JP2016020131A - 無人搬送車の搬送システム - Google Patents

無人搬送車の搬送システム Download PDF

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Abstract

【課題】無人搬送車の走行能力が過剰となることを回避しつつ必要な走行能力を確保することができる無人搬送車の搬送システムを提供する。
【解決手段】管制塔80と牽引車90を備え、管制塔80は、無人搬送車30を予め定められた走行路を走行させるときの少なくとも積載重量の情報を取得して、この取得した情報に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車30の駆動力が不足する時に、無人搬送車30に牽引車90を連結させて予め定められた走行路を走行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、無人搬送車の搬送システムに関するものである。
無人搬送車(AGV)の搬送システムにおいて、港湾で使用される無人搬送車としてもハイブリッド車が使用され、エンジンの出力制御(動作点制御)を行ったり、回生電力を多く確保することは燃費の向上につながる大切な要素である。また、大型運搬車両において、積車時と空車時に応じてバッテリ使用放電量を制御したりエンジン回転数を制御することにより燃費向上を図っている(例えば特許文献1)。
特開2004−153938号公報
ところで、コンテナを積んで走行する大型無人搬送車においては、車両重量(積載物を含む)が非積載時には20トンぐらいであり、コンテナ積載時では最大60トンぐらいになり、非積載時とコンテナ積載時では約3倍異なる。これは、自動車とは大きく異なる点である。車両重量(積載物を含む)ごとに必要な駆動力も異なり、最大積載量移載時の駆動力に合わせた車両では積載量が最大値以下の場合は過剰設計(オーバースペック)となり、燃料消費量、CO2発生量、部品コストが増加してしまう。
本発明の目的は、無人搬送車の走行能力が過剰となることを回避しつつ必要な走行能力を確保することができる無人搬送車の搬送システムを提供することにある。
請求項1に記載の発明では、走行駆動源としてエンジンと走行モータとを有し、荷物を搬送する無人搬送車を、予め定められた走行路を走行させる無人搬送車の搬送システムにおいて、前記無人搬送車を前記予め定められた走行路を走行させるときの少なくとも積載重量の情報を取得する情報取得手段と、前記無人搬送車と連結して前記予め定められた走行路を走行する連結車と、前記情報取得手段により取得した情報に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足する時に、前記無人搬送車に前記連結車を連結させて前記予め定められた走行路を走行させる連結制御手段と、を備えたことを要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、情報取得手段において無人搬送車を予め定められた走行路を走行させるときの少なくとも積載重量の情報が取得され、連結制御手段において、情報取得手段により取得した情報に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足する時に、無人搬送車に連結車が連結されて予め定められた走行路を走行させる。よって、無人搬送車の走行能力が過剰となることを回避しつつ必要な走行能力を確保することができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の無人搬送車の搬送システムにおいて、無人搬送車の走行モータの駆動用のバッテリの充電率を取得する充電率取得手段と、前記充電率取得手段により取得したバッテリの充電率に基づいて走行モータの駆動力を算出するモータ駆動力算出手段と、を更に備え、前記連結制御手段は、前記モータ駆動力算出手段により算出された走行モータの駆動力に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定するとよい。
請求項2に記載の発明によれば、無人搬送車の走行モータの駆動用のバッテリの充電率が充電率取得手段により取得され、モータ駆動力算出手段において、充電率取得手段により取得したバッテリの充電率に基づいて走行モータの駆動力が算出される。そして、連結制御手段において、モータ駆動力算出手段により算出された走行モータの駆動力に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定される。よって、走行モータの駆動力を加味して無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定することができる。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の無人搬送車の搬送システムにおいて、前記連結制御手段は、無人搬送車の走行パターンについての情報を取得して要求駆動力を算出するとよい。
請求項4に記載のように、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無人搬送車の搬送システムにおいて、連結車は駆動力が異なるものが用意されており、選択して使用されるとよい。
請求項5に記載のように、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無人搬送車の搬送システムにおいて、連結車は牽引車であるとよい。
請求項6に記載のように、請求項2に記載の無人搬送車の搬送システムにおいて、前記連結制御手段は、前記荷物を降ろして空荷になった状態の無人搬送車が走行可能なバッテリの充電率となるように連結車を連結させるとよい。
本発明によれば、無人搬送車の走行能力が過剰となることを回避しつつ必要な走行能力を確保することができる。
実施形態の無人搬送車の搬送システムが用いられるコンテナターミナルの概略平面図。 無人搬送車の構成を示す図。 駆動力を説明するための図。 別例における駆動力を説明するための図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
本実施形態では、無人搬送車の搬送システムは港湾のコンテナターミナルにおける荷物としてのコンテナを搬送する無人搬送車の運行管理を行う場合に適用している。
図1は、港湾におけるコンテナターミナルの概略平面を示しており、コンテナターミナルにおいて、無人搬送車30が周回コース(図1中、白抜き矢印で示す反時計回りの周回コース)を走行する。無人搬送車30は、駆動に関しハイブリッドシステムを有している。コンテナ船S1からコンテナ70がガントリークレーン50で積み降ろされる。ガントリークレーン50で積み降ろされたコンテナ70が無人搬送車30に搭載される。
コンテナターミナルには無人搬送車の走行路40,41が設定されている。走行路40,41を無人搬送車30がコンテナ70を積んで走行する。無人搬送車30は目的地となるラバータイヤクレーン60まで走行路40を通って走行する。ラバータイヤクレーン60で無人搬送車30からコンテナ70が降ろされる。コンテナ70が降ろされた空車となった無人搬送車30は走行路41を通って走行してガントリークレーン50に戻る。無人搬送車30を走行させる際においては、直線はスピードを出すが、カーブは中程度の速度で通過する。
次に、図2を用いて無人搬送車30の構成について説明する。
無人搬送車の車体31は4つの車輪32を有している。無人搬送車はパラレルハイブリッド方式の車両であって、車体31には走行用のエンジンEnに加えて、走行モータ33、減速機34、インバータ36、バッテリ(蓄電装置)35、車載コンピュータ(ECU)37、充電率検出部(バッテリECU)38、無線通信機器39等が搭載されている。そして、エンジンEnと走行モータ33などによりハイブリッドシステムを構成している。つまり、無人搬送車30は、走行駆動源としてエンジンEnと走行モータ33とを有している。エンジンEnは、ディーゼルエンジンでもガソリンエンジンでもよい。バッテリ35の電力はインバータ36を介して走行モータ33に供給され、この電力供給に伴う走行モータ33の駆動により減速機34を介して2つの車輪32aが回転駆動される。また、無人搬送車30の減速時には、走行モータ33及びインバータ36から回生による電力が発生し、発生した電力はバッテリ35に充電される。バッテリ35として、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池、鉛蓄電池等を挙げることができる。
充電率検出部38はバッテリ35の充電率(SOC)を検出する。充電率検出部38によるバッテリ35の充電率(SOC)の検出結果は車載コンピュータ37および無線通信機器39に送られる。車載コンピュータ37はインバータ36等を制御する。無線通信機器39は充電率検出部38によるバッテリ35の充電率(SOC)の検出結果等を無線にて外部の管制塔80(図1参照)に送信する。
図1に示すように、無人搬送車の搬送システム10の構成として、管制塔80を備えている。管制塔80はデータサーバを有する。そして、管制塔80は、データサーバから、無人搬送車30を予め定められた走行路40,41を走行させるときの少なくとも積載重量の情報(次の無人搬送車の走行の際のコンテナの重さの情報)を取得する。管制塔80は、その他に無人搬送車の走行パターン情報等もあわせて取得する。
管制塔80は無人搬送車30の無線通信機器39と無線通信を行う。また、管制塔80から無人搬送車30の無線通信機器39を介して車載コンピュータ37に走行指令が送られる。この走行指令を従って無人搬送車30の車載コンピュータ37は無人搬送車30を予め定められた走行路40,41を速度、加速度等を制御しつつ走行させる。
また、管制塔80は、無人搬送車30との間の無線通信により、充電率検出部38によるバッテリ35の充電率(SOC)の検出結果を取り込むことができる。
また、管制塔80は、ガントリークレーン50に指令を送り所望の動作(荷役作業)を行わせる。管制塔80は、ラバータイヤクレーン60に指令を送り所望の動作(荷役作業)を行わせる。
図1に示すように、実施形態の無人搬送車の搬送システムにおいては、連結車としての牽引車90が使用される。牽引車90は、無人搬送車30と連結されて予め定められた走行路を走行することができ、牽引車90は無人搬送車30の前で無人搬送車30を引っ張ることができる。コンテナ船S1側に牽引車90の置場Z1が設けられているとともにヤード側に牽引車90の置場Z2が設けられている。牽引車90の置場Z1,Z2において、牽引車90は駆動力が異なるものが用意されており、選択して使用される。
コンテナ船S1側の牽引車90の置場Z1において牽引車90が待機しており、牽引車90は走行路100,101,102を通って走行してガントリークレーン50によるコンテナの積み込みエリアであるA地点に走行できるようになっている。また、ラバータイヤクレーン60によるコンテナの積み降ろしエリアであるB地点から牽引車90は走行路103,104,105を通ってヤード側の置場Z2に走行できるようになっている。コンテナを降ろして空荷(コンテナを積載していない状態)となった無人搬送車30はガントリークレーン50の手前のC地点に移動する。
牽引車90は無人搬送車30の前に連結できる。そして、牽引車90は連結した無人搬送車30を牽引して無人搬送車30の走行を補助する。
牽引車90の牽引能力について、重量がXトンのコンテナを牽引できる能力を、記号F(Xt)で表記する。例えば、F(10t)とは10トンのコンテナを牽引できる能力を表している。また、F(20t)とは20トンのコンテナを牽引できる能力を表している。さらに、F(40t)とは40トンのコンテナを牽引できる能力を表している。なお、牽引車90のコンテナ船側の置場Z1とヤード側の置場Z2との間で牽引車90の台数が調整されるようになっている。
図3は、無人搬送車30を牽引車90で牽引する本実施形態における駆動力分配(割付)を説明するための説明図である。
図3において縦軸には要求駆動力をとっている。図3の横軸において、バッテリ35の充電率(SOC)が高い場合と、バッテリ35の充電率(SOC)が低い場合を示している。バッテリ35の充電率(SOC)が低いほど走行モータ33によるアシスト量が少なくなる。
図3においてエンジンEnの搬送能力である駆動力について、重量がYトンのものを搬送できる能力を、記号F(Yt)で表記する。例えば、F(10t)とは、10トンのものを移送できる駆動力を有することを表している。また、走行モータ33の搬送能力である駆動力について、重量がZトンのものを搬送できる能力を、記号F(Zt)で表記する。例えば、F(20t)とは、20トンのものを移送できる駆動力を有することを表している。
図3の例では、空荷になった状態の無人搬送車30が単独で走行可能なバッテリ35の充電率となるように牽引車90を連結させる。つまり、コンテナを降ろした空荷かつバッテリ充電率が低いときに無人搬送車単独で必要最低限の駆動力による走行をすることが可能な駆動源(エンジン出力とモータ出力の和)となっているとともに、コンテナを積んだ積載時にはコンテナの重量の分だけ牽引車90でパワーアップできるようになっている。具体的には、無人搬送車30の本体重量が20トンであるとともにコンテナの重量(積載重量分)が20トンとしており、要求駆動力は40トン相当である。バッテリ35の充電率が高い時の走行モータ33による駆動力とエンジンEnによる駆動力の和が無人搬送車の最大駆動力となる。バッテリ35の充電率が低い時の走行モータ33による駆動力とエンジンEnによる駆動力の和が無人搬送車の最小駆動力となる。要求駆動力に対し無人搬送車のエンジンEnによる駆動力と無人搬送車の走行モータ33による駆動力との和に不足する分だけ牽引車90による牽引力で補う。よって、動力のつり合いを表す式としては、例えば、図1において無人搬送車30に牽引車90を連結した駆動ユニットUN1においては、F(車両本体重量:20t+コンテナ重量:20t)=エンジンF(10t)+モータF(20t)+牽引車F(10t)となる。
そして、バッテリ35の充電率(SOC)が高い場合、具体的には図1での無人搬送車30に牽引車90を連結した駆動ユニットUN2では次のようにする。無人搬送車のエンジンEnによる駆動力が10トン相当、無人搬送車の走行モータ33による駆動力が20トン相当であり、無人搬送車の駆動力が30トン相当であり、不足分の10トン相当を牽引車90による牽引力で補う。
一方、バッテリ35の充電率(SOC)が低い場合、具体的には図1での無人搬送車30に牽引車90を連結した駆動ユニットUN3では次のようにする。無人搬送車のエンジンEnによる駆動力が10トン相当、無人搬送車の走行モータ33による駆動力が10トン相当であり、無人搬送車の駆動力が20トン相当であり、不足分の20トン相当を牽引車90による牽引力で補う。
管制塔80は、取得した情報に基づいて要求駆動力を算出するとともに要求駆動力に対し無人搬送車30の駆動力が不足する時に、無人搬送車30に牽引車90を連結させて予め定められた走行路を走行させる牽引指令を出す。また、管制塔80は、無人搬送車30の走行モータ33の駆動用のバッテリ35の充電率を取得する。さらに、管制塔80は、無人搬送車30との通信により取得したバッテリ35の充電率に基づいて走行モータ33の駆動力を算出する。また、管制塔80は、無人搬送車30の走行パターンについての情報を取得して要求駆動力を算出する。
次に、無人搬送車の搬送システム10の作用について説明する。
エンジンEn、インバータ36、バッテリ35を有する無人搬送車のハイブリッド車両において、積載重量・走行パターンを入手後、要求駆動力を事前に推定し、無人搬送車30の不足する駆動力を補える最適な牽引車90を、無人搬送車のバッテリ35の充電率(SOC)を考慮して選定し、連結してコンテナを運搬する。走行パターンとは、コンテナ船が違う場所にある等によって無人搬送車30の行き先が違ったり、それによって加減速が違ったりすることである。
また、空荷時には、無人搬送車30のみで移動する。
一方、積載時には、最適な牽引ができる牽引車90を連結して移動する。よって、無人搬送車30と牽引車90を結合することで、要求駆動力に応じた駆動ユニットを提供が可能となり、港湾全体(無人搬送車による搬送システム)で燃料消費量を低減することができるとともに、部品の小型化に伴うコスト削減を図ることができる。
具体的に、図1における無人搬送車の走行経路として、A地点から出発してB地点を経由してC地点にいくルートで説明する。
牽引制御は、下記の手順で行われる。
まず、上位システムである管制塔80は、次のコンテナの搬送対象の無人搬送車についての積載重量情報・走行パターン情報をデータサーバから受け取る。そして、管制塔80は、積載重量情報・走行パターン情報からコンテナの必要搬送積載重量(図3の積載重量分)を計算する。
一方、無人搬送車の車載コンピュータ37は、無線通信機器39を介してA地点の直前のC地点にて無人搬送車のバッテリ35の充電率(SOC)を管制塔80に送信する。管制塔80は、無人搬送車のバッテリ35の充電率(SOC)から走行モータ33の使用可能量を考慮し走行モータ33の駆動力を計算する。具体的には、例えばバッテリ35の充電率とモータ駆動力の関係を予め求めておき、それを使ってモータ駆動力を算出する。
管制塔80は、無人搬送車のエンジンEnの駆動力と走行モータ33の駆動力の和を算出して無人搬送車の駆動力を求める。
管制塔80は、車両本体重量とコンテナの必要搬送積載重量の和を算出して要求駆動力を求める。管制塔80は、要求駆動力から無人搬送車の駆動力を差し引いて不足駆動力を求める。管制塔80は、不足駆動力から最適の牽引車90を選定する。管制塔80が牽引車90に指示を出し、牽引車90を置場(コンテナ船側)Z1からA地点での無人搬送車30の前方へ移動させる。
自動で無人搬送車30と牽引車90が連結される。そして、牽引車90により無人搬送車30をB地点のラバータイヤクレーン60付近まで牽引する。
自動で無人搬送車30と牽引車90とが切り離される。管制塔80が牽引車90に指示を出し、牽引車90を置場(ヤード側)Z2へ移動させる。
管制塔80が空荷の無人搬送車30を指定されたC地点へ移動させる。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)無人搬送車の搬送システム10の構成として、管制塔80と牽引車90を備える。情報取得手段および連結制御手段としての管制塔80は、無人搬送車30を予め定められた走行路40,41を走行させるときの少なくとも積載重量の情報を取得して、この取得した情報に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車30の駆動力が不足する時に、無人搬送車30に牽引車90を連結させて予め定められた走行路を走行させる。よって、無人搬送車30の走行能力が過剰となることを回避しつつ必要な走行能力を確保することができる。詳しくは、無人搬送車30に牽引車90を連結して(一体化して)駆動ユニットを構成することにより、空荷時での無人搬送車30の過剰性能を無くすことで、燃料消費量を低減することができる。また、移載時、積載重量に応じた最適な牽引車90を選択することにより牽引車90での補助により、無人搬送車30よる駆動力と牽引車90による駆動力の和を搬送能力とすることによって過剰性能を無くし、燃料消費量を低減することができる。さらに、無人搬送車30での駆動力の最適化を図ることにより部品の小型化およびコスト削減を図ることができる。
(2)充電率取得手段およびモータ駆動力算出手段としての管制塔80は、無人搬送車30の走行モータ33の駆動用のバッテリ35の充電率を取得して、取得したバッテリ35の充電率に基づいて走行モータ33の駆動力を算出する。そして、連結制御手段としての管制塔80は、算出された走行モータの駆動力に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定する。よって、走行モータの駆動力を加味して無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定することができる。つまり、バッテリ35の充電率に応じた走行モータ33の駆動力を算出して、無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定することができる。
(3)連結制御手段としての管制塔80は、無人搬送車30の走行パターンについての情報を取得して要求駆動力を算出するので、無人搬送車30の走行パターンに応じて要求駆動力を算出することができる。
(4)牽引車90は駆動力が異なるものが用意されており、選択して使用する構成としたので、最適な牽引車90を用いて牽引することができる。
(5)連結車は牽引車90であるので、容易に必要な走行能力を確保することができる。
(6)連結制御手段としての管制塔80は、コンテナを降ろして空荷になった状態の無人搬送車が走行可能なバッテリ35の充電率となるように牽引車90を連結させるようにしたので、必要な走行能力を確保することができる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
・図3に代わり図4示すごとく、より低出力のエンジンを用いて空荷の時にバッテリの充電率が低い時には牽引車で牽引させるシステム構成としてもよい。つまり、空荷かつバッテリ充電率が高い時には無人搬送車単独でギリギリ走行可能であり、空荷かつバッテリ充電率が低下した時には牽引車を用いて走行する設計としてもよい。図4に示すように低出力化したエンジンを用いた場合において駆動力を分配する。
図4の例でも、無人搬送車の本体重量が20トンであるとともにコンテナ重量(積載重量分)が20トンとしており、要求駆動力は40トン相当である。バッテリ35の充電率が高い時の走行モータ33による駆動力とエンジンEnによる駆動力の和が無人搬送車の最大駆動力となる。バッテリ35の充電率が低い時の走行モータ33による駆動力とエンジンEnによる駆動力の和が無人搬送車の最小駆動力となる。要求駆動力に対し無人搬送車のエンジンEnによる駆動力と無人搬送車の走行モータ33による駆動力との和に不足する分だけ牽引車90による牽引力で補う。
図4では無人搬送車のエンジンEnによる駆動力が5トン相当であり、低出力化したエンジンである。バッテリ35の充電率(SOC)が高い場合において、無人搬送車の走行モータ33による駆動力が15トン相当であり、無人搬送車の駆動力が20トン相当であり、不足分の20トン相当を牽引車90による牽引力で補う。一方、バッテリ35の充電率(SOC)が低い場合において、無人搬送車のエンジンEnによる駆動力が5トン相当、無人搬送車の走行モータ33による駆動力が10トン相当であり、無人搬送車の駆動力が15トン相当であり、不足分の25トン相当を牽引車90による牽引力で補う。バッテリ35の充電率(SOC)が低い場合は、空荷でも無人搬送車単独では走行できないため図1のB地点からC地点までの走行路41においては牽引車90を用いる。
・1台の無人搬送車30に複数台の牽引車90を連結してもよい。
・連結車は無人搬送車30の前で無人搬送車30を引っ張る牽引車90であったが、連結車は無人搬送車30の後ろで無人搬送車30を押す車両であってもよい。
・無人搬送車はパラレル方式のハイブリッド車であったが、これに代わり、シリーズ方式のハイブリッド車でもシリーズパラレル方式のハイブリッド車でもよい。
・荷物の例として、コンテナで説明したが、無人搬送車に積載する荷物の種類は特に限定されない。また、無人搬送車の搬送システムを港湾のコンテナターミナルの例として説明したが荷物を搬送する無人搬送車システムであれば、工場内における部品等の荷物を搬送するシステムに適用してもよい。
10…無人搬送車の搬送システム、30…無人搬送車、33…走行モータ、35…バッテリ、40…走行路、41…走行路、80…管制塔、90…牽引車。

Claims (6)

  1. 走行駆動源としてエンジンと走行モータとを有し、荷物を搬送する無人搬送車を、予め定められた走行路を走行させる無人搬送車の搬送システムにおいて、
    前記無人搬送車を前記予め定められた走行路を走行させるときの少なくとも積載重量の情報を取得する情報取得手段と、
    前記無人搬送車と連結して前記予め定められた走行路を走行する連結車と、
    前記情報取得手段により取得した情報に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足する時に、前記無人搬送車に前記連結車を連結させて前記予め定められた走行路を走行させる連結制御手段と、
    を備えたことを特徴とする無人搬送車の搬送システム。
  2. 無人搬送車の走行モータの駆動用のバッテリの充電率を取得する充電率取得手段と、
    前記充電率取得手段により取得したバッテリの充電率に基づいて走行モータの駆動力を算出するモータ駆動力算出手段と、
    を更に備え、
    前記連結制御手段は、前記モータ駆動力算出手段により算出された走行モータの駆動力に基づいて要求駆動力に対し無人搬送車の駆動力が不足するか否か判定することを特徴とする請求項1に記載の無人搬送車の搬送システム。
  3. 前記連結制御手段は、無人搬送車の走行パターンについての情報を取得して要求駆動力を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の無人搬送車の搬送システム。
  4. 連結車は駆動力が異なるものが用意されており、選択して使用されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の無人搬送車の搬送システム。
  5. 連結車は牽引車であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無人搬送車の搬送システム。
  6. 前記連結制御手段は、前記荷物を降ろして空荷になった状態の無人搬送車が走行可能なバッテリの充電率となるように連結車を連結させることを特徴とする請求項2に記載の無人搬送車の搬送システム。
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