JP2016021875A - 両軸受リール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】両軸受リール100は、リール本体1と、側板5a,5bの間に、回転可能に保持されるスプール12と、スプール12を制動する制動ユニット10と、を備える。制動ユニット20は、カバー部6と、第1調整部32と、第2調整部34と、有する。カバー部6は、第1周縁部6f及び第2周縁部6gを有し、リール本体1に装着される。第1調整部32及び第2調整部34は、カバー部6にカバーされる。第1周縁部6fは、第1調整部32の少なくとも一部を露出させる第1開口部6hを有し、第2周縁部6gは、第2調整部34の少なくとも一部を露出させる第2開口部6iを有する。リール本体1は、第1開口部6hを覆う第1張り出し部9aを有する。
【選択図】図2
Description
リール本体1は、一体形成されたフレーム5と、フレーム5のハンドル2側に配置される側カバー7と、を有する。
制動ユニット20は、図2、図3及び図5に示すように、軸支持部8を有するカバー部6と、制動部30と、回路基板31と、制動部30の制動力を第1調整範囲で調整する第1調整部32と、制動部30の制動力を第2調整範囲で調整する第2調整部34と、スプール12の回転を検出する回転検出部36(図6参照)と、カバー部材38と、磁束遮蔽部材40と、を備える。
図2に示すように、カバー部6は、フレーム5の第1側板5aに着脱可能に装着される。カバー部6は、カバー本体6aと、カバー本体6aの内側面6bに装着される軸支持部8と、を有する。
カバー本体6aの内側面6bには、軸支持部8を固定するための複数(例えば3つ)の固定ボス部6cが形成される。また、内側面6bには、制動ユニット20の後述する第1調整操作部50及び第2調整操作部54を回動自在に装着するための第1装着ボス部6d及び第2装着ボス部6eが各別に形成される。第1装着ボス部6dは、第1軸X1を中心に筒状に形成される。第1軸X1は、カバー本体6aが第1側板5aに装着された状態で、後述するスプール軸16と同芯に配置される。第2装着ボス部6eは、第1軸X1と平行な第2軸X2を中心に形成される。第2軸X2は、第1軸X1よりも前方かつ竿取付脚5eの近くに配置される。
軸支持部8は、図2及び図3に示すように、スプール12のスプール軸16の一端を回転自在に支持する。スプール軸16はスプール12の回転軸の一例である。軸支持部8は、扁平有底円筒状の部材である。軸支持部8の中心には、スプール軸16の一端を回転自在に支持するための軸受18が収納される筒状の軸受収納部8aが内側面から突出して形成される。軸支持部8の外周面8bには、軸支持部8を開口5dの周囲で第1側板5aに対して着脱するための着脱リング22が回動自在に装着される。着脱リング22は公知のバヨネット構造によって、軸支持部8を第1側板5aに着脱可能に装着する。着脱リング22は外周面に径方向外方に突出する複数(例えば3つ)の爪部22aと、着脱操作のための操作把手22bと、を有する。複数の爪部22aは、厚さが徐々に薄くなる傾斜面を有し、開口5dの周囲に形成された図示しない複数の係合溝に係合する。操作把手22bを指先で下方に操作して、着脱リング22を一方向(例えば図2の反時計回り)に回転させると、爪部22aが係合溝から離脱し、軸支持部8及びカバー部6が第1側板5aから外れる。また、操作把手22bを指先で例えば上方に操作して、着脱リング22を他方向に回転させると、爪部22aが係合溝に係合し、軸支持部8及びカバー部6が第1側板5aに固定される。軸支持部8は、複数本(例えば3本)のボルト部材24によって、制動ユニット20の一部の構成とともにカバー部6に固定される。軸支持部8がカバー部6に固定された状態では、着脱リング22は、スプール軸方向の移動が規制され、軸支持部8に対して回転自在になる。
制動部30は、スプール12と一体回転可能に設けられる制動磁石44、及び制動磁石44の外周側に所定の隙間をあけて筒状に配置され、直列接続された複数のコイル46を有する。制動磁石44は、スプール軸16に一体回転可能に装着される。この実施形態では、制動磁石44は、接着によってスプール軸16に固定される。制動磁石44は、円筒形磁石である。複数のコイル46は、コイル取付部材48によって回路基板31に装着される。直列接続された複数のコイル46の両端は、回路基板31に電気的に接続される。この実施形態では、コイル46は4つ設けられる。各コイル46はそれぞれ円弧状に湾曲して形成され、複数のコイル4は、全体として概ね筒状に形成される。
回路基板31は、貫通孔31cを有する円板状に形成される。回路基板31は、軸支持部8の軸受収納部8aの外周側でスプール12と対向する面に装着される。回路基板31は、コイル46が装着される第1面31aと、第1面31aと反対側の第2面31bと、を有する。回路基板31は、ボルト部材24によって、軸支持部8、カバー部材38、及び磁束遮蔽部材40とともに、カバー部6に固定される。
第1調整部32は、制動部30の、制動力の時間変化が異なる複数の制動モードのいずれかを選択するために設けられる。この実施形態では、例えば、釣り糸の種類(たとえば、ナイロンライン、フロロカーボンライン(ポリフッ化ビニリデン製の糸)、PEライン(ポリエチレン繊維を縒り合わせた糸))に応じた3つの制動モードに調整可能である。
第2調整部34は、制動部30の、強さが異なる複数の制動力のいずれかを選択するために設けられる。この実施形態では、例えば、制動力の強さを8段階に調整可能である。第2調整部34は、少なくとも1つ(例えば3つ)の第2磁石54aを有する第2調整操作部54、及び3つの第2磁石54aに対向し、第2調整操作部54の調整位置を検出する第2検出部56を有する。
回転検出部36は、図4及び図5に示すように、制動磁石44の磁束の変化によって、スプール12の回転速度及びスプール12の回転方向を検出するために設けられる。また、スプール12の回転速度の時間変化によって釣り糸に作用する張力も検出可能である。回転検出部36は、回路基板31の第1面31aの内周側に、第1軸X1回りに間隔を隔てて配置された2つのホール素子36a、36bを有する。
カバー部材38は、図2に示すように、回路基板31、コイル46、及び回路基板31に搭載された電装品を絶縁するために設けられる合成樹脂製の段付き筒状の部材である。カバー部材38は、複数のコイル46の先端、内周部及び外周部を覆う第1カバー部38aと、回路基板31の外周部、内周部、第1面31a、及び第2面31bを覆い、第1カバー部38aと一体形成された第2カバー部38bと、を有する。第1カバー部38aは、制動磁石44の外周側に配置される。すなわち、カバー部材38は、コイル46及び検出部を含む電気部品が装着された回路基板31の全面を覆って、回路基板31を封止する。第2カバー部38bは、スプール12と対向する側で第1カバー部38aとの間に段差面38cを有する。なお、図3では、カバー部材38の図示を省略している。
磁束遮蔽部材40は、図6及び図7に示すように、例えば鉄板製の部材である。磁束遮蔽部材40は、第1検出部52及び第2検出部56に向かう制動磁石44の磁束を遮蔽するために設けられる。磁束遮蔽部材40を設けることによって、第1検出部52及び第2検出部56が制動磁石44の磁束の影響を受けることなく第1磁石50a及び第2磁石54aを精度よく検出できる。磁束遮蔽部材40は、第1検出部52と制動磁石44との間に配置される。また、磁束遮蔽部材40は、第2検出部56と制動磁石44との間にも配置される。磁束遮蔽部材40は、第2カバー部38bのスプール12と対向する段差面38cに固定されたリング状の第1遮蔽部40aと、回路基板31の第1面31aに、例えば接着などの適宜の固定手段によって固定され、第1遮蔽部40aよりも内周側を遮蔽する第2遮蔽部40bと、を有する。第1遮蔽部40aは、軸支持部8及びカバー部材38によって封止された回路基板31とともに、ボルト部材24によってカバー部6に固定される。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
この場合には、リール本体1からカバー部6を外すと、第1調整部32の第1露出部50cが第1開口部6hから露出するため、第1調整部32を操作できる。
5a 第1側板
5b 第2側板
6 カバー部
6f 第1周縁部
6g 第2周縁部
6h 第1開口部
6i 第2開口部
12 スプール
16 スプール軸
20 制動ユニット
32 第1調整部
34 第2調整部
50 第1調整操作部
50a 第1磁石
50c 第1露出部
52 第1検出部
54 第2調整操作部
54a 第2磁石
54c 第2露出部
56 第2検出部
100 両軸受リール
Claims (9)
- 対向する一対の側板を有するリール本体と、
前記側板の間に、回転可能に保持されるスプールと、
前記リール本体に装着され、前記スプールの回転を制動する制動ユニットと、
を備え、
前記制動ユニットは、
第1周縁部と、
前記第1周縁部とは異なる第2周縁部と、
前記第1周縁部から少なくとも一部が露出する第1露出部を有し、制動力を第1調整範囲で調整する第1調整部と、
前記第2周縁部から少なくとも一部が露出する第2露出部を有し、制動力を前記第1調整部と異なる第2調整範囲で調整する第2調整部と、
を有し、
前記リール本体は、
前記第1露出部及び前記第2露出部の少なくともいずれかを覆う規制部を有する、両軸受リール。 - 前記制動ユニットは、
前記第1周縁部に設けられ、前記第1露出部を露出させる第1開口部、及び前記第2周縁部に設けられ、前記第2露出部を露出させる第2開口部を有し、前記リール本体に装着可能なカバー部を有する、請求項1に記載の両軸受リール。 - 第1調整部及び第2調整部の少なくとも一部は、前記スプールの回転軸と直交する同一平面上に配置されている、請求項1又は2に記載の両受リール。
- 前記制動ユニットは、前記スプールを電気的に制動可能である、請求項1から3のいずれか1項に記載の両軸受リール。
- 前記第1調整部は、
少なくとも1つの第1磁石を有し、少なくとも一部が前記第1周縁部から露出する第1調整操作部と、
前記第1磁石に対向し、前記第1調整操作部の調整位置を検出する第1検出部と、を有する、請求項4に記載の両軸受リール。 - 前記第2調整操作部は、
少なくとも1つの第2磁石を有し、少なくとも一部が前記第2周縁部から露出する第2調整操作部と、
前記第2磁石に対向し、前記第2調整操作部の調整位置を検出する第2検出部と、を有する、請求項4又は5に記載の両軸受リール。 - 前記第1調整部は、
制動力の時間変化が異なる複数の制動モードのいずれかを選択するために設けられる、請求項4から6のいずれか1項に記載の両軸受リール。 - 前記第2調整部は、
制動力の大きさが異なる複数の制動力のいずれかを選択するために設けられる、請求項4から7のいずれか1項に記載の両軸受リール。 - 前記制動ユニットは、前記スプールを機械的に制動可能である、請求項1から3のいずれか1項に記載の両軸受リール。
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