JP2008202746A - 車両減速部の潤滑構造およびインホイールモータ駆動装置 - Google Patents

車両減速部の潤滑構造およびインホイールモータ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】減速部の全域に安定して潤滑油を供給可能な構造とすることによって、耐久性に優れ、信頼性の高い車両減速部の潤滑構造を提供する。
【解決手段】車両減速部の一例としてのインホイールモータ駆動装置21は、モータ部Aと、減速部Bと、車輪ハブ32と、減速部に潤滑油を供給する減速部潤滑機構とを備える。この減速部潤滑機構は、モータ側回転部材25の内部に位置し、潤滑油の流れる方向に向かってモータ側回転部材25の回転方向と反対周りに延びる螺旋形状の潤滑油路25cと、潤滑油路25cからモータ側回転部材25の外径面に向かって延びる潤滑油供給口25dとを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、潤滑構造を含む車両減速部に関し、特に電動モータの出力軸と車輪のハブとを減速機を介して連結したインホイールモータ駆動装置に関するものである。
従来のインホイールモータ駆動装置101は、例えば、特開2006−258289号公報(特許文献1)に記載されている。図8を参照して、インホイールモータ駆動装置101は、車体に取り付けられるケーシング102の内部に駆動力を発生させるモータ部103と、車輪に接続される車輪ハブ軸受部104と、モータ部103の回転を減速して車輪ハブ軸受部104に伝達する減速部105とを備える。
上記構成のインホイールモータ駆動装置101において、装置のコンパクト化の観点からモータ部103には低トルクで高回転のモータが採用される。一方、車輪ハブ軸受部104には、車輪を駆動するために大きなトルクが必要となる。そこで、減速部105には、コンパクトで高い減速比が得られるサイクロイド減速機が採用されることがある。
また、従来のサイクロイド減速機を適用した減速部105は、偏心部106a,106bを有するモータ側回転部材106と、偏心部106a,106bに配置される曲線板107a,107bと、曲線板107a,107bをモータ側回転部材106に対して回転自在に支持する転がり軸受111と、曲線板107a,107bの外周面に係合して曲線板107a,107bに自転運動を生じさせる複数の外ピン108と、曲線板107a,107bの自転運動を車輪側回転部材110に伝達する内ピン109とを含む。
特開2006−258289号公報
上記構成のインホイールモータ駆動装置101において、減速部105の内部には潤滑油が封入されており、曲線板107a,107bと外ピン108および内ピン109との接触部分や転がり軸受111の軌道面等に供給される。
しかし、モータ側回転部材106や曲線板107a,107bの回転に伴う遠心力によって潤滑油は径方向外側に偏り、モータ側回転部材106周辺の潤滑油量が減少する。一方、モータ側回転部材106周辺の潤滑油量を確保するために、減速部105に封入する潤滑油量を増やすと、攪拌抵抗の増加に伴ってトルク損失が増大する。そして、この傾向はモータ側回転部材106の高回転化に伴って顕著となる。
そこで、この発明の目的は、減速部の全域に安定して潤滑油を供給可能な構造とすることによって、耐久性に優れ、信頼性の高い車両減速部の潤滑構造、より具体的にはインホイールモータ駆動装置を提供することである。
この発明に係る車両減速部の潤滑構造は、モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、ケーシングに覆われ、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、減速部に潤滑油を供給する減速部潤滑機構とを備える。そして、減速部潤滑機構は、モータ側回転部材の内部に位置し、潤滑油の流れる方向に向かってモータ側回転部材の回転方向と反対周りに延びる螺旋形状の潤滑油路と、潤滑油路からモータ側回転部材の外径面に向かって延びる潤滑油供給口とを含む。
上記構成の車両減速部の潤滑構造において、モータ側回転部材の内部に螺旋形状の潤滑油路を設けることにより、モータ側回転部材の回転に伴って潤滑油の流れが形成される。これにより、潤滑油の供給にオイルポンプ等を用いなくとも、減速部に安定して潤滑油を供給することができる。
一実施形態として、潤滑油路は、モータ側回転部材の内部を回転軸心に沿って直線的に延びる直線流路と、直線流路の外壁面に潤滑油の流れる方向に向かってモータ側回転部材の回転方向と反対周りに延びる螺旋状溝とを含む。この実施形態に係る潤滑油路は、例えば直線流路にタップ加工を施すことによって得ることができる。
他の実施形態として、潤滑油路は、モータ側回転部材の内部を回転軸心に沿って直線的に延びる直線流路と、直線流路の外壁面に沿って配置される巻き方向がモータ側回転部材の回転方向と反対のコイルばねとを含む。この実施形態によれば、より簡単かつ低コストで螺旋形状の潤滑油路を形成することができる。また、コイルばねのピッチやピッチ角等を調整すれば、潤滑油路の形状を容易に設定することができる。
この発明に係るインホイールモータ駆動装置は、モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、ケーシングに覆われ、モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブと、減速部に潤滑油を供給する減速部潤滑機構とを備える。この減速部潤滑機構は、モータ側回転部材の内部に位置し、潤滑油の流れる方向に向かってモータ側回転部材の回転方向と反対周りに延びる螺旋形状の潤滑油路と、潤滑油路からモータ側回転部材の外径面に向かって延びる潤滑油供給口とを含む。上記構成の潤滑構造を採用することにより、耐久性に優れ、信頼性の高いインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
好ましくは、減速部潤滑機構は、ケーシングに潤滑油を排出する潤滑油排出口と、潤滑油排出口と潤滑油路とを接続し、潤滑油排出口から排出された潤滑油を潤滑油路に供給する循環油路とをさらに含む。
径方向外側に偏った潤滑油は潤滑油排出口から排出されるので、減速部内の潤滑油量の増加によるトルク損失の増大を防止することができる。さらに、モータ側回転部材および公転部材に回転によって、減速部内の潤滑油にモータ側回転部材の回転方向への流れが形成されるので、この流れを利用して減速部内に潤滑油を循環させることができる。
好ましくは、ケーシングは、潤滑油を貯留する潤滑油貯留部を有する。そして、潤滑油排出口は、潤滑油貯留部の内壁面に設けられている。これにより、減速部の攪拌抵抗の増加を防止することができると共に、減速部に潤滑油をさらに安定して供給することができる。
好ましくは、減速部は、偏心部を挿通する貫通孔を有し、モータ側回転部材の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う公転部材と、ケーシングに固定され、公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、公転部材の自転運動を、モータ側回転部材の回転軸心を中心とする回転運動に変換して車輪側回転部材に伝達する運動変換機構と、偏心部に隣接する位置に公転部材の偏心運動による不釣合い慣性偶力を打消す位相でモータ側回転部材と一体回転するカウンタウェイトとを含む。
上記構成のような、コンパクトで高減速比が得られる減速機構を採用することによって、モータ部が低トルクであっても、駆動輪に十分なトルクを伝達することが可能となる。その結果、軽量で小型のインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
好ましくは、公転部材は、その外周部に複数の波形を有する。また、外周係合部材は、モータ側回転部材の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられ、公転部材の外周部に当接する転がり軸受を含む複数の外ピンである。
好ましくは、運動変換機構は、車輪側回転部材に設けられた内ピンと、公転部材に形成され、内ピンの外径より所定分だけ径が大きく内ピンを受入れる穴とを有する。そして、内ピンは、穴の壁面に当接する転がり軸受を含む。
このように、外ピンおよび内ピンの公転部材に接触する部分に転がり軸受を配置することにより、両部材間に生じる摩擦抵抗を低減することができる。
この発明によれば、モータ側回転部材等の回転力を利用して減速部に潤滑油を循環させることにより、減速部内に安定して潤滑油を供給することが可能となる。その結果、耐久性に優れ、信頼性の高い車両減速部の潤滑構造、より具体的にはインホイールモータ駆動装置を得ることができる。
図1〜図4を参照して、この発明の一実施形態に係る潤滑構造を含む車両減速部の一例としてのインホイールモータ駆動装置21について説明する。
図4は、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を採用した電気自動車11の概略図であって、図5は、電気自動車11を後方から見た概略図である。図4を参照して、電気自動車11は、シャーシ12と、操舵輪としての前輪13と、駆動輪としての後輪14と、左右の後輪14それぞれに駆動力を伝達するインホイールモータ駆動装置21とを備える。図5を参照して、後輪14は、シャーシ12のホイールハウジング12aの内部に収容され、懸架装置(サスペンション)12bを介してシャーシ12の下部に固定されている。
懸架装置12bは、左右に伸びるサスペンションアームによって後輪14を支持すると共に、コイルスプリングとショックアブソーバとを含むストラットによって、後輪14が地面から受ける振動を吸収してシャーシ12の振動を抑制する。さらに、左右のサスペンションアームの連結部分には、旋回時等に車体の傾きを抑制するスタビライザーが設けられる。なお、懸架装置12bは、路面の凹凸に対する追従性を向上し、駆動輪の駆動力を効率良く路面に伝達するために、左右の車輪を独立して上下させることができる独立懸架式とするのが望ましい。
この電気自動車11は、ホイールハウジング12a内部に、左右の後輪14それぞれを駆動するインホイールモータ駆動装置21を設けることによって、シャーシ12上にモータ、ドライブシャフト、およびデファレンシャルギヤ機構等を設ける必要がなくなるので、客室スペースを広く確保でき、かつ、左右の駆動輪の回転をそれぞれ制御することができるという利点を備えている。
一方、この電気自動車11の走行安定性を向上するために、ばね下重量を抑える必要がある。また、さらに広い客室スペースを確保するために、インホイールモータ駆動装置21の小型化が求められる。そこで、図1に示すようなこの発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を採用する。
図1〜図3を参照して、この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を説明する。なお、図1はインホイールモータ駆動装置の概略断面図、図2は図1のII−IIにおける断面図、図3は偏心部25a,25b周辺の拡大図である。
まず、図1を参照して、車両減速部の一例としてのインホイールモータ駆動装置21は、駆動力を発生させるモータ部Aと、モータ部Aの回転を減速して出力する減速部Bと、減速部Bからの出力を駆動輪14に伝える車輪ハブ軸受部Cとを備え、モータ部Aと減速部Bとはケーシング22に収納されて、図4に示すように電気自動車11のホイールハウジング12a内に取り付けられる。
モータ部Aは、ケーシング22に固定されるステータ23と、ステータ23の内側に径方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータ24と、ロータ24の内側に固定連結されてロータ24と一体回転するモータ側回転部材25とを備えるラジアルギャップモータである。また、モータ部Aの減速部Bと反対側の端面には、モータ部Aの内部への塵埃の混入等を防止するために密封部材39が設けられている。
ロータ24は、フランジ形状のロータ部24aと円筒形状の中空部24bとを有し、転がり軸受34によってケーシング22に対して回転自在に支持されている。また、ケーシング22とロータ24との間には、減速部Bに封入された潤滑剤のモータ部Aへの侵入を防止するために密封部材35が設けられている。
モータ側回転部材25は、モータ部Aの駆動力を減速部Bに伝達するためにモータ部Aから減速部Bにかけて配置され、減速部B内に偏心部25a,25bを有する。このモータ側回転部材25は、一端がロータ24と嵌合すると共に、減速部Bの両端で転がり軸受36a,36bによって支持される。さらに、2つの偏心部25a,25bは、偏心運動による遠心力を互いに打ち消し合うために、180°位相を変えて設けられている。
減速部Bは、偏心部25a,25bに回転自在に保持される公転部材としての曲線板26a,26bと、ケーシング22上の固定位置に保持され、曲線板26a,26bの外周部に係合する外周係合部材としての複数の外ピン27と、曲線板26a,26bの自転運動を車輪側回転部材28に伝達する運動変換機構と、カウンタウェイト29とを備える。また、減速部Bには、減速部Bに潤滑油を供給する減速部潤滑機構が設けられている。
車輪側回転部材28は、フランジ部28aと軸部28bとを有する。フランジ部28aの端面には、車輪側回転部材28の回転軸心を中心とする円周上の等間隔に内ピン31を固定する穴が形成されている。軸部28bは中空構造であり、その外径面には、車輪ハブ軸受33の第1内側軌道面33cが形成されている。
図2を参照して、曲線板26aは、外周部にエピトロコイド等のトロコイド系曲線で構成される複数の波形を有し、一方側端面から他方側端面に貫通する複数の貫通孔30a,30bを有する。貫通孔30aは、曲線板26aの自転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられており、後述する内ピン31を受入れる。また、貫通孔30bは、曲線板26aの中心に設けられており、偏心部25aに嵌合する。
曲線板26aは、転がり軸受41によって偏心部25aに対して回転自在に支持されている。図3を参照して、この転がり軸受41は、偏心部25aの外径面に嵌合し、その外径面に内側軌道面42aを有する内輪部材42と、曲線板26aの貫通孔30bの内径面に直接形成された外側軌道面43と、内側軌道面42aおよび外側軌道面43の間に配置される複数の円筒ころ44と、隣接する円筒ころ44の間隔を保持する保持器(図示省略)とを備える円筒ころ軸受である。
外ピン27は、モータ側回転部材25の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられる。曲線板26a,26bが公転運動すると、曲線形状の波形と外ピン27とが係合して、曲線板26a,26bに自転運動を生じさせる。また、曲線板26a,26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a,26bの外周面に当接する位置に針状ころ軸受27aを有する。
カウンタウェイト29は、円板状で、中心から外れた位置にモータ側回転部材25と嵌合する貫通孔を有し、曲線板26a,26bの回転によって生じる不釣合い慣性偶力を打ち消すために、各偏心部25a,25bに隣接する位置に偏心部と180°位相を変えて配置される。
ここで、図3を参照して、2枚の曲線板26a,26b間の中心点をGとすると、図3の中心点Gの右側について、中心点Gと曲線板26aの中心との距離をL、曲線板26aの質量をm、曲線板26aの重心の回転軸心からの偏心量をεとし、中心点Gとカウンタウェイト29との距離をL、カウンタウェイト29の質量をm、カウンタウェイト29の重心の回転軸心からの偏心量をεとすると、L×m×ε=L×m×εを満たす関係となっている。また、図3の中心点Gの左側の曲線板26bとカウンタウェイト29との間にも同様の関係が成立する。
運動変換機構は、車輪側回転部材28に保持された複数の内ピン31と曲線板26a,26bに設けられた貫通孔30aとで構成される。内ピン31は、車輪側回転部材28の回転軸心を中心とする円周軌道上に等間隔に設けられており、車輪側回転部材28に固定されている。また、曲線板26a,26bとの摩擦抵抗を低減するために、曲線板26a,26bの貫通孔30aの内壁面に当接する位置に針状ころ軸受31aが設けられている。一方、貫通孔30aは、複数の内ピン31それぞれに対応する位置に設けられ、貫通孔30aの内径寸法は、内ピン31の外径寸法(「針状ころ軸受31aを含む最大外径」を指す。以下同じ。)より所定分大きく設定されている。
減速部潤滑機構は、減速部Bに潤滑油を供給するものであって、潤滑油路25cと、潤滑油給油口25dと、潤滑油排出口22bと、循環油路22cとを備える。
潤滑油路25cは、モータ側回転部材25の内部に位置し、潤滑油の流れる方向に向かってモータ側回転部材25の回転方向と反対周りに延びる螺旋形状の流路である。また、潤滑油供給口25dは、潤滑油路25cからモータ側回転部材25の外径面に向かって延びている。なお、この実施形態において、潤滑油供給口25dは、偏心部25a,25bに設けられている。
また、図2を参照して、減速部Bの位置におけるケーシング22の少なくとも1箇所には、減速部B内部の潤滑油を排出する潤滑油排出口22bが設けられている。さらに、この潤滑油排出口22bから排出された潤滑油は、潤滑油排出口22bと潤滑油路25cとを接続する循環油路22cを経由して潤滑油路25cに還流する。
さらに、図3を参照して、潤滑油路25cは、モータ側回転部材25の内部を軸線方向に直線的に延びる直線流路25eと、直線流路25eの外壁面に潤滑油の流れる方向(図1の右から左)に向かってモータ側回転部材25の回転方向と反対周りに延びる螺旋状溝25fとで構成されている。なお、この実施形態においては、螺旋状溝25fは、循環油路22cの側(図3の右側)から見て、時計回りに形成されているので、モータ側回転部材25は反時計回りに回転することになる。
この潤滑油路25cの形成方法は特に限定されないが、例えば、タップ加工によって直線流路25eの外壁面に雌ねじを形成すれば、ねじ溝が螺旋状溝25fとなる。なお、ねじ形状は特に限定されず、例えば三角ねじや台形ねじ等でもよい。
上記構成の減速部Bにおける潤滑油の流れを説明する。まず、潤滑油路25cを流れる潤滑油は、モータ側回転部材25の回転に伴う遠心力によって潤滑油供給口25dおよび内輪部材42を貫通する開口部42bから減速部Bに流出する。
減速部B内部の潤滑油にはさらに遠心力が作用するので、内側軌道面42a、外側軌道面43、曲線板26a,26bと内ピン31との当接部分、および曲線板26a,26bと外ピン27との当接部分等を潤滑しながら径方向外側に移動する。
そして、ケーシング22の内壁面に到達した潤滑油は、潤滑油排出口22bから減速部Bの外部へ排出され、循環油路22cを経由して潤滑油路25cに還流する。ここで、減速部B内部の潤滑油には、モータ側回転部材25の回転方向および曲線板26a,26bの公転方向と同一方向への流れが形成されている。循環油路22cを通過する潤滑油は、この流れの慣性力によって潤滑油路25cに到達するので、潤滑油を循環させるためのオイルポンプ等を省略することができる。
また、潤滑油路25cを螺旋形状としたことにより、モータ側回転部材25の回転に伴って、循環油路22cの側から潤滑油供給口25dの側に向かう潤滑油の流れが形成される。さらに、モータ側回転部材25の回転速度が速くなるのに伴って、この潤滑油の流れも速くなる。
すなわち、モータ側回転部材25の回転速度が速くなれば、潤滑油路25c内での潤滑油の流速が速くなって減速部Bへの潤滑油の供給量が増加すると同時に、遠心力も大きくなって、潤滑油排出口22bからの潤滑油の排出量も増加する。一方、モータ側回転部材25の回転速度が遅くなれば、減速部Bの潤滑油の供給量および排出量は共に減少する。その結果、モータ側回転部材25の回転状態に依存せず、常にスムーズに潤滑油を循環させることができる。
このように、モータ側回転部材25から減速部Bに潤滑油を供給することにより、モータ側回転部材25周辺の潤滑油量不足を解消することができる。また、潤滑油排出口22bから潤滑油を排出することによって、攪拌抵抗を抑えて減速部Bのトルク損失を低減することができる。さらに、潤滑油を循環させるためのオイルポンプ等を省略することで、インホイールモータ駆動装置21の軽量化にも寄与する。
車輪ハブ軸受部Cは、車輪側回転部材28に固定連結された車輪ハブ32と、車輪ハブ32をケーシング22に対して回転自在に保持する車輪ハブ軸受33とを備える。車輪ハブ32は、円筒形状の中空部32aとフランジ部32bとを有する。フランジ部32bにはボルト32cによって駆動輪14が固定連結される。また、中空部32aの開口部分には、インホイールモータ駆動装置21の内部への塵埃の混入等を防止するために密封部材32dが設けられている。
車輪ハブ軸受33は、転動体としての玉33eを採用する複列のアンギュラ玉軸受である。玉33eの軌道面としては、第1外側軌道面33a(図中右側)および第2外側軌道面33b(図中左側)とが外方部材22aの内径面に設けられており、第1外側軌道面33aに対向する第1内側軌道面33cが車輪側回転部材28の外径面に、第2外側軌道面33bに対向する第2内側軌道面33dが車輪ハブ32の外径面にそれぞれ設けられている。そして、玉33eは、第1外側軌道面33aと第1内側軌道面33cとの間、および第2外側軌道面33bと第2内側軌道面33dとの間にそれぞれ複数個配置される。また、車輪ハブ軸受33は、左右の列の玉33eそれぞれを保持する保持器33fと、軸受内部に封入されたグリース等の潤滑剤の漏洩や、外部からの塵埃の混入を防止する密封部材33gとを含む。
車輪ハブ32と車輪側回転部材28とは、拡径加締めによって固定される。「拡径加締め」とは、インホイールモータ駆動装置21を固定した状態で、車輪側回転部材28の軸部28bの内径より僅かに大きい外径を有する加締め冶具(図示省略)を軸部28bの内径部に圧入することにより、塑性結合部40で車輪側回転部材28と車輪ハブ32とを塑性結合させる。上記方法で車輪側回転部材28と車輪ハブ32とを固定連結することにより、嵌め合いで固定する場合と比較して、結合強度を大幅に高めることができる。これにより、車輪ハブ32を安定して保持することが可能となる。
上記構成のインホイールモータ駆動装置21の作動原理を詳しく説明する。
モータ部Aは、例えば、ステータ23のコイルに交流電流を供給することによって生じる電磁力を受けて、永久磁石または磁性体によって構成されるロータ24が回転する。このとき、コイルに高周波数の電圧を印加する程、ロータ24は高速回転する。
これにより、ロータ24に接続されたモータ側回転部材25が回転すると、曲線板26a,26bはモータ側回転部材25の回転軸心を中心として公転運動する。このとき、外ピン27が、曲線板26a,26bの曲線形状の波形と係合して、曲線板26a,26bをモータ側回転部材25の回転とは逆向きに自転運動させる。
貫通孔30aに挿通する内ピン31は、曲線板26a,26bの自転運動に伴って貫通孔30aの内壁面と当接する。これにより、曲線板26a,26bの公転運動が内ピン31に伝わらず、曲線板26a,26bの自転運動のみが車輪側回転部材28を介して車輪ハブ軸受部Cに伝達される。
このとき、モータ側回転部材25の回転が減速部Bによって減速されて車輪側回転部材28に伝達されるので、低トルク、高回転型のモータ部Aを採用した場合でも、駆動輪14に必要なトルクを伝達することが可能となる。
なお、上記構成の減速部Bの減速比は、外ピン27の数をZ、曲線板26a,26bの波形の数をZとすると、(Z−Z)/Zで算出される。図2に示す実施形態では、Z=12、Z=11であるので、減速比は1/11と、非常に大きな減速比を得ることができる。
このように、多段構成とすることなく大きな減速比を得ることができる減速部Bを採用することにより、コンパクトで高減速比のインホイールモータ駆動装置21を得ることができる。また、外ピン27および内ピン31の曲線板26a,26bに当接する位置に針状ころ軸受27a,31aを設けたことにより、摩擦抵抗が低減されるので、減速部Bの伝達効率が向上する。
上記の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置21を電気自動車11に採用することにより、ばね下重量を抑えることができる。その結果、走行安定性に優れた電気自動車11を得ることができる。
なお、上記の実施形態においては、インホイールモータ駆動装置21の外側を通る循環油路22cの例を示したが、これに限ることなく、例えば、ケーシング22の内部に循環油路を設けてもよい。この場合、ケーシング22の剛性の観点から循環油路をあまり大きくすることができないので、必要な送油量を確保するためには複数本の循環油路を設けるのが望ましい。
また、上記の実施形態においては、潤滑油供給口25dを偏心部25a,25bに設けた例を示したが、これに限ることなく、モータ側回転部材25の任意の位置に設けることができる。ただし、転がり軸受41に安定して潤滑油を供給する観点からは、潤滑油供給口25dは偏心部25a,25bに設けるのが望ましい。
また、減速部Bのトルク損失をさらに低減する観点、および減速部B内部に潤滑油をさらに安定して供給する観点から、図6に示すような構造を採用してもよい。なお、図6は図2の他の実施形態であって、基本構成はインホイールモータ駆動装置21と共通するので、共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。
図6を参照して、ケーシング22には、潤滑油を貯留する潤滑油貯留部22dが設けられている。そして、潤滑油排出口22bは、潤滑油貯留部22dの内壁面に設けられている。
上記構成とすることにより、高速回転時においては、潤滑油排出口22bから排出しきれない潤滑油を一時的に潤滑油貯留部22dに貯留しておくことができる。その結果、減速部Bのトルク損失の増加を防止することができる。一方、低速回転時においては、遠心力が小さくなって潤滑油排出口22bに到達する潤滑油量が少なくなっても、潤滑油貯留部22dに貯留されている潤滑油を潤滑油路25cに還流することができる。その結果、減速部Bに安定して潤滑油を供給することができる。
また、上記の実施形態においては、直線流路25eの外壁面にタップ加工を施すことによって潤滑油路25cを形成した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成を採用することができる。例えば、図7を参照して潤滑油路の他の形態を説明する。図7は図3の他の実施形態であって、基本構成はインホイールモータ駆動装置21と共通するので、共通点の説明は省略し、相違点を中心に説明する。
図7を参照して、潤滑油路25cは、直線流路25eと、直線流路25eの外壁面に配置される巻き方向がモータ側回転部材25の回転方向と反対のコイルばね25gとによって構成される。なお、この実施形態において、コイルばね25gの巻き方向は、循環油路22cの側(図7の右側)から見て、時計回りに形成されているので、モータ側回転部材25は反時計回りに回転することになる。
上記構成とすれば、直線流路25eの外壁面にタップ加工を施すのと比較して、潤滑油路25cを簡単かつ低コストで形成することができる。また、様々なピッチやピッチ角のコイルばね25gを選択することができるので、潤滑油路25cの形状の自由度が広がる。
また、上記の各実施形態においては、タップ加工またはコイルばね25gを配置して潤滑流路25cの全域を螺旋形状の流路とした例を示したが、これに限ることなく、潤滑流路25cの一部のみを螺旋形状としてもこの発明の効果を得ることができる。潤滑流路25cの一部を螺旋形状とする場合、その位置は特に限定されないが、潤滑油路25cの上流側、すなわち循環油路22cとの接続部分に近い位置を螺旋形状とすれば、より高い効果が期待できる。
また、上記の実施形態においては、減速部Bの曲線板26a,26bを180°位相を変えて2枚設けたが、この曲線板の枚数は任意に設定することができ、例えば、曲線板を3枚設ける場合は、120°位相を変えて設けるとよい。
また、上記の実施形態における運動変換機構は、車輪側回転部材28に固定された内ピン31と、曲線板26a,26bに設けられた貫通孔30aとで構成される例を示したが、これに限ることなく、減速部Bの回転を車輪ハブ32に伝達可能な任意の構成とすることができる。例えば、曲線板に固定された内ピンと、車輪側回転部材に形成された穴とで構成される運動変換機構であってもよい。
なお、上記の実施形態における作動の説明は、各部材の回転に着目して行ったが、実際にはトルクを含む動力がモータ部Aから駆動輪に伝達される。したがって、上述のように減速された動力は高トルクに変換されたものとなっている。
また、上記の実施形態における作動の説明では、モータ部Aに電力を供給してモータ部Aを駆動させ、モータ部Aからの動力を駆動輪14に伝達させたが、これとは逆に、車両が減速したり坂を下ったりするようなときは、駆動輪14側からの動力を減速部Bで高回転低トルクの回転に変換してモータ部Aに伝達し、モータ部Aで発電しても良い。さらに、ここで発電した電力は、バッテリーに蓄電しておき、後でモータ部Aを駆動させたり、車両に備えられた他の電動機器等の作動に用いてもよい。
さらに、上記の実施形態の構成にブレーキを加えることもできる。例えば、図1の構成において、ケーシング22を軸方向に延長してロータ24の図中右側に空間を形成し、ロータ24と一体的に回転する回転部材と、ケーシング22に回転不能にかつ軸方向に移動可能なピストンと、このピストンを作動させるシリンダとを配置して、車両停止時にピストンと回転部材とを嵌合させてロータ24をロックするパーキングブレーキであってもよい。
または、ロータ24と一体的に回転する回転部材の一部に形成されたフランジおよびケーシング22側に設置された摩擦板をケーシング22側に設置されたシリンダで挟むディスクブレーキであってもよい。さらに、この回転部材の一部にドラムを形成すると共に、ケーシング22側にブレーキシューを固定し、摩擦係合およびセルフエンゲージ作用で回転部材をロックするドラムブレーキを用いることができる。
また、上記の実施形態において、曲線板26a,26bを支持する軸受として円筒ころ軸受の例を示したが、これに限ることなく、例えば、すべり軸受、円筒ころ軸受、円錐ころ軸受、針状ころ軸受、自動調心ころ軸受、深溝玉軸受、アンギュラ玉軸受、4点接触玉軸受等、すべり軸受であるか転がり軸受であるかを問わず、転動体がころであるか玉であるかを問わず、さらには複列か単列かを問わず、あらゆる軸受を適用することができる。また、その他の場所に配置される軸受についても、同様に任意の形態の軸受を採用することができる。
ただし、深溝球軸受は、円筒ころ軸受と比較して許容限界回転数は高い反面、負荷容量が低い。そのため、必要な負荷容量を得るためには、大型の深溝球軸受を採用しなければならない。したがって、インホイールモータ駆動装置21のコンパクト化の観点からは、転がり軸受41には円筒ころ軸受が好適である。
また、上記の各実施形態においては、モータ部Aにラジアルギャップモータを採用した例を示したが、これに限ることなく、任意の構成のモータを適用可能である。例えばケーシングに固定されるステータと、ステータの内側に軸方向の隙間を空けて対向する位置に配置されるロータとを備えるアキシアルギャップモータであってもよい。
また、上記の各実施形態においては、減速部Bにサイクロイド減速機構を採用したインホイールモータ駆動装置21の例を示したが、これに限ることなく、任意の減速機構を採用することができる。例えば、遊星歯車減速機構や平行軸歯車減速機構等が該当する。
また、上記の各実施形態における潤滑構造は、上述したインホイールモータ駆動装置21に限らず、少なくともモータ部と減速部とを備えるあらゆる車両減速部に適用することができる。
さらに、図4に示した電気自動車11は、後輪14を駆動輪とした例を示したが、これに限ることなく、前輪13を駆動輪としてもよく、4輪駆動車であってもよい。なお、本明細書中で「電気自動車」とは、電力から駆動力を得る全ての自動車を含む概念であり、例えば、ハイブリッドカー等をも含むものとして理解すべきである。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明の一実施形態に係るインホイールモータ駆動装置を示す図である。 図1のII−IIにおける断面図である。 図1の偏心部周辺の拡大図である。 図1のインホイールモータ駆動装置を有する電気自動車の平面図である。 図4の電気自動車の後方断面図である。 この発明の他の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の図2に対応する図である。 この発明のさらに他の実施形態に係るインホイールモータ駆動装置の図3に対応する図である。 従来のインホイールモータ駆動装置を示す図である。
符号の説明
11 電気自動車、12 シャーシ、12a ホイールハウジング、12b 懸架装置、13 前輪、14 後輪、21,101 インホイールモータ駆動装置、22,102 ケーシング、22a 外方部材、22b 潤滑油排出口、22c 循環油路、22d 潤滑油貯留部、23 ステータ、24 ロータ、24a ロータ部、28a,32b フランジ部、24b,32a 中空部、28b 軸部、25,106 モータ側回転部材、25a,25b,106a,106b 偏心部、25c 潤滑油路、25d 潤滑油供給口、25e 直線流路、25f 螺旋状溝、25g コイルばね、26a,26b,107a,107b 曲線板、27,108 外ピン、27a,31a 針状ころ軸受、28,110 車輪側回転部材、29 カウンタウェイト、30a,30b 貫通孔、31,109 内ピン、32 車輪ハブ、32d,33g,35,39 密封部材、33 車輪ハブ軸受、40 塑性結合部、33a,33b,43 外側軌道面、33c,33d,42a, 内側軌道面、42b 開口部、33e 玉、33f 保持器、34,36a,36b,41,111 転がり軸受、42 内輪部材、44, 円筒ころ。

Claims (9)

  1. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、
    ケーシングに覆われ、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、
    前記減速部に潤滑油を供給する減速部潤滑機構とを備え、
    前記減速部潤滑機構は、
    前記モータ側回転部材の内部に位置し、潤滑油の流れる方向に向かって前記モータ側回転部材の回転方向と反対周りに延びる螺旋形状の潤滑油路と、
    前記潤滑油路から前記モータ側回転部材の外径面に向かって延びる潤滑油供給口とを含む、車両減速部の潤滑構造。
  2. 前記潤滑油路は、
    前記モータ側回転部材の内部を回転軸心に沿って直線的に延びる直線流路と、
    前記直線流路の外壁面に潤滑油の流れる方向に向かって前記モータ側回転部材の回転方向と反対周りに延びる螺旋状溝とを含む、請求項1に記載の車両減速部の潤滑構造。
  3. 前記潤滑油路は、
    前記モータ側回転部材の内部を回転軸心に沿って直線的に延びる直線流路と、
    前記直線流路の外壁面に沿って配置される巻き方向が前記モータ側回転部材の回転方向と反対のコイルばねとを含む、請求項1に記載の車両減速部の潤滑構造。
  4. モータ側回転部材を回転駆動するモータ部と、
    ケーシングに覆われ、前記モータ側回転部材の回転を減速して車輪側回転部材に伝達する減速部と、
    前記車輪側回転部材に固定連結された車輪ハブと、
    前記減速部に潤滑油を供給する減速部潤滑機構とを備え、
    前記減速部潤滑機構は、
    前記モータ側回転部材の内部に位置し、潤滑油の流れる方向に向かって前記モータ側回転部材の回転方向と反対周りに延びる螺旋形状の潤滑油路と、
    前記潤滑油路から前記モータ側回転部材の外径面に向かって延びる潤滑油供給口とを含む、インホイールモータ駆動装置。
  5. 前記減速部潤滑機構は、
    前記ケーシングに潤滑油を排出する潤滑油排出口と、
    前記潤滑油排出口と前記潤滑油路とを接続し、前記潤滑油排出口から排出された潤滑油を前記潤滑油路に供給する循環油路とをさらに含む、請求項4のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記ケーシングは、潤滑油を貯留する潤滑油貯留部を有し、
    前記潤滑油排出口は、前記潤滑油貯留部の内壁面に設けられている、請求項4または5に記載のインホイールモータ駆動装置。
  7. 前記減速部は、
    前記偏心部を挿通する貫通孔を有し、前記モータ側回転部材の回転に伴ってその回転軸心を中心とする公転運動を行う公転部材と、
    前記ケーシングに固定され、前記公転部材の外周部に係合して公転部材の自転運動を生じさせる外周係合部材と、
    前記公転部材の自転運動を、前記モータ側回転部材の回転軸心を中心とする回転運動に変換して前記車輪側回転部材に伝達する運動変換機構と、
    前記偏心部に隣接する位置に前記公転部材の偏心運動による不釣合い慣性偶力を打消す位相で前記モータ側回転部材と一体回転するカウンタウェイトとを含む、請求項4〜6のいずれかに記載のインホイールモータ駆動装置。
  8. 前記公転部材は、その外周部に複数の波形を有し、
    前記外周係合部材は、前記モータ側回転部材の回転軸心を中心とする円周上に等間隔に複数個設けられ、前記公転部材の外周部に当接する転がり軸受を含む複数の外ピンである、請求項7に記載のインホイールモータ駆動装置。
  9. 前記運動変換機構は、前記車輪側回転部材に設けられた内ピンと、
    前記公転部材に形成され、前記内ピンの外径より所定分だけ径が大きく前記内ピンを受入れる穴とを有し、
    前記内ピンは、前記穴の壁面に当接する転がり軸受を含む、請求項7または8に記載のインホイールモータ駆動装置。
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