JP2016018809A - 熱電変換材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な炭素原料を用いて製造可能であり、優れた熱電変換特性を有する熱電変換材料、並びにそれを用いた熱電変換素子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】安価な炭素材料であるグラファイト又はカーボンブラックを酸化して酸化グラフェン又は酸化カーボンブラックを得、酸化グラフェン及び酸化カーボンブラックからなる群より選択される原料を還元することにより得られる炭素材料と導電性ポリマーとを含有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換材料及びその製造方法に関する。
熱電変換はゼーベック効果を利用して熱を直接電気に変換する技術であり、化石燃料を使用した際に生じる廃熱等を電気に変換するエネルギー回収技術として注目されている。
熱電変換の性能を表す指数として、以下の式で表わされるパワーファクター(PF)や無次元性能指数(ZT)が用いられる。なお、σは導電率(S/m)、Sはゼーベック係数(V/K)、κは熱伝導率(W/m・K)、Tは絶対温度(K)を示す。
PF=σS
ZT=σST/κ
PFやZTが高い程、その材料の熱電変換性能が高いと言える。
ZTが高い材料として従来は無機材料が中心に検討されてきたが、曲面への設置が困難である点、希少元素や毒性元素を使用する点、大面積への設置に適さない点等の問題点を抱えていた。
そこで近年、前述した問題点を解消する熱電変換材料として有機材料が注目されている。
このような材料としてポリアニリン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)等の導電性ポリマーや、カーボンナノチューブなどの炭素材料、およびこれらの複合材料が検討されている(例えば、特許文献1〜3)。
特開2013−98299号公報 特開2003−332638号公報 特開2000−323758号公報
しかし、上記熱電変換材料は熱電変換の効率は低い、原料が高価である等の理由で工業的に実用化することが難しい。特に炭素材料としてカーボンナノチューブを用いた場合は、原料のカーボンナノチューブが高価であるため、得られる熱電変換材料も著しく高価になる。
本発明は、安価な炭素原料を用いて製造可能であり、優れた熱電変換特性を有する熱電変換材料を提供することを目的とする。本発明はまた、この熱電変換材料を用いた熱電変換素子及び熱電変換材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意努力した結果、安価な炭素材料であるグラファイトイト又はカーボンブラックを酸化して酸化グラフェン又は酸化カーボンブラックを得、続いてこれら酸化グラフェン又は酸化カーボンブラックを還元することにより得られる炭素材料が、導電性ポリマーと共に優れた熱電変換特性を有する熱電変換材料を形成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様は、以下のとおりである。
[1]炭素材料と導電性ポリマーとを含み、上記炭素材料が、酸化グラフェン及び酸化カーボンブラックからなる群より選択される炭素原料の還元物を含有する、熱電変換材料に関する。
[2]前記還元物が、前記炭素原料を電気化学反応により還元したものである、[1]に記載の熱電変換材料。
[3]前記導電性ポリマーが、電解重合可能なモノマーの重合物を含有する、[1]又は[2]に記載の熱電変換材料。
[4]前記モノマーが、アニリン類、チオフェン類及びピロール類からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項[3]に記載の熱電変換材料。
[5]前記還元物が、前記炭素原料を電気化学反応により還元したものであり、前記導電性ポリマーが、電解重合可能なモノマーの重合物を含有し、前記電気化学反応に供された前記炭素原料の量が、前記炭素原料及び前記モノマーの総量基準で50〜99質量%である、[1]〜[4]のいずれかに記載の熱電変換材料。
[6]前記炭素材料を含む層と前記導電性ポリマーを含む層とが交互に積層された構造を有する、[1]〜[5]のいずれかに記載の熱電変換材料。
[7]導電率が0.01〜1000S/cmである、[1]〜[6]のいずれかに記載の熱電変換材料。
[8]ゼーベック係数が3〜200μV/Kである、[1]〜[7]のいずれかに記載の熱電変換材料。
[9]熱伝導率が0.01〜0.5W/mKである、[1]〜[8]のいずれかに記載の熱電変換材料。
[10][1]〜[9]のいずれかに記載の熱電変換材料を製造する方法であって、前記炭素原料及び電解重合可能なモノマーを含む混合液に浸漬された導電性基板に、正の電圧及び負の電圧を交互に印加して、該導電性基板上に前記炭素材料及び前記導電性ポリマーを含む前記熱電変換材料を形成する工程を有する、熱電変換材料の製造方法。
[11]前記導電性基板が、スズドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化スズ及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含む、[10]に記載の製造方法。
[12][1]〜[9]のいずれか一項に記載の熱電変換材料を製造する方法であって、前記炭素原料及び電解重合可能なモノマーを含む混合液が一方面上に塗布された2つの導電性基板を、電解液を含浸させたセパレータを介して前記混合液が塗布された面同士が対向するように配置する工程と、前記導電性基板の一方に、他方の導電性基板に対する正の電圧及び負の電圧を交互に印加して、前記導電性基板上に前記炭素材料及び前記導電性ポリマーを含む前記熱電変換材料を形成する工程と、を有する、熱電変換材料の製造方法。
[13]前記導電性基板のうち少なくとも一方が、スズドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化スズ及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含む、[12]に記載の製造方法。
[14]前記電解液が、pHが5以下の硫酸水溶液である、[12]又は[13]に記載の製造方法。
[15][1]〜[9]のいずれかに記載の熱電変換材料を含む、熱電変換素子。
本発明によれば、安価な炭素原料を用いて製造可能であり、優れた熱電変換特性を有する熱電変換材料を提供することができる。また、本発明によれば、上記熱電変換材料を用いた熱電変換素子、及び上記熱電変換の製造方法を提供することができる。
実施例1で調製した酸化グラフェンの光電子スペクトルの測定結果を示す図である。 実施例1で調製した熱電変換材料の光電子スペクトルの測定結果を示す図である。
本発明の好適な実施形態について以下に説明する。
本実施形態に係る熱電変換材料は、炭素材料と導電性ポリマーを含み、本実施形態において、上記炭素材料は、酸化グラフェン及び酸化カーボンブラックからなる群より選択される炭素原料の還元物を含有する。
上記熱電変換材料は、安価な炭素材料から製造可能であり、優れた熱電変換特性を有する。このため、上記熱電変換材料によれば、良好な熱電変換特性を有する熱電変換素子を安価に製造することができる。
グラフェンは、グラファイトの単分子膜であり、酸化グラフェンは、グラファイトを酸化処理することによって安価に、且つ容易に得ることができる。グラファイトの酸化方法は特に制限されないが、例えば、過マンガン酸カリウム、硫酸等の酸化剤を用いて水中でグラファイトを酸化する方法が挙げられる。具体例として、例えば、X.Jiangら、Carbon,Vol.67,p.662−672に記載の方法に従って、グラファイトを水中で硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム及び五酸化二リンと反応させた後に、さらに過マンガン酸カリウムと反応させることで、酸化グラフェンを得ることができる。
カーボンブラックは、炭素主体の微粒子であり、例えば、炭化水素を熱分解温度以上の高温場(好ましくは1800〜2200℃)で燃焼させて得ることができる。カーボンブラックの原料の炭化水素としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン等の飽和炭化水素;エチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン等の二重結合を有する不飽和炭化水素;アセチレン、プロピン、ブチン等の三重結合を有する不飽和炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;などを用いることができる。これらのうち、エチレン、アセチレン及びブタジエンは、自己発熱分解反応を生じるため反応炉の中心部分でも高温を維持できるため好ましく、アセチレンが特に好ましい。
酸化カーボンブラックは、カーボンブラックを酸化処理することによって安価に、且つ容易に得ることができる。カーボンブラックの酸化方法は特に制限されないが、例えば、過マンガン酸カリウム、硫酸等の酸化剤を用いて水中でカーボンブラックを酸化する方法が挙げられる。具体例として、例えば、X.Jiangら、Carbon,Vol.67,p.662−672に記載の方法に従って、カーボンブラックを水中で硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム及び五酸化二リンと反応させた後に、さらに過マンガン酸カリウムと反応させることで、酸化カーボンブラックを得ることができる。
酸化グラフェン及び酸化カーボンブラックは、酸化処理によって生じたヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基等の酸素官能基を有し、グラフェン及びカーボンブラックと比較して親水性に優れる。本実施形態において、酸化グラフェンとしては酸素濃度が45〜75質量%であるものが好ましく、酸化カーボンブラックとしては酸素濃度が3〜30質量%であるものが好ましい。なお、本明細書中、酸素濃度は、炭素原子及び酸素原子の総数に対する酸素原子数の割合であり、紫外光電子分光スペクトルから求められる値を示す。
上記還元物は、酸化グラフェン及び酸化カーボンブラックからなる群より選択される炭素原料を還元して得られるものであり、炭素原料が有する上記酸素官能基の少なくとも一部が還元されたものである。炭素原料の還元方法は特に制限されないが、ヒドラジンなどの還元剤により化学的に還元する方法、n−メチルピロリドンやエチレングリコールなどの水混和性溶媒を添加して加熱することで熱的に還元する方法、電気化学反応により還元する方法などが挙げられる。この中では安全性やコスト面、導電性高分子との複合体の製造が容易である点から電気化学反応により還元することが好ましい。
酸化グラフェンの還元物(還元型酸化グラフェン、reduced graphene oxideともいう。)は、酸化グラフェンの酸素官能基の少なくとも一部が還元されたものであり、必ずしも全ての酸素官能基が還元除去されている必要はなく、酸素官能基に由来する酸素原子を有していてよい。また、酸化グラフェンの還元物は、グラァイトより格子欠陥が多い傾向にあるが、優れた導電性を有する。本実施形態において、酸化グラフェンの還元物は、還元前の酸化グラフェンより低い酸素濃度を有し、好ましくは酸素濃度が0〜40質量%であり、より好ましくは0〜35質量%である。
酸化カーボンブラックの還元物は、酸化カーボンブラックの酸素官能基の少なくとも一部が還元されたものであり、必ずしも全ての酸素官能基が還元除去されている必要はなく、酸素官能基に由来する酸素原子を有していてよい。また、酸化カーボンブラックの還元物は、優れた導電性を有する。本実施形態において、酸化カーボンブラックの還元物は、還元前の酸化カーボンブラックより低い酸素濃度を有する。
上記炭素材料は、上記炭素原料の還元物を含有する。炭素材料は、当該還元物以外の炭素材料を含有していてもよく、例えば、グラフェン、カーボンブラック、グラファイト等を更に含有していてもよい。炭素材料は、その主成分が、上記炭素原料の還元物であることが好ましく、炭素材料の総量に対して60質量%以上が上記炭素原料の還元物であることが好ましく、80質量%以上が上記炭素原料の還元物であることがより好ましい。また、炭素材料は、上記炭素原料の還元物であってよい。
上記導電性ポリマーは、炭素材料と協働して熱電変換機能を奏する。導電性ポリマーとしては、公知の種々の導電性ポリマーを用いることができる。
本実施形態において、上記導電性ポリマーは、電解重合可能なモノマーの重合物を含有することが好ましい。このような重合物は、上記還元物と共に電気化学反応によって合成することができる。
電解重合可能なモノマーとしては、例えば、アニリン類、チオフェン類、ピロール類、フラン類、セレノフェン類等挙げられ、これらのうち、アニリン類、チオフェン類及びピロール類からなる群より選択される化合物を好適に用いることができる。なお、電気重合可能なモノマーとしては、一種を単独で用いても、二種以上を組合わせて用いてもよい。
アニリン類は、アニリン及びアニリンの水素原子の一部が置換された置換アニリンを含み、これらのうち電解重合可能な化合物を好適に用いることができる。アニリン類としては、例えば、アニリン;2−メチルアニリン、3−イソブチルアニリン等のアルキル置換アニリン;2−アニリンスルホン酸、3−アニリンスルホン酸等のアニリンスルホン酸類;等が挙げられる。
チオフェン類は、チオフェン及びチオフェンの水素原子の一部が置換された置換チオフェンを含み、これらのうち電解重合可能な化合物を好適に用いることができる。チオフェン類としては、例えば、チオフェン;3−メチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−シクロヘキシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン等のアルキル置換チオフェン;3−メトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−ヘキシルオキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン等のアルコキシ置換チオフェン;3−メトキシ−4−メチルチオフェン、3−メトキシ−4−エチルチオフェン等の3−アルコキシ−4−アルキル置換チオフェン;3−チオヘキシルチオフェン、3−チオオクチルチオフェン等のチオアルキルチオフェン類;3−カルボキシチオフェン等のカルボキシルチオフェン類;等が挙げられる。
ピロール類は、ピロール及びピロールの水素原子の一部が置換された置換ピロールを含み、これらのうち電解重合可能な化合物を好適に用いることができる。ピロール類としては、例えば、ピロール、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n−プロピルピロール、3−ブチルピロール、3−オクチルピロール、3,4−ジメチルピロール等のアルキル置換ピロール;3−カルボキシピロール、3−メチル−4−カルボキシピロール等のカルボキシルピロール類;3−メトキシピロール、3−エトキシピロール、3−ブトキシピロール等のアルコキシ置換ピロール;等が挙げられる。
一態様において、熱電変換材料は、炭素原料を電気化学反応により還元して得られた上記還元物と、電解重合可能なモノマーを電解重合により重合して得られた導電性ポリマーと、を含むものであってよい。
上記態様において、電気化学反応に供された炭素原料の量は、当該炭素原料及び電解重合に供されたモノマーの総量基準で、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。炭素原料の量が50質量%以上であると、熱電変換材料の導電率がより向上する傾向がある。
また、上記態様において、電気化学反応に供された炭素原料の量は、当該炭素原料及び電解重合に供されたモノマーの総量基準で、99質量%以下であることが好ましく、97質量%以下であることがより好ましい。炭素原料の量を99質量%以下とすることで、熱電変換材料の耐久性が向上する傾向がある。
上記態様において、電解重合に供されたモノマーの量は、当該モノマー及び電気化学反応に供された炭素原料の総量基準で、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。モノマーの量を1質量%以上とすることで、熱電変換材料の耐久性が向上する傾向がある。
また、上記態様において、電解重合に供されたモノマーの量は、当該モノマー及び電気化学反応に供された炭素原料の総量基準で、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましい。モノマーの量を50質量%以下とすることで、熱電変換材料の導電率がより向上する傾向がある。
本実施形態に係る熱電変換材料は、上記炭素材料及び導電性ポリマーを含み、優れた熱電変換特性を有する。
熱電変換材料の導電率は、好ましくは0.01S/cm以上であり、より好ましくは5S/cm以上である。また、熱電変換材料の導電率は、1000S/cm以下であってよく、100S/cm以下であってもよい。
熱電変換材料のゼーベック係数は、好ましくは3μV/K以上であり、より好ましくは5μV/K以上である。また、熱電変換材料のゼーベック係数は、200μV/K以下であってよく、30μV/K以下であってもよい。
熱電変換材料の熱伝導率は、好ましくは0.5W/m・K以下であり、より好ましくは0.3W/mK以下である。また、熱電変換材料の熱伝導率は、0.01W/m・K以上であってよく、0.05W/m・K以上であってもよい。
熱電変換材料は、本発明の効果が有効に得られる範囲で、炭素材料及び導電性ポリマー以外の成分を含んでいてもよい。
熱電変換材料は、フィルム状又は板状に成形することができ、その厚みは、例えば5μm以上とすることができ、10μm以上とすることもできる。厚みを5μm以上とすることで、熱電変換材料の機械的強度が向上し、取り扱いが容易になる傾向がある。また、熱電変換材料の厚みは30μm以下としてもよく、20μm以下としてもよい。厚みが30μm以下の熱電変換材料は、後述する電気化学反応を利用した製造方法で容易に、短時間で製造することができる。
一態様において、熱電変換材料は、炭素材料を含む層と導電性ポリマーを含む層とが交互に積層された構造を有していてよい。各層の積層数は特に制限されず、例えば10以上であってよく、20以上であってもよい。また積層数は、1000以下であってよく、900以下であってもよい。
積層方法は特に制限されず、例えば炭素材料を含む層と導電性ポリマーを含む層とをそれぞれ作製して積層してもよい。また、後述する電気化学反応を利用した製造方法によっても積層構造が形成されると考えられる。
(熱電変換材料の製造方法1:基板浸漬法による製造方法)
本実施形態に係る熱電変換材料の製造方法の好適な一態様について以下に説明する。
本態様に係る製造方法は、炭素原料及び電解重合可能なモノマーを含む混合液に浸漬された導電性基板に、正の電圧及び負の電圧を交互に印加して、該導電性基板上に炭素材料及び導電性ポリマーを含む前記熱電変換材料を形成する工程を有する。
上記製造方法では、導電性基板に正の電圧を印加したとき、上記モノマーが電解重合して導電性ポリマーが形成される。また、導電性基板に負の電圧を印加したとき、上記炭素原料が還元されて炭素原料の還元物が形成される。すなわち、上記製造方法では、導電性基板に正の電圧及び負の電圧を交互に印加することで、導電性基板上に導電性ポリマー及び炭素原料の還元物が交互に形成される。
上記混合液は、炭素原料及びモノマーを分散又は溶解可能な溶媒を含むことが望ましく、該溶媒としては、水が好適に用いられる。すなわち、上記混合液としては、炭素原料及びモノマーが水中に分散又は溶解した混合液を好適に用いることができる。
上記混合液中の炭素原料の量は、炭素原料及びモノマーの総量基準で、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは97質量%以下である。
上記混合液中のモノマーの量は、炭素原料及びモノマーの総量基準で、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。
上記混合液中の炭素原料の濃度は、混合液の総量基準で、1質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以下であることがより好ましい。濃度が1質量%を超えると混合液の粘度が上昇し、取り扱いが困難になる可能性がある。
上記混合液は、炭素原料及びモノマー以外の成分を含んでいてもよく、例えば硫酸、塩酸、酢酸、過塩素酸等を含んでいてもよい。
上記製造方法では、導電性基板上に熱電変換材料が形成される。熱電変換材料は、導電性基板上から剥離して熱電変換素子に利用してもよく、導電性基板上に設けられた状態で導電性基板と共に熱電変換素子に適用してもよい。
導電性基板としては、公知の種々の導電性基板を用いることができる。腐食・溶出しにくいという観点から、導電性基板は、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含むことが好ましく、FTO及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含むことがより好ましい。また、導電性基板は上記導電材料からなる基板であってもよい。
上記工程において、電圧印加時の混合液の温度は、使用する炭素原料及びモノマーに応じて適宜調整でき、10〜50℃とすることが好ましい。
上記工程において、導電性基板に印加する正の電圧は、使用するモノマーに応じて適宜調整できるが、+1.0〜+2.0Vの範囲とすることが好ましい。このような正の電圧を印加することで、導電性基板上に、熱電変換材料として好適な導電性ポリマーを容易に形成することができる。
上記工程において、導電性基板に印加する負の電圧は、使用する炭素原料に応じて適宜調整できるが、−0.5〜−1.5Vの範囲とすることが好ましい。このような負の電圧を印加することで、導電性基板上に、熱電変換材料として好適な炭素材料を容易に形成することができる。
電圧印加のサイクルは、所望する熱電変換材料の厚さ、層構造等に応じて適宜選択することができ、例えば10〜1000回とすることができる。
電圧印加の一回のサイクル中、導電性基板には正の電圧及び負の電圧がそれぞれ所定の時間印加される。正の電圧を印加する時間は、例えば1秒〜10分とすることができ、10秒〜1分とすることが好ましい。負の電圧を印加する時間は、例えば5秒〜30分とすることができ、30秒〜5分とすることが好ましい。
上記工程を実施する装置は、導電性基板に正の電圧及び負の電圧を印加できる装置であればよい。例えば、上記工程は、作用極に導電性基板、対極に白金、参照極に銀−塩化銀電極を使用した三電極系を用いて実施することができる。
本態様に係る製造方法は、グラファイト及び/又はカーボンブラックを酸化処理して上記炭素原料を得る酸化工程を更に有していてもよい。
酸化処理の方法は特に制限されないが、例えば、過マンガン酸カリウム、硫酸等の酸化剤を用いて水中でグラファイト及び/又はカーボンブラックを酸化する方法を適用することができる。このとき、酸化剤の量は、グラファイト及びカーボンブラックの総量100質量部に対して、1000〜20000質量部とすることが好ましく、5000〜10000質量部とすることがより好ましい。
酸化処理の方法としては、例えば、X.Jiangら、Carbon,Vol.67,p.662−672に記載の方法に従って、グラファイト及び/又はカーボンブラックを水中で硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム及び五酸化二リンを用いて反応させた後に、さらに過マンガン酸カリウムと反応させることで、上記酸化工程を実施することもできる。
上記方法において、グラファイト及びカーボンブラックの総量100質量部に対し、硫酸の使用量は1000〜20000質量部とすることが好ましく、ペルオキソ二硫酸カリウムの使用量は10〜200質量部とすることが好ましく、五酸化二リンの使用量は10〜200質量部とすることが好ましく、過マンガン酸カリウムの使用量は100〜1000質量部とすることが好ましい。
(熱電変換材料の製造方法2:基板塗布法による製造方法)
本実施形態に係る熱電変換材料の製造方法の好適な他の一態様について以下に説明する。
本態様に係る製造方法は、炭素原料及び電解重合可能なモノマーを含む混合液が一方面上に塗布された2つの導電性基板を、電解液を含浸させたセパレータを介して混合液が塗布された面同士が対向するように配置する工程(配置工程)と、導電性基板の一方(以下、「第一の導電性基板」という。)に、他方の導電性基板(以下、「第二の導電性基板」という。)に対する正の電圧及び負の電圧を交互に印加して、導電性基板上に炭素材料及び導電性ポリマーを含む熱電変換材料を形成する工程(電圧印加工程)と、を有する。
上記製造方法では、第一の導電性基板に、第二の導電性基板に対して正の電圧を印加したとき、第一の導電性基板上で上記モノマーが電解重合して導電性ポリマーが形成され、第二の導電性基板上で上記炭素原料が還元されて炭素原料の還元物が形成される。また、第一の導電性基板に、第二の導電性基板に対して負の電圧を印加したとき、第一の導電性基板上で上記炭素原料が還元されて炭素原料の還元物が形成され、第二の導電性基板上で上記モノマーが電解重合して導電性ポリマーが形成される。すなわち、上記製造方法では、第一の導電性基板及び第二の導電性基板の両方の導電性基板上で、モノマーの電解重合と炭素原料の還元とが交互に生じ、導電性ポリマー及び炭素原料の還元物が交互に形成される。
配置工程では、上記混合液が一方面上に塗布された第一の導電性基板及び第二の導電性基板を、電解液を含浸させたセパレータを介して混合液が塗布された面同士が対向するように配置する。
上記混合液としては、炭素原料及びモノマーが均一に分散又は溶解していることが望ましい。このため、上記混合液は、炭素原料及びモノマーを分散又は溶解可能な溶媒を含むことが望ましく、該溶媒としては、水が好適に用いられる。
上記混合液中の炭素原料の量は、炭素原料及びモノマーの総量基準で、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは97質量%以下である。
上記混合液中のモノマーの量は、炭素原料及びモノマーの総量基準で、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましく、好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。
上記混合液中の炭素原料及びモノマーの濃度は特に制限されず、導電性基板上に均一に塗布可能な濃度であればよい。
上記混合液は、炭素原料及びモノマー以外の成分を含んでいてもよく、例えば塩酸、硫酸、酢酸、過塩素酸等を含んでいてもよい。
上記混合液は、導電性基板上に塗布された後、配置工程で導電性基板上から炭素原料及びモノマーが流出することを避けるため、必要に応じて適宜、溶媒の一部(又は全部)を揮発させてよい。溶媒を揮発させるため、例えば、50℃で10分間加熱するという方法を実施することができる。
上記電解液としては、例えば、塩酸、硫酸、酢酸、過塩素酸等の酸を含む酸性水溶液を用いることができ、これらのうち、硫酸水溶液を特に好適に用いることができる。酸性水溶液のpHは好ましくは5以下である。
上記セパレータは、導電性基板間で電解液を保持できるものであればよい。セパレータとしては、例えば、ろ紙やリチウムイオン二次電池用のセパレータなどを好適に用いることができる。
第一の導電性基板及び第二の導電性基板としては、公知の種々の導電性基板を用いることができる。腐食・溶出しにくいという観点から、導電性基板は、スズドープ酸化インジウム(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含むことが好ましく、FTO及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含むことがより好ましい。また、導電性基板は上記導電材料からなる基板であってもよい。
電圧印加工程では、第一の導電性基板に、第二の導電性基板に対する正の電圧及び負の電圧を交互に印加して、導電性基板上に炭素材料及び導電性ポリマーを含む熱電変換材料を形成する。
第一の導電性基板及び第二の導電性基板の両方に、同特性の熱電変換材料を形成する観点からは、第二の導電性基板との電圧の絶対値が等しくなるように、第一の導電性基板に正の電圧及び負の電圧を印加することが好ましい。
また電圧印加工程では、印加される電圧の絶対値の最大が1〜3Vの範囲内となるように、第一の導電性基板に正の電圧及び負の電圧を印加することが好ましい。このように電圧を印加することで、第一の導電性基板上に、熱電変換材料として好適な炭素材料及び導電性ポリマーを容易に形成することができる。
電圧印加のサイクルは、所望する熱電変換材料の厚さ等に応じて適宜選択することができ、例えば10〜1000回とすることができる。
電圧印加の一回のサイクル中、第一の導電性基板には正の電圧及び負の電圧がそれぞれ所定の時間印加される。正の電圧及び負の電圧を印加する時間は、例えば1秒〜10分とすることができ、10秒〜1分とすることが好ましい。
また、本態様に係る製造方法では、第一の導電性基板の電圧を正の方向及び負の方向に交互に掃引して、電圧印加工程を実施することもできる。電圧掃引速度は、例えば1〜1000mV/secとすることができ、好ましくは10〜500mV/sec、より好ましくは20〜200mV/secである。
本態様に係る製造方法は、グラファイト及び/又はカーボンブラックを酸化処理して上記炭素原料を得る酸化工程を更に有していてもよい。酸化工程としては、上記製造方法1に記載の工程と同じ工程が挙げられる。
(熱電変換素子)
本実施形態に係る熱電変換材料は、安価な炭素原料を用いて製造可能であり、優れた熱電変換特性を有する。このため、本実施形態に係る熱電変換材料によれば、優れた熱電変換特性を有する熱電変換素子を安価に製造することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
(酸化グラフェン分散液の調製)
天然グラファイト(SECカーボン社製「SNO−10」)2g、硫酸9.2g、ペルオキソ二硫酸カリウム1g、及び五酸化二リン1gを仕込み、80℃で5時間反応させた。その後、室温まで徐冷しイオン交換水200gで反応液を希釈し、一晩静置した。反応液をブフナー漏斗で濾過し、得られた固形分のイオン交換水による洗浄を、洗浄後のイオン交換水が中性になるまで行った。洗浄後の固形分を室温で一晩真空乾燥した後、0℃の硫酸147.2gと混合した。混合液を撹拌しながら過マンガン酸カリウム8gを、混合液の温度を20℃以下に保ちながら30分かけて徐々に添加し、混合液の温度を35℃に保ちながら2時間撹拌した。得られた混合液を50℃以下になるように冷却しながらイオン交換水100gで徐々に希釈し、2時間撹拌した。撹拌後の混合液に濃度30質量%の過酸化水素水11.1gを含むイオン交換水400gを添加して酸化反応を停止させ、黄色の反応液を得た。
反応液をブフナー漏斗で濾過し、得られた固形分から金属イオンを除去する為に3%の塩酸507.5gで洗浄し、粘調な反応物を得た。反応物を透析膜で包んでイオン交換水中に一週間静置して透析を行い、残留している金属イオンと塩酸を除去した。その後30分間超音波処理を行い、黄茶色の粘調な反応物を得た。得られた反応物をイオン交換水で希釈して酸化グラフェン分散液を調製した。酸化グラフェン分散液1000mg中には5mgの酸化グラフェンが含まれていた。なお、酸化グラフェン分散液中の酸化グラフェン量は、酸化グラフェン分散液を60℃で2時間真空乾燥させて得られる固形分量から求めた。
なお、得られた反応物の光電子スペクトルを測定し、287eV付近の炭素−酸素結合に由来するピークを観測することにより、反応物が酸化物(すなわち、酸化グラフェン)であることを確認した。光電子スペクトルの測定結果は、図1に示すとおりであった。
(熱電変換材料の製造)
上記と同様の方法により、酸化グラフェン分散液1000gを調製した。
酸化グラフェン分散液1000g(酸化グラフェン含有量:5g)にアニリン2.5gを加えて10分間超音波処理を行い、酸化グラフェン67質量%及びアニリン33質量%を含む混合液からなる熱電変換材料前駆体を調製した。得られた混合液を電解液とし、作用極にFTO、対極に白金、参照極に銀―塩化銀電極を使用して三極セルを組み立てた。北斗電工社製ポテンショ―ガルバノスタットHZ−3000を用いて−0.9Vの定電圧条件で電気化学還元を2分間行い、その後+1.4Vの定電圧条件で電気化学酸化を30秒間行った。この還元及び酸化を1サイクルとして、50サイクル行った。
作用極板上の生成物を作用極から剥離し、厚み10μmの熱電変換材料を得た。熱電変換材料の厚みはマイクロメーターで測定した。得られた熱電変換材料の光電子スペクトルの測定結果を図2に示す。図2において、図1と比較して287eV付近のピーク強度が弱くなっていることから、酸化グラフェンが還元されていることが確認できる。
また、得られた熱電変換材料について、下記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は11S/cm、熱伝導率は0.15W/m・K、ゼーベック係数は15μV/K、25℃におけるPFは0.25μW/m・K、ZTは5×10−4であった。
(1)導電率
得られた熱電変換材料を20mm×10mmに切り出して試験片とし、温度25℃で四端子法にて(三菱化学アナリテック社製抵抗率計ロレスタGP MCP−T610型、プローブ:QPPを使用)、熱電変換材料の導電率を測定した。
(2)熱伝導率
得られた熱電変換材料を10mm×10mmに切り出して試験片とし、熱拡散率、比熱及び密度を測定し、以下の式より熱伝導率を算出した。
(熱伝導率)=(熱拡散率)×(比熱)×(密度)
なお、熱拡散率と比熱はレーザーフラッシュ法により測定し、密度はアルキメデス法により測定した。すべての測定は25℃にて実施した。
(3)ゼーベック係数
得られた熱電変換材料を20mm×10mmに切り出して試験片とし、試験片の一端を加熱し、両端に生じる温度差と電圧をアルメル―クロメル熱電対で計測することでゼーベック係数を算出した。具体的には、温度と電圧を測定する試料の両端間距離を15mmとして、片側を25℃に固定し、もう一端を30℃まで加熱して、その間の温度と電圧を測定して、温度差と電圧の傾きからゼーベック係数を算出した。
(4)パワーファクター(PF)
パワーファクター(PF)は、以下の式により求めた。
PF=Sσ
(S:ゼーベック係数(V/K)、σ:導電率(S/m))
(5)無次元性能指数(ZT)
無次元性能指数(ZT)は、以下の式により求めた。
ZT=S2σT/κ
((S:ゼーベック係数(V/K)、σ:導電率(S/m)、T:絶対温度(K)、κ:熱伝導率(W/m・K))
[実施例2]
アニリンの仕込量を2.5gから0.5gに変更して、熱電変換材料前駆体を、酸化グラフェン91質量%及びアニリン9質量%の混合液としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚み10μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は24S/cm、熱伝導率は0.18W/m・K、ゼーベック係数は14μV/K、25℃におけるPFは0.46μW/m・K、ZTは8×10−4であった。
[実施例3]
アニリンの仕込量を2.5gから0.25gに変更して、熱電変換材料前駆体を、酸化グラフェン95質量%及びアニリン5質量%の混合液としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚み10μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は55S/cm、熱伝導率は0.2W/m・K、ゼーベック係数は17μV/K、25℃におけるPFは1.60μW/m・K、ZTは24×10−4であった。
[実施例4]
アニリンの仕込量を2.5gから0.167gに変更して、熱電変換材料前駆体を、酸化グラフェン97質量%及びアニリン3質量%の混合液としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚み10μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は65S/cm、熱伝導率は0.21W/m・K、ゼーベック係数は14μV/K、25℃におけるPFは1.33μW/m・K、ZTは19×10−4であった。
[実施例5]
アニリンの仕込量を2.5gから0.125gに変更して、熱電変換材料前駆体を、酸化グラフェン98質量%及びアニリン2質量%の混合液としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚み10μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は20S/cm、熱伝導率は0.21W/m・K、ゼーベック係数は14μV/K、25℃におけるPFは0.42μW/m・K、ZTは6×10−4であった。
[実施例6]
(酸化カーボンブラック分散液の調製)
天然グラファイト2gに替えてカーボンブラック(電気化学工業社製「HS−100」)1gを用いたこと以外は、実施例1の「酸化グラフェンの分散液の調製」と同様の操作を行い、酸化カーボンブラック分散液を調製した。酸化カーボンブラック分散液1000mg中には5mgの酸化カーボンブラックが含まれていた。なお、酸化カーボンブラック分散液中の酸化カーボンブラックの量は、酸化カーボンブラック分散液を60℃で24時間真空乾燥することで得られる固形分量から求めた。
(熱電変換材料の作製)
上記と同様の方法により、酸化カーボンブラック分散液1000gを調製した。
酸化グラフェン分散液1000gに替えて酸化カーボンブラック分散液1000g(酸化カーボンブラック含有量:5g)を用いたこと以外は、実施例1の「熱電変換材料の製造」と同様の操作を行い、厚み10μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は15S/cm、熱伝導率は0.16W/m・K、ゼーベック係数は16μV/K、25℃におけるPFは0.38μW/m・K、ZTは7×10−4あった。
[実施例7]
アニリン2.5gに替えてピロール2.5gを用いて、熱電変換材料前駆体を、酸化グラフェン67質量%及びピロール33質量%の混合液としたこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、厚み10μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は5S/cm、熱伝導率は0.2W/m・K、ゼーベック係数は20μV/K、25℃におけるPFは0.2μW/m・K、ZTは2×10−4であった。
[実施例8]
電気化学反応におけるサイクル数を25サイクルとしたこと以外は、実施例7と同様の操作を行い、厚み5μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は12S/cm、熱伝導率は0.3W/m・K、ゼーベック係数は15μV/K、25℃におけるPFは0.3μW/m・K、ZTは3×10−4であった。
[実施例9]
実施例1と同様の方法により、酸化グラフェン分散液1000g(酸化グラフェン含有量:5g)を調製した。
酸化グラフェン分散液1000gにアニリン2.5gを加え、10分間超音波処理を行い、酸化グラフェン67質量%及びアニリン33質量%の混合液からなる熱電変換材料前駆体を調製した。得られた混合液0.134gを、幅15mm、長さ25mm、厚さ3.1mmのFTO基板上に塗布し、40℃で2時間放置した。この混合液が塗布されたFTO基板を2枚作製した。濃度2Mの硫酸水溶液に浸漬した濾紙を、混合液が塗布された部分が濾紙と接触するように2枚のFTO基板で挟み、二極セルを組み立てた。
FTO基板の一方の電圧を−1.4Vから+1.4Vまで100mV/secで掃引し、電圧が1.4Vに到達したのちに−1.4Vまで100mV/secで掃引した。これを1サイクルとして150サイクル行った。FTO基板上の生成物を剥離し、厚み16μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は50S/cm、熱伝導率は0.14W/m・K、ゼーベック係数は15μV/K、25℃におけるPFは1.13μW/m・K、ZTは23×10−4であった。
[実施例10]
アニリンの仕込量を2.5gから1.25gに変更して、酸化グラフェン80質量%及びアニリン20質量%の混合液を調製した。得られた混合液0.16gを、幅15mm、長さ25mm、厚さ3.1mmのFTO基板上に塗布し、40℃で2時間放置した。この混合液が塗布されたFTO基板を2枚作製した。このFTO基板を用い、サイクル数を300としたこと以外は、実施例9と同様の操作を行い、厚み16μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は68S/cm、熱伝導率は0.16W/m・K、ゼーベック係数は18μV/K、25℃におけるPFは2.2μW/m・K、ZTは41×10−4であった。
[実施例11]
アニリンの仕込量を2.5gから0.625gに変更して、酸化グラフェン89質量%及びアニリン11質量%の混合液を調製した。得られた混合液0.178gを、幅15mm、長さ25mm、厚さ3.1mmのFTO基板上に塗布し、40℃で2時間放置した。この混合液が塗布されたFTO基板を2枚作製した。このFTO基板を用い、サイクル数を350としたこと以外は、実施例9と同様の操作を行い、厚み16μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は72S/cm、熱伝導率は0.18W/m・K、ゼーベック係数は20μV/K、25℃におけるPFは2.88μW/m・K、ZTは48×10−4であった。
[実施例12]
アニリンの仕込量を2.5gから0.3125gに変更して、酸化グラフェン94質量%及びアニリン6質量%の混合液を調製した。得られた混合液0.188gを、幅15mm、長さ25mm、厚さ3.1mmのFTO基板上に塗布し、40℃で2時間放置した。この混合液が塗布されたFTO基板を2枚作製した。このFTO基板を用い、サイクル数を400としたこと以外は、実施例9と同様の操作を行い、厚み16μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は80S/cm、熱伝導率は0.18W/m・K、ゼーベック係数は19μV/K、25℃におけるPFは2.89μW/m・K、ZTは48×10−4であった。
[実施例13]
実施例6と同様の方法により、酸化カーボンブラック分散液1000g(酸化カーボンブラック含有量:5g)を調製した。
酸化グラフェン分散液に替えて酸化カーボンブラック分散液を用いたこと以外は、実施例9と同様の操作を行い、厚み16μmの熱電変換材料を得た。
得られた熱電変換材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は65S/cm、熱伝導率は0.19W/m・K、ゼーベック係数は19μV/K、25℃におけるPFは2.35μW/m・K、ZTは37×10−4であった。
[比較例1]
実施例1と同様の方法により調製した酸化グラフェン分散液0.2gをステンレス基板上に塗布し、50℃で10分間放置した。濃度2Mの硫酸水溶液1.68gにアニリン0.0153gを加えた混合液を含浸させたろ紙を、酸化グラフェン分散液が塗布されたスンレス基板上に配置し、更にろ紙の上にステンレス基板を配置した。酸化グラフェン分散液を塗布したステンレス基板の電圧を−1.4Vとして、定電圧条件で還元を2時間行った。ステンレス基板上の生成物を剥離し、酸化グラフェンの還元物からなる厚み20μmの導電性材料を得た。
得られた導電性材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は37S/cm、熱伝導率は10W/m・K、ゼーベック係数は16μV/K、25℃におけるPFは0.90μW/m・K、ZTは0.3×10−4あった。
[比較例2]
2Mの硫酸水溶液168gにアニリン1.53gを加えた混合物を電解液とし、作用極にFTO、対極に白金ワイヤー、参照極に銀―塩化銀電極を使用して三極セルを組み立てた。0.9Vの定電圧条件で2時間電気化学酸化を行い、作用極上の生成物を剥離して、導電性ポリマーからなる厚み16μmの導電性材料を得た。
得られた導電性材料について、上記の方法で導電率(σ)、熱伝導率(κ)、ゼーベック係数(S)、パワーファクター(PF)、無次元性能指数(ZT)を求めたところ、導電率は7S/cm、熱伝導率は0.2W/m・K、ゼーベック係数は2μV/K、25℃におけるPFは0.003μW/m・K、ZTは1×10−4であった。
基材浸漬法によって熱電変換材料を製造した実施例1〜8の結果を表1に、基板塗布法によって熱電変換材料を製造した実施例9〜13の結果を表2に示す。また、比較例1及び2の結果を表2に示す。
Figure 2016018809
Figure 2016018809
本発明に係る熱電変換材料は、安価に製造でき、且つ熱電変換特性に優れるため、熱電変換素子(熱電変換モジュール、熱電変換セル等)に好適に使用することができる。

Claims (15)

  1. 炭素材料と導電性ポリマーとを含み、
    前記炭素材料が、酸化グラフェン及び酸化カーボンブラックからなる群より選択される炭素原料の還元物を含有する、熱電変換材料。
  2. 前記還元物が、前記炭素原料を電気化学反応により還元したものである、請求項1に記載の熱電変換材料。
  3. 前記導電性ポリマーが、電解重合可能なモノマーの重合物を含有する、請求項1又は2に記載の熱電変換材料。
  4. 前記モノマーが、アニリン類、チオフェン類及びピロール類からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項3に記載の熱電変換材料。
  5. 前記還元物が、前記炭素原料を電気化学反応により還元したものであり、
    前記導電性ポリマーが、電解重合可能なモノマーの重合物を含有し、
    前記電気化学反応に供された前記炭素原料の量が、前記炭素原料及び前記モノマーの総量基準で50〜99質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱電変換材料。
  6. 前記炭素材料を含む層と前記導電性ポリマーを含む層とが交互に積層された構造を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱電変換材料。
  7. 導電率が0.01〜1000S/cmである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換材料。
  8. ゼーベック係数が3〜200μV/Kである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の熱電変換材料。
  9. 熱伝導率が0.01〜0.5W/mKである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の熱電変換材料。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱電変換材料を製造する方法であって、
    前記炭素原料及び電解重合可能なモノマーを含む混合液に浸漬された導電性基板に、正の電圧及び負の電圧を交互に印加して、該導電性基板上に前記炭素材料及び前記導電性ポリマーを含む前記熱電変換材料を形成する工程を有する、熱電変換材料の製造方法。
  11. 前記導電性基板が、スズドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化スズ及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含む、請求項10に記載の製造方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱電変換材料を製造する方法であって、
    前記炭素原料及び電解重合可能なモノマーを含む混合液が一方面上に塗布された2つの導電性基板を、電解液を含浸させたセパレータを介して前記混合液が塗布された面同士が対向するように配置する工程と、
    前記導電性基板の一方に、他方の導電性基板に対する正の電圧び負の電圧を交互に印加して、前記導電性基板上に前記炭素材料及び前記導電性ポリマーを含む前記熱電変換材料を形成する工程と、
    を有する、熱電変換材料の製造方法。
  13. 前記導電性基板のうち少なくとも一方が、スズドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化スズ及びステンレス鋼からなる群より選択される少なくとも一種の導電材料を含む、請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記電解液が、pHが5以下の硫酸水溶液である、請求項12又は13に記載の製造方法。
  15. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱電変換材料を含む、熱電変換素子。
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