JP2016021205A - リフォーム工事費用積算システム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1の技術では、建物のリフォーム前のCADデータとリフォーム工事用のCADデータとを使用して、リフォーム工事用の間取り図画面を編集可能状態で表示し、詳細に修正や変更を加えることができる。従って、具体的なリフォームプランがほぼ決定した状態で専門技術者により操作をすれば、きわめて正確な見積もり計算ができる。
一方、施主の具体的なリフォームプランが定まっていないような場合に、営業担当者が施主と相談をしながら試行錯誤をする場合には、より操作が簡単であって、リフォームに関する十分な専門知識を持たない者でも見積もり計算ができるシステムが望まれる。また、たとえ簡便なシステムであっても、十分に精度の高い見積もり計算をするシステムが望まれる。
本発明は以上の課題を解決するためになされたものである。
リフォーム対象の建物の各部位の配置を示すデータと、上記各部位の既存の構造物の種別を示すデータとを集合したものを既存図データとし、
リフォーム後の建物の各部位の配置を示すデータを集合したものを計画図データとし、
上記建物の各部位のリフォームのための基本工事に使用する基本部品の種別と単価と基本工賃の単価を含むデータ群と、上記既存の構造物の撤去工事単価を含むデータ群と、建物の部位毎の上記基本工事と置き換えられる提案工事に使用する指定部品の種別と単価と指定工賃の単価を含むデータ群とを含む単価データベースを、上記既存図データと計画図データとともに記憶する記憶装置と、
上記既存図データと単価データベースとを参照して、リフォーム対象の建物の全ての部位について、部位毎に、上記基本工事を施工した場合の、基本部品の種別と基本材料費と基本工賃と上記既存の構造物の撤去費とを含む基本仕様データを生成する基本仕様演算手段と、
上記基本仕様データ中から選択されたいずれかの部位について、その基本工事に使用する基本部品の種別と基本材料費と基本工賃と既存の構造物の撤去費を、上記部位と部品の関係を保持したまま、提案工事に使用する指定部品の種別と指定材料費と指定工賃と上記既存の構造物の撤去費に置き換えて、提案仕様データを生成する提案仕様演算手段と、
上記基本工事から提案工事への変更点を部位毎に出力し、提案仕様データによる部品の材料費と工賃と撤去費を集計してその結果を出力する集計手段とを備えたことを特徴とするリフォーム工事費用積算システム。
上記基本仕様演算手段は、
リフォームの対象部位を確定させた計画図データの、リフォーム対象部位について、部位毎に、上記基本工事を施工した場合の、基本部品の種別と基本材料費と基本工賃と上記既存の構造物の撤去費とを含む基本仕様データを生成することを特徴とする構成1に記載のリフォーム工事費用積算システム。
上記提案仕様演算手段は、
基本工事に使用する基本部品と提案工事に使用する対応する指定部品とを置き換える処理を実行し、かつ、
いずれかの部位について、上記基本部品が指定部品に置き換えられるとき、上記基本仕様データを参照して、同時に関連する別の部位について、いずれかの基本部品を指定部品に置き換えるように制御する連携処理を実行することを特徴とする構成1または2に記載のリフォーム工事費用積算システム。
上記提案仕様演算手段は、
基本工事に使用する付帯工事と提案工事に使用する対応する付帯工事とを置き換える処理を実行し、かつ、
いずれかの部位について、上記付帯工事が置き換えられるとき、上記基本仕様データを参照して、同時に関連する付帯工事を追加するように制御する連携処理を実行することを特徴とする構成1または2に記載のリフォーム工事費用積算システム。
上記提案仕様データと上記提案仕様演算手段の連携処理の結果とを使用して、上記付帯工事の工事業者に対する発注書を作成する工事自動発注手段を備えたことを特徴とする構成4に記載のリフォーム工事費用積算システム。
上記の単価データベースは、部位毎に原価と売価の割合を示すデータを含み、集計手段は、上記集計とともに利益計算の結果を出力することを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリフォーム工事費用積算システム。
ディスプレイに表示された計画図データ中の任意のエリアを指定することにより、複数の部位を一括して、同種のリフォームの対象として選択することを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のリフォーム工事費用積算システム。
コンピュータを、構成1または2に記載のシステムとして機能させるリフォーム工事費用積算プログラム。
構成8に記載のリフォーム工事費用積算プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
建物の部位毎に選択される部品の種別や撤去費の計算は、リフォーム対象の既存の建物の構造に依存する場合が多く、計算が複雑で熟練も必要である。そこで、基本仕様を定めておき、建物の部位毎に、その部位をリフォームする場合に必要な部品と工賃と既存の構造物の撤去費とを求めておく。その後、施主との応談により、部位毎に仕様変更をする。基本仕様と提案仕様とを、部位と部品の関係を保持したまま、そっくり置き換えをすれば、精度の高い見積もりができる。
<構成2の効果>
リフォーム対象部位が限定されている場合や、拡張増築が予定されているような場合には、計画図データのリフォーム対象部位について、基本仕様データを生成すればよい。
<構成3の効果>
一つの部位の基本部品を置き換えたときに別の部位の基本部品も置き換えるべき場合がある。このための連携データを基本仕様データに含めておき、同時に置き換えできれば、熟練者でなくても正確な見積もりができる。
<構成4の効果>
付帯工事を置き換えたときも、関連する付帯工事の置き換えが必要な場合がある。このための連携データを基本仕様データに含めておき、同時に置き換えできれば、熟練者でなくても正確な見積もりができる。
<構成5の効果>
提案仕様データ中に関連する付帯工事を漏れなく盛り込めれば、そのまま工事業者に自動的に該当する工事を発注できる。
<構成6の効果>
提案仕様データに利益計算に必要なデータを含めておけば、見積もりと同時に利益計算を実行できる。
<構成7の効果>
部位毎でなく、複数の部位を含むエリアを一括して選択して、リフォームの対象にすることもできる。
この実施例では、リフォーム対象の建物の間取り図12Aから、既存図データ14を生成する。さらに、施主の要求を満たすように作成したリフォーム後の間取り図12Bから、計画図データ20を生成する。このように、間取りについては予め施主との打ち合わせにより、ほぼ確定をさせておく。そして、建物の各部位をどのように構成するかについて、施主と打ち合わせをしながら、見積もり書を作成していく。
図のコンピュータ32は、記憶装置35に、予め既存図データ14と計画図データ20と単価データベース21とを記憶している。そして演算処理の結果基本仕様データ40と提案仕様データ42とを生成して、記憶装置35に格納する。また、コンピュータ32の演算処理装置33は、基本仕様演算手段72と提案仕様演算手段78と変更データ生成手段80として機能する。
この図を用いて、本実施例における基本仕様データ40の役割と基本仕様演算手段72の動作を説明する。基本仕様演算手段72は、図のように、既存図データ14と計画図データ20と単価データベース21とを参照して基本仕様データ40を生成する。既存図データ14は、既に説明したように、リフォーム対象の建物の各部位16毎の位置座標値18を備えている。また、各部位の既存の構造物種別19を示すデータを備えている。計画図データ20は、部位16毎の位置座標値18を備えている。
図に示すように、提案仕様演算手段78は、基本仕様データ40と変更データ43とを参照して、提案仕様データ42を生成する機能を持つ。基本仕様データ40は既に説明したように、建物の各部位16について、その部位に使用する基本部品58と基本工事60と撤去工事62を示している。提案仕様のためのデータは、すでに説明したように、基本仕様のためのデータと全く同一の形式のものである。
図2に示した操作画面34で、基本仕様のタブで、一階キッチンという部位を選択すると、図5に示すように、システムキッチンとガスコンロの機種等が表示される。図5の例では、この部位の変更が無いので、基本仕様のまま提案仕様が表示される。また、一階洗面脱衣室については、仕様変更があり、洗面化粧台と水栓器具の機種が提案仕様に変更されている。このように、該当部位を対応する部品に変更して、新たな見積もりを作成できる。
例えば、部位が「ポーチ」の場合には、図6に示すように、屋根葺材、破風・鼻隠し、軒天、床仕上げ材、ポーチ柱というように、部位(ポーチ)のリフォーム工事に必要な全ての部品が、基本仕様データ40中に表示されている。従って、仕様変更をしない場合には、そのまま提案仕様データの内容にすればよい。また、この部位の部品全部もしくはその一部を、単価データベース21(図3)中の提案工事用部位の指定部品に置き換えて、提案仕様データ42を得ることができる。既存図データ14中に既存のポーチがある場合には、その撤去費用も得られる。ここまでは実施例1の動作である。
例えば、既存のキッチンについて、新規なシステムキッチンを設置する場合には、キッチンセットの置き換えと同時に、これに連携する付帯工事を行わなければならない。このような場合、部位(キッチン)の指定工事には、内装工事と、住宅設備工事と、給排水工事と、電気工事とが伴う旨の連携データを属性データとしておく。データ形式は図6の例と同様である。指定部品と指定工事に属性データを追加すればよい。
例えば、図のリフォーム前の間取り図12Aに対して間取り図12Bのようにハッチングを付した3つの部屋を新たなフローリングでリフォームする場合を考える。このとき、基本仕様データ40に、3つの部屋毎に別々に基本部品と基本工事とを表示すると、変更データが重複して複雑になる。従って、3つの部屋を当時に同じフローリングにする場合には、部位毎でなく複数の部位をまとめて一括指定することを許容する。エリア一括指定手段124は、図示しないマウスで複数の部位を指定すると、そのエリア125について、一括処理を基本仕様演算手段72に依頼する。基本仕様演算手段72は、3つの部位について、まとめて一つの基本部品と基本工事とを演算処理して基本仕様データ40を生成するとよい。
以下、主要なプログラムによるシステムの動作をフローチャートにより説明する。図9は図3を参照しながら説明する。既存図データ14と計画図データ20と単価データベース21とは、記憶装置35(図2)に記憶されている。これらのデータを基本仕様演算手段72が読み取って、基本仕様データ40を生成する。
図10は図4を参照しながら説明する。まずステップS31で、記憶装置35から基本仕様データ40を読みだす。次に、ステップS32で、変更データ43を読む。変更データ43は、ある部位は新たな指定部品に置き換えるということと、ある部位は追加をするということと、ある部位は削除する、即ち、リフォームをしないということのいずれかを指示するデータである。これらの変更データ43は例えば、図2に示した操作画面34を操作して部位毎に指定されるものとする。施主と担当者とが面談しながら、リフォームの内容を逐次詰めていく状況である。
図11は図4の下の部分を参照しながら説明する。まず、集計手段102は、ステップS51で提案仕様データ42を読む。ステップS52では、工事項目106を部位毎に表示をする。工事項目の部分にはどの部位について、何をするかという表示をする。例えば、システムキッチンについて、改装をすると表示する。ステップS53では、その部位の基本工事60を表示をする。ここには、基本工事で何をするかという表示をする。例えば、その部位の交換をするとか新設をするという表示をする。
図12は図7を参照しながら説明する。上記のように、集計手段102を動作させることによって、指定された様々な部品や工事を採用した正確な見積もりができる。さらに、そのリフォーム工事の利益計算もできる。このほかに、工事自動発注手段126を動作させれば、付帯工事について、工事費用の明細とともに各工事会社に対する発注書を作成することができる。
14 既存図データ
16 部位
18 位置座標値
19 構造物種別
20 計画図データ
21 単価データベース
22 部位
24 部品種別
26 基本部品単価
28 基本工賃単価
30 諸経費単価
32 コンピュータ
33 演算処理装置
34 操作画面
35 記憶装置
36 撤去工事単価
38 諸経費単価
40 基本仕様データ
42 提案仕様データ
43 変更データ
44 指定部品単価
46 指定工賃単価
48 諸経費単価
50 費用補正条件
52 補正係数
58 基本部品
60 基本工事
62 撤去工事
64 基本材料費
66 基本工賃
68 撤去費
70 諸経費
72 基本仕様演算手段
78 提案仕様演算手段
80 変更データ生成手段
86 指定部品
88 指定工事
90 撤去工事
92 新材料費
94 新工賃
96 撤去費
98 諸経費
102 集計手段
104 集計データ
106 工事項目
108 基本項目
110 提案工事
112 材料費
114 工賃
116 撤去費
118 諸経費
123 連携データ
124 エリア一括指定手段
125 エリア
126 工事自動発注手段
127 発注書
Claims (9)
- リフォーム対象の建物の各部位の配置を示すデータと、上記各部位の既存の構造物の種別を示すデータとを集合したものを既存図データとし、
リフォーム後の建物の各部位の配置を示すデータを集合したものを計画図データとし、
上記建物の各部位のリフォームのための基本工事に使用する基本部品の種別と単価と基本工賃の単価を含むデータ群と、上記既存の構造物の撤去工事単価を含むデータ群と、建物の部位毎の上記基本工事と置き換えられる提案工事に使用する指定部品の種別と単価と指定工賃の単価を含むデータ群とを含む単価データベースを、上記既存図データと計画図データとともに記憶する記憶装置と、
上記既存図データと単価データベースとを参照して、リフォーム対象の建物の全ての部位について、部位毎に、上記基本工事を施工した場合の、基本部品の種別と基本材料費と基本工賃と上記既存の構造物の撤去費とを含む基本仕様データを生成する基本仕様演算手段と、
上記基本仕様データ中から選択されたいずれかの部位について、その基本工事に使用する基本部品の種別と基本材料費と基本工賃と既存の構造物の撤去費を、上記部位と部品の関係を保持したまま、提案工事に使用する指定部品の種別と指定材料費と指定工賃と上記既存の構造物の撤去費に置き換えて、提案仕様データを生成する提案仕様演算手段と、
上記基本工事から提案工事への変更点を部位毎に出力し、提案仕様データによる部品の材料費と工賃と撤去費を集計してその結果を出力する集計手段とを備えたことを特徴とするリフォーム工事費用積算システム。 - 上記基本仕様演算手段は、
リフォームの対象部位を確定させた計画図データの、リフォーム対象部位について、部位毎に、上記基本工事を施工した場合の、基本部品の種別と基本材料費と基本工賃と上記既存の構造物の撤去費とを含む基本仕様データを生成することを特徴とする請求項1に記載のリフォーム工事費用積算システム。 - 上記提案仕様演算手段は、
基本工事に使用する基本部品と提案工事に使用する対応する指定部品とを置き換える処理を実行し、かつ、
いずれかの部位について、上記基本部品が指定部品に置き換えられるとき、上記基本仕様データを参照して、同時に関連する別の部位について、いずれかの基本部品を指定部品に置き換えるように制御する連携処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のリフォーム工事費用積算システム。 - 上記提案仕様演算手段は、
基本工事に使用する付帯工事と提案工事に使用する対応する付帯工事とを置き換える処理を実行し、かつ、
いずれかの部位について、上記付帯工事が置き換えられるとき、上記基本仕様データを参照して、同時に関連する付帯工事を追加するように制御する連携処理を実行することを特徴とする請求項1または2に記載のリフォーム工事費用積算システム。 - 上記提案仕様データと上記提案仕様演算手段の連携処理の結果とを使用して、上記付帯工事の工事業者に対する発注書を作成する工事自動発注手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載のリフォーム工事費用積算システム。
- 上記の単価データベースは、部位毎に原価と売価の割合を示すデータを含み、集計手段は、上記集計とともに利益計算の結果を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリフォーム工事費用積算システム。
- ディスプレイに表示された計画図データ中の任意のエリアを指定することにより、複数の部位を一括して、同種のリフォームの対象として選択することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のリフォーム工事費用積算システム。
- コンピュータを、請求項1または2に記載のシステムとして機能させるリフォーム工事費用積算プログラム。
- 請求項8に記載のリフォーム工事費用積算プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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