JP2016023476A - コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠およびそれを用いたコンクリート構造物耐震及び制振補強工法 - Google Patents

コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠およびそれを用いたコンクリート構造物耐震及び制振補強工法 Download PDF

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【課題】構造が簡単で組み立て作業が容易で、耐震強度を向上させると共に地震時の大きな変位を減衰して上部構造に伝達することが可能なコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠およびそれを用いたコンクリート構造物耐震及び制振補強工法を提供する。【解決手段】下部構造9から立設するコンクリート柱10又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に複数連設して配置され、前記空隙にコンクリートを打設し一体化するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1において、水平断面がコ字形又は半円形の型枠本体と、前記型枠本体の上下に内側に水平に伸びるように形成される上下フランジ部と、前記上下フランジ部間に形成される垂直部と、を備え、前記下部構造と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の下フランジに弾性ゴムを固定する。【選択図】図3

Description

本発明は、コンクリート柱状体や壁体等のコンクリート構造物の耐震性能及び制振性能を向上させるコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠およびそれを用いたコンクリート構造物耐震及び制振補強工法に関する。
過去の大地震により鉄筋コンクリート構造物が大きな被害を受けた。その被害の原因としてコンクリート構造物のせん断破壊が指摘されている。コンクリート構造物のせん断破壊を防止し、復元力特性の安定と粘りを確保するには、コンクリート構造物を有効に拘束することが最適であることが判明している。
このような考えに基づいて、コンクリート構造物の柱や壁の外周に鋼板や繊維補強シートを巻き付けてせん断耐力を高めるコンクリート構造物耐震補強構造や、コンクリート構造物の柱や壁の外周を鋼板で巻き、鋼板とコンクリート構造物の間にモルタル等を充填し固化させるコンクリート構造物耐震補強構造が提案されている。
特開2000−265680号公報 特開2006−63608号公報
しかしながら、コンクリート部材に繊維シートを貼着する耐震補強構造は、コンクリート部材が大きな応力を受けるとコンクリートとの付着性能が十分でないとコンクリート表面から繊維シートが剥がれてしまい、その強度を発揮することができないという問題を有する。
また、コンクリート構造物の周囲を鋼板で巻き、鋼板とコンクリート構造物の間にモルタル等を充填して固化する耐震補強構造は、予め工場で成形した鋼板を現場で組み立て、その継手部を溶接等の手段により接合するものであるため、狭い空間での作業のため溶接作業が困難であり、溶接不良が発生しやすいという問題を有する。
さらに、従来のコンクリート構造物の耐震補強工法では、コンクリート構造物の剛性を高めて耐震性を向上させるものであるが、大きな地震時、下部構造から伝達される大きな変位は柱、壁を介して上部構造に伝達される。上部構造に伝達された大きな変位は加速度成分が加わり大きな地震時慣性力として柱、壁を介して下部構造に伝達されるため、下部構造の耐震性能も向上させる必要が生じ、耐震補強のコストが大幅に向上するという問題が発生する。
本発明は、従来技術のもつ課題を解決する、構造が簡単で組み立て作業が容易で、耐震強度を向上条させると共に地震時の大きな変位を減衰して上部構造に伝達することが可能なをコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠およびそれを用いたコンクリート構造物耐震及び制振補強工法提供することを目的とする。
本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠は、前記課題を解決するために、下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に複数連設して配置され、前記空隙にコンクリートを打設し一体化するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠において、水平断面がコ字形又は半円形の型枠本体と、前記型枠本体の上下に内側に水平に伸びるように形成される上下フランジ部と、前記上下フランジ部間に形成される垂直部と、を備え、前記下部構造と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の下フランジに弾性ゴムを固定することを特徴とする。
また、本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠は、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を横方向に連設する場合には、前記型枠本体の側方部に横方向鉄筋を挿通する横方向鉄筋孔を形成し、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を縦横方向に連設する場合には、上下フランジ部に縦方向鉄筋を挿通する縦方向鉄筋孔を形成することを特徴とする。
また、本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠は、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を横方向に連設する場合には、前記垂直部の側端から水平に左右又はいずれか一方に伸びる複数の左右位置決め用爪部材を備え、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を縦方向に連設する場合には、前記上下フランジ部の前端から垂直に上下又はいずれか一方に伸びる複数の上下位置決め用爪部材を備えることを特徴とする。
また、本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠は、連設したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の平板部の外側に繊維シートを張り付けることを特徴とする。
また、本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強工法は、下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に請求項1ないし請求項4のいずれかのコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を複数連接して配置し、縦鉄筋用孔、横鉄筋用孔に縦鉄筋、横鉄筋を挿通し、各鉄筋の両端にナットを螺着して固定し、前記空隙にコンクリートを打設して固化させて、連設した複数のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠と下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁を一体化することを特徴とする。
下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に複数連設して配置され、前記空隙にコンクリートを打設し一体化するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠において、水平断面がコ字形又は半円形の型枠本体と、前記型枠本体の上下に内側に水平に伸びるように形成される上下フランジ部と、前記上下フランジ部間に形成される垂直部と、を備え、前記下部構造と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の下フランジに弾性ゴムを固定することで、補強すべき柱、壁の周囲への複数の型枠を正確に容易に組み立て可能で、上下フランジ部及び垂直部が補強リブとして機能してコンクートと一体化することにより耐震性を向上させ、下部構造と接する下フランジ部に弾性ゴムを配置することにより地震時に下部構造から伝達する変位を減衰して上部構造に伝達することが可能となる。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を横方向に連設する場合には、前記型枠本体の側方部に横方向鉄筋を挿通する横方向鉄筋孔を形成し、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を縦横方向に連設する場合には、上下フランジ部に縦方向鉄筋を挿通する縦方向鉄筋孔を形成することで、複数の型枠を上下方向、左右方向に連設する際、縦鉄筋、横鉄筋が連接される型枠の連結手段として機能し、さらに縦鉄筋、横鉄筋を狭い空間に効率よく配置することで耐震性能を向上することが可能となる。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を横方向に連設する場合には、前記垂直部の側端から水平に左右またはいずれか一方に伸びる複数の左右位置決め用爪部材を備え、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を縦方向に連設する場合には、前記上下フランジ部の前端から垂直に上下又はいずれか一方に伸びる複数の上下位置決め用爪部材を備えることで、型枠を縦方向、左右方向に連設する際、隣り合う型枠を正確に位置決めすることが可能となる。
連設したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の平板部の外側に繊維シートを張り付けることで、連接した型枠を溶接等の固定手段を用いることなく固定することが可能となり、さらに耐震性能を向上することが可能となる。
下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に請求項1ないし請求項4のいずれかのコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を複数連接して配置し、縦鉄筋用孔、横鉄筋用孔に縦鉄筋、横鉄筋を挿通し、各鉄筋の両端にナットを螺着して固定し、前記空隙にコンクリートを打設して固化させて、連設した複数のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠と下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁を一体化することで、補強すべき柱、壁の周囲への複数の型枠を正確に容易に組み立て可能で、上下フランジ部及び垂直部が補強リブとして機能してコンクートと一体化することにより耐震性を向上させ、下部構造と接する下フランジ部に弾性ゴムを配置することにより地震時に下部構造から伝達する変位を減衰して上部構造に伝達することが可能となる。
(a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。
本発明の実施形態を図により説明する。図1(a)(b)は、床から立設する断面矩形のコンクリート柱の耐震及び制振補強に用いるコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の一実施形態の上面図と正面図である。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は、水平切断面がコ字形の型枠本体2を有する。型枠本体2の上下に内側に水平に伸びる上フランジ部3と下フランジ部4が形成される。型枠本体2の先端部と上下フランジ部3、4とが接する部分に垂直部5が形成される。
上フランジ部3の前端に垂直に上方に伸びる上下位置決め用爪部材6が複数固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を縦方向に連設する場合、中間に位置するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4の前端に下方に伸びる上下位置決め用爪部材6が複数固定される。また、上下フランジ部3、4には縦鉄筋挿通孔7が複数形成される。床等の下部構造9接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4に弾性ゴム8が固定される。
図2は、コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を床等の下部構造9から立設する断面矩形のコンクリート柱10の周囲に所定間隙を開けて配置した状態を示す上面図であり、図3(a)(b)は、コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を断面矩形のコンクリート柱10の周囲に縦方向に連設した状態を示す正面図と上面図である。
断面矩形のコンクリート柱10の周囲に1対のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を互いに向き合い垂直部5、5が面接触するように配置する。下部構9と接する最下段のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4には弾性ゴム8が配置されている。1段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の上に2段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を積層する。2段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は、1段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1と90度向きを変えて配置する。90度向きを変えて順に積層していくのは、垂直部5、5同士の接合部が1列に整列しないようにして地震時の曲げモーメントに対する抵抗力の減少を防止するためである。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を90度向きを変えて順に積層していく際、上下フランジ部3、4に形成した複数の縦鉄筋挿通孔7に縦鉄筋11を挿入する。
図4は、コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1が矩形断面のコンクリート柱10の上まで積層した状態を示す。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1のコンクリート柱10周囲への配置が完了すると、積層したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の外表面に高張力繊維シート12を接着剤を介して巻きつける。高張力繊維シート12を接着剤を介して巻きつけることにより積層したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の固定に溶接などの手段を用いないので、固定作業が容易であり、固定後のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の強度も増加し、結果として耐震性能が向上する。高張力繊維シート10の巻き付け固定が終了した後、その上に繊維補強モルタルを積層して表面仕上げする。繊維補強モルタルで表面仕上げすることで、外観上の美観が向上すると共に耐震性能を向上することが可能となる。
コンクリート柱10周囲へのコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の配置が完了すると、コンクリートモルタルを打設する。コンクリートモルタルが硬化するとコンクリート柱10とコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1が一体に固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の上下フランジ部3、4と垂直部5が補強リブとして機能し、コンクリートモルタル硬化後の耐震性を向上することが可能となる。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の床等の下部構造9と接する下フランジ部4に配置した弾性ゴム8が、地震時の下部構造から伝達する大きな変位を減衰し、上部構造に伝達される地震力を軽減することが可能となる。
以上のように、本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1をコンクリート柱10と一体化することにより、コンクリート柱10の耐震性能を著しく向上させるだけでなく、制振性能も向上することが可能となる。
図5(a)(b)(c)は、断面が円形のコンクリート柱10の耐震性能と制振性能を向上させるコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の実施形態を示す。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は、水平切断面が半円形の型枠本体2を有する。型枠本体2の上下に内側に水平に伸びる上フランジ部3と下フランジ部4が形成される。上下フランジ部3、4の両端部に垂直部5が形成される。
上フランジ部3の前端に垂直に上方に伸びる上下位置決め用爪部材6が複数固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を縦方向に連設する場合、中間に位置するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4の前端に下方に伸びる上下位置決め用爪部材6が複数固定される。また、上下フランジ部3、4には縦鉄筋挿通孔7が複数形成される。床等の下部構造9と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4に弾性ゴム8が固定される。
断面円形のコンクリート柱10の周囲に1対のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を互いに向き合い垂直部5、5が面接触するように配置する。下部構9と接する最下段のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1aの下フランジ部4には弾性ゴム8が配置されている。1段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の上に2段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を積層する。2段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は、1段目のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1と90度向きを変えて配置する。90度向きを変えて順に積層していくのは、垂直部5、5同士の接合部が1列に整列しないようにして地震時の曲げモーメントに対する抵抗力の減少を防止するためである。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を90度向きを変えて順に積層していく際、上下フランジ部3、4に形成した複数の縦鉄筋挿通孔7に縦鉄筋11を挿入する。その後の工程は断面矩形のコンクリート柱13と同様であるので説明を省略する。
図6(a)(b)(c)は、床から立設するコンクリート壁13の耐震及び制振補強に用いるコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の一実施形態の上面図、側面図、正面図である。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は、水平切断面がコ字形の型枠本体2を有する。型枠本体2の上下に内側に水平に伸びる上フランジ部3と下フランジ部4が形成される。型枠本体2の先端部と上下フランジ部3、4とが接する部分に垂直部5が形成される。
上フランジ部3の前端に垂直に上方に伸びる上下位置決め用爪部材6が複数固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を縦方向に連設する場合、中間に位置するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4の前端に下方に伸びる上下位置決め用爪部材6が複数固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を左右方向に連設する場合、垂直部5に左右に伸びる左右位置決め爪部材14が複数固定される。
上下フランジ部3、4には、縦鉄筋挿通孔7が複数形成される。型枠本体2の側方部に横鉄筋挿通孔15が複数形成される。床等の下部構造9と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4に弾性ゴム8が固定される。
図7(a)(b)は、コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を下部構造9から立設するコンクリート壁13の周囲に縦方向、横方向に連設した状態を示す上面図と正面図である。
下部構造9から立設するコンクリート壁13の両側にコンクリート壁13に対して一定間隙を開けて、コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1を縦方向及び横方向に複数連接する。床等の下部構造9と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の下フランジ部4に弾性ゴム8が固定される。上下フランジ部3、4に形成した複数の縦鉄筋挿通孔7に縦鉄筋11を挿入する。型枠本体2の側方部に形成した横鉄筋挿通孔15に横鉄筋16を挿入する。縦鉄筋11、横鉄筋16の両端をナット等で固定する。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1のコンクリート壁13の両側への配置が完了すると、縦方向、左右方向に連設したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の外表面に高張力繊維シート12を接着剤を介して巻きつける。高張力繊維シート12を接着剤を介して巻きつけることにより積層したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1は固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の固定に溶接などの手段を用いないので、固定作業が容易であり、固定後のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の強度も増加し、結果として耐震性能が向上する。高張力繊維シート10の巻き付け固定が終了した後、その上に繊維補強モルタルを積層して表面仕上げする。繊維補強モルタルで表面仕上げすることで、外観上の美観が向上すると共に耐震性能を向上することが可能となる。
コンクリート壁13の両側へのコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の配置が完了すると、コンクリートモルタルを打設する。コンクリートモルタルが硬化するとコンクリート壁13とコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1が一体に固定される。コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の上下フランジ部3、4と垂直部5が補強リブとして機能し、コンクリートモルタル硬化後の耐震性を向上することが可能となる。
コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1の床等の下部構造9と接する下フランジ部4に配置した弾性ゴム8が、地震時の下部構造から伝達する大きな変位を減衰し、上部構造に伝達される地震力を軽減することが可能となる。
以上のように、本発明のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠1をコンクリート壁13と一体化することにより、コンクリート壁13の耐震性能を著しく向上させるだけでなく、制振性能も向上することが可能となる。
1:コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠、2:型枠本体、3:上フランジ部、4:下フランジ部、5:垂直部、6:上下位置決め用爪部材、7:縦鉄筋挿通孔、8:弾性ゴム、9:下部構造、10:コンクリート柱、11:縦鉄筋、12:高張力繊維シート、13:コンクリート壁、14:左右位置決め爪部材、15:横鉄筋挿通孔、16:横鉄筋

Claims (5)

  1. 下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に複数連設して配置され、前記空隙にコンクリートを打設し一体化するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠において、
    水平断面がコ字形又は半円形の型枠本体と、
    前記型枠本体の上下に内側に水平に伸びるように形成される上下フランジ部と、
    前記上下フランジ部間に形成される垂直部と、
    を備え、
    前記下部構造と接するコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の下フランジに弾性ゴムを固定することを特徴とするコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠。
  2. 前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を横方向に連設する場合には、前記型枠本体の側方部に横方向鉄筋を挿通する横方向鉄筋孔を形成し、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を縦横方向に連設する場合には、上下フランジ部に縦方向鉄筋を挿通する縦方向鉄筋孔を形成することを特徴とする請求項1に記載のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠。
  3. 前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を横方向に連設する場合には、前記垂直部の側端から水平に左右又はいずれか一方に伸びる複数の左右位置決め用爪部材を備え、前記コンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を縦方向に連設する場合には、前記上下フランジ部の前端から垂直に上下又はいずれか一方に伸びる複数の上下位置決め用爪部材を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠。
  4. 連設したコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠の平板部の外側に繊維シートを張り付けることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠。
  5. 下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁の周囲に所定空隙をおいて上下方向、横方向の少なくともいずれかの方向に請求項1ないし請求項4のいずれかのコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠を複数連接して配置し、縦鉄筋用孔、横鉄筋用孔に縦鉄筋、横鉄筋を挿通し、各鉄筋の両端にナットを螺着して固定し、前記空隙にコンクリートを打設して固化させて、連設した複数のコンクリート構造物耐震及び制振補強用型枠と下部構造から立設するコンクリート柱又はコンクリート壁を一体化することを特徴とするコンクリート構造物耐震及び制振補強工法。
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