JP2008145213A - β線検出器の熱変動によるノイズ低減構造。 - Google Patents

β線検出器の熱変動によるノイズ低減構造。 Download PDF

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Abstract

【課題】β線検出器において、S/N比を確保しつつ、環境温度変動におけるノイズを低減することである。
【解決手段】シンチレータ及び波長変換ファイバを有する概略平板状の第1のβ線検出器2と、前記第1のβ線検出器2の厚み方向に重ねて設けられ、シンチレータ及び波長変換ファイバを有する概略平板状の第2のβ線検出器3と、前記第1のβ線検出器2及び第2のβ線検出器3との間に設けられ、β線を遮蔽するβ線遮蔽板4と、を備え、前記第1のβ線検出器2のシンチレータ及び第2のβ線検出器3のシンチレータの形状が同一であり、前記第1のβ線検出器2の波長変換ファイバ及び第2のβ線検出器3の波長変換ファイバの構成が同一である。
【選択図】図1

Description

本発明は、β線検出器に関し、特にβ線検出器の熱変動に伴い生じるノイズを低減する構造に関するものである。
β線検出器は、特許文献1に示すように、β線が入射するとシンチレーション光(蛍光)を発するプラスチックシンチレータと、そのシンチレーション光を吸収して異なる波長のシンチレーション光に変換する波長変換ファイバと、その波長変換ファイバによって伝播した光を捉える光電子増倍管と、を備えている。
ここで、β線の検出においては、β線による信号エネルギ分布が、ゼロから最大運動エネルギまで連続的であることから、検出効率を高めるためには、低エネルギ領域まで検出可能とすることが望まれている。
そして、従来、プラスチックシンチレータの発光過程においてβ線とγ線とを区別することができないことから、例えば特許文献2に示すように、波長変換ファイバの両端に独立に光電子増倍管を設け、両方の入力信号中における同時刻性の有るもののみを計数する同時計数回路による信号処理をする等、β線のみを選択的に検出するために種々の工夫がなされている。
しかしながら、本願発明者は、β線のみを選択的に検出できたとしても、波長変換ファイバが含有する蛍光剤が熱励起されて、β線による信号エネルギとして検出する領域において、信号とは弁別できない温度依存性のあるノイズを発生してしまい、β線の検出限界を悪化し、検出効率の温度に対する安定性を低くしていることを発見した。
特開平9−159769号公報 特開2003−4886号公報
そこで本発明は、β線検出器のβ線検出効率を向上させるためには、熱変動によるノイズを低減する必要があることを発見して初めてなされたものであり、β線検出器において、熱変動におけるノイズを低減することをその主たる所期課題とするものである。
すなわち本発明に係るβ線検出器の熱変動によるノイズ低減構造は、シンチレータ及び波長変換ファイバを有する概略平板状の第1のβ線検出器と、前記第1のβ線検出器の厚み方向に重ねて設けられ、シンチレータ及び波長変換ファイバを有する概略平板状の第2のβ線検出器と、前記第1のβ線検出器及び第2のβ線検出器との間に設けられ、β線を遮蔽するβ線遮蔽板と、を備え、前記第1のβ線検出器のシンチレータ及び第2のβ線検出器のシンチレータの形状が同一であり、前記第1のβ線検出器の波長変換ファイバ及び第2のβ線検出器の波長変換ファイバの構成が同一であることを特徴とする。
ここで、シンチレータの形状が同一とは、シンチレータの面積、厚さ等が同一又はほぼ同一であることをいう。また、波長変換ファイバの構成が同一とは、ファイバの本数、配置様態、径及び材質などが同一又はほぼ同一であることをいう。
このようなものであれば、概略平板状の2つのβ線検出器を厚み方向に重ねているので、構造をコンパクトにすることができ、2つのβ線検出器が受ける周囲環境(温度)の影響をほぼ同一にすることができる。また、2つのβ線検出器の間にβ線遮蔽板を設けているので、第2のβ線検出器では、β線以外のノイズ信号を捕らえることができる。このことから、第1のβ線検出器の検出信号に含まれる目的信号と重畳されるノイズ信号と、第2のβ線検出器の検出信号とを同一とすることができ、2つの検出器における信号を差し引くことにより、熱変動による検出器ノイズなどのノイズ信号をキャンセルすることができる。したがって、β線の検出効率の温度に対する安定性を向上させることができる。また、光電子増倍管の個数を減らすことができるので、光電子増倍管のコスト、さらには、ノイズ低減構造のコストを小さくすることができる。
また、安価に本発明のノイズ低減構造を安価に実現するためには、前記シンチレータが、プラスチックシンチレータであることが望ましい。
このように構成した本発明によれば、β線検出器において、熱変動におけるノイズを低減することができる。
以下に、本発明のβ線検出器の熱変動によるノイズ低減構造を用いた放射能測定装置の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、図1は、本実施形態に係る放射能測定装置1を示す模式的断面図である。
本実施形態に係る放射能測定装置1は、図1に示すように、第1のβ線検出器2と、第2のβ線検出器3と、それら検出器2、3の間に設けられるβ線遮蔽板4と、それらを収容するケーシング5と、前記第1のβ線検出器2及び第2のβ線検出器3からの検出信号を受け付けて所定演算を行う演算装置6と、前記演算装置6での演算結果をもとに、β線を計数する計数回路7と、を備えている。
以下、各部について説明する。
第1のβ線検出器2は、放射線入射面に備えたプラスチックシンチレータ21と、放射線入射面の反対側に備えた複数本の波長変換ファイバ22と、波長変換ファイバ22を透過した蛍光を波長変換ファイバ22側に反射させる反射板23と、前記波長変換ファイバ22により伝播された蛍光を電気信号に変換する光電子増倍管24と、を備えている。そして、第1のβ線検出器2は、プラスチックシンチレータ21、波長変換ファイバ22及び反射板23からなる3層構造をなし、概略平板状である。
プラスチックシンチレータ21は、平板状、より具体的には矩形板状をなすものであり、β線が入射すると蛍光を発するものである。その一方の面に、β線などの放射線が入射する放射線入射面を有し、他方の面に、蛍光を射出する光射出面を有している。当該プラスチックシンチレータ21は厚さが0.1〜0.3mm程度の薄型のものである。
波長変換ファイバ22は、プラスチックシンチレータ21の放射線入射面とは反対側の面、つまり光射出面に密着させて配置されており、プラスチックシンチレータ21の幅方向の距離に対応した所定本数分だけ平面状に並べてある。波長変換ファイバ22は、プラスチックシンチレータ21で生じた蛍光が入射すると異なる波長の蛍光を発生し、その蛍光をファイバ軸方向に伝達する。
光電子増倍管23は、波長変換ファイバ22の端部に接続され、波長変換ファイバ22から伝達された蛍光を電気信号に変換して、演算装置6に出力するものである。
第2のβ線検出器3は、前記第1のβ線検出器2の厚み方向、つまり、前記第1のβ線検出器2のシンチレータ21の厚み方向に重ねて設けられ、前記第1のβ線検出器2と等価な構造を有するものである。
つまり、第1のβ線検出器2と第2のβ線検出器3とは、構造及び構成として同じものであり、前記第1のβ線検出器2のシンチレータ21及び第2のβ線検出器3のシンチレータ31の形状が同一であり、第1のβ線検出器2の波長変換ファイバ22及び第2のβ線検出器3の波長変換ファイバ32の構成が同一である。
シンチレータ21、31の形状が同一とは、外観形状が同一、つまり面積及び厚さが同一であることをいう。また、その材質も同一である。波長変換ファイバ22、32の構成が同一とは、ファイバの本数、配置態様、径及び材質などが同一であることをいう。ここで、配置態様に関して言うと、シンチレータ21、31に対して接触している部分だけでなく、光電子増倍管24、34に到達するまで同一であることが好ましい。
β線遮蔽板4は、第1のβ線検出器2と第2のβ線検出器3との間に設けられ、第1のβ線検出器2を透過したβ線が、第2のβ線検出器3に届かないように遮蔽するものであり、本実施形態では、アルミニウム(Al)を用いている。そして、β線遮蔽板4は、その面積がシンチレータ21、31と同一又は若干大きく、厚さは1mmである矩形板状をなすものである。
そして、第1のβ線検出器2、第2のβ線検出器3及びβ線遮蔽板4は、それぞれのシンチレータ21、31及びβ線遮蔽板4の中心軸がほぼ一致するように重ねられると共に、それぞれの光電子増倍管24、34が、中心軸に対して左右対称となるように重ねられている。このように左右対称に設けているので、光電子増倍管24、34が互いに接触することがなく、一層小型化を促進することができる。そして、第1のβ線検出器2とβ線遮蔽板4とが互いに接触するように設けられ、第2のβ線検出器3及びβ線遮蔽板4とが互いに接触するように設けられている。なお、図1においては、理解容易のため、それらを離した図を示している。このように、β線遮蔽板4にそれぞれの検出器2、3が接触しているので、それぞれの温度を均一化することができる。
ケーシング5は、第1のβ線検出器2、第2のβ線検出器3及びβ線遮蔽板4を内部に収容して暗箱として機能するものである。第1のβ線検出器2が設けられている側の側壁に開口部を有し、その開口部に、外部からβ線を透過させるが、光が内部に侵入しないための遮光膜7を備えている。
演算装置6は、第1のβ線検出器2の光電子増倍管24からの第1検出信号を受け付けるとともに、第2のβ線検出器3の光電子増倍管34から第2検出信号を受け付けて、第1検出信号から第2検出信号を差し引いて、β線検出に寄与する検出信号のみを抽出し、それからβ線を計数するものである。
次に、このように構成した放射能測定装置1を用いたβ線検出について説明する。
β線を検出するに際して、まず、第1のβ線検出器2及び第2のβ線検出器3それぞれを標準サンプル等を用いてゲイン調整する。
そして、ゲイン調整を行った後、測定対象物から放射されるβ線を検出する。このとき、第1のβ線検出器2からの第1検出信号(S1)は、測定対象物のβ線検出信号と、熱変動による検出器ノイズを含むノイズ信号と、をからなる。一方、β線は、β遮蔽板4により遮られて第2のβ線検出器3には到達しないので、第2のβ線検出器3からの第2検出信号(S2)は、熱変動による検出器ノイズを含むノイズ信号である。
ここで、第1のβ線検出器2と第2のβ線検出器3は等価な構造であり、それらは互いに密接に設けられているので、周囲の温度から受ける影響はほぼ等しく、第1検出信号及び第2検出信号のノイズ信号はほぼ等しくなる。
したがって、演算装置6が、第1検出信号から第2検出信号を差し引くことにより、測定対象物のβ線検出信号のみを抽出することができ、β線を正確に検出することができる。
このように構成した本実施形態に係る放射能測定装置1によれば、概略平板状の2つのβ線検出器2、3を厚み方向に重ねているので、測定装置1をコンパクトにすることができ、2つのβ線検出器2、3が受ける周囲環境(温度)の影響をほぼ同一にすることができる。また、2つのβ線検出器2、3の間にβ線遮蔽板4を設けているので、第2のβ線検出器3には、β線が入射することが無い。このことから、第1のβ線検出器2の検出信号におけるノイズ信号と、第2のβ線検出器3の検出信号とを同一とすることができ、それらを差し引くことにより、熱変動による検出器ノイズなどのノイズ信号をキャンセルすることができる。したがって、β線の検出効率を向上させることができる。
さらに、同時計数処理を行うための同時計数回路を不要とすることができ、β線検出器2、3のS/N比を確保することができる。また、光電子増倍管24、34の個数を減らすことができるので、光電子増倍管24、34のコスト、さらには、放射能測定装置1のコストを小さくすることができる。その上、シンチレータ21、31として、プラスチックシンチレータを用いていることからも、測定装置1のコストを小さくすることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係るβ線検出器の模式的構成図。
符号の説明
1・・・・放射能測定装置
2・・・・第1のβ線検出器
21・・・シンチレータ
22・・・波長変換ファイバ
23・・・反射板
3・・・・第2のβ線検出器
31・・・シンチレータ
32・・・波長変換ファイバ
33・・・反射板
4・・・・β線遮蔽板
5・・・・ケーシング
6・・・・演算装置
7・・・・遮光膜

Claims (2)

  1. シンチレータ及び波長変換ファイバを有する概略平板状の第1のβ線検出器と、
    前記第1のβ線検出器の厚み方向に重ねて設けられ、シンチレータ及び波長変換ファイバを有する概略平板状の第2のβ線検出器と、
    前記第1のβ線検出器及び第2のβ線検出器との間に設けられ、β線を遮蔽するβ線遮蔽板と、を備え、
    前記第1のβ線検出器のシンチレータ及び第2のβ線検出器のシンチレータの形状が同一であり、前記第1のβ線検出器の波長変換ファイバ及び第2のβ線検出器の波長変換ファイバの構成が同一であることを特徴とするβ線検出器の熱変動によるノイズ低減構造。
  2. 前記第1のβ線検出器のシンチレータ及び第2のβ線検出器のシンチレータが、プラスチックシンチレータである請求項1記載のβ線検出器の熱変動によるノイズ低減構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN106569247A (zh) * 2016-11-08 2017-04-19 中国科学院近代物理研究所 暗物质粒子探测卫星塑闪阵列探测器系统

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