JP5762719B2 - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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この発明は、電動モータの出力軸と車輪のハブとを減速機を介して連結したインホイールモータ駆動装置に関するものである。
従来のインホイールモータ駆動装置101は、例えば、特開2010−138988号公報(特許文献1)に記載されている。
インホイールモータ駆動装置101は、図19に示すように、モータ側回転部材106を回転駆動するモータ部103と、前記モータ側回転部材106の回転を減速して車輪側回転部材108に伝達する減速部105と、前記車輪側回転部材108に固定連結される車輪ハブ109を有する車輪ハブ軸受部104とを備えている。
上記構成のインホイールモータ駆動装置101において、装置のコンパクト化の観点からモータ部103には低トルクで高回転のモータが採用される。一方、車輪ハブ軸受部104には、車輪を駆動するために大きなトルクが必要となる。このため、減速部105には、コンパクトで高い減速比が得られるサイクロイド減速機を採用することが多い。
サイクロイド減速機を適用した減速部105は、前記モータ側回転部材106の軸線Oから偏心してモータ側回転部材106の一端に設けられた円盤形状の偏心部106a、106bと、内周が前記偏心部106a、106bの外周に相対回転可能に取り付けられ、外周が波形曲線で形成されて径方向に窪んだ曲線凹部を周方向等間隔に複数有する曲線板107a、107bと、前記軸線Oを中心として周方向等間隔に複数配設され、前記偏心部106a、106bの回転に伴って前記曲線凹部と係合するとともに前記曲線板107a、107bを公転および自転させる外側係合部材としての外ピン110と、前記車輪側回転部材108と結合し、前記曲線板107a、107bのうち外周部と前記軸線との間に設けられた孔と係合する内側係合部材としての内ピン111とを有する。
外ピン110は、モータ側回転部材106の回転軸線を中心とする円周軌道上に等間隔に複数設けられる。そして、曲線板107a、107bが公転運動すると、外周の曲線凹部と外ピン110とが係合して、曲線板107a、107bに自転運動を生じさせる。
外ピン110は、減速部105のハウジング102の内壁に嵌合固定されている筒状の外ピン保持部112に保持されている。
特開2010−138988号公報
ところで、筒状の外ピン保持部112は、軸線方向の両端部に内向きにリング部を設け、このリング部に、外ピン110の本数分だけ円周等配した孔を開け、この孔に、外ピン110を回転自在に支持する軸受を配置するように構成されている。
このため、外ピン保持部112は、構造が複雑で、減速部105の構成部品の中で重い部品の一つとなっている。
減速部105全体の軽量化を考えた場合、この外ピン保持部112の軽量化を行うことが効果的である。
また、前記外ピン保持部112は、組立性の関係で、周面の一部に切り欠きを設ける等、部品としての構造が複雑であり、加工が難しいという問題があった。
そこで、この発明は、外ピン保持部を軽量化し、また部品加工の簡素化を図ることを課題とするものである。
前記の課題を解決するために、この発明は、減速部ハウジング内で、外ピンを保持する外ピン保持部を、軸線方向で対向するプレート状リング部材によって形成したことを特徴とする。
前記対向するプレート状リング部材は、ピンにより連結することができる。
前記プレート状リング部材を連結するピンは、前記外ピンを兼ねるようにしてもよい。
前記外ピンを兼ねるピンの外周に、カラーを被せるようにしてもよい。
この場合、フリクションモディファイア入りのオイルを使用することが好ましい。
前記ピンとカラーとの間に、転がり軸受を設けることが好ましい。
前記カラーは、軸線方向に分割するようにしてもよい。
前記カラーの表面には、耐摩耗性処理を施すことが好ましい。
前記ピンの両端をプレート状リング部材から突き出させ、この突き出し部分と減速部ハウジングとの間に制振部材を挿入してもよい。
前記対向するプレート状リング部材は、段付きキーによってその間隔を規制するようにしてもよい。
前記対向するプレート状リング部材の外周に円筒部材を嵌め、対向するプレート状リング部材を連結するようにしてもよい。
前記円筒部材の外周面と減速部ハウジングとの間には、制振部材を配置することが好ましい。
前記対向するプレート状リング部材は、鋳造品によって形成することができる。
また、前記対向するプレート状リング部材をアルミまたはアルミ合金製にすることにより、軽量化を図ることもできる。
前記対向するプレート状リング部材は、プレス成形品によって形成することもできる。
前記対向するプレート状リング部材は、焼結品によって形成することもできる。
前記焼結品の材質を銅または銅鉄系とし、前記対向するプレート状リング部材を連結するピンのうち、外ピンを兼用するピンを、プレート状リング部材に設けた取付け孔に対してルーズに挿し入れて回転可能とすることにより、プレート状リング部材の取付け孔をすべり軸受として使用してもよい。
この発明は、以上のように、減速部ハウジング内で、外ピンを保持する外ピン保持部を、軸線方向で対向するプレート状リング部材によって形成したので、外ピン保持部を軽量化し、また部品加工の簡素化を図ることが可能になる。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。 図1の減速部を軸線方向から見た縦断正面図である。 この発明に係る外ピン保持部を軸線方向から見た正面図である。 図3のIV−IVの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 図5のVI−VIの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 図7のVIII−VIIIの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 図9のX−Xの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 図11のXII−XIIの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 図13のXIV−XIVの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 図13のXVI−XVIの断面図である。 この発明に係る外ピン保持部の他の例を軸線方向から見た正面図である。 (a)(b)は制振部材が異なる図17のXVIII−XVIIIの断面図である。 従来のインホイールモータ駆動装置の概略断面図である。 図19の減速部の拡大図である。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
駆動輪のロードホイールの内空領域にその一部または全部が配置されるインホイールモータ駆動装置21は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を図示しない駆動輪に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備える。
モータ部Aはモータ部の外郭を形成するモータハウジング22a、ポンプハウジング22p、およびモータカバー22tに収納され、減速部Bは減速部の外郭を形成する減速部ハウジング22bに収納され、車輪ハブ軸受部Cは減速部ハウジング22bに固定された軸受部ハウジング22cに回転自在に支持されて、例えば電気自動車のホイールハウジング内に取り付けられる。あるいは鉄道車両の台車に取り付けられる。これらモータハウジング22a、ポンプハウジング22p、モータカバー22t、減速部ハウジング22b、および軸受部ハウジング22cは相互に結合して1個のハウジング22を構成する。
モータ部Aは、モータハウジング22aに固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向に開いた隙間を介して対面する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に固定連結されてロータ24と一体回転するモータ出力軸35とを備えるラジアルギャップモータである。あるいはアキシャルギャップモータであってもよい。
ハウジング22の一部であるポンプハウジング22pは、モータ部Aの一方端で減速部Bとの境界を形成するとともに、軸受62を介してモータ出力軸35の一方端部を回転自在に支持する。さらにポンプハウジング22pは、オイルポンプ51を備える。ハウジング22の一部であるモータカバー22tは、モータ部Aの他方端でモータ部Aの端面を形成するとともに、軸受63を介してモータ出力軸35の他方端部を回転自在に支持する。モータカバー22tはモータ部Aの端部であるとともに、インホイールモータ駆動装置21の端部でもある。
モータ出力軸35の一端は、減速部Bの内部に回転自在に設けられた減速部入力軸25と結合する。モータ部Aから遠い側にある減速部入力軸25の一端は、軸受64を介して、後述する車輪側回転部材28の端部に回転自在に支持される。またモータ部Aに近い側にある減速部入力軸25の他端はモータ出力軸35の一端と結合する。これら両端間の中程で、減速部入力軸25の外周には、偏心部25a、25bが形成される。2つの円盤形状の偏心部25a、25bは、偏心運動による遠心力で発生する振動を互いに打ち消し合うために、周方向に180°位相を変えて設けられている。モータ出力軸35および減速部入力軸25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するモータ側回転部材を構成する。
減速部Bは、減速部ハウジング22bと、減速部ハウジング22bに含まれる外ピン保持部45と、減速部入力軸25と、減速部入力軸25に結合した偏心部25a、25bと、偏心部25a、25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a、26bと、曲線板26a、26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、車輪側回転部材28と、車輪側回転部材28と結合し、曲線板26a、26bの自転運動を取り出す内側係合部材としての内ピン31と、曲線板26a、26bの隙間に取り付けられてこれら曲線板26a、26bの端面に当接して曲線板の傾きを防止するセンターカラー29とを有する。
車輪側回転部材28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aの端面には、車輪側回転部材28の回転軸線Oを中心とする円周上の等間隔に内ピン31を固定する穴が形成されている。軸部28bの外径面には、車輪ハブ32が固定されている。
図2は、減速部Bを軸線方向から見た縦断正面図である。曲線板26aは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成されて径方向に窪んだ複数の曲線凹部を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a、30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26aの自転軸心Xを中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、内ピン31を受入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26bの中心Xに設けられており、曲線板26aの内周になる。曲線板26aは、偏心部25aの外周に相対回転可能に取り付けられる。
曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部25aに対して回転自在に支持されている。この転がり軸受41は、内径面が偏心部25aの外径面に嵌合し、その外径面に内側軌道面42aを有する内輪部材42と、貫通孔30bの内径面に嵌合し、その内径面に外側軌道面45aを有する外輪部材45と、内側軌道面42aと外側軌道面45aとの間に配置される複数のころ44と、周方向で隣り合うころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。あるいは深溝玉軸受であってもよい。
オイルポンプ51は、ポンプハウジング22pに設けられた吸入油路52および吐出油路54と接続し、減速部Bの下部に設けられた油溜まり53から吸入油路52を経て潤滑油を吸い込み、吐出油路54から潤滑油を吐き出す。吐出油路54は、モータハウジング22aに設けられて潤滑油を冷却する冷却油路55と、モータカバー22tに設けられた連絡油路56と、管状のモータ出力軸35および減速部入力軸25の内部に設けられて軸線Oに沿って延びる軸線油路57と、減速部Bで、軸線Oから偏心部25a、25b内を径方向外側に向かって延びる分岐油路58a、分岐油路58bと順次接続する。
そして、オイルポンプ51から吐出した潤滑油はこれら油路54、55、56、57、58a、58bを順次流れて、減速部B内部(曲線板26a、26bおよびこれらの内輪部材42の内側軌道面42a等)を潤滑する。潤滑後の潤滑油は落下して油溜まり53に集まる。そしてオイルポンプ51によって再び吸入されて、インホイールモータ駆動装置21の内部を循環する。
外ピン27は、モータ側回転部材の回転軸線Oを中心とする円周軌道上に等間隔に複数設けられる。そして、曲線板26a、26bが公転運動すると、外周の曲線凹部と外ピン27とが係合して、曲線板26a、26bに自転運動を生じさせる。
ハウジング22内部に配設された外ピン27は、減速部ハウジング22bの内壁に嵌合固定されている外ピン保持部65に保持されている。
インホイールモータ駆動装置21の軽量化の観点から、ハウジング22は、アルミ合金やマグネシウム合金等の軽金属で形成する。
車輪ハブ軸受部Cは、車輪側回転部材28に固定連結された車輪ハブ32を有し、車輪ハブ32には、車輪取付けフランジ32cが一体に形成され、車輪ハブ32の外径面と、車輪側回転部材28の外径面とに、複列のハブベアリングの内側軌道面を直接形成している。軸受ハウジング22cは、複列のハブベアリングの外輪部材を構成し、内径面に複列の外側軌道面を直接形成している。複列の内側軌道面と外側軌道面との間には、転動体としてのボール33が保持器と共に収容されている。
フランジ部32bにはボルト32cによって図示しない駆動輪のロードホイールが固定連結される。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。
これにより、ロータ24に接続されたモータ出力軸35が回転すると、曲線板26a、26bはモータ側回転部材の回転軸線Oを中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a、26bの外周に形成された曲線凹部と転がりながら接触しつつ係合して、曲線板26a、26bをモータ側回転部材の回転とは逆向きに自転運動させる。
貫通孔30aに挿通される内ピン31は、貫通孔30aの内径よりも十分に細く、曲線板26a、26bの自転運動に伴って貫通孔30aの孔壁面と当接する。これにより、曲線板26a、26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a、26bの自転運動のみが車輪側回転部材28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。
このとき、軸線Oと同軸に配置された車輪側回転部材28は、減速部Bの出力軸として曲線板26a、26bの自転を取り出す。これにより、減速部入力軸25の回転が減速部Bによって減速されて車輪側回転部材28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪に必要なトルクを伝達することが可能となる。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZA、曲線板26a、26bの波形の数をZBとすると、(ZA−ZB)/ZBで算出される。図2に示す実施形態では、ZA=12、ZB=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27を外ピン保持部65に対して回転自在とし、内ピン31の曲線板26a、26bに当接する位置に針状ころ軸受31aを設けたことにより、摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
本実施例に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車に採用することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車を得ることができる。
また、本実施例においては、減速部Bの曲線板26a,26bを180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
また、本実施例における運動変換機構は、車輪側回転部材28に固定された内ピン31と、曲線板26a、26bに設けられた貫通孔30aとで構成される例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転を車輪ハブ32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと、車輪側回転部材に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
なお、本実施例における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、本実施例における作動の説明では、モータ部Aに電力を供給してモータ部Aを駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪に伝達させたが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させてもよいし、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
次に、外ピン保持部65につき、詳しく説明する。
図3は、車輪ハブ軸受部C側から軸線O方向にみた外ピン保持部の正面図である。図4は、図3のIV−IVにおける断面図である。図3および図4を参照して、外ピン保持部65は、軸線方向の左右に対向するプレート状リング部材66からなる。
対向するプレート状リング部材66は、ピン67によって連結される。図3および図4の例では、ピン67が外ピン27を兼用するように、円周方向に均等に配置されている。
プレート状リング部材66は、プレス鉄系材料、アルミ材料を使用した鋳造品によって形成することもできるし、鉄系材料や銅系材料を使用して焼結によって形成してもよい。また、プレス成形でもよく、特に、ファインブランキングによって形成することが好ましい。
アルミ材料でプレート状リング部材66を形成した場合、温度による膨張対策として、内外径に鉄スリーブを配置することが好ましい。
図3および図4の例のように、ピン67を外ピン67として使用する場合、曲線板26a、26bとの接触抵抗を低減させるために、ピン67の外面に、カラー68を被せてもよい。
カラー68の材質としては、滑り特性の良好な銅系材料が好ましい。また、カラー68には、無電解ニッケルメッキを施したり、ポリテトラフルオロエチレン樹脂等の摺動材を分散させたりして、摺動特性を向上させることが好ましい。また、表面にダイヤモンドライクカーボン被膜をコーティングして耐摩耗性を向上させることが好ましい。
プレート状リング部材66を連結するピン67は、外ピン27を兼用するものと、固定用のものとに分けて配置してもよい。この場合、外ピン27を兼用するピン67は、プレート状リング部材66に開けた取付け孔に、ルーズに挿入し、取付け孔をすべり軸受として使用することもできる。
カラー68を使用する場合は、固体潤滑材や油性有機モリブデン化合物等のフリクションモディファイアが入ったオイルを使用し、摩擦係数を下げることが好ましい。
図5および図6に示す実施例は、ピン67の外面に被せるカラー68を、曲線板26a、26bの数に合わせて2分割した例である。2枚の曲線板26a、26bは、180度対称に動くので、分割することにより、それぞれの動きに対応させることができ、また、カラー68の内外径の加工精度を向上させることができる。
カラー68を分割した場合、分割したカラー68の間には、ワッシャー69を嵌めることが好ましい。
図7および図8に示す実施例は、図5および図6に示す実施例と同様に、カラー68を分割し、カラー68とピン67の間に、針状ころ70を収容して、転がり特性を向上させた例である。
図9および図10に示す実施例は、プレート状リング部材66をピン67によって連結し、プレート状リング部材66に外ピン27の取付け孔71を開けた例を示している。
取付け孔51は、外ピン27の両端に転がり軸受を配置できるように、外ピン27の外径よりも大きく形成している。
図11および図12に示す実施例は、図9および図10に示す実施例と同様に、プレート状リング部材66をピン67によって連結し、プレート状リング部材66に外ピン27の取付け孔71を開けた例であり、この例では、ピン67の長さを、プレート状リング部材66から突き出る長さにし、突き出たピン67の両端に、防振ゴムなどの制振部材としての制振キャップ72を被せ、この制振キャップ72を減速部ハウジング22bの凹部22dに嵌め入れ、防音および防振を図っている。
図13および図14に示す実施例は、2枚のプレート状リング部材66の外周4箇所に段付きキー73を配置し、段付きキー53によって2枚のプレート状リング部材66の間隔を規制している。この図13および図14に示す実施例では、2枚のプレート状リング部材66と、段付きキー73とをネジ74によってネジ固定している。
図15および図16に示す実施例は、2枚のプレート状リング部材66を段付きキー73によってその間隔を規制する点は、図13および図14に示す実施例と同様であるが、この実施例では、2枚のプレート状リング部材66の外周に、円筒部材75を焼き嵌めすることにより、2枚のプレート状リング部材66を結合している。円筒部材75の端面をカシメて固定してもよい。
図17および図18に示す実施例は、2枚のプレート状リング部材66の外周に、円筒部材75を焼き嵌めすることにより、2枚のプレート状リング部材66を結合している点は、図15および図16に示す実施例と同様であるが、この実施例では、減速部ハウジング22bと円筒部材75との間の防音、防振効果を向上させている。図18(a)に示す例は、円筒部材75の外周面にOリングを嵌め入れたものであり、図18(b)に示す例は、円筒部材75の外周面にゴムコーティング78を施した例である。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
21 インホイールモータ駆動装置
A モータ部
B 減速部
C 車輪ハブ軸受部
22 ハウジング
22a モータハウジング
22b 減速部ハウジング
22c 軸受部ハウジング
22p ポンプハウジング
22t モータカバー
23 ステータ
24 ロータ
25 減速部入力軸
25a、25b 偏心部
26a、26b 曲線板
27 外ピン
28 車輪側回転部材
28b 軸部
29 センターカラー
30a、30b 貫通孔
31 内ピン
32 車輪ハブ
32b フランジ部
32c ボルト
33 ボール
35 モータ出力軸
41 転がり軸受
42 内輪部材
42a 内側軌道面
44 ころ
45 外輪部材
45a 外側軌道面
45 外ピン保持部
51 オイルポンプ
52 吸入油路
53 油溜まり
54 吐出油路
55 冷却油路
56 連絡油路
57 軸線油路
58a、58b 分岐油路分岐油路
62 軸受
63 軸受
65 外ピン保持部
66 プレート状リング部材
67 ピン
68 カラー
69 ワッシャー
70 針状ころ
71 取付け孔
72 制振キャップ
73 段付きキー
74 ネジ
75 円筒部材
77 Oリング
78 ゴムコーティング

Claims (13)

  1. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、前記車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、
    前記減速部は、前記モータ側回転部材の軸線から偏心してモータ側回転部材の一端に結合した円盤形状の偏心部と、
    内周が前記偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられ、外周が波形曲線で形成されて径方向に窪んだ曲線凹部を周方向等間隔に複数有する曲線板と、
    前記軸線を中心として周方向等間隔に複数配設され、前記偏心部の回転に伴って前記曲線凹部と係合するとともに前記曲線板を公転および自転させる外ピンと、
    前記車輪側回転部材と結合し、前記曲線板のうち外周部と前記軸線との間に設けられた孔と係合する内ピンとを有し、
    前記外ピンは、減速部のハウジングの内壁に嵌合固定された、ハウジングと別体の外ピン保持部に保持され、この外ピンを保持する外ピン保持部を、軸線方向で対向するプレート状リング部材によって形成し、前記対向するプレート状リング部材をピンにより連結し、前記ピンの両端がプレート状リング部材から突き出し、この突き出し部分と減速部ハウジングとの間に制振部材が挿入されていることを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
  2. 前記プレート状リング部材を連結するピンが、前記外ピンを兼ねることを特徴とする請求項1記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記外ピンを兼ねるピンの外周に、カラーを被せたことを特徴とする請求項に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. フリクションモディファイア入りのオイルを使用する請求項に記載のインホイールモータ駆動装置。
  5. 前記ピンとカラーとの間に転がり軸受を設けたことを特徴とする請求項に記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記カラーが軸線方向に分割されている請求項3〜5のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  7. 前記カラーの表面に耐摩耗性処理が施されている請求項3〜6のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  8. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、前記車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、
    前記減速部は、前記モータ側回転部材の軸線から偏心してモータ側回転部材の一端に結合した円盤形状の偏心部と、
    内周が前記偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられ、外周が波形曲線で形成されて径方向に窪んだ曲線凹部を周方向等間隔に複数有する曲線板と、
    前記軸線を中心として周方向等間隔に複数配設され、前記偏心部の回転に伴って前記曲線凹部と係合するとともに前記曲線板を公転および自転させる外ピンと、
    前記車輪側回転部材と結合し、前記曲線板のうち外周部と前記軸線との間に設けられた孔と係合する内ピンとを有し、
    前記外ピンは、減速部のハウジングの内壁に嵌合固定された、ハウジングと別体の外ピン保持部に保持され、この外ピンを保持する外ピン保持部を、軸線方向で対向するプレート状リング部材によって形成し、前記対向するプレート状リング部材の間隔が、段付きキーによって規制されるとともに、前記対向するプレート状リング部材の外周に、円筒部材を嵌めて対向するプレート状リング部材を連結し、前記円筒部材の外周面と減速部ハウジングとの間に制振部材を配置しているインホイールモータ駆動装置。
  9. 前記対向するプレート状リング部材が、鋳造品であることを特徴とする請求項1〜記載のインホイールモータ駆動装置。
  10. 前記対向するプレート状リング部材が、アルミまたはアルミ合金製であることを特徴とする請求項1〜記載のインホイールモータ駆動装置。
  11. 前記対向するプレート状リング部材が、プレス成形品であることを特徴とする請求項1〜記載のインホイールモータ駆動装置。
  12. 前記対向するプレート状リング部材が、焼結品であることを特徴とする請求項1〜記載のインホイールモータ駆動装置。
  13. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、前記車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブとを備え、
    前記減速部は、前記モータ側回転部材の軸線から偏心してモータ側回転部材の一端に結合した円盤形状の偏心部と、
    内周が前記偏心部の外周に相対回転可能に取り付けられ、外周が波形曲線で形成されて径方向に窪んだ曲線凹部を周方向等間隔に複数有する曲線板と、
    前記軸線を中心として周方向等間隔に複数配設され、前記偏心部の回転に伴って前記曲線凹部と係合するとともに前記曲線板を公転および自転させる外ピンと、
    前記車輪側回転部材と結合し、前記曲線板のうち外周部と前記軸線との間に設けられた孔と係合する内ピンとを有し、
    前記外ピンは、減速部のハウジングの内壁に嵌合固定された、ハウジングと別体の外ピン保持部に保持され、この外ピンを保持する外ピン保持部を、軸線方向で対向するプレート状リング部材によって形成し、前記対向するプレート状リング部材をピンにより連結し、前記対向するプレート状リング部材が、銅または銅鉄系の材質の焼結品であり、前記対向するプレート状リング部材を連結するピンのうち、外ピンを兼用するピンを、プレート状リング部材に設けた取付け孔に対し、ルーズに挿し入れて回転可能としたことを特徴とするインホイールモータ駆動装置。
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