JP2016019218A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、小型のアンテナ装置において、装置を組み立てる際の取り扱いを容易にするアンテナ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のアンテナ装置は、複数の折り返し部が設けられた導電線部と、導電線部の互いに隣接する箇所同士を固定する固定部と、を有するアンテナ素子と、アンテナ素子を保持し、少なくとも固定部を露出するように設けられた開口部を有する外装体と、を備える。また、アンテナ素子は、板状又は薄膜状であってもよい。
【選択図】図3
【解決手段】本発明のアンテナ装置は、複数の折り返し部が設けられた導電線部と、導電線部の互いに隣接する箇所同士を固定する固定部と、を有するアンテナ素子と、アンテナ素子を保持し、少なくとも固定部を露出するように設けられた開口部を有する外装体と、を備える。また、アンテナ素子は、板状又は薄膜状であってもよい。
【選択図】図3
Description
本発明は、アンテナ装置に関する。特に、車載用アンテナ装置における、アンテナ素子の形状及びアンテナ素子の外装体の形状に関する。
近年、車載用メディアの発展に伴い、自動車にはそれぞれのメディアに対応した周波数帯の送受信のために多種多様なアンテナシステムが搭載され、使用周波数帯も広範囲に広がっている。その中でも、AM/FM帯のアンテナは標準的に車両に搭載されており、音楽やスポーツ中継の放送をはじめ、交通情報や天気情報の取得に利用されている。また、カーナビゲーションシステムにおいて、渋滞情報などの最新の交通情報をドライバに伝えるための通信システムである道路交通情報通信システム(VICS(登録商標):Vehicle Information & Communication System)にも利用されており、快適なカーライフをおくるための、最も基本的な装備の一つである。
近年、車両に搭載されるアンテナ装置は、車両の美的外観が損なわれないデザイン、または使用者にアンテナの存在を感じさせないデザインが求められている。そこで、スポイラ等の車両用パーツに内蔵されたアンテナ装置の開発が進められており、例えば、特許文献1には、スポイラに内蔵されたAM/FM帯の電波を受信するアンテナ装置が開示されている。
しかしながら、特許文献1のようにアンテナ装置をスポイラ等の車両用パーツに内蔵し、また、多様な車両用パーツに対する汎用性を持たせるためには、アンテナ装置のサイズの小型化が要求される。一方で、AM/FM帯のアンテナにおいて、FM帯の電波に対する受信感度を向上するためにはアンテナ素子のアンテナ長を長くする必要がある。小型のアンテナ装置において、アンテナ長を十分に長くする手段として、アンテナ素子の形状をメアンダ形状、らせん形状、又はフラクタルパターンのような空間充填曲線状にすることが知られている。しかし、上記の形状のアンテナ素子は、製造時における搬送等の際にその形状が歪みやすく、操作性が良くないという問題があった。
本発明は、小型のアンテナ装置において、装置を組み立てる際の取り扱いを容易にするアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態によるアンテナ装置は、複数の折り返し部が設けられた導電線部と、導電線部の互いに隣接する箇所同士を固定する固定部と、を有するアンテナ素子と、アンテナ素子を保持し、少なくとも固定部を露出するように設けられた開口部を有する外装体と、を備える。
また、別の態様において、アンテナ素子は、板状又は薄膜状であってもよい。
また、別の態様において、外装体は、アンテナ素子の一方の面側に配置された第1面部及びアンテナ素子の他方の面側に配置された第2面部を有してもよい。
また、別の態様において、アンテナ素子は、外装体に埋め込まれていてもよい。
また、別の態様において、外装体は、第1面部のみに開口部を含んでもよい。
また、別の態様において、外装体は、薄板部と、薄板部よりも板厚が厚く、薄板部を画定する厚板部と、を含んでもよい。
また、別の態様において、薄板部と厚板部とはハニカム構造を構成してもよい。
また、別の態様において、アンテナ素子は、アンテナ素子が伸長する第1平面及び第2平面を有し、第1平面と第2平面とは、第1平面に対して異なる高さに位置してもよい。
本発明によれば、小型のアンテナ装置において、製造時には、撓まないよう固定した後に打ち抜くことでアンテナの長さを調整できるアンテナ装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明に係るアンテナ装置について説明する。但し、本発明のアンテナ装置は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
〈実施形態1〉
図1乃至図4を用いて、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置のアンテナ素子及び外装体に覆われたアンテナ素子の構成を説明する。
図1乃至図4を用いて、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置のアンテナ素子及び外装体に覆われたアンテナ素子の構成を説明する。
[アンテナ装置の概要]
図1は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置のアンテナ素子の構成の一例を示す斜視図である。また、図2は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置のアンテナ素子の構成の一例を示す平面図である。図1及び図2に示すように、アンテナ素子100は、複数の折り返し部120、122が設けられた導電線部110、112と、導電線部110、112の互いに隣接する箇所同士を固定する複数の固定部130、132と、導電線部112の端部に設けられた給電点140とを有する。ここで、固定部130−1、130−2、及び130−3を特に区別しない場合は、単に固定部130という。
図1は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置のアンテナ素子の構成の一例を示す斜視図である。また、図2は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置のアンテナ素子の構成の一例を示す平面図である。図1及び図2に示すように、アンテナ素子100は、複数の折り返し部120、122が設けられた導電線部110、112と、導電線部110、112の互いに隣接する箇所同士を固定する複数の固定部130、132と、導電線部112の端部に設けられた給電点140とを有する。ここで、固定部130−1、130−2、及び130−3を特に区別しない場合は、単に固定部130という。
図1に示すアンテナ素子100の導電線部110、112と、折り返し部120、122と、固定部130、132とは板状であり、塑性を有するように金属材料を薄く形成した金属である、いわゆる板金を使用することができる。板金アンテナとして、アルミニウムや銅を含む板金アンテナを使用することができる。また、導電線部110、112は、板状の他に薄膜状(フィルム状)であってもよい。導電線部110、112が薄膜状の場合、導電線部110、112は樹脂製のフィルムによってラミネートされていてもよい。また、導電線部は樹脂製のフィルム等の支持部材に印刷されていてもよい。
導電線部110、112は主にD2方向に伸長しており、折り返し部120、122及び固定部130、132は主にD1方向に伸長している。また、端部に給電点140が設けられた導電線部112と導電線部112に隣接する導電線部110との間に配置された折り返し部122及び固定部132は、D1方向及びD3方向に伸長している。つまり、アンテナ素子100は、導電線部112が伸長する第1平面(D1−D2平面)と、導電線部110が伸長する第2平面(D1−D2平面)とを有している。ここで、第1平面と第2平面とは異なる平面を有しており、第2平面は第1平面に対して垂直方向(D3方向)に異なる高さに位置する。
図1及び図2では、上記第1平面と上記第2平面とがD1方向に隣接した構成を例示したが、この構成に限定されず、アンテナ素子100はD3方向に高さが異なる平面がD2方向に隣接した構成を有していてもよい。具体的には、導電線部110、112がD2方向に伸長する途中でD3方向にも伸長する構成であってもよい。また、図1及び図2では、導電線部110がD1方向に進むにつれてD2方向の長さが短くなる構成を例示したが、この構成に限定されず、取り付ける車両部品に応じて多様な形態をとることができる。
固定部130は、2つの導電線部110の互いに隣接する箇所同士を接続しており、例えば、D1方向に隣接する固定部130−1及び130−2、また、130−2及び130−3は、互いにD2方向に異なる位置に配置されている。ただし、全ての固定部130が互いにD2方向に異なる位置に配置されているのではなく、図1及び図2に示すように、固定部130−2に隣接する2つの固定部130−1及び130−3はD2方向に同じ位置に配置されている。図1及び図2では、隣接する固定部130−1及び130−2がD2方向にずれて配置された構成を例示したが、この構成に限定されず、隣接する固定部130−1及び130−2がD2方向に同じ位置に配置された構成であってもよい。
図1では、給電点140付近の導電線部112はD3方向に屈曲した形状を有しているが、これに限定されず、アンテナ素子を実装するアンテナ装置に適合するように形状を自在に設計することができる。
次に、アンテナ素子100を覆う外装体を取り付けたアンテナ装置の構成を説明する。図3は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置の外装体によって覆われたアンテナ素子の構成の一例を示す斜視図である。
図3に示す外装体200は、アンテナ素子100を固定し、少なくとも固定部130、132を露出するように設けられた開口部210、211、212を有する。また、外装体200は、薄板部220と、薄板部220よりも板厚が厚く、各々の薄板部220を画定する厚板部230とを有する。図3に示す外装体200において、開口部211、212は薄板部220に設けられている。また、外装体200の薄板部220は、各々の薄板部220が六角形になるように厚板部230によって画定されている。つまり、薄板部220及び厚板部230はハニカム構造が形成されている。図3では、薄板部220が六角形である構成を例示したが、この構成に限定されず、例えば四角形や五角形などの多角形、円形、楕円形、湾曲した凹部を有する曲線形状などの構成を使用することができる。また、外装体200としては、樹脂材料を使用することができる。外装体200に使用する樹脂材料としては、PP(ポリプロピレン)樹脂等の非導電性の材料を使用することができる。
上記のように、薄板部220には複数の開口部211、212が設けられている。開口部211、212は、D1方向及びD2方向に互いに異なる位置に設けられている。また、開口部211又は212は、開口部211の中心又は212の中心と薄板部220の中心とが一致しない位置に設けられている。ここで、図3では、各々の薄板部220に対して2つの開口部211、212が設けられている構成を例示したが、この構成に限定されず、各々の薄板部220に対して開口部が1つだけ設けられていてもよく、また、各々の薄板部220に対して複数の開口部が設けられていてもよい。薄板部220に複数の開口部を設ける場合、上記のように開口部211又は212の中心と薄板部220の中心とがずれた位置に設けられることで、複数の開口部同士の間隔を広く確保することができ、薄板部の強度を維持することができる。ただし、薄板部の強度が維持できれば、複数の開口部はD1方向又はD2方向のいずれかにおいて同じ位置に設けられていてもよい。また、開口部は、開口部の中心と薄板部の中心が一致した位置に設けられていてもよい。
また、図3において、外装体200は外周領域にも薄板部240を有する。図3に示す外装体200では、外周領域の薄板部240には開口部が設けられていないが、必要に応じて外周領域の薄板部240に開口部を設けてもよい。また、開口部を設ける必要がなければ、外装体の外周領域は薄板部を有していなくてもよい。また、開口部は薄板部220だけでなく、厚板部230に設けられていてもよい。
また、外装体200は、回路格納部250を有する。回路格納部250は後述するように、アンテナ素子100の給電点140に接続される増幅回路を覆うように配置されている。回路格納部250は、増幅回路への物理的な衝撃を緩和し、増幅回路への水分の侵入を防ぐように密閉されていてもよい。また、図3では、回路格納部250が厚板部230に比べてD3方向に突出した構成を例示したが、この構成に限定されず、回路格納部250が厚板部230と同じ厚さであってもよく、また、回路格納部250が厚板部230よりも薄くてもよい。
次に、図3に示したアンテナ装置の断面構造について図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置の外装体によって覆われたアンテナ素子のA−B断面図である。
図4によると、外装体200は、アンテナ素子100が伸長するD1−D2平面の紙面上方(D3矢印方向)の面側に配置された第1面部、及び紙面下方(D3矢印の逆方向)の面側に配置された第2面部を有する。より詳細に説明すると、外装体200は開口部210、211において露出された固定部130、132を除いてアンテナ素子100を埋め込むように配置されている。つまり、外装体200は固定部130、132を除きアンテナ素子100の第1面側及び第2面側に配置されている。
また、図4によると、開口部210、211は、外装体200の表面と裏面とを貫通するように設けられている。開口部210、211によって、少なくとも固定部130、132の上記第1面部側及び第2面部側は露出される。図4では、開口部210、211が固定部130、132の第1面部側及び第2面部側の両方に設けられている構造を例示したが、この構造に限定されず、開口部210、211は固定部130、132を切断できれば固定部130、132の第1面部側又は第2面部側の少なくともいずれか一方に設けられていればよい。
図4では、アンテナ素子100を埋め込むように外装体200を一体成型する構造について例示したが、この構造に限定されず、例えば、アンテナ素子100を上部外装体及び下部外装体で挟持し、上下の外装体をレーザ溶着等で固定する構造であってもよい。この場合、上部外装体又は下部外装体にアンテナ素子100の位置決めのためのガイド溝が設けられていてもよい。また、図4では、外装体200の第1面部に薄板部220が設けられた構造を例示したが、この構造に限定されず、外装体200の第2面部側に薄板部が設けられた構造であってもよく、また、外装体200の第1面部側及び第2面部側の両方に薄板部が設けられた構造であってもよい。
以上のように、実施形態1に係るアンテナ装置は、導電線部110、112の互いに隣接する箇所同士が複数の固定部130、132によって固定されていることで、アンテナ素子100の形状の伸びや歪みを抑制することができる。その結果、アンテナ装置を組み立てる際の取り扱いが容易になる。また、アンテナ素子100を保持する外装体200に、固定部130、132を露出する開口部210、211、212を有することで、アンテナ装置の組み立て後に固定部130、132の全て又は一部を切断し、所望のアンテナ形状を得ることができ、切断する箇所を選択することでアンテナ長を調整することもできる。
また、アンテナ素子100は、外装体200から露出する部分が少ないため、外部からアンテナ素子100に水分が侵入しても、アンテナ特性の劣化を抑制することができる。また、アンテナ素子100が外装体200に埋め込まれていることで、さらに水分の影響をより受けにくくすることができる。また、アンテナ素子100の第1面側及び第2面側に外装体200が配置されていることで、アンテナ素子100をより安定して固定することができ、固定部130の打ち抜き時にアンテナ素子100が歪むことを抑制することができる。また、外装体200は、アンテナ素子100や増幅回路260が外部からの衝撃を直接受けることを緩和することができる。
また、外装体200の薄板部220に開口部210、211、212が設けられていることで、例えば、一体成型の工程において成型された外装体から金型を剥離する際に、開口部210、211、212の形状が変形するなどの不良が発生することを抑制できる。また、外装体200の薄板部220と厚板部230とがハニカム構造を構成することで、外装体200の機械的な強度を維持したまま固定部を打ち抜き可能な開口部を薄板部220に設けることができる。つまり、ハニカム構造を設けたことで外装体200の反り返りなどの歪みを防ぐことができる。また、薄板部220に設けられた複数の開口部211、212がD1方向及びD2方向に互いに異なる位置に設けられていることで、外装体200の機械的強度を維持しつつ、近接した固定部を打ち抜き可能に開口部を設けることができる。
[アンテナ装置の製造方法]
次に、図5乃至図7を用いて、実施形態1に係るアンテナ装置の製造方法について説明する。図5は、実施形態1に係るアンテナ装置の製造方法のフローチャートについて説明する図である。また、図6及び図7には、図5に示すステップS601乃至S606のプロセスのうち、固定部を打ち抜く工程(S605)及びアンテナ装置が完成した状態(S606)におけるアンテナ装置の平面図及び断面図を示す。以降、図5に示す各ステップについて、図6及び図7を用いて詳細に説明する。
次に、図5乃至図7を用いて、実施形態1に係るアンテナ装置の製造方法について説明する。図5は、実施形態1に係るアンテナ装置の製造方法のフローチャートについて説明する図である。また、図6及び図7には、図5に示すステップS601乃至S606のプロセスのうち、固定部を打ち抜く工程(S605)及びアンテナ装置が完成した状態(S606)におけるアンテナ装置の平面図及び断面図を示す。以降、図5に示す各ステップについて、図6及び図7を用いて詳細に説明する。
まず、外装体200の厚板部230、薄板部220及び開口部210、211、212に対応する形状を有する金型を準備する(ステップS601)。次に、アンテナ素子100を該金型の内部に配置する(ステップS602)。次に、アンテナ素子100が配置された金型の内部に外装体200を形成するための樹脂材料を流し込んで充填させ、硬化させる(ステップS603)。樹脂材料の硬化は熱処理による硬化であってもよく、また、紫外線等の光による硬化であってもよい。また、加熱溶融させた材料を該金型内に射出注入し、冷却・固化させる射出成型で外装体200を形成してもよい。次に、硬化した樹脂材料から金型を剥離する(ステップS604)。
次に、固定部130、132を打ち抜く工程(ステップS605)について図6を用いて説明する。図6は、実施形態1に係るアンテナ装置の製造方法において、固定部を打ち抜く工程を示す平面図及びA−B断面図である。固定部130、132の打ち抜きは、打ち抜き治具270に配置された複数の尖部280をアンテナ素子100の固定部130、132に押圧することで行われる。ここで、打ち抜き治具270を使用する方法を記載したが、アンテナ素子を切断できれば、どのような方法でも構わない。
上記のように、ステップS601乃至S605の工程によって、図7に示すように、車両に実装されるアンテナ装置が完成する(ステップS606)。固定部130、132を打ち抜くことで、隣接する導電線部110、112の短絡箇所が切断され、メアンダ形状のアンテナ素子が得られる。このとき、図7の固定部130−9及び132−9のように、一部の固定部130、132を打ち抜かずに残すことでアンテナ長を調整してもよい。
ここでは、一体成型によって外装体200を形成するプロセスを例示したが、このプロセスに限定されず、例えばアンテナ素子100を下部外装体と上部外装体とで挟持し、上下の外装体を固定する方法でアンテナ装置を形成してもよい。上下の外装体の固定方法は、レーザ溶着、接着剤、ネジなどの締結具を使用した固定で処理することができる。締結具を使用して固定する場合は、外周部にOリングやガスケットなどの治具を使用して水分がアンテナ素子100や増幅回路260に侵入するのを防ぐことが好ましい。ただし、アンテナ素子100や増幅回路260が十分な耐水性を有していれば、防湿性の高い接着剤やOリング、ガスケットなどの治具は使用しなくてもよい。また、増幅回路260はアンテナ素子100とともに樹脂材料で一体に成形してもよい。この場合、回路格納部250が形成される位置に増幅回路260を配置し、樹脂材料を流し込む。増幅回路260は、その接続部においてアンテナ素子100の給電点140とはんだ等を用いて固定・接続される。アンテナ素子100と増幅回路260とは、固定治具等で固定されてもよい。
以上のように、実施形態1に係るアンテナ装置は、例えば図5のステップS602のアンテナ素子100を配置する工程において、導電線部110、112の互いに隣接する箇所同士は複数の固定部130、132によって固定されている。これによって、アンテナ装置を組み立てる際に、アンテナ素子100の形状の伸びや歪みを抑制することができ、アンテナ装置組み立ての操作性が向上する。
また、実施形態1に係るアンテナ装置は、例えば図6のステップS605の固定部130、132を打ち抜く工程において、アンテナ素子100は外装体200で保持されている。これによって、固定部130、132の打ち抜き時にアンテナ素子100が歪むことを抑制することができる。また、アンテナ装置を形成した後に固定部を打ち抜く箇所を選択することができる。したがって、アンテナ装置を取り付ける車両及び車両に取り付ける場所に応じてアンテナ素子のアンテナ長を調整することで、共振周波数を最適化することもできる。
ここで、実施形態1に係るアンテナ装置の使用例について説明する。図8は、本発明の実施形態1に係るアンテナ装置を車両本体に取り付けた一形態を示す断面図である。図8には、車体300と、車体300に取り付けられたリアスポイラ400と、リアスポイラ400に内蔵されたアンテナ装置とが示されている。ここで、説明の便宜上、アンテナ装置としてアンテナ素子100のみを示している。通常、車体300は金属製なので、アンテナ素子100と車体300との間の距離が短くなると、両者間に寄生容量が形成される。この寄生容量を無効容量ともいう。
図8に示すように、車体300から遠い第1平面101に比べて車体300に近い第2平面102が鉛直方向に高い位置に存在することで、車体300とアンテナ素子100との距離を離すことができ、車体300とアンテナ素子100との間の無効容量を小さくすることができる。したがって、無効容量を小さく抑えつつ、受信感度に必要なアンテナ面積及びアンテナ長を得ることができる。
〈実施形態1の変形例1〉
図9を用いて、本発明の実施形態1の変形例1に係るアンテナ装置について説明する。図9は、本発明の実施形態1の変形例1に係るアンテナ装置の外装体によって覆われたアンテナ素子の断面図である。
図9を用いて、本発明の実施形態1の変形例1に係るアンテナ装置について説明する。図9は、本発明の実施形態1の変形例1に係るアンテナ装置の外装体によって覆われたアンテナ素子の断面図である。
図9に示す形態は、アンテナ素子100を他の車両用パーツ290に貼り付け、他の車両用パーツ290と外装体204とでアンテナ素子100を挟持して固定する。実施形態1の変形例1では、外装体204は、アンテナ素子100が伸長するD1−D2平面のD3矢印方向の第1面側のみに配置されている。換言すると、実施形態1の変形例1では、外装体204は、上部外装体のみで構成されている。
図9に示す外装体204はアンテナ素子100を配置するためのガイド溝205を有していてもよい。図9に示すアンテナ装置の場合、開口部210、211は外装体204の第1面側のみに設けられている。
図9に示す外装体204において、固定部130−1、130−3は、図9に示す状態のように、他の車両用パーツ290に貼り付けた状態で第1面側から打ち抜き治具を用いて打ち抜いてもよく、また、他の車両用パーツ290に取り付ける前に、他の打ち抜き用の治具と外装体204とでアンテナ素子100を挟持した状態で打ち抜き治具を用いて打ち抜いてもよい。
以上のように、実施形態1の変形例1に係るアンテナ装置は、アンテナ素子100の第1面側の外装体204のみで実現される。つまり、より薄型のアンテナ装置を具現化することができる。また、外装体に使用する材料コストを低減することができる。アンテナ装置の製造やアンテナ長の調整が容易になる。
〈実施形態1の変形例2〉
図10及び図11を用いて、本発明の実施形態1の変形例2に係るアンテナ装置について説明する。図10及び図11は、本発明の実施形態1の変形例2に係るアンテナ装置のアンテナ素子の構成の一例を示す平面図である。図10のアンテナ素子150及び図11のアンテナ素子160は、図2に示すアンテナ素子100と類似するが、アンテナ素子150、160は固定部の打ち抜き後の形状がそれぞれらせん状(アンテナ素子150)又は空間充填曲線状(アンテナ素子160)となる点において、アンテナ素子100とは相違する。ここで、空間充填曲線とは、ある空間を曲線で埋め尽くす形状を指し、いわゆるフラクタルパターンが含まれる。図11では、N型又は逆N型の組み合わせによって構成されているが、この構成に限定されず、固定部を切断できればさまざまな形状で構成することができる。
図10及び図11を用いて、本発明の実施形態1の変形例2に係るアンテナ装置について説明する。図10及び図11は、本発明の実施形態1の変形例2に係るアンテナ装置のアンテナ素子の構成の一例を示す平面図である。図10のアンテナ素子150及び図11のアンテナ素子160は、図2に示すアンテナ素子100と類似するが、アンテナ素子150、160は固定部の打ち抜き後の形状がそれぞれらせん状(アンテナ素子150)又は空間充填曲線状(アンテナ素子160)となる点において、アンテナ素子100とは相違する。ここで、空間充填曲線とは、ある空間を曲線で埋め尽くす形状を指し、いわゆるフラクタルパターンが含まれる。図11では、N型又は逆N型の組み合わせによって構成されているが、この構成に限定されず、固定部を切断できればさまざまな形状で構成することができる。
以上のように、実施形態1の変形例2に係るアンテナ装置のアンテナ素子は、図10及び図11に示すらせん状形状又は空間充填曲線形状であることで、一定の空間内で長いアンテナ長を得ることができる。したがって、良好な電波の受信感度を確保しつつ、小型アンテナ装置を実現することができる。
〈実施形態2〉
図12を用いて、本発明の実施形態2に係るアンテナ装置の構成を説明する。図12に示すアンテナ装置は、一側面にアンテナ素子挿入部500が設けられた外装体208に対してアンテナ素子108をD2方向にスライドさせて挿入することで組み立てるアンテナ装置である。図12に示すように、外装体208はアンテナ装置組み立て後の固定部の打ち抜きのために、開口部210の他にアンテナ素子挿入部500につながる開口部510を有していてもよい。また、図12では、アンテナ素子108のみを外装体208にスライド挿入する構成を例示したが、この構成に限定されず、アンテナ素子108に増幅回路が接続された状態で外装体208にスライド挿入されてもよい。また、予め増幅回路が外装体208内部に配置されており、アンテナ素子108を外装体208にスライド挿入することで、アンテナ素子108と増幅回路を接続させてもよい。
図12を用いて、本発明の実施形態2に係るアンテナ装置の構成を説明する。図12に示すアンテナ装置は、一側面にアンテナ素子挿入部500が設けられた外装体208に対してアンテナ素子108をD2方向にスライドさせて挿入することで組み立てるアンテナ装置である。図12に示すように、外装体208はアンテナ装置組み立て後の固定部の打ち抜きのために、開口部210の他にアンテナ素子挿入部500につながる開口部510を有していてもよい。また、図12では、アンテナ素子108のみを外装体208にスライド挿入する構成を例示したが、この構成に限定されず、アンテナ素子108に増幅回路が接続された状態で外装体208にスライド挿入されてもよい。また、予め増幅回路が外装体208内部に配置されており、アンテナ素子108を外装体208にスライド挿入することで、アンテナ素子108と増幅回路を接続させてもよい。
以上のように、外装体208にアンテナ素子108をスライド挿入することで、より簡易的な方法でアンテナ装置を組み立てることができる。また、多様な形状のアンテナ素子に対して同じ外装体208を使用することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
100、108、150、160:アンテナ素子、 101:第1平面、 102:第2平面、 110、112:導電線部、 120、122:折り返し部、 130、132:固定部、 140:給電点、 200、204、208:外装体、 205:ガイド溝、 210、211、212、510:開口部、 220、240:薄板部、 230:厚板部、 250:回路格納部、 260:増幅回路、 270:打ち抜き治具、 280:尖部、 290:車両用パーツ、 300:車体、 400:リアスポイラ、 500:アンテナ素子挿入部
Claims (8)
- 複数の折り返し部が設けられた導電線部と、前記導電線部の互いに隣接する箇所同士を固定する固定部と、を有するアンテナ素子と、
前記アンテナ素子を保持し、少なくとも前記固定部を露出するように設けられた開口部を有する外装体と、
を備えることを特徴とするアンテナ装置。 - 前記アンテナ素子は、板状又は薄膜状であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記外装体は、前記アンテナ素子の一方の面側に配置された第1面部及び前記アンテナ素子の他方の面側に配置された第2面部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナ素子は、前記外装体に埋め込まれていることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
- 前記外装体は、前記第1面部のみに前記開口部を含むことを特徴とする請求項3又は4に記載のアンテナ装置。
- 前記外装体は、
薄板部と、
前記薄板部よりも板厚が厚く、前記薄板部を画定する厚板部と、
を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のアンテナ装置。 - 前記薄板部と前記厚板部とはハニカム構造を構成することを特徴とする請求項6に記載のアンテナ装置。
- 前記アンテナ素子は、前記アンテナ素子が伸長する第1平面及び第2平面を有し、
前記第1平面と前記第2平面とは、前記第1平面に対して異なる高さに位置することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載のアンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014142305A JP2016019218A (ja) | 2014-07-10 | 2014-07-10 | アンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014142305A JP2016019218A (ja) | 2014-07-10 | 2014-07-10 | アンテナ装置 |
Publications (1)
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JP2016019218A true JP2016019218A (ja) | 2016-02-01 |
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ID=55234118
Family Applications (1)
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JP2014142305A Pending JP2016019218A (ja) | 2014-07-10 | 2014-07-10 | アンテナ装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2016019218A (ja) |
-
2014
- 2014-07-10 JP JP2014142305A patent/JP2016019218A/ja active Pending
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