JP2016027702A - 楽音機器およびスピーカー用の付属部品 - Google Patents

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藤浦 洋二
Yoji Fujiura
洋二 藤浦
貞勝 安井
Sadakatsu Yasui
貞勝 安井
靖浩 戸田
Yasuhiro Toda
靖浩 戸田
信也 安藤
Shinya Ando
信也 安藤
元夫 島田
Motoo Shimada
元夫 島田
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Abstract

【課題】 従来の楽音機器およびスピーカー用の付属部品に比べて音質向上効果に優れ、さらに柔軟性および耐久性が良好であり、音響機器用のインシュレーターとして用いても音響特性の向上効果に優れた付属部品を提供する。【解決手段】 粒子状の銅および樹脂を含む複合材料からなる楽音機器およびスピーカー用の付属部品であって、粒子状の銅が樹脂中に分散された構造であり、樹脂がポリウレタン樹脂であり、銅の重量平均粒子径が0.3〜1,000μmである付属部品であり、楽音機器およびスピーカーの音質向上効果に優れる。【選択図】図1

Description

本発明は、各種の楽音機器およびスピーカーに使用する付属部品に関し、特に粒子状の金属銅と樹脂を含む複合材料からなる楽音機器およびスピーカー用の付属部品に関する。
従来から、楽器としては、ギター、バイオリン、三味線、ビオラ、チェロおよびコントラバスなどの弦楽器、クラリネットおよびトランペットなどの管楽器、ピアノおよびオルガンなどの鍵盤楽器、ドラムおよび太鼓などの打楽器などが挙げられ、通常の楽器本体の基本的な形状や材質はほぼ決まってる。しかしながら、楽器の音色を少しでも向上させることは、演奏者の技量にもよるが、演奏者にとっては永遠の課題であった。
楽器の音色の向上について、楽器本体ではなくて、その付属部品を改良するという工夫もされている。たとえば、最近ではコントラバスのエンドピンやトランペットのマウスピースの材料としてタングステンやモリブデン系の合金を用いることにより音の歪みを少なくする検討もされている(たとえば、特許文献1)。
また、楽音機器の一種としての各種の音響機器があり、原音に限りなく近い音の追求がなされ、アンプ、スピーカー、CDプレイヤーなどの各コンポーネントにおいて、その音響特性向上のために、いわゆるオーディオ用インシュレーターと言われる一種の振動遮断体が検討されて使用されてきた。インシュレーターとしては、ゴム材、スプリングコイルなどの緩衝体や、木材、樹脂、金属、セラミックおよびこれらの複合体などの硬質材料を用いたものが提案されている(たとえば、特許文献2)。
特開2003−010631号公報 特開2012−230729号公報
しかし、上記のタングステンやモリブデン系の合金をエンドピンとして用いる方法は、金属材料であり、床面を傷つけやすく、しかも音質向上効果は少なかった。また、従来の音響機器用のインシュレータでは原音にはまだほど遠く、さらに音響特性の向上が望まれている。
本発明は以上の課題に鑑みてなされたものであって、従来の楽音機器およびスピーカー用の付属部品に比べて音質向上効果に優れ、さらに柔軟性および耐久性が良好であり、且つ音響機器用のインシュレーターとして用いても音響特性の向上効果に優れた付属部品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題点を改良した楽音機器およびスピーカー用の付属部品を得るべく鋭意検討した結果、粒子状の銅および樹脂を含む複合材料からなる楽音機器およびスピーカー用の付属部品は、上記問題が改良されていることを見出し本発明に到達した。
すなわち、本発明は、粒子状の銅および樹脂を含む複合材料からなることを特徴とする楽音機器およびスピーカー用の付属部品である。
さらに本発明は、前記複合材料が、粒子状の銅が樹脂中に分散された構造であることを特徴とする。
さらに本発明は、前記樹脂がポリウレタン系エラストマーであることを特徴とする。
さらに本発明は、前記粒子状の銅が0.3μm以上1,000μm以下の重量平均粒子径を有することを特徴とする。
さらに本発明は、前記複合材料が、粒子状の銅がポリウレタン系エラストマー中に分散された構造であり、粒子状の銅のポリウレタン系エラストマーに対する比が重量比で(10〜80):(90〜20)であることを特徴とする。
さらに本発明は、楽音機器およびスピーカー用の音質向上部品として供される楽音機器およびスピーカー用の付属部品であることを特徴とする。
さらに本発明は、ギター用滑り防止部品、バイオリン用あご当て、三味線用滑り防止部品、エンドピンストッパー、ピアノ用インシュレーター、太鼓・ドラム用架台の脚部カバー、またはスピーカーの底部敷物から選択される用途に供される楽音機器およびスピーカー用の付属部品であることを特徴とする。
さらに本発明は、振動防止用および音質向上用のインシュレーターとして供される楽音機器用の付属部品であることを特徴とする。
本発明の楽音機器およびスピーカー用の付属部品は以下の効果を奏する。
(1)各種楽音機器そのものの音質向上効果、およびスピーカーを通すことによる音質向上効果に優れる。
(2)シート状の付属部品を、ギターや三味線などの楽器本体と膝の間に置いて演奏すると、音質が向上するとともに、演奏中に膝から滑りにくい。
(3)シート状の付属部品を、バイオリンやビオラのあご当ての上に敷くと、音質が向上するとともに、長時間の演奏になってもあごが痛くなるという問題がない。
(4)シート状もしくは筒状の付属部品を、チェロやコントラバスのエンドピンストッパーとして使用すると、音質が向上するとともに、床面との滑り防止ができ、さらに床面を傷つけることがない。
(5)シート状もしくは筒状の付属部品を、クラリネットなどの指掛けに取り付けるサムレストクッションとして使用すると、音質が向上するとともに、十分なクッション性と耐久性が得られる。
(6)付属部品を、ピアノなどの鍵盤楽器やドラムなどの打楽器などの比較的重量の重い楽器と床面の接地面に設置すると、音質が向上する。
(7)シート状の付属部品をスピーカーの底面に設置すると、スピーカーの音質が向上する。
本発明の一実施形態であるエンドピンストッパーを模式的に説明する斜視図である。
以下、本発明の実施の形態につき、説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
本発明における粒子状の銅としては、樹脂中に分散できる大きさの金属銅であれば特にその重量平均粒子径は限定されないが、分散しやすさと音質向上効果の観点から、重量平均粒子径は好ましくは0.3μm以上1,000μm以下、より好ましくは0.5μm以上800μm以下、特に好ましくは1μm以上300μm以下である。
粒子状の銅としては電解銅または還元銅など、いずれの製造方法で製造されたものでもよい。
銅を分散させる樹脂としては、合成樹脂および天然樹脂が挙げられる。
合成樹脂としては、重付加系樹脂、重縮合系樹脂、付加縮合系樹脂、開環重合系樹脂および付加重合系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂が挙げられる。
重付加系樹脂にはポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタンともいう);重縮合系樹脂にはポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂およびポリカーボネート樹脂;付加重合系樹脂にはビニル系樹脂(たとえばアクリル樹脂、スチレン/アルカジエン系樹脂および酢酸ビニル系樹脂);付加縮合系樹脂にはフェノール樹脂およびアミノ樹脂(たとえば、尿素樹脂およびメラミン樹脂);開環重合系樹脂にはエポキシ樹脂などが含まれる。
上記樹脂のうち、使用上からエラストマーが好ましい。粒子状の銅の分散性の観点から特に好ましいのは、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーおよびポリウレタン系エラストマーである。これらの内好ましいのはポリウレタン系エラストマーである。
ポリスチレン系熱可塑性エラストマーは、樹脂の中でも特に高い柔軟性を有
しており、低い軟化温度を有している。このために、ポリスチレン系熱可塑性エラストマーは、粒子状の銅との混練による複合化において、高密度で柔軟性のある複合材料を生じさせることができる。ポリスチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン・イソプレン共重合物、スチレン・イソプレン共重合体の水素添加物、スチレン・ブタジエン共重合物、スチレン・ブタジエン共重合物の水素添加物、スチレン・イソプレン・ブタジエン共重合物、スチレン・イソプレン・ブタジエン共重合体の水素添加物等の少なくとも一つから選択される。
ポリアミド系熱可塑性エラストマーも、ポリスチレン系熱可塑性エラストマ
ーと同様、高い柔軟性を有しており、粒子状の銅との混練による複合化において、高密度で柔軟性のある複合材料を生じさせることができる。また耐油性・耐薬品性に優れている。ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、ナイロン6、ナイロン66、ポリエステルアミドブロック共重合物などの共重合ナイロンのうち少なくとも一つから選択される。
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、耐摩耗性に優れている。また耐油性や耐候性にも優れるため、使用環境による影響を受けにくいという特徴がある。
塩化ビニル系熱可塑性エラストマーは最も多く生産されている材料であり、
格も安い。耐熱性、耐候性、耐油性などにも優れる他、耐酸性もある。繰返しの曲げにも強い。
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーも、柔軟性を有し、低い軟化温度を有している。このため、優れた成形性、耐油性、耐熱性、引張り強度を有することになる。ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、エチレン・ブテン共重合物、プロピレン・ブテン共重合物、エチレン・プロピレン共重合物、ブテンもしくはエチレン、プロピレンとα−オレフィン共重合物、非晶質エチレン・プロピレン共重合物などの少なくとも一つから選択される。
ポリウレタン系エラストマーは、高い柔軟性および銅との併用による音質向上効果に優れ、且つ耐摩耗性に優れ、引張強度や引裂強度が高いため、キズにも強い。ポリウレタン系エラストマー(以下において、「ポリウレタン系」を「PU」と略記する)としては、その成形加工方法によって、以下のように注型用PUエラストマー、混練型PUエラストマーおよび熱可塑性PUエラストマーに分類され、注型用PUエラストマーは、混練型PUエラストマーとともに熱硬化性PUエラストマーとも呼ばれ、型に液状注型した液を常圧で硬化させて成形品を製造される。これらの内で特に好ましいのは注型用PUエラストマーである。
1.熱硬化性PUエラストマー
熱硬化性PUエラストマーのうち、注型用PUエラストマーとしては、プレポリマー型およびワンショット型が挙げられる。プレポリマー型には非発泡型および発泡型が挙げられる。
2.熱可塑性PUエラストマー
熱可塑性PUエラストマーとしては、完全PUと不完全PUのタイプに分類される。前者には活性のNCO基がほとんど存在せず、成形品も完全な線状PUであるのに対して、後者にはかなりのNCO基が残存し、成形時にアロファネート架橋を形成するため部分的に分子間架橋が生じる。
PU系エラストマーは、ソフトセグメントの構成成分となるポリオールと、ハードセグメントの構成成分となるポリイソシアネートおよび鎖延長剤・架橋剤からなり、これらの原料成分の種類や比率の組み合わせで基本的にはゴム状の特性を示すソフトセグメントブロックと結晶性のハードセグメントブロックから構成される。
上記ポリイソシアネートとしては、たとえば、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4−トリレンジイソシアネート(2,4−TDI)、2,6−トリレンジイソシアネート(2,6−TDI)、3,3′−ビトリレン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートウレチジンジオン(2,4−TDIの二量体)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(水添MDI)、カルボジイミド変性MDI、オルトトルイジンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートメチルエステルなどのジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4′,4″−トリイソシアネートなどのトリイソシアネート、ポリメリックMDIなどがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。これらの中でも、汎用性の点から、TDI、MDIが好適に用いられる。
上記ポリイソシアネートとともに用いられるポリオールとしては、たとえば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ひまし油ポリオール、ポリブタジエン系ポリオールなどがあげられ、単独でもしくは2種以上併せて用いられる。また、本発明における複合材料は、ギター、三味線、バイオリンなどの身体に直接接触して演奏する楽器に使用する場合は、滑り防止性を付与することが好ましく、PU系エラストマーに粘着性を付与し、粘着性を有するポリウレタン系エラストマーを得る目的でポリオールの一部にモノアルコールを用いることもできる。
前記ポリエステルポリオールとしては、たとえば、多価アルコールと多価カルボン酸とを固体酸触媒の存在下で縮合反応してエステル結合を有したものが
使用され、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートポリエステル
ポリオールなども含まれる。
ポリエステルポリオールに使用される多価アルコールとしては、好ましくは主鎖炭素数2〜15の直鎖グリコール、具体的にはエチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタメチルグリコール、1,6−ヘキサメチレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼンもしくはp−キシレングリコールなどのグリコール類の炭化水素を主鎖にするものがあげられる。炭素原子総数が好ましくは3〜34、より好ましくは3〜17のもので、たとえば1,2−プロピレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ジ−1,2−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールなどがあげられ、これらを単独もしくは2種以上併せて用いることができる。
なお、上記多価アルコールには、水酸基数3以上の化合物を併用しても差し支えない。併用し得る化合物としては、一般にポリエステルポリオールに使用されるものであればよく、たとえば、グリセリン、ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多官能ポリヒドロキシ化合物があげられる。
上記ポリエステルポリオールに使用される多価カルボン酸としては、たとえばコハク酸、マレイン酸、アジピン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナメチレンジカルボン酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、1,11−ウンデカメチレンジカルボン酸、1,12−ドデカメチレンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸や、芳香族系ジカルボン酸(たとえば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸またはこれらの無水物など)などがあげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。工業的見地からは主にアジピン酸が使用される。また、トール油脂肪酸の重合によって得られるダイマー酸なども使用できる。トール油脂肪酸としては、たとえば、オレイン酸、リノール酸等の不飽和酸と、パルチミン酸,ステアリン酸などとの混合物があげられる。
ポリエーテルポリオールとしては、活性水素を2個以上、好ましくは2〜6個有する化合物、たとえば、前記1、4−ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールなどにアルキレンオキサイド、たとえば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランなどを単独または2種以上付加重合して得られる分子量500〜8,000のポリオールがあげられる。
ポリエーテルポリオールの平均官能基数としては、柔軟性、機械的強度および耐久性の観点から、好ましくは2〜4、さらに好ましくは2.0〜3.3である。官能基数が2.0以上であれば硬化しやすく、3.3以下であれば柔軟性が十分に発揮できる。
また、分子量の好ましい範囲は、1,000〜6,000であり、1,000以上であれば柔軟性が発揮しやすく、かつ、粘着性も発揮しやすくなる。分子量が6,000以下であれば耐熱性が十分である。
また、本発明の付属部品は上記のように粘着性を有するのが好ましい。
粘着性を付与する目的で使用される前記モノアルコールとしては、1級、2級および3級のモノアルコールが挙げられる。
1級モノアルコールとしては、炭素数1〜24のモノアルコールおよびそのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。アルキレンオキサイドとしてはエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、およびこれらの併用が挙げられる。1級モノアルコールのうち、好ましいのは、粘着性(滑り防止性)の観点から、炭素数1〜8のモノアルコールのエチレンオキサイド付加物で分子量200〜1,000のものである。
2級および3級のモノアルコールとしては、炭素数1〜24の2級および3級モノアルコール、たとえば、2−エチルヘキシルアルコール、sec−ステアリルアルコール、α−テルピネオール、ジアセトンアルコールおよびカプリルアルコールなど、並びにこれらのプロピレンオキサイド付加物などが挙げられる。
モノアルコールの使用量としては、上記ポリオール100重量部に対して0.5〜15重量部が好ましく、使用量が少ないほどPUエラストマーの硬度が高くなるが、粘着性は低くなり、使用量が多いほどPUエラストマーの硬度は低くなるが粘着性は高くなる。
粘着性を上げる手段としては、上記のようにモノアルコールを併用する方法以外に、NCOインデックス(%)[(NCO基含量/OH基含量)×100]を下げる方法が挙げられる。好ましいNCOインデックスは、粘着性の観点から、70〜110%、さらに好ましくは80〜100%である。
また、必要により鎖延長剤を使用してもよく、鎖延長剤としては、2官能の直鎖型ジオールを好適に使用することができる。2官能の直鎖型ジオールとしては、たとえば1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。また、芳香族アミンなどのアミンも使用できる。ポリオール組成物中の鎖延長剤の含有量は、ポリオール全量を100重量%としたとき、10重量%以下であることが好ましい。
本発明における複合材料において、粒子状の銅と樹脂の配合割合は、本発明の効果が発揮できる範囲であれば特に限定されないが、分散し易さおよび音質向上効果の観点から、好ましくは粒子状の銅/樹脂=10〜80/90〜20の重量比であり、さらに好ましくは20〜60/80〜40である。
粒子状の銅がどのような原理で音質向上効果を発揮するのかについては明確ではないが、粒子状の銅の特性によるものと考えられる。粒子状の銅が10以上であれば音質向上効果が発揮し易い傾向にあり、80以下であれば分散しやすい傾向にある。
粒子状の銅の分散方法としては、樹脂の種類によって適宜選択されるが、
たとえば、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーに粒子状の銅を分散させるには、これらのエラストマーを加熱して溶融させた状態で粒子状の銅を十分に混練すると同時に、もしくは混練したのちに、押出成型または射出成型などによって銅を分散した成型品を得ることができる。
また、PUエラストマーの場合の粒子状の銅の分散方法としては、注型用PUエラストマーにおいては、プレポリマー型の場合は、プレポリマーもしくはポリオールのいずれの成分に銅を混合してから反応させてもよく、好ましくは先ずポリオールに銅を混合してから反応させる方法である。ワンショット法の場合は全ての原料と同時に混合してもよい。
熱可塑性PUエラストマーの場合は、他の熱可塑性エラストマーと同様に、エラストマーを加熱して溶融させた状態で粒子状の銅を十分に混練すると同時に、または混練したのちに、押出成型もしくは射出成型などによって成型品を得ることができる。
本発明における複合材料には、上記粒子状の銅と樹脂以外に、着色剤、無機質充填剤、有機系充填剤、無機系または有機系バルーン、可塑剤、老化防止剤、加工助剤などを必要に応じて適宜配合して用いることも可能である。これら他の添加剤は、本発明における効果を阻害しない範囲内にて適宜に配合される。
着色剤としては、カーボンブラック、各種トナーおよび各種顔料などが挙げられる。
以下、実施例、比較例および評価例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、特に定めない限り、%は質量%を示す。
実施例1(シート状物の製造1)
容量0.5リットルのビーカーに、ポリオール成分としての3官能ポリオール{グリセリンのプロピレンオキサイド(以下、POと略記)とエチレンオキサイド(以下、EOと略記)付加物;分子量5,000、末端EO割合13%}90部、メタノールのEO付加物(分子量600)10部、およびジブチルチンラウレート0.1部を十分に混合した。さらに電解銅粉末(平均粒子径1.0μm)180部を加えて十分に混合し、銅粉末含有ポリオールを調製した。ポリイソシアネート成分として、トルエンジイソシアネート44部と上記3官能ポリオール167部を反応させて得られた末端NCO含量8%のプレポリマー211部を合成した。このプレポリマー30.6部を上記銅粉末含有ポリオール28.8部に加えて(NCOインデックス=100%)約1分間十分に撹拌混合し、型枠(10×14cm、深さ2.3mm:シリコーン製)に流し込み、過剰分をコーティングロッドで型枠外に押し出し、そのまま20分間静置した。その後さらに60℃で30分間加熱硬化させ、型枠から取り出し、表面が粘着性を有する柔軟なシート「シート1」が得られた。
実施例2(シート状物の製造2)
実施例1において、ポリイソシアネート成分の配合量を25.0部に代えたこと(NCOインデックス=80%)以外は実施例1と同様にして、表面が粘着性を有する柔軟なシート「シート2」を得た。
実施例3(エンドピンストッパーの製造)
筒状のエンドピンストッパーが得られるようなシリコーン製型枠を使用し、その中に実施例1と同様のプレポリマーと銅粉末含有ポリオールの混合物62.6部を注入し、2時間静置後、さらに60℃で1時間加熱硬化させ、図1に示すような柔軟性と粘着性のある成形物「ストッパー1」が得られた。
比較例1(銅を含まないシート状物の製造1)
実施例1において、プレポリマーの配合量を45部とし、銅粉末を加えないポリオール成分の配合量を16.5部として、NCOインデックス=100%となるように調整して配合したこと以外は実施例1と同様にして、表面が粘着性を有する柔軟なシート「比較シート1」を得た。
比較例2(銅を含まないシート状物の製造2)
実施例2において、プレポリマーの配合量を36部とし、銅粉末を加えないポリオール成分の配合量を16.5部として、NCOインデックス=80%となるように調整して配合したこと以外は実施例2と同様にして、表面が粘着性を有する柔軟なシート「比較シート2」を得た。
比較例3(銅を含まないエンドピンストッパーの製造)
実施例3と同様の型枠を使用し、プレポリマーの配合量を45部、銅を含まないポリオール成分の配合量を16.5部とし、NCOインデックス=100%となるように調整して配合したこと以外は実施例3と同様にして、図1に示す柔軟性と粘着性のある成形物「比較ストッパー1」が得られた。
[評価例]
本発明の楽音機器用の付属部品の評価を以下のように行った。
評価例1:ギターの音質向上および滑り防止シートとしての評価
モニターとしてクラシックギターの演奏歴が4年以上の8人を選んだ。足の膝とギターの側面の接触部分のギター面に実施例1、2または比較例1、2で得られたシートを貼りつけ、演奏者が最も得意とする曲を演奏してもらい、その音質と滑り防止性を以下の評価基準で自己評価してもらった。その結果を表1に示した。
Figure 2016027702
評価例2:三味線の音質向上および滑り防止シートとしての評価
モニターとして三味線の演奏歴が10年以上のモニター8人を選んだ。足の膝と三味線の側面の接触部分の膝面に実施例1、2または比較例1、2で得られたシートを貼りつけ、演奏者が最も得意とする曲を演奏してもらい、その音質と滑り防止性を以下の評価基準で自己評価してもらった。その結果を表2に示した。
Figure 2016027702
評価例3:エンドピンストッパーの音質向上効果および滑り防止性の評価
モニターとしてコントラバスの演奏歴が8年以上のモニター8人を選んだ。コントラバスのエンドピンの先に実施例3または比較例3のエンドピンストッパーを付けて、通常の木製フローリングの室内で演奏者が最も得意とする曲を演奏してもらい、その音質と滑り防止性を以下の評価基準で自己評価してもらった。その結果を表3に示した。
Figure 2016027702
評価例4:CDコンポの音質向上効果の評価
セパレート型CDコンポ(ケンウッドKseries K−735)の両側スピーカーのそれぞれの底面の四隅に円形状(直径5cm、厚さ2.3mm)の「シート2」を1枚づつ、または「比較シート2」を1枚づつ、手で押しつけて貼り付けた。
モニター8人にCDの音質を下記の音質の基準で自己評価してもらった。その結果を表4に示した。
Figure 2016027702
上記の評価における音質と滑り防止性の自己評価は以下の3段階の基準にて評価してもらった。
[音質]
評価点3:付属部品を使用しない場合に比べて、音の芯の通りが良い、
または、ふくよかな音質、もしくは重厚感のある音質である。
評価点2:付属部品を使用しない場合に比べて、同様の音質である。
評価点1:付属部品を使用しない場合に比べて、音質が悪くなる。
[滑り防止性]
評価点3:付属部品を使用しない場合に比べて、楽器が滑りにくく演奏し
やすい。
評価点2:付属部品を使用しない場合に比べて、特に変わりはない。
評価点1:付属部品を使用しない場合に比べて、使用感が悪い。
表1〜表3から、本発明の楽音機器用の付属部品を使用した場合は、楽器の音質が向上し、かつ滑り防止性が良好で、演奏しやすくなることが分かった。
また、比較例のように、銅を含有しないシートは、一定の滑り防止性はあるものの、音質向上効果は無いことが分かった。
さらに、表4から、音響機器に使用した場合も音質が向上することが分かった。
以上のことから、本発明における複合材料は楽音機器用の付属部品として有用である。
1 エンドピンストッパー
2 筒状のエラストマー
3 エンドピンを差し込む穴
Figure 2016027702
Figure 2016027702
Figure 2016027702
Figure 2016027702

Claims (8)

  1. 粒子状の銅および樹脂を含む複合材料からなることを特徴とする楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  2. 前記複合材料が、粒子状の銅が樹脂中に分散された構造であることを特徴とする請求項1記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  3. 前記樹脂がポリウレタン系エラストマーであることを特徴とする請求項1または2記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  4. 前記粒子状の銅が0.3μm以上1,000μm以下の重量平均粒子径を有する請求項1〜3のいずれか記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  5. 前記複合材料が、粒子状の銅がポリウレタン系エラストマー中に分散された構造であり、粒子状の銅のポリウレタン系エラストマーに対する比が重量比で(10〜80):(90〜20)であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  6. 楽音機器およびスピーカー用の音質向上部品として供される請求項1〜5のいずれか記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  7. ギター用滑り防止部品、バイオリン用あご当て、三味線用滑り防止部品、エンドピンストッパー、ピアノ用インシュレーター、太鼓・ドラム用架台の脚部カバー、またはスピーカーの底部敷物から選択される用途に供される請求項1〜6のいずれか記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
  8. 振動防止用および音質向上用のインシュレーターとして供される請求項1〜5のいずれか記載の楽音機器およびスピーカー用の付属部品。
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