JP2016029641A - 蓄電素子 - Google Patents

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伸晃 小名木
眞幸 芳尾
Masayuki Yoshio
眞幸 芳尾
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Abstract

【課題】負極への金属の析出を防止でき、従来に比べて極めて安全であり、かつ電気二重層キャパシタを上回る容量を有する蓄電素子の提供。【解決手段】正極と、負極活物質として炭素質材料を含む負極と、電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを有する蓄電素子であって、前記炭素質材料におけるc軸方向の結晶子サイズLc(002)が1.65nm以上241.1nm以下であり、電解質イオンの陽イオンが前記負極にインターカレート及びデインターカレートし、かつ陰イオンが前記正極にインターカレート及びデインターカレートする蓄電素子である。【選択図】なし

Description

本発明は、蓄電素子に関する。
リチウムイオン電池(LIB)は蓄電素子の一種であり、充電放電を繰り返すことができるため、充放電頻度の高い用途に有用である。
前記リチウムイオン電池に使用される非水溶媒、例えば、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等の炭酸エステル類に溶解可能な塩としては、LiPF等のリチウム塩が主として使用されている。しかし、前記リチウム塩を溶質として用いた場合は、金属Liが析出する可能性があり、一端金属Liが析出すると、短絡の危険性がある。実際、これまでも短絡と思われる事故により多くの発火事故などが起こっている。前記リチウムイオン電池の負極活物質として黒鉛を使用する場合、特に低温(約0℃以下)においては、金属Liが析出しやすいことが報告されている。
更に、正極においては、過充電時、酸化物からの離脱酸素と電解液が反応し、熱暴走が発生し、発熱や発火が報告されている。
一方、前記炭酸エステル類に溶解可能な塩としては、巨大陽イオン(例えば、アンモニウム塩等の非金属陽イオン)と、巨大陰イオン(例えば、PF陰イオン、BF陰イオン等)とからなる有機塩がある。前記有機塩を前記リチウムイオン電池の電解質として利用できれば、前記有機塩はリチウムイオン等の金属陽イオンを有しないため、前記リチウムイオン電池の危険性を大幅に減少させることが可能となる。
しかし、前記非金属陽イオンは、イオン径が金属陽イオンよりも巨大であり、固体結晶中の特定のサイトに挿入(インターカレーション)させることが困難である。そのため、前記非金属陽イオンは前記リチウムイオン電池の主電解質として採用されることはなかった。
従来より、電解質にリチウム塩(Li含有酸化物)を用いる蓄電素子として知られているのは、電解液中に黒鉛を負電極とするリチウムイオン電池(LIB)である。前記LIBの蓄電メカニズムは、リチウムイオン(Liイオン)の黒鉛格子内への挿入(インターカレーション)反応に基づき、黒鉛はLiCで表される化合物に変化することに基づくものである(特許文献1参照)。
これに先立ち、英国のGoodenoughらは、コバルト酸リチウム(LiCoO)等のLi含有酸化物からの脱Li(デインターカレーション)が可能であることを報告している(特許文献2参照)。
前記先行技術文献に基づき、Li含有酸化物を正電極に、黒鉛等のカーボン化合物を負電極に用い、Liイオンのインターカレーション乃至デインターカレーションを蓄電メカニズムとする、新型リチウムイオン電池が提案されている。
現在充放電可能な二次電池としては、前記新型リチウムイオン電池が最大の販売量を有し、自動車等の起動に用いられている鉛電池を凌駕するまでに成長している。
ところで、前記リチウムイオン電池(LIB)において、結晶格子内にLiイオン等がインターカレートすると、結晶格子の膨張が起こるので、X線回折法(XRD法)によると、特定の結晶面からの回折線ピーク位置の低角度へのシフトが起こる。このシフトは、インターカレーション反応に特有な現象であり、電気二重層キャパシタ(EDLC)の蓄電メカニズムでは、結晶格子内へのイオンのインターカレーションは起こらない。即ち、前記EDLCの蓄電メカニズムは、インターカレーション反応ではなく、粒子表面におけるイオンの吸脱着であり、前記EDLCではXRDピーク位置のシフトは認められない。したがって、前記LIBと前記EDLCとの蓄電メカニズムの相違は、XRD法により確認できる。
また、黒鉛への1価陽イオンのインターカレーションで確認されているのは、Liイオン、Kイオンなどであることが報告されている(非特許文献1参照)。また、電気容量は小さくなるが、Naイオンもインターカレーション反応を行うことができので、価格の低廉なNaイオンを用いるNaイオン電池も提案されている。
前記リチウムイオン電池(LIB)においては、エネルギー密度の点から、主に黒鉛が負電極に用いられている。しかし、前記黒鉛へのLiイオンへのインターカレーション速度は遅いため、特に低温(0℃以下)では、金属Liの析出が認められる。前記金属Liが充放電に伴って成長すると、対極である正極に達し、正負極の短絡が起こる可能性があり、前記リチウムイオン電池(LIB)の発火、爆発などの事故が起こる可能性があり、実際に多くの事故が発生している。
更に、金属を含まないイオンを使用する例として、電気二重層キャパシタがある。しかし、一般的に前記電気二重層キャパシタは容量が小さいため、容量の増加が熱望されていた。
したがって、蓄電素子の安全性を飛躍的に向上させるため、金属イオンを有しない電解液を用いて、負極への金属の析出を防止できる極めて安全であり、かつ電気二重層キャパシタを上回る容量を有する蓄電素子の開発が強く望まれているのが現状である。
本発明は、負極への金属の析出を防止でき、従来に比べて極めて安全であり、かつ電気二重層キャパシタを上回る容量を有する蓄電素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の蓄電素子は、正極と、負極活物質として炭素質材料を含む負極と、電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを有する蓄電素子であって、
前記炭素質材料におけるc軸方向の結晶子サイズLc(002)が1.65nm以上241.1nm以下であり、
電解質イオンの陽イオンが前記負極にインターカレート及びデインターカレートし、かつ陰イオンが前記正極にインターカレート及びデインターカレートすることを特徴とする。
本発明によると、負極への金属の析出を防止でき、従来に比べて極めて安全であり、かつ電気二重層キャパシタを上回る容量を有する蓄電素子を提供することができる。
図1は、本発明の蓄電素子の一例を示す組み立て図である。 図2は、実施例1における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図3は、実施例2における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図4は、実施例3における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図5は、実施例4における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図6は、実施例5における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図7は、実施例6における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図8は、実施例8における定電流充電放電試験の結果を示すグラフである 図9は、炭素質材料のc軸方向の結晶子サイズLc(002)、及び平均面間隔d(002)を示す模式図である。
(蓄電素子)
本発明の蓄電素子は、正極と、負極と、非水電解液とを有してなり、セパレータを有することが好ましく、更に必要に応じてその他の部材を有してなる。
前記課題を解決するため本発明者らは、金属イオンを含まない1価の陽イオンを有し、かつ巨大イオン径を有する有機塩(電解質)が、炭酸エステル塩に溶解可能なことに着目し鋭意検討を重ねた結果、前記金属イオンを含まない巨大な1価の陽イオンをインターカレーション可能な電極材料を開発できれば、金属の析出が原理上無視できるので、従来のリチウムイオン二次電池に比べて極めて安全な蓄電素子が得られることを知見した。
本発明において、前記負極に用いられる炭素質材料は、c軸方向の結晶子サイズLc(002)が241.1nm以下であり、123.92nm以下が好ましい。前記Lc(002)が241.1nm以下であると、巨大イオンのインターカレーションが確認できるという利点がある。なお、前記c軸方向の結晶子サイズLc(002)値は1nm以上が好ましい。
前記炭素質材料の結晶子サイズLc(002)は、例えば、株式会社リガク製ミニフレックスII型X線回折装置を用い、Cu−Kα線をNiで単色化し、高純度シリコンを標準物質として学振法(Carbon−X)で測定することができる。
前記c軸方向の結晶子サイズLc(002)を満たす炭素質材料は、黒鉛又はカーボン材料等の炭素質材料を膨張化処理することにより実現することができる。
前記膨張化処理については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素質材料を、98質量%硫酸9質量部と60質量%硝酸1質量部との混酸に2時間接触させて黒鉛−硫酸層間化合物を得る。これを水洗し、乾燥後、800℃以上1,000℃以下の電気炉に投入して加熱する方法などが挙げられる。
ここで、前記(巨大)陽イオンのイオン半径は、0.2nm以上が好ましく、0.4nm以上がより好ましい(直井、西野監修「次世代キャパシタ開発最前線」page56、NTS社(2009)参照)。これに対して、Liイオンのイオン半径は、0.076nmである。前記イオン半径が0.2nm以上である巨大陽イオンをインターカレートする電極活物質は、ほとんど発見されていない。そこで、極めて安全な有機イオン電池の開発を目的として、巨大陽イオンをインターカレート可能な黒鉛を含む炭素質材料の発見乃至開発を試みた。
なお、Liイオン、Naイオン、及びKイオンのイオン半径は、それぞれ0.076nm、0.095nm、及び0.13nmである。また、前記巨大陽イオンと塩を生成する対アニオンのBFアニオン、PFアニオンのイオン半径はそれぞれ0.23nm、0.25nmである。
本明細書において、前記「巨大イオン」とは、イオン半径が0.2nm以上であるイオンを意味する。
前記電解質として、上述したような巨大陽イオンを有する有機塩を用いる蓄電素子としてよく知られているのは、電解液中に活性炭が浸されてなる電気二重層キャパシタ(EDLC)である。
しかし、前記電気二重層キャパシタ(EDLC)の蓄電メカニズムは、これら有機イオンの電極への吸脱着反応であり、インターカレーション乃至デインターカレーション反応ではない。前記蓄電メカニズムの違いにより、前記電気二重層キャパシタ(EDLC)のエネルギー密度は小さくなり、前記リチウムイオン電池(LIB)の10%以下の0.9Wh/kg以上7.4Wh/kg以下程度である。
前記電気二重層キャパシタ(EDLC)は、活性炭を活物質として用いる。前記活性炭とは、BET比表面積が約1,000m/g以上になるように、アルカリ賦活法、水蒸気賦活法等の各種合成法により処理した無定形炭素である。蓄電メカニズムを吸脱着反応とするためには、吸脱着するその表面積を大きくすることにより、より大きなエネルギー密度が得られるからである。これに対して、インターカレーション乃至デインターカレーション反応を有するリチウムイオン電池には、このような異常に大きい表面積を有する化合物は使用しない。
蓄電メカニズムが吸脱着反応の場合と、インターカレーション乃至デインターカレーション反応の場合とは、以下のようにして容易に見分けることができる。
(1)充放電曲線から見分ける場合:充電電圧(又は放電電圧)と電気容量の関係が吸脱着反応では直線関係であり、インターカレーション乃至デインターカレーション反応ではプラトー(平坦部)を有する曲線となる。
(2)電極活物質のXRD曲線から見分ける方法:吸脱着反応の場合には充電前後のXRD曲線には何らの変化も生じないが、インターカレーション乃至デインターカレーション反応の場合にはインターカレーションによる結晶格子の膨張が見られ、炭素質材料の場合は、(002)面に基づく、ピーク位置が低角度に移行する。
上述したように、前記電気二重層キャパシタの蓄電メカニズムは、陽イオンと陰イオンを吸脱着することによるインターカレーション乃至デインターカレーション反応ではない。したがって、吸脱着反応は蓄電能力が低く、そのエネルギー密度は4Wh/kg〜6Wh/kg程度である。前記蓄電素子のエネルギー密度の増大を目的として、正極及び負極のどちらか一方の電極の蓄電メカニズムをリチウムイオン電池のように、インターカレート乃至デインターカレートする、いわゆるリチウムイオンキャパシタの報告も行われている。
一方、リチウムイオン電池では、イオン半径が0.08nmと極度に小さいリチウム陽イオンを用いる。CLiなる理論値通りの黒鉛−リチウム層間化合物を形成するためには、黒鉛の結晶性は極めて高く、即ち、結晶格子定数Cを天然黒鉛の値に近づける必要がある。その結果、小さなリチウムイオンの挿入が可能となる。
したがって、本発明の蓄電素子は、巨大陽イオンをインターカレート乃至デインターカレートが可能な炭素質材料を負極活物質として含む負極を用い、併せて、金属イオンを含有しない非水電解液を用いることにより、電解液が金属イオン、特にLiイオンを含有しないため、充電時において金属の析出がなく、極めて安全な蓄電素子を提供することができる。
<負極>
前記負極は、負極活物質を含んでいれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、負極集電体上に負極活物質を有する負極材を備えた負極、などが挙げられる。
前記負極の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状、などが挙げられる。
<<負極材>>
前記負極材としては、負極活物質を少なくとも含み、更に必要に応じてバインダ、導電剤、などを含んでなる。
−負極活物質−
前記負極活物質としては炭素質材料が用いられる。前記炭素質材料は、「黒鉛」と「炭素」を含む。
本明細書において、前記「黒鉛」とは、亀の甲状に結合した炭素原子の平面が層状に多数積層された「黒鉛状炭素質」をいう。即ち、炭素網面の平均面間隔d(002)が0.344nm未満の黒鉛状炭素質をいう。前記黒鉛の結晶構造は通常六方晶系構造と菱面体晶系構造との混合物であるが、蓄電素子用材料として、菱面体晶構造をほとんど有しない構造の黒鉛も合成されている。
また、炭素網面の平均面間隔d(002)が0.344nm以上の炭素質材料は、「黒鉛」ではなく、本明細書では、単に「炭素」又は「非黒鉛状炭素質」と呼ぶ。
したがって、前記「黒鉛」と前記「炭素」との相違は、本明細書では、炭素網面の平均面間隔d(002)が0.344nm未満であるか、又は0.344nm以上であるかによって決定される。
前記負極活物質としては、巨大陽イオンのインターカレート乃至デインターカレート(挿入乃至脱離)を可能とする黒鉛材料は、c軸方向の結晶子サイズLc値をできるだけ低くする必要がある。前記Lc値を低くする方法としては、黒鉛の層間を断ち切る必要があり、種々検討の結果、膨張黒鉛の製造に準じる方法が好適である。また、負極活物質として非黒鉛系炭素質材料を用いる場合は、元来Cは黒鉛と比較して大きいが、結晶構造をできるだけ緩やかにして、巨大陽イオンの挿入脱離を容易にすることが重要である。
即ち、巨大陽イオンをインターカレート可能な、負極活物質として使用する炭素質材料は、c軸方向の結晶子サイズLc(002)が241.1nm以下であり、123.92nm以下が好ましい。
前記Lc(002)が241.1nmを超えると、巨大陽イオンのドーピング(インターカレーション)量が不足し、充分な充電量が得られないのみならず、充電量に対する放電量の割合(効率)が低くなるため、蓄電素子の電気容量が低下する傾向がある。
前記炭素質材料の結晶子サイズLc(002)は、例えば、株式会社リガク製ミニフレックスII型X線回折装置を用い、Cu−Kα線をNiで単色化し、高純度シリコンを標準物質として学振法(Carbon−X)で測定することができる。
前記負極活物質は、ある一形態においては、膨張黒鉛である。前記膨張黒鉛の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)天然黒鉛、キッシュ黒鉛、高結晶性熱分解黒鉛等の黒鉛材料を硫酸と硝酸の混酸で処理する方法、(2)過塩素酸塩、過マンガン酸塩、重クロム酸塩などの強酸化剤との混合液に黒鉛を浸漬して反応させ合成する方法、(3)硫酸中で電気化学的に黒鉛を酸化して得られる黒鉛−硫酸の層間化合物を急速加熱処理して膨張化させる方法などが挙げられる。
前記電極活物質は、前記方法で製造された膨張黒鉛をそのまま使用するか、又は薄片化し、かつ微粒子化したものを使用してもよい。この操作により、Lc(002)値が更に微少になる。前記微粒子化の方法としては、例えば、膨張黒鉛を超音波を用いて破砕する方法、磨砕器を用いて磨砕する方法などがある。更に、粉砕後これらの微粒子を厚密化してもよい。
前記超音波を用いて破砕する方法は、膨張黒鉛を液体に浸漬し、これに超音波を照射する方法である。前記液体としては、例えば、水のほか、アセトン等のケトン類、メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール等のアルコール類、ヘキサン等のパラフィン系溶剤などが挙げられる。
前記磨砕器を用いて磨砕する方法としては、例えば、鋼球、アルミナ等のセラミックス球、或は棒状の鋼やセラミックスからなる耐摩耗性の高いメディアを用い、ボールミル又はヘンシェルミキサー等の磨砕機で湿式にて膨張黒鉛を粉砕する方法などが挙げられる。
前記厚密化黒鉛粒子は、嵩密度が高い黒鉛粒子であり、一般にタップ密度が0.7g/cm以上1.3g/cm以下が好ましい。
前記厚密化黒鉛粒子は、アスペクト比が1以上5以下の紡錘状をなす黒鉛粒子を10体積%以上含むか、若しくはアスペクト比が1以上10以下の円盤状をなす黒鉛粒子を50体積%以上含むことが好ましい。
前記厚密化黒鉛粒子は、原料黒鉛粒子を厚密化することによって製造することができる。前記原料黒鉛粒子としては、天然黒鉛及び人造黒鉛のいずれを用いてもよいが、結晶性の高さと、入手の容易さとから、天然黒鉛が好ましい。黒鉛はそのまま粉砕して原料黒鉛粒子にすることができるが、上述の薄片状黒鉛粒子を原料黒鉛粒子としてもよい。
前記厚密化処理は、原料黒鉛粒子に衝撃を加えることにより行う。振動ミルを用いる厚密化処理は、特に厚密化を高くでき、より好ましい。前記振動ミルとしては、例えば、振動ボールミル、振動ディスクミル、振動ロッドミルなどが挙げられる。
アスペクト比の大きな鱗片状の原料黒鉛粒子を厚密化処理すると、前記原料黒鉛粒子は主に黒鉛のベーサルプレーン(基礎面)で積層しながら二次粒子化し、同時に積層した二次粒子の端部は丸く削られて厚みのあるアスペクト比1以上10以下の円盤状、或はアスペクト比1〜5の紡錘状に変化し、アスペクト比の小さな黒鉛粒子に変換される。
このようにして黒鉛粒子をアスペクト比の小さなものに変換した結果、黒鉛粒子は高結晶性であるにもかかわらず、等方性に優れ、タップ密度が高い黒鉛粒子が得られる。そのため、これを分極性電極に成型する場合、黒鉛スラリー中の黒鉛濃度を高くすることができ、成型後の電極は、黒鉛の密度が高くなる。
前記負極活物質としては非黒鉛炭素質材料であってもよい。前記非黒鉛炭素質材料は、巨大陽イオンをインターカレート可能な特性は、c軸方向の結晶子サイズLc(002)値は1nm以上が好ましく、c軸方向の結晶子サイズLc(002)が241.1nm以下であり、123.92nm以下が好ましい。
前記非黒鉛炭素質材料は、石油系コークス及び石炭系コークスの少なくとも1つを粉砕し、2,000℃以下、例えば、900℃以上1,300℃以下で焼成することにより得られる、いわゆるソフトカーボンである。また黒鉛化しにくいハードカーボンでもよい。
−バインダ−
前記バインダとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、カルボキシメチルセルロース(CMC)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、カルボキシメチルセルロース(CMC)が好ましい。
−導電剤−
前記導電剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記炭素質材料と、前記導電剤と、前記バインダとの混合質量比(炭素質材料:導電剤:バインダ)は、10〜1:0.5以上10:0.5〜0.25以下が好ましい。
<<負極集電体>>
前記負極集電体の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記負極集電体の材質としては、導電性材料で形成されたものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレススチール、ニッケル、アルミニウム、銅、ニッケル、チタンなどが挙げられる。
前記集電体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記集電体の大きさとしては、蓄電素子に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−負極の作製方法−
前記負極は、前記負極活物質に、必要に応じて前記バインダ、前記導電剤、溶媒等を加えてスラリー状とした負極材を、前記負極集電体上に塗布し、乾燥することで製造することができる。前記溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水系溶媒、有機系溶媒、などが挙げられる。前記水系溶媒としては、例えば、水、アルコール、などが挙げられる。前記有機系溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、トルエン、などが挙げられる。
また、前記負極活物質に前記バインダ、前記導電剤等を加えたものをそのままロール成形してシート電極としたり、圧縮成形によりペレット電極としたり、蒸着、スパッタ、メッキ等の手法で前記負極集電体上に前記負極活物質の薄膜を形成することもできる。
得られたシート状の電極を集電極と結合させて、電極部材を得る。前記集電極としては蓄電素子用として通常用いられる形態を有する材料を使用する。前記集電極の形態はシート状、角柱状、円柱状などが挙げられる。特に好ましい形態は、シート状又は箔状である。集電極の材料はアルミニウム、銅、銀、ニッケル、チタンなどが挙げられる。
<正極>
前記正極は、正極活物質を含んでいれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正極集電体上に正極活物質を有する正極材を備えた正極、などが挙げられる。
前記正極の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、平板状、などが挙げられる。
<<正極材>>
前記正極材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、正極活物質を少なくとも含み、更に必要に応じて導電剤、バインダ、増粘剤、などを含んでなる。
−正極活物質−
前記正極活物質としては、巨大陰イオン、例えば、BF陰イオン又はPF陰イオンをインターカレート乃至デインターカレートさせることが可能な炭素質材料が使用される。その場合、前記負極との組み合わせにより、完全にリチウムイオン等の金属イオンを含有しない電解液系で、安全かつ電気容量が大きい蓄電素子の構成が可能となる。
前記正極活物質である炭素質材料としては、前記負極で説明した炭素質材料と同様のものを用いることができる。
−バインダ−
前記バインダとしては、電極製造時に使用する溶媒や非水電解液に対して安定な材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−増粘剤−
前記増粘剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−導電剤−
前記導電剤としては、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック等の炭素質材料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<<正極集電体>>
前記正極集電体の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正極集電体の材質としては、導電性材料で形成されたものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレススチール、ニッケル、アルミニウム、銅、チタン、タンタル、などが挙げられる。これらの中でも、ステンレススチール、アルミニウムが特に好ましい。
前記正極集電体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記正極集電体の大きさとしては、蓄電素子に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−正極の作製方法−
前記正極は、前記正極活物質に、必要に応じて前記バインダ、前記増粘剤、前記導電剤、溶媒等を加えてスラリー状とした正極材を、前記正極集電体上に塗布し、乾燥することで製造することができる。前記溶媒としては、前記負極と同じ溶媒を用いることができる。
なお、前記正極活物質をそのままロール成形してシート電極とする、または圧縮成形によりペレット電極とすることもできる。
<非水電解液>
前記非水電解液は、非水溶媒に電解質を溶解してなる電解質溶液であり、安全性の点から、金属イオンを含有しない非水電解液を用いる。
なお、前記非水電解液としては、金属イオンを含有しない、巨大陽イオン、巨大陰イオンからなるイオン性液体を用いてもよい。
−非水溶媒−
前記非水溶媒としては、非プロトン性低誘電率の公知の溶媒が用いられ、例えば、エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、ジエチレンカーボネイト、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、γ−ブチロラクトン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−電解質−
前記電解質としては、電解質イオンの陽イオンが前記負極にインターカレートし、かつ陰イオンが前記正極にインターカレートするものが用いられる。
前記電解質イオンの陽イオンが負極にインターカレートし、かつ陰イオンが正極にインターカレート及びデインターカレートするものが好ましい。
前記電解質としては、安全性の点から、巨大陽イオンを含む塩が好ましい。
前記電解質中の巨大陽イオンとしては、例えば、テトラエチルアンモニウム(TEA)イオン、テトラブチルアンモニウム(TBA)イオン、トリエチルメチルアンモニウム(TEMA)イオン等の脂肪族第4級アンモニウムイオン、環状第4級アンモニウムイオン;スピロ−(1,1’)ビピロリジニウム、ジメチルピロリジニウム、ジエチルピロリジニウム、エチルメチルピロリジニウム、エチルメチルピロリジニウム(EMP)イオン等のピロリジニウムイオン;スピロビピロジニウム(SBP)イオン等の二員環を有するスピロ型ビピロジニウムイオン、テトラエチルホスホニウム(TEP)イオン、トリメチルアルキルアンモニウムイオンであってアルキル基の炭素数が2〜10のもの、下記一般式1で表されるイミダゾリウム誘導体イオンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、テトラエチルアンモニウム(TEA)イオン、テトラブチルアンモニウム(TBA)イオン、トリエチルメチルアンモニウム(TEMA)イオン、ピロリジニウムイオン、二員環を有するスピロ型ビピロジニウムイオン、下記一般式1で表されるイミダゾリウム誘導体イオンが好ましい。
<一般式1>
ただし、前記一般式1中、R及びRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜5のアルキル基である。
前記電解質としては、周期表(短周期型又は長周期型)における第一周期、第二周期及び第三周期の非金属乃至半金属元素、並びにAs及びSbから選択される少なくとも1種を含む電解質が用いられる。
このような電解質としては、巨大陰イオンを含む塩が好ましい。
前記電解質中の陰イオンとしては、例えば、4フッ化ホウ酸イオン(BF )、6フッ化リン酸イオン(PF )、過塩素酸イオン(ClO )、6フッ化ヒ素イオン(AsF )、6フッ化アンチモンイオン(SbF )、デカクロロ硼酸イオン(B10Cl10 2−)、ペルフルオロメチルスルホニルイオン(CFSO )、ペルフルオロメチルスルホナトイオン(CFSO )、B12Cl12 2−、(CFSO )N、(CFSO )C、AlCl などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質としては、前記巨大陽イオン及び前記巨大陰イオンからなる塩であってもよい。また、前記電解質は、前記巨大陽イオン及び前記巨大陰イオンからなる塩と共に、リチウム塩を含有してもよい。前記リチウム塩を使用することで蓄電素子の電気容量が向上し易くなる一方で、前記電解質としてリチウム塩を使用すると負極において金属Liが析出する可能性が生じる。これを防止するためには、前記リチウム塩の含有量は電解質全体の50質量%以下であることが好ましい。
前記リチウム塩としては、例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、塩化リチウム(LiCl)、ホウ弗化リチウム(LiBF)、LiB(C、六弗化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CFSO)、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CSO)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記電解質を前記非水溶媒に溶解することにより、非水電解液が得られる。前記非水電解液中の前記電解質の含有量は、0.8モル%以上3.5モル%以下が好ましく、1.0モル%以上2.5モル%以下がより好ましい。前記電解質の含有量が、0.8モル%未満であると、含有されるイオンの数が不足し、十分な電気容量が得られないことがある。一方、前記電解質の含有量が、2.5モル%を超えても、電気容量に寄与しない。
<セパレータ>
前記セパレータは、正極と負極の短絡を防ぐために正極と負極の間に設けられる。
前記セパレータの材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記セパレータの材質としては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙等の紙、セロハン、ポリエチレングラフト膜、ポリプロピレンメルトブロー不織布等のポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布、ガラスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記セパレータの形状としては、例えば、シート状が挙げられる。
前記セパレータの大きさとしては、蓄電素子に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記セパレータの構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、外装缶、電極取り出し線、などが挙げられる。
<蓄電素子の製造>
前記蓄電素子は、前記正極、前記負極、前記非水電解液と、前記セパレータとを、適切な形状に組み立てることにより製造される。更に必要に応じて、外装缶等の他の構成部材を用いることも可能である。
前記蓄電素子を組み立てる方法としては、特に制限はなく、通常採用されている方法の中から適宜選択することができ、例えば、有機電解液中に正電極及び負電極が浸された構成を有する蓄電素子は、例えば、セパレータを介して電極部材を重ね合わせることにより正極と負極とを構成した後、非水電解液を含浸させて組み立てることができる。
ここで、図1は、本発明の蓄電素子の基本構成を示す模式的分解斜視図であり、図1中、56はカップ状の底部カバーである。
底部カバー56の周壁天井面部には複数(図1にあっては3本)の支持柱57,57,57が相互に適宜の距離を隔てて立設してあり、各支持柱57,57,57によって、適宜の高さ寸法を有する環状のセル本体52及び適宜の重さを有する蓋状の上部カバー42を支持するようになっている。
一方、セル本体52及び上部カバー42の周縁近傍の部分にはそれぞれ、支持柱57,57,57を挿通させる挿通孔52a,52a,52a、42a,42a,42aが貫通してある。そして、セル本体52及び上部カバー42はこの順に、対応する挿通孔52a,52a,52a、42a,42a,42a内に前記支持柱57,57,57を挿通させて底部カバー56上に載置してあり、これによって柱状の筐体が構成されるようになっている。
また、底部カバー56とセル本体52との間、及びセル本体52と上部カバー42との間にはそれぞれOリング53,50が介装させてあり、セル本体52内に注入される電解液の漏出を防止している。
セル本体52内には、円形シート状の参照電極55、板材に複数の孔を開設してメッシュ状になした押さえ板54、長方形厚板の中央に開口を設けてなる保持ガイド49がこの順に重積させてある。
更に、保持ガイド49の前記開口内には導電性の正極集電体1a及びシート状の正極電極部1bを具備する正極1、セパレータ9、並びに、シート状の負極電極部2b及び導電性の負極集電体2aを具備する負極2がこの順に重積してあり、保持ガイド49によってこれら各部品が保持されている。
前記上部カバー42の裏面中央には螺旋状のバネ部材43が垂設してあり、該バネ部材43の弾性力によって、前述した参照電極55、押さえ板54、正極1、セパレータ9、及び負極2に押圧力を加えるようになしてある。
前記底部カバー56及びセル本体52内には電解液が充填されており、これによって前述した保持ガイド49内の正極1、セパレータ9、及び負極2が電解液中に浸漬されている。
−形状−
本発明の蓄電素子の形状は、特に制限はなく、一般的に採用されている各種形状の中から、その用途に応じて適宜選択することができる。前記形状としては、例えば、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプなどが挙げられる。
<用途>
本発明の蓄電素子は、金属イオンを電解液中に含有する必要がなく、非常に高い安全性を示すので、例えば、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などへの応用に優れている。また、子供用玩具など高い安全性が重要な電池への応用にも適している。
具体的には、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ等の電源、バックアップ電源などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
<炭素質材料の分析方法>
下記表1に示した炭素質材料のc軸方向の結晶子サイズLc(002)、及び平均面間隔d(002)は、株式会社リガク製ミニフレックスII型X線回折装置を用い、Cu−Kα線をNiで単色化し、高純度シリコンを標準物質として学振法(Carbon−X)で測定した。
ここで、図9に、c軸方向の結晶子サイズLc(002)、平均面間隔d(002)の模式図を示した。
<炭素質材料の膨張化処理>
下記表1に示した黒鉛又はカーボン系材料を、98質量%硫酸9質量部と60質量%硝酸1質量部との混酸に2時間接触させて黒鉛−硫酸層間化合物を得た。これを水洗し、乾燥後、800℃〜1,000℃の電気炉に投入し加熱膨張処理を行い、膨張化処理後の炭素質材料を得た。
前記条件で膨張化処理した炭素質材料のc軸方向の結晶子サイズLc(002)値は、産地により若干の変動があるが、Lc(002)が241.1nm以下であると、巨大イオンのインターカレーションが確認できた。結果を表2に示した。
なお、炭素質材料の膨張化処理による層間隔の変化は、SEM(電子顕微鏡)で観察することで確認することもできる。
次に、表1に示した黒鉛又はカーボン材料と巨大イオンとのインターカレーションの様子について表2に示す。なお、具体的な充放電曲線の様子は実施例1から6、及び8に示す。
表2中:「有」は「プラトー有り」を意味する。表2中:「無」は「プラトー無し」を意味する。
ここで、充放電曲線から、充電電圧(又は放電電圧)と電気容量の関係が吸脱着反応では直線関係(「プラトー(平坦部)無し」)となり、インターカレーション乃至デインターカレーション反応では「プラトー(平坦部)有り」となる。
表2中の略号は、以下の意味内容を示す。
*TEA:テトラエチルアンモニウムイオン(イオン半径0.459nm)
*TBA:テトラブチルアンモニウムイオン(イオン半径0.4nm)
*TEMA:トリエチルメチルアンモニウムイオン(イオン半径0.434nm)
*DMP:ジメチルピロリジニウムイオン(イオン半径0.420nm)
*DEP:ジエチルピロリジニウムイオン(イオン半径0.441nm)
*EMP:エチルメチルピロリジニウムイオン(イオン半径0.426nm)
*SBP:スピロビピロジニウムイオン(イオン半径0.430nm)
*TEP:テトラエチルホスホニウムイオン(イオン半径0.4nm)
*IMD:イミダゾリウム誘導体イオン(イオン半径0.4nm)
表1及び表2の結果から、c軸方向の結晶子サイズLc(002)が241.1nmより大きい炭素質材料はインターカレーションが確認できないことがわかった。
(実施例1)
<蓄電素子の作製>
−負極の作製−
膨張化処理した黒鉛粒子である前記表1の「E−Gr」を3g、アセチレンブラック(電気化学工業社製)0.2g、及びポリテトラフルオロエチレン粉末(三井・デュポンフロロケミカル社製)0.09gを混合し、めのう乳鉢を用いて混練した。得られた混練物を成形装置により、0.15mmの均一な厚みのシート状に成形して、負極を作製した。
−正極の作製−
膨張化処理した黒鉛粒子である前記表1の「E−Gr」を3g、アセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)0.2g、及びポリテトラフルオロエチレン粉末(三井・デュポンフロロケミカル株式会社製)0.09gを混合し、めのう乳鉢を用いて混練した。得られた混練物を成形装置により、0.15mmの均一な厚みのシート状に成形して、正極を作製した。
得られた負極シート及び正極シートを直径20mmのディスクに打ち抜き、図1に示すような、電極セルに組み立てた。その際、集電極として銅箔を用い、セパレータとしてガラスを用いた。得られた電極セルを真空中140℃で24時間乾燥し、冷却した。
次に、スピロビピロリジニウムテトラフルオロボレート(SBPBF)を2.0モル%となるようにプロピレンカーボネイト(PC)に溶解させて非水電解液を調製した。得られた非水電解液を前記電極セルに注入して、蓄電素子を作製した。
<定電流充電放電試験>
作製した蓄電素子を、充放電試験装置(「CDT−RD20」、株式会社パワーシステム製)に接続し、1mAにて定電流充電放電試験を行った。結果を図2に示した。
図2の結果から、実施例1の蓄電素子は容量が100mAh/gを超えたことがわかった。このことから、巨大陰イオンが黒鉛にインターカレートすると、非水電解液中では陽イオンと陰イオンとのバランスがとれる必要があるため、非水電解液中で過剰になった巨大陽イオンがインターカレートされたものと考えることができる。
(実施例2)
−蓄電素子の作製−
実施例1において、前記表1の「E−Gr」を、超音波粉砕した前記表1の「F−Gr(bare)」に変更した以外は、実施例1と同様にして、蓄電素子を作製した。
作製した蓄電素子について、実施例1と同様にして、定電流充電放電試験を行った。結果を図3に示した。
図3の結果から、電圧の上昇とともに、容量が増加する充電曲線において、3.6Vに変曲点が現れ、その後、平坦部が見られた。よって、実施例2の蓄電素子はインターカレーションが起きていることがわかった。
(実施例3)
−蓄電素子の作製−
実施例1において、負極の鱗片状黒鉛である前記表1の「GDA S−2−0」、正極を天然黒鉛である「NG0」、非水電解液を1MのTEMA(トリメチルエチルアンモニウム)−BFPC(テトラフルオロボレートプロピレンカーボネイト)に変更した以外は、実施例1と同様にして、蓄電素子を作製した。
作製した蓄電素子について、実施例1と同様にして、定電流充電放電試験を行った。結果を図4に示した。
図4の結果から、電圧の上昇とともに、容量が増加する充電曲線において、3.8Vに変曲点が現れ、その後、平坦部が見られた。よって、実施例3の蓄電素子はインターカレーションが起きていることがわかった。
(実施例4)
−蓄電素子の作製−
実施例3において、非水電解液を1MのSBP−BFPC(スピロビピロリジニウム−テトラフルオロボレートプロピレンカーボネイト)に変更した以外は、実施例3と同様にして、蓄電素子を作製した。
作製した蓄電素子について、実施例1と同様にして、定電流充電放電試験を行った。結果を図5に示した。
図5の結果から、電圧の上昇とともに、容量が増加する充電曲線において、3.5V以上のところに変曲点が現れ、その後、平坦部が見られた。よって、実施例4の蓄電素子はインターカレーションが起きていることがわかった。
(実施例5)
−蓄電素子の作製−
実施例3において、負極の鱗片状黒鉛である前記表1の「GDA S−2−0」から前記表1の「E−Gr」に変更した以外は、実施例3と同様にして、蓄電素子を作製した。
作製した蓄電素子について、実施例1と同様にして、定電流充電放電試験を行った。結果を図6に示した。
図6の結果から、電圧の上昇とともに、容量が増加する充電曲線において、3.5V以上のところに変曲点が現れ、その後、平坦部が見られた。よって、実施例5の蓄電素子はインターカレーションが起きていることがわかった。
(実施例6)
−蓄電素子の作製−
実施例5において、非水電解液を1.5MのSBP−BFPC(スピロビピロリジニウム−テトラフルオロボレートプロピレンカーボネイト)に変更した以外は、実施例5と同様にして、蓄電素子を作製した。
作製した蓄電素子について、実施例1と同様にして、定電流充電放電試験を行った。結果を図7に示した。
図7の結果から、電圧の上昇とともに、容量が増加する充電曲線において、容量50mAh/g以上に平坦部が見られる。よって、実施例6の蓄電素子はインターカレーションが起きていることがわかった。
(実施例7)
−蓄電素子の作製−
実施例1において、リチウム塩としてのLiBFを非水電解液中にLiBF(Liイオン)の含有量が電解質全体の50質量%となるように含有した以外は、実施例1と同様にして、蓄電素子を作製した。
作製した蓄電素子について、負極における金属Liの析出を調べたところ、リチウム塩の含有量が電解質全体の50質量%以下では、顕著な金属Liの析出がみられなかった。
このことから、本発明の蓄電素子においては、リチウム塩の含有量は、電解質全体の50質量%以下が好ましいことがわかった。
(実施例8)
−蓄電素子の作製−
実施例1において、負極の前記表1の「E−Gr」を、前記表1の「ANC−Su−2」に置き換え、正極としてリチウムフォイル(Li foil)を用いた以外は、実施例1と同様にして、蓄電素子を作製した。なお、前記「ANC−Su−2」の目付量は12.87mg/cmであった。
作製した蓄電素子について、実施例1と同様にして、定電流充電放電試験を行った。結果を図8に示した。
図8の結果から、充電によりスピロビピロリジニウム(SBP)イオンが負極にインターカレーションすることがわかった。
実施例1から8で作製した蓄電素子は、いずれも10Wh/kg以上の容量を有しており、電気二重層キャパシタの容量(0.9Wh/kg〜7.4Wh/kg程度)を上回っていた。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 正極と、負極活物質として炭素質材料を含む負極と、電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを有する蓄電素子であって、
前記炭素質材料におけるc軸方向の結晶子サイズLc(002)が1.65nm以上241.1nm以下であり、
電解質イオンの陽イオンが前記負極にインターカレート及びデインターカレートし、かつ陰イオンが前記正極にインターカレート及びデインターカレートすることを特徴とする蓄電素子である。
<2> 前記負極に含まれる炭素質材料が、膨張化処理されたものである前記<1>に記載の蓄電素子である。
<3> 前記電解質イオンの陽イオンが、テトラエチルアンモニウム(TEA)イオン、テトラブチルアンモニウム(TBA)イオン、及びトリエチルメチルアンモニウム(TEMA)イオンから選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載の蓄電素子である。
<4> 前記電解質イオンの陽イオンが、ピロリジニウムイオンである前記<1>から<2>のいずれかに記載の蓄電素子である。
<5> 前記ピロリジニウムイオンが、エチルメチルピロリジニウム(EMP)イオンである前記<4>に記載の蓄電素子である。
<6> 前記ピロリジニウムイオンが、二員環を有するスピロ型ビピロジニウムイオンである前記<4>に記載の蓄電素子である。
<7> 前記電解質イオンの陽イオンが、下記一般式1で表されるイミダゾリウム誘導体イオンである前記<1>から<6>のいずれかに記載の蓄電素子である。
<一般式1>
ただし、前記一般式1中、R及びRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜5のアルキル基である。
<8> 前記非水電解液が、電解質としてリチウム塩を更に含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の蓄電素子である。
<9> 前記リチウム塩の含有量が、電解質全体の50質量%以下である前記<8>に記載の蓄電素子である。
<10> 前記陽イオンのイオン半径が0.2nm以上である前記<1>から<9>のいずれかに記載の蓄電素子である。
<11> 前記陽イオンのイオン半径が0.4nm以上である前記<10>に記載の蓄電素子である。
前記<1>から<11>のいずれかに記載の蓄電素子は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、前記蓄電素子は、負極への金属の析出を防止でき、従来に比べて極めて安全であり、かつ電気二重層キャパシタを上回る容量を有する蓄電素子を提供することを目的とする。
1 正極
2 負極
9 セパレータ
米国特許第4,423,125号公報 米国特許第4,302,518号公報
渡辺著「グラファイト層間化合物」、近代編集社発行、第236頁

Claims (9)

  1. 正極と、負極活物質として炭素質材料を含む負極と、電解質を非水溶媒に溶解してなる非水電解液とを有する蓄電素子であって、
    前記炭素質材料におけるc軸方向の結晶子サイズLc(002)が1.65nm以上241.1nm以下であり、
    電解質イオンの陽イオンが前記負極にインターカレート及びデインターカレートし、かつ陰イオンが前記正極にインターカレート及びデインターカレートすることを特徴とする蓄電素子。
  2. 前記負極に含まれる炭素質材料が、膨張化処理されたものである請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記電解質イオンの陽イオンが、テトラエチルアンモニウム(TEA)イオン、テトラブチルアンモニウム(TBA)イオン、及びトリエチルメチルアンモニウム(TEMA)イオンから選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載の蓄電素子。
  4. 前記電解質イオンの陽イオンが、ピロリジニウムイオンである請求項1から2のいずれかに記載の蓄電素子。
  5. 前記ピロリジニウムイオンが、エチルメチルピロリジニウム(EMP)イオンである請求項4に記載の蓄電素子。
  6. 前記ピロリジニウムイオンが、二員環を有するスピロ型ビピロジニウムイオンである請求項4に記載の蓄電素子。
  7. 前記電解質イオンの陽イオンが、下記一般式1で表されるイミダゾリウム誘導体イオンである請求項1から6のいずれかに記載の蓄電素子。
    <一般式1>
    ただし、前記一般式1中、R及びRは、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよく、炭素数1〜5のアルキル基である。
  8. 前記非水電解液が、電解質としてリチウム塩を更に含有する請求項1から7のいずれかに記載の蓄電素子。
  9. 前記リチウム塩の含有量が、電解質全体の50質量%以下である請求項8に記載の蓄電素子。
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