JP2016026970A - 糸巻取装置、及び、紡糸引取装置 - Google Patents

糸巻取装置、及び、紡糸引取装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ボビンホルダの一部の位置にのみパッケージが形成される場合でも、ボビンホルダの撓みを簡単且つ精度よく予測し、接触ローラとボビンホルダの平行度を補正することで各パッケージの巻径が均一で張力や接圧の不均一による問題のない高品質なパッケージを得ること。
【解決手段】まず、ボビンホルダ22の、パッケージPが実際に形成されるボビン装着部30の位置である、パッケージ実形成位置を取得する。次に、取得したパッケージ実形成位置の情報を用いて、パッケージ実形成位置にパッケージPが形成されることによる、ボビンホルダ22の撓み変化量を推定する。そして、推定した撓み変化量を用いて、2つの流体シリンダ24,25を制御して接触ローラ26の姿勢を変更し、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度を補正する。
【選択図】図3

Description

本発明は、糸巻取装置、及び、この糸巻取装置を備えた紡糸引取装置に関する。
特許文献1には、紡糸装置から紡出された複数の糸をそれぞれボビンに巻き取って、複数のパッケージを形成する、巻取機が開示されている。この巻取機は、複数の糸をそれぞれトラバースするトラバース装置と、ターレットに片持ち状態で水平に支持され、複数のボビンが装着されるボビンホルダと、ボビンホルダと平行に配置された接触ローラを備えている。紡糸装置から紡出された複数の糸は、トラバース装置でトラバースされながら、ボビンホルダに装着された複数のボビンにそれぞれ巻取られることで、複数のパッケージが形成される。また、パッケージの形成中には、接触ローラは複数のパッケージの表面に常に接触し、複数のパッケージにそれぞれ所定の接圧を付与するとともに、パッケージの表面速度と略同一の表面速度で回転し、トラバース装置でトラバースされた糸をパッケージに送り出している。
ところで、ボビンホルダの複数のボビンに糸が巻かれて、複数のパッケージがそれぞれ巻太りするに従って、ボビンホルダは、複数のパッケージの重量によって下方に撓むことになる。特許文献1のような片持ち支持の構成であれば、ボビンホルダの先端に近い部分ほど、接触ローラから離れるように下方に変位する。これにより、ボビンと接触ローラの間の距離がボビンホルダの先端に行くほど大きくなることで、ボビンホルダの先端に近いボビンに巻かれているパッケージほど巻径が大きく、後端に近付くほどパッケージの巻径が小さくなる。ここで、全てのパッケージは同一のボビンホルダに装着された複数のボビン上に巻き取られており、回転数が全て同一のため、巻径が大きい先端側の糸条が巻き取られる速度は巻径が小さな後端側のパッケージよりも速くなる。このためパッケージに巻き取られる糸の張力は先端側ほど高く、後端側ほど低い状態になる。
この巻取張力の差により、巻取りパッケージの形状や表面硬度のばらつきが生じたり、サドルやバルジなど、パッケージの巻姿が悪くなるなどの問題が生じる。さらに、ボビンホルダの先端側に位置するパッケージでは接圧が低く、後端側のパッケージでは接圧が高くなる。これにより、先端側のパッケージでは接圧抜けによる巻取り中の糸寄りが発生することがある。また、後端側でのパッケージでは高接圧による糸のダメージにより、後工程での染斑や糸質異常の原因となることがある。
これについて、特許文献1の巻取機は、複数のパッケージの巻太りに従って、接触ローラを自動的に傾斜させる傾斜機構を備えている。まず、パッケージの巻径が大きくなるに従って、ターレットを回動させてボビンホルダを接触ローラから離していく。その際に、接触ローラの傾斜機構は、ターレットの回動に連動して作動し、接触ローラを傾斜させる。これにより、接触ローラは、ボビンホルダの撓みに沿うように、その先端部が下方に変位した傾斜姿勢をとる。
特許文献2にも、上述した問題を解決することが可能な巻取機が開示されている。但し、先ほどの特許文献1は、パッケージの巻太りに機械的に連動して接触ローラを自動的に傾斜させるものであったが、この特許文献2は、まず、ボビンホルダの撓みの程度を推定し、その推定結果に応じて接触ローラの傾斜を制御する点で異なる。
特許文献2の巻取機は、接触ローラの両端部をそれぞれ支持する2つの流体シリンダを備えている。また、パッケージ重量とボビンホルダの撓みの関係式が記憶部に記憶されている。そして、巻取中においては、制御装置が、紡糸装置からの吐出量(単位時間当たりに吐出されるポリマーの重量)等の情報を用いてパッケージの重量を演算で求める。また、求めたパッケージの重量と上記の撓みの関係式を用いて、接触ローラを傾斜させるための2つの流体シリンダの圧力設定値をそれぞれ計算する。そして、2つの流体シリンダへの流体供給圧力を上記の圧力設定値となるようにそれぞれ制御することで、接触ローラは、ボビンホルダの撓み量に応じて傾斜することになる。
特開2011−255979号公報 特開2001−48422号公報
特許文献1のように、パッケージの巻太りに連動して、傾斜機構により接触ローラを傾斜させる構成を採用した場合、パッケージの形成条件が常に同じであれば問題ないが、この条件が変わったときには対応が難しい。例えば、パッケージに巻き取る糸の種類が変わるとパッケージの巻密度が変化する。例を挙げると、PET糸の場合は巻き密度は0.9〜1.0g/cm3、ナイロン糸の場合は0.7〜0.8g/cm3程度、ナイロンBCFと呼ばれるカーペット用の原糸の場合は、巻密度は0.5g/cm3未満になる。このように、巻密度が異なっているパッケージでは、パッケージの重量が同じでもパッケージの径が異なる、あるいは、パッケージの径が同じでも重量が異なる。このように、糸の種類が変わればパッケージの重量と巻径の関係が変わるため、パッケージに適切な接圧を付与するためには、本来は、糸品種の違いによって同一巻径、即ち、同一ターレット位置での接触ローラの傾斜角度を変える必要があるが、特許文献1の構成では、そのような変更は難しい。
また、パッケージ形成条件が変わる別の例として、ボビンホルダの、ボビンが装着される全ての位置においてパッケージを形成するのではなく、ボビンホルダの一部の位置にのみパッケージを形成する場合がある。例えば、紡糸装置の最大吐出能力以上の糸を生産する目的で、紡糸装置から紡糸された複数の糸の、それぞれ2本以上を途中で合糸して1本の糸にして、パッケージに巻き取るような場合である。その場合は、紡糸装置から紡出された複数の糸をそれぞれ巻き取る場合と比べて、ボビンホルダに形成されるパッケージの個数が減る。つまり、パッケージの形成位置や総重量が変わることから、パッケージの巻径が同じときのボビンホルダの撓み量も変化する。しかし、特許文献1の構成では、ボビンホルダの撓み量が変わった場合に、それに応じて接触ローラの傾斜角度を変えることは難しい。
これに対して、特許文献2では、ポリマー吐出量等の情報からパッケージの総重量を求め、ボビンホルダの撓みを予測して接触ローラを傾斜させる構成である。この構成では、パッケージの巻密度が変わっても、パッケージの総重量を求めていることから、ボビンホルダの撓みを正しく予測することはできる。しかし、この特許文献2の装置は、ボビンホルダの全ての巻取位置にそれぞれパッケージが形成される場合しか想定されていない。即ち、ボビンホルダの一部の位置にのみパッケージが形成される場合には、ボビンホルダの撓みを正しく予測することができない。
本発明の目的は、ボビンホルダの一部の位置にのみパッケージが形成される場合でも、ボビンホルダの撓みを簡単且つ精度よく予測し、接触ローラとボビンホルダの平行度を補正することで各パッケージの巻径が均一で張力や接圧の不均一による問題のない高品質なパッケージを得ることである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
第1の発明の糸巻取装置は、水平方向に延びる回転軸を中心に回転可能であり、且つ、その軸方向に並ぶ複数のボビン装着部を有し、各ボビン装着部に装着されたボビンに糸を巻取ってパッケージを形成する、ボビンホルダと、前記ボビンホルダの軸方向に沿って延び、前記パッケージの表面に接触して前記パッケージに接圧を付与する接触ローラと、前記ボビンホルダと前記接触ローラの平行度を補正する平行度調整部と、前記平行度調整部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記ボビンホルダの前記複数のボビン装着部のうちの、前記パッケージが実際に形成される前記ボビン装着部の位置である、パッケージ実形成位置を取得し、取得した前記パッケージ実形成位置の情報を用いて、前記ボビンホルダに前記パッケージが形成されることによる、前記ボビンホルダの撓み変化量を推定し、推定した前記撓み変化量を用いて前記平行度調整部を制御することを特徴とするものである。
本発明の糸巻取装置は、ボビンホルダを回転させることによって、ボビンホルダのボビン装着部に装着されたボビンに糸を巻き取り、パッケージを形成する。そのパッケージ形成途中に、パッケージの巻太りに従ってボビンホルダが撓む。そこで、制御部は、パッケージの形成によって、その重量が加わることで生じる、ボビンホルダの撓みの変化量を推定する。尚、「ボビンホルダの撓み変化量」とは、ボビンホルダにパッケージが形成されるときのボビンホルダの撓み量の、パッケージが形成されていない状態での撓み量(初期撓み)に対する変化量のことである。そして、制御部は、推定した撓み変化量に応じて、ボビンホルダと接触ローラの平行度の補正を行う。ボビンホルダと接触ローラの平行状態を維持することで、全てのパッケージの巻径を均一化することができる。これにより、各パッケージの巻取張力のばらつきが軽減され、また、各パッケージに均一な接圧を付与することができる。
また、本発明の糸巻取装置は、ボビンホルダの複数のボビン装着部のうちの、一部の位置にのみパッケージを形成する場合にも対応できる。即ち、制御部は、実際にパッケージが形成されるボビン装着部の位置(パッケージ実形成位置)を取得し、このパッケージ実形成位置の情報を用いて、ボビンホルダの撓み変化量を推定する。これにより、ボビンホルダの一部の位置にのみパッケージが形成される場合でも、その情報を用いてボビンホルダの撓み変化量を精度よく推定することができる。
第2の発明の糸巻取装置は、前記第1の発明において、前記ボビンホルダの前記複数のボビン装着部に対応する複数の糸道において、糸の走行の有無をそれぞれ検出する複数の糸検出部をさらに備え、前記制御部は、前記複数の糸検出部の検出結果から、前記ボビンホルダの前記パッケージ実形成位置を取得することを特徴とするものである。
本発明では、ボビンホルダの、あるボビン装着部にパッケージが形成される場合に、そのボビン装着部に対応する糸道に設けられた糸検出部によって、走行している糸が検出される。従って、制御部は、複数のボビン装着部にそれぞれ対応する複数の糸検出部の検出結果から、ボビンホルダのパッケージ実形成位置を取得することができる。
第3の発明の糸巻取装置は、前記第1の発明において、糸の巻取に関する条件を設定するための設定部をさらに備え、前記設定部は、前記ボビンホルダの前記パッケージ実形成位置を設定可能であり、前記制御部は、前記設定部で設定された前記パッケージ実形成位置を取得することを特徴とするものである。
本発明では、オペレータは、設定部により、ボビンホルダのパッケージ実形成位置を設定可能である。従って、制御部は、設定部で設定されたパッケージ実形成位置を取得し、これを用いてボビンホルダの撓み変化量の推定を行うことができる。
第4の発明の糸巻取装置は、前記第1〜第3の何れかの発明において、前記撓み変化量の推定に使用するパラメータを記憶する記憶部をさらに備え、前記記憶部は、各ボビン装着部について、そのボビン装着部にのみ、単位重量の荷重が作用したときの前記ボビンホルダの撓み変化量である、単位撓み変化量を記憶しており、前記制御部は、前記ボビンホルダに形成される前記パッケージの重量を算出し、前記パッケージ実形成位置と、前記パッケージの重量と、前記記憶部に記憶された、各ボビン装着部に対応する前記単位撓み変化量に基づいて、前記ボビンホルダの前記撓み変化量を推定することを特徴とするものである。
本発明では、ボビンホルダの各ボビン装着部について、そのボビン装着部にのみ単位重量の荷重が作用したときのボビンホルダの撓み変化量(単位撓み変化量)が、記憶部に記憶されている。従って、実際にパッケージが形成されるボビン装着部について、単位撓み変化量とパッケージ重量とから、それぞれのボビン装着部にのみパッケージが形成されたときのボビンホルダの撓み変化量(これを個別撓み変化量という)を推定できる。そして、パッケージが実際に形成されているボビン装着部について、上記の個別撓み変化量を足し合わせることにより、実際のボビンホルダの撓み変化量を簡単に推定することができる。尚、ボビンホルダのどの位置にパッケージを形成するかについては、装置の使用の仕方等に応じて様々なパターンが存在する。しかし、本発明では、複数のボビン装着部のそれぞれについて単位撓み変化量が予め記憶されているために、ボビンホルダのどの位置にパッケージを形成する場合でも、そのパッケージ実形成位置に応じた単位撓み変化量を用いて、ボビンホルダの撓み変化量を簡単に求めることができる。
第5の発明の紡糸引取装置は、紡糸装置から紡出される複数の第1の糸を引き取る紡糸引取装置であって、2本以上の前記第1の糸を合糸して第2の糸を生成する合糸部と、前記合糸部で合糸された後の前記第2の糸を巻き取る、上述の糸巻取装置と、を備え、
前記糸巻取装置は、前記ボビンホルダの前記複数のボビン装着部のうちの、一部のボビン装着部において、前記ボビンに前記第2の糸を巻き取ってパッケージを形成することを特徴とするものである。
本発明では、紡糸装置から紡出される2以上の第1の糸が合糸部で合糸されて、1本の第2の糸が生成される。糸巻取装置に巻き取られる第2の糸の本数は、紡糸装置から紡出された第1の糸の本数よりも少なくなる。従って、糸巻取装置では、ボビンホルダの複数のボビン装着部のうちの、一部のボビン装着部のみ、第2の糸が巻き取られる。
本実施形態に係る紡糸引取装置の側面図である。 巻取装置の制御系を概略的に示すブロック図である。 紡糸引取装置(合糸巻取時)の側面図である。 パッケージによるボビンホルダの撓みを説明する図である。 ボビンホルダと接触ローラの平行度の補正のフローチャートである。 変更形態に係る紡糸引取装置の側面図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施形態に係る紡糸引取装置の側面図である。紡糸引取装置1は、紡糸装置2から紡出される複数の合成繊維糸Yをそれぞれ引き取り、複数のボビンBにそれぞれ巻取って複数のパッケージPを形成する。尚、図1に示される上下前後の方向を、それぞれ、紡糸引取装置1の上下前後の方向と定義する。
(紡糸引取装置の概略構成)
紡糸引取装置1は、延伸部3、引取ローラ4,5、インターレース6、巻取装置7、制御装置8等を備えている。まず、紡糸装置2においては、ギヤポンプ等からなるポリマー供給装置(図示省略)から供給されたポリマーが、紡糸口金から下方に押し出され、複数の糸Yが、図1の紙面垂直方向に並んだ状態で紡出される。
図1において、紡糸装置2から紡出された複数の糸Yは、延伸部3、引取ローラ4、インターレース6、引取ローラ5に沿った糸道を走行する。さらに、複数の糸Yは、引取ローラ5から前後方向に分配された上で、巻取装置7において複数のボビンBにそれぞれ巻き取られる。
延伸部3は、紡糸装置2の下方に配置されている。延伸部3は、保温ボックス10と、この保温ボックス10内に収容された複数の加熱ローラ(図示省略)を有する。延伸部3は、複数の加熱ローラにより、紡糸装置2から紡出された複数の糸Yをそれぞれ加熱しつつ延伸する。尚、延伸部3の上流側には、糸切れが生じた場合などに、巻取を停止するために複数の糸Yを切断するカッター11が配置されている。
延伸部3で延伸された複数の糸Yは、2つの引取ローラ4,5により巻取装置7に送られる。尚、2つの引取ローラ4,5の間には、1本の糸Yを構成する多数のフィラメントを絡ませて集束性を付与するインターレース6が配置されている。インターレース6としては、エアノズルから噴射した空気流によってフィラメントを交絡させる構成のものを好適に採用できる。尚、本実施形態では、巻取装置7が、紡糸装置2から紡出された1本の糸Yをそのまま巻き取る場合(図1参照)と、後で説明するように、2本以上の糸Y1を合糸して、合糸された糸Y2を巻き取る場合(図3参照)とがある。図3の合糸巻取時には、インターレース6は、2本以上の糸Y1を合糸させる合糸部としても機能する。
巻取装置7(本発明の糸巻取装置)は、2本のボビンホルダ22と、接触ローラ26等を備えている。各ボビンホルダ22は、前後方向に長尺な形状を有し、その軸方向に沿って複数のボビンBが並べて装着される。巻取装置7は、ボビンホルダ22を回転させることによって、引取ローラ5から送られてきた複数の糸Yを、複数のボビンBに同時に巻取り、複数のパッケージPを形成する。接触ローラ26は、複数のパッケージPの表面に接触してパッケージPに所定の接圧を付与し、パッケージPの形状を整えるとともに、パッケージPの表面速度と略同一の表面速度で回転して、糸YをパッケージPに送り出している。
制御装置8は、紡糸引取装置1の全体の動作を制御するものである。具体的には、延伸部3における糸Yの延伸、引取ローラ4,5による糸送り、インターレース6による集束性付与、巻取装置7によるパッケージPの形成などの動作をそれぞれ制御する。また、制御装置8は、上記の様々な制御を行うための各種条件を、オペレータが設定するための設定部40を備えている。詳細な図示は省略するが、設定部40は、オペレータが各種条件を設定するための操作キーと、装置の状態等を表示するディスプレイなどを有する。
(巻取装置の詳細構成)
次に、巻取装置7の構成を説明する。図2は、巻取装置7の制御系を概略的に示すブロック図である。図1、図2に示すように、巻取装置7は、機台20と、ターレット21、2本のボビンホルダ22、支持枠体23、2つの流体シリンダ24,25、接触ローラ26、トラバース装置27、制御パネル28などを備えている。
まず、機台20には、円板状のターレット21が取り付けられている。ターレット21は、水平な軸21aを中心に、モータ31(図2参照)によって回転駆動される。
ターレット21には、長尺な円筒状の2本のボビンホルダ22が、前後方向に延びる姿勢で片持ち支持されている。また、2本のボビンホルダ22は、ターレット21の回転中心に対して互いに対称な2つの位置に取り付けられている。各ボビンホルダ22は、水平方向に延びる軸22aを中心に、モータ32(図2参照)によって回転駆動される。また、ターレット21が回転することにより、2本のボビンホルダ22が、上側の巻取位置と下側の退避位置との間で切り換え可能となっている。
各ボビンホルダ22は、その軸方向に並ぶ複数(図1では8個)のボビン装着部30を有する。これらの複数のボビン装着部30に複数のボビンBがそれぞれ装着される。尚、図示は省略するが、各ボビン装着部30の外周面には、ボビンBを保持するための複数の突起等が設けられている(例えば、特開2011−105472参照)。この構成により、ボビンホルダ22の回転中に、ボビンBがボビン装着部30に対して相対的に回転したり、軸方向にずれたりすることが防止される。そして、上側の巻取位置に位置しているボビンホルダ22がモータ32によって回転駆動されることにより、複数のボビンBにそれぞれ糸Yが巻き取られてパッケージPが形成される。上側の巻取位置のボビンホルダ22に複数のパッケージPが形成されたら、ターレット21の回転により、パッケージPを形成するボビンホルダ22が切り換えられる。ここで、パッケージPの巻き取りを行うために、ボビンホルダ22だけでなく接触ローラ26も、モータ(図示せず)によって回転駆動される構成としてもよい。
支持枠体23は、ボビンホルダ22の軸方向(前後方向)に延びる長尺なフレーム状の部材である。この支持枠体23は、機台20に固定的に取り付けられている。支持枠体23の下部には、前後に長いローラ支持部材37が、支持枠体23に対して上下に移動可能、及び、傾動可能に取り付けられている。
ローラ支持部材37には、ボビンホルダ22の軸方向に沿って延びる接触ローラ26が回転自在に支持されている。この接触ローラ26は、巻取位置にあるボビンホルダ22に形成された複数のパッケージPの表面に接触して、パッケージPの回転に伴って、パッケージPの表面速度と略同一の表面速度で回転する。これにより、形成途中のパッケージPに、接触ローラ26によって所定の接圧が付与される。
ローラ支持部材37の前端部と後端部には、それぞれ、流体シリンダ24,25が設けられている。2つの流体シリンダ24,25には、流体供給部34(図2参照)からそれぞれ圧力流体(例えば、加圧エア)が供給される。接触ローラ26は、2つの流体シリンダ24,25によって押し下げられて、パッケージPに所定の接圧を付与している。接触ローラ26によってパッケージPに付与される接圧は、2つの流体シリンダ24,25に供給される流体圧力によって決まる。尚、パッケージPの巻径が大きくなっていくと、それに応じて、接触ローラ26は、パッケージPによって押し上げられ、パッケージPに所定の接圧を付与している状態で上昇してボビンホルダ22から離れる。
さらに、流体供給部34から2つの流体シリンダ24,25の間で、供給する流体の圧力に差を生じさせることにより、ローラ支持部材37(接触ローラ26)を、水平面に対して傾斜させることが可能である。
2つの流体シリンダ24,25に圧力流体を供給する流体供給部34は、特定の構成のものには限定されず、従来から一般に使用されているものを採用できる。例えば、特開2001−63916号公報に開示されているような、電磁切替弁、電空変換器、圧力制御弁等を用いた構成を好適に採用できる。
上述したように、2つの流体シリンダ24,25により、接触ローラ26の傾きを調整可能である。そのため、後で説明するが、パッケージPの重量によってボビンホルダ22が撓んで傾いたときには、2つの流体シリンダ24,25により、接触ローラ26を水平面に対して傾斜させて、ボビンホルダ22(パッケージP)と接触ローラ26とがほぼ平行な状態を維持させることが可能である(平行度補正)。尚、接触ローラ26の姿勢を変更するための2つの流体シリンダ24,25、及び、これら2つの流体シリンダ24,25に圧力流体を供給する流体供給部34が、本発明の平行度調整部に相当する。
ローラ支持部材37には、複数の支点ガイド35と、トラバース装置27とが設けられている。複数の支点ガイド35は、ボビンホルダ22の複数のボビン装着部30にそれぞれ対応して配置されている。トラバース装置27は、ボビンホルダ22の複数のボビン装着部30にそれぞれ対応する、複数のトラバースガイド27aを有する。複数のトラバースガイド27aは、モータ33(図2参照)によって駆動されて、それぞれ前後方向(図1における左右方向)に往復移動する。糸Yが掛けられた状態でトラバースガイド27aが往復移動することにより、糸Yは、支点ガイド35を中心に前後に綾振りされながら、対応するボビン装着部30のボビンBに巻き取られる。
ローラ支持部材37の、複数の支点ガイド35の真下の位置には、複数の糸検出センサ36(糸検出部)が設けられている。糸検出センサ36は、支点ガイド35から、トラバースガイド27aを経由して、ボビンホルダ22のボビン装着部30に装着されたボビンBに至る、1つの糸道を走行する糸Yの有無を検出するものである。尚、糸検出センサ36の構成は特に限定されず、接触型や光検知型など、様々なものを使用できる。また、糸Yの張力を検出するための張力センサを、糸検出センサ36として使用することも可能である。
制御パネル28は、巻取装置7の動作制御、及び、各種設定のためのパネルであり、機台20に設けられている。また、制御パネル28は、紡糸引取装置1の制御装置8と、データ通信可能に構成されている。上述した制御装置8の設定部40では、巻取装置7による糸Yの巻取に関する条件を含む、紡糸引取装置1の様々な動作に関する条件が設定される。巻取装置7の巻取制御に関連した、設定部40で設定される糸の巻取に関する条件としては、例えば、糸種に関する情報、紡糸装置のポリマー吐出量、糸の巻取速度などが含まれる。
図2に示すように、制御パネル28は、巻取制御部41(本発明の制御部)、記憶部42等を有する。巻取制御部41は、巻取装置7の糸の巻取に関する様々な処理を実行する。記憶部42は、巻取制御部41で実行される処理に用いる各種パラメータ等が記憶される。また、オペレータによって上記の設定部40で設定された、糸Yの巻取に関する条件の情報も記憶部42に記憶される。巻取制御部41は、記憶部42に記憶されているパラメータ等を用いて巻取装置7の各部の動作を制御して、巻取装置7にパッケージPの巻取動作を行わせる。
具体的には、トラバース装置27を駆動するモータ33を制御して複数のトラバースガイド27aを往復移動させながら、ボビンホルダ22を駆動するモータ32を制御して、ボビンホルダ22を回転させることにより、複数のボビンBにそれぞれ糸Yを巻き取らせる。また、一方のボビンホルダ22におけるパッケージPの形成が完了したら、ターレット21を駆動するモータ31を制御して、ターレット21を回転させ、2本のボビンホルダ22の位置を切り換える。さらに、巻取制御部41は、パッケージPの巻太りに従って、2つの流体シリンダ24,25を駆動する流体供給部34を制御して、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度を補正する。尚、この平行度補正については、後で詳細に説明する。
尚、パッケージPの形成中に、何れかの糸検出センサ36において糸切れが検出されたときには、巻取制御部41は、制御装置8へその糸切れ信号を出力する。すると、紡糸引取装置1の制御装置8は、カッター11を制御して全ての糸Yを切断する。同時に、巻取制御部41は、ボビンホルダ22の回転を停止させて、巻取装置7による糸Yの巻取を一旦止める。1本の糸切れで、全ての糸Yの巻取を停止させる理由は、切れた糸が各種ローラやトラバース装置7などに巻き付いて、装置を破損させる虞があるからである。また、切れた糸Yが他の糸Yに絡みつくなどして、巻取異常を生じさせるという問題もある。巻取装置7の停止後は、全ての糸Yをローラ4,5、巻取装置7の支点ガイド35及びトラバースガイド27a等に掛け直してから、再び、巻取を開始させる。
(合糸巻取について)
ところで、本実施形態の紡糸引取装置1は、図1のように、紡糸装置2から紡出された複数の糸Yをそのまま引き取って、それぞれ複数のボビンBに巻取るだけでなく、途中のインターレース6で、2本以上の糸Y1を合糸して、合糸した糸Y2をボビンBに巻取るという動作も可能に構成されている。このような構成とすることで、紡糸装置2の仕様(紡糸口金からの吐出量)の上限を超える太さの糸の生産が可能になり、装置の生産適用範囲を広げて、糸の市況に柔軟に対応することが可能になる。
図3は、合糸巻取時における紡糸引取装置の側面図である。尚、図3では、以下の説明の便宜のため、ボビンホルダ22の8つのボビン装着部30にそれぞれ対応する8つの糸道について、先端側からNo.1〜No.8の番号を付けている。図3の例では、図1においてはNo.1とNo.2のボビン装着部30に対応している2本の糸Y1(本発明の第1の糸)が、インターレース6において交絡されて1本の糸Y2(本発明の第2の糸)に合糸され、合糸された後の糸Y2が、No.1のボビン装着部30に装着されたボビンBに巻取られている。同様に、No.3とNo.4の2本の糸Y1が合糸されてNo.3のボビン装着部30で巻き取られ、No.5とNo.6の2本の糸Y1が合糸されてNo.5のボビン装着部30で巻き取られ、No.7とNo.8の2本の糸Y1が合糸されてNo.7のボビン装着部30で巻き取られている。
紡糸装置2から紡出された2本以上の糸Y1が途中で合糸されることで、巻取装置7で巻き取られる合糸後の糸Y2は、合糸前の糸Y1の本数よりも少なくなる。従って、合糸巻取時においては、ボビンホルダ22の8つのボビン装着部30のうちの、一部のボビン装着部30にのみ糸Y2が巻き取られる。例えば、図3では、No.1,3,5,7の奇数番目のボビン装着部30に、4つのパッケージPが形成される。尚、図3はあくまでも一例であって、何本の糸Y1を合糸するか、あるいは、ボビンホルダ22のどの位置に合糸後の糸Y2を巻き取ってパッケージPを形成するか等について適宜変更することができる。
例えば、ボビンホルダ22の先端側のNo.1〜4に、4つのパッケージPが片寄って形成されてもよいし、逆に、ボビンホルダ22の基端側のNo.5〜8に、4つのパッケージPが片寄って形成されてもよい。尚、図3では、パッケージPが巻き取られないボビン装着部30も含めて、全てのボビン装着部30にボビンBが装着されている形態が示されているが、パッケージPが形成される一部のボビン装着部30にのみ、ボビンBが装着されてもよい。
合糸巻取を行う際には、オペレータは、制御装置8の設定部40から、合糸巻取用の糸種設定の他、ボビンホルダ22の、実際にパッケージPを形成する位置(パッケージ実形成位置)を設定する。例えば、パッケージ実形成位置として、図3の例では、No.1,3,5,7のボビン装着部30を設定する。次に、紡糸装置2から紡出される複数の糸Y(Y1)を紡糸引取装置1に糸掛けするが、その際に、巻取装置7においては、先ほど設定したパッケージ実形成位置に対応する糸道にのみ糸掛けする。例えば、図3の例であれば、No.1,3,5,7のボビン装着部30にそれぞれ対応する支点ガイド35やトラバースガイド27aに糸掛けする。
ここで、パッケージPが形成されないボビン装着部30に対応する糸検出センサ36は、当然ながら糸Y2を検出しないことになる。しかし、このままパッケージPの巻取を開始してしまうと、その糸検出センサ36からの糸無しの信号によって、本当は糸切れが生じていないのに、カッター11が勝手に動作して複数の糸Y1が切断されてしまう。そこで、巻取制御部41は、パッケージPが形成されないボビン装着部30に対応する糸検出センサ36から、糸無しの信号が出力された場合は、まず、制御装置8や制御パネル28に設けられているランプやブザーなどによって警告を出す、あるいは、設定部40のディスプレイなどにエラーメッセージを表示させるなどして、オペレータに対して、糸無しの状態が検知されたことを警告する。オペレータは、合糸巻取を行っているために、その糸無し信号は問題がないことを確認した上で、警告を解除する。
尚、オペレータが、設定部40からのパッケージ実形成位置の設定を間違える、あるいは、巻取装置7への糸掛けの際に違う糸道に糸Yを掛けてしまうことにより、設定部40で設定されているパッケージ実形成位置と、実際に糸Yが掛けられている位置とが一致しない場合がある。その場合、設定部40では、パッケージPが形成されないと設定されているボビン装着部30に、実際にはパッケージPが形成されてしまうということもあり得る。しかし、このミスは、巻取制御部41が、設定部40で設定されているパッケージ実形成位置と、複数の糸検出センサ36の出力結果とを照らし合わせることによって、事前に認識できる。即ち、パッケージPが形成されない、と設定されているボビン装着部30に対応する糸検出センサ36では、本来、走行している糸Y2が検出されないはずなのに、その糸検出センサ36から、糸検出信号が出力された場合には、パッケージ実形成位置の設定ミス、あるいは、糸掛けミスがあったと判断できる。その場合、巻取制御部41は、まず、巻取装置7、制御装置8や制御パネル28に設けられているランプやブザー、あるいは、設定部40のディスプレイなどを用いて警告を行う。この警告によりミスを認識したオペレータは、糸検出センサ36の検知結果に適合するように、設定部40からパッケージ実形成位置の情報を変更するか、あるいは設定通りに糸掛けをやり直す。
(ボビンホルダと接触ローラの平行度補正)
次に、ボビンホルダ22に形成されるパッケージPの巻太りに応じた、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度補正について説明する。図4は、パッケージPによるボビンホルダ22の撓みを説明する図である。ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度の補正の概要は以下の通りである。
図4に二点鎖線で示すように、パッケージPの巻太りに伴う重量増加によってボビンホルダ22が下方に撓む。これに対して、接触ローラ26が水平なままだと、ボビンホルダ22に装着された複数のボビンBの間で、接触ローラ26との距離が異なることになる。これにより、ボビンホルダ22の先端側のボビンBに巻かれているパッケージPは巻径が大きくなり、逆に、基端側のパッケージPの巻径が小さくなる。従って、ボビンホルダ22の撓みに応じて接触ローラ26の姿勢を変更し、ボビンホルダ22と接触ローラ26をできるだけ平行な状態に近づけることが必要である。
ボビンホルダ22の撓み量は、ボビンホルダ22の曲げ剛性EI、パッケージPが形成されている位置、及び、それぞれのパッケージの重量Wによって算出することができる。そこで、本実施形態では、パッケージPの重量W等から、パッケージPが形成されることによって生じる、ボビンホルダ22の撓みの変化量を推定し、その推定値に基づいて、ボビンホルダ22の撓みに沿うように接触ローラ26を傾斜させ、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度の補正を行う。
図5は、ボビンホルダ22(パッケージP)と接触ローラ26の平行度補正のフローチャートである。以下、図4及び図5を参照して、パッケージPと接触ローラ26の平行度補正の詳細を説明する。尚、この平行度補正は、パッケージPの巻取が開始とともに実行され、巻取終了まで繰り返し行われる。
(a)パッケージPの重量算出
まず、ボビンホルダ22の撓み変化量の算出のために、パッケージPの重量Wn(n:ボビン装着部30の番号)を算出する(S1)。このパッケージPの重量Wnは、巻取速度、糸Yの繊度、及び、巻取開始からの経過時間から算出できる。あるいは、パッケージPの重量Wnを、紡糸装置2のポリマー吐出量と、巻取開始からの経過時間とから算出することもできる。または、パッケージPの巻径とトラバース幅、巻密度から計算することも可能である。この場合、パッケージPの巻径は、例えば、ボビンホルダ22の回転数、接触ローラ26の回転数、及び、接触ローラ26の径とから、求めることができる。また、巻密度は、糸種に応じて、設定部40からオペレータによって設定される。尚、複数のパッケージPの重量は大きく異なることはないため、図5のS1において、全てのパッケージPの重量Wnを個別に算出するのではなく、1つのパッケージPの重量だけを算出し、他のパッケージPの重量はこれと同じとみなしてもよい。
(b)ボビンホルダ22の撓み変化量推定
次に、巻取制御部41は、各パッケージPの巻太りによって生じる、ボビンホルダ22の撓み変化量Δδを推定する(S2)。
上記の撓み変化量Δδを説明する前に、まず、ボビンホルダ22の撓み量δについて定義する。「ボビンホルダ22の撓み量δ」とは、(最も先端側に位置するボビン装着部30の下方への変位量)−(最も基端側に位置するボビン装着部30の下方への変位量)で定義される。図4に二点鎖線で示すように、ボビンホルダ22の先端側ほど変位量が大きくなった形態であれば、No.1のボビン装着部30の変位量から、No.8のボビン装着部30の変位量を引いた差である。
尚、図4では、ボビンホルダ22の先端部が基端部よりも下に変位している形態が示されているが、ボビンホルダ22の変形態様は、図4の形態には限られない。例えば、複数のパッケージPがボビンホルダ22の基端側に片寄って形成される場合には、ボビンホルダ22の基端部が先端部よりも下に変位する。つまり、ボビンホルダ22は、パッケージPの形成位置によって、先端部が基端部よりも下になる場合だけでなく、基端部が先端部よりも下になる場合もある。また、複数のパッケージPがボビンホルダ22の先端側に片寄って形成される場合は、ボビンホルダ22の先端部が下方へ大きく変位するとともに、それよりも基端側の部分が、逆に、上に変位する場合もあり得る。
また、ボビンホルダ22は、パッケージPが形成されていない場合も、その自重等によって初期撓みが発生しうる。そして、本実施形態における「ボビンホルダ22の撓み変化量Δδ」とは、パッケージPが形成されるときのボビンホルダ22の撓み量δの、上記の初期撓みに対する変化量を意味する。
このボビンホルダ22の撓み変化量の推定のために、ボビンホルダ22の各ボビン装着部30について、そのボビン装着部30にのみ、単位重量の荷重が作用したときのボビンホルダ22の撓み変化量(単位撓み変化量Δδn(n:ボビン装着部30の番号))が、予め実験的解析あるいは計算的解析により求められた上で、制御パネル28の記憶部42に記憶されている。
そして、巻取制御部41は、記憶部42からパッケージ実形成位置の情報を読み出し、このパッケージ実形成位置と、S1で算出したパッケージPの重量Wnと、前記の単位撓み変化量Δδnの情報とから、ボビンホルダ22の撓み変化量Δδを推定する。
具体的には、1つのボビン装着部30について、単位撓み変化量Δδnにパッケージ重量Wnを掛け合わせることで、その1つのボビン装着部30にのみ、重量WnのパッケージPが形成されたときの、ボビンホルダ22の撓み変化量Δδnp(以下、個別撓み変化量という)を求めることができる。従って、実際のボビンホルダ22の撓み変化量Δδを算出するには、パッケージPが形成されるボビン装着部30の全てについて、上記の個別撓み変化量Δδnpを足し合わせればよい。
例えば、図1に示すように、ボビンホルダ22の全てのボビン装着部30にパッケージPが形成される場合は、
ボビンホルダ22の撓み変化量Δδ=Δδ1p+Δδ2p+Δδ3p+Δδ4p+Δδ5p+Δδ6p+Δδ7p+Δδ8p=(Δδ1・W1)+(Δδ2・W2)+(Δδ3・W3)+(Δδ4・W4)+(Δδ5・W5)+(Δδ6・W6)+(Δδ7・W7)+(Δδ8・W8)となる。
一方、図3に示すように、合糸巻取時において、No.1,3,5,7の4つのボビン装着部30にのみパッケージPが形成される場合は、
ボビンホルダ22の撓み変化量Δδ=Δδ1p+Δδ3p+Δδ5p+Δδ7p=(Δδ1・W1)+(Δδ3・W3)+(Δδ5・W5)+(Δδ7・W7)となる。
ここで、ボビンホルダ22がその自重によりパッケージPが形成されていない状態でも撓んでいることや、各部の加工精度によってボビンホルダ22や接触ローラ26は多少傾いて支持されていることなどから、ボビンホルダ22と接触ローラ26は、ボビンホルダ22にパッケージPが巻かれていない状態でも、両者の関係は、完全に平行な状態から若干ずれている。このため、ボビンホルダ22にパッケージPが形成されていない状態で、ボビンホルダ22と接触ローラ26が平行な状態となるよう、適宜の機構を用いた機械的な調整がなされている。
(c)流体シリンダ24,25へ供給する流体圧力の算出
次に、巻取制御部41は、ボビンホルダ22の撓みに応じて、接触ローラ26を傾斜させるために、2つの流体シリンダ24,25の圧力差ΔPを計算する(S3)。具体的には、記憶部42には、予め、実験的解析あるいは計算的解析により求められた2つの流体シリンダ24,25の圧力差と、接触ローラ26の傾きとの関係を示すデータが記憶されている。その上で、巻取制御部41は、まず、S2で推定されたボビンホルダ22の撓み変化量から、接触ローラ26の目標傾斜角度を算出する。次に、この接触ローラ26の傾斜角度が前記の目標傾斜角度になるように、記憶部42に記憶されているデータに基づいて、2つの流体シリンダ24,25の圧力差を求める。
尚、上記の(a)パッケージPの重量算出、(b)ボビンホルダ22の撓み変化量推定、(c)流体圧力の算出を、このような3つの段階に分けて順に算出する必要は必ずしもない。例えば、2つの流体シリンダ24,25の圧力差ΔPが、パッケージPの重量Wとボビンホルダ22の単位撓み変化量Δδnの関数の形で、記憶部42に記憶されているとする。この場合は、上記の関数と、糸種に関する情報や、パッケージ実形成位置の情報等を用いて、圧力差ΔPを一度に算出することができる。
(d)平行度補正
次に、巻取制御部41は、2つの流体シリンダ24,25に供給される流体圧力の差が、S3で求めた圧力差ΔPとなるように、流体供給部34を制御する。これにより、ボビンホルダ22とほぼ平行になるように、接触ローラ26を傾斜させる。尚、先の説明において、パッケージPが形成されていないときの、自重等によるボビンホルダの初期撓みや加工誤差による、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行状態に対するずれを、機械的な調整によって解消する場合について触れたが、機械的な調整ではなく、2つの流体シリンダ24,25の流体圧力差によって調整して、上記のずれを解消することも可能である。その場合、2つの流体シリンダ24,25の圧力差ΔPは、パッケージPのないときの平行度補正のための圧力差ΔP1と、S3で求めた圧力差ΔP2の合計の値に設定される。
以上のS1〜S4の処理を、このボビンホルダ22によるパッケージPの巻取の開始から終了まで(S5:Yes)、繰り返し行う。
以上説明した本実施形態によれば、次のような作用効果が得られる。
巻取装置7は、ボビンホルダ22を回転させることによって、ボビンホルダ22のボビン装着部30に装着されたボビンBに糸を巻き取り、パッケージPを形成する。そのパッケージPの形成途中に、パッケージPの巻太りに従ってボビンホルダ22が撓む。そこで、巻取制御部41は、ボビンホルダ22の撓み変化量を推定し、推定した撓み変化量に応じてボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度の補正を行う。ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行状態を維持することで、全てのパッケージPの巻径を均一化することができる。これにより、各パッケージの巻取張力のばらつきが軽減され、また、各パッケージPに均一な接圧を付与することができる。
さらに、巻取制御部41は、実際にパッケージPが形成されるボビン装着部30の位置(パッケージ実形成位置)を取得し、このパッケージ実形成位置の情報を用いて、ボビンホルダ22の撓み変化量を推定する。これにより、合糸巻取時のように、ボビンホルダ22の一部の位置にのみパッケージPが形成される場合でも、その情報を用いてボビンホルダ22の撓み変化量を精度よく推定することができる。
また、制御パネル28の記憶部42には、ボビンホルダ22の各ボビン装着部30について、そのボビン装着部30にのみパッケージPが形成されたときのボビンホルダ22の撓み変化量(単位撓み変化量Δδn)が記憶されている。従って、実際にパッケージPが形成されるボビン装着部30について、単位撓み変化量Δδnとパッケージ重量Wnとから、それぞれのボビン装着部30にのみパッケージPが形成されたときのボビンホルダ22の個別撓み変化量Δδnpを推定できる。そして、実際にパッケージPが形成されるボビン装着部30についての、個別撓み変化量Δδnpを足し合わせることにより、実際のボビンホルダ22の撓み変化量Δδを推定することができる。
ここで、ボビンホルダ22のどの位置にパッケージPを形成するかについては、この装置の使用の仕方等に応じて様々なパターンが存在する。しかし、本実施形態では、記憶部42に、複数のボビン装着部30のそれぞれについて単位撓み変化量Δδnが予め記憶されているため、ボビンホルダ22のどの位置にパッケージPを形成する場合でも、そのパッケージ実形成位置に応じた単位撓み変化量を用いて、ボビンホルダ22の撓み変化量を簡単に求めることができる。
次に、前記実施形態に種々の変更を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
1]前記実施形態では、ボビンホルダ22の1つのボビン装着部30に対して、そのボビン装着部30にのみ単位重量の荷重が形成されたと仮定したときの、ボビンホルダ22の撓み変化量(単位撓み変化量Δδn)が、予め記憶部42に記憶されている。そして、ボビンホルダ22に複数のパッケージPが形成されている場合はそれらについての単位撓み変化量Δδnを足し合わせることによって、ボビンホルダ22の撓み変化量を算出している。これに対して、1つ1つのボビン装着部30に対して単位撓み変化量Δδnが記憶されるのではなく、実際にパッケージPが形成される位置に関するパターン毎に、ボビンホルダ22の単位撓み変化量Δδnの和が、記憶部42に予め記憶されていてもよい。
例えば、図3に示すように、制御パネル28の設定部40から、ボビンホルダ22のNo.1,3,5,7のボビン装着部30にパッケージPを形成するパターン(説明の便宜上、第1パターンと呼ぶ)と、これとは逆に、No.2,4,6,8のボビン装着部30にパッケージPを形成するパターン(第2パターンと呼ぶ)を設定可能であるとする。尚、この実施形態では、第1パターンと第2パターンが、本発明のパッケージ実形成位置の情報に相当する。
また、記憶部42には、第1パターンでパッケージPを形成する場合の、単位撓み変化量Δδnの和Δδaと、第2パターンでパッケージPを形成する場合の、単位撓み変化量Δδnの和Δδbとが、記憶されている。即ち、
Δδa(第1パターン)=Δδ1+Δδ3+Δδ5+Δδ7
Δδb(第2パターン)=Δδ2+Δδ4+Δδ6+Δδ8である。
そして、合糸巻取時に、オペレータによって設定部40で、第1パターンと第2パターンのうちの一方が設定されると、巻取制御部41は、その選択されたパターンの撓み変化量Δδa(Δδb)を用いて、ボビンホルダ22の撓み変化量Δδを推定する。第1パターンの場合は、Δδ=m・W・Δδaとなる。第2パターンの場合は、Δδ=m・W・Δδbとなる。(m:1本のボビンホルダ22に形成されるパッケージPの数)
この形態では、記憶部42に記憶すべき撓み変化量に関するデータ数が少なくてすむというメリットがある。特に、合糸巻取時に、ボビンホルダ22のどの位置でパッケージPを形成するかが、ほぼ決まっている場合に好適である。
2]接触ローラ26の姿勢を変更するための構成は、前記実施形態のものには限定されず、以下に例示するような変更が可能である。
(a)接触ローラ26を支持するための構成は適宜変更できる。前記実施形態の図1,図3では、接触ローラ26を回転自在に支持するローラ支持部材37が支持枠体23に傾動又は直動可能に取り付けられた上で、このローラ支持部材37の姿勢が2つの流体シリンダ24,25によって変更される構成となっている。これに対して、図6に示すように、支持枠体23が省略されて、ローラ支持部材37が、機台20に、図示しない直動軸受部材などによってスライド自在に取り付けられた構成であってもよい。
(b)前記実施形態では、2つの流体シリンダ24,25によって、パッケージPへの接圧の付与と、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度補正の、両方を行わせている。これに対して、上記の平行度の補正を、パッケージPへ接圧を付与する構成とは別の構成で行ってもよい。例えば、接触ローラ26を支持するローラ支持部材37、あるいは、支持枠体23を、1つ又は複数のシリンダ等を用いて、ボビンホルダ22に沿うように強制的に撓ませて、ボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度を補正してもよい。さらに、ローラ支持部材37の支持枠体23に対するスライドや旋回動作を規制する部材(図示省略)を有する場合に、その部材の傾きや位置を、シリンダ等により強制的に移動させることにより、接触ローラ26の傾きを調整するようにしてもよい。
(c)前記実施形態では、パッケージPの巻太りに応じて、接触ローラ26が支持枠体23に対して上昇して、ボビンホルダ22から離れる構成であるが、このような構成には限定されない。例えば、上述した特許文献1(特開2011−255979号公報)に開示されているように、ターレット21を回動させることによって、ボビンホルダ22を接触ローラ26から離す構成を採用してもよい。
3]一般に、ある重量を有する物体が自転する際に、その物体には、回転軸の方向を保ったままで回転を維持しようとする力(慣性力の一種)が作用する。これはジャイロ効果と一般に呼ばれている。この現象は、パッケージPを形成するボビンホルダ22においても発生する。ある重量を有するパッケージPが形成されたボビンホルダ22が高速で回転すると、上記のジャイロ効果により、ボビンホルダ22には、回転軸を水平方向に保とうとする力が作用する。これにより、回転中のボビンホルダ22の先端部は、上下方向で見れば、パッケージPの重量に抗して浮き上がるように変位し、その分、ボビンホルダ22の撓み変化量は小さくなる。
そこで、ボビンホルダ22の撓み変化量を推定する際に、巻取制御部41は、パッケージPの重量によって生じるボビンホルダ22の静的撓み変化量Δδsに加えて、回転中のジャイロ効果によって生じるボビンホルダ22の変位量Δδjを推定する。このとき、回転中のボビンホルダ22の撓み変化量Δδ=Δδs−δjで算出される。このように、ボビンホルダ22の静的撓み変化量Δδsに加えて、ジャイロ効果によるボビンホルダ22の変位量Δδjを推定することで、回転中のボビンホルダ22の撓み変化量Δδを、より正確に推定することができる。
4]前記実施形態では、合糸巻取時のパッケージ実形成位置が、オペレータによって設定部40から設定される構成となっているが、この場合、先の説明でも触れたように、オペレータによる設定ミスが発生する虞がある。
そこで、パッケージ実形成位置をオペレータが設定するのではなく、複数のボビン装着部30にそれぞれ対応する複数の糸検出センサ36の検出結果に基づいて、巻取制御部が、自動的にパッケージ実形成位置を取得してもよい。この場合、オペレータは、ボビンホルダ22の一部のボビン装着部30に対応する糸道に糸掛けを行ってから、巻取装置7の糸Yの巻取を開始させる。その巻取開始直後に、巻取制御部41は、全ての糸検出センサ36による検出結果から、どのボビン装着部30に対応する糸道で糸Yが走行しているのかを認識し、糸Yが検出された糸道に対応するボビン装着部30を、パッケージ実形成位置として記憶部42に記憶させる。尚、このパッケージ実形成位置の取得後は、パッケージ実形成位置に対応する糸検出センサ36から糸無しの信号が出力されたときにのみ、糸切れが発生したと判断してカッター11による切断を行う。即ち、パッケージ実形成位置以外の糸検出センサ36からの信号については無視する。
このように、糸検出センサ36による検出結果を用いて、パッケージ実形成位置を取得することから、オペレータが糸を掛ける糸道を間違えた場合であっても、実際にパッケージPが形成されている位置を正しく取得することができる。
5]前記実施形態の紡糸引取装置1は、紡糸装置2から紡出された糸Yを延伸部3で延伸してから、巻取装置7で巻き取る、FDYの生産用の装置であるが、紡糸装置2から紡出された糸Yを加熱延伸することなく巻取装置7で巻き取る、POYの生産用の装置においても、本発明を適用できる。このPOY用の装置では、加熱ローラを含む延伸部3は不要となる。
6]巻取装置7のメンテナンスのために、スイッチ等の操作により、実際にパッケージPを巻き取っていない状態で、平行度が変更されるように構成することが望ましい。具体的には、停止した巻取装置7に対してスイッチ等の操作を行うことで、設定された条件でパッケージPが満巻になった場合のボビンホルダ22と接触ローラ26の平行度を補正する動作が行われるようにして、巻取装置7の平行度補正動作のメンテナンスが行えるようにすることが望ましい。
1 紡糸引取装置
2 紡糸装置
6 インターレース
7 巻取装置
22 ボビンホルダ
24,25 流体シリンダ
26 接触ローラ
28 制御パネル
30 ボビン装着部
34 流体供給部
36 糸検出センサ
40 設定部
41 巻取制御部
42 記憶部
B ボビン
P パッケージ

Claims (5)

  1. 水平方向に延びる軸を中心に回転可能であり、且つ、その軸方向に並ぶ複数のボビン装着部を有し、各ボビン装着部に装着されたボビンに糸を巻取ってパッケージを形成する、ボビンホルダと、
    前記ボビンホルダの軸方向に沿って延び、前記パッケージの表面に接触して前記パッケージに接圧を付与する接触ローラと、
    前記ボビンホルダと前記接触ローラの平行度を補正する平行度調整部と、
    前記平行度調整部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記ボビンホルダの前記複数のボビン装着部のうちの、前記パッケージが実際に形成される前記ボビン装着部の位置である、パッケージ実形成位置を取得し、
    取得した前記パッケージ実形成位置の情報を用いて、前記ボビンホルダに前記パッケージが形成されることによる、前記ボビンホルダの撓み変化量を推定し、
    推定した前記撓み変化量を用いて前記平行度調整部を制御することを特徴とする糸巻取装置。
  2. 前記ボビンホルダの前記複数のボビン装着部に対応する複数の糸道において、糸の走行の有無をそれぞれ検出する複数の糸検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記複数の糸検出部の検出結果から、前記ボビンホルダの前記パッケージ実形成位置を取得することを特徴とする請求項1に記載の糸巻取装置。
  3. 糸の巻取に関する条件を設定するための設定部をさらに備え、
    前記設定部は、前記ボビンホルダの前記パッケージ実形成位置を設定可能であり、 前記制御部は、前記設定部で設定された前記パッケージ実形成位置を取得することを特徴とする請求項1に記載の糸巻取装置。
  4. 前記撓み変化量の推定に使用するパラメータを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記記憶部は、各ボビン装着部について、そのボビン装着部にのみ、単位重量の荷重が作用したときの前記ボビンホルダの撓み変化量である、単位撓み変化量を記憶しており、
    前記制御部は、
    前記ボビンホルダに形成される前記パッケージの重量を算出し、
    前記パッケージ実形成位置と、前記パッケージの重量と、前記記憶部に記憶された、各ボビン装着部に対応する前記単位撓み変化量に基づいて、前記ボビンホルダの前記撓み変化量を推定することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の糸巻取装置。
  5. 紡糸装置から紡出される複数の第1の糸を引き取る紡糸引取装置であって、
    2本以上の前記第1の糸を合糸して第2の糸を生成する合糸部と、
    前記合糸部で合糸された後の前記第2の糸を巻き取る、請求項1〜4の何れかに記載の糸巻取装置と、を備え、
    前記糸巻取装置は、
    前記ボビンホルダの前記複数のボビン装着部のうちの、一部のボビン装着部において、前記ボビンに前記第2の糸を巻き取ってパッケージを形成することを特徴とする紡糸引取装置。
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