JP2016023710A - 電動弁 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】弁ポートが形成された弁座部を有する弁ハウジングと、前記弁ハウジングに固定配置され、雌ねじ部を有する雌ねじ部材と、前記雌ねじ部材と螺合する雄ねじ部を有する雄ねじ部材と、前記雄ねじ部材に設けられ、電動モータの駆動によって作動された前記雄ねじ部材と連動し、前記弁ポートの開口面積を可変制御する弁体と、を少なくとも備えた電動弁であって、前記雌ねじ部材の外周側部には、前記弁ハウジングの内周側部に圧入される圧入部が設けられ、前記圧入部が前記弁ハウジング内に圧入されることにより、前記弁ハウジングに対して前記弁体の芯出しが行われるよう構成されている。
【選択図】図1
Description
このような電動弁100は、弁ハウジング110を有し、弁ハウジング110には円柱状の弁室112が形成されている。また、弁ハウジング110には、側面側から弁室112に連通する一次継手管114が取り付けられるとともに、弁室112の下方端部に二次継手管116が取り付けられている。
雌ねじ部材130は、略円柱状の本体部132と、弁ハウジング110の開口部122内に嵌合される嵌合部134と、リング状のフランジ部136とを有している。
ガイド穴137には円筒状の弁ホルダ133が軸線L方向に摺動可能に嵌合されている。弁ホルダ133は弁室112と同軸に取り付けられ、この弁ホルダ133の下端部には端部にニードル弁141を有する弁体138が固着されている。
またケース144の外周には、ステータコイル(図示せず)が配設され、このステータコイル(図示せず)にパルス信号が与えられることにより、そのパルス数に応じてマグネットロータ148が回転されるようになっている。
なお、ケース144の天井部にはマグネットロータ148の回転を規制する回転ストッパ機構150が設けられている。
ところで、このような電動弁100において、弁ハウジング110に対して雌ねじ部材130を取り付ける際には、雌ねじ部材130のフランジ部136を弁ハウジング110の開口部122の外周縁部上に載せ、専用治具(図示せず)を用いる等、製造工程上で位置合わせを行い、フランジ部136と弁ハウジング110の開口部122の外周縁部との溶接が行われている。
具体的には、弁ハウジング210の開口部222内に、雌ねじ部材230のフランジ部236を挿入し、この状態でさらに弁ハウジング210の開口部222の外周縁部と雌ねじ部材230とを取付金具270で固定することで、弁ハウジング210と雌ねじ部材230とを固定している。
本発明の電動弁は、
弁ポートが形成された弁座部を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジングに固定配置され、雌ねじ部を有する雌ねじ部材と、
前記雌ねじ部材と螺合する雄ねじ部を有する雄ねじ部材と、
前記雄ねじ部材に設けられ、電動モータの駆動によって作動された前記雄ねじ部材と連動し、前記弁ポートの開口面積を可変制御する弁体と、
を少なくとも備えた電動弁であって、
前記雌ねじ部材の外周側部には、前記弁ハウジングの内周側部に圧入される圧入部が設けられ、
前記圧入部が前記弁ハウジング内に圧入されることにより、前記弁ハウジングに対して前記弁体の芯出しが行われるよう構成されていることを特徴とする。
前記圧入部が、
前記雌ねじ部材の外周側部の周方向に離間して複数設けられていることを特徴とする。
このように圧入部が周方向に離間して複数設けられていれば、圧入の際に、雌ねじ部材の変形箇所を、圧入部の形成されていない空間内に逃がすことができ好ましい。
前記雌ねじ部材が、
前記圧入部の上部に周方向に形成されたフランジ部を備え、
前記雌ねじ部材を前記弁ハウジングに圧入した際、前記弁ハウジングの上端部に前記雌ねじ部材のフランジ部が当接支持されるよう構成されていることを特徴とする。
このように構成されていれば、弁ハウジングに対する雌ねじ部材の上下方向の位置決めを確実に行うことができる。
前記雌ねじ部材において、
前記圧入部とフランジ部との間に第1段部が周状に形成されており、
前記第1段部を有する雌ねじ部材を前記弁ハウジングに圧入し、前記弁ハウジングの上端部に前記雌ねじ部材のフランジ部を当接支持させた際に、前記弁ハウジングの上端部と前記雌ねじ部材の圧入部との間に、空隙が形成されることを特徴とする。
仮に溶接時の熱が雌ねじ部材に伝わってしまったとすると、雌ねじ部材の樹脂部分である圧入部などにおいて、変形を生ずるおそれがあり、これによる弁ハウジングと雌ねじ部材との芯出しを良好に行えない可能性がある。したがって、第1段部の形成によって空隙を確保することは非常に重要である。
前記弁ハウジングの上端部に前記雌ねじ部材のフランジ部を当接支持させた状態で、前記弁ハウジングの上から覆い被せるようにケースが設けられており、
前記雌ねじ部材は、フランジ部の上方に第2段部が周状に形成され、前記ケースの内周側面と前記雌ねじ部材との間に空隙が形成されることを特徴とする。
前記弁ハウジング,前記フランジ部,前記ケースが金属製であり、
少なくとも前記金属製の弁ハウジングとフランジ部との間、および前記フランジ部とケースとの間が、溶接接合されていることを特徴とする。
本発明の電動弁は、例えば空気調和機などの冷凍サイクル中に設けられ、冷媒の流量を制御するためのものである。
図1に示したように、本発明の電動弁1は、弁ハウジング10を有し、弁ハウジング10には円柱状の弁室12が形成されている。また、弁ハウジング10には、側面側から弁室12に連通する一次継手管14が取り付けられるとともに、弁室12の下方端部に二次継手管16が取り付けられている。
雌ねじ部材30は、略円柱状の本体部32と、弁ハウジング10の開口部22内に圧入される圧入部34と、リング状のフランジ部36とを有している。
ガイド穴37には円筒状の弁ホルダ33が軸線L方向に摺動可能に嵌合されている。弁ホルダ33は弁室12と同軸に取り付けられ、この弁ホルダ33の下端部には端部にニードル弁41を有する弁体38が固着されている。
また、ケース44の外周には、ステータコイル(図示せず)が配設され、このステータコイル(図示せず)にパルス信号が与えられることにより、そのパルス数に応じてマグネットロータ48が回転される。
弁ホルダ33の上端部はロータ軸60の下端部に係合され、弁ホルダ33はロータ軸60によって回転可能に吊り下げた状態で支持されている。また、ロータ軸60には雄ねじ部52が形成されており、この雄ねじ部52は雌ねじ部材30に形成された雌ねじ部40に螺合している。このロータ軸60の雄ねじ部52と雌ねじ部材30の雌ねじ部40は、ねじ送り機構を構成している。
このように構成されて成る電動弁1は、雌ねじ部材30はそのほとんどが樹脂製であるものの、フランジ部36については、金属製である。雌ねじ部材30を成形する際に、フランジ部36となる金属板を金型内にセットしインサート成形により、金属部分と樹脂部分とが一体化された雌ねじ部材30を得ることができる。このフランジ部36の上下に位置するケース44および弁ハウジング10についても金属製である。
またこの圧入部34は、図2に示したように、雌ねじ部材30の外周側部の周方向に離間して複数設けられている。本実施形態においては、周方向に離間して4箇所に圧入部34が設けられているが、特に数が限定されるものではなく、例えば180°の角度毎に設けられている場合には2箇所でもよい。ただし、180°の角度毎に2箇所に圧入部34を設けた場合は、弁ハウジング10に雌ねじ部材30を圧入する際に、雌ねじ部材30がずれて弁ハウジング10に対して斜めに傾く恐れがある。したがってさらに確実に弁ハウジング10に雌ねじ部材30を固定するには、この圧入部34を3箇所以上設けることが好ましい。
このように圧入部34を3箇所以上設ければ、弁ハウジング10に対して雌ねじ部材30を圧入する際に、雌ねじ部材30が前後左右にずれる恐れがなく、確実に芯出しを行うことができる。なお、雌ねじ部材30の外周側部の周方向に90度毎に4箇所に圧入部34を設けた場合には、雌ねじ部材30をインサート成形する際の金型の型割りがし易く好ましい。
このような圧入部34は、図2および図4(a)に示したように、弁ハウジング10の内周側部に確実に圧入されるような形態、すなわち、長方形形状のコーナー部分がR面取りされたような形態であるが、この形態に特に限定されるものではなく、例えば図4(b)に示したように、山型の先端部に丸みを持たせて成る形態としても良いものであり、さらにはいろいろな形態を混在させて設けても良いなど、適宜変更が可能なものである。
10,110,210 弁ハウジング
12,112 弁室
14,114,214 一次継手管
16,116,216 二次継手管
18,118,218 弁座部材
20,120,220 弁ポート
22,122,222 開口部
30,130,230 雌ねじ部材
32,132 本体部
33,133 弁ホルダ
34 圧入部
36,136,236 フランジ部
37,137 ガイド穴
38,138 弁体
40,140 雌ねじ部
41,141,241 ニードル弁
42,142 圧縮コイルバネ
44,144,244 ケース
46,146 ロータ室
48,148 マグネットロータ
52,152 雄ねじ部
60,160 ロータ軸
70 第1段部
72 第2段部
80,181,183 溶接箇所
90,92 空隙
134 嵌合部
150 回転ストッパ機構
270 取付金具
G ずれ量
L 軸線
Claims (6)
- 弁ポートが形成された弁座部を有する弁ハウジングと、
前記弁ハウジングに固定配置され、雌ねじ部を有する雌ねじ部材と、
前記雌ねじ部材と螺合する雄ねじ部を有する雄ねじ部材と、
前記雄ねじ部材に設けられ、電動モータの駆動によって作動された前記雄ねじ部材と連動し、前記弁ポートの開口面積を可変制御する弁体と、
を少なくとも備えた電動弁であって、
前記雌ねじ部材の外周側部には、前記弁ハウジングの内周側部に圧入される圧入部が設けられ、
前記圧入部が前記弁ハウジング内に圧入されることにより、前記弁ハウジングに対して前記弁体の芯出しが行われるよう構成されていることを特徴とする電動弁。 - 前記圧入部が、
前記雌ねじ部材の外周側部の周方向に離間して複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電動弁。 - 前記雌ねじ部材が、
前記圧入部の上部に周方向に形成されたフランジ部を備え、
前記雌ねじ部材を前記弁ハウジングに圧入した際、前記弁ハウジングの上端部に前記雌ねじ部材のフランジ部が当接支持されるよう構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動弁。 - 前記雌ねじ部材において、
前記圧入部とフランジ部との間に第1段部が周状に形成されており、
前記第1段部を有する雌ねじ部材を前記弁ハウジングに圧入し、前記弁ハウジングの上端部に前記雌ねじ部材のフランジ部を当接支持させた際に、前記弁ハウジングの上端部と前記雌ねじ部材の圧入部との間に、空隙が形成されることを特徴とする請求項3に記載の電動弁。 - 前記弁ハウジングの上端部に前記雌ねじ部材のフランジ部を当接支持させた状態で、前記弁ハウジングの上から覆い被せるようにケースが設けられており、
前記雌ねじ部材は、フランジ部の上方に第2段部が周状に形成され、前記ケースの内周側面と前記雌ねじ部材との間に空隙が形成されることを特徴とする請求項4に記載の電動弁。 - 前記弁ハウジング,前記フランジ部,前記ケースが金属製であり、
少なくとも前記金属製の弁ハウジングとフランジ部との間、および前記フランジ部とケースとの間が、溶接接合されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電動弁。
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