JPH07146676A - 楽器および楽器載置用台 - Google Patents

楽器および楽器載置用台

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JPH07146676A
JPH07146676A JP5293711A JP29371193A JPH07146676A JP H07146676 A JPH07146676 A JP H07146676A JP 5293711 A JP5293711 A JP 5293711A JP 29371193 A JP29371193 A JP 29371193A JP H07146676 A JPH07146676 A JP H07146676A
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JP
Japan
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musical instrument
floor
weight
damping material
vibration damping
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP5293711A
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English (en)
Inventor
Daiji Miyazaki
大二 宮崎
Yoshisuke Enomoto
吉扶 榎本
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M R C DU PONT KK
Original Assignee
M R C DU PONT KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 床等の振動の影響を排除して、音質を高める
ことのできる楽器。 【構成】 使用時に少なくとも床と接触する部分が、メ
タクリル酸メチルを主要構成単位とする樹脂を20〜5
0重量%と、水酸化物からなる無機充填剤を50〜80
重量%とを有してなる制振材料で構成されていることを
特徴とする。 【効果】 楽器を演奏した際の音質の劣化を防止するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床上に直接あるいは台
を介して置く各種の楽器、またはその台に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ピアノ、チェロ、コントラバス、ティン
パニー等の様々な楽器は、演奏時には床の上に直接ある
いは台に載せて使用される。通常、これらの楽器におい
ては、床との接触部分には、滑り防止や傷などの損傷を
防ぐ目的でゴム材や木材などを介在させていたりしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これら楽器
は振動を発生させることによって音が生じるわけである
から、楽器と接触する床または楽器を載置する台の振動
における影響、あるいは楽器からの振動が床へ伝わる影
響も少なからず受けるものである。しかしながら、従来
の楽器または楽器と床の間に介在する楽器載置用台に
は、これら振動に関しては殆ど検討されていなかった。
そのため、楽器から発生する音質に、床や楽器載置用台
の振動や、楽器からの振動の伝導が影響し、音質の劣化
を招くことがあった。
【0004】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、床等からの振動や楽器からの振動の伝導の影
響を排除して、音質を高めることのできる楽器または楽
器載置用台を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の楽器は、使用時
に少なくとも床と接触する部分が、メタクリル酸メチル
を主要構成単位とする樹脂を20〜50重量%と、水酸
化物からなる無機充填剤を50〜80重量%とを有して
なる制振材料で構成されていることを特徴とするもので
ある。
【0006】特に、制振材料の、機械インピーダンス法
による損失係数(η)が、0.01〜0.1であることが
好ましい。
【0007】本発明の楽器載置用台は、メタクリル酸メ
チルを主要構成単位とする樹脂を20〜50重量%と、
水酸化物からなる無機充填剤を50〜80重量%とを有
してなる制振材料で構成されていることを特徴とするも
のである。
【0008】この楽器載置用台であっても、制振材料
の、機械インピーダンス法による損失係数(η)が、
0.01〜0.1であることが好ましい。
【0009】
【作用】本発明で、用いられる制振材料のメタクリル酸
メチルを主要構成単位とする樹脂とは、メタクリル酸メ
チル(MMA)単位が80重量%以上、好ましくは90
重量%以上の合成樹脂である。合成樹脂がメタクリル酸
メチル単位を80重量%以上有することにより、制振材
料の成形・加工性、耐衝撃性、耐候性、難燃性などを向
上させることができ、樹脂として不飽和ポリエステルな
どを用いたものと比較して、より優れた音質を得ること
が可能となる。本発明において、樹脂としてメタクリル
酸メチル以外の他の成分を共重合させることもでき、共
重合成分としては、酢酸ビニル、スチレン、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタク
リル酸エチル、メタクリル酸ブチル、シクロヘキシルア
クリレート、シクロヘキサンメタクリレートなどのメタ
クリル酸メチルを除くα,β−エチレン性不飽和化合物
などが挙げられ、これらの1種または2種以上を共重合
させることができる。さらに、エチレングリコールジメ
タクリレート等の分子中に複数の重合性二重結合を有す
る化合物なども使用できる。
【0010】無機充填剤には、水酸化アルミニウム、水
酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物が
挙げられる。これら水酸化物は、高温時に結晶水を放出
するため、難燃性を向上させることができる。なかで
も、水酸化アルミニウムは特に好適である。これら無機
充填剤は制振材料中に50〜80重量%の割合、特に好
ましくは60〜70重量%で含有される。無機充填剤を
50重量%以上含有することにより、楽器の音質を向上
させると共に、色や艶などの外観や、重量感、触感、難
燃性などを向上させることができる。また、80重量%
以下とすることで、加工性、耐衝撃性などを向上させる
ことができる。無機充填剤の粒径は、1〜150μmの
ものが好ましく、粒径分布の中心径が10〜100μm
のものが特に好ましい。無機充填剤には、その表面をシ
ラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤、
ステアリン酸などで処理したものが使用できる。
【0011】本発明で用いる材料には、上記したものの
他に、ABS樹脂や、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フ
ェノール樹脂などの樹脂粉砕物、顔料、染料等の着色
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、流動化剤、増粘剤
等の添加剤などが、本発明の特性が劣化しない程度にさ
らに配合されていてもよい。
【0012】本発明の制振材料としては、機械インピー
ダンス法によって測定した損失係数(η)が0.01〜
0.1であることが好ましい。これは、損失係数(η)
が0.01未満であると制振性が低くなりすぎて共振が
起こりやすくなり、逆に0.1を超えると振動の吸収が
大きくなりすぎて音質を低下させる傾向にあるためであ
り、さらに好ましくは0.01〜0.05の範囲である。
【0013】尚、機械インピーダンス法は損失係数の測
定に多用されているもので、図5に示すように、損失係
数(η)を、振動(加速度:A)/加振力の周波数応答
曲線の半値幅から求めるもので、実際の測定には例えば
図6に示されるような測定システムが利用される。この
機械インピーダンス法による損失係数の測定は、特に、
制振性能の大きな材料に適している。
【0014】また、制振材料としては、楽器の音質向上
の点から、比重が1.5〜2.5、特に1.6〜2.0のも
のが好ましい。
【0015】本発明で用いる制振材料を製造するには、
例えば、メタクリル酸メチルを主成分とする単量体また
はその部分重合物に、無機充填剤および重合開始剤を均
一に混合し脱泡した後に鋳型内に注入して重合する方法
や、樹脂粉末と無機充填剤を均一に混合した後に成形型
内でプレス成形する方法などを適用できる。重合開始剤
としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパー
オキサイド、2,2'アゾビスイソブチロニトリル等が使
用できる。メタクリル酸メチルを主成分とする単量体ま
たはその部分重合物あるいは樹脂粉末および無機充填剤
からなる混合物に、メタクリル酸メチルを主要構成単位
とする樹脂を20〜50重量%と、水酸化物からなる無
機充填剤50〜80重量%とからなる樹脂組成物を粒径
0.2〜5mm程度に粉砕したものを20〜90重量%の
範囲内で添加してもよい。
【0016】こうして製造された制振材料が、各種の楽
器の少なくとも一部に用いられて楽器が構成される。即
ち、制振材料は、床からの振動の影響を排除する必要が
あるときには、使用時に少なくとも楽器の床と接触する
部分であって、楽器本来が奏でる音質を損なわない部位
に上記本発明特有の制振材料を適用する。たとえば、楽
器がピアノなどのように脚を有するものであれば、その
脚に適用する。
【0017】また、その本体の一部に適用することがで
きず、かつ台に載せて使用する楽器であれば、その楽器
載置用台に上記本発明特有の制振材料を適用する。
【0018】本発明の楽器の床との接触部分または楽器
載置用台には、さらに滑り抵抗を増加させるためのサン
ドブラスト処理や溝の刻設などを行なうことができ、ま
た好ましい。さらに、滑り抵抗の増加および床面への傷
防止のため、その接触部にゴムシート等を積層させるこ
ともできる。
【0019】
【実施例】
〔実施例1〕ポリメタクリル酸メチルを20重量%とメ
タクリル酸メチルを80重量%とからなるシラップ35
重量%と、中心粒径が30μmの水酸化アルミニウム粉
末65重量%とからなる混合物に、重合開始剤としてベ
ンゾイルパーオキサイドを添加し、型に注入して室温で
硬化させた。この成形で、比重が1.8、厚さが13m
m、直径が100mmの円板状の成形品を得た。この円板
状の成形品の一方の面には、滑り抵抗を増加させるため
に多数の溝を刻設し、チェロ載置用台を製造した。得ら
れた成形品について機械インピーダンス法で損失係数
(η)を測定した。成形品の損失係数(η)は0.03
であり、非常に優れた制振性能を有するものであった。
図1に示すように、このチェロ載置用台10をチェロ1
2のエンドピン14と床の間に介在した状態でチェロ1
2を演奏し、チェロ載置用台10を介在させなかったも
のとの音質の調査した。その結果、チェロ載置用台10
を介在させた本実施例のチェロの方が、雑音や音の歪の
ない鮮明な優れた音質を得ることができた。
【0020】〔実施例2〕ポリメタクリル酸メチルを2
0重量%とメタクリル酸メチルを80重量%とからなる
シラップ35重量%と、中心粒径が30μmの水酸化ア
ルミニウム粉末65重量%とからなる混合物に、重合開
始剤としてベンゾイルパーオキサイドを添加し、型に注
入して室温で硬化させた。この成形で、比重が1.8、
厚さが13mm、直径が100mmの円板状の成形体を得
た。この円板状の成形体の一方の面には、滑り抵抗を増
加させるために多数の溝を刻設し、図2に示すように、
この成形体16をピアノ18の床接触部である全ての脚
20,20,20の先端に接合し、一体化した。尚、得
られた成形体について、ピアノと一体接合する前に、機
械インピーダンス法で損失係数(η)を測定した。成形
体の損失係数(η)は0.03であり、非常に優れた制
振性能を有するものであった。この本実施例のピアノ1
8と、脚の先端に制振対策を施していない通常のピアノ
とをそれぞれ演奏し、両者の音質の調査した。その結
果、本実施例のピアノの方が雑音や音の歪のない鮮明な
優れた音質を得ることができた。
【0021】〔実施例3〕上記実施例2と同様にして、
本発明の特有の制振材料を用いて、ダブルベースのエン
ドピンを成形した。即ち、図3に示すように、ダブルベ
ース22の床に接触する部分であるエンドピン24の形
状を有する内部空間の形成された型に、ポリメタクリル
酸メチルを20重量%とメタクリル酸メチルを80重量
%とからなるシラップ35重量%と、中心粒径が30μ
mの水酸化アルミニウム粉末65重量%と、重合開始剤
とからなる混合物を注入し、エンドピン24を成形し
た。その後、得られたエンドピンをダブルベース22本
体に接合一体化した。
【0022】〔実施例4〕上記実施例1と同様にして、
ティンパニの載置用台を製造した。即ち、本発明で使用
する特有の制振材料を用いて、図4に示すように、円板
状の載置用台26を成形し、その載置用台26上にティ
ンパニ28を載せて、演奏に供した。尚、この実施例の
載置用台26の下面には、滑り止め用として、ゴムパッ
ト30が貼着されている。
【0023】
【発明の効果】本発明の楽器または楽器載置用台は、使
用時に少なくとも床と接触する部分が、メタクリル酸メ
チルを主要構成単位とする樹脂を20〜50重量%と、
水酸化物からなる無機充填剤を50〜80重量%とを有
してなる制振材料で構成されているもので、楽器に対す
る床などの振動の影響あるいは楽器からの振動の床への
伝わりの影響を低減することができるので、楽器を演奏
した際の音質の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すチェロ載置用台の正面
図である。
【図2】本発明の一実施例を示すピアノの斜視図であ
る。
【図3】本発明の一実施例を示すダブルベースの斜視図
である。
【図4】本発明の一実施例を示すティンパニ載置用台の
斜視図である。
【図5】機械インピーダンスの測定方法を示すグラフで
ある。
【図6】機械インピーダンスの測定システムを示す概略
図である。
【符号の説明】
10 チェロ載置用台 12 チェロ 16 ピアノ床接触部 18 ピアノ 22 ダブルベース 24 エンドピン 26 ティンパニ載置用台 28 ティンパニ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 使用時に少なくとも床と接触する部分
    が、メタクリル酸メチルを主要構成単位とする樹脂を2
    0〜50重量%と、水酸化物からなる無機充填剤を50
    〜80重量%とを有してなる制振材料で構成されている
    ことを特徴とする楽器。
  2. 【請求項2】 前記制振材料の、機械インピーダンス法
    による損失係数(η)が、0.01〜0.1であることを
    特徴とする請求項1記載の楽器。
  3. 【請求項3】 メタクリル酸メチルを主要構成単位とす
    る樹脂を20〜50重量%と、水酸化物からなる無機充
    填剤を50〜80重量%とを有してなる制振材料で構成
    されていることを特徴とする楽器載置用台。
  4. 【請求項4】 前記制振材料の、機械インピーダンス法
    による損失係数(η)が、0.01〜0.1であることを
    特徴とする請求項3記載の楽器載置用台。
JP5293711A 1993-11-24 1993-11-24 楽器および楽器載置用台 Withdrawn JPH07146676A (ja)

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JP5293711A JPH07146676A (ja) 1993-11-24 1993-11-24 楽器および楽器載置用台

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016027702A (ja) * 2014-07-07 2016-02-18 株式会社アイ・イー・ジェー 楽音機器およびスピーカー用の付属部品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 20010130