JP2016023733A - 円すいころ軸受 - Google Patents

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智彦 清永
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Abstract

【課題】円すいころ軸受において、円すいころの大端面と内輪の大鍔部(摺接鍔面)との間で焼き付きが発生するのを防ぐと共に、潤滑油による撹拌抵抗を低減する。
【解決手段】円すいころ軸受は、外輪2、内輪3、複数の円すいころ4、及び環状の保持器5を備えている。保持器5は、軸方向一方側の円環部21及び円環部21から軸方向他方側へ延びる複数の柱部22を有し複数の円すいころ4を周方向に間隔をあけて保持する。内輪3は、軸方向他方側に円すいころ4の大端面41と摺接する摺接鍔面34を有する大鍔部33を備えている。柱部22には、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴25が形成されており、この貫通穴25は、穴断面が拡大している拡大穴部27を軸方向他方向側の端部に有し、この拡大穴部27の少なくとも一部は、摺接鍔面34に向かって開口している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、円すいころ軸受に関する。
円すいころ軸受は、外輪、内輪、これら外輪と内輪との間に介在する複数の円すいころ、及び、複数の円すいころを周方向に間隔をあけて保持する環状の保持器を備えている。保持器は、円環部及び複数の柱部を有しており、これら円環部及び周方向で隣り合う柱部により囲まれた空間がポケットとされ、このポケットに円すいころが保持される。内輪は、大径側に大鍔部を有しており、円すいころ軸受が回転すると、円すいころの大端面が大鍔部の摺接鍔面に摺接し、両者間で金属接触が生じる(例えば、特許文献1参照)。
このような円すいころ軸受は、様々な回転機器に適用されており、例えば、自動車のデファレンシャル装置に用いられる。自動車メーカでは、近年、燃費向上を優先課題としており、その課題への取り組みの一つとして、デファレンシャル装置が備えている円すいころ軸受の低トルク化を行っている。そこで、円すいころが存在する軸受内部の潤滑油の量を低減している。つまり、潤滑油の量を低減することで、円すいころ軸受が回転した際に発生する潤滑油の撹拌抵抗を小さくすることができ、低トルク化に貢献することが可能となる。
特開2008−45711号公報
前記のとおり、円すいころ軸受では、軸受が回転すると円すいころの大端面が内輪の大鍔部(摺接鍔面)に摺接することから、前記低トルク化のために軸受内部における油量が減少して円すいころと大鍔部との間が貧潤滑状態になると、両者間の滑り抵抗が大きくなり、両者間で焼き付きが発生する可能性がある。
そこで、前記特許文献1に記載の円すいころ軸受では、保持器が有するポケットの内側面に溝が形成されており、円すいころ軸受が回転すると、円すいころの外周面と前記溝との間が潤滑油の流路となって、潤滑油を摺接端面へと誘導することを可能としている。
しかし、この場合、摺接鍔面へ供給される潤滑油は、溝に沿って流れる間に円すいころの外周面に触れることから、撹拌抵抗を増やす要因となってしまう。
そこで、本発明の目的は、円すいころの大端面と内輪の大鍔部(摺接鍔面)との間で焼き付きが発生するのを防ぐと共に、潤滑油による撹拌抵抗を低減することのできる円すいころ軸受を提供することにある。
(1)本発明の円すいころ軸受は、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって拡径する外輪軌道面を有する外輪と、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって拡径する内輪軌道面を有する内輪と、前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に介在する複数の円すいころと、軸方向一方側の円環部及び当該円環部から軸方向他方側へ延びる複数の柱部を有し前記複数の円すいころを周方向に間隔をあけて保持する環状の保持器とを備え、前記内輪は、軸方向他方側に前記円すいころの大端面と摺接する摺接鍔面を有する大鍔部を備え、前記柱部には、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴が形成されており、前記貫通穴は、穴断面が拡大している拡大穴部を軸方向他方向側の端部に有し、当該拡大穴部の少なくとも一部は、前記摺接鍔面に向かって開口している。
本発明によれば、軸方向一方側から他方側へ貫通穴を通じて潤滑油を摺接鍔面へ供給することができるため、摺接鍔面と円すいころの大端面との間の滑り抵抗を小さくし、両者間で焼き付きが発生するのを防ぐことができる。また、潤滑油は、保持器の柱部に形成されている貫通穴を通過し、円すいころの外周面に触れないで摺接鍔面へと供給されることから、従来のように摺接鍔面へ供給される潤滑油によって撹拌抵抗が増えるのを防ぐことができる。
更に、貫通穴は、穴断面が拡大している拡大穴部を軸方向他方側の端部に有していることから、軸方向一方側から供給されてくる潤滑油は、この拡大穴部において発生する渦流に巻き込まれ、拡大穴部に滞留することが可能となる。このため、この拡大穴部から摺接鍔面に潤滑油を効率よく供給することが可能となる。
また、前記貫通穴は、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって半径方向外側へ向かう方向に傾斜しているのが好ましい。
この構成によれば、円すいころ軸受の回転に伴い保持器が回転すると、遠心力により、潤滑油が貫通穴を通って軸方向他方側へ流れる作用が発生する。つまり、潤滑油が拡大穴部及び摺接鍔面へと運ばれやすくなる。
また、前記拡大穴部は、前記保持器の半径方向よりも周方向へ大きく拡大している偏平した穴断面形状を有しているのが好ましい。
拡大穴部が保持器の半径方向に大きく拡大していると、この拡大穴部の半径方向外側の領域から(摺接鍔面に供給されないで)軸受外部へ流れ出てしまう潤滑油の量が増える場合があるが、前記構成によれば潤滑油が軸受外部へ流れ出にくくすることが可能となる。
本発明によれば、保持器の柱部に形成されている貫通穴により、潤滑油を摺接鍔面に供給することができ、摺接鍔面と円すいころの大端面との間の滑り抵抗を小さくし、両者間で焼き付きが発生するのを防ぐことができる。また、潤滑油は、保持器の柱部に形成されている貫通穴を通過し、円すいころの外周面に触れないで摺接鍔面へと供給されることから、従来のように摺接鍔面へ供給される潤滑油によって撹拌抵抗が増えるのを防ぐことができる。
本発明の円すいころ軸受を備えているデファレンシャル装置を示す断面図である 円すいころ軸受の縦断面図である。 保持器の斜視図である。 他の形態の円すいころ軸受の縦断面図である。 図4に示す保持器の一部及びその周囲の円すいころを半径方向外側から見た場合の断面図である。 更に別の形態の円すいころ軸受の縦断面図である。 図6に示す円すいころ軸受が備えている保持器の斜視図である。 拡大穴部及びその周囲を半径方向外側から見た場合の断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の円すいころ軸受を備えているデファレンシャル装置51を示す断面図である。デファレンシャル装置51は、自動車のエンジンの出力を伝達する動力伝達経路に設けられており、デファレンシャル装置51の左右方向(図1の紙面貫通方向)の両側にそれぞれ配置される駆動輪にエンジンの出力を伝達することができる。
デファレンシャル装置51は、エンジンの出力を伝達するためのプロペラシャフト(図示省略)に一体回転可能に接続されるピニオン軸(動力伝達軸)52と、このピニオン軸52の軸方向一端部(先端部)に設けられたピニオンギヤ52aと、このピニオンギヤ52aに噛合するリングギヤ53と、このリングギヤ53を含み前記駆動輪を回転させる差動機構54と、これらを収容するハウジング55とを備えている。ピニオン軸52は、一対の円すいころ軸受1によりハウジング55に対して回転自在に支持されている。
ピニオン軸52を支持する一対の円すいころ軸受1は同じものであるが、以下において、ピニオン軸52のテール側、つまり、図1の右側に設けられている円すいころ軸受1について説明する。なお、このテール側の円すいころ軸受1は、その一部が、ハウジング55に溜められている潤滑油(オイル)7に浸された状態にあるが、潤滑油7が比較的少ない状況で使用されている。
図2は、円すいころ軸受1の縦断面図である。円すいころ軸受1は、外輪2と、この外輪2の内周側であって同心の位置に設けられている内輪3と、これら外輪2と内輪3との間に設けられている複数の円すいころ4と、これら円すいころ4を保持している環状の保持器5とを備えている。
外輪2は、軸受鋼や機械構造用鋼等を用いて形成された環状の部材であり、外輪2の内周面は、軸方向一方側(図1では左側)から軸方向他方側(図1では右側)に向かうにしたがって拡径する(半径方向寸法が大きくなる)テーパ面を有している。このテーパ面の一部が、円すいころ4が転動(自転しながら公転)する外輪軌道面12となる。
内輪3は、軸受鋼や機械構造用鋼等を用いて形成された環状の部材であり、複数の円すいころ4が転動(自転しながら公転)する内輪軌道面13を外周に有する円筒状の軌道輪本体部31と、複数のころ4の軸方向両側に位置する環状の小鍔部32及び大鍔部33とを有している。軌道輪本体部31の外周面は、軸方向一方側(図1では左側)から軸方向他方側(図1では右側)に向かうにしたがって拡径する(半径方向寸法が大きくなる)テーパ面を有しており、このテーパ面に前記内輪軌道面13が設けられている。
円すいころ4は、軸受鋼等を用いて形成された部材である。円すいころ4は、円錐台形状を有しており、直径が大きい大端面41と、この大端面41よりも直径が小さい小端面42とを有している。複数の円すいころ4は、外輪軌道面12と内輪軌道面13との間に転動自在となって介在している。
また、内輪3において、小鍔部32及び大鍔部33は、軌道輪本体部31の軸方向両端部から半径方向外側に向かって突出して設けられている。大鍔部33の外径は、小鍔部32の外径よりも大きい。そして、大鍔部33は、円すいころ4の大端面41に摺接する摺接鍔面34を有している。
保持器5は、複数の円すいころ4を周方向に沿って所定の間隔(等間隔)をあけてかつ各円すいころ4が転動自在となるようにして保持する。このために、本実施形態の保持器5は、図3に示すように、軸方向一方側の円環部21、及び、この円環部21から軸方向他方側へ延びる複数の柱部22を有している。これら円環部21及び周方向で隣り合う柱部22により囲まれた空間がポケットとされ、このポケットに円すいころ4が保持される。本実施形態の保持器5は、樹脂製であるが、金属製(例えば黄銅製)とすることもできる。
図2に示すように、円環部21の半径方向の寸法は、外輪2の軸方向一方側の内周面と内輪3が有する小鍔部32の外周面との間に形成される環状空間の半径方向寸法よりも僅かに小さく設定されている。つまり、円環部21の外周面と外輪2の軸方向一方側の内周面との隙間を小さくしており、また、円環部21の内周面と内輪3の小鍔部32の外周面との隙間を小さくしている。これにより、外輪2と内輪3との間を軸方向一方側において円環部21が塞ぐことができ、軸受外部(軸方向一方側)の潤滑油が、円すいころ4の存在する軸受内部へ流入するのを抑制することができる。
柱部22は、円環部21から円すいころ4の中心線に平行な方向に延びて形成されており、片持梁状となっている。以上より、本実施形態の保持器5は、いわゆる櫛型のものである。
また、図2に示すように、柱部22には、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴25が形成されている。なお、図3では、代表として一つの柱部22において貫通穴25を隠れ線(破線)で記載しているが、他の柱部22においても貫通穴25は形成されている。図3では、全ての貫通穴25それぞれの開口25aを記載している。
本実施形態の貫通穴25は、軸方向一方側の円環部21の軸方向外側面21aで開口しており、軸方向他方側の柱部22の軸方向外側面22aで開口している。貫通穴25は、軸方向一方側の端部から他方側へ延びて形成されている小径の直線穴部26と、軸方向他方向側の端部に設けられている大径の拡大穴部27とを有している。
拡大穴部27は、直線穴部26と連続しておりこの直線穴部26から穴断面が拡大している部分である。直線穴部26は、穴断面形状が変化しない直線状の穴であり、拡大穴部27も穴断面形状が変化しない直線状の短い穴であるが、拡大穴部27の穴断面形状は直線穴部26の穴断面形状よりも大きくなっている。なお、本実施形態では、直線穴部26及び拡大穴部27の穴断面形状はそれぞれ円形であり、直線穴部26の中心線及び拡大穴部27の中心線は同じ直線L上に位置している。
直線穴部26は、円環部21の軸方向外側面21aで開口し、拡大穴部27は、柱部22の軸方向外側面22aで開口している。拡大穴部27と内輪3の大鍔部33との位置関係について説明すると、図2に示すように、拡大穴部27の一部が、大鍔部33の摺接鍔面34に向かって開口している。つまり、拡大穴部27の開口縁の一部は、摺接鍔面34と対向している。
さらに、本実施形態では(図2参照)、貫通穴25は、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって半径方向外側へ向かう方向に傾斜している。つまり、貫通穴25の中心線(前記直線L)は、保持器5の中心線に対して傾斜している。
以上の構成の保持器5を備えている円すいころ軸受1によれば、この円すいころ軸受1の軸方向一方側の外部に存在していた潤滑油を、この一方側から貫通穴25を通じて摺接鍔面34へ供給することができる。
特に本実施形態では、貫通穴25は、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって半径方向外側へ向かう方向に傾斜している傾斜貫通穴であるため、円すいころ軸受1の回転に伴い保持器5が回転すると、遠心力により、潤滑油が貫通穴25を通って軸方向他方側へ流れる作用が発生する。つまり、貫通穴25内の潤滑油が摺接鍔面34へと運ばれやすくなる。
このため、潤滑油を摺接鍔面34に供給することができ、摺接鍔面34と円すいころ4の大端面41との間の滑り抵抗を小さくし、両者間で焼き付きが発生するのを防ぐことができる。
また、潤滑油は、保持器5の柱部22に形成されている貫通穴25を通過し、円すいころ4の外周面に触れないで摺接鍔面34へと供給される。このため、従来のように供給される潤滑油によって撹拌抵抗が増えるのを防ぐことができる。
更に、貫通穴25は、軸方向他方側の端部に、穴断面が拡大している拡大穴部27を有している。このため、軸方向一方側から供給されてくる潤滑油は、この拡大穴部27において発生する渦流に巻き込まれ、拡大穴部27に滞留することが可能となる。この結果、拡大穴部27は一部を除いて他の領域で軸方向外側に向かって開口しているが、潤滑油が滞留している拡大穴部27から摺接鍔面34に、その潤滑油を効率よく供給することが可能となる。
〔貫通穴25の変形例〕
図4は、他の形態の円すいころ軸受1の縦断面図である。図5は、図4に示す保持器5の一部及びその周囲の円すいころ4を半径方向外側から見た場合の断面図である。図4及び図5に示す形態と図2に示す形態とを比較すると、貫通穴25の形状が異なるが、その他は同じである。
つまり、保持器5の柱部22に、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴25が形成されている点、この貫通穴25は、穴断面が拡大している拡大穴部27を軸方向他方向側の端部に有している点、貫通穴25は直線穴部26及び拡大穴部27を有している点、及び、拡大穴部27は摺接鍔面34に向かって開口している点については、同じであるが、拡大穴部27の形状が異なる。
図4及び図5に示す形態では、拡大穴部27の形状(内周輪郭形状)が円形ではなく、偏平形状となっている。つまり、拡大穴部27は、保持器5の半径方向よりも周方向へ大きく拡大している偏平した穴断面形状を有している。具体的に説明すると、本実施形態では、拡大穴部27の半径方向の寸法は、直線穴部26の半径方向の寸法と同じであり、図4に示すように周方向から見ると、直線穴部26と拡大穴部27との間には半径方向についての段差が無い。しかし、図5に示すように、半径方向外側から見ると、拡大穴部27は直線穴部26よりも拡大している。つまり、拡大穴部27の孔断面形状は、半径方向に小さく周方向に大きい偏平形状(偏平円形状)となっている。
そして、本実施形態では、この拡大穴部27の全部が、摺接鍔面34に向かって開口している。なお、前記のように、穴断面形状が半径方向に小さく周方向に大きい偏平形状となる拡大穴部27の場合であっても、その拡大穴部27の一部が、摺接鍔面34に向かって開口している構成であってもよい。
図4及び図5に示す形態によれば、貫通穴25を流れて軸方向他方側の軸受外部へ通り抜けてしまう潤滑油の量を少なくすることが可能となる。つまり、貫通穴25を通過するが、摺接鍔面34に到達しない潤滑油の量を減らすことが可能となる。
ここで、仮に(図示しないが)拡大穴部27が(周方向と比較して)保持器5の半径方向に大きく拡大していると、この拡大穴部27の半径方向外側の領域では、摺接鍔面34に向かって開口せずに、軸受外部の空間に向かって開口することとなり、この場合、この拡大穴部27の半径方向外側の領域から摺接鍔面34に供給されないで軸受外部へ流れ出てしまう潤滑油の量が増える場合がある。
しかし、図4及び図5に示す前記構成によれば、拡大穴部27の全部が、摺接鍔面34に向かって開口する構成が得られ、潤滑油が軸受外部へ流れ出にくくすることが可能となる。
〔貫通穴25の更に別の変形例〕
図6は、更に別の形態の円すいころ軸受1の縦断面図である。図6に示す形態と図2に示す形態とを比較すると、保持器5の形状が異なり、また、これに伴って貫通穴25の一部の形状が異なるが、その他は同じである。
図7は、図6に示す円すいころ軸受1が備えている保持器5の斜視図である。図6及び図7に示す保持器5は、軸方向一方側の第1の円環部21、及び、この第1の円環部21から軸方向他方側へ延びる複数の柱部22の他に、軸方向他方側の第2の円環部23を有している。柱部22は、第1の円環部21と第2の円環部23とを繋いでおり、この保持器5は、いわゆるかご型のものとなっている。なお、円環部21及び柱部22の構成は、図3に示す保持器5と同様である。
そして、この保持器5において、図2に示す形態と同様の機能を有する貫通穴25が形成されている。つまり、柱部22には、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴25が形成されており、貫通穴25は、軸方向他方向側の端部に設けられている拡大穴部27を有している。拡大穴部27は、直線穴部26と連続しておりこの直線穴部26から穴断面が拡大している穴である。また、貫通穴25は、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって半径方向外側へ向かう方向に傾斜している。
図6及び図7に示す形態では、貫通穴25は、柱部22の軸方向他方側の端部及び第2の円環部23に形成されている。そして、この貫通穴25は、軸方向一方側で、第1の円環部21の軸方向外側面21aで開口しており、軸方向他方側で、柱部22の軸方向外側面22a及び第2の円環部23の軸方向外側の端面23aの双方で開口している。そして、柱部22に形成されている拡大穴部27の一部が、大鍔部33の摺接鍔面34に向かって開口している。
〔拡大穴部27について〕
前記各形態の円すいころ軸受1が備えている保持器5の貫通穴25について更に説明する。図8は、拡大穴部27及びその周囲を半径方向外側から見た場合の断面図である。前記のとおり、貫通穴25は、直線穴部26から拡大している拡大穴部27を有している。この拡大穴部27は、直線穴部26を流れてきた潤滑油を、拡大穴部27において発生する渦流rに巻き込ませ、拡大穴部27に滞留させることを目的として設けられているものである。
すなわち、円すいころ軸受1の回転により保持器5が回転すると、貫通穴25において、遠心力により気体(エア)が軸方向一方側から他方側へと流れる作用が生じる。また、円すいころ軸受1の軸方向一方側には潤滑油が存在していることから、この潤滑油が貫通穴25内に浸入すると、前記気体(エア)と共に潤滑油が直線穴部26を通って拡大穴部27へと移動する。潤滑油を含む気体(エア)は、軸方向他方側へ向かう流速を有して拡大穴部27で開放されると、拡大穴部27において流路が急拡大していることから、この拡大穴部27において渦流rが発生する。すると、軸方向他方側へ向かう流速を有していた潤滑油を含む気体(エア)は、その全てがそのまま貫通穴25(拡大穴部27)を通過するのではなく、渦流rによって拡大穴部27に滞留することができ、潤滑油は拡大穴部27の内壁面27aに付着する。そして、この内壁面27aに付着した潤滑油は、やがて内壁面27aをつたって大鍔部33の摺接鍔面34へと付着することができ、この摺接鍔面34と円すいころ4の大端面41(図2参照)との間の潤滑に寄与することができる。
なお、図1により説明したように、円すいころ軸受1の一部が、ハウジング55に溜められている潤滑油7に浸されており、さらに、この潤滑油7に保持器5の柱部22が浸される場合、円すいころ軸受1が停止中に、潤滑油7は貫通穴25に浸入することができる。この場合、円すいころ軸受1が回転を開始すると、貫通穴25に浸入した潤滑油7が貫通穴25内を流れて内輪3の大鍔部33の摺接鍔面34に供給される。
前記のように(図8参照)、貫通穴25の拡大穴部27において渦流rを生じさせるために、この貫通穴25は、直線穴部26から拡大穴部27へと流路を急拡大させた構成を有しており、これにより流れを乱し、渦を発生させる。そのために、本実施形態では、直線穴部26の内周面26aと拡大穴部27の内壁面(摺接鍔面34と対向する側壁面)27aとは直交する構成としている。また、拡大穴部27の穴断面積は、直線穴部26の穴断面積の2倍以上の大きさに設定されている。
〔各形態の円すいころ軸受について〕
以上のように、前記各形態の円すいころ軸受1によれば、保持器5が有する柱部22に、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴25が形成されており、この貫通穴25は、穴断面が急拡大している拡大穴部27を軸方向他方向側の端部に有しており、この拡大穴部27の少なくとも一部は、内輪3の大鍔部33の摺接鍔面34に向かって開口している。
この貫通穴25によれば、潤滑油の少ない環境で円すいころ軸受1が設置されている場合であっても、その潤滑油を摺接鍔面34に供給することができ、摺接鍔面34と円すいころ4の大端面41との間で焼き付きが発生するのを防ぐことができる。また、潤滑油は、保持器5の柱部22に形成されている貫通穴25を通過し、円すいころ4の外周面に触れないで摺接鍔面34へと供給されることから、摺接鍔面34へ供給される潤滑油によって撹拌抵抗が増えるのを防ぐことができる。
円すいころ軸受1(図2参照)は回転すると、遠心力によって軸受内部の潤滑油を軸方向他方側へと流動させるポンプ作用が発生し、これにより、円すいころ軸受1の軸方向一方側では、軸受外部の潤滑油を軸受内部へ流入させる働きが生じる。しかし、本実施形態の場合、前記のとおり、軸方向一方側において、保持器5の円環部21と外輪2との隙間を小さく、また、この円環部21と内輪3の小鍔部32との隙間を小さくして、外輪2と内輪3との間を円環部21により僅かな隙間をあけて塞ぎ、潤滑油が軸受内部へ流入するのを抑制している。そして、このように潤滑油の流入を抑制している円環部21の軸方向外側面21aにおいて、貫通穴25は開口しており、この開口からは潤滑油を軸受内部へ取り入れるようにしている。これにより、軸受内部へ供給される潤滑油は、円すいころ4の外周面にできるだけ触れないようにすることが可能であり、潤滑油による撹拌抵抗が増えるのを防ぐことができる。
本発明の円すいころ軸受は、図示する形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。例えば、貫通穴25の断面形状は円形以外であってもよく、矩形であってもよい。この場合、図4及び図5に相当する拡大穴部27の断面形状は、周方向が長辺の方向となり、半径方向が短辺の方向となる偏平した矩形(長方形状)となる。
1:円すいころ軸受 2:外輪 3:内輪
4:円すいころ 5:保持器 7:潤滑油
12:外輪軌道面 13:内輪軌道面 21:円環部
22:柱部 25:貫通穴 27:拡大穴部
33:大鍔部 34:摺接鍔面 41:大端面

Claims (3)

  1. 軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって拡径する外輪軌道面を有する外輪と、
    軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって拡径する内輪軌道面を有する内輪と、
    前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間に介在する複数の円すいころと、
    軸方向一方側の円環部及び当該円環部から軸方向他方側へ延びる複数の柱部を有し前記複数の円すいころを周方向に間隔をあけて保持する環状の保持器と、を備え、
    前記内輪は、軸方向他方側に前記円すいころの大端面と摺接する摺接鍔面を有する大鍔部を備え、
    前記柱部には、軸方向一方側から他方側に貫通している貫通穴が形成されており、
    前記貫通穴は、穴断面が拡大している拡大穴部を軸方向他方向側の端部に有し、当該拡大穴部の少なくとも一部は、前記摺接鍔面に向かって開口していることを特徴とする円すいころ軸受。
  2. 前記貫通穴は、軸方向一方側から他方側に向かうにしたがって半径方向外側へ向かう方向に傾斜している請求項1に記載の円すいころ軸受。
  3. 前記拡大穴部は、前記保持器の半径方向よりも周方向へ大きく拡大している偏平した穴断面形状を有している請求項1又は2に記載の円すいころ軸受。
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