外光も遮断することとなるため入射窓2の前
後や第1の光検出器5、第2の光検出器11の検出部を遮蔽体12で覆うことはできない
が、上述の通り各実施形態においては光路変更手段4により方向(光路)を変更する構成
としたことによって、第1の光検出器5、第2の光検出器11の検出部が測定室1内の測
定対象に直接的に向かない配置となっているため、入射窓2からガンマ線が入射したとし
てもこれらは直進し、第1の光検出器5、第2の光検出器11の検出部に入射することを
防ぐことができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態および第2の実施形態と同様の作用効果を奏する
ことができる。また、本実施の形態によれば、遮蔽体12によって第1の光検出器5や第
2の光検出器11のガンマ線による影響を抑えることで、測定対象のアルファ線由来の紫
外線の発光による信号を正確に評価する事が可能になる。
(第4の実施の形態)
本発明にかかるアルファ線観測装置およびアルファ線観測方法の第4の実施形態につい
て説明する。図5の本発明の第4の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図で
ある。図5において、図1ないし図4と同様な構成につぃては同一の符号を付し、その詳
細な説明を省略する。
図5のアルファ線観測装置は、図4に示した第3の実施形態のアルファ線観測装置をさ
らに変形させたものであるが、図1ないし図3に示した各実施形態のアルファ線観測装置
にも適用可能である。
図5のアルファ線観測装置は、図4に示した第3の実施形態のアルファ線観測装置の第
1の光検出器5および第2の光検出器11の各検出部の前に波長選択手段14設置したも
のである。波長選択手段14は第1の光検出器5の検出部に入射する測定対象のアルファ
線由来の紫外線の光路に設けられればよく、図5では集光手段3と第1の光検出器5の間
に設置しているが、入射窓2と集光手段3の間とすることもできる。また図5においては
、並列して設置された第1の光検出器5の検出部と第2の光検出器11の検出部の両者を
カバーする単一の波長選択手段14としているが、第1の光検出器5の検出部と第2の光
検出器11の検出部とで波長選択手段14を別々に設置してもよい。なお、第1の光検出
器5の検出部と第2の光検出器11の検出部のそれぞれに波長選択手段14を設置する場
合、各波長選択手段14は同じ光学特性を持つものとすることが好ましい。波長選択手段
14はガラスフィルタや干渉フィルタ、プリズム等波長を選択可能であればいずれでも適
用可能である。その他の構成については、第3の実施形態のアルファ線観測装置と同様で
ある。
このように構成された第4の実施形態にかかるアルファ線観測装置の作用およびアルフ
ァ線観測方法を以下に説明する。
測定対象にベータ線もしくはガンマ線が含まれる場合、ベータ線あるいはガンマ線が入
射窓2と反応し発光する可能性があり、第4の実施形態はこのような状況でもアルファ線
由来の紫外線の発光による信号を正確に評価するようにしたものである。
すなわち、ベータ線あるいはガンマ線が入射窓2等の石英ガラスで発光する場合、その
発光波長はアルファ線由来の紫外光の波長とは異なる。本実施形態においては、第1の光
検出器5の検出部に入射する測定対象のアルファ線由来の紫外線の光路に波長選択手段1
4を設け、第1の光検出器5の検出部に入射する光の波長を波長選択手段14で選択する
ことで、ベータ線、ガンマ線による入射窓2等の石英ガラスの発光を低減可能である。
本実施形態によれば、第1ないし第3の実施形態と同様の作用効果を奏することができ
る。また、本実施形態によれば、ベータ線やガンマ線によって入射窓2が発光する場合で
あっても、測定対象のアルファ線由来の紫外線の発光による信号を正確に評価する事が可
能になる。
(第5の実施の形態)
本発明にかかるアルファ線観測装置およびアルファ線観測方法の第5の実施形態につい
て説明する。図6の本発明の第5の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図で
ある。図6において、図1ないし図5と同様な構成につぃては同一の符号を付し、その詳
細な説明を省略する。
図6のアルファ線観測装置は、図5に示した第4の実施形態のアルファ線観測装置をさ
らに変形させたものであるが、図1ないし図4に示した各実施形態のアルファ線観測装置
にも適用可能である。
図6のアルファ線観測装置は、図5に示した第4の実施形態のアルファ線観測装置の入
射窓2の前面、すなわち測定室1側にシャッタ13をさらに設けたものである。シャッタ
13は、紫外光から可視光までの波長の光、およびベータ線を遮断可能な構成となってお
り、電源部9より電源の供給を受けるとともに信号通信手段7からの操作信号によりその
開閉が操作されるように構成されている。その他の構成については、第4の実施形態のア
ルファ線観測装置と同様である。
このように構成された第5の実施形態にかかるアルファ線観測装置の作用およびアルフ
ァ線観測方法を以下に説明する。
第1の光検出器5で検出される信号には、アルファ線由来の発光、ベータ線由来の発光
、ガンマ線由来の発光があるが、第4の実施形態は特にこのうちのガンマ線由来の光だけ
を検出して差分をとることで、ガンマ線由来の発光の影響を低く抑えるものである。
本実施形態においては、シャッタ13を開いた状態で、紫外線から可視光までの波長の
光を第1の光検出器5で検出する。これにより、アルファ線、ベータ線、およびガンマ線
由来の発光を測定する。
さらに、シャッタ13を閉じた状態で発光を測定する。上述の通りシャッタ13は紫外
光から可視光までの波長の光とベータ線を遮断可能に構成されているため、このときシャ
ッタ13によって透過力の強いガンマ線由来の発光以外は除去される。このため、シャッ
タ13を閉じた状態で第1の光検出器5が検出した信号は、ガンマ線由来の発光による信
号であると特定できる。
そして、シャッタ13を開けて測定した際に第1の光検出器5が検出した信号のデータ
から、シャッタ13を閉じて測定した際に光検出器シャッタ13の開閉時のデータを差し
引くことで、アルファ線およびベータ線に由来する発光に基づく信号だけを測定すること
ができる。なお、本実施形態において、シャッタ13を開いて行う測定とシャッタ13を
閉じて行う測定の順序は適宜入れ替え可能である。
本実施形態によれば、第1ないし第4の実施形態と同様の作用効果を奏することができ
る。また、本実施形態によれば、ガンマ線に由来する発光が多い測定対象や測定環境であ
っても、ガンマ線に由来する発光の影響を小さくして測定対象のアルファ線由来の紫外線
の発光による信号を正確に評価する事が可能になる。
図7は、本実施形態のさらなる変形例を示すものである。図7において、図1ないし図
6と同様な構成については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7に示した変形例では、図6に示したアルファ線観測装置の装置筐体10内の入射窓
2と第1の光検出器5の間に環境光強度測定手段15を設けている。環境光強度測定手段
15は、照明や太陽の光等の強い光(高強度の光)が入射した際にそのような強い光を測
定可能なものであればよい。たとえば、図7に示すように、装置筐体10の内部の集光手
段3や光路変更手段4の近傍、すなわち装置筐体10内の光路の近傍に設置することで、
高強度の光が入射した際にそれを検知するように構成する。環境高強度測定手段15は、
電源部9から電源の供給を受けて動作し、あらかじめ定めた強度以上の高強度の光の入射
を検知した場合には、検知信号を信号通信手段7に出力する。ここで、高強度の光として
検知信号を出力する閾値となる光の強度については、第1の光検出器5や第2の光検出器
11の測定性能が変化する光の強度に基づき、たとえばこの光の強度に対して裕度を持た
せた少し低い強度にあらかじめ設定すればよい。
第1の光検出器5や第2の光検出器11にて検出される発光は光子レベルでの発光であ
る場合が多いため、第1の光検出器5や第2の光検出器11に高感度なものが用いられる
ことが多い。このような高感度の光検出器を第1の光検出器5や第2の光検出器11とし
て用いる場合、特に上述のシャッタ13を開いた状態での測定の際に、たとえば何らかの
理由で測定室1が装置筐体10から外れる等して第1の光検出器5や第2の光検出器11
の動作中に外部の強い光が入射すると、一時的もしくは恒久的に測定性能が変化する可能
性がある。
そこで、本変形例では装置筐体10内の光路近傍などに環境光強度測定手段15を設け
、環境光強度測定手段15が高強度の光を検知した場合に、その検知信号を信号通信手段
7に出力する。信号通信手段7は、高強度の光が入射したことを検知した検知信号を受け
ると、シャッタ13を閉とする信号、もしくは第1の光検出器5および第2の光検出器1
1の電源を切るための信号をシャッタ13、もしくは第1の光検出器5および第2の光検
出器11に出力する。
これによりシャッタ13が閉じられ、あるい第1の光検出器5および第2の光検出器1
1の電源が切られて第1の光検出器5および第2の光検出器11の性能を一定に保つこと
が可能である。なお、環境光強度測定手段15が高強度の光の入射を検知した場合にシャ
ッタ13を閉じるとともに第1の光検出器5および第2の光検出器11の電源を切るよう
にすることができる。また、環境光強度測定手段15が高強度の光の入射を検知した場合
に第1の光検出器5および第2の光検出器11の電源を切る制御については、図6に示し
た第5の実施形態だけでなく、図1ないし図4に示した各実施形態にも適用可能である。
(第6の実施形態)
本発明にかかるアルファ線観測装置およびアルファ線観測方法の第6の実施形態につい
て説明する。図8の本発明の第6の実施形態にかかるアルファ線観測装置を示す構成図で
ある。図8において、図1ないし図7と同様な構成については同一の符号を付し、その詳
細な説明を省略する。
図8のアルファ線観測装置は、図7に示した第5の実施形態のアルファ線観測装置の変
形例をさらに変形させたものであるが、図1ないし図6に示した各実施形態のアルファ線
観測装置にも適用可能である。
図8のアルファ線観測装置は、図7に示した第5の実施形態のアルファ線観測装置の変
形例の入射窓2と測定室1内の測定対象との間にガス吹付手段16をさらに設けたもので
ある。本実施形態においてはガス吹付手段16を測定室1の外側に設ける例を示している
が、入射窓2と測定室1内の測定対象との間、特に測定対象の周囲に後述するガスを吹き
付け可能なものであれば、測定室1だけでなく、装置筐体10の外部や内部に設ける形と
することも可能である。また、ガス吹付手段により吹き付けるガスはアルファ線によって
発光するものであればいずれでもよく、たとえば、窒素、アルゴン、キセノン等を適用可
能である。さらに、測定室1は、ガス吹付手段16によりガスを吹き付けた際に内部の空
気が抜けるような構成としておくことが好ましい。その他の構成については、第5の実施
形態のアルファ線観測装置の変形例と同様である。
このように構成された第6の実施形態にかかるアルファ線観測装置の作用およびアルフ
ァ線観測方法を以下に説明する。
測定室1内の測定対象からから発生するアルファ線は、空気中の窒素と反応し紫外光の
発光を生じる。しかしながら、この発光の一部は、空気中の酸素と反応し消光(クエンチ
ング)してしまうため、原理的に発光した光量の一部しか第1の光検出器5には届かない
。たとえばこの消光の割合は、Iを消光後の光量、Iを消光前の光量、Kを定数、cを
消光の原因となる気体の比率とすると、以下のシュテルンフォルマーの式で算出可能であ
る。
I=I{1/(1+K・c)}
ここで、空気中の酸素が消光の原因である場合、cは空気中の酸素濃度でありおおよそ
0.2であり、定数Kは20である。このため、上式によれば、測定室1内の雰囲気が空
気である場合、測定対象から生じるアルファ線による窒素の発光は、空気中の酸素により
おおよそ1/5程度まで消光してしまうこととなる。
このため、本実施形態においては、ガス吹付手段16により窒素等を測定室1内の特に
測定対象の周囲に吹き付ける。このようにすることで、消光の原因となる酸素の比率を少
なくして消光を抑えることができ、これによってアルファ線に由来する発光の光量を増や
すことでアルファ線の測定が容易にすることができる。
本実施形態によれば、第1ないし第5の実施形態と同様の作用効果を奏することができ
る。また、本実施形態によれば、アルファ線に由来する発光の量を多くして測定対象のア
ルファ線由来の紫外線の発光による信号を正確に評価する事が可能になる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や
要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
1…測定室
2…入射窓
3…集光手段
4…光路変更手段
5…光検出器(第1の光検出器)
6…信号検出手段
7…信号通信手段
9…電源部
10…装置筐体
11…第2の光検出器
12…遮蔽体
13…シャッタ
14…波長選択手段
15…環境光強度測定手段
16…ガス吹付手段
100…表示器

Claims (12)

  1. 開口部を備える装置筐体と、
    前記開口部に設けられるとともに、ベータ線を遮蔽可能であり、かつ前記装置筐体の外
    部にセットされた測定対象から発生するアルファ線に由来する発光を前記装置筐体の内部
    に入射させる入射窓と、
    前記装置筐体内に設けられ、前記発光を集光させる集光手段と、
    前記装置筐体内に設けられ、前記発光の光路を前記入射窓から入射する方向から変更さ
    せる光路変更手段と、
    前記装置筐体内に設けられ、前記集光手段により集光され前記光路変更手段により前記
    光路が変更された前記発光を検出する第1の光検出器と、
    を備えることを特徴とするアルファ線観測装置。
  2. 前記装置筐体は、前記入射窓が設けられる前記開口部以外から前記装置筐体内に光が入
    射しないように構成されることを特徴とする請求項1記載のアルファ線観測装置。
  3. 一方の側が前記装置筐体の前記開口部に接続可能であり、他方の側には測定対象がセッ
    トされる測定室をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアルファ
    線観測装置。
  4. 前記測定室は、前記装置筐体に接続し前記測定対象をセットした状態では、前記測定対
    象の外部の光を前記入射窓から前記装置筐体の内部に侵入させないように構成されること
    を特徴とする請求項3記載のアルファ線観測装置。
  5. 前記測定室の前記一方の側と前記他方の側の間の距離は、アルファ線の飛程以上の距離
    に設定したことを特徴とする請求項3または4記載のアルファ線観測装置。
  6. 第2の光検出器を前記装置筐体内の前記発光が入射しない位置にさらに備えることを特
    徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項記載のアルファ線観測装置。
  7. 前記装置筐体の前記開口部以外を覆い、ガンマ線を遮蔽する遮蔽体をさらに備えること
    を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載のアルファ線観測装置。
  8. 前記第1の光検出器に入射する前記発光の波長を選択する波長選択手段を前記装置筐体
    内にさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載のアルフ
    ァ線監視装置。
  9. 紫外光から可視光の範囲の波長の光、およびベータ線を遮蔽可能なシャッタを前記入射
    窓と前記測定対象の間にさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれ
    か1項記載のアルファ線監視装置。
  10. 前記入射窓からあらかじめ定めた高強度の光が入射したことを検知する環境光強度測定
    手段を前記装置筐体の内部にさらに備えることをと特徴とする請求項1ないし請求項9の
    いずれか1項記載のアルファ線監視装置。
  11. 前記入射窓と前記測定対象との間にガスを吹き付けるガス吹付手段をさらに備えること
    を特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項記載のアルファ線監視装置。
  12. 装置筐体の外部に測定対象をセットし、
    前記測定対象から発生するアルファ線に由来する発光を、ベータ線を遮蔽して装置筐体
    内に入射させ、
    前記装置筐体内に入射した発光を集光させるとともにその光路を変更させ、
    集光させて光路を変更させた前記発光を検出し、その発光量に応じた検出信号を出力す
    る、ことを特徴とするアルファ線観測方法。
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