JP2016030527A - 車両用表示システム - Google Patents

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三千彦 早川
Michihiko Hayakawa
三千彦 早川
山村 聡志
Satoshi Yamamura
聡志 山村
津田 俊明
Toshiaki Tsuda
俊明 津田
隆之 八木
Takayuki Yagi
隆之 八木
増田 剛
Takeshi Masuda
剛 増田
柴田 裕一
Yuichi Shibata
裕一 柴田
秀忠 田中
Hidetada Tanaka
秀忠 田中
美紗子 中澤
Misako Nakazawa
美紗子 中澤
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Abstract

【課題】車道近くに存在する歩行者等に車両の接近状態を容易に認識させることが可能な模様を描画する車両用表示システムを提供する。
【解決手段】複数の線状図形パターンm1は、自車両Myの前方に等間隔のクリアランスm4を空けて描画されることによって縞模様からなる図形パターンM1を自車線MR1上に描画する。クリアランスm4は、第1から第3光源を全て消灯させて行う走査によって形成される。縞模様の図形パターンM1は、線状図形パターンm1を描画する走査と第1から第3光源を全て消灯させてクリアランスm4を形成する走査を車線の延びる方向に交互に行うことによって自車線MR1上に描画される。縞模様の図形パターンM1は、路肩用レーンマークSM1とセンターラインCM1に沿って、自車線MR1の内側のみに描画され、対向車線OR1にはみ出さない。
【選択図】図6

Description

車道近くに存在する歩行者等に車両の接近状況を認識させる情報を路面に描画する車両用表示システムに関する。
特許文献1には、特許文献1の明細書の[0053]や図5に示されるように車両進入禁止の道路標識を模した警告マーク53や矢印の先端に停止線を連結した警告マーク55を車両前方の路面における車両の侵入を禁止した道路の入口に車両から表示することにより、当該道路へ侵入しないように車両のドライバーに注意を促す描画システムが開示されている。
特開2008−45870号公報
特許文献1の描画システムによって描画されるマークは、車両がどのように接近しているかという接近状況を知らせるためのマークではないため、歩行者は、当該マークを目視して車両の接近そのものを知ったとしても、描画システムを搭載した車両が「どのように」歩行者に接近しているかについて把握出来ない。従って、歩行者においては、車両と自分との位置関係をよく確認せずに車道に飛び出すことで車両と接触事故をおこすおそれがある。
本願は、上記問題に鑑みて、車道近くに存在する歩行者等に車両の接近状態を容易に認識させることが可能な模様を描画する車両用表示システムを提供するものである。
車両用表示システムが、車両に搭載され、繰り返し描画される複数の図形によって構成される模様を車両前方に描画する描画装置を備える。
(作用)車両用表示システムによって描画される模様が車両の前進とともに前方に移動し、歩行者は、車両と共に繰り返し前進する図形を目視することにより、車両が接近してくる方向を正確に把握する。
また、描画装置によって描画される前記模様を配列された複数の線状図形によって構成された縞模様にし、描画される位置が前記車両に近づくにつれて、縞模様を構成する前記各線状図形の描画形態が、徐々に変化するようにした。
(作用)車両が歩行者に接近するにつれて、歩行者は、車両により近い位置に描画された線状図形を目視する。各線状図形の描画形態は、描画の位置が車両に近づくにつれて徐々に変化するため、歩行者は、車両が近づくにつれて描画形態の変化する縞模様を目視することにより、歩行者にどの程度近くまで接近しているかについて正確に把握する。
また、描画装置によって描画される縞模様を構成する前記各線状図形の描画形態が、前記車両の速度に比例してより大きく変化するようにした。
(作用)車両用表示システムを搭載した車両の速度が大きくなるほど、各線状図形の描画形態は、描画の位置が車両に近づくにつれてより大きく変化し、前記車両の速度が小さくなるほどより小さく変化するため、縞模様を見た歩行者は、車両の接近速度を正確に把握する。
また、車両用表示システムが、歩行者を検出する歩行者検出装置と、前記歩行者検出装置による歩行者の検出時に前記描画装置に模様を描画させる制御装置と、を有するようにした。
(作用)描画装置が、歩行者を検出した時にのみ模様を描画する。
本願の発明によれば、車両がどの程度近くまで接近しているかについて歩行者に正確に把握させることにより、車道への歩行者の飛び出し及び車両との接触事故が更に防止される。
また、車両が接近してくる方向を歩行者に正確に把握させることにより、車道への歩行者の飛び出し及び車両との接触事故が防止される。
また、車両が接近する速度の程度を歩行者に正確に把握させることにより、車道への歩行者の飛び出し及び車両との接触事故が更に防止される。
また、歩行者を検出した時にのみ模様を描画することによって、車両の消費電力が節約され、かつ車両のドライバーは、歩行者の存在を認知することで安全運転を促される。
車両用表示システムの各実施例を含む車両用灯具の正面図。 図1のI-I断面図。 (a)図2のレーザー光源ユニットの拡大図。(b)図2の光学機構を車両前方から見た斜視図。 制御装置を説明するブロック図。 車両用灯具による配光パターンと第1実施例の車両用表示システムによる図形パターンの描画に関する説明図。 (a)第1実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。(b)描画された第2実施例の図形パターンを自車両のドライバーから見た説明図。(c)描画された第2実施例の図形パターンを歩行者から見た説明図。 (a)第2実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。(b)第3実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。 (a)第4実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。(b)第1実施例の図形パターンの変形例に関する説明図。 (a)第5実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。(b)第5実施例の図形パターンの変形例に関する説明図。 (a)第6実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。(b)第6実施例の図形パターンの変形例に関する説明図。 (a)第7実施例の車両用表示システムによる車両前方への図形パターンの描画に関する説明図。(b)第7実施例の図形パターンの変形例に関する説明図。
以下、本発明の実施形態を図1から図に示す第1実施例から第7実施例に基づいて説明する。各図においては、ドライバーが運転席から見たと仮定した車両及び車両用灯具の各方向を(上方:下方:左方:右方:前方:後方=Up:Lo:Le:Ri:Fr:Re)として説明する。
図1と図2により車両用表示システムの第1実施例を含む車両用灯具1を示す。車両用灯具1は、右側前照灯の一例を示すものであり、車両前方側に開口部を有するランプボディ2と、前記開口部を閉塞する透明または半透明の前面カバー3とを備える。ランプボディ2と前面カバー3の内側に形成された灯室Sの内側には、板状の支持部材4と、ハイビーム配光パターンを形成用のLED光源ユニット5,ロービーム配光パターンを形成用のLED光源ユニット6、レーザー光による車両用表示システム100及びエクステンションリフレクター34が収容される。尚、車両用表示システム100は、車両用灯具1の内側に配置することに限られず、車両の前方に向けて車両用灯具1の外側に配置したり、例えば、車両の屋根に配置したりしてもよい。
車両用表示システム100は、後述する車線及び歩行者検出装置101と、描画装置102を有し、描画装置102は、複数のレーザー光を出射して照射光の色を変更可能にした光源であるレーザー光源ユニット7と、レーザー光源ユニット7からのレーザー光を走査して照射先に線や図などの図形を描画する光学機構8を有する。車線及び歩行者検出装置101及び描画装置102は、共に制御装置9によって制御される。
LED光源ユニット(5,6)は、支持部材4に固定された金属製のブラケット10にLED発光素子11、リフレクター12及び透明または半透明の投影レンズ13を設けることで構成される。LED発光素子11の出射光B1は、リフレクター12の反射面12aによって前方に反射され、投影レンズ13及び前面カバー3を通過して車両前方に出射する。
図1と図2に示されるレーザー光源ユニット7及び光学機構8は、LED光源ユニット6の上方で支持部材4に取り付けられ、支持部材4は、複数のエイミングスクリュー14によってランプボディ2に取り付けられる。光学機構8は、支持部材4の前方に突出する固定部33の前端に固定される。制御装置9は、ランプボディ2に固定される。車両用灯具1の光軸は、各エイミングスクリュー14を回転させることにより、水平方向及び鉛直方向に調整される。
図3(a)に示されるレーザー光源ユニット7は、赤色光(符号Rを参照)を発生する第1光源15、緑色光(符号Gを参照)を発生する第2光源16、青色光(符号Bを参照)を発生する第3光源17、熱伝導率の高いアルミニウム等の金属で形成された放熱部材18、第1集光レンズ20、第2集光レンズ21、第3集光レンズ22、第4集光レンズ23、及び集光部24を有する。レーザー光源ユニット7は、放熱部材18を介して支持部材4の前面に固定される。
図3(a)に示される第1から第3光源(15〜17)は、それぞれ赤、緑、青色のレーザー光を発生する。第1から第3光源(15〜17)は、それぞれ半導体レーザー素子である赤、緑、青色のレーザーダイオード(15a,16a,17a)及び基板(15b,16b,17b)から構成され、基板(15b〜17b)は、それぞれ放熱部材18に取り付けられる。尚、レーザー光源ユニット7の光源は、RGBの3つの光源を有する構成に限られず、単色単体の光源としたり、RGBの3つに橙色のレーザーダイオードを追加した4つの光源を備えたり、青色レーザーダイオ−ドの出射光を黄色の蛍光体に通過させる構成を備えることにより白色光を発生できるようにしてもよい。また、各光源は、レーザーダイオード以外の他のレーザー装置によって構成されてもよい。
図3(a)に示される第1から第3集光レンズ(20〜22)は、それぞれ、コリメートレンズ等で構成される。集光部24は、第1から第3ダイクロイックミラー(25〜27)を有する。
図2及び図3(a)に示すように第1光源15から出射した赤色レーザー光Rは、第1集光レンズ20を透過することで平行光に変換された後、第1ダイクロイックミラー25によって図3(b)に示す光学機構8の後述する反射部32に向けて直接反射される。第2光源16から出射した緑色レーザー光Gは、第2集光レンズ21を透過して平行光に変換された後、第2ダイクロイックミラー26によって反射され、第1ダイクロイックミラー25を透過した後、光学機構8の反射部32に入射する。第3光源17を出射した青色レーザー光Bは、第3集光レンズ22を透過して平行光に変換された後、第3ダイクロイックミラー27によって反射され、第2及び第1ダイクロイックミラー(26、25)を順に透過した後、光学機構8の反射部32に入射する。集光部24で反射された赤色レーザー光R、緑色レーザー光G及び青色レーザー光Bは、合成色からなるレーザー光B2となり、図3(b)に示すように光学機構8の反射部32に向けて出射する。
灯室S内のエクステンションリフレクター34は、開口部34aを有し、LED光源ユニット(5,6)の各投影レンズ13は、開口部34aから前方に露出する。レーザー光源ユニット7及び光学機構8は、エクステンションリフレクター34の後方でロービーム配光パターンを形成するLED光源ユニット6の上に配置される。図3(b)に示される光学機構8は、MEMSミラーであり、ベース部37、第1回動体38、第2回動体39、第1トーションバー40、第2トーションバー41、永久磁石42,43、端子部44を有する。板状のベース部37と第1回動体38は、それぞれ中央に開口部(37a,38a)を有し、板状の第2回動体39の前面には、銀蒸着やメッキなど処理等によって反射部32が形成される。
第1回動体38は、開口部37aの上下端部(37b,37c)に設けられた一対の第1トーションバー40により、ベース部37に対して左右に回動可能に支持され、第2回動体39は、開口部38aの左右端部(38b,38c)に設けられた一対の第2トーションバー41により、第1回動体に対して上下に回動可能に支持される。ベース部37、第1及び第2回動体(38,39)は、図2に示すように車両用灯具の前後方向に対して下方に傾斜した状態で図2に示す支持部材4の固定部33に固定される。
図3(b)に示されるようにベース部37には、第1トーションバー40が延びる方向と直交する位置に、一対の永久磁石42が設けられ、更に第2トーションバー41が延びる方向と直交する位置に、一対の永久磁石43が設けられる。第1及び第2回動体(38、39)には、制御装置9に接続された図示しない第1及び第2のコイルがそれぞれ設けられる。
第1コイル及び永久磁石42と、第2コイル及び永久磁石43は、後述する図5の走査用アクチュエータ35を構成する。走査用アクチュエータ35は、第1及び第2コイルに流れる駆動電流の大きさと向きを個別に変化させることにより、第1回動体38をベース部37に対して上下に回動させ、かつ第2回動体39を第1回動体38に対して左右に回動させる。反射部32の向きは、第1及び第2回動体(38,39)の回動に基づいて上下左右に変化する。
図2及び図3(b)に示す光学機構8は、図3(a)のレーザー光源ユニット7から出射したレーザー光B2を第2回動体39の反射部32において前方に反射させる。反射部32の出射端32a(反射点)において前方に反射されたレーザー光B2は、第2回動体39の反射部32を上下左右に往復回動させることにより、車両前方を走査する。尚、光学機構8には、MEMSミラー以外にもガルバノミラーやDMD(デジタルミラーデバイス)等の多様な光学機構を採用出来る。DMDは、回動する可動式マイクロミラーを数十万個単位で格子状に配置し、各マイクロミラーの回動角によって光源からの光の反射と非反射を切り替えることにより、光源からの光を反射した多数のマイクロミラーをそれぞれ素子状に発光させる光学機構である。DMDは、多数のマイクロミラーの回動制御によってレーザー光B2の反射範囲や反射光の濃淡を制御し、所定の形状の図形を車両の前方の路面等に描画する。
次に図4により、制御装置9を説明する。制御装置9は、灯具ECU(電子制御装置)51、ROM52、RAM59等を有する。灯具ECU51は、アクチュエータ制御部36及びレーザー光源制御部54を有する。ROM52には、各種制御プログラムが記録され、灯具ECU51は、ROM52に記録された制御プログラムをRAM59において実行し、各種制御信号を生成する。
レーザー光源制御部54は、第1〜第3光源(15〜17)によるレーザー光の色、第1〜第3光源(15〜17)の出射強度及び点消灯を光源毎に制御する。アクチュエータ制御部36は、走査用アクチュエータ35を制御してレーザー光B2によって車両前方を高速で走査し、ドライバーや歩行者等に注意喚起を行うマークや文字等の図形を車両の周囲の路面や建造物等に描画する。
また、ECU51には、画像処理装置56、速度計58等が接続される。画像処理装置56には、車載カメラ60や道路監視カメラ61、等が接続される。車載カメラ60には、自車両または他車に車載されて車両周辺を動画または静止画で撮影するカメラ等が含まれ、道路監視カメラ61には、交差点に配置される交差点カメラや、道路の近辺に設置されて、路面状況、歩行者、自転車、バイク、自動車等の車両、障害物等を動画または静止画で撮影する監視カメラなどが含まれる。画像処理装置56は、インターネット等の通信回線を介して道路監視カメラ61に接続され、道路監視カメラ61による映像及び画像データを取得する。
画像処理装置56は、車載カメラ60や通信回線を介して接続された交差点カメラ等の道路監視カメラ61等で撮影された道路や道路上のレーンマーク、歩行者、自転車、対向車両、建造物及び障害物等に関する映像等を解析処理したデータとして灯具ECU51に送り、灯具ECU51は、レーンマークの位置や歩行者及び対向車の位置や有無等を特定する。画像処理装置56、車載カメラ60(または道路監視カメラ61)は、車線及び歩行者検出装置101を形成する。また、ナビゲーションシステム57は、自車両の現在位置や今後の進行方向に関するデータ信号を灯具ECU51に送る。
灯具ECU51は、画像処理装置56の映像データやナビゲーションシステム57から得られた道路上の自車両の状況、ターンシグナルランプスイッチ64やステアリング動作検出機構65から得られるドライバーによる自車両の操作を解析した上で、自車両や他車両のドライバーに注意を促す所定の図形を路面等の所定の位置に描画するように、レーザー光源ユニット7と光学機構8を制御する。
車両用表示システム100による図形の描画は、例えば、図5のように行われる。符号S1は、レーザー光源ユニット7からレーザー光B2を受けた光学機構8による走査線の軌跡を示す。光学機構8は、レーザー光B2を受けた反射部32(図3(b)を参照)を車両前方の矩形の走査領域(符号Sc1)内の左端位置から右端位置まで回動させて、左方から右方への走査を行った後、反射部32を左斜め下方に回動させて、最初の走査開始位置から微小距離d1だけ下方にずれた次の走査開始位置に反射部32の向きを戻し、再び左方から右方へ走査する動作を繰り返し行う。尚、光学機構8による走査は、右端位置から左端位置に向けて行っても良いし、左右に往復させながら行っても良い。
また、レーザー光源制御部54は、図5に示すように光学機構8による左方から右方への走査が行われる際に第1から第3光源(15〜17)の点灯または消灯を行い、光学機構8の反射部32の向きを右方から左斜め下の次の走査開始位置に戻す際に第1から第3光源(15〜17)を全て消灯させる。図6(a)(b)に記載した走査線S1の点線部分は、第1から第3光源(15〜17)を全て消灯させた範囲を示し、走査線S1の実戦部分は、第1から第3光源(15〜17)の一部または全部を点灯させ、緑色等のレーザー光B2による図形を路面に描画する範囲を示す。レーザー光B2は、点灯時における左右方向の軌跡を上下に積層されることでマーク等の図形を描画する。
ここで、図5及び図6(a)〜(c)により、矩形等からなる線状図形パターンm1を自車線MR1に沿って複数配列した縞模様の図形パターンM1を描画することで、歩行者Huに自車両Myの接近方向を認知させる、車両用表示システム100の第1実施例を説明する。図5及び図6(a)〜(c)には、自車両Myが走行する自車線MR1と対向車線OR1からなる片側一車線の道路R1が示されている。符号CM1は、自車線MR1の右端縁部となるセンターライン(中央分離帯のレーンマーク)を示し、符号SM1は、自車線MR1の左端縁部となる自車線側の路肩用レーンマークを示し、符号SM2は、(自車両Myのドライバーから見て)対向車線OR1の右側縁部となる対向車線側の路肩用レーンマークを示す。
図5及び図6(a)〜(c)においては、白色のロービーム配光パターンLbで照らされた路面R1において、まず灯具ECU51が、自車両の車載カメラ60または道路監視カメラ61で撮影された道路R1の映像データから自車線MR1の路肩用レーンマークSM1及びセンターラインCM1の位置と設置間隔を検出し、自車線MR1の位置及び範囲を特定する。その上で灯具ECU51は、路肩用レーンマークSM1及びセンターラインCM1の位置等の検出結果に基づき、アクチュエータ制御部36とレーザー光源制御部54を介して第1から第3光源(15〜17)と光学機構8に以下の制御を行わせる。
光学機構8が走査を行う際に、レーザー光源制御部54は、まず、図5に示す描画を行わない走査の左端限界位置P1から自車線の路肩用レーンマークSM1の右縁部Sr1若しくはその近傍位置を示すP2までの区間においてレーザー光源ユニット7の第1から第3光源(15〜17)を全て消灯させる。次に、レーザー光源制御部54は、自車線MR1上のP2からセンターラインCM1の左縁部Cr1若しくはその近傍位置を示すP3までの区間において、第1から第3光源(15〜17)の一部または全てを点灯させて白色以外の色のレーザー光B2を発生させることにより、線L1を自車線MR1上に描画する。その後、レーザー光源制御部54は、描画を行わないP3から走査の右端限界位置P4までの区間において第1から第3光源(15〜17)を全て消灯させる。
レーザー光源ユニット7と光学機構8は、走査の位置を微少長さd1ずつ下方にずらしつつ、上述した左方から右方への走査を高速で繰り返すことにより、レーザー光による線L1を自車線MR1の伸びる方向に積層し、図5及び図6(a)(c)に示す線状図形パターンm1を自車線MR1の幅一杯に形成する。線状図形とは、コーナーを多数備えた図形を示す。線状図形パターンm1は、自車線MR1の幅方向に延びる前後の稜線と、レーンマークSM1及びセンターラインCM1に沿って伸びる左右の縁線に囲まれた形状を有する。自車線MR1が直線道路の場合、前記左右の稜線が直線となるため、線状図形パターンm1は、矩形の図形パターンM1として描画され、自車線MR1が曲線道路の場合、線状図形パターンm1は、前後の稜線が左右に伸びる直線で、左右の縁線がレーンマークSM1及びセンターラインCM1に沿った曲線となる図形として描画される。
図6における複数の線状図形パターンm1は、自車両Myの前方に等間隔のクリアランスm4を空けて描画されることによって縞模様からなる図形パターンM1を自車線MR1上に描画する。クリアランスm4は、第1から第3光源(15〜17)を全て消灯させて行う走査(図5の符号P5からP6の範囲を参照)によって形成される。縞模様の図形パターンM1は、線状図形パターンm1を描画する走査と第1から第3光源(15〜17)を全て消灯させてクリアランスm4を形成する走査を車線の延びる方向に交互に行うことによって自車線MR1上に描画される。縞模様の図形パターンM1は、路肩用レーンマークSM1とセンターラインCM1に沿って、自車線MR1の内側のみに描画され、対向車線OR1にはみ出さない。また、図6(a)に示すように縞模様の図形パターンM1には、複数の図形パターンm1の左右縁部を連結する左右縁部(m2、m3)を描画している。左右縁部(m2、m3)は、描画されなくてもよいが、縞模様の図形パターンM1の描画されている位置が自車線MR1の内側であることから、自車両Myが自車線MR1上を走行していることを歩行者Huに認識させやすくするため、描画されることがより望ましい。このように、各実施例の車両用表示システムは、所定の範囲でのレーザー光B2の点灯と消灯を行い、左右方向に描画された所定の直線を上下に積層することによって、路面等に多彩な図形を描画する。
図5,図6(a)〜(c)に示される、前照灯用配光パターンLbと異なる色のレーザー光で形成された縞模様の図形パターンM1は、かつ自車線MR1の外にはみ出さない状態で図示しない自車両Myと共に進行する。図6(a)(c)に示すように道路R1に交差する道路CR1上の歩行者Huは、建築物K1によって自車線MR1上の自車両Myを直視できなくても、縞模様を形成している線状図形パターンm1が自車線MR1の内側を繰り返し前進する様子を予め目視することが出来る。従って、歩行者Huは、縞模様の前進を目視することにより、図6(c)の自車線MR1上をFr方向に進行する自車両Myが歩行者Huの右側から接近していることを容易に認識し、自車線MR1に侵入する危険性を認識する。また、図形パターンM1の縞模様は、図6(b)に示すように自車両Myのドライバーから見ると図6(a)のクリアランスm4が前後に潰れて見えにくいことによって縞模様ではなく矩形の図形パターンに見えるため、ドライバーの目障りにならない。
尚、縞模様の図形パターンM1は、ロービーム配光パターンLbよりも照度の強い白色光で描画しても良いが、白色以外の色で描画する方がより見やすい。また、図形パターンM1は、歩行者への注意喚起を促しやすくするように点滅させてもよい。また、第1実施例においては、レーザー光によって図形パターンを描画しているが、実際には、LED光源、ディスチャージランプ等による光を矩形などの可動型のシェードに設けた穴の形を変えることの出来るスリット等に透過させることによって、矩形等の所定形状の図形パターンを検出されたレーンマークの位置に基づいて描画させてもよい。
尚、第1実施例の縞模様の図形パターンM1は、自車両Myの接近方向を歩行者Huに認識させることが出来ても、自車両Myがどの程度接近しているかを荷認識させることが出来ないため、車両用表示システム100による図形パターンは、自車両Myがどの程度歩行者Huに接近しているかを認識させることが出来るように描画されることが望ましい。そこで、第2実施例の車両用表示システムにおいては、縞模様を構成する線状図形パターンの描画位置が車両に近づくにつれて、線状図形パターンの描画形態が徐々に変化するように描画している。
次に図7(a)により、縞模様の図形パターンM2を描画することで、自車両Myがどの程度接近しているかを歩行者Huに認知させる、車両用表示システム100の第2実施例を説明する。縞模様の図形パターンM2は、自車線MR1に沿って多数の線状図形パターンm12を前後に所定の間隔で複数描画することによって自車線MR1上に形成される。線状図形パターンm12は、第1実施例の線状図形パターンと同様に自車線MR1の幅一杯に描画された矩形の図形パターンである。
第2実施例の車両用表示システム100においては、描画装置102によって自車線MR1に沿って多数描画される図形パターンm12の描画間隔を自車両から図形パターンm12までの距離に基づいて変化させている。即ち、図7(a)に示すように、隣接する図形パターンm12は、自車両に近い位置に描画されるほど、短いクリアランスで描画され、自車両Myから遠ざかるほど、描画されるクリアランスが長くなる。図7(a)に示すように隣接する図形パターンm12のそれぞれのクリアランスを自車両Myから近い順に符号c1、c2、c3・・・で表すと、描画装置102は、レーザー光源ユニット7と光学機構8による走査を行うことにより、クリアランスc1〜c3がc1<c2<c3となるように多数の図形パターンm12を描画し、縞模様の図形パターンM2を自車線MR1上に描画する。尚、図7(a)に示す複数の図形パターンm12の左右縁部を連結する左右縁部(m2、m3)は、描画されなくてもよい。
自車線MR1に対する交差道路CR1上の歩行者Huは、建築物K1に妨げられることよって自車両Myを直視出来なくても、自車線MR1上を前進する縞模様を目視できる。縞模様の図形パターンM2を構成する多数の矩形の図形パターンm12は、車両から遠いほど広い間隔をあけて描画され、車両に近いほど狭い間隔で描画される。従って、歩行者に目視される一定時間あたりの図形パターンm12は、自車両Myが歩行者Huに近づくほど増えるため、歩行者Huは、自分に徐々に車両が接近している危険性を認識する。尚、多数の図形パターンm12の描画間隔は、速度計58によって検出される自車両Myの速度が速くなるほど狭くすることがより望ましい。その場合、歩行者Huは、目視される一定時間あたりの図形パターンm12の数が激増することにより、車両が高速で接近しているというより大きな危険性を認識する。
次に図7(b)により、縞模様の図形パターンM3を描画することで、自車両Myがどの程度接近しているかを歩行者Huに認知させる、車両用表示システム100の第3実施例を説明する。縞模様の図形パターンM3は、自車線MR1に沿って多数の線状図形パターンm131、m132,m133・・・を前後に等間隔で複数描画することによって自車線MR1上に形成され、第3実施例の各線状図形パターンは、自車線MR1の幅一杯に描画された矩形の図形パターンである。
第3実施例の車両用表示システム100においては、縞模様の図形パターンを構成する多数の矩形の図形パターンの描画間隔を等間隔または異なる間隔にしつつ、矩形の図形パターンm131、m132,m133・・・の前後の長さを自車両から矩形の図形パターンまでの距離に基づいて変化させている。即ち、図7(b)に示すように、図形パターンm131、m132,m133・・・は、それぞれ自車両に近い位置に描画されるほど、前後に短く描画され、自車両Myから遠ざかるほど、前後に長く描画される。図7(b)に示すように各図形パターンm131、m132,m133・・・のそれぞれの前後長さを自車両Myから近い順に符号dp1、dp2、dp3・・・で表すと、描画装置102は、レーザー光源ユニット7と光学機構8による走査を行うことにより、矩形の各図形パターンm131〜m133の前後の長さがdp1<dp2<dp3となるように多数の矩形の図形パターンを描画し、縞模様の図形パターンM3を自車線MR1上に描画する。尚、図7(b)に示す複数の図形パターンm12の左右縁部を連結する左右縁部(m2、m3)は、描画されなくてもよい。
自車線MR1に対する交差道路CR1上の歩行者Huは、建築物K1に妨げられることよって自車両Myを直視出来なくても、自車線MR1上を前進する図形パターンM3の縞模様を目視できる。縞模様の図形パターンM3を構成する多数の矩形の図形パターンm131、m132,m133・・・は、車両から遠いほど前後に長く描画され、車両に近いほど前後に短く描画される。従って、縞模様を形成する矩形の図形パターンは、それぞれ自車両Myが歩行者Huに近づくほど歩行者Huの目前を速く通過するため、縞模様の図形パターンM3を目視した歩行者Huは、自分に徐々に車両が接近している危険性を認識する。
次に図8(a)により、縞模様の図形パターンM4を描画することで、自車両Myがどの程度接近しているかを歩行者Huに認知させる、車両用表示システム100の第4実施例を説明する。縞模様の図形パターンM4は、自車線MR1に沿って多数の線状図形パターンm141、m142,m143・・・を前後に等間隔または異なる間隔で複数描画することによって自車線MR1上に形成される。第3実施例の各線状図形パターンは、自車線MR1の幅一杯に描画された前方に凸となる曲線の図形パターンである。
前方に向かって凸となる多数の曲線の線状図形パターンm141、m142,m143・・・は、描画装置102により、自車両Myからより遠い位置に描画されるものほど小さな曲率を有するように描画され、自車両Myにより近い位置に描画されるものほど大きな曲率を有するように描画される。即ち、図8(a)に示すように各図形パターンm141、m142,m143・・・のそれぞれの曲率を自車両Myから遠い順に符号Cu1、Cu2、Cu3・・・で表すと、描画装置102は、レーザー光源ユニット7と光学機構8による走査を行うことにより、曲線の図形パターンm141〜m143のそれぞれの曲率Cu1<Cu2<dp3となるように多数の曲線の図形パターンを描画し、縞模様の図形パターンM4を自車線MR1上に描画する。尚、図8(a)に示す複数の図形パターンm12の左右縁部を連結する左右縁部(m2、m3)は、描画されなくてもよい。
道路CR1上の歩行者Huは、自車両Myを直視出来なくても、自車線MR1上を前進する図形パターンM4の縞模様を目視できる。歩行者Huは、図8(a)に示される曲線の図形パターンm141、m142,m143を車両から遠くに描画されたものから順番に目視する。歩行者Huは、目前を順番に通過する図形パターンm141、m142,m143の曲がりが徐々に大きくなることを目視することにより、自分に徐々に自車両Myが接近している危険性を認識する。
尚、図8(b)は、第1実施例の車両用表示システム100によって描画される縞模様の図形パターンM1の変形例を示すものである。図8(b)においては、自車両Myの車載カメラ60や道路監視カメラ61によって交差する道路上に歩行者Huの存在と位置を検知した場合において、描画装置102が、自車線MR1上において歩行者Huの前に自車両My左折が左折することを意味する「左向きに曲がる矢印」のマークMd1と、「曲がる」という文字Mw1を描画したものである。描画装置102は、「左向きに曲がる矢印」のマークMd1と「曲がる」という文字Mw1をレーザー光源ユニット7を前消灯させることによって縞模様の左端部の一部に形成した非描画エリアer1に描画し、かつ文字Mw1を歩行者に対向する向きに描画する。「左向きに曲がる矢印」のマークMd1と「曲がる」という文字Mw1を見た、道路CR1上の歩行者Huは、自車両Myが自分に向かって左折してくる危険性を認識する。また、歩行者Huに対向して並べられた「曲がる」という文字Mw1は、斜め後方から自車両Myのドライバーに見られても、潰れるように見られて意味を認識されないため、自車両Myのドライバーに煩わしさを与えない。
次に図9(a)(b)により、縞模様の図形パターンM5を描画することで、自車両Myがどの程度接近しているかを歩行者Huに認知させる、車両用表示システム100の第5実施例を説明する。縞模様の図形パターンM5の形状は、第1実施例の図形パターンM1と同一であるが、図形パターンM1と描画の配色などが異なる。
図9(a)の縞模様の図形パターンM51においては、例えば、多数の矩形の図形パターンを描画するエリアを自車両Myから遠い順に複数(図9(a)では3箇所)のエリアE1〜E3に分け、エリア毎に矩形の図形パターンの表示態様を変化させる。例えば、第5実施例の車両用表示システム100においては、描画装置102により、エリアE1内の複数の矩形の図形パターンgm1を緑色のレーザー光によって描画し、エリアE2内の複数の矩形の図形パターンym1を黄色のレーザー光によって描画し、エリアE3内の複数の矩形の図形パターンrm1を赤色のレーザー光によって描画するようにする。または、描画装置102により、エリアE1内の複数の矩形の図形パターンgm1を点滅させ、エリアE2内の複数の矩形の図形パターンym1を図形パターンgm1よりも速く点滅させ、エリアE3内の複数の矩形の図形パターンrm1を図形パターンym1よりも速く点滅させるようにする。
自車両Myと共に前進する縞模様の図形パターンM51を見た歩行者Huは、自車両Myの接近に伴い目前を順番に通過する複数の図形パターン(gm1、ym1、rm1)の色が、安全を示す緑色、注意を示す黄色、危険を示す赤色に変化することにより、自車両Myがどの程度自分に接近しているのか認識出来る。または、歩行者Huは、自車両Myの接近に伴い目前を順番に通過する複数の図形パターン(gm1、ym1、rm1)の点滅の速度が、徐々に速くなることにより、自車両Myがどの程度自分に接近しているのか認識出来る。
尚、図9(b)においては、描画装置102によって描画される、縞模様の図形パターンM51の変形例である縞模様の図形パターンM52を示している。図形パターンM52は、多数の矩形の図形パターンを描画するエリアを自車両Myから遠い順に3つのエリアE4〜E6に分けていること、自車両Myから遠いエリア(E4〜E6)から順番に図形パターン(gm2、ym2、rm2)の色を緑色、黄色、赤色に変えること、または図形パターン(gm2、ym2、rm2)の点滅を速くすることについては、図形パターンM51と共通する。しかし、図形パターンM51のエリアE1〜E3は、前後に3等分されているのに対し、図形パターンM52のエリアE4〜E6は、それぞれのエリアの前後の長さがE4<E5<E6となるように分けられている点で図形パターンM51と異なる。
このようにした場合、自車両Myと共に前進する縞模様の図形パターンM52を見た歩行者Huは、自車両Myの接近に伴い目前を順番に通過する複数の図形パターン(gm1、ym1、rm1)の色または点滅の速度が、図形パターンM51よりも速く変化する状況を目視することにより、自車両Myがより高速で自分に接近しているという高い危険性を認識できる。尚、歩行者Huに迫る危険性を強調するため、自車両Myから歩行者Huまでの距離がまだ離れていた安全であることを表すエリアE4は、速度計58によって計測される自車両Myの速度が速いほど、前後の長さを短く設定されることが望ましく、尚、自車両Myが歩行者Huの間近に接近していて危険であることを表すエリアE6は、速度計58によって計測される自車両Myの速度が速いほど、前後の長さを長く設定されることが望ましい。また、描画装置102によって描画される図形パターン(M51、M52)においては、エリア毎に行う多数の矩形の図形パターンの色分けと、点滅速度の変化を併用させることが望ましい。
尚、図9(a)(b)に示した第5実施例の車両用表示システム100における、図形パターンを前後の複数のエリアに分けること、エリア毎に所定の色分けをすること、及びエリア毎に点滅速度を変える手法は、第2実施例から第4実施例の図形パターンM2〜M4と後述する第7実施例の図形パターン(M71、M72)に採用しても同様の効果が得られる。
次に図10(a)(b)により、市松模様状の図形パターンを描画することで、自車両Myがどの程度接近しているかを歩行者Huに認知させる、車両用表示システム100の第6実施例を説明する。図10(a)においては、描画装置102により、レーザー光B2による緑色等の正方形の図形パターンを前後左右に交互に等間隔で描画してなる市松模様の図形パターンM61を自車線MR1内に描画しており、図10(b)においては、描画装置102により、レーザー光B2による緑色等の所定形状(例えば凸型など)の図形パターンを前後左右に交互に等間隔で描画してなる「ホワイトノイズ」と言われる形状の図形パターンM62を自車線MR1内に描画している。
歩行者Huは、図形パターン(M61、M62)が自車両Myと共に前進することを目視することにより、自車両Myが見えなくても、自車両Myの接近する方向を認識できる。また、図形パターン(M61、M62)は、斜め後方にいる自車両Myのドライバーが見ても細かすぎて市松模様に見えないため、ドライバーに煩わしさを感じさせない。尚、描画装置102においては、図形パターン(M61、M62)の描画色を先端側から後端側にかけて例えば安全を示す緑色、注意を促す黄色、危険を報知する赤色へと徐々に変化させることが望ましい。
次に図11(a)(b)により、前方に向かって路側帯側からセンターライン方向に傾斜する傾斜縁を有する多角含有図形の図形パターン(M71、M72)
を描画することで、自車両Myがどの程度接近しているかを歩行者Huに認知させる、車両用表示システム100の第7実施例を説明する。図11(a)においては、描画装置102により、レーザー光B2による緑色等の二等辺三角形の図形パターンM71を自車線MR1内に描画し、図10(b)においては、直角三角形の図形パターンM72を自車線MR1内に描画している。
二等辺三角形の図形パターンM71は、自車両Myの前方で左右方向に延びる後端縁71aと、前方に向かって路肩用レーンマークSM1の近傍からセンターラインCM1方向に傾斜する第1傾斜縁71bと、前方に向かってセンターラインCM1の近傍から路肩用レーンマークSM1方向に傾斜する第2傾斜縁71cによって囲まれた領域に描画される。直角三角形の図形パターンM72は、前方に向かって路肩用レーンマークSM1の近傍からセンターラインCM1の近傍まで傾斜する傾斜縁72aと、路肩用レーンマークSM1の近傍を路肩用レーンマークSM1に沿って伸びる左側縁72bと、傾斜縁72aと左側縁72bの双方の前端に連続し、左右に伸びる前端縁72cによって囲まれた領域に描画される。
自車線MR1の路肩に交差する道路CR1上の歩行者Huが、自車両Myと共に前進する二等辺三角形の図形パターンM71を見ると、歩行者Huには、第1傾斜縁71bが自分に向かって来るように見え、かつ第2傾斜縁71cが自分から離れて行くように見える。その結果、歩行者Huは、自車線MR1を直進する自車両Myが歩行者Huの右方向から自分に向かってくることを正確に認識する。
また、歩行者Huが、自車両Myと共に前進する直角三角形の図形パターンM72を見ると、歩行者Huには、傾斜縁72aのみが自分に向かって来るように見える。歩行者に向かって来るように見える傾斜縁72a、自車線MR1から歩行者Huのいる交差道路CR1に左折しようとする、つまり歩行者に向かって左折する自車両Myがいることを前もって暗示するため、歩行者Huは、自分に向かって左折する自車両Myが徐々に接近していることを認識出来る。
尚、第1実施例から第7実施例に使用される描画装置102においては、車線及び歩行者検出装置101における自車両Myの車載カメラ60や道路監視カメラ61によって交差する道路CR1や自車線MR1の近傍にいる歩行者や自転車等が検出されたときにのみ縞模様の図形パターンM1を表示させることが、自車両Myの消費電力を節約する観点から望ましい。
100 車両用表示システム
101 車線及び歩行者検出装置
102 描画装置
9 歩行者検出装置と描画装置の制御装置
m1、m12 線状図形パターン
m131〜m133 線状図形パターン
m141〜m143 線状図形パターン
M1 縞模様の図形パターン
M2〜M5 描画形態が徐々に変化する縞模様の図形パターン
My1 自車両

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、繰り返し描画される複数の図形によって構成される模様を車両前方に描画する描画装置を備えた車両用表示システム。
  2. 前記模様は、配列された複数の線状図形によって構成された縞模様であり、
    描画される位置が前記車両に近づくにつれて、縞模様を構成する前記各線状図形の描画形態が、徐々に変化することを特徴とする、請求項1に記載の車両用表示システム。
  3. 縞模様を構成する前記各線状図形の描画形態は、前記車両の速度に比例してより大きく変化することを特徴とする、請求項2に記載の車両用表示システム。
  4. 歩行者を検出する歩行者検出装置と、
    前記歩行者検出装置による歩行者の検出時に前記描画装置に模様を描画させる制御装置と、を有することを特徴とした、請求項1から4のうちいずれかに記載の車両用表示システム。
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