JP2016023700A - 車両用モータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用モータ駆動装置内部のフリクションを低減する。
【解決手段】車両用モータ駆動装置の減速部は、内周が偏心部(25a)の外周に相対回転可能に取り付けられモータ側回転部材(25)の回転に伴って軸線(O)を中心とする公転運動を行う公転部材(26a)と、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材(27)と、車輪側回転部材と結合し、外周係合部材よりも内径側で公転部材の自転運動を取り出す内側係合部材(31a,31c)と、公転部材の軸線方向端面と摺接するスラストプレート(29,46a,46b)とを有し、スラストプレートと摺接する公転部材の摺接面には、一点鎖線で示す低摩擦化処理が施されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、車輪を駆動する車両用モータ駆動装置に関し、特に内部のフリクション低減に関する。
電気自動車やハイブリッド車両の車輪を駆動する車両用モータ駆動装置として、例えば特開2010−221964号公報(特許文献1)に記載のインホイールモータ駆動装置が挙げられる。特許文献1のインホイールモータ駆動装置は、モータおよびサイクロイド減速機を備える。サイクロイド減速機は軸線方向に離隔して配置される2枚の曲線板と、これら2枚の曲線板同士の間に介在する環状のカラー部材と、これら2枚の曲線板よりも外径側に配置される外ピンを有する。曲線板の外周は、波状に連続して延びる曲線凹部を構成して、外ピンと係合する。またカラー部材には外周と内周を連絡する油路が形成される。カラー部材の油路には、潤滑油が外径方向に流れる。これにより、曲線板外周に形成される曲線凹部に十分な潤滑油を供給するというものである。
特開2010−221964号公報
しかし、上記従来のような車両用モータ駆動装置にあっては、さらに改善すべき点があることを本発明者は見いだした。つまり2枚の曲線板は、高速で公転しながら低速で自転するため、公転しない環状のカラー部材と常時摺接している。そうするとフリクションが発生し、車両用モータ駆動装置が発熱する原因となり、車両用モータ駆動装置の耐久性が低下する。また、モータで消費される電力が必要以上に大きくなって消費エネルギー効率が悪化する。特に電気自動車が高速走行する際には、車輪が高速で回転するため、カラー部材と曲線板の間で生じるフリクションが無視し得ないほど大きくなる。また車両用モータ駆動装置の内部を潤滑する潤滑油が早期に劣化する。
本発明は、上述の実情に鑑み、曲線板が他の部材と摺接する場合において、曲線板の摺接面におけるフリクションを低減し、フリクションロスを改善することを目的とする。
この目的のため第1発明による車両用モータ駆動装置は、モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部とを備える。かかる減速部はモータ側回転部材の一端に該モータ側回転部材の軸線から偏心して結合した偏心部と、内周が偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられモータ側回転部材の回転に伴って軸線を中心とする公転運動を行う公転部材と、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、車輪側回転部材と結合し、外周係合部材よりも内径側で公転部材の自転運動を取り出す内側係合部材と、公転部材の軸線方向端面と摺接するスラストプレートとを有する。そしてスラストプレートと摺接する公転部材の摺接面、および/または公転部材と摺接するスラストプレートの摺接面には、低摩擦化処理が施されることを特徴とする。かかる第1発明によれば、スラストプレートと公転部材の摺接面におけるフリクションを低減し、フリクションロスを改善することができる。
本発明の一実施形態として、低摩擦化処理は、母材表面をコート層で被覆するコーティング処理であって、コート層は自己潤滑性を有する樹脂材料である。かかる実施形態によれば、摺接面にコート層が設けられ、このコート層は自己潤滑性を有する樹脂材料であることから、摺接面におけるフリクションを低減し、フリクションロスを改善することができる。例えばスラストプレートが鋼製である場合、鋼製の母材は樹脂材料でコーティングされる。
あるいは他の実施形態として低摩擦化処理は、母材表面をコート層で被覆するコーティング処理であって、コート層は金属材料からなるマトリックス中に自己潤滑性を有する樹脂材料を分散させた複合金属被膜であってもよい。
次に、第2発明による車両用モータ駆動装置は、モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部とを備える。かかる減速部はモータ側回転部材の一端に該モータ側回転部材の軸線から偏心して結合した偏心部と、内周が偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられ、モータ側回転部材の回転に伴って軸線を中心とする公転運動を行う公転部材と、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、車輪側回転部材と結合し、外周係合部材よりも内径側で公転部材の自転運動を取り出す内側係合部材と、公転部材の軸線方向端面と摺接するスラストプレートとを有する。そしてスラストプレートは、少なくとも表面が自己潤滑性を有する材料で形成されることを特徴とする。かかる第2発明によっても、スラストプレートと公転部材の摺接面におけるフリクションを低減し、フリクションロスを改善することができる。
なおスラストプレートの数は1枚であってもよいし複数枚であってもよい。また複数枚のスラストプレートのうちの一部に低摩擦化処理が施されてもよいし、他の一部は少なくとも表面が自己潤滑性を有する材料で形成されてもよい。
本発明の一実施形態として、スラストプレートは、軸線方向に隣り合う公転部材同士の間に介在するセンタースラストプレートである。かかる実施形態によれば、公転部材とセンタースラストプレートのフリクションを低減することができる。
あるいは本発明の一実施形態として、スラストプレートは、軸線方向に隣り合う車輪側回転部材と公転部材の間に介在するサイドスラストプレートである。かかる実施形態によれば、公転部材とサイドトプレートのフリクションを低減することができる。なお複数枚のスラストプレートのうちの一部は、センタースラストプレートであってもよいし、他の一部はサイドスラストプレートであってもよい。
本発明の一実施形態として、車両用モータ駆動装置は車輪側回転部材と結合する車輪ハブと、車輪ハブを回転自在に支持する車輪ハブ軸受をさらに備える。かかる実施形態によれば、車両用モータ駆動装置をインホイールモータ駆動装置として利用することができる。
このように本発明によれば、摺接面におけるフリクションが低減される。したがって車両用モータ駆動装置の発熱が低減され、車両用モータ駆動装置の耐久性が向上する。また車両用モータ駆動装置のモータ部で消費される電力が従来よりも少なくなり、車両用モータ駆動装置の消費エネルギー効率が改善される。また減速部の内部を潤滑する潤滑油の劣化を改善することができる。
本発明の一実施形態になる車両用モータ駆動装置を示す縦断面図である。 同実施形態を示す横断面図である。 図1紙面下側の減速部部分を拡大して示す縦断面図である。 サイドスラストプレートを取り出して示す全体図である。 スラストプレートを取り出して示す正面図である。 スラストプレートを取り出して示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す縦断面図である。図2は同実施形態を示す横断面図である。図3は、図1中の減速部を拡大して示す縦断面図である。この実施形態は車両用モータ駆動装置のうち、車輪のロードホイール内空領域に配置されるインホイールモータ駆動装置である。インホイールモータ駆動装置21は、図1に示すように駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備える。モータ部A、減速部B、および車輪ハブ軸受部Cはこの順序で、インホイールモータ駆動装置の軸線Oに沿って同軸に配置される。
モータ部Aはモータ部の外郭を形成するモータケーシング22aおよびモータカバー22tを有する。減速部Bは減速部の外郭を形成する減速部ケーシング22bを有する。モータ部Aと減速部Bの境界壁として、ポンプケーシング22pが設けられる。これらモータカバー22t、モータケーシング22a、ポンプケーシング22p、および減速部ケーシング22bは、ボルト等により、あるいは一体形成により、相互に結合して1個のケーシング22を構成する。減速部ケーシング22bの軸線O方向一方端には、車輪ハブ軸受部Cの外輪部材33aが取付固定される。インホイールモータ駆動装置21は、例えば電気自動車の車体底面に形成されるホイールハウジングの中に配置される。この電気自動車は乗用自動車であり、一般的なエンジン自動車と同様に公道を走行可能である。
モータ部Aは、円筒形状のモータケーシング22a内周に固定されるステータ23と、ステータ23の内径側に径方向に開いた隙間を介して対面する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内周に連結固定されてロータ24と一体回転するモータ回転軸35とを備えるラジアルギャップモータである。あるいは図示はしなかったが、モータ部Aはアキシャルギャップモータであってもよい。
モータケーシング22aは、モータ回転軸35の軸線Oに沿って延びる。ケーシング22の一部であるポンプケーシング22pは、中心孔を有する略円板形状の隔壁であって、この中心孔の孔壁面に設けられた転がり軸受37を介してモータ回転軸35の一方端部を回転自在に支持する。さらにポンプケーシング22pは、オイルポンプ51を備える。ケーシング22の一部であるモータカバー22tは、略円板形状であって、モータ部Aの軸線O方向他方端でモータ部Aの端面を形成するとともに、モータカバー22tの中心で転がり軸受36を介してモータ回転軸35の他方端部を回転自在に支持する。モータカバー22tはモータ部Aの端部であるとともに、インホイールモータ駆動装置21の端部でもある。
モータ回転軸35の一端は、減速部Bの内部に回転自在に設けられた減速部入力軸25と結合する。この結合はスプライン嵌合(セレーション嵌合も含む。以下同じ)であり、管状に形成されたモータ回転軸35の端部開口に、先細に形成された減速部入力軸25が挿入固定される。
減速部Bは、サイクロイド減速機であって、モータ部Aの軸線O方向一方側に同軸配置される円筒形状の減速部ケーシング22bと、減速部ケーシング22bに取り付け固定される外ピン保持部45と、軸線Oに沿って延びる減速部入力軸25と、減速部入力軸25に形成された2個の偏心部25a,25bと、それぞれの偏心部25a,25bに回転自在に保持される公転部材としての2枚の曲線板26a,26bと、曲線板26a,26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、軸線Oに沿って延びる減速部出力軸28と、減速部出力軸28と結合して曲線板26a,26bの自転運動を取り出す内側係合部材としての内ピン31と、曲線板26a,26b間の隙間に取り付けられてこれら曲線板26a,26bの端面に当接して曲線板の傾きを防止する1個のセンタースラストプレート29と、2枚のサイドスラストプレート46a,46bと、1個の補強部材61とを有する。
モータ部Aから遠い側にある減速部入力軸25の一端は、転がり軸受39を介して、後述する減速部出力軸28の端部に回転自在に支持される。またモータ部Aに近い側にある減速部入力軸25の他端はモータ回転軸35の一端と結合する。減速部入力軸25の外周には、偏心部25a,25bが軸線Oから偏心して設けられる。偏心部25a,25bは減速部入力軸25に一体形成されるが、減速部入力軸25に取付固定される別部材であってもよい。
2個の円盤形状の偏心部25a,25bは、軸線O方向に隣り合って配置され、偏心運動による遠心力で発生する振動を互いに打ち消し合うために、周方向180°位相を変えて設けられている。モータ回転軸35および減速部入力軸25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するモータ側回転部材を構成する。
図2を参照して、曲線板26bの外周は、波状の曲線に形成され、エピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成されて径方向に窪んだ複数の曲線凹部を有する。また曲線板26bは、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a,30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26bの自転軸心Xを中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、内ピン31を受入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26bの自転軸心Xに設けられており、曲線板26bの内周になる。曲線板26bは、偏心部25bの外周に相対回転可能に取り付けられる。内ピン31は、針状ころ軸受を含み、内ピン本体31aと、複数の針状ころ31bと、軸受外輪31cを有する。内ピン本体31aは軸受外輪31cを貫通し、針状ころ31bは内ピン本体31aおよび軸受外輪31c間の環状空間に配置される。軸受外輪31cの外周面は、貫通孔30aの孔壁面と転がり接触する。
各内ピン31は、図3に示すように、2個の針状ころ軸受を含み、1本の内ピン本体31aと、複数の針状ころ31bと、2個の軸受外輪31cと、1個のスペーサ31dを有する。各内ピン本体31aは2個1対の軸受外輪31cを貫通し、針状ころ31bは内ピン本体31aおよび軸受外輪31c間の環状空間に配置される。各軸受外輪31cの外周面は、各貫通孔31aの孔壁面と接触する。軸受外輪31cは、内ピン本体31aの一方端側と他方端側にそれぞれ設けられる。これら2個の軸受外輪31c間にはスペーサ31dが介在する。スペーサ31dはリング形状であり、内ピン本体31aがスペーサ31dの中心孔を貫通する。これにより2個の軸受外輪31cは、スペーサ31dによって軸方向に離隔される。
曲線板26bは、図2に示すように、転がり軸受41によって偏心部25bに対して回転自在に支持されている。理解を容易にするため図2では転がり軸受41の周方向一部を破断して示す。この転がり軸受41は、外径面に内側軌道面42aを有する環状の内輪部材42と、内側軌道面42aと外側軌道面になる貫通孔30bの孔壁面との間に配置される複数のころ44と、周方向で隣り合うころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。あるいは深溝玉軸受であってもよい。内輪部材42の内径面は偏心部25bの外周面に嵌合する。内輪部材42は内側軌道面42aに位置し径方向に貫通する孔43および内側軌道面42aを挟んで向かい合う1対の鍔部をさらに有する。孔43は、偏心部25b内部を軸線O直角方向に延びる分岐油路58bと接続する。曲線板26aについても同様である。
減速部ケーシング22bの下部には排出孔62および油溜まり53が設けられる。排出孔62は減速部ケーシング22bの壁厚を貫通して、上下方向に延びる。油溜まり53は減速部ケーシング22bの外径側に附設されて、排出孔62の下端と接続する。
再び図1を参照して、減速部出力軸28は、モータ部A側の端部に大径フランジ部28bを、車輪ハブ軸受部C側に軸部28dを有する。大径フランジ部28bと軸部28dとの接続箇所には小径フランジ部28cが形成される。大径フランジ部28bの中心には減速部入力軸25の一端を受け入れる円形凹部34が形成され、円形凹部34の内周面に転がり軸受39が配置される。
大径フランジ部28bの外縁部には、減速部出力軸28の軸線Oを中心とする円周上の等間隔に内ピン31の一端部を固定する穴が形成されている。軸部28dの外周面には、車輪ハブ32が連結固定されている。
大径フランジ部28bから離れた側にある内ピン31の他端部には、補強部材61が設けられている。補強部材61は、図3に示すように、減速部B内部で複数の内ピン31先端と結合固定するフランジ形状の大径円板部61bと、大径円板部61bの内周縁からモータ部Aへ延びるさらに小径の円筒部61dとを含む。円筒部61dは軸線Oに沿って延びる。
2枚の曲線板26a、26bから一部の内ピン31に作用する荷重は大径円板部61bおよび減速部出力軸28の大径フランジ部28bを介して全ての内ピン31によって支持される。これにより、内ピン31に作用する応力を低減させ耐久性を向上させることができる。円筒部61dの先端は、オイルポンプ51に差し込まれて、オイルポンプ51を駆動する。
補強部材61は、内ピン31を介して減速部出力軸28と連結することから、減速部出力軸28と一体に回転する。図1に示すように、減速部出力軸28、補強部材61、および車輪ハブ32は、減速部Bの駆動力を駆動輪(ボルト32cと連結する図示しない駆動輪)に伝達する車輪側回転部材を構成する。
モータ回転軸35とスプライン嵌合する減速部入力軸25の端部を除き、減速部入力軸25の大部分は、環状の補強部材61から減速部出力軸28の小径フランジ部28cまでの軸線方向範囲と一致する。そして減速部入力軸25は、補強部材61の内部から円形凹部34までの空間領域に配置されて、一方端側で転がり軸受39を介して減速部出力軸28に回転自在に支持される。
オイルポンプ51は、ポンプケーシング22pの壁内部に設けられた吸入油路52および吐出油路54と接続し、減速部Bの下部に設けられた油溜まり53から吸入油路52を経て潤滑油を吸い込み、吐出油路54から潤滑油を吐き出す。吐出油路54は、モータ部Aに設けられて潤滑油を冷却する冷却油路55と、モータカバー22tの壁厚内部に設けられた連絡油路56と、管状のモータ回転軸35および減速部入力軸25の内部に設けられて軸線Oに沿って延びる軸線油路57と、減速部Bで、軸線Oから偏心部25a内を径方向外側に向かって延びる分岐油路58aおよび偏心部25b内を同様に延びる分岐油路58bと、偏心部25a,25bの外周にそれぞれ嵌合する内輪部材42に穿設された孔43(図2参照)と順次接続する。また減速部入力軸25の先端には、軸線油路57の軸端から減速部Bの内部に開口する油路58cが形成される。油路58cは、円形凹部34と対面する。
そしてオイルポンプ51から吐出した潤滑油は、これら油路54,55,56,57,58a(58b)、および孔43(あるいは油路58c)を順次流れて、減速部B内部(軸受39,41、曲線板26a,26b、内ピン31、および外ピン27等)を潤滑および冷却する。潤滑後の潤滑油は落下して減速部Bの内部から排出孔62を経て油溜まり53に流下する。そしてオイルポンプ51によって再び吸入されて、インホイールモータ駆動装置21の内部を循環する。このように本実施形態のインホイールモータ駆動装置21は、軸心給油方式の潤滑油回路を備え、モータ回転軸35および減速部入力軸25から潤滑油を噴射する。そして潤滑油は、減速部入力軸25から径方向外側に流れて減速部Bを潤滑する。また潤滑油は、軸線油路57から分岐して、ロータ24に形成されたロータ油路59を流れ、モータ部A内部のステータ23およびロータ24を冷却し、軸受36,37を潤滑および冷却する。
外ピン27は、モータ側回転部材の軸線Oを中心とする円周軌道上に等間隔に複数設けられ(図2参照)、軸線Oと平行に延びる。そして、曲線板26a,26bが軸線Oを中心として公転運動すると、曲線板26a,26b外周の曲線凹部と外ピン27とが係合して、曲線板26a,26bに自転運動を生じさせる。
なお、減速部ケーシング22b内部に配設された外ピン27は、減速部ケーシング22bの内壁面に直接連結固定されていてもよいが、好ましくは減速部ケーシング22bの内壁面に取付固定されている外ピン保持部45に保持されている。より具体的には、図3に示すように、外ピン27の軸線方向両端部を外ピン保持部45に取り付けられた針状ころ軸受27aによって回転自在に支持されている。このように、外ピン27を転がり軸受を介して外ピン保持部45に転がり回転自在に取り付けることにより、曲線板26a,26bとの係合による接触抵抗を低減することができる。
外ピン保持部45は円筒形状であり、外ピン保持部45の軸方向両端側に内向きフランジ部45a,45bを有する。そして両端側の内向きフランジ部が針状ころ軸受27aを介して外ピン27の両端部を回転自在に支持する。また外ピン保持部45は、両端の内向きフランジ部45a,45b間に曲線板26a,26b、偏心部25a,25b、センタースラストプレート29、サイドスラストプレート46a,46bを収容する。インホイールモータ駆動装置21の軽量化の観点から、減速部ケーシング22bを含めて、ケーシング22はアルミ合金やマグネシウム合金等の軽金属で形成する。一方、高い強度が求められる外ピン保持部45は、炭素鋼で形成するのが望ましい。軸線O方向に間隔を空けて配置される2枚の曲線板26a,26b間には、環状のセンタースラストプレート29が配置される。センタースラストプレート29は、軸線Oに対して直角な姿勢で曲線板26a,26bに接触し、互いに隣り合う曲線板26a,26bが軸線Oに対して傾くことを防止する。
モータ部Aに近い側の曲線板26aは補強部材61と隣り合う。これら曲線板26aおよび補強部材61間には、環状のサイドスラストプレート46aが設けられる。車輪ハブ軸受部Cに近い側の曲線板26bは減速部出力軸28と隣り合う。これら曲線板26bおよび減速部出力軸28間には、環状のサイドスラストプレート46bが設けられる。サイドスラストプレート46a,46bは軸線Oを中心とする環状円板であり、軸線Oに対して直角な姿勢にされ、減速部入力軸25がサイドスラストプレート46a,46bの中心孔を貫通する。
図4はサイドスラストプレート46a,46bを取り出して示す全体図であって、軸線方向からみた状態を示す。サイドスラストプレート46a,46bには、円周方向に間隔を空けて複数の貫通孔47が設けられる。各貫通孔47には内ピン本体31aが通される。外縁には突条48が設けられる。突条48はサイドスラストプレート46a,46bの一方端面から突出し、周方向に延びる。
図3に示すように、サイドスラストプレート46aの突条48は、サイドスラストプレート46aと対面する曲線板26aの端面と接触する。同様にサイドスラストプレート46bの突条48は、サイドスラストプレート46bと対面する曲線板26bの端面と接触する。また2枚の曲線板26a,26b間には、センタースラストプレート29が介在し、これら3枚のスラストプレートが2枚の曲線板26a,26bを軸線方向に押圧する。
かくして2枚の曲線板26a,26bは、軸線方向両側に配置される2枚のサイドスラストプレート46a,46bと軸線方向両側に配置される1個のセンタースラストプレート29によって、軸線方向に位置決めされる。そして曲線板26a,26bが後述の公転運動を行うことによって、サイドスラストプレート46a,46bの突条48は曲線板26a,26bの端面とそれぞれ摺接する。
サイドスラストプレート46a,46bの一方の端面は、突条48よりも内径側で、内ピン31の軸受外輪31cの端面と接触する。後述のように内ピン31が曲線板26a,26bの自転運動を取り出す際、内ピン本体31aに回転支持された軸受外輪31cは、サイドスラストプレート46a,46bに摺接しながら回転する。
センタースラストプレート29は、図2に示すようにリング体であり、半径方向寸法が軸線方向厚みよりも大きな板材である。曲線板26a,26bが後述の公転運動を行うことによって、センタースラストプレート29の両端面は、曲線板26a,26bの端面とそれぞれ摺接する(図1,図3)。
図5はセンタースラストプレートを取り出して示す正面図であり、軸線方向からみた状態を表す。図6は、センタースラストプレートを図5にVI−VIで示す平面で切断し、矢の方向にみた状態を示す断面図である。図5および図6を参照して、センタースラストプレート29の両端面は、溝29gを伴う平坦面29pである。平坦面29pは、曲線板26a,26bの端面と摺接する。溝29gは、センタースラストプレート29の半径方向に延び、周方向に所定の間隔を空けて複数配置される。前述した軸心給油方式の潤滑油回路によって減速部Bを潤滑する際、分岐油路58a(図1)および分岐油路58b(図2)から径方向外側に流れ出る潤滑油は、溝29gを通ってセンタースラストプレート29の径方向外側へ向かう。つまり各溝29gは油路として機能する。各溝29gを通った潤滑油は、センタースラストプレート29の外径側にある外ピン27と曲線板26a、26bとの当接部、外ピンを回転支持する転がり軸受などを潤滑および冷却する。
図3に一点鎖線で示すように、曲線板26a,26bの両端面には低摩擦化処理が施される。この低摩擦化処理は表面処理の一種である。すなわち曲線板26a,26bの母材は鋼などの金属製であるが、曲線板26a,26bの母材の両端面にはコーティング処理が施される。曲線板26a,26bの母材の端面に附加されたコート層によって、曲線板26a,26bの端面の摩擦係数は、平滑な鋼材表面の摩擦係数よりも低くされる。
曲線板26a,26b表面のコート層を構成する樹脂材料は、一般的な樹脂や金属よりも摩擦係数が低い樹脂であり、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等のフッ素樹脂である。PTFEは耐熱性、撥油性にも優れる。あるいはコート層を構成する樹脂材料は、自己潤滑性を有する樹脂が挙げられる。自己潤滑性をもつ樹脂材料とは、例えばPA46,PA66,PA9Tなどのポリアミド、PEEKである。
あるいは、曲線板26a,26bの端面に施される低摩擦化処理は、母材表面をコート層で被覆するコーティング処理であって、コート層は金属材料からなるマトリックス中に自己潤滑性を有する樹脂材料(例えばPTFE)を分散させた複合金属被膜である。このマトリックスはめっき膜であり、例えば母材の表面にテフロン無電解ニッケル処理を施す。
これにより、曲線板26aの両端面がサイドスラストプレート46aおよびセンタースラストプレート29に摺接しても、摺接面のフリクションロスを低減することができ、発熱が抑制される。同様に、曲線板26bの両端面がサイドスラストプレート46bおよびセンタースラストプレート29に摺接しても、摺接面のフリクションロスを低減することができる。
なお図示はしなかったが変形例として、サイドスラストプレート46aおよびセンタースラストプレート29の端面、突条48の突出表面に低摩擦化処理を施してもよい。例えば、サイドスラストプレート46a,46bおよびセンタースラストプレート29を金属製とし、かかる金属母材の表面にコーティング処理等の低摩擦化処理を施す。この変形例の場合に低摩擦化処理は、図2に表されるセンタースラストプレート29の端面と、図2には表れないセンタースラストプレート29の他の端面と、図4に表されるサイドスラストプレート46a,46bの端面に施される。ここでセンタースラストプレート29の端面に関して附言すると、図5に示す平坦面29pに低摩擦化処理を施せば足りる。
あるいは更なる変形例として、サイドスラストプレート46a,46bおよびセンタースラストプレート29を、自己潤滑性を有する樹脂材料で形成してもよい。この場合、サイドスラストプレート46aおよびセンタースラストプレート29は、表面のみならず内部も自己潤滑性を有する樹脂材料で形成される。なお、サイドスラストプレート46aおよびセンタースラストプレート29は芯材を含んでもよい。
再び図1を参照して、車輪ハブ軸受部Cは、回転軸としての車輪ハブ32、内輪33c、外輪部材33a、転動体33を有する転がり軸受である。車輪ハブ32は減速部出力軸28の軸線O方向一方側に同軸配置され、減速部出力軸28に連結固定される。外輪部材33aは減速部ケーシング22bの一端にボルト33bで固定され、内輪33cは車輪ハブ32の外周面に嵌合固定される。車輪ハブ軸受部Cは多数の転動体33を複列に有する複列アンギュラ玉軸受であって、第1列の転動体33が減速部Bに近い側で、外輪部材33aおよび内輪33c間に配置され、第2列の転動体33が減速部Bから遠い側で、外輪部材33aおよび車輪ハブ32の内側軌道面33d間に配置される。
車輪ハブ32は、円筒形状の中空部32aと、中空部32aの一端から外径方向に突出する車輪取付けフランジ部32bとを有する。中空部32aの中央孔には軸部28dが嵌合する。また中空部32aの外周面には第2列の転動体33と転がり接触する内側軌道面33dが形成される。車輪取付けフランジ部32bにはボルト32cによって図示しない駆動輪のロードホイールが連結固定される。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。
これにより、ロータ24に接続されたモータ回転軸35が回転すると、曲線板26a,26bはモータ側回転部材の軸線Oを中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a,26bの外周に形成された曲線凹部と転がりながら接触しつつ係合して、曲線板26a,26bをモータ側回転部材の回転とは逆向きに自転運動させる。
各貫通孔30aに挿通される内ピン31は、貫通孔30aの内径よりも十分に細く、曲線板26a,26bの自転運動に伴って貫通孔30aの孔壁面と当接する(図2参照)。これにより、曲線板26a,26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a,26bの自転運動のみが減速部出力軸28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。なお内ピン31の軸受外輪31cは、貫通孔30aの孔壁面に沿って転がる。このとき、軸受外輪31cの一部が貫通孔30aの孔壁面と接触しつつ軸受外輪31cの残部が貫通孔30aの孔壁面と非接触となる。そして軸受外輪31cは、貫通孔30aの孔壁面と接触状態と非接触状態を繰り返しながら転がり接触する。
このとき、軸線Oと同軸に配置された減速部出力軸28は、減速部Bの出力軸として曲線板26a,26bの自転を取り出す。これにより、減速部入力軸25の回転が減速部Bによって減速されて減速部出力軸28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪に必要なトルクを伝達することが可能となる。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZ、曲線板26a,26bの波形の数をZBとすると、(Z−Z)/Zで算出される。図2に示す実施形態では、Z=12、Z=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。本実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車に採用することにより、バネ下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車を得ることができる。
また、本実施形態においては、減速部Bの曲線板26a,26bを180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。そして本実施形態のセンタースラストプレート29を2枚準備しておき、隣り合う曲線板間にそれぞれ設けるとよい。
また、本実施形態における運動変換機構は、減速部出力軸28に固定された内ピン31と、曲線板26a,26bに設けられた貫通孔30aとで構成される例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転を車輪ハブ32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと、車輪側回転部材に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
なお、本実施形態における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、本実施例における作動の説明では、モータ部Aに電力を供給してモータ部Aを駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪に伝達させたが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させてもよいし、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
ところで本実施形態のインホイールモータ駆動装置21によれば、センタースラストプレート29やサイドスラストプレート46a,46bといったスラストプレートと摺接する曲線板26aの摺接面には、図3に一点鎖線で示すように低摩擦化処理が施されることから、かかる摺接面におけるフリクションを低減することができる。あるいはこれとともに、あるいはこれに代えて、曲線板26a,26bと摺接するセンタースラストプレート29やサイドスラストプレート46a,46bの摺接面に、低摩擦化処理を施してもよい。
また本実施形態の低摩擦化処理は、母材表面をコート層で被覆する表面コーティング処理であって、かかるコート層は自己潤滑性を有する樹脂材料である。これにより摺接面においてフリクションの低減を好適に実現することができる。
また上述した低摩擦処理に代えて、センタースラストプレート29やサイドスラストプレート46a,46bといったスラストプレートは、少なくとも表面が自己潤滑性を有する樹脂材料で形成されてもよい。これによりスラストプレートの摺接面においてフリクションの低減を好適に実現することができる。
また図示はしなかったが、本発明の他の実施形態として、インホイールモータ駆動装置21から車輪ハブ軸受部Cを取り除いた車両用モータ駆動装置を、電気自動車の車体上に搭載し、電気自動車の車体下に配置される車輪ハブと減速部出力軸28を等速継手およびドライブシャフトで結合してもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になる車両用モータ駆動装置は、電気自動車およびハイブリッド車両において有利に利用される。
21 インホイールモータ駆動装置(車両用モータ駆動装置)、
25 減速部入力軸(モータ側回転部材)、 25a,25b 偏心部、
26a,26b 曲線板(公転部材)、 27 外ピン(外周係合部材)、
28 減速部出力軸、 28b 大径フランジ部、
28c 小径フランジ部、 28d 軸部、
29 センタースラストプレート、 29g 溝、
29p 平坦面29p 30a 貫通孔、
31 内ピン(内周係合部材)、 31a 内ピン本体、
31c 軸受外輪、 31d スペーサ、 32 車輪ハブ、
34 円形凹部、 45 外ピン保持部、
46a,46b サイドスラストプレート、 47 貫通孔、
48 突条、 61 補強部材、 61b 大径円板部、
61d 円筒部、 A モータ部、 B 減速部、
C 車輪ハブ軸受部、 O 軸線、 X 自転軸心。

Claims (7)

  1. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部とを備え、
    前記減速部は、前記モータ側回転部材の一端に該モータ側回転部材の軸線から偏心して結合した偏心部と、
    内周が前記偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられ、前記モータ側回転部材の回転に伴って前記軸線を中心とする公転運動を行う公転部材と、
    前記公転部材の外周部に係合して前記公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記車輪側回転部材と結合し、前記外周係合部材よりも内径側で前記公転部材の自転運動を取り出す内側係合部材と、
    前記公転部材の軸線方向端面と摺接するスラストプレートとを有し、
    前記スラストプレートと摺接する前記公転部材の摺接面、および/または前記公転部材と摺接する前記スラストプレートの摺接面には、低摩擦化処理が施されることを特徴とする、車両用モータ駆動装置。
  2. 前記低摩擦化処理は、母材表面をコート層で被覆するコーティング処理であって、前記コート層は自己潤滑性を有する樹脂材料である、請求項1に記載の車両用モータ駆動装置。
  3. 前記低摩擦化処理は、母材表面をコート層で被覆するコーティング処理であって、前記コート層は金属材料からなるマトリックス中に自己潤滑性を有する樹脂材料を分散させた複合金属被膜である、請求項1に記載の車両用モータ駆動装置。
  4. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部とを備え、
    前記減速部は、前記モータ側回転部材の一端に該モータ側回転部材の軸線から偏心して結合した偏心部と、
    内周が前記偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられ、前記モータ側回転部材の回転に伴って前記軸線を中心とする公転運動を行う公転部材と、
    前記公転部材の外周部に係合して前記公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記車輪側回転部材と結合し、前記外周係合部材よりも内径側で前記公転部材の自転運動を取り出す内側係合部材と、
    前記公転部材の軸線方向端面と摺接するスラストプレートとを有し、
    前記スラストプレートは、少なくとも表面が自己潤滑性を有する材料で形成されることを特徴とする、車両用モータ駆動装置。
  5. 前記スラストプレートは、軸線方向に隣り合う前記公転部材同士の間に介在するセンタースラストプレートである、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用モータ駆動装置。
  6. 前記スラストプレートは、軸線方向に隣り合う前記車輪側回転部材と前記公転部材の間に介在するサイドスラストプレートである、請求項1〜4のいずれかに記載の車両用モータ駆動装置。
  7. 前記車輪側回転部材と結合する車輪ハブと、前記車輪ハブを回転自在に支持する車輪ハブ軸受をさらに備える、請求項1〜6のいずれかに記載の車両用モータ駆動装置。
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