JP2016022192A - カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】輸液等の医療行為を複数種類同時に実施可能で、かつ、患者にかかる負担が少ないカテーテルを提供する。【解決手段】本発明の一側面に係るカテーテルは、第1領域内に配置され、先端部に設けられる開口部を介して外部と連通する返血ルーメンと、第2領域内に配置され、返血ルーメンの開口部より基端部側に配置される半円状の開口部を介して外部と連通する脱血ルーメンと、第1領域内に配置される3つ以上の輸液ルーメンと、脱血ルーメンの開口部から先端部にかけて設けられ、返血ルーメン及び3つ以上の輸液ルーメンが配置され、先端部に近付くに従って細くなるようにテーパーを有する狭径部と、を備える。そして、返血ルーメンの断面は各輸液ルーメンの断面よりも大きく形成され、脱血ルーメンの開口部は軸方向に沿って基端部側に傾斜し、各輸液ルーメンの各開口部は、狭径部に配置され、狭径部のテーパーに沿うように形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテルに関する。
緊急透析、薬物中毒、劇症肝炎等の短期間の血液浄化療法で必要とされる血液透析等の体外循環治療の手段として、血液を体外に排出するための脱血ルーメンと浄化した血液を体内に戻すための返血ルーメンとを備えたダブルルーメンカテーテルが汎用されている。また、これら血液の脱返血ルーメンの他に、更に1つの輸液専用ルーメンを備えたトリプルルーメンカテーテルが汎用されている。
血液透析において、その透析効率を高めるためには、十分な血流量を安定して確保することが重要である。そこで、十分な血流量を確保するために、様々なダブルルーメンカテーテル及びトリプルルーメンカテーテルが提案されている(非特許文献1及び特許文献1〜7)。
例えば、先端部に開口を有し、側壁に複数の側孔の設けられたサイドバイサイド型のダブルルーメンカテーテルが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、このサイドバイサイド型のダブルルーメンカテーテルでは、血液を吸引する際に側孔が血管内壁に吸着してしまい、脱血不良を起こす可能性があった。
この脱血不良を解決するため、例えば、エンドホール型(末端開口型)のダブルルーメンカテーテルが提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、デュアルフローのエンドホール型の血液透析用トリプルルーメンカテーテルが提案されている(例えば、特許文献2参照)。これらエンドホール型のカテーテルでは、脱血口の開口面積を比較的に大きくすることができるため、カテーテルの開口が血管内壁に吸着することに起因する脱血不良の生じる可能性を低減することができる。
しかしながら、ダブルルーメンカテーテルは、輸液専用のルーメンを有さないため、体外循環時か否かに関わらず、静脈注射による薬液の投与、中心静脈圧(CVP)測定には容易に利用することができない。また、特許文献2で提案されるトリプルルーメンカテーテルでは、一対のルーメンが基部側で連結することで、1つの脱血ルーメンを形成している。そのため、デュアルフローのトリプルルーメンカテーテルは、ダブルルーメンカテーテルと同様に、輸液専用のルーメンを有さず、静脈注射による薬液の投与、CVP測定には容易に利用することができない。
この問題点を解決するために、輸液専用のルーメンを有する血液透析用トリプルルーメンカテーテルが提案されている(例えば、特許文献3〜6参照)。ただし、特許文献3〜6で提案されているトリプルルーメンカテーテルはサイドバイサイド型である。そのため、これらのルーメンでは、上記のとおり、カテーテルの開口(側孔)が血管内壁に吸着することに起因する脱血不良又は脱血流量の低下が生じる等の問題点がある。また、トリプルルーメンカテーテルでは、CVP測定、輸液、薬剤投与等(以下、「輸液等」とも記載する)に利用できるルーメンが、脱返血ルーメンを除くと1つしかない。そのため、輸液等の医療行為を複数種類同時に行う場合には、輸液等のための別のルートを新たに確保しなければならず、患者に負担がかかるという問題点があった。
これに対応するため、脱返血ルーメンの他に2つのルーメンを確保した血液透析用のクワッドルーメンカテーテルが提案されている(例えば、特許文献7参照)。特許文献7で提案されているクワッドルーメンカテーテルはエンドホール型であるため、脱血不良等の生じる可能性を低減することができる。また、このクワッドルーメンカテーテルでは、脱返血に用いる2つのルーメンを除くと、輸液等のために2つのルーメンを確保することができる。そのため、このクワッドルーメンカテーテルでは、輸液等の医療行為を2つまで同時に行うことが可能である。
Shaldon, S. et al Trans. Am. Soc. Artif. Intern. Organs. 10:133-135,1964
特開2001−104486号公報 特表平9−501337号公報 特開平2−209159号公報 特公平1−23142号公報 米国特許第5221256号公報 特開平9−276410号公報 特開2008−441号公報
しかしながら、ICU、救命救急等の領域においては、血液浄化とともにCVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為を複数種類、同時にかつ迅速に実施することが求められる。そのため、これらの領域では、上記のクワッドルーメンカテーテルにおける輸液等のための2つのルーメンでは足りず、輸液等のためのルートを新たに確保しなければならないケースがあった。ICU、救命救急等の領域において、輸液等のためのルートを新たに確保することは、患者の負担を増加させるとともに、迅速に処置することが求められる術者の負担も増加させる。また、血管内に留置するカテーテル等の本数が増加してしまうことに伴い、患者が感染症にかかるリスクも増加してしまうという問題点があった。
ところで、カテーテルを血管内に留置する方法として、出血量を最小限に抑えかつ可能な限り迅速にカテーテルを留置するために、血管の所定の位置まで予め挿入されたガイドワイヤーに沿ってカテーテルを挿入し、留置する方法(セルジンガー法)が一般的に用いられる。この方法においてカテーテルを血管内に挿入する場合に、従来のエンドホール型の開口部を有するカテーテルでは以下のような問題が生じる可能性がある。
図23A〜図23Gは、従来のエンドホール型の開口部26を有するカテーテルを例示する。具体的には、図23Aは、ダブルルーメンカテーテル25を例示する。図23B及び図23Cは、トリプルルーメンカテーテル27を例示する。図23D及び図23Eは、クワッドルーメンカテーテル28を例示する。また、図23F及び図23Gは、クイントルーメンカテーテル29を仮想的に例示する。
図23A〜図23Gに例示されるように、従来のエンドホール型の開口部26は軸方向に対して垂直に形成される。そのため、ダブルルーメンカテーテル25では2箇所の段差が生じ、トリプルルーメンカテーテル27では3箇所の段差が生じ、クワッドルーメンカテーテル28では4箇所の段差が生じ、クイントルーメンカテーテル29では5箇所の段差が生じることとなる。すなわち、エンドホール型のカテーテルにおいて単純にルーメンを増やした場合には、カテーテルの先端部において段差が増加してしまい、カテーテルを血管内に挿入する際の挿入抵抗が大きくなってしまう。これによって、カテーテルを血管内に挿入することが困難になってしまう。
これに対して、カテーテルよりも一回り太いイントロデューサーシース等を用いることで、このカテーテルの挿入抵抗を低減することができる。しかしながら、カテーテルよりも一回り太いイントロデューサーシース等を用いると、カテーテルを挿入する血管の刺入部位が大きくなり、この刺入部位からの出血量が多くなり、止血が難しくなってしまう。また、刺入部位が大きくなってしまうことで、患者が感染症にかかるリスクが増加してしまう等、患者にかかる負担が増加してしまうという問題点がある。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、CVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為を複数種類同時に実施可能で、かつ、カテーテルを血管内に留置する際の患者にかかる負担が少ないカテーテルを提供することである。
本発明は、上述した課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係るカテーテルは、基端部と、前記基端部に対して軸方向の反対側に配置される先端部と、前記基端部から先端部の方に軸方向に沿って延びる隔壁と、前記隔壁を挟むように配置される断面半円状の第1領域及び第2領域と、前記第1領域内に配置され、前記基端部から前記先端部まで貫通し、前記先端部側においてエンドホール型の開口部を介して外部と連通する返血に利用可能な返血ルーメンと、前記第2領域内に配置され、断面半円状に形成され、前記返血ルーメンの開口部より基端部側に1〜11cm隔てて配置されるエンドホール型の半円状の開口部を介して外部と連通する脱血に利用可能な脱血ルーメンと、前記返血ルーメン及び前記脱血ルーメン以外に設けられる3つ以上の輸液ルーメンであって、前記第1領域内において前記返血ルーメンの周囲に配置される3つ以上の輸液ルーメンと、前記脱血ルーメンの開口部から前記先端部にかけて設けられ、前記脱血ルーメンを除いた前記返血ルーメン及び前記3つ以上の輸液ルーメンが配置され、前記先端部に近付くに従って細くなるようにテーパーを有する狭径部と、を備える。そして、前記返血ルーメンの断面は、前記第1領域において周方向に拡がるような形状に形成され、前記各輸液ルーメンの断面よりも大きく形成され、前記脱血ルーメンの開口部は、軸方向に沿って前記基端部側に傾斜し、前記各輸液ルーメンは、前記狭径部に設けられる各開口部を介して外部と連通し、前記各輸液ルーメンの各開口部は前記狭径部のテーパーに沿うように形成される。
当該構成によれば、返血に利用可能な返血ルーメン及び脱血に利用可能な脱血ルーメン以外に3つ以上の輸液ルーメンが設けられる。そのため、当該構成に係るカテーテルでは、当該3つ以上の輸液ルーメンを利用することで、CVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為を複数種類同時に実施することができる。なお、輸液ルーメンは、CVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為に利用可能であればよく、輸液ルーメンの利用方法は実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
また、当該構成によれば、脱血ルーメンの開口部(脱血口)はエンドホール型に形成される。そのため、脱血口の開口面積を比較的に大きくし、十分な血流量を確保するとともに、脱血口の血管壁への吸着を防止し、脱血不良等が生じる可能性を低減することができる。
更に、当該構成によれば、カテーテルの先端部分では、先端部に近付くに従って細くなるようにテーパーを有する狭径部が形成されている。そして、脱血ルーメンの開口部は軸方向に沿って傾斜するように形成され、各輸液ルーメンの開口部は狭径部のテーパーに沿うように形成される。そのため、脱血ルーメン及び各輸液ルーメンの開口部は軸方向に対して垂直方向を向いておらず、脱血ルーメンの開口部を含むカテーテルの先端部分を比較的に鋭利にすることができる。これにより、本実施形態では、カテーテルの挿入抵抗を低減し、カテーテルの挿入に際して患者にかかる負担を抑えることができる。
したがって、当該構成によれば、CVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為を複数種類同時に実施可能で、かつ、カテーテルを血管内に留置する際の患者にかかる負担が少ないカテーテルを提供することができる。
また、上記一側面に係るカテーテルの別の形態として、前記返血ルーメンの断面は、前記隔壁に沿う第1部分と、前記カテーテルの外周壁に沿う円弧状の第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分の端部同士をそれぞれ連結する第3部分及び第4部分を有してもよい。また、前記第1の領域において、前記返血ルーメンの周方向の両側には、前記隔壁から連続する断面扇形状の一対の肉厚領域が設けられてよい。更に、前記返血ルーメンの前記第2部分の一部には、当該外周壁側から前記隔壁側に突出する突条領域が設けられてよい。そして、前記3つ以上の輸液ルーメンは、前記一対の肉厚領域及び突条領域のうちのいずれかに設けられることで、前記第1領域において周方向に沿って所定間隔を空けて配置されてもよい。当該構成によれば、返血に利用可能な返血ルーメンの断面を比較的に大きくするとともに、輸液等に利用可能な各ルーメンの設置間隔を比較的に広くとることができる。そのため、比較的に高い返血流量を確保しつつ、輸液等の各ルート間で干渉が生じ難いようにすることができる。
また、上記一側面に係るカテーテルの別の形態として、前記返血ルーメンの断面は、前記隔壁に沿う第1部分と、前記カテーテルの外周壁に沿う円弧状の第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分の端部同士をそれぞれ連結する第3部分及び第4部分を有してもよい。また、前記第1の領域において、前記返血ルーメンの周方向の両側には、前記隔壁から連続する断面扇形状の一対の肉厚領域が設けられてよい。そして、前記各輸液ルーメンは、前記一対の肉厚領域のうちのいずれかに配置されてよい。当該構成によれば、カテーテルの断面は、各輸液ルーメンは各肉厚領域に集められる比較的に単純な形状になる。そのため、カテーテルを製造し易くすることができる。
また、上記一側面に係るカテーテルの別の形態として、前記3つ以上の輸液ルーメンのうちの少なくとも1つの開口部は、前記狭径部のテーパーに従って軸方向に沿って前記基端部側に傾斜するエンドホール型の開口部となっていてもよい。当該構成によれば、各開口部の面積を比較的に大きくすることができるため、各開口部が塞がってしまうことに起因する輸液等の滴下不良が生じる可能性を低減することができる。また、当該構成によれば、各輸液ルーメンから薬剤等を血流方向と同じ方向に排出することができ、当該薬剤等が血流に対して逆流することを防止することができる。
また、上記一側面に係るカテーテルの別の形態として、前記3つ以上の輸液ルーメンのうちの少なくとも1つの開口部は、軸方向に沿って延びるスリット型の開口部となっていてもよい。当該構成によれば、各開口部の周方向の広がりが抑えられ、各開口部間の干渉が生じ難くなるため、各開口部の設置位置の自由度を高めることができる。
また、上記一側面に係るカテーテルの別の形態として、前記3つ以上の輸液ルーメンのうちの少なくとも1つの開口部は、軸方向に沿って延びる側孔型の開口部となっていてもよい。当該構成によれば、各開口部の周方向の広がりが抑えられ、各開口部間の干渉が生じ難くなるため、各開口部の設置位置の自由度を高めることができる。
本発明によれば、CVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為を複数種類同時に実施可能で、かつ、カテーテルを血管内に留置する際の患者にかかる負担が少ないカテーテルを提供することができる。
図1は、実施の形態に係るカテーテル(クイントルーメンカテーテル)を例示する。 図2は、実施の形態に係るカテーテルの先端部分を例示する正面図である。 図3は、実施の形態に係るカテーテルの先端部分を例示する背面図である。 図4は、実施の形態に係るカテーテルの先端部分を例示する下面図である。 図5は、図1のA−A線の断面を例示する。 図6は、図1のB−B線の断面を例示する。 図7は、図1のC−C線の断面を例示する。 図8は、実施の形態に係るカテーテルの先端部分を例示する右側面図である。 図9は、図8のD−D線の断面を例示する。 図10は、変形例に係るカテーテル(クイントルーメンカテーテル)の先端部分を例示する正面図である。 図11は、図10のE−E線の断面を例示する。 図12は、変形例に係るカテーテルの先端部分を例示する右側面図である。 図13は、図12のF−F線の断面を例示する。 図14は、変形例に係るカテーテル(クイントルーメンカテーテル)の先端部分を例示する右側面図である。 図15は、図14のG−G線の断面を例示する。 図16は、変形例に係るカテーテル(クイントルーメンカテーテル)を例示する。 図17は、図16のH−H線の断面を例示する。 図18は、図16のI−I線の断面を例示する。 図19は、図16のJ−J線の断面を例示する。 図20は、変形例に係るカテーテル(クイントルーメンカテーテル)の先端部分を例示する正面図である。 図21は、図20のK−K線の断面を例示する。 図22Aは、変形例に係るカテーテル(ヘキサルーメンカテーテル)を例示する断面図である(図20のK−K線に対応する)。 図22Bは、変形例に係るカテーテル(ヘプタルーメンカテーテル)を例示する断面図である(図20のK−K線に対応する)。 図23Aは、従来のエンドホール型のダブルルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。 図23Bは、従来のエンドホール型のトリプルルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。 図23Cは、従来のエンドホール型のトリプルルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。 図23Dは、従来のエンドホール型のクワッドルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。 図23Eは、従来のエンドホール型のクワッドルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。 図23Fは、従来のエンドホール型の開口部を有すると想定したクイントルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。 図23Gは、従来のエンドホール型の開口部を有すると想定したクイントルーメンカテーテルにおける先端構造を例示する。
以下、本発明の一側面に係る実施の形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。ただし、以下で説明する本実施形態は、あらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。つまり、本発明の実施にあたって、実施形態に応じた具体的構成が適宜採用されてもよい。なお、以下の説明では、説明の便宜のため、図面内の向きを基準として説明を行う。
§1 構成例
図1〜図9を用いて、本実施形態に係るカテーテル1を説明する。図1は、本実施形態に係るカテーテル1を例示する。図2〜図4はそれぞれ、本実施形態に係るカテーテル1の先端部分を例示する正面図、背面図、及び下面図である。また、図5は、図1のA−A線の断面を例示する。図6は、図1のB−B線の断面を例示する。図7は、図1のC−C線の断面を例示する。そして、図8は、実施の形態に係るカテーテルの先端部分を例示する右側面図である。図9は、図8のD−D線の断面を例示する。なお、図9は、カテーテル1の全域ではなく、後述する狭径部4の領域の断面を例示している。
図1〜図9に例示されるように、本実施形態に係るカテーテル1は、返血に利用可能なルーメン及び脱血に利用可能なルーメンの他に輸液等に利用可能な3つのルーメンの合計5つのルーメン10〜14を有するクイントルーメンカテーテルとして構成される。以下、カテーテル1の各構成要素について具体的に説明する。
図1に例示されるように、本実施形態に係るカテーテル1は、基端部201及び先端部202を有する本体部2を備える。この本体部2は、軸方向に沿って延びる円筒状に形成されている。基端部201は、本体部2の左側の端部であり、後述する分岐部5と連結している。一方、先端部202は、基端部201に対して軸方向の反対側に位置する左側の端部であり、図2〜図4で例示されるように後述する第1のルーメン11の開口部16(返血口)が設けられる。なお、軸方向は、図1の左右方向であり、カテーテル1の延びる方向に対応する。
図5に例示されるように、カテーテル1(本体部2)の内部には、基端部201から先端部202の方に向けて延びる断面矩形状の隔壁203が設けられており、この隔壁203によってカテーテル1の径方向の断面が半円状の2つの領域(207、208)に分割されている。換言すると、断面半円状の第1領域207及び第2領域208が、隔壁203を挟むように配置されている。そして、上半分の領域である第1領域207内には、5つのルーメンのうち、第1、第3、第4、及び第5のルーメン11〜14が配置される。一方、下半分の領域である第2領域208内には、第2のルーメン10が配置される。
<第1のルーメン>
まず、第1のルーメン11について説明する。図1〜図4、図8、及び図9に例示されるように、第1領域207内に配置される第1のルーメン11は、基端部201から先端部202まで貫通し、先端部202に設けられるエンドホール型の開口部16を介して外部と連通している。この第1のルーメン11は、体外循環の返血ルートに利用可能であり、本発明の「返血ルーメン」に相当する。なお、第1のルーメン11を利用して形成する返血(送血)ルートの血流量を多くするため、開口部16の近傍の側壁に第1のルーメン11と外部とを連通する側孔(不図示)が設けられてもよい。
図5及び図6に例示されるように、第1のルーメン11の断面は、周方向に拡がるような形状を有しており、第3〜第5のルーメン12〜14の断面よりも大きくなるように形成される。具体的には、第1のルーメン11の断面は、隔壁203に沿う直線状の第1部分111と、カテーテル1の外周壁204に沿う円弧状の第2部分112と、第1部分111及び第2部分112の右側の端部同士を連結する直線状の第3部分113と、第1部分111及び第2部分112の左側の端部同士を連結する直線状の第4部分114と、によって構成される略扇形状に形成される。これにより、本実施形態では、第1のルーメン11の断面積が比較的に大きくなるように構成されている。
なお、第1領域207において、この第1のルーメン11の周方向の両側には、断面扇形状の一対の肉厚領域205が設けられている。各肉厚領域205は、隔壁203の端部から第3部分113及び第4部分114それぞれまで周方向に沿って連続している。また、第1領域207において、第1のルーメン11の第2部分112の中央付近の一部には、外周壁204側から隔壁203側に突出する断面半円状の突条領域206が設けられている。
<第3〜第5のルーメン>
次に、第3〜第5のルーメン12〜14について説明する。第3〜第5のルーメン12〜14は、第1のルーメン11及び後述する第2のルーメン10以外に設けられるルーメンであり、CVP測定、輸液、薬剤投与等のルートに利用可能である。すなわち、第3〜第5のルーメン12〜14はそれぞれ、本発明の「輸液ルーメン」に相当する。
図5及び図6に例示されるように、第3〜第5のルーメン12〜14は、断面円形状に形成されており、第1領域207内の各肉厚領域205及び突条領域206にそれぞれ設けられる。これにより、第3〜第5のルーメン12〜14は、第1のルーメン11の周囲に配置される。
具体的には、左側の肉厚領域205に第3のルーメン12が設けられ、右側の肉厚領域205に第4のルーメン13が設けられる。そして、突条領域206に第5のルーメン14が設けられる。これによって、第3〜第5のルーメン12〜14は、周方向に沿って所定間隔を空けて配置されている。
そのため、本実施形態によれば、返血に利用可能な第1のルーメン11の断面積を比較的に大きくするとともに、輸液等に利用可能な第3〜第5のルーメン12〜14の設置間隔を比較的に広くとることができる。そのため、比較的に高い返血流量を確保しつつ、輸液等の各ルート間で干渉が生じ難いようにすることができる。また、第3〜第5のルーメン12〜14の設置間隔を比較的に広くすることができるため、カテーテル1の分岐部5の成形を行う場合に、第3〜第5のルーメン12〜14が互いに干渉してしまう可能性を低減することができる。
なお、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれの断面積の大きさは実施の形態に応じて適宜設定可能である。ただし、返血ルーメンとして利用する第1のルーメン11の断面積を比較的に大きく形成するためには、すなわち、比較的に高い返血流量を確保するためには、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれの断面積は、第1のルーメン11の断面積の1/2〜1/10倍の範囲で設定されるのがよい。また、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれの断面積は、第1のルーメン11の断面積の1/2〜1/6倍の範囲で設定されるのが好ましく、第1のルーメン11の断面積の1/2〜1/4倍の範囲で設定されるのが更に好ましい。
ここで、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cは、図1〜図3、図8、及び図9に例示されるように、後述する狭径部4に設けられている。したがって、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれは、基端部201から各開口部3a〜3cまで貫通しており、各開口部3a〜3cを介して外部と連通している。これに応じて、各肉厚領域205及び突条領域206も基端部201から各開口部3a〜cまで連続している。なお、各開口部3a〜3cの詳細は後述する。
<第2のルーメン>
次に、第2のルーメン10について説明する。図5に例示されるように、第2のルーメン10は、第2領域208内に配置されており、断面半円状に形成される。具体的には、第2のルーメン10の断面は、隔壁203に沿う直線状の部分と外周壁204に沿う円弧状の部分とにより構成される半円状で、かつ、第2領域208とほぼ同形に形成される。第2のルーメン10の断面は、第2領域208において可能な限り広くなるように設けられてよい。この第2のルーメン10は、体外循環の脱血ルートに利用可能であり、本発明の「脱血ルーメン」に相当する。
第2のルーメン10は、隔壁203を隔てて、第1のルーメン11と並行に延びている。図1〜図4及び図8に例示されるように、第2のルーメン10の開口部15(脱血口)は、エンドホール型の半円状に形成されている。そのため、脱血口の開口面積を比較的に大きくし、十分な血流量を確保するとともに、脱血口の血管内壁への吸着を防止し、脱血不良等が生じる可能性を低減することができる。
この第2のルーメン10の開口部15は、先端部202から基端部201側に1〜11cm隔てられた箇所に設けられている。第2のルーメン10は、基端部201から開口部15まで貫通しており、この開口部15を介して外部と連通している。
開口部15の設けられる位置は、実施の形態に応じて適宜選択可能であり、好ましくは先端部202から基端部201側に1〜8cm、より好ましくは1.5〜5cmの場所である。先端部202から1cm未満の位置に開口部15を設けた場合には、第1のルーメン11の開口部16から体内に戻される浄化された血液が再び透析回路に送られる可能性が高くなってしまう。一方、先端部から11cmを超えた位置に開口部15を設けた場合には、カテーテル1の有効長が長くなってしまい、留置可能な血管が限定的になってしまう。これらの理由により、第2のルーメン10の開口部15は、先端部202から基端部201側に1〜11cm隔てられた位置に設けられる。
また、図1〜図4に例示されるように、第2のルーメン10の開口部15は、軸方向に沿って基端部201側に角度αで傾斜している。開口部15における開口面の角度αは、好ましくは15〜90度の範囲で設定され、更に好ましくは15〜60度の範囲で設定され、最も好ましくは25〜50度の範囲で設定される。開口部15における開口面の角度αが15度未満の場合には、体外循環回路の吸引圧により血管内壁に開口部15が吸着して、開口部15が塞がってしまう恐れがある。一方、開口部15における開口面の角度αが90度を超えると、開口部15の部分の挿入抵抗が高くなってしまい、カテーテル1を体内に挿入する際に開口部15が血管を傷付ける恐れがある。これらの理由により、開口部15における開口面の角度αは15〜90度の範囲で設定されるのが好ましい。
更に、本実施形態では、図1、図2、及び図4に例示されるように、開口部15より基端部201側の側壁には、第2のルーメン10と外部とを連通する円形の側孔9が設けられている。側孔9の位置は、カテーテル1を血管内に挿入した際にこの側孔9が血管内に留置されるように、開口部15から基端部201側に1〜50mmの範囲で設定されるのが好ましく、開口部15から基端部201側に2〜35mmの範囲で設定されるのがより好ましい。また、側孔9の形状は、実施の形態に応じて適宜選択されてもよい。側孔9は、例えば、楕円形に形成されてもよい。なお、この側孔9は省略されてもよい。
ここで、第2のルーメン10の断面積は実施の形態に応じて適宜設定可能である。ただし、比較的に高い脱血流量を確保するためには、脱血ルーメンとして利用される第2のルーメン10の断面積を比較的に大きくした方がよい。例えば、第2のルーメン10の断面積は、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれの断面積の2〜15倍の範囲で設定されてもよい。また、第2のルーメン10の断面積は、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれの断面積の2〜8倍の範囲で設定されるのが好ましく、第3〜第5のルーメン12〜14それぞれの断面積の2〜6倍の範囲で設定されるのが更に好ましい。
<狭径部>
次に、この第2のルーメン10の開口部15から先端部202にかけて設けられる狭径部4について説明する。ここで、図5は、第2のルーメン10の開口部15よりも基端部201側、換言すると、狭径部4ではない領域の断面を例示している。一方、図6及び図7は、図1に示されるように、狭径部4の領域の断面を例示している。具体的には、図6は、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cよりも開口部15側、換言すると、第3〜第5のルーメン12〜14の存在する領域の断面を示している。他方、図7は、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cよりも先端部202側、換言すると、第3〜第5のルーメン12〜14の存在しない領域の断面を示している。
図1〜図4に例示されるように、第2のルーメン10は開口部15で終端している。そのため、図6で例示されるように、狭径部4には、第2のルーメン10を除いた第1のルーメン11及び第3〜第5のルーメン12〜14が配置される。これにより、第2のルーメン10の開口部15付近では、狭径部4の断面は、第1領域207が連続しているように構成され、断面半円状に形成される。
一方、第3〜第5のルーメン12〜14はそれぞれ、第2のルーメン10の開口部15と先端部202との間に配置される各開口部3a〜3cで終端している。そのため、図7に例示されるように、先端部202付近では、狭径部4には第1のルーメン11のみが配置され、狭径部4の断面は円形状に形成される。これにより、図1〜図4に例示されるように、本実施形態に係る狭径部4は、先端部202に近付くに従って細くなるようにテーパーを有している。
第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cの位置は、第1のルーメン11の開口部16(先端部202)から第2のルーメン10の開口部15の間にあればよく、先端部202から0.1〜10.5cmの範囲で設定されるのが好ましく、先端部202から0.25〜7.5cmの範囲で設定されるのが更に好ましく、先端部202から0.5〜4.5cmの範囲で設定されるのが最も好ましい。また、各開口部3a〜3c間の距離は、0〜7cmの範囲で設定されるのが好ましく、0〜2cmの範囲で設定されるのが更に好ましい。
図8及び図9に例示されるように、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cは、狭径部4のテーパーに従って軸方向に沿って基端部201側に傾斜するエンドホール型の円形に形成されている。これにより、各開口部3a〜3cの面積を比較的に大きくすることができ、各開口部3a〜3cが閉塞することに起因する輸液等の滴下不良が生じる可能性を低減することができる。
また、図9に例示されるように、第3及び第4のルーメン(12、13)の各開口部(3a、3b)を血流と同じ方向に向けることができる。これにより、第3及び第4のルーメン(12、13)の各開口部(3a、3b)から薬剤等を血流と同じ方向に排出することができ、当該薬剤等が血流に対して逆流することを防止することができる。
ここで、図9では示されていないが、第5のルーメン14についても、第3及び第4のルーメン(12、13)と同様のことがいえる。すなわち、各開口部3a〜3cをエンドホール型に形成することで、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cから薬剤等を血流と同じ方向に排出することができ、当該薬剤等が血流に対して逆流することを防止することができる。
なお、狭径部4の先端部202側には、ソフトチップ17が形成されている。ソフトチップ17は、カテーテル1と同じ材料のより柔らかいものを溶着することで形成することができる。これにより、カテーテル1を血管内に挿入する際に、カテーテル1が血管を傷付け難くすることができる。
<分岐部、枝管、コネクタ、クランプ>
次に、カテーテル1の基端部201側の構成について説明する。図1で例示されるように、本実施形態に係るカテーテル1の基端部201は分岐部5に接続している。分岐部5は、各ルーメン10〜14と各枝管(延長管)6a〜eとを連結している。具体的には、枝管6aは第2のルーメン10と連結しており、枝管6bは第1のルーメン11と連結している。また、枝管6cは第3のルーメン12と連結し、枝管6dは第5のルーメン14と連結し、枝管6eは第4のルーメン13と連結している。この分岐部5及び各枝管6a〜eには、公知の分岐部及び枝管を利用することができる。
そして、各枝管6a〜eには、体外循環回路、輸液回路、CVP測定器等に接続するためのコネクタ7a〜eが取り付けられている。また、各枝管6a〜eには、血液回路への接続、取り外し、ヘパリンロック等の処置をする際に各枝管6a〜eを閉塞するためのクランプ8a〜eが取り付けられている。この各コネクタ7a〜e及び各クランプ8a〜eには、公知のコネクタ及びクランプを利用することができる。
<材料>
以上のように構成されるカテーテル1(本体部2)は、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、シリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド等を用いて形成することができる。カテーテル1の材料は、血管内において安定な内形状を保ち血管を傷つけない硬さを有するものであればよい。カテーテル1の材料として、常温では硬く、体内の温度では柔らかくなる性質を有する材料が好ましい。例えば、ポリウレタンは、カテーテル1の挿入性を損なわない程度の硬さを有するため、カテーテル1の材料として好ましい。また、本体部2の材料は、体内におけるカテーテル1の位置を認識可能にするため、硫酸バリウム、タングステン酸ビスマス、酸化ビスマス等の造影剤を含んでもよい。これにより、カテーテル1の本体部2に造成性を持たせることができる。
また、カテーテル1の各枝管6a〜6eは、本体部2の材料と同じ硬さ又は柔らかい材料で形成されてよい。各枝管6a〜6eの材料は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、各枝管6a〜6eの材料として、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、シリコーン、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が利用されてもよい。なお、各枝管6a〜6eの材料としては、容易に折れ曲がり内腔が閉塞しない強度と皮膚を傷つけない柔らかさを持つ樹脂であるポリウレタン、ポリ塩化ビニル、シリコーンが特に好ましい。
更に、カテーテル1の各コネクタ7a〜7eは、硬度及び強度が高く、消毒剤等に対する耐薬品性及び寸法安定性に優れた樹脂で形成されるのが好ましい。このような樹脂として、例えば、ポリカーボネート、硬質のポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、及びポリエーテルイミドを挙げることができる。また、各コネクタ7a〜7eの材料として、これらの樹脂に他の樹脂を混合することで、更に強度を高めた材料を利用してもよい。
なお、本実施形態に係るカテーテル1を患者に留置したときに、留置血管の血液が各ルーメン内に逆流し凝固する等の原因によって、各ルーメンが閉塞してしまう可能性がある。これを防止するため、使用しないカテーテルのルーメン内の体積と同量のヘパリンを当該ルーメンに充填してもよいし、オブチュレーターを用いてもよい。これは、各ルーメン10〜14に適用可能である。
この際に利用可能なオブチュレーターとして、血栓等による閉塞を防ぐための抗血栓処理、挿入性を向上させるための潤滑性処理等が施されたオブチュレーターを挙げることができる(例えば、特公平4−61663号公報、特開平10−248919号公報参照)。ここで、第3〜第5のルーメン12〜14はそれぞれ、比較的に断面が小さく形成される。そのため、第3〜第5のルーメン12〜14には、プラスチック製のオブチュレーターではなく、ガイドワイヤーのような柔軟性のある金属製のオブチュレーターを利用するのが好ましい。また、この金属材料に抗血栓処理又は潤滑性処理の施されたオブチュレーターを利用してもよい。
また、生体器官への挿入及び留置を容易にするため、本実施形態に係るカテーテル1の表面には、親水性高分子化合物でコーティングする等の潤滑性処理が施されてもよい(例えば、特開平10−248919号公報参照)。潤滑性処理を行う方法は、実施の形態に応じて適宜選択可能である。なお、潤滑性処理を適用する範囲は、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、カテーテル1のうち、人体に接触する部分、及びカテーテル1を血管内に留置する用具(例えば、ガイドワイヤー)等に接触する部分に潤滑性処理が適用されてもよい。
また、生体器官へ留置中に体液、組織等と接触して異物反応を生じるのを防ぐために、本実施形態に係るカテーテル1の表面には、抗血栓性処理等の生体適合性処理が施されてもよい。生体適合性処理を実施する方法は、実施の形態に応じて適宜選択可能である。例えば、この生体適合性処理を実施する方法として、ウロキナーゼ等のプラスミノーゲンアクチベーターを化学結合法によりカテーテル1の表面に固定化する方法(詳細は、特許第1406830号参照)、ヘパリン等の抗凝固因子をカテーテル1の表面に固定化する方法等様々な方法を挙げることができる。なお、生体適合性処理を適用する範囲は、生体内と接触する部分であれば、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。
また、カテーテル1を血管内に留置している間に患者が細菌、真菌、ウイルス等に感染することを防止するため、本実施形態に係るカテーテル1の表面には、抗菌剤、抗生物質等をコーティングしてもよい(例えば、特開2001−276210号公報参照)。また、カテーテル1の材料として、抗菌剤を直接混練した材料を利用してもよい(例えば、特開平8−157641号公報参照)。
なお、カテーテル1は、これらの材料を利用して、公知の加工方法によって作製することができる。カテーテル1の加工方法は、特に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてもよい。例えば、カテーテル1の加工方法として、押出成形加工、射出成形加工、電磁誘導加熱を利用した先端加工等を挙げることができる。
<使用例>
次に、本実施形態に係るカテーテル1の使用例を説明する。上記のように構成されるカテーテル1は、例えば、血液透析、血液浄化療法等に利用可能である。血液透析を行う方法の一例として、まず、患者の血管内にガイドワイヤーを挿入する。次に、ガイドワイヤーを開口部16から第1のルーメン11に挿通させ、このガイドワイヤーを利用してカテーテル1を当該血管内に挿入し、留置する。続いて、ガイドワイヤーをカテーテル1から抜いて、第1のルーメン11の枝管6bに接続されたコネクタ7bを透析回路の返血側に接続し、第2のルーメン10の枝管6aに接続されたコネクタ7aを透析回路の脱血側に接続する。これにより、血液透析を開始することができる。
<作用・効果>
ここで、本実施形態に係るカテーテル1では、第3〜第5のルーメン12〜14の3つの輸液ルーメンが血液透析には利用されずに残っている。そのため、この血液透析に係る体外循環を行いながら、第3〜第5のルーメン12〜14の3つの輸液ルーメンを利用して、一時的な輸液、薬剤投与、CVPの監視等を3種類まで同時に行うことができる。
また、カテーテル1の先端部分では、先端部202に近付くに従って細くなるようにテーパーを有する狭径部4が形成されている。この狭径部4の断面形状は、先端部202に近付くに従って半円状から円形になっている。そして、狭径部4の基端部201側の端部に配置される第2のルーメン10の開口部15は、軸方向に沿って基端部201側に傾斜するように形成されている。同様に、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cは、狭径部4のテーパーに従って軸方向に沿って基端部201側に傾斜するように形成されている。そのため、カテーテル1の挿入抵抗を低減し、挿入性を高めることができる。更に、刺入部位が大きくなってしまうことを防止することができる。したがって、本実施形態によれば、患者にかかる負担を軽減できるとともに、術者にかかる負担も軽減することができる。
よって、本実施形態に係るカテーテル1によれば、CVP測定、輸液、薬剤投与等の医療行為を複数種類同時に実施可能で、かつ、血管内に留置する際の患者及び術者にかかる負担を少なくすることができる。このカテーテル1は、特に、ICU、救命救急等の緊急を要する医療領域において有用である。
§2 変形例
以上、本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが、前述までの説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。例えば、上記カテーテル1の各構成要素に関して、実施の形態に応じて、適宜、構成要素の省略、置換、及び追加が行われてもよい。また、上記カテーテル1の各構成要素の形状及び大きさも、実施の形態に応じて、適宜、設定されてよい。例えば、以下の変更が可能である。なお、説明の便宜のため、以下で説明する変形例の各構成要素に関して、上記実施形態と同様に構成される構成要素については、上記実施形態と同じ符号を利用する。また、上記実施形態と同様の内容に関しては適宜省略する。
<2.1>
例えば、上記実施形態では、輸液ルーメンである第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部3a〜3cはエンドホール型に形成される。しかしながら、輸液ルーメンの開口部の形状は、このような例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてもよい。
図10〜図13は、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部18a〜18cをスリッド型に形成した例を示す。図10は、本変形例に係るカテーテル1の先端部分を例示する正面図である。図11は、図10のE−E線の断面を例示する。図12は、本変形例に係るカテーテル1の先端部分を例示する右側面図である。図13は、図12のF−F線の断面を例示する。なお、図13は、図9と同様に、カテーテル1の全域ではなく、狭径部4の領域の断面を例示している。
図10〜図13に例示されるように、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部18a〜18cは軸方向に沿って延びるスリッド型に形成されてもよい。なお、各開口部18a〜18cのスリット形状は、実施の形態に応じて適宜選択可能であり、例えば、一方向弁型、二方向弁型、切込型等であってよい。このように各開口部18a〜18cを形成することで、各開口部18a〜18cの周方向の広がりを抑えることができる。そのため、各開口部18a〜18c間の干渉が生じ難くなり、各開口部18a〜18cの設置位置の自由度を高めることができる。
また、図14及び図15は、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部19a〜19cを側孔型(サイドホール型)に形成した例を示す。図14は、本変形例に係るカテーテル1の先端部分を例示する右側面図である。また、図15は、図14のG−G線の断面を例示する。なお、図15は、図9と同様に、カテーテル1の全域ではなく、狭径部4の領域の断面を例示している。
図14及び図15に例示されるように、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部19a〜19cは軸方向に沿って延びる側孔型に形成されてもよい。ここで、各開口部19a〜19cに係る側孔の形状は、実施の形態に応じて適宜選択可能であり、例えば、円形状、楕円形状等であってよい。このように各開口部19a〜19cを形成することで、各開口部19a〜19cの周方向の広がりを抑えることができる。そのため、各開口部19a〜19c間の干渉が生じ難くなり、各開口部19a〜19cの設置位置の自由度を高めることができる。
なお、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口は、上記実施形態及び変形例のように互いに同一の形状に統一されてもよいし、互いに異なる形状を採用してもよい。各開口の形状の組み合わせは、実施の形態に応じて適宜選択可能である。
<2.2>
また、例えば、上記実施形態では、返血ルーメンとして利用される第1のルーメン11及び脱血ルーメンとして利用される第2のルーメン10の各開口部(15、16)は、エンドホール型に形成されている。そのため、各開口部(15、16)の面積を大きくして、返血(送血)及び脱血の血流量を多くすることができる。
ただし、各開口部(15、16)の面積を大きくすると、カテーテル1を挿入する際に利用するガイドワイヤーが細径であった場合に、第1のルーメン11の内壁とガイドワイヤーとの間に大きな隙間が生じてしまう。この大きな隙間によってカテーテル1をガイドワイヤーに沿わし難くなり、カテーテル1の挿入性に問題が生じる可能性がある。これに対応するため、このような隙間を埋めるスタイレットを用いてもよい。図16〜図19は、第1のルーメン11及び第2のルーメン10にそれぞれスタイレット(20a、20b)を適用した例を示す。
図16は、本変形例に係るカテーテル1を例示する。図17は、図16のH−H線の断面を例示する。図18は、図16のI−I線の断面を例示する。図19は、図16のJ−J線の断面を例示する。図16〜図19に例示されるように、第1のルーメン11にスタイレット20bを挿通させてもよい。スタイレット20bは、先端から後端まで貫通しており、断面円形状の内腔24を有するように形成される。
このスタイレット20bの内腔24は第1のルーメン11の断面よりも面積が小さいため、ガイドワイヤーを内腔24に挿通させることで、ガイドワイヤーとの間に大きな隙間が生じるのを防ぐことができる。これにより、カテーテル1の挿入性を高めることができる。
具体的には次のように使用する。スタイレット20bを用いてカテーテル1を血管内に留置する場合、血管内に挿入したガイドワイヤーをスタイレット20bの開口部22から内腔24に挿通させる。そして、ガイドワイヤーを利用してカテーテル1を血管内に挿入して、留置する。続いて、スタイレット20b(及び後述するスタイレット20a)を抜去し、ガイドワイヤーをカテーテル1から抜き取る。最後に、第1のルーメン11の枝管6bに接続されたコネクタ7bを透析回路の返血側に接続し、第2のルーメン10の枝管6aに接続されたコネクタ7aを透析回路の脱血側に接続する。これにより、血液透析を開始することができる。
また、図17に例示されるように、挿入性を高めるために、第2のルーメン10にスタイレット20aを挿通させてもよい。このスタイレット20aも、スタイレット20bと同様に、先端から後端まで貫通しており、断面円形状の内腔23を有するように形成される。ここで、このスタイレット20aに血液が流入してしまうことを防止するため、スタイレット20aの先端を閉塞させてもよい。このようなスタイレット20aを第2のルーメン10に挿通させることで、カテーテル1全体の硬さを上げることができ、挿入性を向上させることができる。ただし、挿入性を損なわないように、スタイレット20aは、当該スタイレット20aの先端が開口部15から飛び出さないように構成される。
なお、各スタイレット(20a、20b)は、基端部201側において、各スタイレットコネクタ(21a、21b)に連接されている。各スタイレットコネクタ(21a、21b)は、各コネクタ(7a、7b)と嵌合可能に構成されてよい。これにより、各スタイレット(20a、20b)の操作性を高めることができる。
<2.3>
また、例えば、上記実施形態では、第3〜第5のルーメン12〜14はそれぞれ、各肉厚領域205及び突条領域206に設けられている。しかしながら、第3〜第5のルーメン12〜14の配置は、このような例に限定されず、実施の形態に応じて適宜設定されてよい。例えば、図20及び図21に例示するように、第3〜第5のルーメン12〜14は配置されてもよい。
図20は、本変形例に係るカテーテル1の先端部分を例示する正面図である。また、図21は、図20のK−K線の断面を例示する。図21に例示されるように、本変形例に係る第1領域207には突条領域206が形成されておらず、左側の肉厚領域205bは、右側の肉厚領域205aよりも面積が大きくなるように構成されている。そして、比較的に面積の大きい肉厚領域205bに第3及び第5のルーメン(12、14)が配置され、比較的に面積の小さい肉厚領域205aに第4のルーメン13が配置されている。
この場合、図21に例示されるように、カテーテル1の断面は、第3〜第5のルーメンは各肉厚領域(205a、205b)に集められる比較的に単純な形状になる。そのため、カテーテル1を製造し易くすることができる。なお、第1のルーメン11の断面を比較的に大きく形成するためには、各肉厚領域(205a、205b)においてルーメンの配置されない無駄な領域を抑えたほうがよい。そのため、各肉厚領域(205a、205b)の面積は、各肉厚領域(205a、205b)に配置されるルーメンの数に応じて大きくなるように設定されてよい。なお、第3〜第5のルーメン12〜14の各開口部は、上記実施形態と同様に、狭径部4に設けられる。図20には、第3及び第5のルーメン(12、14)の各開口部(31a、31b)が例示されている。
<2.4>
また、例えば、上記実施形態では、輸液ルーメンとして、第3〜第5のルーメン12〜14の3つのルーメンが設けられている。しかしながら、輸液ルーメンの数は、3つに限定されなくてもよく、4つ以上であってもよい。図22Aは、4つの輸液ルーメンが形成される例を示す。また、図22Bは、5つの輸液ルーメンが形成される例を示す。
図22A及び図22Bは、図20のK−K線に対応する位置における断面を例示する。図22Aに例示されるように、第1領域207には、第1のルーメン11の他に、第3〜第6のルーメン(12〜14、30)の4つのルーメンが設けられてもよい。ここで、右側の肉厚領域205aには、第4及び第6のルーメン(13、30)の2つのルーメンが配置されている。また、左側の肉厚領域205bには、第3及び第5のルーメン(12、14)の2つのルーメンが配置されている。そのため、各肉厚領域(205a、205b)に設けられるルーメンの数は同じであり、各肉厚領域(205a、205b)の断面積は互いに同じになっている。なお、輸液ルーメンの開口部は、第3〜第5のルーメン12〜14と同様に、狭径部4に設けられる。すなわち、第6のルーメン30の開口部は狭径部4に設けられる(不図示)。
また、図22Bに例示されるように、第1領域207には、第1のルーメン11の他に、第3〜第7のルーメン(12〜14、30、32)の5つのルーメンが設けられてもよい。図22Bで例示されるカテーテルでは、右側の肉厚領域205aには、第4及び第6のルーメン(13、30)の2つのルーメンが配置されている。また、左側の肉厚領域205bには、第3及び第5のルーメン(12、14)の2つのルーメンが配置されている。そして、突条領域206に第7のルーメン32が配置されている。これによって、第3〜第7のルーメン(12〜14、30、32)それぞれを比較的に離間させることができる。なお、輸液ルーメンの数を増やすほど、第1のルーメン11の断面積は小さくなりうる。そのため、第1のルーメン11の断面積を比較的に大きめに確保するためには、輸液ルーメンの数は3〜5つまでの範囲で設定されるのが好ましい。
<2.5>
また、上記第3〜第6のルーメン(12〜14、30)は、断面円形状に形成されている。しかしながら、各ルーメンの断面形状は、このような例に限定されなくてもよく、実施の形態に応じて適宜選択されてよい。例えば、第3〜第6のルーメン(12〜14、30)それぞれの断面は楕円形状に形成されてもよい。
1…カテーテル、2…本体部、
201…基端部、202…先端部、203…隔壁、204…外周壁、
205…肉厚領域、206…突条領域、207…第1領域、208…第2領域、
3a〜3c…(第3〜第5のルーメンの)開口部、
4…狭径部、5…分岐部、
6a〜6e…(第1〜第5のルーメンの)枝管、
7a〜7e…(第1〜第5のルーメンの)コネクタ、
8a〜8e…(第1〜第5のルーメンの)クランプ、
9…側孔、
10…第2のルーメン(脱血ルーメン)、
11…第1のルーメン(返血ルーメン)、
111…第1部分、112…第2部分、113…第3部分、114…第4部分、
12…第3のルーメン(第1の輸液ルーメン)、
13…第4のルーメン(第2の輸液ルーメン)、
14…第5のルーメン(第3の輸液ルーメン)、
15…(第2のルーメンの)開口部(脱血口)、
16…(第1のルーメンの)開口部(返血口)、
17…ソフトチップ、
18a〜18c…(第3〜第5のルーメンのスリット型の)開口部、
19a〜19c…(第3〜第5のルーメンの側孔型の)開口部、
20a・20b…(第1及び第2のルーメン用)スタイレット、
21a・21b…(第1及び第2のルーメン用)スタイレットコネクタ、
22…(スタイレット先端の)開口部、
23・24…(第1及び第2のルーメン用のスタイレットの)内腔、
25…ダブルルーメンカテーテル、
26…(末端)開口部、
27…トリプルルーメンカテーテル、28…クワッドルーメンカテーテル、
29…クイントルーメンカテーテル、
30…第6のルーメン、
31a・31b…(第3及び第5のルーメンの)開口部、
32…第7のルーメン

Claims (4)

  1. 基端部と、
    前記基端部に対して軸方向の反対側に配置される先端部と、
    前記基端部から先端部の方に軸方向に沿って延びる隔壁と、
    前記隔壁を挟むように配置される断面半円状の第1領域及び第2領域と、
    前記第1領域内に配置され、前記基端部から前記先端部まで貫通し、前記先端部側においてエンドホール型の開口部を介して外部と連通する返血に利用可能な返血ルーメンと、
    前記第2領域内に配置され、断面半円状に形成され、前記返血ルーメンの開口部より基端部側に1〜11cm隔てて配置されるエンドホール型の半円状の開口部を介して外部と連通する脱血に利用可能な脱血ルーメンと、
    前記返血ルーメン及び前記脱血ルーメン以外に設けられる3つ以上の輸液ルーメンであって、前記第1領域内において前記返血ルーメンの周囲に配置される3つ以上の輸液ルーメンと、
    前記脱血ルーメンの開口部から前記先端部にかけて設けられ、前記脱血ルーメンを除いた前記返血ルーメン及び前記3つ以上の輸液ルーメンが配置され、前記先端部に近付くに従って細くなるようにテーパーを有する狭径部と、
    を備え、
    前記返血ルーメンの断面は、前記第1領域において周方向に拡がるような形状に形成され、前記各輸液ルーメンの断面よりも大きく形成され、
    前記脱血ルーメンの開口部は、軸方向に沿って前記基端部側に傾斜し、
    前記各輸液ルーメンは、前記狭径部に設けられる各開口部を介して外部と連通し、
    前記各輸液ルーメンの各開口部は前記狭径部のテーパーに沿うように形成される、
    カテーテル。
  2. 前記返血ルーメンの断面は、前記隔壁に沿う第1部分と、前記カテーテルの外周壁に沿う円弧状の第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分の端部同士をそれぞれ連結する第3部分及び第4部分を有し、
    前記第1の領域において、前記返血ルーメンの周方向の両側には、前記隔壁から連続する断面扇形状の一対の肉厚領域が設けられ、
    前記返血ルーメンの前記第2部分の一部には、当該外周壁側から前記隔壁側に突出する突条領域が設けられ、
    前記3つ以上の輸液ルーメンは、前記一対の肉厚領域及び突条領域のうちのいずれかに設けられることで、前記第1領域において周方向に沿って所定間隔を空けて配置される、
    請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記返血ルーメンの断面は、前記隔壁に沿う第1部分と、前記カテーテルの外周壁に沿う円弧状の第2部分と、前記第1部分及び前記第2部分の端部同士をそれぞれ連結する第3部分及び第4部分を有し、
    前記第1の領域において、前記返血ルーメンの周方向の両側には、前記隔壁から連続する断面扇形状の一対の肉厚領域が設けられ、
    前記各輸液ルーメンは、前記一対の肉厚領域のうちのいずれかに配置される、
    請求項1に記載のカテーテル。
  4. 前記3つ以上の輸液ルーメンのうちの少なくとも1つの開口部は、前記狭径部のテーパーに従って軸方向に沿って前記基端部側に傾斜するエンドホール型の開口部となっている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のカテーテル。
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